勇者「伝説の勇者の息子が勇者とは限らない件」後編
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710: ◆QKyDtVSKJoDf[saga]
2017/11/03(金) 20:11:03.94 ID:uAQKxthS0
 ――――瞬間、世界が輝いた。
 その様子は、かつて『宝術』が発動した時に似ている。
 大地から立ち昇る光は、まるで世界全体が輝きに満ちているかのような錯覚をその中に居る者に与える。
 しかし光の強さがかつてとは桁違いだ。
 周囲の景色はもはや白銀の一色で塗りつぶされ、視認できるのはかろうじて自分自身の体のみ。

戦士「――――あ」

 戦士の目の前で、中指にあった『死者の指輪』が、高熱に焼かれた木くずのように灰と化した。
 涙が溢れる。
 歓喜に震え、戦士は己の肩をかき抱く。

 ――――その手の甲に、そっと重ねられる手があった。

 どくん、と心臓が跳ね上がる。

 ごくり、と戦士は息を飲みこむ。

 ゆっくりと―――戦士は後ろを振り返った。




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