勇者「伝説の勇者の息子が勇者とは限らない件」後編
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331:名無しNIPPER[saga]
2016/08/06(土) 16:35:55.90 ID:AsT68X2i0
魔王との戦いは熾烈を極めた。
宝術の加護の無い、全くの実力同士でのぶつかり合い。
躱しても躱しても追尾してくる魔王の漆黒の炎を相殺するため、勇者もまたその指先から真っ赤な炎を生み出し、魔王の炎にぶつける。
魔王「隙ありだ!!」
332:名無しNIPPER[saga]
2016/08/06(土) 16:36:24.13 ID:AsT68X2i0
ぎり、とその顔に焦りを浮かべて魔王は奥歯を噛みしめる。
魔王「大したものだ……宝術とやらに頼らなければ獣王にすら勝てぬ程度の実力と踏んでいたが……」
戦士「魔王よ。お前は確かに速い。確かに強い。お前は確かに、私達が戦ってきた魔物の中でも一番強いのだろう。まさしく、魔王という名が相応しい」
333:名無しNIPPER[saga]
2016/08/06(土) 16:37:20.50 ID:AsT68X2i0
勇者「勝った……」
魔王の息の根が完全に止まっているのを確認して、勇者は呆然と呟いた。
ふと気が付くと、戦士が勇者のすぐ隣まで歩み寄って来ていた。
そしてそのまま、二人はお互いの体を抱きしめあう。
334:名無しNIPPER[saga]
2016/08/06(土) 16:38:03.32 ID:AsT68X2i0
戦士「どうする? このまま先に進んでみるか?」
勇者「そうだな。大魔王の奴がどこに行ったのか、現時点じゃ判断しようがない。ここが最奥だと思っていたけど、もしかしたら先に進む道がどこかにあるかもしれない」
335:名無しNIPPER[saga]
2016/08/06(土) 16:38:56.78 ID:AsT68X2i0
勇者「大魔王の奴は、魔王を人造生命体と言っていた。ということは、それを造る工房のようなものがあるはずだ。少なくとも、そこだけは今回破壊してしまいたい」
戦士「そうだな。魔王の『在庫』なんてものを次々造られたら冗談じゃないしな」
336:名無しNIPPER[saga]
2016/08/06(土) 16:39:44.87 ID:AsT68X2i0
ギイイィィィ――――――と殊更に音を響かせて、大魔王の間の扉が開かれた。
337:名無しNIPPER[saga]
2016/08/06(土) 16:41:16.23 ID:AsT68X2i0
338:名無しNIPPER[saga]
2016/08/06(土) 16:41:50.60 ID:AsT68X2i0
そう言って、『伝説の勇者』は勇者に向かってその剣先を向けた。
339:名無しNIPPER[saga]
2016/08/06(土) 16:42:27.26 ID:AsT68X2i0
340:名無しNIPPER[saga]
2016/08/06(土) 16:43:17.62 ID:AsT68X2i0
341:名無しNIPPER[saga]
2016/08/06(土) 16:44:14.51 ID:AsT68X2i0
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