132: ◆yyODYISLaQDh[sage saga]
2015/05/26(火) 21:40:03.53 ID:9m0+RSJ8O
=====
自動ドアをくぐって右から3列目、手前から2番目の棚、上から2段目。
いつも通りの二日酔いの薬を手に取って、真九郎は溜息を吐いた。
133: ◆yyODYISLaQDh[sage saga]
2015/05/26(火) 21:40:31.08 ID:9m0+RSJ8O
鍵を開け、電気を点けてから中に入る。
「……またか」
134: ◆yyODYISLaQDh[sage saga]
2015/05/26(火) 21:41:01.04 ID:9m0+RSJ8O
「……寒いです」
「冬だからね」
135: ◆yyODYISLaQDh[sage saga]
2015/05/26(火) 21:41:52.33 ID:9m0+RSJ8O
「……チッ」
あからさまな舌打ちの後、切彦はダラダラとソファに戻っていった。
床に落ちたマフラーを回収して首に巻くと、今度は大きい方のソファの上で再び丸くなった。
136: ◆yyODYISLaQDh[sage saga]
2015/05/26(火) 21:42:25.64 ID:9m0+RSJ8O
漸く落ち着き、書類に目を落とす。
取り敢えず昼間は猫探し、夜はコンビニに向かうことに決めた真九郎は、最後の一枚を見つめる。
『《Carnival Floor》へのご招待
137: ◆yyODYISLaQDh[sage saga]
2015/05/26(火) 21:42:54.49 ID:9m0+RSJ8O
ドアの隙間から顔をのぞかせたのは、杉原麻里子。
真九郎が紫と出会うより少し前、ストーカー被害に遭っていた女性を助けたことがあった。
それが彼女である。
その後、別の事件で再会し、今でも交友がある。
138: ◆yyODYISLaQDh[sage saga]
2015/05/26(火) 21:43:47.54 ID:9m0+RSJ8O
真九郎はその気遣いに感謝しながら、今まで自分でその考えに辿り着かなかったことに頭を抱えた。
二十歳も超えているのに、自身の生活力の無さに辟易する。
五月雨荘で一人暮らしを始めるときは、夕乃や冥理がなんだかんだと世話を焼いてくれたので、真九郎が自分で揃えた生活必需品はかなり少ない。
年数を重ねるにつれて家電は買い替えたりもしたが、基本的に物持ちが良いのでそれも1回や2回程度。
139: ◆yyODYISLaQDh[sage saga]
2015/05/26(火) 21:44:52.97 ID:9m0+RSJ8O
それは是非、と言いかけたところで、ソファのブランケットが再びもぞもぞと動き出す。
「ぎぶみー、ぐりーんてぃー」
140: ◆yyODYISLaQDh[saga]
2015/05/26(火) 21:48:59.96 ID:9m0+RSJ8O
取り敢えずこんな感じで
1年前がどうのとかそういう話はこのスレでやるかもしれないし別に立ててやるかもしれないし未定です
ストーリーに直接関わるので絶対に書きますが、これの完結後か前かはまだわからぬ
141:名無しNIPPER[sage]
2015/05/26(火) 21:57:41.61 ID:bxbpUgAwO
乙です
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