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【安価・コンマ】力と魔法の支配する世界で【ファンタジー】Part5

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831 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/02/24(月) 03:06:36.59 ID:YyxkczZ8o
おつ
水底の魔王、通じないけどちゃんと会話しようとはしてくれてる?
ドス持ちミスティ姐さん…オノゴロ着いたら着物も着るともうVシネ
832 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/02/24(月) 12:15:22.41 ID:tQ+z6kvdO

妖精ちゃん最終的にクロシュと細々と家族生活するつもりなのかな
833 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/02/24(月) 15:35:33.71 ID:XSpHUjFT0
水底の魔王は何らかの言葉を発しているようにも見えますが、それが一体何を示しているのかはよくわかりません。そして殺意を持って謎の攻撃を行っていたことは明白であります。あのような恐ろしいものとはなるべく関わらないのが良いかもしれません
氷の短刀はミスティ氏に似合っていたようです。彼女は見た感じ儚げな女性なので、ハラキリするお姫様の印象もあります。しかし彼女は実のところ一行随一の武闘派なので、どちらかと言うとやはり仁義を重んずる姐さんかもしれません

この旅を終えた後、妖精氏がどこへ向かうのかは今のところ明らかになっておりません。そしてそれは主人公たるクロシュ氏も同様のようです。クロシュさんとしてはフメイちゃんとまた一緒に暮らしたい思いが強いかと思います。妖精氏はクロシュの保護者気取りなので、クロシュにくっついてきて世話を焼きたがる可能性があります
他の仲間たちについても、旅が終わった後のことはまだ未定だと思われます
834 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/02/24(月) 15:36:04.61 ID:XSpHUjFT0
―オノゴロ諸島への海路 3日目

 帆「」バサッ
大亀クロシュ「」スイスイ
 行商船「」スイスイ


オノゴロ行商人「申し訳ありません、大亀スライム様に負担をかけることになってしまい……」

分体クロシュ「んーん……みんな手伝ってくれるから……へいき……! おまんじゅう、おいしかった!」

イリス「風と水の推進力が速すぎたり遅すぎたりしたら言ってね。丁度良い速さに調整するから」

分体クロシュ「ん……!」


エバンス「オノゴロまではあと1日くらいだよな?」

妖精「うん。今日の夕方くらいにまた一晩休んで明朝に出れば、明日の午前中には着くはず」

ミスティ「今日は昨日みたいなことがないと良いわ……」


↓1〜2コンマ ランダムイベント
01-10 強敵
11-40 食料発見(コンマ)
41-70 場所発見(コンマ)
71-00 良いこと(自由安価)
835 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/02/24(月) 15:37:32.28 ID:lOJKnAE60
836 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/02/24(月) 15:38:56.02 ID:pbZ/AOokO
えい
837 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/02/24(月) 15:50:06.90 ID:XSpHUjFT0
食料を見つけ、そして強敵の気配がありました

↓1コンマ 見つけた食料
01-10 プランクトンの塊
11-20 藻屑
21-30 ウミノモズク
31-40 オオキイクラゲ
41-50 イカツムリ
51-60 異世海老
61-70 イクラマス
71-80 マグロ
81-90 ウミザリガニ
91-00 ヒヒイロガニ
838 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/02/24(月) 15:58:08.29 ID:82yC8lkmo
839 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/02/24(月) 17:00:08.25 ID:XSpHUjFT0
―オノゴロ諸島への海路
 浅瀬

大亀クロシュ「」スイスイ


ローガン「この辺りは水深が浅いな。海藻も見える」

エバンス「よし、それなら投網だ!」

 投網「」バサッ!

 バシャン!
 ザブンッ!

 ウミノモズク「」モサモサ

ミスティ「……藻類?」

デュア「それは……美味いのか?」

エバンス「こいつはオノゴロ近海で採れるウミノモズクだな。まあまあ美味いと思うぞ!」

 *

 モズク汁「」ポン! ホカホカ

スライムクロシュ「〜〜♪」モニョモニョ モグモグ

デュア「美味い!」ズズ

ミスティ「意外と悪くない味ね」ズズ

イリス「ウミノモズクは健康にも良いらしいよ!」

妖精「ローガンはそろそろ食生活について真面目に考えた方が良い頃かもよ。お酒の量も」

ローガン「む……一応気にはしている……」ズズ

 ☆モズク汁を飲んで、次の戦闘コンマに+10を得ました

 ◇
840 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/02/24(月) 17:00:50.37 ID:XSpHUjFT0
―オノゴロ諸島への海路

 高波「」ザパーン

大亀クロシュ「」スイスイ
 行商船「」スイスイ


デュア「今日の航海は順調だな!」

妖精「昨日みたいなヘマはしないよ。周辺への警戒も怠らない」

エバンス「おう。俺たちも目視で警戒してるぞ」

ローガン「うむ。今のところ不審なものは――むっ!」

妖精「! 強くはないけど、不審な魔力を感じる!」

イリス「あれだ!」

 海上を飛ぶ人型の紙「」ヒラヒラ

ミスティ「紙が……飛んでる?」

妖精「あれは……オノゴロに伝わる伝統的な魔法、符術だ! オフダとか形代っていう紙に魔力を込めて飛ばして、いろんなことに使える……らしい!」

エバンス「らしい……」

妖精「いや、私も見たことはほとんどなくて……。あれはどういう意図で海上に飛ばしてるんだろう? 近くに術者がいるのかな?」

ローガン「考えられるのは、哨戒か」

妖精「……やっぱり?」

ミスティ「撃ち落とした方が良い?」

妖精「うーん……撃ち落としたらそれはそれで、敵対的な何かが接近してるって思われるかもしれないし……」


 人型の紙「」ヒラヒラヒラ


デュア「あっ逃げていくぞ!」

イリス「む……あの距離と速度じゃ流石に狙い撃てないかも……」

エバンス「哨戒とかではなかったと祈るしかねえな……」

 ☆強敵と戦うフラグが立ってしまいました

 ◆
841 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/02/24(月) 17:01:31.45 ID:XSpHUjFT0
―夕方
 浅瀬の岩礁

 ザァーン… ザパァーン…

 行商船「」ユラユラ

 *

―行商船内

 ギィ… ギギィ…
 吊り下げランプ「」ユラユラ

エバンス「すまないな商人のおっさん、今日も厄介になるぜ」

オノゴロ行商人「とんでもない! 厄介になってるのはこちらでありゃすよ!」

ローガン「フッ、双方に益のある関係を築けて何よりだ」

妖精「明日の午前中にはオノゴロ本島に着くと思うから、それまでよろしくね」

オノゴロ行商人「こちらこそ! よろしく頼んまっせ!」

 *

 ギギィ… ギイィ…

クロシュ「わあ……」

イリス「そういえばクロシュちゃんは船に乗るのは今回の旅が初めてだったよね」

ミスティ「いつも大亀になって私たちを運んでくれる立場だものね……」

デュア「大亀の姿で海を渡り、気球の姿で空を飛ぶ……スライムがそれほど凄い力を秘めた種族だったとは、全く知らなかった! 異種族ながら天晴だ!」

クロシュ「んへへ……」


浅瀬の岩礁に停泊した行商船の中で寝泊まりします
↓1〜3 自由安価 宿泊中何をする?
842 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/02/24(月) 17:03:35.05 ID:YyxkczZ8o
>>451より、パーティメンバーに童貞とはなにか聞いちゃうクロシュ
843 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/02/24(月) 17:07:43.59 ID:tQ+z6kvdO
ユキに手紙を出して住所を聞く
844 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2025/02/24(月) 17:11:12.75 ID:2E6YO6Ln0
行商人にオノゴロ諸島は温泉以外何があるか聞いてみる
845 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/02/24(月) 17:11:12.90 ID:RjSiUdItO
かめはめ波的な技の開発
846 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/02/24(月) 20:16:07.76 ID:XSpHUjFT0
 ギィ…ギギィ……

スライムクロシュ「……」


クロシュ(船が、ぎいぎい言ってる……。ちょっと、聞き覚え、ある……。どこだっけ……?)

 ――ヴァン「女神……」
 ――夢想の女神「ヴァン……」
 ――ベッド「」ギシ…

クロシュ(!)ピコン!

クロシュ(あのとき……ヴァンさんと女神さま……変なこと、やってた……)

クロシュ(えと……どうてい、そつぎょう……?)

クロシュ(聞いてみよ……)モニョモニョ

 ◇

イリス「えっな、何!?」

ミスティ「クロシュ、今何て……」

クロシュ「えと……どうていって、なに……?」

イリス「え、ええとだねえ……」

ミスティ「……まだ早いんじゃないかしら。教育に悪いわ……」

デュア「何ッ!? 童貞がどうかしたのか!?」

イリス「うわあ!?」

ミスティ「いや……そういうわけではなく……」

イリス「く、クロシュちゃんが意味を知りたいらしくて……」

デュア「む……なるほど……。確かに、説明するのは少し……」

妖精「童貞って、交尾をしたことのない男のことでしょ?」パタパタ

イリス「うわあ妖精さん!!」

ミスティ「よ、妖精……」

クロシュ「えと……こうびって、なに……?」

妖精「あ、そこからか……」

 *
847 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/02/24(月) 20:16:38.89 ID:XSpHUjFT0
クロシュ「ほえ……。じゃあ、ヴァンさんと夢の女神さまは……」

妖精「そう、夢の中で交尾をしてたってこと」

イリス「///」
ミスティ「……///」
デュア「め、めでたいことだな!///」

クロシュ「……えっと……子供が、欲しかったから……?」

妖精「どうだろ。子供を生じさせる行為ではあるけど、交尾をする者が絶対に子供を欲しているとは断言できないと思う」

クロシュ「そうなの?」

妖精「不思議でしょ? 交尾って、お互いを愛し合う儀式みたいな面もあるんだって」

クロシュ「あいしあう……」

妖精「あと、すごく気持ち良いんだとか。だからそういうのを求めて交尾に及ぶツガイもいると思う」

クロシュ「そうなんだ……」

イリス「クロシュちゃんはまだだめだよ!? そういうのは大人になってからだからね!?」

クロシュ「う、うん」

ミスティ「……そもそも、スライムもそういうことをするの?」

妖精「……確かしないと思う。他種族の交尾の真似事をしても子供は生じないし、気持ち良くもならないはず」

ミスティ「ならまあ、安心?……かしら」

イリス「あれ? それじゃあスライムってどうやって生まれるの?」

妖精「本体から切り離された欠片に核が生じて、新たなスライムとして目覚めることがあるみたい。あと、分体が勝手に独立して別個のスライムになることもあるんだって」

デュア「……つまり、ツガイを作ることはないということか!」

妖精「そういうこと。稀にスライム同士で欠片を寄せ合わせて、そこから新たなスライムが生まれることもあるみたいだけど……それをツガイとか交尾と言って良いかはわからない」

ミスティ「スライム……不思議な生態なのね……」

 ◇
848 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/02/24(月) 20:17:04.60 ID:XSpHUjFT0
―行商船内

風の精霊「お手紙だよ〜!」ヒュルヒュル

妖精「はいはい。ミスティ宛だね」


ミスティ「私宛?」

妖精「ユキからの返事だよ」

ミスティ「わかったわ」

 ユキからの手紙「」パラッ

妖精「住所?」

ミスティ「ええ。ふむふむ……霊峰の麓にある、秘湯の隠れ里……?」

イリス「……ん? それってもしかして、行商人さんがくれた宿泊券の旅館のあるとこじゃ!?」

ミスティ「そうみたい」

妖精「だから雪女なのにお風呂が大好きだったのかな?」

イリス「あっ確かに!」

 ☆ユキの実家の住所を知りました

 ◇
849 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/02/24(月) 20:18:28.63 ID:XSpHUjFT0
―行商船内

エバンス「そういえばオノゴロには温泉の他に何が有名なんだ? 俺は温泉の他は食い物のことしか知らないんだ」

オノゴロ行商人「オノゴロと言えば刀! 刀と言えばオノゴロ! ってくらいに、オノゴロの刀は有名ですわい」

エバンス「ああ、オノゴロ刀! そういやミスティちゃんが買ったのも、オノゴロ刀の短いやつだったな!」

オノゴロ行商人「鍛冶の技術なら世界最高水準と言っても過言じゃありゃせんと自分は思っとります! 今この船には小せェのしか積んでありやせんが、本当に行きゃあお兄さん方のお気に召す刀剣もきっと見つかりまさァ」

エバンス「なるほどな。情報提供感謝だ!」

オノゴロ行商人「あとはお兄さんの仰った通り、食い物――特に海鮮が絶品でっせ! イカ、タコ、エビ、マグロ……そしてカニ!!」

エバンス「カニか!!」

ローガン「ヒヒイロガニの伝説なら私も聞いたことがあるぞ。オノゴロを統べる姫巫女の神剣は、ヒヒイロガニの甲羅に含まれている伝説的な希少金属で作られていると……!!」

オノゴロ行商人「まさしく仰る通り! 姫巫女様の神剣アマノムラクモは、ヒヒイロガニの神力を宿した最強の剣!! 姫巫女様とアマノムラクモがある限り、オノゴロは永久に不滅!!」

エバンス「お、おお……なんかユーシリアの皇帝と勇者の剣に少し似てるな」

ローガン「強い力を有した武器は、統治者の力と権威の象徴として伝説に謳われやすいのだ」

オノゴロ行商人「けども……ここ最近はちっと、困ったことになってんす……」

エバンス「ん? 何かあったのか?」

オノゴロ行商人「今の姫巫女様は歴代最年少で、右も左もわかんねェ童なんす……」

ローガン「右も左もわからん童、だと……!? 先代はどうしたのだ!?」

オノゴロ行商人「病気で死んじまった。んで死ぬ前に次ん代へ継承を急いだんだけども、次ん代として控えてた長女っ子もぽっくり逝っちまって……。仕方なく、歳の離れた小せぇ次女っ子に継承するしかなかったんす……」

エバンス「え、ええ!?」

オノゴロ行商人「まだおっかぁもお姉も恋しかろう齢に、いっぺんに亡くしちまって……姫巫女っつー重責を負わされるなんてよォ……。しかもそんな時に、海の荒れ波はいつまで経っても治まんねェし……。おれぁ不憫でならねェんだ……」

ローガン「むう……」

エバンス「オノゴロ諸島もかなり困ったことになってそうだな……」

 ◆
850 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/02/24(月) 20:24:20.90 ID:UzGFb2b8o
太母様の年の功はさすがだった!
851 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/02/24(月) 21:18:51.50 ID:XSpHUjFT0
―オノゴロ諸島への海路 到着予定日

◇クロシュ [あかちゃんスライム]
武:メイドブレード  盾:ラティアの大盾  飾:くすんだ耳飾り
武:竜珠の大杖    防:竜のエプロン   飾:不死鳥の羽根

◇妖精   [世話焼き妖精]
武:         盾:         飾:くすんだ耳飾り
武:         防:精霊のレオタード 飾:

◇イリス  [星の魔法使い]
武:蒼き星の杖    盾:         飾:くすんだ耳飾り
武:         防:魔術師のローブ  飾:

◇ミスティ [氷の魔法使い]
武:氷の短刀     盾:         飾:くすんだ耳飾り
武:         防:氷竜革のローブ  飾:

◇ローガン [鋼の戦士]
武:トカゲ斬り    盾:灼鋼の盾     飾:くすんだ耳飾り
武:鋼の回転ノコギリ 防:オリハル鎖帷子  飾:

◇エバンス [地の傭兵]
武:古代の鉄槌    盾:         飾:くすんだ耳飾り
武:魔銀の剣     防:硬質革鎧     飾:

◯所持アイテム
[道具]        [装備品]       [大事なもの]
運命賽*6       蜘蛛絹の下着      魔族国永久旅券
会心賽*0       ザリガニのお守り    フメイの服の切れ端
反魂丹*2       大きな巻き貝      精霊の印
鉄鍋+携帯調理器具   大きな軽石       精霊樹の実のジャム
「星の魔力」上中    闇の欠片        精霊樹の鉢植え+赤雷球
お宿の焼き菓子     フリルワンピ水着    フメイとアリシラの人形
お宿の妖精の織物    魔法学園のスク水    メルルの帽子
魔導飯盒        炎鉱石         溶岩石のアミュレット
妨害魔力波発生装置   ガラスのザリガニ    太陽のメダリオン
属性大全        踊り子の双剣      暗黒優待券
魔王図鑑        サボテンドラゴンの花  冒険者証(ランク1)
氷精の魔導書      精霊のローブ      大魔女帝国渡航権
ブラッドワイン*3   精霊樹の杖[改]    かたたたきけん
マッスルワイン*1               大魔女帝国滞在許可証
吸血鬼殺ワイン*1               風船印のパラシュート
綺麗な砂                    ラティア勲章
魔術書「正負の属性」              ユーシリア王家の紋章
吸血鬼の日焼け止め
日蝕の傘
大魔女サイン*1
古代のセラミック
ステライト鉱石
特産スムージーセット
晴れ乞い傘
温泉宿の宿泊券

◯現在の目標
・フメイちゃんを探す
・世界樹の光を追う[3/5]

◯仲間の目標
・カリス・ノーランドを討つ(ミスティ)

◯経験値
・クロシュ 剣技[05/06] 魔法[05/06] 防御[04/06]
・イリス  杖術[02/04] 魔法[04/16]
・ミスティ 剣技[00/07] 魔法[04/16]
・ローガン 剣技[11/16] 魔法[03/08] 防御[02/08]
・エバンス 剣技[09/16] 魔法[00/08]
……………………………………………………………………………………
852 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/02/24(月) 21:19:20.94 ID:XSpHUjFT0
―オノゴロ近海

 帆「」バサッ
大亀クロシュ「」スイスイ
 行商船「」スイスイ


オノゴロ行商人「お、見えてきやした!」

イリス「……!! あ、あれが――」

ミスティ「オノゴロの霊峰……!!」


  遠くにそびえ立つ大きな山「」


ローガン「古代オノゴロでは、あの霊峰は不死の山――フジサンと呼ばれていたそうだ」

クロシュ「ふじさん……」

デュア「悪くない響きだ、フジサン!」

エバンス「天にも届きそうな気迫を感じるな!」

 ◇

―オノゴロ沿岸 港

黒髪ロングの和服少女「見えてきました。あちらをご覧ください、アカシ中将」スッ


 遠くに見える大亀クロシュ「」スイスイ


黒髪ポニテの戦装束少女→リュウトウ「あれが例の、緑の国からの外患か」

黒髪ロングの和服少女→イヨ「はい。既に確認は取れております」

リュウトウ「では迎撃の準備に移らなければ」スクッ

イヨ「あの……本当に、理由も聞かずに、沈めてしまうのですか……?」

リュウトウ「そういう御命令だったはずだ」

イヨ「しかし……警告もなしに殺すというのは、あまりにも……」

リュウトウ「姫巫女様の御命令だ。それに私は護国の剣……外敵は討たなければらない」

イヨ「リュウトウ……」

リュウトウ「……イヨは文官だ。荒事は我らに任せ、この場を下がれ」

イヨ「いいえ。私は既に、海上の哨戒に手を貸しております。今更文官面はできません」

リュウトウ「イヨ……!」

イヨ「罪ならば、共に等しく負いましょう――」スッ

 浮き上がるオフダ「」ユララ…

 ◇
853 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/02/24(月) 21:20:46.12 ID:XSpHUjFT0
―オノゴロ沿岸


大亀クロシュ「」スイスイ
 行商船「」スイスイ


ローガン「……む!! 皆、伏せろ!!」

イリス「!!」バッ
ミスティ「ええ!」バッ

ローガン「ぬっ!!」バッ!!

 展開される鋼の浮遊防壁「」ガシンッ!!
 矢「」カカカッカカッカカッ

妖精「矢の雨!!」

オノゴロ行商人「ひえええ!!? なんでェ!!?」

エバンス「チィ!! ありゃ哨戒だったのか!!」

デュア「はははっ、手厚い歓迎だ!!」

妖精「クロシュ、進路変更!! 一旦遠洋に離脱して、人気のない海岸を探すよ!!」

大亀クロシュ「〜〜!」モニョニョ!!



イヨ「させると思いますか?」ヌッ

エバンス「何ィ!?」

リュウトウ「オノゴロの敵――ここで討ち取ってくれよう!!」シャキン!!

ミスティ「こいつら、どこから……!?」

妖精「オフダに乗って海上を高速移動してきたんだ!! みんな、気をつけて!!」


 ――強敵襲来 オノゴロ朝廷軍リュウトウ&イヨ――


◇自陣(イクラマス+20、まんじう+10、モズク+10)
・大亀状態のため不死鳥化不可!

◇敵陣(戦力差-30、地の利+20、矢の雨+30、迷い-10)

↓1コンマ(合計+30)
01-10 痛恨
11-50 劣勢
51-90 優勢
91-00 会心
854 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/02/24(月) 21:23:39.64 ID:lOJKnAE60
855 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/02/24(月) 21:23:46.55 ID:qUyCYJnS0
856 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/02/24(月) 21:23:58.18 ID:QlClO/gMO
857 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/02/24(月) 22:15:23.88 ID:XSpHUjFT0
リュウトウ「イヤーッ!」
 黒い打刀「」シャッ!!

ローガン「ぬう!」
 灼鋼の盾「」ガギン!!

リュウトウ「イヤーッ!」
 黒い打刀「」シャッ!!

ローガン「ぬうう!」
 灼鋼の盾「」ガギン!!

リュウトウ「イヤーッ!」
 黒い打刀「」シャッ!!

ローガン「ぬおおっ!」
 灼鋼の盾「」ガギン!!


妖精「ローガンが剣の一対一で押されてる!?」


ミスティ「加勢するわ!!」バッ
 氷の短刀「」シャキン!!

リュウトウ「!」ササッ!!

ミスティ「まだよ! 切り裂け!!」

 氷の刃「」ヒュンヒュンッ!!

リュウトウ「くっ!」サササッ

ローガン「後ろだ!」シュバッ
 トカゲ斬り「」ギュオオッ!!

リュウトウ「イヤーッ!」
 黒い打刀「」ギンッ!!

ミスティ「そこっ!!」カッ!!

 瞬間凍結「」ガギンッ!!

リュウトウ「うおおおっ!!」ササッ

ミスティ「ちいっ!!」


リュウトウ「このままでは分が悪いので……一気にいかせてもらう」スチン


ミスティ「刀を、納めた……?」

ローガン「……!! まずい、あれはオノゴロ剣術の奥義――居合だ!!」


リュウトウ「明石流奥義――」

 黒い打刀「」ヴォンッ――

リュウトウ「――無元斬り」スチャッ


 スパッ―デロデロ…

真っ二つ分体スライムクロシュ「」デロロ…


リュウトウ「なっスライム!? 私が斬ったのは――」


ローガン「クロシュくん!!」

ミスティ「貴様……よくもクロシュを!!」コォォォ―

妖精「大丈夫、核は外してる!! スライムならすぐにくっつくから大した傷じゃない!!」


リュウトウ「た、大した傷じゃ、ない……?」ガクッ
858 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/02/24(月) 22:17:00.63 ID:XSpHUjFT0
イヨ「リュウトウ!!」

エバンス「おっと、余所見してる場合か?」シャッ

イヨ「!! このっ……!」バッ

 オフダ「」ビュンッ!

エバンス「うおっ!」

 火球「」ボンッ!
 ボガンッ!!

イリス「紙なら火で燃えるでしょ!?」

イヨ「くぅ……!」

デュア「多対少は好きではないが、先に命を狙ってきたのは貴様らだ! 観念しろ!」シャッ
 炎の刀「」シャキン! メラメラ

イヨ「くぅぅ……!」

リュウトウ「……」ジッ

イヨ「!」コク


妖精「……! 何か目配せしてる!! みんな、こいつらを取り押さえ――」


リュウトウの残像「」フッ


ミスティ「消えた!?」


リュウトウ「イヨ!」バッ

イヨ「リュウトウ!」ガシッ

リュウトウ「次は――必ず!!」タンッ


リュウトウとイヨの残像「」フッ


イリス「こ、光速移動……!? 光属性は感じられないけど……」

妖精「いや……あれは空間系の魔法みたい。分体のクロシュを離れた位置から真っ二つにした剣技も、たぶんそれの応用だと思う」

エバンス「とにかく急いで離れよう! クロシュちゃん、大丈夫か!?」

分体クロシュ「うん! わたし、あんまり叩かれなかった……! ちょっと……矢が、ちくちくするけど……」

ミスティ「無理はしちゃだめよ」

 落ちているオフダ「」ペラ

分体クロシュ「……?」ヒョイ

 オフダ「」ペラッ

エバンス「げっ、そりゃあの呪術師のオフダか!? 爆発するぞ!」

妖精「いや……そのオフダからは、もう魔力は感じられない。ちょっと貸してみて」

分体クロシュ「ん」

妖精「……これは!」

イリス「何かわかったの!?」

妖精「住所と……緑の国の貴殿らに相談したいことがある、って」

ミスティ「住所と、相談……? というか緑の国からってバレているのね……」

エバンス「罠……にしちゃあ見え透きすぎているが……」

妖精「このオフダ自体にはもう何の魔力も込められてないから、ひとまず保留にしておこう。今は安全なとこに身を隠さなきゃ」

 ――撃退成功――

 ☆会心撃退により、イヨからのメッセージを受け取ることができました

 ◆
859 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/02/24(月) 23:59:05.34 ID:XSpHUjFT0
クロシュ(それから、山陰に隠れた小さな入江から島に上陸したわたしたちは……)

クロシュ(隠れるように森の中を移動しつつ、霊峰の温泉街までやってきた……)

クロシュ(行商人のおじさんのお話では……あの宿泊券の温泉宿は、ノラニンジャの人が身を隠すのにも利用するくらい、隠密にぴったりの温泉宿なのだそう……)

クロシュ(デュアさんは、命の恩として囮になると言い張り……一人で、朝廷軍の鼻先に突っ込んでいった……。止める間もなかった……。無事に逃げ切れてたら良いけど……)

 ◆

―翌日
 トウゲン温泉

 湯気「」ホカホカ
 山裾に栄えた和風の街並み「」ワイワイ ガヤガヤ

クロシュ「わあ……!」

イリス「賑わってるね……! それにしてもオノゴロの建物……すごく幻想的で素敵!」

ローガン「オノゴロの建物は大陸のものとはやはり大きく異なるな。大陸では石やレンガ造りのものが多いが、こちらでは木造が主流のようだ」

ミスティ「お尋ね者の身だけど、ちょっとわくわくを抑えられないわね……」

妖精「例の旅館に付けば、身を隠しつつオノゴロ文化も温泉も楽しめるはず。早いところ辿り着こう」

エバンス「……案内図によるとかなり近いはずだ……おっもしかしてあれか!?」スッ

 大きな和風旅館「」ドン!
 看板『旅館 雪解け』

 *
860 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/02/25(火) 00:00:30.23 ID:uk+eva7D0
―旅館 雪解け

 カランカラン

 木彫りのオオキイクマ「」ポン
 掛け軸『温泉第一』

イリス「おお……内装もオノゴロだ……!」

エバンス「ここで内装がテラヌス風だったらびっくりだぞ」

イリス「それはそうですけど!」


 カウンター「」ポツン


ローガン「しかしカウンターに、人の姿が見えないな……」


水色のスライム「お、おまたせいたしました〜!」ピョンピョン

クロシュ「!!」

妖精「あ、あれは――」

ミスティ「スライム!」

 *

水色のスライム→シズク「宿泊券をお確認いたしました! 団体のお客さまですねっ!」

妖精「うん。それで、ちょっとしばらく身を隠したいんだけど……」

シズク「……え、ええ〜っと……た、たぶん大丈夫です!」

エバンス「な、なんだその歯切れの悪い言い方は……」

シズク「す、すみません……その、ただ今、店主が出張中で……。だ、大丈夫です! お客さまたちのことは、けっして誰にもおしゃべりしませんっ!」


エバンス(な、なんかすげぇ不安になってきたぞ……)

ローガン(だが……今は他に頼れるところもない。この子の言うことを信じるしかないだろう)


シズク「せ、せいしんせいいごほうしいたしますっ!! どうか、なにとぞ、なにとぞっ……」モニャニャ…

エバンス「わ、わかったわかった! 泊まろう!」

シズク「!」パァァァ


クロシュ「シズクちゃん……」

シズク「は、はいっ!」

 デロデロ…ポン!

スライムクロシュ「〜〜」モニョモニョ

シズク「わわっ! クロシュさまも、スライムだったのですかっ!?」モニョモニョ

スライムクロシュ『クロシュちゃんで、いいよ……?』モニョモニョ

シズク『わかりました、クロシュちゃん!』モニョモニョ

スライムクロシュ『よろしくね、シズクちゃん……』モニョモニョ

 ◇
861 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/02/25(火) 00:01:25.97 ID:uk+eva7D0
―オノゴロ諸島への海路 到着予定日

◇クロシュ [あかちゃんスライム]
武:メイドブレード  盾:ラティアの大盾  飾:くすんだ耳飾り
武:竜珠の大杖    防:竜のエプロン   飾:不死鳥の羽根

◇妖精   [世話焼き妖精]
武:         盾:         飾:くすんだ耳飾り
武:         防:精霊のレオタード 飾:

◇イリス  [星の魔法使い]
武:蒼き星の杖    盾:         飾:くすんだ耳飾り
武:         防:魔術師のローブ  飾:

◇ミスティ [氷の魔法使い]
武:氷の短刀     盾:         飾:くすんだ耳飾り
武:         防:氷竜革のローブ  飾:

◇ローガン [鋼の戦士]
武:トカゲ斬り    盾:灼鋼の盾     飾:くすんだ耳飾り
武:鋼の回転ノコギリ 防:オリハル鎖帷子  飾:

◇エバンス [地の傭兵]
武:古代の鉄槌    盾:         飾:くすんだ耳飾り
武:魔銀の剣     防:硬質革鎧     飾:

◯所持アイテム
[道具]        [装備品]       [大事なもの]
運命賽*6       蜘蛛絹の下着      魔族国永久旅券
会心賽*0       ザリガニのお守り    フメイの服の切れ端
反魂丹*2       大きな巻き貝      精霊の印
鉄鍋+携帯調理器具   大きな軽石       精霊樹の実のジャム
「星の魔力」上中    闇の欠片        精霊樹の鉢植え+赤雷球
お宿の焼き菓子     フリルワンピ水着    フメイとアリシラの人形
お宿の妖精の織物    魔法学園のスク水    メルルの帽子
魔導飯盒        炎鉱石         溶岩石のアミュレット
妨害魔力波発生装置   ガラスのザリガニ    太陽のメダリオン
属性大全        踊り子の双剣      暗黒優待券
魔王図鑑        サボテンドラゴンの花  冒険者証(ランク1)
氷精の魔導書      精霊のローブ      大魔女帝国渡航権
ブラッドワイン*3   精霊樹の杖[改]    かたたたきけん
マッスルワイン*1               大魔女帝国滞在許可証
吸血鬼殺ワイン*1               風船印のパラシュート
綺麗な砂                    ラティア勲章
魔術書「正負の属性」              ユーシリア王家の紋章
吸血鬼の日焼け止め
日蝕の傘
大魔女サイン*1
古代のセラミック
ステライト鉱石
特産スムージーセット
晴れ乞い傘
イヨのオフダ

◯現在の目標
・フメイちゃんを探す
・世界樹の光を追う[3/5]

◯仲間の目標
・カリス・ノーランドを討つ(ミスティ)

◯経験値
・クロシュ 剣技[05/06] 魔法[05/06] 防御[04/06]
・イリス  杖術[02/04] 魔法[04/16]
・ミスティ 剣技[00/07] 魔法[04/16]
・ローガン 剣技[11/16] 魔法[03/08] 防御[02/08]
・エバンス 剣技[09/16] 魔法[00/08]
……………………………………………………………………………………
□オノゴロ諸島 トウゲン温泉〜他
国政区:御所、審議場、武家道場、蔵書庫、神社、他
温泉街:広場、茶屋、お土産屋、湯治場、露天風呂、足湯、他
宿場町:旅館、市場、食事処、酒場、遊郭、冒険者ギルド、他
街の外:田園、農村、山々、他
沿岸部:漁場、漁村、港、他
……………………………………………………………………………………
862 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/02/25(火) 00:03:56.89 ID:uk+eva7D0
―雪解け旅館 客室

 畳「」
 襖「」
 ちゃぶ台「」
 掛け軸『安眠第一』

シズク「なにかごようでしたら、すぐにお申しつけくださいませ!」モニョモニョ

イリス「うん、ありがとう! シズクちゃんも、手伝って欲しいことがあったらなんでも言ってね」

シズク「んええ!? わ、わたしは従業員なので、お客さまにお手伝いしていただくわけにはまいりませんっ!」

ミスティ「いや、でもちょっと大変そうだし……今は店主の人がいないのでしょう? 隠れさせてもらうのなら、こちらも礼を尽くすわ……」

シズク「わ、わかりました……。それでは、困ったことがあったら、お願いしますっ……!」

イリス「うん!」



妖精「ふふ、スライムがそのままの姿で働いてるなんて。オノゴロってあんまり来たことなかったけど、けっこう良いところなのかも」

クロシュ「うん……!」

イリス「ひとまず荷物を下ろして……観光案内があるから、それを見てみよう!」

ミスティ「ふむふむ……ん? 国政区、御所……? これって、もしかして朝廷のこと?」

イリス「……えっ!? 朝廷ってこの温泉街にあるの!!?」

妖精「……ちょ、ちょっと……下調べしなさすぎた……かも……」


オノゴロ諸島滞在1日目です
↓1〜3 自由安価 何をする?
863 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/02/25(火) 00:05:28.22 ID:Mnei2ccj0
情報収集も兼ねて冒険者ギルドに行ってみる
864 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/02/25(火) 00:07:37.35 ID:5Iav5hD8o
朝廷忍び込み
865 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/02/25(火) 00:10:55.28 ID:1+xJdGIhO
ミスティ 氷の短刀の使い心地を確かめるためにエバンスと模擬戦する
866 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2025/02/25(火) 00:10:56.29 ID:gTB41QCHO
道具屋に行く
867 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/02/25(火) 00:16:32.02 ID:uk+eva7D0
というわけで本日はここまでとなります。次回はオノゴロの冒険者ギルド編、朝廷に忍び込んでみよう編、模擬戦編となります

ついにオノゴロ諸島に辿り着き、トウゲン温泉の旅館に宿泊するクロシュ一行。和風の街並みや立ち上る湯けむりに胸を踊らせつつ、温泉まんじうの香りに食欲を震わせつつ――黒いあかちゃんスライムは、水色のスライムと出会う――
朝廷の陰謀、海流に起きている異変、姫巫女の意思――全てを明らかにした時、クロシュたちは何を手にし、オノゴロ諸島の運命はどこへ向かうのか。今はまだ、調査あるのみ――

本日もありがとうございました。次回は土日となります、よろしくお願いいたします
868 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/02/25(火) 02:03:54.08 ID:oB6bHTqYo
おつ
スライムは大体単体生殖だよね
そしてウチの娘が近衛中将でビックリした…
869 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/02/25(火) 02:20:06.53 ID:w5KlpI04o
おつでした
強敵フラグから会心ボーナスと攻略RTAみたいな動き
だから、ここでイヨの符術に感知される必要があったんですね(ろくろ回し)
870 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/02/25(火) 13:16:59.79 ID:1beG5MBxO

武家が物理職なら公家が魔法職なのは当然の帰結
871 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2025/02/26(水) 00:26:30.45 ID:eXmYJTmto
おつです
必殺の一撃を大した事ないと言われて(やや語弊)ショックを受けるリュウトウが可愛かった(小並感)
しかし今回戦ったネームドは設定の通りなら齢14の少女とその少女より更に幼く見える成人女性か…なにかがあぶない
幸い平和的アプローチができそうなのは何より、早いうちにコンタクトを取っておきたいね
872 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/03/01(土) 09:02:40.89 ID:mGxa7P7p0

ユキ実家にはもうミスティ様歓迎の準備できてそう
873 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/03/01(土) 18:16:45.64 ID:H2HBHKZ60
スライムは単体で増えることができるようです。ただし狙って増えるのは分体を作るよりも難しいらしく、特に子供を増やしたいと考えるスライムもあまりいないので、スライムの出生は落ちた欠片から勝手に生じるケースがほとんどのようです
アカシ中将はまだ若い方ですが、優れた戦闘力と家柄を評価され、現姫巫女に中将を任命されたそうです。現姫巫女は若者を積極的に起用する方針のようで、現在の朝廷は平均年齢が低いと言われています

リュウトウ氏とイヨ氏は強敵でしたが、会心の撃退成功によってちょっとしたボーナスアイテムを獲得することができたようでした。通常の進行ではこのようなものは得られなかったと思われるので、朝廷軍に見つかったことと差し引いても良い結果を得られたと言えるかもしれません
クロシュたちは、イヨ氏のオフダに書かれた場所に向かうことができます

武家は物理的な荒事の担当なので、公家が魔法的な荒事担当となるのは実のところ必然だったのかもしれません。しかし武家が武力を持つのであれば、公家が持つのは公力であるという説もあります。公力がどのような力なのかは今のところはっきりとわかっていませんが、もしかしたら物理とも魔法とも異なる恐ろしい力かもしれません。気を付けた方が良いでしょう

リュウトウ氏の居合道はとても恐ろしい一撃を放つ恐ろしい技でしたが、相手がスライムだったのは不幸中の不幸でした(クロシュたちにとっては不幸中の幸いです)。切断が完璧であればあるほど、スライムのデロデロ部分が受けるダメージも少なくなるので、彼女の美しい太刀筋はかえってクロシュに優しい一撃になってしまったのかもしれません
そして現朝廷はやはり平均年齢が低いようです。姫巫女の方針のようですが、その真意は今のところ闇に包まれています

ユキ氏の実家は、この温泉の近くにあるようです。ユキ氏の方から既に実家へ伝わっている可能性もあり、その場合は実際に歓迎の準備がなされていてもおかしくないでしょう。また、ユキ氏の一族は雪女なので、アボカドスムージーを飲んでもお腹を壊す可能性は低いと考えられます。堂々とお土産のスムージー詰め合わせを贈るのが良いでしょう
874 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/03/01(土) 18:17:10.54 ID:H2HBHKZ60
―トウゲン宿場町
 冒険者ギルド

 ガヤガヤ

ローガン「情報収集と言えばまずはここだな」

イリス「はい。見た感じ賑わってるみたい……ですけど……」

 ガヤガヤ…

ローガン「……少し雰囲気が悪い、か?」


 ガンッ!!

猫又の給仕「ギニャッ!!」ドガッ!

オークの冒険者「ヒック……いつまで俺たちゃこの国に閉じ込められりゃ良いんだよ!!」フラフラ

コボルトの冒険者「ちょ、やめろよバカ!」

オークの冒険者「やめたら出られんのかよ!? ええ!?」ドゴォッ!

コボルトの冒険者「キャオンッ!!」ドガッ!

猫又の給仕「や、やめてくださいニャ……」

オークの冒険者「うるせぇ!! 猫風情が一丁前によォ!!」フラフラ

 ベチン!!!
オークの冒険者「あガッ……」バタッ

和装受付嬢「お話は奥でお聞き致しますね〜」ズルズル


 ザワザワ…


イリス「わ、わあ……」

ローガン「……オノゴロに閉じ込められた外来冒険者が不満を募らせている、ということか」

イリス「そういうことなんですね……」

 依頼書「温泉宿の従業員募集! 報酬:並」
 依頼書「農村の自警団員募集! 報酬:低」
 依頼書「カニ漁船の船員募集! 報酬:極高」

イリス「依頼の方は……どれも長期みたいですね」

ローガン「今のところ路銀は足りている。今回は見送りで良いだろう」

イリス「ひとまず聞き込みでもしてみましょうか」


↓1コンマ
01-60 当代の姫巫女について
61-90 反朝廷勢力について
91-00 ??
875 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/03/01(土) 18:18:32.90 ID:mGxa7P7p0
876 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/03/01(土) 19:18:34.24 ID:H2HBHKZ60
猫又の給仕「変わったこと、ですかニャ?」

ローガン「うむ」

猫又の給仕「う〜ん……先程うちがやられましたように、ちょっと治安が悪くなっておりますニャ。ここはまだ良いけど、漁村の方じゃ荒れ波のせいでお魚が獲れなくて、冒険者さんだけじゃなくて漁師さんたちも荒んでるという話ですニャ」

イリス「うひゃあ……」

猫又の給仕「こんなに大きな異変が解決されないまま続いてるのは、うちが生まれてから初めてかもしれないニャ……。冒険者さんと漁師さんだけじゃなくて、みんなも不安を感じてると思いますニャ……」

ローガン「そうか……」

浪人「実際のところ不安はかなり広がっているでござるよ」ヌッ

ローガン「あなたは?」

浪人「ただの落武者でござる。いや、今はもう武者でもない……ただの冒険者と言った方が良いやもしれぬ」

猫又の給仕「毎日飲んだくれてる酒飲みおじさんニャ。冒険者とも言いづらいニャ」

浪人「そんな情勢だからか、最近は怪しげな組織も増えてきている。今の姫巫女は偽物だから打倒して本物の姫巫女を打ち立てよう、などとのたまう反朝廷組織も出てきているようでござる。恐らくはただの烏合の衆であろうが……もし見かけても関わらぬが良かろう」

ローガン「反朝廷組織か……」

イリス「わかりました、気を付けます!」

 ☆反朝廷組織の存在を知りました

 ◆
877 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/03/01(土) 19:19:20.32 ID:H2HBHKZ60
―トウゲン国政区

クロシュ「」コソコソ

妖精「懲りないねえ、クロシュ……」

クロシュ「今度は、気を付ける……!」

妖精「そうは言っても前回は見つかったわけでしょ。今度はさらに良い案でもあるの?」

クロシュ「……慎重に、行く……!」

 モニョモニョ…ポン!

分体透明ちびクロシュ「〜〜!」モニョニョ!

妖精「この透明の小さい分体なら早々見つからないだろう……と前回も思ったわけだけど……」

クロシュ「?」

妖精「何か改良の余地はないかなあ」

クロシュ「……」


↓1選択
1.このまま行く!
0.自由安価(内容によっては妖精に却下されます)
878 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/03/01(土) 19:22:35.99 ID:TZ0uVgg7O
0メルルの迷彩魔法完全再現してみる
879 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/03/01(土) 19:45:18.71 ID:H2HBHKZ60
クロシュ「メルルさんの、迷彩魔法を……もっと、上手に真似る……!」

妖精「向上の余地があるなら試してみても良いかもね」

分体透明ちびクロシュ「〜〜!」モニョニョニョ!


↓1コンマ 上手にできた?
01-60 まあまあ 次のコンマ+5
61-90 良い感じ 次のコンマ+10
91-00 ニンジャスライム 次のコンマ+100

↓2コンマ いざ御所に潜入
01-45 見つかった!
46-90 潜入成功!
91-00 姫巫女の寝顔を発見!
880 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/03/01(土) 19:46:53.42 ID:mGxa7P7p0
クリティカル
881 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/03/01(土) 19:47:48.82 ID:X6jdjmynO
どうなるかな
882 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/03/01(土) 20:31:13.84 ID:H2HBHKZ60
―トウゲン国政区
 御所

 お濠「」ユラユラ

 ピョーン

分体透明ちびクロシュ「!」モニョッ

分体透明ちびクロシュ「?」キョロキョロ

 御所外苑「」モサモサ

分体透明ちびクロシュ(でっかい、川の内側に……林が、あって……)

分体透明ちびクロシュ(林の向こうに……姫巫女さんの住む……お城が、ある……)

分体透明ちびクロシュ(行ってみよ……)ピョンピョン

 ◇

 立派なお城「」ドン!

縁側に座る眠そうな黒髪おかっぱの幼女「……」コックリコックリ


分体透明ちびクロシュ「!」モニョニョ コソコソ


 シュタッ

リュウトウ「ご休憩中のところ失礼致します、姫巫女様」ザッ

黒髪おかっぱの幼女→イクセ「……リュウトウか。イクセで良いと言っておろう」パチッ

リュウトウ「そういうわけには参りません。民草への示しがあります」

イクセ「面倒くさいのう……。して、何か掴めたのか?」

リュウトウ「はっ! 奴らの足取りを追ったところ、このトウゲン温泉の近くに潜伏しているか、あるいは既に温泉街に入り込んでいるものかと推測されます」

イクセ「では引き続き奴らの行方を追うのじゃ」

リュウトウ「はっ!」

イクセ「わらわは急いておらぬ。過重労働にも反対じゃ。無理のないペースでのんびり追うが良い」

リュウトウ「……しかし、彼奴らは外患なのでは?」

イクセ「そうでもあるが、わらわの治世において彼奴らにできることは何もない。例えるなら、奴らはわらわの油揚げを狙う害虫じゃ。不快ではあるが、所詮は羽虫。捨て置いても困らぬ」

リュウトウ「心得ました。それでは失礼致します」シュバッ

イクセ「うむ。精進せよ」


分体透明ちびクロシュ「……」コソコソ

どうしよう?
↓1〜 先取2票
1.撤退する
2.イクセと接触を図る
0.自由安価(票数は内容ごと)
883 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/03/01(土) 20:33:15.55 ID:wrs4Aym9o
2
884 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/03/01(土) 20:35:24.24 ID:TZ0uVgg7O
2
885 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/03/01(土) 20:50:22.00 ID:H2HBHKZ60
 ピョンッ

分体ちびクロシュ「!」モニョニョ


イクセ「……む? スライムか……ここの警備も杜撰じゃのう」ヨッコラショ

 トコトコ

分体ちびクロシュ「〜〜」モニョモニョ

イクセ「ほら、帰った帰った。ここはお主のようなわっぱスライムの来るとこじゃないのじゃ」シッシッ

 モニョモニョ…ポン!

分体小人クロシュ「おはなし……する!」

イクセ「なんと。そのナリでそれほどまでに高精度な擬態ができるとは。わっぱスライムと侮っておったかもしれんのう」

分体小人クロシュ「わっぱすらいむ……」

イクセ「何の話がしたいのじゃ? 特別に相手してやろう」


↓1〜2自由安価 お話する内容
886 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/03/01(土) 20:52:57.00 ID:mGxa7P7p0
かぞくについて
887 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/03/01(土) 20:55:16.63 ID:CDB63X5O0
部下には他にどんな人がいるのか
888 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/03/01(土) 21:45:26.52 ID:H2HBHKZ60
分体小人クロシュ「?」キョロキョロ

イクセ「なんじゃ、おもむろに周囲を見渡して」

分体小人スライム「姫巫女さま……ちっちゃい」

イクセ「まだ6歳じゃからの。あとお主に言われとうないぞ」

分体小人スライム「えっと……おうちのひとは……?」

イクセ「おうちのひと……家族のことか? わらわの肉親であればもう誰もおらぬぞ」

分体小人スライム「そうなの?」

イクセ「まあ姫巫女じゃからの。そういう運命だったというだけじゃ」

分体小人スライム「そうなんだ……。えっと……さびしく、ない……?」

イクセ「運命は運命じゃからな。それに、わらわには仕える者も大勢おる」

分体小人スライム「つかえるもの?」

イクセ「部下とか手下のことじゃ。年若い武者のリュウトウに、18にもなってちんちくりんなイヨ、他にも天狗だの鬼だの河童だの猫だの狸だのいろいろおる。わらわは彼奴らを率いてこの国を守らねばならぬゆえ、寂しがっておる暇などないというわけじゃ」

分体小人スライム「そうなんだ……」

イクセ「そうなのじゃ」

分体小人スライム「………ひまがあったら……さびしい……?」

イクセ「そうじゃなあ。寂しく思う心もあったかもしれんのう」

分体小人スライム「そうなの?」

イクセ「姫巫女には不要な感情じゃ。くく、哀れと思うか?」

分体小人スライム「……」


兵士「姫巫女様!」ガションガション


イクセ「おっと、下人どもが来たようじゃ。お主もそろそろ行った方が良かろう。見つかると厄介じゃぞ」

分体小人スライム「うん……」デロデロ

分体ちびクロシュ「〜〜」ポン! モニョモニョ

 ピョンピョンピョン――…


イクセ「……しかし黒いスライムとは珍しいのう。このわらわでさえ初めて見るものが、この世にまだあろうとは……」

イクセ「荒れ波を越えてきたという大亀とやらにも早くお目にかかりたいものじゃ。羽虫や人間はいらぬが、大亀は面白そうじゃし」

 ◇
889 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/03/01(土) 21:46:05.39 ID:H2HBHKZ60
―旅館 雪解け
 屋外演舞場

ミスティ「裏にこんな広い場所があったのね」

シズク「はい! 歌劇や演舞などをご覧いただけます! 今はその、何の予定も入っていないんですけど……」モニョニョ

エバンス「訓練とかにも使えそうだな」

シズク「頑丈なので、大丈夫です! 店主も時々ここで、刀をぶんぶん振り回しております!」モニョモニョ

エバンス「お、マジか。それじゃあちょっくら運動しても良いか?」

シズク「はい!」モニョ!

ミスティ「じゃあせっかくだし私も。この短刀にも慣れておきたいしね」

 氷の短刀「」シャキン キラキラ

エバンス「なら模擬戦でもしてみるか? やっぱり実戦形式が一番早いだろ」

ミスティ「そうしましょうか。よろしく頼むわ」

エバンス「おう!」

シズク「お、お怪我などなされましたら、すぐに言ってくださいねっ!」モニョニョ


↓1
01-30 引き分け
31-90 偶数ミスティ勝利 奇数エバンス勝利
91-00 会心引き分け
890 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/03/01(土) 21:47:31.49 ID:B3AdZYLzO
891 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/03/01(土) 21:47:53.30 ID:nqVQBlV60
892 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/03/01(土) 22:06:07.23 ID:H2HBHKZ60
 カンッ!
 地面に刺さる氷の短刀「」サクッ!

 魔銀の剣「」シャキン!


シズク「わ、わわ……」オロオロ


エバンス「……勝負あり、か?」

ミスティ「……ええ。今回は負けたわ」

 魔銀の剣「」チャキン!

エバンス「ふう……いや、こっちもヒヤヒヤしたぜ。戦闘経験なら俺の方が積んでるはずなんだがなあ」

ミスティ「下手な慰めは結構よ」スタスタ

 氷の短刀「」ヒョイ


ミスティ(……魔銀は、魔力を通せば通した分だけ素直に反応したけれど……。この冷鋼は、通した分以上に強く反応する……。汎用性重視と、氷属性特化の差ね……。お陰で自分の手に凍傷を負ってしまったわ……)

 ミスティの手「」シモヤケ

ミスティ(……実戦でこんな醜態を晒していたらと思うとぞっとするわね……。模擬戦で知れて良かったわ……)

 ポウ…

ミスティ(ん……?)


シズク「〜〜」モニョモニョ

 癒やしのお湯「」ポウ…
 ミスティの手「」ポカポカ

ミスティ「あら……ありがとう、気持ち良いわ……」

シズク「良かったです! えへへ、怪我をしたらいつでも言ってくださいね」モニョモニョ

エバンス「おお……! シズクちゃん、俺の手にも頼む! ミスティちゃんの冷気でかちこちなんだ!」

シズク「はいっ!」モニョモニョ ポウ―


 ☆エバンスが勝利し、剣技と魔法経験をそれぞれ1獲得しました

 ◇
893 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/03/01(土) 22:44:02.21 ID:H2HBHKZ60
―夕方
 旅館雪解け 客室

スライムクロシュ「〜〜」モニョモニョ

妖精「なるほど……姫巫女と接触して、いろいろ聞いてきたと」

スライムクロシュ「〜〜」モニョニョ

妖精「……聞く限りだと、私たちのことはやっぱり敵視してるみたい。幸い本腰を入れて私たちを討とうって気はあんまりないみたいだから良かったけど……」

イリス「……その姫巫女様って本当に6歳なの!? なんか聞く限りだと、口調はおばあちゃんっぽいし、性格も達観してそうだし、とても6歳とは思えないんだけど……」

ローガン「当代の姫巫女イクセ・ホシツカサは、天神アマテラスを降霊せし史上初の偉大な姫巫女と呼ばれているらしい。彼女の歳に見合わぬ口調や優れた見識は、歴代の姫巫女とアマテラスより授かりし恩寵ゆえ……との触れ込みだ」

ミスティ「神を降霊……そんなことが可能なの?」

妖精「優れたシャーマンなら、精霊や自然神を自分の身に降ろすことは不可能じゃない。でも神降ろしってのは一時的なもので、終われば元の人格に戻るのが普通なんだよ。アマテラスがドジったのかなあ……」

エバンス「ずっと神降ろしし続けてるとか?」

妖精「そんなことしたら心身が壊れちゃうよ。人の身はあくまで人の身。精霊や神をいつまでも置いとけるようにはできてない」

クロシュ「そうなんだ……」

妖精「……そういえばクロシュは光の精霊を心の中で飼ってるんだっけ……。まあ……スライムは人間より柔軟だし、大丈夫なんだよきっと……」

イリス「じゃあ姫巫女様もスライムなんじゃ!?」

妖精「もしそうならオノゴロ諸島の歴史がひっくり返る」

 ◆
894 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/03/01(土) 22:44:47.31 ID:H2HBHKZ60
―オノゴロ諸島トウゲン温泉 滞在2日目

◇クロシュ [あかちゃんスライム]
武:メイドブレード  盾:ラティアの大盾  飾:くすんだ耳飾り
武:竜珠の大杖    防:竜のエプロン   飾:不死鳥の羽根

◇妖精   [世話焼き妖精]
武:         盾:         飾:くすんだ耳飾り
武:         防:精霊のレオタード 飾:

◇イリス  [星の魔法使い]
武:蒼き星の杖    盾:         飾:くすんだ耳飾り
武:         防:魔術師のローブ  飾:

◇ミスティ [氷の魔法使い]
武:氷の短刀     盾:         飾:くすんだ耳飾り
武:         防:氷竜革のローブ  飾:

◇ローガン [鋼の戦士]
武:トカゲ斬り    盾:灼鋼の盾     飾:くすんだ耳飾り
武:鋼の回転ノコギリ 防:オリハル鎖帷子  飾:

◇エバンス [地の傭兵]
武:古代の鉄槌    盾:         飾:くすんだ耳飾り
武:魔銀の剣     防:硬質革鎧     飾:

◯所持アイテム
[道具]        [装備品]       [大事なもの]
運命賽*6       蜘蛛絹の下着      魔族国永久旅券
会心賽*0       ザリガニのお守り    フメイの服の切れ端
反魂丹*2       大きな巻き貝      精霊の印
鉄鍋+携帯調理器具   大きな軽石       精霊樹の実のジャム
「星の魔力」上中    闇の欠片        精霊樹の鉢植え+赤雷球
お宿の焼き菓子     フリルワンピ水着    フメイとアリシラの人形
お宿の妖精の織物    魔法学園のスク水    メルルの帽子
魔導飯盒        炎鉱石         溶岩石のアミュレット
妨害魔力波発生装置   ガラスのザリガニ    太陽のメダリオン
属性大全        踊り子の双剣      暗黒優待券
魔王図鑑        サボテンドラゴンの花  冒険者証(ランク1)
氷精の魔導書      精霊のローブ      大魔女帝国渡航権
ブラッドワイン*3   精霊樹の杖[改]    かたたたきけん
マッスルワイン*1               大魔女帝国滞在許可証
吸血鬼殺ワイン*1               風船印のパラシュート
綺麗な砂                    ラティア勲章
魔術書「正負の属性」              ユーシリア王家の紋章
吸血鬼の日焼け止め
日蝕の傘
大魔女サイン*1
古代のセラミック
ステライト鉱石
特産スムージーセット
晴れ乞い傘
温泉宿の宿泊券

◯現在の目標
・フメイちゃんを探す
・世界樹の光を追う[3/5]

◯仲間の目標
・カリス・ノーランドを討つ(ミスティ)

◯経験値
・クロシュ 剣技[05/06] 魔法[05/06] 防御[04/06]
・イリス  杖術[02/04] 魔法[04/16]
・ミスティ 剣技[00/07] 魔法[04/16]
・ローガン 剣技[11/16] 魔法[03/08] 防御[02/08]
・エバンス 剣技[10/16] 魔法[01/08]
895 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/03/01(土) 22:45:37.59 ID:H2HBHKZ60
―朝
 旅館雪解け 客室

 チュンチュン

浴衣イリス「ん〜気持ちの良い朝!」ググッ

浴衣ミスティ「この浴衣っていう寝間着、良いわね……。見た目もお洒落だし……」

浴衣妖精「まさか妖精用の浴衣まであるとは思ってなかったよ。通魔性も良いから息苦しくないし」


クロシュ瓶「〜〜」モニョモニョ

イリス「あはは、でもクロシュちゃんはやっぱり瓶なんだね」

妖精「まあ、クロシュは寝る時はスライムになった方が楽だろうしね」

ミスティ「スライムの姿で浴衣を着ても仕方ないわね」


オノゴロ諸島滞在2日目です
↓1〜3 自由安価 何をする?
896 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/03/01(土) 22:45:49.53 ID:TZ0uVgg7O
道具屋に行く
897 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/03/01(土) 22:49:50.28 ID:OCIkiDWUO
エバンス、情報収集の流れでデートすることに
コンマが偶数だったらイリス、奇数だったらミスティとゾロ目だったらクロシュ
898 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/03/01(土) 22:50:51.35 ID:wrs4Aym9o
イヨのメッセージにあった住所に行く
899 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/03/01(土) 22:51:01.84 ID:3DVusWGvo
オノゴロスライム大交流会からの情報収集
900 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/03/01(土) 23:29:37.98 ID:H2HBHKZ60
―トウゲン温泉 宿場町

シズク「ごめんなさい、お手伝いしてもらっちゃうなんて……」モニョモニョ

ミスティ「気にしないで良いわ。その体だと買ったものを持ち帰るのも大変でしょう?」スタスタ

シズク「あっ、それなら大丈夫なんです! えっと、ちょっと待っててくださいね」モニョモニョ…

 モニョモニョモニョ…ポン!

スライム幼女シズク「じゃーん!」モニョニョ

クロシュ「わあ!」

ミスティ「あら、あなたも擬態できたのね」

スライム幼女シズク「えへへ。クロシュちゃんみたいに、色とか質感まで真似できるわけじゃないんですけど……」モニョモニョ

クロシュ「!」ピコン!
魔女っ子クロシュ「!」ポン!

スライム幼女シズク「わあ! クロシュちゃんが、魔女っ子になった!」

魔女っ子クロシュ「ん……!」
 竜珠の大杖「」ピカッ

 反映魔法球「」ポン!


 蒼のロングヘア「」ファサッ
 透き通るような肌色「」キラキラ
幼女シズク「わわあ!」キラキラ


ミスティ「あら……シズクの肌の色と質感が、本当に人間の小さい子みたいになったわ!」

幼女シズク「す、すごい……わたし、本当に人のちっちゃい子みたいです……! 髪も、人みたいにサラサラで……」

魔女っ子クロシュ「んへへ……。他にも、いろいろできるから……なりたいものがあったら、言ってね……」

 ◇
901 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/03/01(土) 23:30:38.94 ID:H2HBHKZ60
―トウゲン宿場町
 道具屋

 カランカラン

幼女シズク「こんにちはっ!」トコトコ

ミスティ「邪魔するわ」スタスタ

クロシュ「お邪魔、します……」トコトコ


水色髪の単眼少女「あ、いらっしゃいませ!」

クロシュ(おめめ……)
ミスティ(すごいぱっちりだわ)

幼女シズク「サララちゃん! わたしが誰だかわかりますか!」キャッキャ

水色髪の単眼少女→サララ「えっ……? えっもしかして……シズクちゃん!?」

幼女シズク「当たりですっ!」キャッキャ

サララ「えっ、ええっ!? なんで人みたいに!?」

ミスティ「初めまして、道具屋さん。これには長……くもない理由があるのよ」

 *

サララ「反映魔法で、色と質感を……! ね、ねえシズクちゃん……髪、触っても良い……?」

幼女シズク「はい、どうぞどうぞ!」
 蒼いロングヘア「」ファサッ

サララ「わっ……! すっごいサラサラ……! 本当に色と質感だけなの……!?」

クロシュ「……わ、わかんない……。そんなに、真面目に考えたこと……ない……」

ミスティ「けっこう凄い魔法なのかもしれないわね」

サララ「……あっ、そういえば……お買い物に来たんですよね、何をお探しですか?」

幼女シズク「あ、うん! えっと、いつもの消耗品と……」


↓1コンマ
01-60 シズクのお手伝いをした
61-90 カニカマボコ
91-00 ヒヒイロガニ
902 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/03/01(土) 23:32:26.51 ID:nqVQBlV60
903 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/03/01(土) 23:38:08.44 ID:wrs4Aym9o
カニ(カマボコ)ゲット!
904 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/03/01(土) 23:50:58.49 ID:H2HBHKZ60
―旅館雪解け

 買い物袋「」ドッサリ

幼女シズク「今日はありがとうございました! とっても助かりました……!」

クロシュ「ん……!」

ミスティ「必要ならまた言ってね。手伝うわ」

幼女シズク「ありがとうございますっ! えへへ……今日は、しばらくこのままで過ごします!」

クロシュ「んへへ……。でも……疲れたら、ちゃんとデロデロになってね……」

幼女シズク「うん! クロシュちゃんも、無理はしないでね」

クロシュ「ん!」

ミスティ「ふふ……」ニコニコ

 ◆
905 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/03/01(土) 23:51:24.33 ID:H2HBHKZ60
というわけで本日はここまでとなります。次回は突然のデート編、イヨさんのお誘いに乗ってみよう編となります

今回は冒険者ギルドに行って情報収集をしたり、クロシュ氏が朝廷に侵入して姫巫女とお話してきたり、ミスティ氏とエバンス氏が模擬戦をしてみたり、シズクちゃんと一緒に道具屋に行っておめめぱっちりのサララ氏とであったりしたようでした

今のところ光の行方もオノゴロ諸島で何が起こっているのかもよくわからない今日このごろですが、姫巫女氏はクロシュ一行を急いでやっつけようと思っているわけではないようです。今のうちに調査を進めていくのが良いでしょう

それでは本日もありがとうございました。次回もよろしくお願いいたします
906 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/03/02(日) 04:26:59.00 ID:b/fM/hnZ0

イスファハーンやユーシリアでの事があったのに妖精はクロシュの潜入を止めたりしなかったな。
907 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/03/02(日) 11:42:26.90 ID:9HJdBR2bo

姫巫女が敵意マシマシじゃないからまだ優情か
908 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/03/02(日) 12:08:10.49 ID:4BdmbcBmO
乙乙
そういえばクロシュちゃんの反映魔法って自分以外にもかけられるんだった
スライム同士でキャッキャしててかわいいね
そしてミスティさんが後方保護者面っぽくなってて草
909 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/03/02(日) 16:33:07.34 ID:tXmVwjsl0
クロシュ氏は何度か不法侵入に失敗していますが、分体を遠隔操作して侵入させるという方法は実際けっこう効果的で安全なので、妖精も許可しているようです。ユーシリアでの失敗でも本体が見つかったわけでもないので、妖精的にもそれほど強く止めようとは思わないようです

姫巫女氏は分体のクロシュ氏を見ても怒ったりはせず、そして一行をすぐに闇へ葬ろうと決意しているわけではなかったようです。彼女の真意がどのようなものなのかはわかりませんが、今のうちに好き勝手動くのが上策と言えるでしょう。しかし姫巫女の目論見が一体どのようなものなのかは、未だ闇に包まれています

シズクちゃんはクロシュ氏にとって同年代(?)のスライム仲間なので、一緒にいるのが楽しいのかもしれません。ユーシリアでも、森スライムのロシュさんと遊ぶ機会があれば楽しい時間を過ごせたと思います(当時はクロシュ氏がメンタルを壊してデロデロになってしまうなどの不運もあり、なかなか機会に恵まれませんでした……)
そしてミスティ氏は小さきものを愛する心が他の人より大きいのかもしれません。クロシュ氏とシズクさんが一緒にモニョモニョしている姿がとても良いものに思えたようです。良いものを良いと思う心は大事にすると良いかもしれません
910 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/03/02(日) 16:35:32.39 ID:tXmVwjsl0
―トウゲン宿場町
 遊郭

 ワイワイ ガヤガヤ ウフフ

イリス「こ、ここは……なんか、雰囲気が……」キョロキョロ

エバンス「あー……もしかしてここ、遊郭か……」

イリス「ゆ、遊郭……!」


 ダキッ

遊女「たくましいお兄さん〜。わっちらと遊んでいきひん?」ギュッ

エバンス「うおっ……! いや、俺は……」

遊女「奥手なんどす? そういう殿方も愛らしいどすえ」

エバンス「いやいや、ちょっと……」


エバンス(イリスちゃん、助けてくれ!)チラッチラッ

イリス(ええ……)


イリス「あ、あの〜すみません。その人、連れてかないでくれますか……?」

遊女「あら、お兄さんこんなにめんこい恋人さんがおったん? こりゃ悪いことしてしもうたわ」パッ ケラケラ

イリス「え、いや恋人では……」

遊女「この街はツガイでも面白う遊べますえ〜。楽しんでおくれやす〜」スタスタ


イリス「つ、ツガイて……!///」

エバンス「……すまん」

イリス「……もう、こうなったらここで調査していきましょう! せっかく入ったんだから、すぐに出てくなんて勿体ないですもん!!」

エバンス「お、おいマジか……」


↓1コンマ
01-65 ふつうに楽しめた
66-95 経験値を得た
96-00 ???
911 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/03/02(日) 16:38:43.60 ID:Q2xeIEnA0
912 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/03/02(日) 16:39:15.19 ID:9HJdBR2bo
経験値(意味深)?
913 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/03/02(日) 19:31:47.33 ID:rTBOPqmAO
コンマが96〜00の「???」だったらイリスとエバンス付き合う展開だったのかな。
914 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/03/02(日) 20:11:57.15 ID:tXmVwjsl0
 ワイワイ ガヤガヤ
  ロイヤルフラッシュファイブカード!!
   グギャアアアアアッ!!! タスケテクダサイ!! タスケテクダサイ!!

イリス「遊郭っていっても、えっちなお店だけじゃないんですね」

エバンス「みたいだな。つってもほとんどは賭博みたいだが……。イリスちゃんもなんかやってくか?」

イリス「やめておきます……。ああいうのって、損をする確率の方が絶対に高いでしょうし……」

エバンス「そりゃそうだ。客が損をしなきゃ胴元は儲からんからな」

イリス「エバンスさんはやったことあるんですか?」

エバンス「俺か……まあ、若い頃に……。いや今も若いが……。あまり良い思い出はない」

イリス「……儲からなかったんですね」

 ◆
915 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/03/02(日) 20:13:14.84 ID:tXmVwjsl0
―トウゲン温泉 郊外
 小さな廃屋

クロシュ「……」キョロキョロ

ローガン「ここが例のオフダに指定されていた場所か」

妖精「うん。罠の可能性もあるから、警戒はしておいて」

ローガン「わかっている」

 ピラッ
宙に浮く人型の紙「」ヒラヒラ

妖精「!」

ローガン「やはり罠――」シャキン

人型の紙「ちょ、ちょっと待ってください! 罠じゃありません!」アタフタ

妖精「ローガン、待って!」

ローガン「う、うむ」

人型の紙「……来てくださってありがとうございます。緑の国のお方々……。先日お会い致しました、朝廷軍のイヨと申します」

妖精「あの時の符術使いだね。私たちのことは……もう知ってそうだからいいか。本人は来れなかったの?」

人型の紙「不審な動きを見せれば島流しにされてしまいますので、ご容赦ください」

クロシュ「しまながし……」

妖精「それで、一体何の用で私たちを呼びつけたの?」

人型の紙「はい。あなた方に……当代の姫巫女を、殺して欲しいのです」

妖精「!?」
ローガン「!?」
クロシュ「?」

妖精「……暗殺の依頼? 島流しどころか、即刻処刑されかねないことをしているのは理解できてるよね?」

人型の紙「はい。だからこそ、国内の者には頼めないのです」

ローガン「ふむ……つまり我々は、丁度良い時に入国してきた捨て駒候補というわけか」

人型の紙「……はい」

妖精「正直だなあ……。まあ変に繕われるよりは全然良いけどさ」

人型の紙「すみません……」

ローガン「フッ……いや失礼した、話を続けよう。暗殺の理由を聞かせてもらっても構わないだろうか?」

妖精「私もそれを聞きたい。ただの怨恨とかならいくら積まれてもお断りだけど」

人型の紙「はい。ですがその前に……当代の姫巫女が、どのような経緯で姫巫女となったのかはご存知ですか?」

妖精「巷に広まってる話くらいなら。先代の母が病気になって急遽次期候補に継がせようとしたら、その次期候補が急死しちゃって、仕方なく幼い妹に継がせた……だっけ? その後先代の母もすぐに死んじゃったとか」

人型の紙「はい、概ねその認識で合っております。当代の姫巫女は、何もかもが急な運命を背負わされてしまった……幼い少女でした」

妖精「……それだけ聞くと哀れな幼子だよね。でも、実際は――」

人型の紙「……はい。継承の儀を終えた彼女は――もはや、何も知らぬ無垢な幼子ではありませんでした。歴代の姫巫女と天神アマテラスの叡智を継ぎし、至上の神童――という、自称です」

妖精「えっ、それって自称だったの!?」

人型の紙「はい。継承の儀は歴代の姫巫女の叡智を受け継ぐ秘法なので、恐らく全部が嘘ということもないかと思いますが……天神アマテラスの部分については真偽不明です。そして継承の儀を終えて人格が大きく変貌した姫巫女は、記録によると今まで一人もいなかったそうです」

妖精「でも、それだけなら暗殺する必要はないんじゃないの? 朝廷としても、何も知らない幼子よりいろいろ勝手を知ってる神童巫女の方が心強いんじゃ?」

人型の紙「……問題は、その後です。姫巫女に就いた彼女は唐突に僻地開拓をすると言い出し、大勢の忠臣をオノゴロの北方群島へ強制的に送ってしまったのです」
916 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/03/02(日) 20:13:43.15 ID:tXmVwjsl0

クロシュ「ほっぽぐんとう?」

人型の紙「北方群島はオノゴロ諸島に連なる島々ですが、未だ未開拓の領域でした。そこを開拓すること自体は別に何もおかしくないのですが……」

ローガン「……実質的な左遷……いや、北方群島の環境を考えると島流しか」

人型の紙「はい。そして彼女は、私などのような経験の浅い若輩者ばかりを起用し、身辺を固めるようになりました」

妖精「……独裁?」

人型の紙「そうです。彼女は経験が浅く自分に逆らわない者だけで朝廷を固めて、独裁を始めたのです」

ローガン「なるほど……」

人型の紙「だから……あなた方に、彼女を討って欲しい。私は、彼女は悪意を持った何らかの怪異に乗っ取られたか、あるいは人格を歪められたものと見ています。あのような独裁を行う者の統治下では、オノゴロに未来はありません」

クロシュ「……でも……そしたら、本物の姫巫女さんは……」

妖精「……殺したら、死んじゃうよ?」

人型の紙「……殺さずに姫巫女を元に戻す方法があるなら、そうしたい。しかし優れた祓い師も、心属性の心理士も、北方に流されてしまいました。今のこの国には、もう姫巫女を救える人はいません」

妖精「……事情は大体わかった。でも私たちには、危険を冒して国の元首を暗殺する理由がない」

人型の紙「……世界樹の光は、姫巫女が保持している……と言えば、どうですか?」

妖精「!?」
ローガン「!?」
クロシュ「!」

人型の紙「私も、忠臣を追い出して独裁を始めたというだけで暗殺を企てているわけではありません。しかし彼女は世界樹の光を用いて周辺海域を荒らし、オノゴロの海上を封鎖してしまいました。これによってオノゴロの漁業と貿易は大打撃を受けています。例え彼女が姫巫女であろうと、これは国家に対する明確な攻撃です」

妖精「そ、それは……本当なの!?」

人型の紙「はい。彼女が何を企んでそのようなことをしているかは知りませんが、野放しにすればオノゴロの未来は暗澹としたものとなることだけは明白です……!」

妖精「……」

人型の紙「……世界樹の光を回収したいあなた方にとっても、悪い話ではないはずです。もし彼女の暗殺に協力して頂けるのであれば、姫巫女の住まうトウゲン城の城内図や、警備情報などをお教え致します。他に暗殺に必要なものがあれば、可能な限り調達しましょう」

妖精「い、いやでも……うーん……」

ローガン「……少し待ってくれないか? 世界樹の光を回収したいのは確かだが、こちらも情報を整理する時間が欲しい」

人型の紙「わかりました。それではまた後日、この廃屋に来てください。今くらいの時間に来て頂ければ、私も対応できるかと思います」

ローガン「承知した」

人型の紙「良い返事を期待しております――」

 人型の紙「」パサッ

妖精「……ただの紙に戻った」

ローガン「では、帰って情報を整理しよう」

クロシュ「うん」

妖精「ローガンがいて助かったよ」

 ◆
917 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/03/02(日) 20:16:43.18 ID:tXmVwjsl0
―夜
 旅館雪解け 客室

ローガン「……という話だ」

イリス「え、ええっ……!?」

ミスティ「暗殺……!?」

エバンス「マジかよ……」

妖精「今のところ保留にしてあるけど……世界樹の光はその姫巫女が保持してるっていうし、けっこう面倒なことになってきたかも……」

イリス「え、えっと……どうするの? まさか、本当に暗殺……?」

妖精「……いや、暗殺はしない方向で考えたい。緑の国の名を背負ってる私たちがそんな真似したらとんでもない外交問題だし……このオノゴロ諸島に与える影響もちょっと想像が付かない」

エバンス「だよな。ただ、そうなると……」

ローガン「殺す以外の手段で姫巫女をどうにかする必要がある、ということか」

妖精「うん。ひとまずその辺はおいおい考えていこう」

ミスティ「じゃあ暗殺の依頼は受けないということね」

妖精「いや、情報は欲しいから依頼は受けよう。イヨって奴もできれば殺したくないみたいなこと言ってたし、姫巫女をどうにかできれば文句はないでしょ」

イリス「ちょっと小狡い気もするけどそれが良さそうだね……。それにしても、また乗っ取られ案件なのかなあ……」

ミスティ「ユーシリアで宰相が乗っ取られてたと思えば、今度は国家元首そのものが乗っ取られてる可能性があるなんてね……」

ローガン「厄介事は続くものだな……」

スライムクロシュ「〜〜…」モニョニョ…

 ◆
918 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/03/02(日) 20:18:39.32 ID:tXmVwjsl0
―深夜

妖精「……」zzz
イリス「……」zzz
ミスティ「……」zzz
クロシュ瓶「……」zzz

 ◆

―誰かの夢?
 トウゲン城 縁側

イクセ「ぐす……ひっく……」エグエグ

スライムクロシュ「……?」モニョニョ

イクセ「ふえ……スライムさん……?」

 モニョモニョ…ポン!

クロシュ「姫巫女さま……?」

イクセ「あ……昨日のお昼……お庭に来た……?」

クロシュ「うん……。姫巫女さまは……」

イクセ「……これが……本当の、わたし……。弱くって……泣き虫で……姫巫女なんて、務まるわけ、ない……」

クロシュ「そうなの……?」

イクセ「うん……。だから……わたしのことは、姫巫女じゃなくて、イクセって呼んだ方が良いよ……」

クロシュ「あ、うん……。えっと……わらわじゃ、って言ってるのは……?」

イクセ「あれが……姫巫女としての、わたし……。歴代の姫巫女さまたちが集まってできた……姫巫女を壊す為の、わたし……」

クロシュ「そうなの……?」

イクセ「うん……。歴代の姫巫女さまの御代表さまが……そう、仰ったの……」

クロシュ「なんで、こわすの……?」

イクセ「……姫巫女っていう、仕組みのせいで……お母様も、お姉様も……きっとその上の人たちも……みんな、みんな……人生を台無しにされて、早くに死んじゃった……。そんなの……許せないよ……」

クロシュ「……」

イクセ「だから……みんなの思いでできた、最期の姫巫女のわたしが……それを、壊すの」

クロシュ「……でも……そしたら、イクセちゃんは……?」

イクセ「死ぬと思う……。でも、それで良いの……。姫巫女なんて……途絶えちゃった方が、良いもん……」

クロシュ「……」

↓1〜 先取3票
1.そうなの?
2.そうなんだ
0.自由安価(票数は内容ごと)
919 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/03/02(日) 20:19:30.01 ID:rTBOPqmAO
2
920 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/03/02(日) 20:20:16.66 ID:wjo1v56iO
0メゾンドクロシュに巫女の家族の霊を呼んで聞いてみる
921 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/03/02(日) 20:21:37.58 ID:b/fM/hnZ0
2
922 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/03/02(日) 20:31:19.24 ID:+1UaJRQ6O
>>920
923 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/03/02(日) 20:39:55.14 ID:9HJdBR2bo
>>920
924 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/03/02(日) 21:01:57.85 ID:tXmVwjsl0
クロシュ「……」

 立派なトウゲン城「」ポン
 お花畑「」ソヨソヨ
 ちょうちょ「」パタパタ

クロシュ(ここ……わたしの夢じゃ、ない……)

クロシュ(たぶん……イクセちゃんの、夢……?)


クロシュ(……ちょっと……引っかかる……)

クロシュ(家族っていうのは……一緒のおうちに住む、大切な人のこと……。わたしにとっての、フメイちゃんみたいな……)

クロシュ(そんな人たちが……)

クロシュ(自分のおうちの子を……殺すようなこと……するのかな……?)


クロシュ「イクセちゃん……」

イクセ「……なに?」

クロシュ「わらわじゃの姫巫女さまは……本当に、イクセちゃんの……おうちの人なの……?」

イクセ「ふえ……? うん……。だって、聞こえたもん……。お母さまの、声……」

クロシュ「……」

イクセ「だから……お母さまたち、だよ……?」


クロシュ(本当かな……? 本人を、ここに呼べないかな……)


↓1コンマ
01-75 呼べなかった
76-95 霊媒スライム
96-00 わらわじゃの心を食べてみればわかるかも!
925 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/03/02(日) 21:11:06.30 ID:s9J4AlHMo
むしゃむしゃ
926 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/03/02(日) 21:24:39.18 ID:tXmVwjsl0
クロシュ「……」グググ…モニョモニョ…

イクセ「……? なにしてるの……?」

クロシュ「………」ググググ…モニョニョニョ…

 デロデロ…

スライムクロシュ「」デロロ…

イクセ「わっ……! 急にデロデロになっちゃった……!?」

 モニョニョ…

半スライムクロシュ「……今日は……もう、帰るね……」モニョモニョ

イクセ「あ、うん……」

半スライムクロシュ「……またね……おやすみなさい……」モニョニョ…スゥゥ――…


イクセ「きえちゃった……。不思議なスライムさん……」

 ◆
927 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/03/02(日) 21:25:07.81 ID:tXmVwjsl0
―オノゴロ諸島トウゲン温泉 滞在3日目

◇クロシュ [あかちゃんスライム]
武:メイドブレード  盾:ラティアの大盾  飾:くすんだ耳飾り
武:竜珠の大杖    防:竜のエプロン   飾:不死鳥の羽根

◇妖精   [世話焼き妖精]
武:         盾:         飾:くすんだ耳飾り
武:         防:精霊のレオタード 飾:

◇イリス  [星の魔法使い]
武:蒼き星の杖    盾:         飾:くすんだ耳飾り
武:         防:魔術師のローブ  飾:

◇ミスティ [氷の魔法使い]
武:氷の短刀     盾:         飾:くすんだ耳飾り
武:         防:氷竜革のローブ  飾:

◇ローガン [鋼の戦士]
武:トカゲ斬り    盾:灼鋼の盾     飾:くすんだ耳飾り
武:鋼の回転ノコギリ 防:オリハル鎖帷子  飾:

◇エバンス [地の傭兵]
武:古代の鉄槌    盾:         飾:くすんだ耳飾り
武:魔銀の剣     防:硬質革鎧     飾:

◯所持アイテム
[道具]        [装備品]       [大事なもの]
運命賽*6       蜘蛛絹の下着      魔族国永久旅券
会心賽*0       ザリガニのお守り    フメイの服の切れ端
反魂丹*2       大きな巻き貝      精霊の印
鉄鍋+携帯調理器具   大きな軽石       精霊樹の実のジャム
「星の魔力」上中    闇の欠片        精霊樹の鉢植え+赤雷球
お宿の焼き菓子     フリルワンピ水着    フメイとアリシラの人形
お宿の妖精の織物    魔法学園のスク水    メルルの帽子
魔導飯盒        炎鉱石         溶岩石のアミュレット
妨害魔力波発生装置   ガラスのザリガニ    太陽のメダリオン
属性大全        踊り子の双剣      暗黒優待券
魔王図鑑        サボテンドラゴンの花  冒険者証(ランク1)
氷精の魔導書      精霊のローブ      大魔女帝国渡航権
ブラッドワイン*3   精霊樹の杖[改]    かたたたきけん
マッスルワイン*1               大魔女帝国滞在許可証
吸血鬼殺ワイン*1               風船印のパラシュート
綺麗な砂                    ラティア勲章
魔術書「正負の属性」              ユーシリア王家の紋章
吸血鬼の日焼け止め
日蝕の傘
大魔女サイン*1
古代のセラミック
ステライト鉱石
特産スムージーセット
晴れ乞い傘
温泉宿の宿泊券

◯現在の目標
・フメイちゃんを探す
・世界樹の光を追う[3/5]

◯仲間の目標
・カリス・ノーランドを討つ(ミスティ)

◯経験値
・クロシュ 剣技[05/06] 魔法[05/06] 防御[04/06]
・イリス  杖術[02/04] 魔法[04/16]
・ミスティ 剣技[00/07] 魔法[04/16]
・ローガン 剣技[11/16] 魔法[03/08] 防御[02/08]
・エバンス 剣技[10/16] 魔法[01/08]
……………………………………………………………………………………
□オノゴロ諸島 トウゲン温泉〜他
国政区:御所、審議場、武家道場、蔵書庫、神社、他
温泉街:広場、茶屋、お土産屋、湯治場、露天風呂、足湯、他
宿場町:旅館、市場、食事処、酒場、遊郭、鍛冶屋、冒険者ギルド、他
街の外:田園、農村、山々、他
沿岸部:漁場、漁村、港、他
……………………………………………………………………………………
928 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/03/02(日) 21:26:22.51 ID:tXmVwjsl0
―朝
 旅館雪解け 客室

 チュンチュン

クロシュ瓶「!」モニョッ!

妖精「あ、クロシュおはよう。なんか寝てる時難しそうな雰囲気だったけど、また嫌な夢でも見たの?」

クロシュ瓶「〜〜」モニョモニョ

妖精「えっ……姫巫女のイクセの夢に入った!?」

イリス「ええっ!? どういうこと!?」

クロシュ瓶「〜〜」モニョモニョ

妖精「クロシュ本人にもよくわかんないって……。もしかして夢想の……女神がクロシュの中にいるっていうことと関係してるのかなあ」


オノゴロ諸島滞在3日目です
↓1〜3 自由安価 何をする?
929 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/03/02(日) 21:26:54.92 ID:hfJzEFET0
ギルドで聞いた反朝廷組織について調べてみる
930 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/03/02(日) 21:27:08.80 ID:rTBOPqmAO
旅館の店主が出張が戻ってきたので今回の件など事情を説明し何か情報はないか聞いてみる
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