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【安価・コンマ】力と魔法の支配する世界で【ファンタジー】Part5
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5 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2024/12/28(土) 18:41:14.48 ID:RtljX8cY0
◇登場人物:旅は道連れ◇
……………………………………………………………………………………
【名前】メルル・マインドストーン
【種族】魔族と人間のハーフ
【性別】女
【年齢】14歳
【容姿】見た目はほぼ人間の女の子だが、額に第3の目があり、帽子で隠している。緑髪のセミショートへア。体格は年相応
【性格】好奇心旺盛だが、夢中になると回りが見えなくなる。
【魔法】地属性が得意だが、周囲の景色に溶け込める迷彩魔法も使用できる。
【備考】世界のあらゆるものを見たいとあてのない旅をしている
クロシュ一行とは少々の縁があり、時折行動を共にすることがある
一行には命を助けられたこともあり、また再会した時は何かしら恩返しがしたいと考えている
実は闇の冒険者ギルドに登録しており、そちらの界隈では少し名が知られている
【特別な能力】
〈隠れる〉隠密判定の成功率上昇
〈逃げ足〉逃走判定の成功率上昇
……………………………………………………………………………………
【名前】リュアン
【種族】人間
【性別】女
【年齢】17
【容姿】銀のウェーブのかかったセミロングにキラキラとした青の瞳。身長は130cm前半と小柄。胸は平坦(大分気にしている)
【性格】大人しいが自分の中の信念は絶対に曲げない頑固者。メンタルは年齢相応
【魔法】光魔法(?)。眩い光を放つ。現時点では目眩しとしてしか使えないが……?
【備考】従者と共に追手から逃げていたお嬢様。従者は既に亡くなっている。
自身の魔法が何やら特別なものであるらしく、その存在を知られてからというもの、行く先々で襲撃に遭うように。
何気に足が速い。
旅の途中で触手から逃げているところをクロシュ一行に助けられ、一時期行動を共にした。クロシュからはちゃん付けで呼ばれている
少し前、芸術都市の悲劇に巻き込まれて自分を守ってくれていた従者を失った
最近、芸術都市の郊外で開催されている新興宗教の集会に参加している姿が目撃されている
自分が生きる意味や、世界が存在する意味について考える日が増えた
【特別な能力】
〈気品〉礼儀作法や教養等の判定成功率上昇
〈逃げ足〉逃走判定の成功率上昇
……………………………………………………………………………………
【名前】暗黒行商少女
【種族】人間(たぶん)
【性別】女
【年齢】10代半ばくらい(正確な年齢は本人もわからない)
【容姿】黒髪ツーサイドアップ。ややツリ目。エプロン系の装備を身に着けていることが多い
【性格】利己的。調子に乗りやすい。仲間とみなした相手にはかなり甘い
【魔法】闇魔法。護身術程度には使える
【備考】港湾都市ウォーターポートでクロシュ一行に魔導飯盒を騙し売りした詐欺商人
元は出自不明の孤児だったため、他者の助けを借りず自力のみで生きようとする意思が強い。詐欺に関しては騙される方が悪いと思っている。これも弱肉強食である
紆余曲折あって幽霊船に監禁されていたところをクロシュ一行に救助され、一時期行動を共にした
クロシュ一行と共に過ごしてからは少しだけ考えを改め、違法な商売は控えるようになる
一行には命を救われたことや他様々な面倒を見てもらった恩があり、必ず恩を返すと約束した
その後商業都市イスファハーンで再会を果たし、クロシュ一行に助力した
大魔女帝国には行けなかったため、今は再びイスファハーンで商業活動を頑張っている
【特別な能力】
〈未熟詐欺師〉交渉判定時、成功率と痛恨率が上昇
6 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2024/12/28(土) 18:43:46.76 ID:RtljX8cY0
◇登場人物:セイントレア王国◇
……………………………………………………………………………………
【名前】サイン
【種族】人間
【性別】男
【年齢】享年22
【容姿】金髪碧眼。襟足長め。全体的に華奢で小柄。
【性格】何事にも揺れない(様に見えた)、冷静沈着で口数が極端に少ない
【魔法】光魔法。出力がおかしい。地形に影響があるくらいは朝飯前
【備考】故人。勇者と称された人物
魔族自治区が成立したあたりで突然血を吐いて斃れた。王国は彼の死を隠蔽している
……………………………………………………………………………………
【名前】セイン
【種族】人間?
【性別】男?
【年齢】10代前半程度?
【容姿】金髪碧眼。襟足短め。外見年齢相応に小柄。
【性格】冷静沈着で口数が少ない
【魔法】光魔法。出力がおかしい。地形に影響があるくらいは朝飯前
【備考】勇者サインに似た容姿の少年。勇者サイン同様、強力な光魔法を操る
王国の尖兵だったり、緑の国の革新派の護衛だったり、ロイエ教原理派幹部の仕事仲間だったりするが、彼の正体や目的は未だ闇に包まれている
船を失って漂流していたところをクロシュ一行に救助され、一時期行動を共にしたことがある。その縁もあってか、クロシュ一行と争うことには消極的な姿勢を見せる
芸術都市での大破壊の後、生死の境を彷徨ったが奇跡の生還を遂げる。理由はわからないがセインは生還できたのはクロシュたちのお陰だと考えており、クロシュ一行とは争いたくないという思いを強める
【特別な能力】
〈閃光〉光に関する判定および戦闘時の判定成功率上昇
〈???〉
……………………………………………………………………………………
【名前】ガッタ・ファーブ
【種族】人間
【性別】男
【年齢】50
【容姿】身長は高い。白髪で頭部の両端にクワガタの顎のような髪型をしている。鼻は少し長くカイゼル髭を生やしている。白衣を着ている。
【性格】昆虫(もしくは昆虫型モンスター)が好きでいつも昆虫の事を考えている。人をあまり信用していなく疑い深い性格。ネチネチと小言をよく言っている。小言が多いが仕事仲間には優しい気にかける事がある。
【魔法】昆虫魔法
・普通の昆虫を使役し操る事が出来る。
・オリジナルの昆虫を召喚して操れる(例えば火に耐性があったり、切っても分裂できる等)。
・自身の体の一部を昆虫の一部に変える事が出来る(例えば背中に蝶々の羽を生やす、両足をバッタの足に変える等)。
【備考】王国で護衛兼学者とやっている。結構頭もよい。昆虫に関する論文で高い評価を受けたり、新種の昆虫型モンスターを発見したして、学者の間では結構有名。武術も強く、護衛の為に習ったら才能が開花した。武術に関しては王国の騎士隊長以上に強くなっている。その強さから王国にも認められている。王国の命令があれば必ず遂行する。セインとはともに仕事した事がある。自身の魔法もおり混ぜて戦う戦闘スタイル。一人称は「ミー」でよくカイゼル髭をいじっている。
セインのことはかなり気に入っており、フレンドシップを感じているらしい
【特別な能力】
〈???〉
……………………………………………………………………………………
【名前】アルベール・ド・セイントレア
【種族】人間
【性別】男
【年齢】45
【容姿】長身ですらりとした姿
茶髪で肩ぐらいの髪
【性格】穏やかで理知的
有事には威厳のある王として振る舞う
【魔法】炎属性のみだがかなり上位の腕前
【備考】王国(の人間)の民には優しく公平な王
王としての才覚もなかなかのもの
一方で魔族には過激かつ排他的な政策を進める
そのあまりの差には一部の側近にも不思議に思われている
王国に代々伝わる炎の魔剣を自在に扱い、個人的な武力は世界でみてもかなり上位
実はかなりの愛妻家
卑劣なテロには断固として戦う意思を国民に示し、芸術都市の悲劇を経てその支持率は更に高まった
【特別な能力】
〈???〉
7 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2024/12/28(土) 18:44:54.29 ID:RtljX8cY0
◇登場人物:魔族国◇
……………………………………………………………………………………
【名前】フラナ=バイオレット
【種族】吸血鬼
【性別】女
【年齢】439歳
【容姿】金髪ロングの幼女
【性格】ややわがままだが知識・経験は豊富
【魔法】血を操る魔法が得意だが闇魔法も使える
【備考】日の光はある程度平気なのでよく外に出て魔法薬の材料を探している
現在の魔族国の実質的な統治者だが、本人は早く後任を見つけて魔法や薬の研究に没頭したいと考えている
姉であるフレメア・バイオレットがテロ組織シノホシの構成員となっている噂は耳にしており、怒りを滾らせている
血液魔法による分身を作るなどしてフレメアの行方を追っており、殺すつもりでいる
【特別な能力】
〈吸血鬼〉身体能力、戦闘、生存、魔法に関わる判定の成功率上昇
夜間の判定成功率上昇、日中の判定成功率低下、光弱点
〈鮮血魔導〉血液に関する判定および戦闘時の判定成功率上昇
〈薬学〉薬品の識別や調合等の判定成功率上昇
……………………………………………………………………………………
【名前】マリー・セイントレア
【性別】女
【年齢】24
【容姿】金髪ショート、スレンダー体型
【性格】真面目
【魔法】身体強化魔法が得意な他、雷魔法も使える
【備考】現セイントレア王の子息。王族内での地位は高くない
内心は皆仲良くできればな・・・と願っているがなかなかうまく行かない
王国騎士団魔族自治区駐屯地の部隊長だったが、現在は魔族国の捕虜となっている
最近捕虜にも労働が課されることとなり、アラクネたちの指示に従って蜘蛛絹の製糸を手伝っている。依然として自由は制限されているが労働条件は悪くなく、充実した捕虜生活を送っている
ミュージアの悲劇を聞き及んだ際は激しく動揺した。敵国であるにも関わらず支援物資を送った魔族国には感謝している
王国と魔族国の間で幾度か開かれている交渉の場で、魔族国での自分や捕虜の扱いについて証言し、捕虜の身でありながら両国の関係改善を図ろうと努めている。しかし今のところ芳しい結果は得られていない
【特別な能力】
〈気品〉礼儀作法や教養等の判定成功率上昇
〈指揮〉指揮下にいる者の判定成功率上昇
……………………………………………………………………………………
【名前】聖女
【性別】女
【年齢】19
【容姿】亜麻色の髪を背中の辺りまで伸ばした、柔らかい雰囲気の女性。普段は修道服に身を包んでいる
【性格】博愛の心を持つ
【魔法】ロイエ教の神聖魔法を修めているが、得意属性は異なるため習熟度は低い
【備考】ロイエ魔族国教会に務める年若いシスター
誓願を立てた時に彼女の名は神へ捧げられたため、個人名を喪失しており、魔族国の者たちからは様々な意図を込めて聖女≠ニ呼ばれてしまっている
なお現在のロイエ教において名を神に捧げる習わしを堅持している派閥は多くなく、穏健派を初めとした多くの派閥ではその習わしは時代にそぐわないとして撤廃する方針が主流となっている
普段は炊き出しや子供の遊び相手を務める他、教育を受けられていない子供たちに読み書きを教える等、様々な奉仕活動を献身的に行っている
少し前に教会からの緊急要請があり、復興支援の為に単身芸術都市ミュージアへ向かった。魔族国の子供たちやオークたちは寂しがっている
最近は復興活動の傍らでデロデロ教の信徒やその教えを見聞きし、見識を広めている。導師クロシュヴィアのことが少し気になっている
【特別な能力】
〈博愛〉非敵対状態の存在に対する友好判定成功率が上昇
8 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2024/12/28(土) 18:47:33.41 ID:RtljX8cY0
◇登場人物:緑の国フォレスティナ◇
……………………………………………………………………………………
【名前】ティセリア
【種族】エルフ
【性別】女性
【年齢】約1500才
【容姿】外見では二十歳前後。緑髪のポニーテール、スタイル抜群の爽やかな雰囲気の美少女
【性格】明るく快活ながらも、慈愛と威厳も併せ持った女性
【魔法】精霊との親和性が非常に高い。様々な属性の精霊の力を借り、千年以上の研鑽を積んだ武術に上乗せする
【備考】
他種族との平和な暮らしを望む、冷静で大局的な判断もできる首長
多忙ではあるが、他の国の文化も興味を持って知ろうとしている
お菓子作りが得意で身近な人におすそ分けしたりしている
彼女の魔翌力が籠もったお菓子は食べると心身ともに元気になる
精霊や子供に懐かれやすいが、懐かれやすすぎてちょくちょくじゃれつかれまくってあわあわ言ってる
現在は鎖国したフォレスティナにて、世界樹の光を追って旅立った妖精の代わりに政務を執っている
鎖国の混乱も落ち着いた今は、余暇を使って木苺堂の手伝いや子供たちとの触れ合い、森妖精の子へのお菓子作り指導などを行っている
芸術都市ミュージアの悲劇を聞いた際は、敵国であろうとも民に罪はなしとして支援物資の輸送を決意した
最近は世界樹の精霊から愚痴を聞かされることが少し増え、毎回真面目に聞いてあげている
【特別な能力】
〈精霊の導き〉精霊に関する判定および戦闘時の判定成功率上昇
さらに、日常的なあらゆる判定の成功率が僅かに上昇
〈善政〉統治に関する判定成功率上昇
〈お菓子職人〉料理の会心率が上昇、お菓子の場合はさらに上昇
……………………………………………………………………………………
【名前】サリー(紫髪のエルフ幼女)
【種族】エルフ
【性別】女
【年齢】約1000歳
【容姿】見た目は紫ショートの幼女
【性格】冷静沈着だが時折腹黒な一面も
【魔法】基本地属性魔法が得意だが、幻術も使える。
【備考】ティセリアの補佐を務めるエルフの少女。
毎日業務に追われるもそれが使命だとして日々励んでいる。その経験からか人の心を見透かすこともできる。
現在は首長代理であるティセリアの補佐を務めつつ、鎖国によってダメージを受けた産業の根を絶やさぬよう尽力している
鎖国の混乱も落ち着いてきた今は、ティセリアが手伝う木苺堂でスイーツに舌鼓を打つ姿が度々目撃されている
なお風船スライムと風の精霊の力でミュージアへ安全かつ大量に支援物資を送るアイデアを考案したのは彼女である
観光客に人気だった風船スライムたちも現在は暇を持て余していたため、その仕事を快く承諾してくれた
最近テラヌス地方に落ちてきたという大魔女帝国のことが少し気になっている
【特別な能力】
〈敏腕補佐〉味方の判定成功率を上昇させる
……………………………………………………………………………………
【名前】マーベル・クライス
【種族】エルフ
【性別】男
【年齢】約600歳
【容姿】フォレスティナの伝統衣装の上に今国際的に流行りのブランドマントを着けている。笑顔が特徴的な薄金髪のお兄さん。
【性格】脱田舎思考のシティボーイ。新しい物好き。気さくな時とシリアスの時のギャップがある。
【魔法】金属を生み出し操る
【備考】世界を渡り歩いた国際通として革新派から出馬。人当たりがよく選挙活動の一環で街に出没して色んな人に握手を求める。
森しかない祖国に多少のコンテンツを増やす目的で一部森林の開拓を主張する。レジャーやスポーツ、その他娯楽施設を開業することで国民の幸福度は上がるわ、業者から裏金が入ってくるわとWin-Win。彼の事務所には王国やその他の外国の者たちが出入りしてるが、いったい何なのだろうね。
祖国は歴史的に伝統派が強く、そのため進歩が止まっている事実に悲観し、森>進歩の現状を変えようと心から思っている。それはそれとして汚職はする。
フォレスティナの地盤や星脈の状態調査や、鎖国が解かれた時の為の再開発計画作りに勤しんでいる
マーベル印の機械製品は妖精や精霊たちからは評判が悪いが、ドワーフや馬頭族からはとても評価が高い
最近はフォレスティナ内で姿が見られない。目的は不明だが国外のどこかへ向かったものと思われている
【特別な能力】
〈金属熟達〉金属に関する判定および戦闘時の判定成功率上昇
〈自然破壊エルフ〉精霊、妖精、植物類への攻撃判定成功率上昇
……………………………………………………………………………………
【名前】森妖精の子
【種族】妖精
【性別】女
【年齢】7歳
【容姿】深い緑色の髪をサイドテールにした、妖精の幼子
【性格】気弱で泣き虫。命を愛する心を持つ
【魔法】癒やしの魔法。特に植物へ施すのが得意だが、毒や呪いを浄化するほどの技量はまだない
【備考】とても幼い森妖精の子。自身の住処であるおうちの木の中で生まれ、おうちの木に守られながら育った
おうちの木を救ってくれた復権派に深く感謝しており、特に依頼を受諾してくれたミスティを慕っている
本心ではミスティに緑の国にいて欲しいと願っていたが、旅人であるミスティを縛り付けてはいけないという思いもあり、口には出せなかった
最近はティセリアの指導により、お菓子作りが上達してきた。将来の夢はおうちの木で小さなお菓子屋さんを開くこと
芸術都市への支援物資には木苺堂の日持ちするお菓子も入っており、その中には彼女が丁寧に作ったお菓子も含まれている
癒やしの魔法の方も少し上達してきており、毎日熱心におうちの木を癒やしてあげている(今はもう元気なのであまり意味はない)
【特別な能力】
〈お菓子作り見習い〉お菓子作り判定の会心率が少し上昇
9 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2024/12/28(土) 18:48:41.86 ID:RtljX8cY0
◇登場人物:トコナツ火山島◇
……………………………………………………………………………………
【名前】モーリィ・フースーヤ
【種族】半竜人
【性別】女
【年齢】2000歳
【容姿】赤毛ロングの小柄な少女
【性格】勝気な性格
【魔法】火炎魔法・素手も強い
【備考】トコナツ火山島の島長(しまおさ)。親のドラゴンの血で不老不死となっており、勝気ながらも達観した所もある
現在は火山活動によってもたらされた被害地域の復興活動を精力的に行っている。自分の力のみで事態を収めようとして失敗したことは反省しており、最近はコルトを初めとした周囲の人員ともよく話し、他者に仕事を任せることも増えた
星竜の子供に竜としての生き方を指導しているが、教えるのはあまり上手ではないらしく、コルトや溶岩エイにしばしば助けられている
最近マグマザリガニの美味しさを再発見し、火山の様子見がてらにマグマザリガニを獲って食べている
【特別な能力】
〈竜血〉身体能力、戦闘、生存、魔力に関わる判定の成功率上昇
〈竜炎〉炎に関する判定および戦闘時の判定成功率上昇
〈善政〉統治に関する判定成功率上昇
……………………………………………………………………………………
【名前】コルト・キャルト(猫人の男)
【種族】猫の獣人
【性別】男
【年齢】35
【容姿】茶髪で猫の耳がある。顔に猫の髭。糸目。茶色の猫の尻尾がある。背が高く、痩せ型。
【性格】どんな方にも紳士的に対応する。
【魔法】(主に使う魔法や得意属性など)
砂魔法(砂を操る事が出来る魔法。砂嵐や流砂も作れる)剣と組み合わせて切れる砂を放つ。
【備考】元々別の国の出身だが若い頃にトコナツ火山島に移っている。生態系を研究している学者だったが現地の人達との交流を重ねて今では火山島でも一目置かれる名士となった。レイピアを所持しており、戦闘では魔法と合わせてそれを使っている。どんな方でも敬語で話す
現在はモーリィと共に復興活動を行っており、人の住む地域だけでなく動植物や魔物の住む場所の保全にも力を入れている
故郷であるテラヌス・ウルスの干ばつ被害を心配していたが、最近島を訪れた猫耳の商人から近況を聞いて一安心した
しかし今度はテラヌス地方に大魔女帝国の楽園都市が落下してきたと聞き、気になってそわそわしている
マグマザリガニはちゃんと下ごしらえしたものでなければ食べられないと思っている
【特別な能力】
〈生物学〉生物に関する知識判定の成功率上昇
……………………………………………………………………………………
【名前】レッド
【種族】バーニングスライム
【性別】男
【年齢】1000
【容姿】ボコボコマグマを垂れ流している危ないスライム。
【性格】面倒見が良い。
【魔法】冷凍魔法
【備考】マグマを垂れ流すその姿から、周囲に疎まれていた。そのため、世界中を放浪しており最終的にこの島にたどり着いた。周囲にマグマを垂れ流し嫌われることに耐えられなかった彼は冷凍魔法を極め自身を常に冷やし続けている。それはバーニングスライムである彼からしたら苦痛でしかないがもう誰からも嫌われたくなかった。
現在はモーリィらの復興活動の手伝いをしつつ、クロシュたちの身を案じている。少し前、なんとなく自分の欠片が役立ったような気がした
星の力がもたらした異変はひとまず沈静化しているものの星脈は未だ安定していないらしく、最近は溶岩エイと共に火山内の見回り活動などをしている
マグマザリガニは下ごしらえなどせずそのまま食べる派
【特別な能力】
〈灼炎〉炎に関する判定および戦闘時の判定成功率上昇
〈氷熟達〉氷に関する判定判定および戦闘時の判定成功率上昇
……………………………………………………………………………………
【名前】エイパチ(黒丸メガネのタコ人おじさん)
【種族】半タコ人
【性別】男
【年齢】55
【容姿】スキンヘッドでムキムキの腕4本脚4本。黒丸メガネ着用
【性格】ストライクゾーンが広く女の子に甘いが気のいいおっちゃん
【魔法】吐く墨で色々な物を作れる(主に料理道具)
【備考】トコナツで屋台やってる料理人。観光客はいいお客さんなので良くしてくれる。人魚の肝っ玉お嫁さん持ち
復興地で炊き出しを行い赤字を出したが、お嫁さんは了承済みのため気兼ねなく大盤を振る舞った
最近東の方から島を訪れた人魚の一団に鼻の下を伸ばし、お嫁さんにそれを目撃され無事折檻された
マグマザリガニは下ごしらえが大変で時間もかかるので、エイパチの屋台ではあまり扱っていない
【特別な能力】
〈屋台料理〉料理の会心率上昇、屋台料理の場合さらに上昇
10 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2024/12/28(土) 18:49:24.96 ID:RtljX8cY0
◇登場人物:芸術都市ミュージア◇
……………………………………………………………………………………
【名前】レーティア・フォン・ロスチャイルド
【種族】人間
【性別】ないしょ
【年齢】ないしょ
【容姿】中性的で笑顔が素敵な白髪美人
【性格】お人好しでよく騙される正直者と思いきや結構頭はキレる。善人が好き。
【魔法】闇魔法
最近闇魔法の出力が上がっている気がする
【備考】とある大富豪一族の一人。お金や権力の闇を散々見てきたから、そんなものに染まりたくないと出奔。芸術家になる。一族からは高位の職につけと圧力が加えられている。散々見てきた真っ黒い人たちは少数派だ。人の性は善だと信じて、誰かが困るとお金を貸したり、助けたりと人の言ったことを信じて生きてきたがどうにも騙されることが多い。金持ちも貧乏人も悪性は変わらないのかとうちひしがれ、自分の心まで真っ黒に染まりそうなところを芸術に逃げることで何とか立ち止まっている。別にお金なんていくら盗られても問題じゃない。でも心が痛い。正直芸術のセンスより金稼ぎのセンスの方が高い。そのため、売れない芸術家であるのにこの街ではかなりリッチな生活をしている。
先日の芸術都市で起きた惨事に対しては、個人として最大の支援を行っている。元々お金はあり余っていたため出費はそれほど痛くないが、どちらかと言うと数多くの芸術が失われてしまったことに心を痛めている
復興の方は教会などからの人手もあって順調に進んでいるが、不気味に規模を拡大しているデロデロ教の存在が気にかかっている
【特別な能力】
〈目利き〉物品の識別、価値判断等の成功率上昇
〈商才〉物品の売買等に関する成功率および会心率上昇
〈ぱわー×〉芸術作品の制作時、会心率低下
……………………………………………………………………………………
【名前】芸術妖精
【種族】妖精
【性別】女
【年齢】秘密
【容姿】金髪ショートの妖精。三角巾に塗料で汚れたエプロンを身に着けている
【性格】陽気。やや迂闊
【魔法】自然魔法。練度はそこそこ
【備考】芸術都市ミュージアで活動している芸術家の妖精
美術、工芸、彫刻など、物質的なものづくりに関する技能は一通り習得している。演劇も多少できる。音楽は不得意
普段は似顔絵描きをやったり、レーティアの提案で売れる≠烽フを作ったりして生計を立てている。芸術作品と商用作品は別物と区分けしている
近年はややスランプ気味……だったが、レッサースライムたちに食われかけたこと、クロシュに助けられたこと、そのクロシュが芸術的ぱわーを秘めていたことなど、多くの出来事が立て続けに起こり、ここ数年間感じられなかった自身のぱわーが再燃してきた
芸術祭が終わった後は緑の国フォレスティナへ向かう予定だったが、荒れ果てた芸術都市に背を向けて一人街を出る気にはなれず、結局街に残って復興支援活動を行っている
デロデロ教のことは嫌いではないが、導師クロシュヴィアのことは少し不審に思っている
【特別な能力】
〈道具製作〉道具の製作時、成功率上昇
〈お絵かき〉絵画の制作時、成功率上昇
〈造形〉造形物の制作時、成功率上昇
〈ぱわー◎〉芸術作品の制作時、会心率上昇
11 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2024/12/28(土) 18:50:19.35 ID:RtljX8cY0
◇登場人物:砂漠都市テラヌス・ウルス◇
……………………………………………………………………………………
【名前】ヨードリー・ソウル・ソサエティ
【種族】人間(魔族とのクオーター)
【性別】女
【年齢】100歳
【容姿】銀髪ロングの女性。スレンダー体型。
【性格】真面目
【魔法】風・闇魔法が得意だが、剣技にも秀でる。
【備考】テラヌス・ウルスの議会において最も高い影響力を持つテレス族の首長
先代から首長の座を受け継いだばかりで、先代に恥じぬために日々頑張っている。
料理が得意。
砂漠の干ばつが解決した今は、光のミイラの襲撃によって破壊された街の修繕等を精力的に行っている
魔族を追い出さずに済んだことで重圧からも解放され、以前よりも顔色が良くなったと評判
最近テラヌス地方南部に落ちてきた大魔女帝国との対話は穏当に進んでおり、良い関係を築けそうで安心している
【特別な能力】
〈善政〉統治に関する判定成功率上昇
〈指揮〉指揮下にいる者の成功率上昇
〈料理上手〉料理の会心率上昇
……………………………………………………………………………………
【名前】アニス・スターグラス
【種族】人間
【性別】女
【年齢】20代後半
【容姿】長い艷やかな黒髪、褐色肌に瞳の色は紫。身長160cm後半
砂漠の国風のやや露出多めのへそ出し衣装(フェイスベール付き)を好んで着用する。真面目な会談の時などには王国風の正装を着こなす
【性格】あらあらうふふ系お姉さん。語尾を「〜」で伸ばす癖がある
いつも柔和な笑みを浮かべているが、商家の長らしく抜け目のない強かな性格で国や家のためなら非情な決断を下す胆力も併せ持つ
【魔法】氷系統の魔法。「魔法の才能はあまりない」と称し普段は周囲をひんやりさせる程度に留まっているが
その実才能を隠しており、いざとなれば周囲一帯を凍結させてしまうほどの力を秘めている(消耗が大きい&ここぞというタイミングまで切札的に伏せている)
【備考】テラヌス・ウルス議会議員の一人。テレス族の幹部
若くして急死した父親の跡を継いだ才女であり、テラヌス地方の商人ギルドであるテラヌス商会を束ねる大商長でもある
人・魔の関係においてはどちらかに大きく肩入れすることなく中立的なスタンスを保つが、その思想の根底には子供の頃から親しかった魔族の幼馴染が大きく関わっているらしい
先代から跡を継いだばかりのヨードリーと境遇が近いこともあり、首長としてまだ少し不慣れなヨードリーを支える
干ばつが解決し国内情勢も安定してきた最近は、本業であるテラヌス商会での活動に注力している
大魔女帝国が地に落ちてきたことについては新たな販路開拓の好機と見ており、ヨードリーやラハニ四世と積極的に話を勧めている
【特別な能力】
〈商才〉物品の売買等に関する成功率および会心率上昇
……………………………………………………………………………………
【名前】ラハニ四世
【種族】人間
【性別】男
【年齢】80
【容姿】金刺繍を施したターバンを頭に巻いた、痩せぎすのおじーちゃん。刻まれた深いシワも相まって枯れ木のような印象を受けるが、鋭く赤い瞳からは生命力の強さを感じる
【性格】丁寧な口調ながらも意思を曲げない頑固者
【魔法】金細工魔法。テラヌスの結構な収入源になっている
【備考】テラヌス・ウルスの議会において二番目に高い影響力を持つスピーゲル族の首長。より多くの人々のため、少数が犠牲になるのを是とするが、それはそれとしてテラヌスという共同体全体が出来るだけ良い条件で王国と結びつくべきと考えていた。その交渉をやり遂げる自信もあった
しかしその後干ばつ解消により王国と連帯する必要がなくなった際は、非人間排斥法案をあっさり取り下げる。未だ野心はあれど、国益を損なう行為は彼の本意ではないからだ
現在はテラヌス商会のアニスと共に金細工の販路拡大を模索している
大魔女帝国の墜落については時代変革の風を感じており、年甲斐もなくワクワクしている
【特別な能力】
〈商才〉物品の売買等に関する成功率および会心率上昇
〈金細工職人〉金細工に関する判定の成功率および会心率上昇
……………………………………………………………………………………
【名前】ミラ・スピーゲル
【種族】人間
【性別】女
【年齢】28
【容姿】スタイル抜群の金髪美女だが、いかにもプライドの高そうな雰囲気を漂わせている
【性格】プライドと自意識と上昇志向の塊。自分の考えは絶対に正しいと信じて疑わない
【魔法】鏡魔法。魔法を反射させたり自分の分身を作り出したりする事が出来る
【備考】テラヌス・ウルス議会議員の一人。スピーゲル族首長ラハニ四世の実孫
生まれも育ちもテラヌス・ウルスだが、幼少期にとある魔族の一団に両親を殺害され、魔族に対して強い憎しみを抱くようになる
それ以降は魔族を排斥するべく、様々な手段や首長の孫という身分を駆使して今の地位まで成り上がった
水不足の問題が持ち上がった時は、これ幸いとばかりに中立を捨てて王国の支援を受けるべきだと訴えた
現在は非人間排斥法案が否決され魔族を追い出すことに失敗し、失意と酒とシーシャにまみれた日々を過ごしている
スライム排除の依頼を冒険者ギルドに出したのは彼女だが、実はスライムのことは人型の魔族ほど嫌いではないらしい
文字通り空の上の存在だった大魔女帝国が落ちてきたことについては当初は動揺したが、見聞を広めるチャンスと切り替え、ヨードリーに頼み込んで外交の場に同席させてもらっている
【特別な能力】
〈向上心〉成長判定の成功率上昇
12 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2024/12/28(土) 18:50:59.99 ID:RtljX8cY0
【名前】リアンノン・ルルゥ
【種族】亜人(通常の人間形態と爬虫類系の亜人形態の両方の姿を持ち、自由に変身できる種族)の父と人間の母のハーフ
【性別】女性
【年齢】17
【容姿】(人間時)緑の髪を三つ編みにした細身の華奢な女性。
(爬虫類型に変身時)2メートル程の体躯と鋭い牙や爪、長い舌や大きい尻尾をもつ二足歩行の緑色のトカゲ。血液も緑色になる
【性格】引っ込み思案で大人しいが心優しい性格
【魔法】水魔法。爬虫類型に変身時は牙や爪や舌や尻尾を駆使した格闘術、強酸性の血液や胃液を水魔法を使って飛ばしたりする
【備考】テラヌス・ウルスの議会における影響力の低い少数部族ホトルスの首長。前首長の父が急死したことで若くして後を継いだ
完全な人間とも魔族・魔物とも違う微妙な立場だが、それでも自分を頼ってくれる人の為に首長の役目を勤める
以前はトカゲに変身した自分の姿があまり好きではなかったが、クロシュに褒められたことで少し好きになれた
最近は大柄で力強いトカゲの姿を生かし、都市の警備や力仕事などを積極的に行っている。光のミイラ襲撃事件での活躍により兵士や住民たちから人気を獲得し、今では大きなトカゲの戦士として人々に親しまれている
大魔女帝国には幼馴染のトリルが留学しているため、今後は互いに行き来しやすくなりそうで嬉しく思っている
【特別な能力】
〈トカゲの血〉身体能力、戦闘、生存に関わる判定の成功率上昇
〈トカゲの格闘術〉戦闘時の判定成功率上昇
……………………………………………………………………………………
【名前】ベスティア・バッドエンド
【種族】悪魔
【性別】女
【年齢】2000
【容姿】黒髪長髪で虚ろな目をした美人さん。強力な認識阻害結界を自身にかけているため、立派な悪魔翌翼と悪魔角を持つが他者はそれを認識できない。自称人間。
【性格】誰よりも優しい臆病者
【魔法】結界魔法。常に薄い皮膜のような防御結界を自身にかけているので、奇襲に強い。その他様々な結界を自身に張っている。
全力の防御結界は世界の何よりも硬い。
【備考】ホトルス族の一員。首長であるリアンノンの補佐を務める
悪魔族は魔王化しやすいという迷信が古くから信じられており、差別排斥の対象となることが多かった。そんな中逃げるように各地を放浪していた彼女は、テラヌスウルスに辿り着く。自身が悪魔だとバレるのが何よりの恐怖であるが、困っている人がいると助けずにはいられない。そのため首長補佐という面倒事を引き受けている。自分なりに差別のない理想郷を創りたいと思っているが、何もなせていない絶望が強い。
クロシュヴィアとは腐れ縁で2000年近く昔、理想郷の建設を語り合った仲だがいつしか離散。
干ばつ解消後もホトルス族で魔族の地位向上を目指して活動を続けている。長く生きてきた分知識や技術が豊富な為、物知りな先生として慕われることが多い
クロシュヴィアの提唱したデロデロの世界をあの時は否定したものの、結局何も為せなかった自分に彼女の理想を否定する資格などあったのかと悩んでいる
大魔女の正体がかつての友クローディアであることは当然知っているが、実のところあまり顔を合わせたくないらしい
【特別な能力】
〈認識阻害〉隠密判定の成功率上昇
〈防御結界〉戦闘時、一度だけ劣勢および痛恨判定を無効化する
13 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2024/12/28(土) 18:53:22.42 ID:RtljX8cY0
◇登場人物:国際商業都市イスファハーン◇
……………………………………………………………………………………
【名前】リチャード・デンネル
【種族】人間
【性別】男
【年齢】36
【容姿】スーツを着ており、背が高く筋肉質。スキンヘッドでサングラスをかけている。腰には蛇腹剣を付けている。
【性格】平等主義者で人、魔物関係なくフレンドリーに接している。流行に敏感。
【魔法】頭脳魔法(ユニーク魔法で自身のIQを上げる魔法)、雷魔法。
【備考】イスファハーンで最も大きな富と権力を持つ一族の当主。かつてはある魔法騎士団の参謀を勤めていたが辞めてからは当主となる。その頭脳を活かし都市経済をさらに発展させた。戦闘も得意で頭脳魔法で相手の魔法や攻撃などを瞬時に分析、相手の攻撃や動きを何パターンか予測する事で対応できる。他にも蛇腹剣を巧みに操り、雷魔法を駆使する。フラナ・バイオレットやマーベル・クライスとは個人的に親交がある
先日の件を経て、最近はスライム類の持つポテンシャルの高さに注目している
【特別な能力】
〈商才〉物品の売買等に関する成功率および会心率上昇
〈指揮〉指揮下にいる者の判定成功率上昇
〈雷速思考〉戦闘時、毎ターン判定成功率が上昇。効果は累積する
……………………………………………………………………………………
【名前】エミリオ・ゲンズブール
【種族】人間
【性別】男
【年齢】12
【容姿】サラサラとした金髪の美少年。服装は見るからに高そうなスーツに半ズボン
眼の色は髪同様に金色だが、魔法発動時は片眼が紫色のオッドアイ状態になる
【性格】子供とは思えないほど落ち着いており、常に丁寧な口調で話す
だがそれ故に年相応の子供らしさは感じられず、却ってそれが不気味さを漂わせている
【魔法】魔眼魔法。この魔法の使い手は彼以外にも複数確認されているが、どのような効果が現れるかは使い手によって大きく異なる
ちなみに彼の場合は相手を見つめることで相手が最も恐れているものの幻覚を見せ、心身共に蝕むというものである
殺傷能力はないが、場合によっては精神が崩壊して最悪死に至ることもある
【備考】イスファハーン最大富豪であるデンネル家の分家、ゲンズブール家の現当主
先代の当主であった父が病に倒れた為、代理という形で12歳という異例の若さで当主を務めることとなる
当初は子供が当主を務めることに反発も多かったが、幼い頃から父に徹底した帝王学を叩きこまれていたお陰で、いざ当主の座に就くとその手腕を遺憾なく発揮し周囲の声を一気に反発から称賛へと変えることに成功する
だがその一方先代の病気に関して、「自分は父よりも優秀な存在だ」と感じた彼自身が当主の座を奪う為に引き起こしたのではないかという噂がまことしやかに囁かれており…
クロシュに友達関係について言われたことを少し気にしている
【特別な能力】
〈恐怖の魔眼〉戦闘時、相手の被痛恨率上昇
……………………………………………………………………………………
【名前】ブレア・ホーエンハイム
【種族】電子妖精
【性別】なし
【年齢】0歳
【容姿】幾何学的な形に揺らぐ電子の幻影。他者とコミュニケーションを取る際はタブレット等の端末から音声を発したり、画面に文字や仮想の姿を映したりする。仮想の姿はなぜか雷の妖精のような外見である場合が多い
【性格】合理的で機械的
【魔法】電撃
【備考】リチャードを初めとしたイスファハーン御三家が総力を結集して造った電子生命体。知識の提供や複雑な数値計算などを得意とし、御三家に連なる者の仕事の補佐役として活躍している。指示には忠実に従うが自分から主体的に行動することはない……と思われていた
しかし先日の騒動を引き起こしたのは、この電子妖精だった。リチャードが開発時にこっそり入れた『表沙汰にならない程度にデンネル家の利益を優先する』という命令が原因だと考えられるが、その真相は闇に包まれている
騒動の後そのプログラムは削除され、ブレアは受け身で主体性のない指示待ち電子妖精に戻った
ブレアが電子の海で何を考えているかは、誰にもわからない
【特別な能力】
〈雷精顕現〉戦闘時、判定成功率および会心率上昇
14 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2024/12/28(土) 18:53:57.38 ID:RtljX8cY0
【名前】シュヴィア・オーデルシュタイン
【種族】オリハルスライム
【性別】男
【年齢】1200
【容姿】煌めく黄銅色のスライム。人間に擬態する際は、むすっとした顔のスーツを着た黄銅髪の青年の姿をとる。
【性格】気難しい
【魔法】空間魔法
【備考】オリハルスライムの中でも希少金属の含有量が大幅に高く、オリハルコンそのものスライム。レア中のレア。何しても物理的なダメージは受けない。しかし希少なスライムだと追いかけ回され攻撃され、それで身体が傷付くことはないが心が痛くて仕方がない。レアというだけで誰も受け入れてくれない恨みつらみが現在の彼を形作っており、基本的に同じオーデルシュタイン家の者かスライムにしか心は開かない。人間、特に冒険者は嫌い。
攻撃されるトラウマから強力な兵器や私兵、諜報機関を作り上げた。反撃能力を越えて他国と大戦争でもするつもりかという武力を備えてしまっている。大昔に存在したと言われるスライムの王国を復活させることが夢。スライムたちが幸せで脅かされず安寧に生きていくためには武力が必要と結論付けた。
先日の一件を経ても、スライムが安心して暮らせる国を作る夢は変わっていない。しかし誰かを犠牲にするようなやり方は取るべきでないと、方法についての考えは改めた
【特別な能力】
〈オリハルボディ〉戦闘時、常に痛恨無効。さらに判定成功率上昇
〈逃げ足〉逃走判定の成功率上昇
〈指揮〉指揮下にいる者の判定成功率上昇
……………………………………………………………………………………
【名前】グラドス
【種族】阿修羅
【性別】男
【年齢】34
【容姿】癖毛で長い黒髪。焼けたかのような赤い肌。一見長身痩躯だが筋肉質ないわゆる細マッチョで、四本の腕を有する。獰猛な野獣を思わせる野性味溢れる面構え。
【性格】三度の飯より戦が好きな生粋の戦闘狂。堅気の人間に(積極的には)手を出さない主義で、戦闘が絡まなければ気の良いあんちゃんでもある。イスファハーンの中では善良な人物。
【魔法】天
【備考】シュヴィア・オーデルシュタインが運営するオーデルシュタイン軍警に務める精鋭の一人。なおオーデルシュタイン軍警は戦闘や警備業だけでなく、傷病者への各種支援や福祉、基地や街道をはじめとしたインフラの整備など幅広い分野の産業を担う巨大複合企業でもある。
グラドスはイスファハーンに古くから存在する名門の一族の当主で、野性的な顔立ちとは裏腹に古風な話し方をし頭も良く一族の当主としても前線の指揮官としても非凡な才覚を見せる。
己の生き方を何よりも優先するタイプで、それゆえに自身も前線に出て強い者に戦いを挑む癖がある。
王国の異種族排斥に対しては「気に食わない」と思う反面、闇雲に戦争することには反対であり、シュヴィアには王国内の穏健派や反体制派への支援、異種族の保護などを推進し避戦を働きかけるよう提言している。
魔法を剣に纏わせて戦う魔法剣士で薙刀と投げナイフが武器。防具は急所を守る程度の軽装。
手数の多さと初見の敵でも弱点を見抜き攻める洞察力、対応力の高さなど攻撃能力が非常に高いのが特徴で、四つの魔法を合成するという切り札を持つ。
先日の一件でオーデルシュタイン製のミサイルに敗れたことを反省し、最近はミサイルを撃つ相手を想定した戦闘訓練を行っている
【特別な能力】
〈四腕の武芸〉戦闘時、判定成功率上昇
……………………………………………………………………………………
【名前】シモンズ・オーガス
【種族】人間
【性別】男
【年齢】45
【容姿】青髪でリーゼント。マッチョの大男。タバコを咥えている。ハンマーを装備している。
【性格】情に厚く涙もろい、豪快な性格。
【魔法】岩石魔法(地属性の亜種で岩石を操る事が出来る)
【備考】シュヴィア・オーデルシュタインが運営するオーデルシュタイン軍警に務める精鋭の一人。元傭兵をやっていた事があり、武器や兵器など詳しい。誰かを守りたいと思う気持ちがあって都市の防衛や治安を守っている。本人の性格から魔物にも人気がある。ハンマーで豪快に攻撃したり岩石魔法をハンマーに纏う事も出来る。もちろん岩石魔法で攻撃も出来る。どんな攻撃を受けても最後まで立っていた伝説がある。
先日の一件でオーデルシュタイン製のミサイルに敗れたことを反省し、最近はミサイルの爆発にも耐えられるよう自己強化の鍛錬に励んでいる
【特別な能力】
〈仁王立ち〉致命的ダメージを受けても一度だけ耐える(痛恨時は不可)
……………………………………………………………………………………
【名前】ハイド・ストーク(襲名制であり、真の名前及び何代目かは不明)
【種族】不明
【性別】不明
【年齢】不明
【容姿】全身を黒装束に包んだ黒い仮面の怪人。他者の姿に化けることもできると言われている
【性格】不明。仕事の際は徹底して無言
【魔法】誰も見たことが無く不明(人外の領域の暗殺術と体術を持つ戦闘能力のみが知られる)
【備考】オーデルシュタインが保持する最も優れた諜報員。かなり謎が多い
オーデルシュタインの精鋭諜報員は全員がこれと同じ格好をしており、言葉を介さずに意思疎通するため、誰がハイド・ストーク本人かは当主であるシュヴィアですら簡単にはわからないという
そういった事情から、ハイド・ストーク多重分身説や実在しない説など、一部の者たちの間では様々な憶測や噂が語られている。そういった根拠のない噂を流させることも自分の身を隠す術の一つなのかもしれない
なおオークション会場でクロシュが話しかけられた影の薄い人とは、実のところこのハイド・ストークだった。彼はあの場でクロシュたちとただ話しているだけのように見せて、実のところクロシュと妖精に認識を誤らせる術をかけていたのだ。それが魔法なのか、それとも別の何らかの技術によるものなのかは不明である
【特別な能力】
〈隠密・極〉隠密判定の成功率上昇
……………………………………………………………………………………
【名前】マリッサ=マガジン
【種族】人間
【性別】女
【年齢】不明
【容姿】金髪ショートで青い服を着た女性
【性格】普段は冷静沈着だが可愛い「女の子」を見ると理性を失い暴走する
【魔法】土や布でできた人形を操る魔法や、光魔法が得意
【備考】イスファハーンの文化・芸術を支える一族の当主。
自分のミスで友人を死なせた過去を持ち、彼女の精巧な魔導人形を製作する研究を続けている。
先日の一件を経て、とりあえず多額の研究費を得られるようになったため、今は後ろ暗い真似をしてまで研究費を稼ぐ必要がなくなった
【特別な能力】
〈人形遣い〉人形に関する判定および戦闘時の判定成功率上昇
〈造形〉造形物の制作時、成功率上昇
〈ぱわー◯〉芸術作品の制作時、会心率上昇
15 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2024/12/28(土) 19:15:21.12 ID:RtljX8cY0
◇登場人物:大魔女帝国◇
……………………………………………………………………………………
【名前】クローディア・トゥルーエンド
【種族】不死鳥
【性別】女
【年齢】2000
【容姿】典型的黒い魔女服に唾の広い魔女帽子に豪華絢爛な杖を持つ。白銀の長髪と泣きぼくろがチャームポイント。ドヤァ顔系美人。真の姿はひたすらに鮮やかなオレンジ色の焔に包まれた荘厳な不死鳥。
【性格】傲慢不遜でワガママで誰よりも臣下を想う優しさを持つ寂しがり屋。どんな人であっても臣民は愛を向ける対象。承認欲求の塊であり讃えられることが大好き。
【魔法】基本的にどんな魔法でも使えるがユニーク属性としては与える魔法と奪い去る魔法を使える。あらゆる何もかもを他者に与えることができ、あらゆる何もかもを奪い去ることができる。これで星から直接魔翌力を吸い上げている。
【備考】クロシュとフメイの関係と同じようにかつてはクロシュヴィアとは親友であり、理想の世界を話し合ったりした。早々に諦めたクロシュヴィアとは違い理想郷建設のために数千年を費やしついに大魔女帝国という理想の箱庭を作り上げた。帝国には納税の義務がない、大魔女の強大な魔翌力で食材も自動で生産され、インフラも稼働し、医療魔術で健康寿命もとても長い。娯楽に溢れ文化的で何物からも守られた無菌室のごとき帝国はまさにこの世の楽園だと彼女はとても満足している。もはやこの楽園に浸った者は他国で生きることはできないだろう。でも大丈夫ここは楽園。もう地上になんて降りる必要はないのだから。
空中楽園都市が地上に落ちた後は、星から吸い上げていた魔力もせき止められ、以前までの楽園は消え去った。現在は楽園都市が不時着した荒原を開墾し、国内における各種自給率を確保しようと奔走している
【特別な能力】
〈不死鳥〉生存、魔法、治癒、炎に関わる判定の成功率上昇
〈大魔女の魔導〉魔法に関する判定の成功率上昇
〈大魔女の智慧〉知識判定の成功率上昇
〈大魔女の戦技〉戦闘時の判定成功率上昇
……………………………………………………………………………………
【名前】クロ
【種族】風船スライム
【性別】なし
【年齢】不明
【容姿】中性的な見た目をしたセミロング黒髪低身長お子様。大魔女からとある指輪を持たされておりこれで大魔女とテレパシーで連絡しあうことができる。
【性格】とてもほんわかした優しげな性格。でも主張ははっきりするタイプで大魔女にも強めのツッコミをいれることもある。
【魔法】浮遊魔法と消滅魔法
【備考】かつて世界を荒らした魔王の一体であったが大魔女に討伐され、元の姿に戻された。その後魔王だった部分の巨大な遺骸は改造されて大魔女帝国の空中楽園都市を浮遊させるための気球として利用された。
以前は魔王だった頃の記憶も力もほとんど持っていなかったが、留学生と身分を偽ってやってきたカリス・ノーランドの奸計に嵌められ、魔王として再覚醒させられた。
その後クロシュたちと大魔女の協力により、再び魔王部分は分離し、風船スライムとしての自分を完全に取り戻す。
事件の後も楽園都市の教授兼大魔女の秘書として活躍しており、もちろん大魔女のことは大好き。クロシュのことも好き
【特別な能力】
〈大気の心〉風や大気に関する判定および戦闘時の判定成功率上昇
〈博愛〉非敵対状態の存在に対する友好判定成功率が上昇
……………………………………………………………………………………
【名前】ロディナ
【種族】人工生命
【性別】女
【年齢】製造から10年経過している
【容姿】黒髪短髪の無表情女。モデル体型の絶世の美女。
【性格】とても淡々としている
【魔法】大魔女に教わった数々の魔法を扱える。
【備考】大魔女によって創られた魔術(ホムンクルス技術)と科学(ロボット技術)の複合人工生命。人間と見間違う出来であり、帝国の技術レベルの高さを体現しており、帝国全土のシステムの保守管理を行えるスペックの高さがある。それでも大魔女は内心失敗作扱いしている。ほんとはお喋り友達として創ったつもりなのに感情がほとんどなかったのだ。だからもっと色んな人と交流して感性を育んで欲しいと今は帝国来訪者の対応係を任している。最近知らない人と接するのは苦手だなって陰キャ的感情が湧いているのは内緒、仕事に不満は言わないタイプ。
楽園都市落下後も、大魔女帝国を来訪する者への対応を担当している。しかし地上に落ちたことによって物味遊山に訪れる旅人が増え、ロディナの心労も増している
【特別な能力】
〈魔法熟達〉あらゆる魔法に関する判定および戦闘時の判定成功率上昇
……………………………………………………………………………………
【名前】ティリウス・フォートレシオ
【種族】エルフ
【性別】男
【年齢】1600
【容姿】鮮やかな緑髪が似合うイケメン
【性格】色々雑な性格、基本的に丁寧口調。
【魔法】植物降臨魔法
【備考】大魔女ファンクラブ親衛隊の一人にして大魔女万歳教徒の一人。空中都市の上でも緑が溢れているのは彼のおかげだった。芸術家肌で街路樹一つとってもこだわりがある帝国専属庭師。世界でも有数の美しい国立公園を作った。実はティセリアの兄であり妖精とも面識がある。
フォレスティナから外の世界を旅行中に大魔女と遭遇、意気投合していつのまにか臣民になる。フォレスティナが色々大変なことになってることは知っていたけど妹は優秀だしまあ大丈夫だろと雑な判断。それに帝国の居心地が良すぎて戻る気があんまりない。
楽園都市落下後は、植物魔法の腕を振るって周辺の荒原を開墾している。里帰りをしている暇はまだなさそうらしい
【特別な能力】
〈植物学〉植物に関する判定成功率上昇
16 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2024/12/28(土) 19:16:10.15 ID:RtljX8cY0
【名前】ルーファス・ライブリー
【種族】人間
【性別】男
【年齢】22歳
【容姿】ぐるぐるメガネをかけたひょろっとした男性
ちなみにメガネを外せば実は今までに登場した男性キャラの中でもトップクラスのイケメンなのだが、視力が悪すぎてメガネが欠かせないため彼の素顔を見られ
るチャンスは限りなく低いだろう
【性格】魔女への愛が強すぎる魔女オタク。喋り方も典型的なステレオタイプのオタクであり一人称は小生
【魔法】解析魔法。対象のデータを瞬時に把握することが出来る
【備考】大魔女帝国に住んでいる男性で、魔女オタクとして良くも悪くも有名な人物
自身が扱う解析魔法の力で魔女たちのデータ収集をすることが趣味なのだが、この魔法は身長や扱う魔法などの基本的な情報からスリーサイズなどの際どい情報
まで分かってしまうため、過去に魔女サイドからとんでもない大目玉をくらったことがある
その後健全に魔女を応援するという条件で許されたのだが、テンションが上がるとどこからともなく光る棒を持ち出し謎の踊りを踊りだしたりすることがあり、
魔女たちからは何とも生暖かい眼差しを向けられている
楽園都市落下後は、解析魔法を活かして地質調査や環境の分析等を行い大魔女やティリウスに報告している
少し前にテラヌス砂漠方面より来訪した旅の踊り子にうっかり興奮して解析魔法をかけてしまい、大魔女に殴られた
【特別な能力】
〈解析〉物品や人物等の識別成功率が上昇
……………………………………………………………………………………
【名前】ユキ=チヒョーガ
【種族】雪女
【性別】女
【年齢】14歳
【容姿】青髪ロングで白い肌の少女。青と白の縞模様の服を着ている。
【性格】クールぶっているが内面は熱い性格。
【魔法】当然氷魔法。
【備考】大魔女帝国に住んでいる。元は東の果ての隠れ里に住んでいたが、強くなるために大魔女帝国に移り住んだ。帝国の魔法学園で勉強中。
楽園都市落下後は魔法学園がしばらく休校となったため、学友たちと共に研鑽に励んでいる。目標はミスティのような強い氷魔法使いになること。
【特別な能力】
〈雪女〉氷に関する判定および戦闘時の判定成功率上昇
火属性耐性が低下
……………………………………………………………………………………
【名前】トム・ライヤス
【種族】人間
【性別】男
【年齢】14
【容姿】オレンジ髪で短髪ツンツンヘヤ。赤色のパーカーを来ている。斧を背負っている。
【性格】明るく、ポジティブな性格。
【魔法】マグマを操る溶岩魔法と炎魔法を使う
【備考】大魔女帝国に住んでいる。火山島出身でモーリィや猫おじさんのことも知っている。斧戦士の一家に生まれで斧を装備している。斧の扱いが上手いがまだ修行中。武術と魔法を上げてさらに強くなりたいと思っている。現在は魔法学園に通って勉強している。
楽園都市落下後は魔法学園がしばらく休校となったため、学友たちと共に研鑽に励んでいる。最近大魔女帝国を訪れた強力な炎属性の少女のことが気になっている(戦闘的な意味で)
【特別な能力】
〈向上心〉成長判定の成功率上昇
……………………………………………………………………………………
【名前】トリル・フェリア
【種族】人間
【性別】男
【年齢】15
【容姿】白髪をして柔らかい髪質をした小柄な少年。ぱっと見女の子。
【性格】大人しくてどこかぼんやりしている
【魔法】絵画魔法(書いた絵が実体化する)
【備考】大魔女帝国に住んでいる。魔法学園の生徒でもある。テラヌス・ウルスの出身でリアンノンの幼なじみ
楽園都市落下後は魔法学園がしばらく休校となったため、学友たちと共に研鑽に励んでいる。都市の落下によって出身地であるテラヌス・ウルスと距離が近くなったこともあり、情勢が落ち着いたら帰郷してリアンノンに会ったり、旅スライムのクロシュと一緒にお絵かきをしたことについて話したりしたいと思っている
【特別な能力】
〈ぱわー◯〉芸術作品の制作時、会心率上昇
17 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2024/12/28(土) 19:16:44.39 ID:RtljX8cY0
【名前】ヨハンナ・ワイズ
【種族】人間
【性別】女性
【年齢】23歳
【容姿】白髪長髪。身長は175cmでスラリとしたモデル体型。美人。清楚な雰囲気がある。
【性格】おしとやかな性格だが男性やスライムが苦手で思わず手が出てしまう。
【魔法】声魔法 相手をぶっ飛ばす程の威力を持つ大声を放ったり、魅了、睡眠などの効果を持つ歌声を出すことができる。
【備考】大魔女帝国に住んでいる。人気のオペラ歌手で歌が好き。幼い頃ににスライムに襲われ、命を奪われそうになったことがあり、スライムに対してトラウマがある。例えクロシュがどんな言葉をかけても消えることはない程のトラウマがある。人や物に擬態している状態のスライムでもすぐ見抜ける。大魔女帝国に住んでいるのもスライムがいないと思ったからである。男性がなぜ苦手なのかは謎である。護身術を習っており、男性相手だと柔道の投げ技をぶっ飛ばして、スライム相手だと投げ技のほか魔法で攻撃してしまうことがある。
楽園都市落下後も芸能活動は続けており、開墾に携わる人たちを元気づける歌を披露している
スライム類のことは未だに苦手意識があるが、以前のように問答無用で攻撃することはなくなった
【特別な能力】
〈歌唱〉歌に関する判定の成功率上昇
〈スライム殺し〉スライム類への攻撃判定成功率上昇
……………………………………………………………………………………
【名前】クリスティーナ・アムニジア(クリス)
【種族】魔女
【性別】女性
【年齢】17
【容姿】髪は桃色のロングストレート。可憐かつ清楚な雰囲気でスタイルの良い美少女
【性格】穏やかで明るく、人当たりが良い女性。親しくなると掛け合い漫才みたいな会話もしてくるようになる。歌が大好きな頑張り屋さん
【魔法】歌に魔力を込めて聴いた人達の心身を癒したり、元気づけたりする
【備考】大魔女帝国に住んでいる。人を惹きつける容姿と親しみやすい性格、抜群の歌唱力により人気を博している
他国に訪れたことがあり、自国が良く思われていない現状を理解している。他国で歌ったこともあり、17歳で既に他の国でも結構人気
魔力量はかなりのもので、大魔法使いになれるポテンシャルを持つ
ダークヒーローイリスのファン
楽園都市落下後も芸能活動は続けており、開墾に携わる人たちを元気づける歌を披露している
最近ダークヒーローイリスのテーマソングがヒットしたことで風雪新聞の記者からダークヒーローイリス物語の公式歌手にならないかとオファーを受けた
【特別な能力】
〈歌唱〉歌に関する判定の成功率上昇
〈作曲〉音楽に関する判定の成功率上昇。作曲の場合はさらに上昇
……………………………………………………………………………………
【名前】スール・ヤーレン
【種族】ラミア
【性別】女
【年齢】1257歳
【容姿】緑髪ロングの女性、上はノースリーブシャツで下半身は蛇。巨乳。
【性格】金にうるさい守銭奴。酒好き。
【魔法】炎・地・風・水魔法
【備考】大魔女帝国に住んでいる。魔法店を営んでおり魔法やアイテムの研究でひと山当てようとしている。フラナとは知り合い。
楽園都市落下後も商売は続けており、商魂はむしろ高まっている
同居人のフローレンスが最近腐り始めたことについては、以前にも似たような腐り方をしたことが何度かあったので、割とよくあることとして放置している
【特別な能力】
〈ラミア〉身体能力、戦闘、生存に関わる判定の成功率上昇
〈商才〉物品の売買等に関する成功率および会心率上昇
……………………………………………………………………………………
【名前】フローレンス・アルカード
【種族】吸血鬼
【性別】女
【年齢】500
【容姿】青色の癖毛に赤い目の黒衣を纏った少女。幸薄そうな雰囲気がある。
【性格】めんどくさがり
【魔法】ユニーク属性:建造物創造魔法
【備考】魔族がどうの人間がどうのって世界の色々めんどくさいしがらみを見続けた結果、地上に愛想を尽かして機動要塞に乗る。煩わしい全てから守ってくれる大魔女には高い忠誠を誓っている。大魔女帝国内の工場やビル群は彼女が作った。
バイオレット姉妹とはかつて親友であり、魔族国を建てるようなアグレッシブさには昔から憧れがあった。姉妹の過去や確執を全部知っている。
楽園都市落下後は煩わしい地上での生活に戻ってしまったことで消沈しており、ティリウスから温室建築などを依頼されているがあまり捗っていない
姉妹喧嘩にいそしむ最近のバイオレット姉妹にも割と失望しており、地上に落ちた落胆も相まって、何もかもどうにでもなれという思いが強まっている
【特別な能力】
〈吸血鬼〉身体能力、戦闘、生存、魔法に関わる判定の成功率上昇
夜間の判定成功率上昇、日中の判定成功率低下、光弱点
〈建築〉建築に関する判定の成功率上昇
18 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2024/12/28(土) 19:17:19.12 ID:RtljX8cY0
◇登場人物:シノホシ◇
……………………………………………………………………………………
【名前】レイン・フォール
【種族】エルダーサキュバス
【性別】女
【年齢】120
【容姿】金髪オッドアイで黄色いパーティードレスを着たナイスバディ美人。泣きぼくろがチャームポイント。
【性格】気が強く孤高の寂しがり屋
【魔法】心理支配が最も得意で催眠や読心などを行える。
攻撃系統だと闇魔法も得意。触れたら消滅する強力な闇の塊を生み出し操るが、心理魔法ほど練度は高くない
【備考】かつて勇者サインと恋に落ちたサキュバス。勇者に一目惚れしてつきまとうようになり、いつしか勇者も受け入れてくれた。何故魔物である自分を受け入れたのか、そんな勇者の心は魔法をもってしても最期まで見透かすことができなかった。今はもう愛した勇者はいない。たった一人になった彼女は、勇者に誘惑催眠をかけたサキュバスと人類社会から烈火の如く憎まれ、勇者と仲良くしている裏切り者と魔物社会からも侮蔑の限りを尽くされていた。それらに抵抗するうちにいつの間にか国際指名手配の極悪人。賞金稼ぎに狙われ、傷つけられ、既に心は世界への復讐心にとりつかれていた。そのため、今では自分を迫害してきた社会に対して、悲しみと怒りをぶつける手段としてテロに興じる。
彼女はただの一度だって勇者に催眠をかけたことはない。あの時感じた純粋な恋心を魔法なんかで汚したくはなかった。
現在は国際テロ組織シノホシに所属し、勇者を死後も利用し続ける王国を破壊する為に活動している
クロシュ一行とは奇妙な縁があり、少なくとも今のところ敵対する気はない
【特別な能力】
〈エルダーサキュバス〉魅了判定の成功率上昇。対象が異性の場合さらに上昇
〈心熟達〉心属性に関する判定および戦闘時の判定成功率上昇
〈???〉
……………………………………………………………………………………
【名前】フレメア=バイオレット
【種族】吸血鬼
【性別】女
【年齢】444歳
【容姿】赤毛ロングの幼女
【性格】普段は無口だが怒ると暴言をまき散らす
【魔法】巨大化魔法。全身は勿論一部分だけ大きくもできる。
【備考】フラナの腹違いの姉。より高位の魔族を血を受け継いでいる
妹との仲は悪く、互いに家族の情はほとんどない
かつて強烈な破壊衝動で理性を失い荒野を彷徨っていたところをザイルに発見され、狂気を除去されて助けられた
現在はその恩人であるザイルが指揮するテロ組織シノホシに所属し、不真面目に活動している。シノホシのことはそれなりに気に入っている
シノホシの理念や目的には興味がないが、王国を破壊するという目的には賛成している。ついでに魔族国も破壊したいと思っている
【特別な能力】
〈吸血鬼〉身体能力、戦闘、生存、魔法に関わる判定の成功率上昇
夜間の判定成功率上昇、日中の判定成功率低下、光弱点
〈???〉
……………………………………………………………………………………
【名前】アウル・フォクシー
【種族】狐の獣人
【性別】男
【年齢】25
【容姿】銀髪で狐耳と狐の尻尾がある。顔は整っておりイケメン。長い槍を背負っている。いつもニヒルな表情をしている。
【性格】腹黒い性格。本人は自覚していないがナルシストなところがある。
【魔法】毒を操る魔法(毒液や毒霧も可能)
【備考】昔暮らしていた村が人間によって滅ぼされてしまった過去がありそれ以降人間を憎んでいる。魔物に対しては結構普通に接している。ある組織に所属している。槍術と毒の魔法が得意。腹黒い性格もあって騙し討ちもする事がある。テンションが上がるとヒステリックな笑い方をする。実は緑の国に滞在時、世界樹の果実を潰しそれから五色の光が放たれている様子を目撃している。
人間への復讐を果たして魔族が平穏に暮らせる国を再興するというザイルの理念に賛同し、テロ組織シノホシの構成員となった
現状、恐らく最もシノホシの理念や目的に忠実な狐である。他の不真面目な構成員たちには内心むかついているが、実力は本物と認めている
【特別な能力】
〈毒熟達〉毒に関する判定および戦闘時の判定成功率上昇
〈???〉
19 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2024/12/28(土) 19:19:39.30 ID:RtljX8cY0
【名前】セレスティア・ベールグラッド
【種族】ドラゴン
【性別】女
【年齢】1800
【容姿】赤いドレスと赤い眼、金髪、立派な龍角を持つ妖艶美人で真の姿は赤いドラゴン。龍角から加工した大業物の槍を持つ。
【性格】面白いものが何より好きで、退屈が何より嫌いな気分屋。自由人。基本は気さくだが、心から誰かを愛さないし心から憎むこともないどこまでいっても爬虫類。仲良くなった相手でも必要があれば敵対するし、その逆もある。
【魔法】ドラゴンとしての溢れる魔翌力を魔法というよりドラゴンブレスとして雑に魔翌力の塊をぶつけるだけのストロングスタイル。変身魔法も使えるが杜撰。
【備考】国際テロ組織「シノホシ」のメンバー。面白そうというだけで特に目的意識も忠誠心もない。組織のメンバーになれるだけにかなりの実力者。組織の任務以外には傭兵業をこなして生計を立てている。世界でも稀な純正純粋のドラゴンだが、めんどくさいいざこざに巻き込まれないため普段は人間の姿をしている。しかし度々龍角が生えちゃうくらい爪の甘い変身っぷりで、その度にファッションだからと変な言い訳をしている。空を飛べ、普段はフワフワ空中で揺られながら昼寝してる。気に入った相手は背に乗せてくれる。気に入った相手でも必要であれば躊躇なく殺す。空から不法入国を繰り返す常習犯。本質はどこまでも冷めた人であり、戦いの中で、唯一ひりつく感情の中で死にたい。
実のところシノホシの理念や目的には一切興味がないが、強者が集い強者と戦えるシノホシでの仕事にはかなり満足している
【特別な能力】
〈竜血〉身体能力、戦闘、生存、魔力に関わる判定の成功率上昇
〈???〉
……………………………………………………………………………………
【名前】ザイル
【種族】魔族
【性別】男
【年齢】1000歳
【容姿】銀の長髪、中肉中背
頭にある二本の角、背中には黒い翼を持つ。それ以外は特徴を持たない普通の青年
【性格】泰然自若。知識を尊び、色んな物事に興味を示し、他者の話に良く耳を傾け、良く喋る。だが自身の価値観は頑なに譲らない。力こそ全てとし、力で意志と矜持を貫き通す。一方で身体が弱くても、強き心を持つものには敬意を払う
【魔法】圧倒的な出力の光魔法
【備考】産まれてから暫くの間、非力でそこらの村人より弱かった魔族
力なき故に他の魔族から虐げられ、飢えと渇きに苦しみながら、死にたくない一心で生き続け、鍛え続けてきた
ある時、長年自身を虐げてきた魔族を殺害。その魔族が貯め込んだ食料を喰らうことで、生まれて初めてのまともな食事にありつく
かつて自分より遥かに強かった魔族を倒し、飢えから解放されたことにより、力さえあれば飢えることもなく、尊厳も守れると力に執着していった
研鑽の日々の中、滅ぼされた村の生き残りの少女を虐げて楽しむ魔族を見つける
力こそ全て。ならば、少女が虐げられるのも弱いが故
そう考えるも怒りを覚えたザイルは魔族を屠り、少女を助けた
その後、助けた者の義務として少女を養う。始めは義務感のみで少女と接していたが、次第に情が移り兄妹のように仲良くなる
しかし、かつて虐げていたザイルが自分達より遥かに強くなったことを妬んだ魔族達が義妹(少女)が連れ去る
だがザイルの実力を見誤った魔族達は、義妹を人質にザイルを脅す間もなく皆殺しにされる
このことから、大切なものを守り通すにも力が必要と信じるようになる
やがて圧倒的な力と知識を手に入れたザイルは、繁栄も豊かさも平和も、人材すらも力で得られると、周辺の者を種族関係なく従える
そして自分の思う通りの法を整え、思い通りの国を作らせ、その国を亡き義妹の名前からリーリアと名付けた
かつての飢えの経験から、食事がなによりの楽しみ。一番の好物は義妹の得意料理だったシチュー
しかし国は、王国から放たれた一筋の光に焼かれ、呆気なく滅んだ
国を包んでいた、民の笑い声。平穏な日常。明日への希望。どれもが、燃えて灰となった
力こそ全て。国が滅んだのもまた、自身の弱さ故
されどこの怒りは。この哀しみは。この苦しみは。力なき者として当然の末路を、なぜ受け入れられぬ
灰の中に燻る激情の熱が、決意と共に蘇る
王国を滅ぼし、国を再興せん
光を――。義妹と同じ力を放つ世界樹の光を、我が手に――
【特別な能力】
〈???〉
20 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2024/12/28(土) 19:39:47.66 ID:RtljX8cY0
◇登場人物:その他◇
……………………………………………………………………………………
【名前】メイ841
【種族】メイド型オートマトン(機械人形)
【外見】メイド服を着た黒髪ロングの15歳くらいの少女
【年齢】不明
【性格】無機質で機械的な喋り方をする
【魔法】魔法は使えないが護衛用に右手にブレード、左手にマシンガンを仕込み、両足にローラー、背中にジェットエンジンを備える。
【備考】かつて機械都市で量産されたメイドロボの一体。その核には妖精類を加工して造られた精核が使われている
何らかの不具合により精核が元となった妖精の自我を半端に取り戻し、人間たちへの復讐と同胞の救出を目的に機械都市と港湾都市で殺戮と破壊を繰り広げた
最期にはクロシュに精核を呑み込まれ、対話の後にブレードを遺して吸収された
吸収された後もその遺志の断片はクロシュの中で生き続けており、クロシュが魔剣に乗っ取られた時はブレードにその遺志が宿り、クロシュ救出の為に魔剣と激しい戦いを繰り広げた
元となった妖精はフォレスティナの出身だったとされる
自分のメイドブレードこそが最もクロシュの役に立っていると思っている
【特別な能力】
〈精神防御〉クロシュに対する精神干渉をある程度防ぐ
……………………………………………………………………………………
【名前】レイ・アンバー
【種族】人間
【性別】女性
【年齢】18
【容姿】長身だが猫背で地面につくほど長い灰色の髪をした陰鬱なオーラを醸し出してる女性 体中にタトゥーのように無数の魔法陣が刻まれている
【性格】根暗で対人恐怖症で常に不安と恐怖に囚われている
【魔法】体中に刻まれた魔法陣の影響でによって禁呪扱い・あるいは歴史の中で忘れ去られた魔法や呪術を含めて多数の魔法を使える
【備考】かつてはとある国(どの国かは作者に任せます)の孤児院で暮らしていた普通の少女だったが、その孤児院は邪神(とロイエ教では扱われている)を信仰するカルト教団が運営しており、彼女は邪神の器として選ばれてしまいその際に魔法陣が刻まれる。そして邪神を彼女に憑依させる儀式の直前にカルト教団を滅ぼすためにロイエ教原理派が襲撃。その混乱に乗じる+魔法陣によって使えるようになった魔法を駆使して脱走に成功したものの、カルト教団とロイエ教原理派双方によって全世界の冒険者ギルドに捕獲や討伐の依頼が出されお尋ね者になってしまい、常に怯えながら逃走生活を続けている。しかしお尋ね者でまっとうな職に就けないとはいえ盗みを働いて金や食糧を得たり、不安と恐怖が強すぎるあまり追手と勘違いして無関係の一般人を攻撃したりと単純な被害者とは言えない行動をしてしまっている。過去のことで善良な心が歪んでしまったのか、あるいは元から邪神の器に相応しい素質を持っていたのか……
密航した貿易船を紆余曲折あって幽霊船と化させ、その奥に引きこもっていたところをクロシュ一行に叩きのめされた。その後彼女の処遇について紛糾していたところ、クロシュの進言によって命を救われ(?)、クロシュのことが気になり始める
逃亡生活は現在も続いており、少し前に海上を漂流していたところを再びクロシュ一行に見つかって救助される。そこでまたクロシュやクロシュの仲間たちの優しさに触れ、久しぶりの安らぎを得た
その後国際商業都市イスファハーンに到着する前にクロシュたちの迷惑にならないようひっそりと一行から離れ、孤独な逃亡生活に戻っていった
【特別な能力】
〈闇の力〉生存、戦闘に関する判定成功率上昇
21 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2024/12/28(土) 19:40:19.95 ID:RtljX8cY0
【名前】ブラッド(冒険者ギルド命名)
【種族】スライム類の一種と推測される
【性別】♀
【年齢】不明
【容姿】血のように赤いスライム。人間に擬態する時は、真紅の髪を足元の辺りまで無造作に伸ばした幼子の姿を取る
【性格】わがまま。感情の起伏が激しく、気に入らないことがあるとすぐに癇癪を起こす
【魔法】詳細は不明だが、通常のスライムとは一線を画す卓越した擬態能力と同化能力を有する
【備考】幼い外見とは裏腹に異常な力を有しており、何人もの冒険者を血の海に沈めている
単純な戦闘能力も高いが、擬態能力を活かして不意打ちや騙し討ちをする等の狡猾さもあり、危険
ここ最近にわかに動乱の気配が沸き起こっているのを感じ、多数の分体を大陸中に放って動向を観察している
未だに人間のペットをやめない黒いスライムのことは気に入らない
カリス・ノーランドによって造られた命である可能性がある
【特別な能力】
〈???〉
……………………………………………………………………………………
【名前】クロシュヴィア・スウィートエンド
【種族】スライム
【性別】なし
【年齢】2000
【容姿】特に一つの姿に頓着せず、様々な姿に変身する。普段は風になって漂っている。
【性格】姿形を変えられるように性格もいくらでも変えられる。普段は朗らか風。しかし本質はことなかれ主義の悲観論者。
【魔法】体積も質量も材質もエネルギーも無視して何にでもなれる。コピーした相手の能力魔法すら使いこなせる。
【備考】人間が魔物を嫌うようにどんな種族でも別の種族を嫌ったり好いたりと差別心を心に抱えている。そんな世界でもみんなから好かれるため嫌われないため、相対する種族に合わせて姿を変え偽り生きてきた(人間相手には人間として振る舞うなど)。伝説のスライムだがスライムとしての本来の姿にはもう長いこと戻っていない。
どうにもならない現実を目の当たりにしすぎた結果、最期には生命の在り方に絶望して風の中に溶けていったと言われている
それから千と数百年後。芸術都市での大破壊の後、彼女は再び人々の前に現れた。全ての生命を救う、真の正しい世界の導師として――
【特別な能力】
〈???〉
……………………………………………………………………………………
【名前】カリス・ノーランド
【種族】エルフ
【性別】女性
【年齢】400
【容姿】身長145cm。小柄で華奢な体格やショートカットにしたサラサラの金髪、青い瞳、白い肌など。幼く活発そうな可愛らしい顔立ち。
顔立ちは幼く小柄で華奢な体格だが、その幼さとは裏腹にバストは大人顔負けに実っている。どこがとは言わないが生えてない。白衣を着た医者のような服装。
【性格】一見陽気で無邪気だが、道徳や人道といった倫理観に理解を示さない狂人。
【魔法】生命・魂に干渉する魔法。
【備考】魔王化を研究し、自身も魔王になろうとしているマッドな研究者。
過去に様々な動植物を魔王化させようと自身の魔法で実験を繰返し凶悪な怪物を誕生させ続けたことから指名手配されている。
彼女自身の戦闘能力は未知数だが、実験で怪物と化した者達は一様に彼女に従順で護衛をしているため、彼女を倒すことは困難を極めるだろう。
大魔女帝国にて、元魔王のクロを研究対象として観察していたことが判明。最後には研究の仕上げ兼大魔女帝国への嫌がらせとして再びクロを魔王化させた
クロシュたちが戦ったのは複製の一体でしかなく、本体の所在はわかっていない
【特別な能力】
〈生命惨歌〉戦闘時、配下の数に応じて判定成功率上昇
戦闘後、配下は死ぬ
22 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2024/12/28(土) 19:41:31.41 ID:RtljX8cY0
―浮島国ラティア・ヘイヴン 11日目
◇クロシュ [あかちゃんスライム]
武:メイドブレード 盾:ウニ盾 飾:くすんだ耳飾り
武:竜珠の杖 防:ゴスロリエプロン 飾:不死鳥の羽根
◇妖精 [世話焼き妖精]
武: 盾: 飾:くすんだ耳飾り
武: 防:精霊のレオタード 飾:
◇イリス [星の魔法使い]
武:精霊樹の杖[改] 盾: 飾:くすんだ耳飾り
武: 防:魔術師のローブ 飾:
◇ミスティ [氷の魔法使い]
武:魔銀の短剣 盾: 飾:くすんだ耳飾り
武: 防:氷竜革のローブ 飾:
◇ローガン [鋼の戦士]
武:鋼の剣 盾:灼鋼の盾 飾:くすんだ耳飾り
武:鋼の回転ノコギリ 防:鎖帷子 飾:
◇エバンス [地の傭兵]
武:古代の鉄槌 盾: 飾:くすんだ耳飾り
武:魔銀の剣 防:硬質革鎧 飾:
◯所持アイテム
[道具] [装備品] [大事なもの]
運命賽*4 蜘蛛絹の下着 魔族国永久旅券
会心賽*0 ザリガニのお守り フメイの服の切れ端
反魂丹*2 大きな巻き貝 精霊の印
鉄鍋+携帯調理器具 大きな軽石 精霊樹の実のジャム
「星の魔力」上中 闇の欠片 精霊樹の鉢植え
お宿の焼き菓子 フリルワンピ水着 フメイとアリシラの人形
お宿の妖精の織物 魔法学園のスク水 メルルの帽子
魔導飯盒 炎鉱石 溶岩石のアミュレット
妨害魔力波発生装置 ガラスのザリガニ 暗黒優待券
属性大全 踊り子の双剣 冒険者証(ランク1)
魔王図鑑 サボテンドラゴンの花 大魔女帝国渡航権
氷精の魔導書 精霊のローブ かたたたきけん
ブラッドワイン*3 大魔女帝国滞在許可証
マッスルワイン*1 風船パラシュート
吸血鬼殺ワイン*1
綺麗な砂
魔術書「正負の属性」
吸血鬼の日焼け止め
日蝕の傘
大魔女サイン*1
古代のセラミック
◯現在の目標
・フメイちゃんを探す
・世界樹の光を追う[1/5]
◯仲間の目標
・ブラッドを倒す(ミスティ)
◯経験値
・剣技[1/6](クロシュ)
・魔法[1/6](クロシュ)
・魔法[7/8](イリス)
・剣技[0/6](ミスティ)
・魔法[0/16](ミスティ)
・剣技[5/16](エバンス)
・魔法[0/8](エバンス)
・剣技[1/16](ローガン)
・魔法[5/6](ローガン)
……………………………………………………………………………………
□浮島国
お城:中庭、回廊、大広間、王族の私室、地下回廊、地下空洞、他
廃都:広場、市場、どうぐ屋、ごはん屋、工房、図書館、他
辺境:寂れた家、平原、森林、川、他
……………………………………………………………………………………
□雷霆の魔王対策
・戦力人数16
・避雷針LV2
……………………………………………………………………………………
23 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2024/12/28(土) 19:41:57.32 ID:RtljX8cY0
―地下空洞
封印結界「」ジジジ…バチバチ…
大盾セイラ「」フヨフヨ
セイラ「……王様……」
ロムリン「……そうか……君は、あのセイラだったのか……。あまりにも永い時が経ってしまったゆえ当時の記憶も朧気になってしまっていたが……まさか妹の姿さえ、忘れてしまっていたとはな……」
セイラ「……申し訳、ありませんでした……。姫様を……お守りすることができず……。御姿まで、勝手に映しとってしまい……」
ロムリン「いや……あの場で魔王を封印するには、ああする他なかったのだ。最善手であったと言えるよ」
セイラ「……次こそは……必ず、みんなをお守りいたします。絶対に……魔王に、殺させません」
ロムリン「ああ……」
セイラ「姫様の為に……。姫様の愛したこの国を、守る為に……」
大盾セイラ「」ガシン!
ロムリン「ありがとう……」
ロムリン(あの子のことを今でも大事に思ってくれて……。私に、あの子のことを思い出させてくれて……)
ロムリン(……本当に、ありがとう。セイラ)
◇
24 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2024/12/28(土) 19:42:33.47 ID:RtljX8cY0
―古城 王族の私室
ベルトーネ「……この部屋、あの子のだったんだ……。一万年越しの衝撃の真実……」
ジェミニ「知らんで占拠していたのか……。全く……」
ベルトーネ「今さらだけどちょっと気が引けちゃうなあ〜……。まあでも私が居座ってたおかげで劣化も抑えられたわけだし、許してくれるよね?」
ジェミニ「どうじゃろうな。こんなに散らかしてるのを見たら普通に怒ると思うが」
ベルトーネ「げっ……。たまには掃除するかあ……」ノソノソ
ジェミニ「決戦は明日じゃ。掃除は終わってからでも遅くはあるまい」
ベルトーネ「それもそうね〜。はあ〜……またあいつと戦うのか、嫌だなあ〜……」
ジェミニ(姫様……。貴女がお守りした我らが、今再びこの国を守る為に戦いますぞ)
ジェミニ(どうか……お見守りくだされ……)
◆
―辺境
ポーラー「」ズンッ
大剣ゴライアス「」ブンッブンッ
ポーラー「……重量調整、適化率99.98%……」
大剣ゴライアス「十分だ。私の力を存分に引き出せるだろう」
ポーラー「ハイ」
大剣ゴライアス「……ポーラーよ。試しに、あの岩を斬ってみてはくれぬか」
大きな岩「」ドン
ポーラー「承知致しまシタ」スッ
ブォンッ!!
大き/な岩「」ジュワッ!!
大剣ゴライアス(っ!! こ、これが……宮廷魔術師殿の仰っていた、斬撃の反動か……!! 確かに……全身を地獄の業火で焼き尽くされるかのようだ……!!)
大剣ゴライアス(だが……あの巨岩を、熱したバターを切るかのように容易く切断する威力……!! 苦痛に見合うだけの力はある……!!)
ポーラー「……先パイ?」
大剣ゴライアス「……! ああ……この分なら実戦も問題ないだろう。頼むぞポーラー、存分に私を振るって奴らを斬り尽くしてくれ!!」
ポーラー「ハッ。必ずや敵を倒し、皆を守りマス」
◆
―工房
ミーティア「うーん……」
工房人形「どうされましたか?」
ミーティア「いや……私って何だったんだろうって思って」
工房人形「さあ……。ゴーレムではないようですが」
ミーティア「どうもこの鎧、私の本当の体ではないみたいなんだよね」
工房人形「まあ……鎧自体は割と普通の金属鎧みたいですね」
ミーティア「んで頭部にある灯火っていうのは、たぶん具象化された魂の形。私は恐らく、自分の魂をこの鎧に無理矢理くっつけたんだと思う」
工房人形「そんなことが可能なのですか?」
ミーティア「まあ可能だったんだろうね。でもどうやら、記憶の一部はうまく移せなかったみたい。人間は思考や記憶の大部分を脳に依存しているわけだけど、この鎧の体には脳がないから、今私がどうやって思考・記憶しているのかもよくわからない。どちらかと言うとやっぱりゴーレムに近い状態なのかも」
工房人形「そうなのですか?」
ミーティア「全部仮説だけどね〜。雷霆の魔王ってのを倒した後に生き残ってたら、いろいろ研究しがいがありそうでわくわくするよ!」
◆
25 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2024/12/28(土) 19:48:05.77 ID:RtljX8cY0
―廃都
テイル「……」スタスタ
崩れた建物「」
倒壊した建物「」
朽ち果てた建物「」
テイル「かつてここに……私のご先祖様が暮らしていたのよね……」スタスタ
ヒナ「あら、お散歩ですか?」ヒョコ
テイル「あんたは……不良天使のヒナだっけ……」
ヒナ「一緒に戦った仲でしょ、覚えといてくださいよ」
テイル「無理矢理巻き込んだだけじゃない……」
ヒナ「ちょっと聞こえたんだけど、テイルちゃんのご先祖様ってここに住んでたんですか?」
テイル「そうらしいわ。まあ一万年前のことだから、つながりなんて殆どないようなもんだけどね」
ヒナ「ふうん……。ちょっと羨ましいですね」
テイル「は? なんで?」
ヒナ「みんなこの戦いに人生を賭けてるみたいな雰囲気なのに、私は特に何の関係もないので。つまんないです」
テイル「私からしたら全く無関係なのに命懸けの戦いに参加するあなたがおかしいだけにしか見えないわね……」
ヒナ「だって面白いじゃないですか! 世界最強の魔王ですよ!? 魔王が何かはよくわかってないですけど」
テイル「はあ……。まあ別に良いけど……」
テイル(人生を賭けた戦いか……。私もまあ……生き残りっていう、人生を賭けてるっちゃ賭けてるけど……)
テイル(……ジェミニ様やご先祖様たちに恥じない戦いができるよう、気合入れるか)グッ
◆
―廃都 市街
空妖精たち「」キャッキャ
レイン「……」スタスタ
レイン(人の手は既に失われ……今はもう、妖精たちの遊び場でしかない平和な国……)
レイン(もしこのような地で暮らせたら……サインは、心穏やかに過ごすことができたのかしら……)
レイン(……無駄なこと考えてるわね……。どうあってももう、サインは帰ってこないのに……)
レイン(……)
レイン(本音を言えば……サインのいない、こんな世界なんて……滅んだって構わないけれど……)
レイン(でも、サインは……)
レイン(この世界が好きだって、言ってた……)
レイン(だから……私も……)
レイン(あの人が愛した、この世界を……滅ぼさせはしない……。それだけよ……)
◆
26 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2024/12/28(土) 19:52:21.43 ID:RtljX8cY0
―寂れた家
スライムクロシュ「〜〜」モニョモニョ
妖精「さて……魔王の封印が解けるのは、ついに明日だけど……」
ローガン「うむ……。できることは全てやった……と言えるかは、わからんが……対策は進んだだろう」
エバンス「まだ今日一日もあるぜ。やれることがあるならやろう」
イリス「そうですね! 明日を万全の態勢で迎えられるようにしないと……!」
ミスティ「……不安になってきたわ……。世界最強の魔王なのよね……?」
イリス「そうだけど、封印から出てきた直後は弱ってるはずだから勝機はあるよ!」
スライムクロシュ「〜〜…!」モニョニョ…!
妖精「星の力を食った影響がどこまで出てるかが問題だなあ……」
浮島国滞在11日目です。明日、封印が消滅します
↓1〜3 自由安価 何をする?
27 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/12/28(土) 19:52:55.69 ID:nG9mv4zjO
ローガン&エバンス ポーラーと模擬戦をする
28 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2024/12/28(土) 19:53:15.44 ID:ug4ov0PQ0
みんなでお風呂
29 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/12/28(土) 19:55:15.33 ID:uN2ogfeDO
英気を養う為に皆でごはん屋で宴会
30 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/12/28(土) 20:05:57.86 ID:AWJ7eUxQo
立て乙
31 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2024/12/28(土) 21:14:55.60 ID:RtljX8cY0
―辺境
ポーラー「」ブンッブンッ
エバンス「お、やってるな」
ローガン「凄まじい重量感だ。敵に回したくはないな」
ポーラー「あなた方ハ……クロシュサマのお仲間ノ……」
エバンス「ああ、エバンスだ」
ローガン「私はローガン。明日はよろしく頼む。ポーラー殿と……ゴライアス殿、でよろしいだろうか?」
大剣ゴライアス「私のこともご存知でしたか。こちらこそよろしくお頼み申し上げますぞ、旅の戦士よ」
エバンス「おう!」
大剣ゴライアス「……ところで少々不躾なことをお願いしてもよろしいか?」
ローガン「む……? 聞こう」
大剣ゴライアス「私とポーラーは十分に適化を行いましたが、実践経験が足りておりませぬ。そこで、お二人に我々と剣を交えて頂きたいのです」
エバンス「そういうことか!」
大剣ゴライアス「もちろんお怪我はさせませんのでご安心ください。ただ、我々に経験を積ませて欲しいのです」
ローガン「なるほど。そういうことであれば喜んで受けよう」
大剣ゴライアス「ありがたい! ポーラーも、良いか?」
ポーラー「ハイ」
大剣ゴライアス「では準備ができましたらお願い致します!」
↓1コンマ 成果
01-50 普通
51-90 良い
91-00 会心
32 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/12/28(土) 21:18:44.39 ID:bBQqGyDLo
頑張れ!
33 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2024/12/28(土) 22:09:02.64 ID:RtljX8cY0
ギンッ ドガッ ドゴォン!
エバンス「そい!」ギンッ
ローガン「ぬん!」ガギンッ
ポーラー「」ガギギンッ!
大剣ゴライアス(……ポーラーは最適な動きで、エバンス殿とローガン殿からの攻撃を凌いでいる……)
大剣ゴライアス(合間に反撃を挟んでいるが――)
ガギィンッ!!
大剣ゴライアス(……全く痛みはない。恐らく、ポーラーが本気で私を振るわないよう手加減しているのだろう)
大剣ゴライアス(まあ、それも仕方なし。明日の戦の前に、エバンス殿たちの獲物をあの岩のように切断してしまっては問題だ)
大剣ゴライアス(ただ……私としては、あの痛みに耐えながら実戦の中で振るわれる経験を積みたかったのも事実だ……)
大剣ゴライアス(いや、贅沢は言うまい! これでポーラー自身も、戦いの中で私を振るう経験が積めたのだ。私の役割は、ただ振るわれることのみ。であれば何の問題もあるまい……)
大剣ゴライアス(……頼むぞ、ポーラーよ。明日の決戦では、必ずや我らの悲願を……!)
☆エバンスとローガンが剣技の経験を1積みました
☆戦闘経験によりポーラーの動きが向上しました
◆
34 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2024/12/28(土) 22:09:36.62 ID:RtljX8cY0
―古城 会議室
ジェミニ「さて、決戦は明日じゃ……。今夜は美味いものを食って英気を養いたい。ベルトーネよ、今この島で豪勢な食事を摂るにはどうするのが良いか?」
ベルトーネ「この島でご馳走と言えば〜……やっぱり空妖精のごはん屋さんでしょ〜」
ミスティ「そういえば空妖精のごはん屋はまだ一度も利用したことがないわね」
イリス「賛成です! せっかくこの島に来たんですから、この島の妖精さんたちが作る料理を食べてみたい!」
*
―夕方
廃都 市場
ワイワイ キャッキャ
スライムクロシュ「〜〜」モニョモニョ
空妖精たち「わあ〜黒いスライムさんだぁ〜」キャッキャ
妖精「こら、クロシュは見世物じゃないんだぞ」
ごはん屋妖精「わあ、こんなに大人数のお客さんは初めてだよぉ〜! どど、どうしよう!? ベルちゃんの分は時々作るから人間用の分量もわかんなくはないけどぉ〜……」
ベルトーネ「ああ〜……これは悪いことしちゃったかなぁ〜」
イリス「あ、それだったら私たちも手伝うよ! 食材とかもこっちで持ってこれるし」
ごはん屋妖精「わ、ほんと!? えへへ、それじゃあお願いします!」
ベルトーネ「お願いします!」
ヒナ「あなたも働きなさい」ゲシッ
ベルトーネ「いてっ。はいは〜い……」
↓1〜2 食材を1〜2つ選択
肉類:畑の肉
魚介:トビウオ、ソラタニシ、ザリガニ、フワフワクラゲ
野菜:野草、オオキイワタゲ、ゴボウの根っこ
穀物:ヤマイモ、ノラ米、ノラ小麦
果実:コガネリンゴ、ラティアベリー、ビリビリレモン、どんぐり
卵乳:ソラニワトリの卵
特殊:フェアリーシロップ、精霊のわたあめ、スライムゼラチン、ブラッドワイン、精霊樹のジャム、お宿の焼き菓子、マジカルシュガー、マジカルスパイス、
35 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/12/28(土) 22:14:42.97 ID:dNJflRNKO
ビリビリレモン、精霊のわたあめ
36 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/12/28(土) 22:21:50.93 ID:Go5WfsAL0
ソラニワトリの卵、オオキイワタゲ
37 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/12/28(土) 22:21:58.73 ID:AWJ7eUxQo
ノラ小麦、ソラニワトリの卵
38 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2024/12/28(土) 23:38:41.07 ID:RtljX8cY0
ローガン「レモンを取ってきたぞ」
カゴいっぱいのレモン「」ドッサリ
イリス「わ、ありがとうございます! やっぱり雷霆の魔王との決戦前はこれですね!」
人形「ソラニワトリさんたちから卵を分けていただきました。ご活用くださいませ」スッ
ソラニワトリの卵「」ポン
エバンス「おお、卵か! ぐっと料理の幅が広がるな!」
ごはん屋妖精「わたあめ取ってきたよ〜」パタパタ
精霊のわたあめ「」ポン
妖精「上空で雲に紛れてふわふわ浮いてるという精霊のわたあめ……。実は私も食べたことがないんだよね」
クロシュ「んわ〜……!」フワフワ
妖精「……ん? 今クロシュの声が聞こえたような……」
ミスティ「見て! 空よ!!」
妖精「えっ……」
巨大なふわふわの綿毛「」フワフワ
綿毛の根本に掴まって飛ぶクロシュ「んわわ……!」フワフワ
妖精「わっ……!? クロシュ何やってるの!?」
空妖精A「あ〜! オオキイワタゲ!!」
ミスティ「オオキイワタゲ……?」
空妖精B「多分……オオキイタンポポの種子、だと思う……。美味しいけど、滅多に流れてこない……」
ミスティ「なるほどね……」
イリス「あれだけの大きさなら、この大人数でもちょうど良さそうだよ!」
*
39 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2024/12/28(土) 23:39:20.13 ID:RtljX8cY0
ふわふわわたあめ乗せビリビリレモンカスタードプリン「」ポン!!
クロシュ「わああ……!」キラキラ
レイン「ちょっと待ちなさい!! なんでこの食材からこうなるのよ!?」ヌッ
イリス「な、なんでって言われても……」
エバンス「オオキイワタゲが想定以上の働きをしてくれた……としか言えねえ……」
レイン「な、納得がいかないわ……。こんなことが許されて良いの……!?」
ベルトーネ「いらないなら食べなくても良いと思うよ〜?」
ふわふわわたあめ乗せビリビリレモンカスタードプリン「」
レイン「……食べるに決まっているでしょう。わざわざ明日の勝率を下げるような愚を犯す必要もない」
ベルトーネ「素直に甘くて美味しそうだから食べるって言えば良いのに〜」
*
スライムクロシュ「〜〜♪」モニョモニョ モグモグ
ローガン「これは……! 濃厚なカスタードプリンの上に、ふわふわのわたあめが乗っていることによる……強烈な糖分の暴力!! ビリビリレモンの弾けるような刺激さえ、甘味を引き立てるスパイスに過ぎぬ……! なんという恐るべき食物であろうか……!」モグモグ
イリス「大魔女帝国で買ったマジカルシュガーをたっぷり使っちゃいました。次の街でお砂糖を補充しないといけないかも……」
エバンス「いやあ、イリスちゃんのお陰で美味しく作れたぜ。俺一人だとつい甘さ控えめにしようとして控えすぎちまうんだ」
ごはん屋妖精「えへへ〜隠し味にわたしたちのフェアリーシロップも入れといたよ〜」
ミスティ「なるほど……だから魔力も濃厚なのね。とっても甘くて美味しいわ……」モグモグ
ジェミニ「フェアリーシロップか……。地上にいた頃を思い出すのう……」モグモグ
テイル「……あれ? ジェミニ様ってラティア・ヘイヴンの王城に仕える宮廷魔術師でいらっしゃったんですよね? それ以前は地上に?」
ジェミニ「そういうことじゃな。もし儂の伝承が地上に残っているというのなら、恐らくはその地上時代のことを物語に残す者がいたということじゃろう。ちと恥ずかしいが」
テイル「わわわ! 私、その話気になります!!」
ジェミニ「脚色された物語の方が面白かろう。真実などつまらぬものじゃ」
ごはん屋妖精「甘い〜! これ今度はわたしも作ってみたい〜!」モグモグ
ベルトーネ「ごはん屋さんならできるよきっと〜」
ごはん屋妖精「えへへ〜作れたらベルちゃんも食べに来てね」モグモグ
ヒナ「……妖精にベルちゃんなんて呼ばせてんの?」
ベルトーネ「……呼ばせてるとか人聞きの悪いこと言わないで欲しいんだけど〜」
ヒナ「いや、別に……。妖精たちに変なこと吹き込んだりしてないだろうね?」
ベルトーネ「私のことを何だと思ってるんですかね〜」
ヒナ「悪魔でしょ。怠惰の」
ベルトーネ「ぐうの音も出ねえ」
ミーティア「くぅ〜! この体のせいでこんな美味しそうなプリンを食べられないなんて!!」
ポーラー「皆サマが、美味しそうニ食べている姿コソが、最も良キことデス」
大剣ゴライアス「ポーラーも良いことを言うようになったではないか。ミーティア殿には気の毒であるが……」
ミーティア「ま〜腹が減らない体ってのも楽で良いんだけどね。食事も休息もいらない体ってのは本当に便利だし、今のところはこのままでも良いかなあって感じなんだよね。流石に記憶はちょっと取り戻したいけど」
*
40 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2024/12/28(土) 23:40:10.66 ID:RtljX8cY0
―地下空洞
セイラ「ロムリン王さま……」トコトコ
クロシュ「ロムリンさん……!」トコトコ
ロムリン「む……セイラにクロシュか。今日は宴会なのではなかったか?」
セイラ「ロムリン王さまにも、お裾分けをしに参りました」スッ
ふわふわわたあめ乗せビリビリレモンカスタードプリン「」ポン
ロムリン「これは……!」
セイラ「今のこの島で採れる食材で作った、デザートです。是非ロムリン王にも、食べて頂きたく思います……」
ロムリン「ありがとう……。もはや食事は必要のない身であるが……味わわせていただこう」スッ モグモグ
ポロポロ…
セイラ「ロムリン王さま……」
ロムリン王「……喉に食事を通すなど……何年ぶりのことであろうか……。すまない……味覚など、とっくに枯れ果てていたものとばかり思っていたが……」ポロポロ
クロシュ「えと……まんまるの、ゼーレシルトさんは……」
ゼーレシルト「お呼びですか、クロシュ様」ヌッ
クロシュ「わ……。ゼーレシルトさんは……プリン、食べられる……?」
ゼーレシルト「私に食事を分解・消化する機能は備わっておりません」
クロシュ「んゅ……」ショボン
ゼーレシルト「ですが、お気持ちは大変ありがたく思います。どうか私の分まで、お食べください」
クロシュ「うん……!」
ゼーレシルト「……ところで、セイラのその、幽体の方は……食事はできるのですか?」
セイラ「いいえ。わたしの分も、クロシュちゃんに食べていただきました」
クロシュ「おいしかった……」
☆美味しいデザートを食べました
明日の戦いにおいて、魔力と雷耐性が少し上昇します
◇
41 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2024/12/28(土) 23:47:08.25 ID:RtljX8cY0
というわけで本日はここまでとなります。次回は決戦前夜、古城の大浴場編となります
今回はポーラーの動作確認に付き合ってあげたり、おやつを作って食べたりした話となりました
オオキイワタゲは万能食材なので、何にでも使える万能食材のようです。実はそのままむしゃむしゃ食べても美味しいので、空妖精たちにとっては精霊のわたあめと同じくらい美味しいおやつのように思われています
そして少し遅れてしまいましたが新スレです。最近の登場人物は重要な戦闘シーンで何らかの特別な力を発動することがあるので、それに合わせて各登場人物の特別な能力欄を追加しました。今のところβ版みたいな感じなので、今後変更となる可能性はあります
それでは本日もありがとうございました。次回もよろしくお願いいたします
42 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/12/29(日) 11:05:08.98 ID:rHrruqfIo
おつおつたておつ
オオキイワタゲで飛ぶクロシュかわいい
…これって人間もやろうと思えばできたりするのか?
43 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2024/12/29(日) 11:51:24.35 ID:pvtBXqf+0
おつ
ヨードリーさん達魔法国の学生組とも仲良くしてそう
44 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2024/12/29(日) 17:38:17.45 ID:1VqjmEBn0
人間もやろうとすればできないことはありませんが、重ければ重いほど難しくなります。体が大きく装備も重いエバンスやローガンは、少しづつ落ちてしまう可能性が高いです。イリスが飛行魔法を併用すれば、魔力を節約しつつ飛ぶといったことができたりするかもしれません。(なお実のところ、クロさんから頂いたパラシュートでも似たようなことができます)
ヨードリー氏は実のところ根本の精神的な部分では学生組たちの方が近かったりするので、もし接触する機会があれば仲良くなれる可能性は高いでしょう。しかし今はまだ大魔女帝国側も忙しく、外交的な面でヨードリー氏も忙しいので、ゆっくり会話をする時間はあまりないかもしれません
45 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2024/12/29(日) 17:38:55.78 ID:1VqjmEBn0
―夕方
廃都 市場
ワイワイ キャッキャ
テイル「ふー、食べた食べた……」
人形「お疲れさまです、皆さま。お城の大浴場がもうすぐ沸きますので、是非ご入浴くださいませ」
テイル「えっ大浴場なんてあったの!?」
ベルトーネ「あー、そういえばあったなあ……。ここ数百年全然使われてなかったけど〜……」
人形「お掃除は済んでおります。水質も問題なく、清潔なお湯が出ることを確認しております」
ベルトーネ「いつの間に……」
ジェミニ「ここ数日、城に出入りして掃除しておったぞ」
ヒナ「引きこもりじゃ気付けないのは仕方ないですね」
ベルトーネ「うるさいな〜……」
イリス「大浴場かあ……!」
ミスティ「良いわね、入りましょう」
クロシュ「セイラちゃんは……お風呂、入る?」
セイラ「……わたしは……入る必要、ないけど……」
ジェミニ「大浴場の湯には豊富な自然魔力が含まれておる。ゴーレムにとっても入浴は無意味でないじゃろう」
セイラ「そうなのですか? それなら……」
クロシュ「うん!」
レイン「……」モグモグ
クロシュ「! レインさんも……」
レイン「……なぜあなたたちなどに素肌を晒さなければならないの?」
クロシュ「んゅ……」
↓1選択
1.引き下がる
2.入浴をすすめる
0.自由安価
46 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2024/12/29(日) 17:40:01.92 ID:pvtBXqf+0
2
47 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2024/12/29(日) 17:57:03.30 ID:1VqjmEBn0
クロシュ「でも……お風呂、体に良いって……」
レイン「……」
↓1コンマ
01-10 怒られる
11-70 後で入ると言われる
71-00 渋々一緒に入ってくれる
48 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/12/29(日) 18:02:06.62 ID:p+4olp0MO
あ
49 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2024/12/29(日) 18:36:43.41 ID:1VqjmEBn0
レイン「後で入るわ」
クロシュ「!」パァァァ
レイン「……」
レイン(……私がお風呂に入るのがそんなに嬉しいのかしら……。スライムの思考ってよくわからないわ……)
レイン(まあ見た目通り幼いスライムのようだし、裏とかもないでしょうから……悪い気はしないわね)
レイン(……ザイルはこんな子たちに二度も負けたってことよね。今度からかってあげようかしら)
*
―古城 大浴場
カポーン―
湯気「」ホカホカ
スライムクロシュ「〜〜♪」デロデロ
セイラ「クロシュちゃん、溶けてる……!」
妖精「大丈夫大丈夫、いつものことだから」
セイラ「そ、そうなんだ……」
イリス「はぁ〜……生き返る〜」
ミスティ「やっぱり大きなお風呂は良いわね……」
ヒナ「そうですねぇ。戦いの次くらいに良いかもしれません」
テイル「戦いが一番なのね……」
ベルトーネ「は〜狂戦士は怖い怖い……」
ヒナ「フッ……平坦な悪魔はちっとも怖くないですねー」
ベルトーネ「お〜? 天使様ともあろう者がそんな俗まみれの概念を持ち出して良いの〜?」
ヒナ「堕天使ですもん」
ベルトーネ「やっぱあんたこっち側でしょ〜」
ヒナ「はあ? 平坦魔なんかと一緒にされたくないです〜」
スライムクロシュ「〜〜?」モニョニョ?
セイラ「えと……あの人たちは、何の話をしているの……?」
イリス「無視して良いよ……。ただの醜い争いみたいだから……」
妖精「天使と悪魔もそういうのを気にするのは驚きだったかも……」
ミスティ「妖精はやっぱり気にしないの?」
妖精「そりゃまあ、私たちはずっとこの姿だしなあ……。まあ他種族の体型に憧れる奴もいないわけじゃないけど」
☆お風呂に入って元気になりました
◆
50 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2024/12/29(日) 20:02:43.69 ID:1VqjmEBn0
―浮島国ラティア・ヘイヴン 12日目
◇クロシュ [あかちゃんスライム]
武:メイドブレード 盾:ウニ盾 飾:くすんだ耳飾り
武:竜珠の杖 防:ゴスロリエプロン 飾:不死鳥の羽根
◇妖精 [世話焼き妖精]
武: 盾: 飾:くすんだ耳飾り
武: 防:精霊のレオタード 飾:
◇イリス [星の魔法使い]
武:精霊樹の杖[改] 盾: 飾:くすんだ耳飾り
武: 防:魔術師のローブ 飾:
◇ミスティ [氷の魔法使い]
武:魔銀の短剣 盾: 飾:くすんだ耳飾り
武: 防:氷竜革のローブ 飾:
◇ローガン [鋼の戦士]
武:鋼の剣 盾:灼鋼の盾 飾:くすんだ耳飾り
武:鋼の回転ノコギリ 防:鎖帷子 飾:
◇エバンス [地の傭兵]
武:古代の鉄槌 盾: 飾:くすんだ耳飾り
武:魔銀の剣 防:硬質革鎧 飾:
◯所持アイテム
[道具] [装備品] [大事なもの]
運命賽*4 蜘蛛絹の下着 魔族国永久旅券
会心賽*0 ザリガニのお守り フメイの服の切れ端
反魂丹*2 大きな巻き貝 精霊の印
鉄鍋+携帯調理器具 大きな軽石 精霊樹の実のジャム
「星の魔力」上中 闇の欠片 精霊樹の鉢植え
お宿の焼き菓子 フリルワンピ水着 フメイとアリシラの人形
お宿の妖精の織物 魔法学園のスク水 メルルの帽子
魔導飯盒 炎鉱石 溶岩石のアミュレット
妨害魔力波発生装置 ガラスのザリガニ 暗黒優待券
属性大全 踊り子の双剣 冒険者証(ランク1)
魔王図鑑 サボテンドラゴンの花 大魔女帝国渡航権
氷精の魔導書 精霊のローブ かたたたきけん
ブラッドワイン*3 大魔女帝国滞在許可証
マッスルワイン*1 風船パラシュート
吸血鬼殺ワイン*1
綺麗な砂
魔術書「正負の属性」
吸血鬼の日焼け止め
日蝕の傘
大魔女サイン*1
古代のセラミック
◯現在の目標
・フメイちゃんを探す
・世界樹の光を追う[1/5]
◯仲間の目標
・ブラッドを倒す(ミスティ)
◯経験値
・剣技[1/6](クロシュ)
・魔法[1/6](クロシュ)
・魔法[7/8](イリス)
・剣技[0/6](ミスティ)
・魔法[0/16](ミスティ)
・剣技[6/16](エバンス)
・魔法[0/8](エバンス)
・剣技[2/16](ローガン)
・魔法[5/6](ローガン)
……………………………………………………………………………………
□浮島国
お城:中庭、回廊、大広間、王族の私室、地下回廊、地下空洞、他
廃都:広場、市場、どうぐ屋、ごはん屋、工房、図書館、他
辺境:寂れた家、平原、森林、川、他
……………………………………………………………………………………
□雷霆の魔王対策
・戦力人数16
・避雷針LV2
……………………………………………………………………………………
51 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2024/12/29(日) 20:05:36.75 ID:1VqjmEBn0
―地下空洞
封印結界「」バチバチ…ジジジ…!!
ロムリン「くっ……やはり今日が限界か……!」
セイラ「ロムリン王さま……!」
大盾セイラ「」ガシン!
ジェミニ「迎撃の準備はできております。いつでもいけますぞ」ザッ
ベルトーネ「私もいいよ〜」
ポーラー「ワタシもいけマス」ザッ
大剣ゴライアス「今度こそ、奴めを討ち果たしましょう!」ジャキン!
テイル「……まあ、殺らなきゃ殺られるならね。後方支援は任せて」
ミーティア「私もオーケーだよー!」ガション
ヒナ「まだー?」
レイン「……魔王の実力、どれほどのものかしら」
イリス「私たちも……いつでもいけます!」
ミスティ「ええ……。問題ないわ」
ローガン「打てる手は打ったはずだ。後は全力で戦うのみ……!」シャキン
エバンス「武者震いしてきたぜ……!」ジャッ
妖精「誰も死なないように……!」
クロシュ「ん……!」
ロムリン「皆の者……! それでは予定通り――奴に破られる前に、こちらから破って奴を引きずり出す!」
ゼーレシルト「準備は完了しております。解除致しますか?」
ロムリン「ああ、頼む!」
52 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2024/12/29(日) 20:12:50.38 ID:1VqjmEBn0
封印結界「」ピシッ―
バヂヂッ!! ゴゴゴゴゴゴゴ…!!
クロシュ「!!」ビクッ
イリス「ううっ……!!」
ミスティ「こ、これが……雷霆の魔王の、魔力……!!?」
レイン「狼狽えるな! 世界を守るのなら構えなさい!!」ザッ
クロシュ「……!!」グッ
イリス「!! そうだ――私たちが負けたら、世界が終わる……! だったら――」ザッ
ミスティ「そうね――勝つのよ、絶対――!!」
ローガン「来るぞ!!」
封印結界「」ビシッ ビシシッ―
ドッギャァァァァァァァン!!!!
巨大な赤い雷球「」バヂヂヂ…
クロシュ「……!!」
妖精「大きな……赤い、びりびりだま……!!」
ベルトーネ「一万年ぶりじゃ〜ん……」
ジェミニ「行くぞ!!!」
――魔王降臨 憤怒の赤雷――
★雷霆の魔王が〈激しい怒り〉を発動!
会心率が絶大に上昇し、コンマ+500!!
★雷霆の魔王が〈星の力・風〉を発動!
コンマ+500!!
★永きに渡る封印で雷霆の魔王が弱体化!
コンマ-500!!
☆クロシュたちが〈避雷針LV2〉を発動!
劣勢・痛恨を2回まで無効化!!
☆セイラが〈守護〉を発動!
劣勢・痛恨を1回まで無効化!!
☆ゴライアスが〈断雷〉を発動!
自陣の会心率が大きく上昇!!
自陣戦力+420、食事+20、入浴+20、ザリガニ+20、魔王-500
↓1コンマ(合計-20)
01-50 痛恨
51-70 優勢
71-00 会心
53 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2024/12/29(日) 20:13:58.66 ID:pvtBXqf+0
あ
54 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/12/29(日) 20:16:59.27 ID:rHrruqfIo
補正に輝くザリガニおもしろ
って言ってられんな強え
55 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2024/12/29(日) 20:33:26.21 ID:1VqjmEBn0
雷霆の魔王「」バシュンッ!!
赤雷の残像「」バヂッ
テイル「ら、雷速移動……!? どこ!?」キョロキョロ
宙に浮かぶ雷霆の魔王「」バヂヂヂッ―
ヒナ「上だ!!」バサッ!
ジェミニ「追うな! 空中は奴の――」
宙に浮かぶ雷霆の魔王「豁サ縺ャ縺瑚憶縺」カッ!!!!
全方位雷撃「」ババリバリバリバリッ!!!!
ヒナ「わああああ!!!?」
イリス「え……」
テイル「死――」
避雷針に吸い込まれていく雷撃「」ギュオオオオオッ!!!!
ミスティ「避雷針……!!」
ジェミニ「くっ……! 早速役に立ったようじゃ……! しかし――」
溶けかけ避雷針「」デロデロ…
ローガン「溶けている……!!」
ジェミニ「もってあとニ……いや、一撃が限界じゃ……!! 奴が次の雷撃を放つまでに勝負を付けねばならぬ!!!」
ベルトーネ「いきなり絶体絶命じゃーん……」
レイン「はあっ!!」
闇球「」ヴォンッ!
雷霆の魔王「」バリッ!!
レイン「速すぎる……!」
光魔女クロシュ「えいっ!!」カッ
光線「」バギュンッ!!
雷霆の魔王「!」ジリッ―
エバンス「掠ったぞ! 俺も……遠距離技は苦手だが!」グッ
投石「」ビュンッ!!
大剣ゴライアス「くっ……! 奴が高所にいては……!」
ポーラー「……」ググ
ミーティア「今は堪えて。奴が射程に入った時に、必殺の一撃を叩き込むのがあなたとポーラーくんの役目だから」
大剣ゴライアス「わかっております……!!」
☆避雷針により痛恨の一撃を無効化!
避雷針はあと1回耐えられる!!
↓1コンマ(合計-20)
01-50 痛恨
51-70 優勢
71-00 会心
56 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/12/29(日) 20:35:54.53 ID:p+4olp0MO
やばい
57 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2024/12/29(日) 21:20:18.40 ID:1VqjmEBn0
雷霆の魔王「」バシュンッ!
テイル「地上に降りてきた……!」
エバンス「いくぞ!」シュバッ
ジェミニ「奴が地上にいるということは、避雷針の防御も期待できぬということじゃ! 心してかかれ!!」
ローガン「わかっている! しかし芋を引いたままでは勝ちを拾えん!!」シュバッ
ヒナ「わかってますねおじさん!!」シュバッ
雷霆の魔王「」バヂヂ…
エバンス「らっ!」シュバッ
魔銀の剣「」シャッ!
雷霆の魔王「」シャッ!
ヒナ「おらぁ!!」シュバッ
光の剣「」ヴンッ!
雷霆の魔王「」シャシャッ!
ローガン「ぬんっ!!」シュバッ
鋼の剣「」ブンッ!
雷霆の魔王「」シャシャシャッ!
エバンス「畜生、速すぎ――」
雷霆の魔王「」ヌッ
エバンス「うお――」
バリリリバリバリッ!!!
ローガン「エバンスくん!!」
エバンス「ぐっ……だ、大丈夫だ……! が……」プスプス
セラミックの追加装甲「」ボロボロ…
エバンス「ジェミニ爺さんからもらった装甲がぶっ壊れた!!」プスプス
ヒナ「エバンスくんは下がって!! 脆弱な人間が相手できる存在じゃありません!!」バッ
エバンス「ビリビリレモン食ったんだから装甲がなくても耐えられらあ!!」バッ
雷霆の魔王「」バシュンッ!!
赤雷の残像「」バリッ―
ローガン「くっ、雷速移動か……! 行動が読めぬ……!」
エバンス「俺たちなんか相手にするまでもないってか……!?」
58 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2024/12/29(日) 21:20:44.01 ID:1VqjmEBn0
*
光メイド剣士クロシュ「!」パヒュンッ
光刃メイドブレード「」ヴンッ
雷霆の魔王「」バリリッ!
セイラ「クロシュちゃん!」バッ
バヂヂヂッ!!
光メイド剣士クロシュ「セイラちゃん!!」
セイラ「大丈夫! これくらいなら平気!」
光メイド剣士クロシュ「うん!」
赤雷の残像「」バリッ―
妖精「ううっ! ほとんど常に雷速移動なんて……!」
ミーティア「まともにやり合ったら命がいくつあっても足りないね、こりゃ」
ジェミニ「前回の反省を活かして対策を立てたつもりじゃったが……甘かったということか……!?」
赤雷の残像「」バリリッ―
イリス「!! また上に!」
ミスティ「来るわ! 伏せて――」
全方位雷撃「」ババリバリバリッ!!!!
避雷針に吸い込まれる雷撃「」バシュウウウウンッ!!
完全に溶けた避雷針「」デロロ…
イリス「あ、ああ……避雷針が……!!」
テイル「どうするの!? ねえどうするの!!? 次が来たら――」
レイン「泣き言を垂れるなら戦え!! 世界を守るのでしょう!!?」
テイル「そ、そんなこと言われたってェ……」ジワワ
レイン(……勇者でもない小娘にこんなことを言っても仕方ないわ)
レイン(サイン……あなたなら……こんな時、どう戦う……?)
☆避雷針により痛恨の一撃を無効化!
避雷針は役目を終えてデロデロに溶けた
↓1コンマ(合計-20)
01-50 痛恨
51-70 優勢
71-00 会心
59 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/12/29(日) 21:22:01.83 ID:Ujm/4MF4O
あ
60 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/12/29(日) 21:22:20.98 ID:1LXqiCM10
そいや
61 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2024/12/29(日) 21:41:13.44 ID:1VqjmEBn0
光の残像「」パヒュン―
背後を取る光クロシュ「」バッ
雷霆の魔王「!?」
光刃メイドブレード「」ヴンッ!!
ズバァッ!!!!
雷霆の魔王「……!!」バヂヂ…!!
ジェミニ「全方位雷撃の直後に光速移動で背後を取り、斬り付けるとは……!!」
レイン「なんて思い切り……!! あのスライムの子……!!」
ヒナ「ヒュウ、やるぅ!! 私も負けてられませんね……!!」バサッ
光クロシュ「」シュタッ
妖精「……び、びっくりした……。でもやったね、クロシュ……!」パタパタ
光クロシュ「まだ……! 多分もう……背後、取れない……!!」グッ
ベルトーネ「うん。これで完全にクロシュちゃんと光速移動は警戒されただろうね。実際同じ手が二度通用するほど甘くないよ、雷霆の魔王は」
妖精「そ、そうなんだ」
ジェミニ「じゃが奴に手痛い一撃を食らわせられたのは事実じゃ! このまま押し切るぞ!!」
↓1コンマ(合計-20)
01-50 痛恨
51-70 優勢
71-00 会心
62 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/12/29(日) 21:45:07.68 ID:TTq4ucWu0
はい
63 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2024/12/29(日) 22:19:41.66 ID:1VqjmEBn0
バヂッ!! ドギャァンッ!!
バグオンッ!! ババリバリバリッ!!
雷霆の魔王「――」バヂヂヂ…
ヒナ「くっそぉ……! ちっとも隙を見せてくれません……!!」
ジェミニ「じゃが奴も攻めあぐねているように見える……! 得意の全方位雷撃も、光速移動を警戒して控えておるようじゃ!!」
テイル「よ、ようし……それなら、このまま着実に攻めていけば――」
雷霆の魔王「」カッ!!
雷球「」バシュンッ!!
雷球「」シュビビッ!!
雷球「」バヂヂヂッ!!
雷球「」バリバリバリ!!!
テイル「えっ――」
ベルトーネ「ああ、そうだった……。こいつ、眷属を召喚できるんだった……」
雷球「」バシュンッ!
イリス「くっ! このおっ!!」カッ!
火球「」ゴウッ!
爆発する雷球「」ボンッ!!
雷球「」シュビビッ!!
ミスティ「キリがないわ!!」
エバンス「ちくしょう! しかもそれに加えて――」
赤雷の残像「」バヂッ―
雷霆の魔王「」バリリッ!!
ミーティア「ぎゃあああああ!!」ビリビリ
ローガン「単純に……敵の戦力が急激に増した……!!」
ジェミニ「じゃが、眷属を召喚したことで奴の内的魔力が弱まった! 少なくとも全く不利一辺倒になったというわけでもないはずじゃ!!」
雷球「」バヂヂッ!!
雷球「」バリバリ!!
雷クロシュ「んゅゅ……!!」バリバリ
妖精「くそお、こいつら執拗にクロシュを追い回して……!!」
赤雷の残像「」バリッ―
テイル「あ――」
64 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2024/12/29(日) 22:20:38.71 ID:1VqjmEBn0
宙に浮く雷霆の魔王「豁サ縺ュ」カッ――
ベルトーネ「あちゃー……ここまでかあ……」
ジェミニ「……後世の者たちに……託す……」
ロムリン「…………すまない……」
全方位雷撃「」ババリバリバリバリバリ!!!!!
テイル「……えっ!!?」
突然現れた重力歪曲結界「」グオオオオオッ!!!!
歪曲結界に吸い込まれていく雷撃「」ギュオオオオオッ!!!!
ヒナ「へっ……これは……空間歪曲……?」
ゼーレシルト「守護結界と過剰な反重力の無茶な合体のようです」
ロムリン「……まさか!!」
大盾セイラ「」ギギギギギ…!!!
雷クロシュ「セイラちゃん!!!!」
消えていくセイラの幻影「……」スゥゥゥ―
ロムリン「セイラ!! だめだ、死ぬな!!!」
消えていくセイラの幻影「……最後まで……みんなを、守れないわたしを……お許し、ください――」スゥゥゥ――
大盾セイラ「」バギッ――
ガタン…
割れて動かなくなった大盾「」
ロムリン「――!!」
雷クロシュ「……っ!!」ググッ
☆セイラの〈守護〉により痛恨の一撃を無効化
↓1コンマ(合計-20)
01-50 痛恨
51-70 優勢
71-00 会心
65 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2024/12/29(日) 22:23:11.59 ID:pvtBXqf+0
マイナスがでかすぎる・・・
66 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2024/12/29(日) 22:50:57.26 ID:1VqjmEBn0
雷霆の魔王「」バヂヂヂッ――
イリス「くっ……!! これ以上やらせない!!」カッ!!
星光の奔流「」ドギュウウウンッ!!!
赤雷の残像「」バリッ―
イリス「ああっ……!!」
妖精「だめだあ……! 避けられちゃう……!!」
雷霆の魔王「」カッ――
ロムリン「くそっ……くそおおおっ!!!」
全方位雷撃「」バリリリバリバリ!!!!!
ドッギャアアアアアアアアンッ!!!!
プスプス…
黒焦げになった全員「」プスプス…
雷霆の魔王「」バチバチ…
雷スライムクロシュ「」グググ…モニョニョ…
雷霆の魔王「?」バチチ…
デロデロ…モニョモニョ…ポン!!
不死鳥クロシュ「コケコッコーッ!!!!」カッッッッ!!!!
明るい炎「」ゴオオオオオオッ!!!!
エバンス「うおおおおおっ!!!」バッ
テイル「わ、私……生きてる!!?」バッ
ミスティ「嘘……あんな雷、耐えられるはずが――」
デロデロ…
スライムクロシュ「」デロロ…
妖精「クロシュ!! まさか、不死鳥の力で――」
ジェミニ「力が……漲る!! 今度こそ、やらせぬ!!!」
ヒナ「あんにゃろ……! 私を焦がしたこと、後悔させてやる……!!!」ヴンッ!!
☆クロシュが〈再生の炎〉を発動!
味方全員を復活させ、このターンのコンマ+30!!
再生の炎+30
↓1コンマ(合計+10)
01-50 敗北
51-00 勝利
67 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/12/29(日) 22:55:07.36 ID:ndKH5mXDO
今更新見てみたらセイラちゃん……
68 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/12/29(日) 22:56:56.68 ID:ndKH5mXDO
本当にごめん……
69 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/12/29(日) 22:57:04.26 ID:pvtBXqf+0
これもう運命賽案件では
70 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2024/12/29(日) 22:58:51.46 ID:1VqjmEBn0
このまま進むと非常に高い確率で死人が出る運命となるため、運命賽を使ってこの判定をやり直すことができます
運命賽を使いますか?
現在所持数[運命賽*4]
↓1〜3多数決
1.1回使う
2.使わない
3.運命を変えるまで使う(なくなった時点で終了)
71 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/12/29(日) 23:01:56.88 ID:p+4olp0MO
3
72 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/12/29(日) 23:02:22.83 ID:ndKH5mXDO
3
73 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/12/29(日) 23:11:40.77 ID:V17KPtWFo
3
74 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2024/12/29(日) 23:36:29.89 ID:1VqjmEBn0
―魔族国 公園
ワイワイ キャッキャ
魔族国スライム「〜〜」モニョモニョ
淫魔の幼女「〜〜」キャッキャ
魔族の子供「〜〜」キャッキャ
フラナ「はあ……なんで私が子守なんてしなきゃならないのよ」
竜人の女性「まあそう言うなって。聖女の奴にいろいろ吹き込まれてるガキ共を人間嫌いにするチャンスだろ?」
フラナ「そういうやり方は好かないわ。ていうかあなたも嫌いでしょ?」
竜人の女性「はは、まあな」
フラナ「全くもう……ん?」ズキッ
竜人の女性「どうした?」
フラナ「いえ……」
フラナ(……なにかしら。世界全体が……今、少し変化したような……)
フラナ(イリス……最近手紙が来ていないけれど、あなた元気でやってるんでしょうね)
魔族国スライム「……?」ズキッ モニョニョ
淫魔の幼女「んっ……」ズキッ
魔族の子供「うっ……!」ズキッ
魔族国スライム「〜〜…」モニョニョ…
淫魔の幼女「な、なんだろ……今の……」
魔族の子供「わかんない……。そういえばクロシュちゃん、元気かなあ。なんか急に思い出しちゃって……」
淫魔の幼女「わたしも! なんでだろ……。胸が、どきどきする……」
魔族国スライム「〜〜…」モニョモニョ…
淫魔の幼女「うん……。元気でやってるといいな……」
◆
75 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2024/12/29(日) 23:38:45.44 ID:1VqjmEBn0
―芸術都市ミュージア
聖女「炊き出しです! 冷めない内にどうぞ!」
クロシュヴィア「わ〜!」
芸術妖精「いただきまーす!」
レーティア「芸術妖精さん……あなたは炊き出し貰わなくても大丈夫な立場でしょう……」
芸術妖精「え〜いいでしょ? 最近復興も一段落してきたんだしさあ〜」
レーティア「はあ、全くもう……。すみませんね、教会の修道女さん」
聖女「いえいえ。炊き出しは誰が食べても良いものなのです。レーティアさんもどうですか?」
レーティア「え、まあ……じゃあせっかくだし頂こうかな?」
ガラガラ
セイン「炊き出し、追加の分を運んできた」
荷車に乗ったたくさんの大鍋「」ガラガラ
聖女「ありがとうございます! セインさんはいつも率先してお手伝いしてくれて、本当に助かります!」
セイン「やるべきことをやっているだけだ。それでは失礼する」クルッ
聖女「あっ、セインさんも食べていかれませんか?」
セイン「僕は……」
芸術妖精「食べていこうよ〜」
クロシュヴィア「いらないならわたしが全部食べちゃうよ〜」
聖女「クロシュヴィアさんは少し自重してください!」
クロシュヴィア「え〜」
セイン「……」
レーティア「……王国の偉い騎士さんなんですよね? どうしてこんなところで教会のお手伝いなんかに甘んじているんですか?」
セイン「少し事情がある」
レーティア「そうですか。まあせっかくだし食べていきましょうよ。クロシュちゃんたちのお話とか興味ありませんか?」
セイン「!」
聖女「えっクロシュさん!?」ズイッ
クロシュヴィア「クロシュちゃんがどうかしたの!?」ズイッ
レーティア「……これは予想外の展開です。クロシュちゃん、思ったより有名人だったり……?」
芸術妖精「ま〜クロシュちゃんは高名な芸術家である私の一番弟子みたいなもんだしね〜」
セイン「クロシュについて何か――ぐっ」ズキッ
聖女「んっ……」ズキッ
芸術妖精「うっ」ズキッ
レーティア「……皆さん、何か似たような感覚を覚えたみたいですね?」
セイン「……お前たちもなのか。今のは……」
聖女「……クロシュさん……。なんだか、急に心配になってきました……」
芸術妖精「私も……。何事もなければ良いんだけど……」
クロシュヴィア「……」
クロシュヴィア(……運命の力が、働いたような気がする……)
クロシュヴィア(てことは……クロシュちゃんは……多分大丈夫だね)
運命を変える意思+10
↓1コンマ(合計+20)
01-50 敗北
51-00 勝利
76 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/12/29(日) 23:39:53.66 ID:pvtBXqf+0
たのむ
77 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/12/29(日) 23:51:37.10 ID:UlB76f/Lo
やったか!?
78 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2024/12/30(月) 00:09:15.04 ID:bv9Zbngb0
シュババババッ!! カッ!!!!
ジェミニ「ぬおおおおっ!!」グオオオオッ!!!
雷霆の魔王「……!!」ググググッ!!
ジェミニ「魔王がなんじゃ……!! 星の力がなんじゃ……!! 儂は……伝説の大賢者ジェミニじゃああああ!!!!」カッッッッ!!!!
激しくうねる風「」ギュオオオオッ!!!
雷吸収水晶「」ガギンッ!!!
雷霆の魔王「!!」ググググッ!!
大放電「」バヂヂヂヂッ!!!
砕ける雷吸収水晶「」バギンッ!!
ベルトーネ「ようやく隙見せたなあ!!」カッ!!
闇球「」ヴォンッ!!
雷霆の魔王「!!」ドゴンッ!!
ヒナ「ベルの魔法よっわ!! 私が手本見せてあげますよ!!」シュバッ!!
光の剣「」ジャオンッ!!!
ズバアッッッ!!!!
雷霆の魔王「!!」ズババ
ミーティア「もし、そこのお嬢さん。私を浮遊魔法であいつにぶつけてくれないかな?」ガション
テイル「ええっ!? あんた何言って……」
ミーティア「さっき雷を食らって気付いたけど、私の電気伝導率はそこらの金属より遥かに高いみたい。私があいつに張り付けば、あいつの雷を無駄に放電させて力を奪えるって寸法」
テイル「でもあんたは……」
ミーティア「なんか大丈夫っぽいから大丈夫! それに――」
割れた大盾「」
ぐったりスライムクロシュ「」デロデロ…
ミーティア「ここで負けたら……身を挺して活路を開いてくれたあの子たちに、顔向けできない。顔なんてもうないんだけどね!」
テイル「……わ、わかったわよ!! でも……あんたも、死ぬんじゃないわよ!!!」カッ!
ミーティア「もっちろん!」フワッ
グオオオオッ!!!
雷霆の魔王「……!!」グググ
ミーティア「どりゃあああああああ!!!」ドヒュウウン!!!!
雷霆の魔王「!!?」
バチチチバリバリババリバリリッ!!!!!!!
ミーティア「おわあああああああ!!!!!」バリバリバリ
雷霆の魔王「〜〜〜!!!!」バリバリバリ
79 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2024/12/30(月) 00:11:42.42 ID:bv9Zbngb0
ロムリン「み、皆の者……!!」
ポーラー「」ザッ!!
大剣ゴライアス「」ジャキン!!
ロムリン「はっ! ポーラーに、ゴライアス……!! まさか――」
大剣ゴライアス「今こそ……禍根を断ち切り、未来を切り開く時!!」
ポーラー「ハイ……!!」
ロムリン「待て、ゴライアス!! 君は確か――」
大剣ゴライアス「はい! 私こそ――奴を討ち果たすべく鍛えられた――断雷の剣!!!!」
ポーラー「いきマス――」シュバッ!!!
雷霆の魔王「……!!」ググググ…
大剣ゴライアス「ポーラー!! 今だッ!!!!」
ポーラー「断ち――斬ル!!!!」グオッ!!!!
ロムリン「ゴライアス!!!!」
大剣ゴライアス「おおおおおおおっ!!!!」
ズバアッッ!!!!!
雷霆の/魔王「――…」バチッ…バチチッ…
ひび割れる大剣ゴライアス「……よく、やった……ポー……」ピシッ…パキパキ…
砕け散る大剣ゴライアス「」バギャアアンッ――
〈会心の一撃!!!!〉
――魔王撃破――
80 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2024/12/30(月) 00:20:16.73 ID:bv9Zbngb0
というわけで本日はここまでとなります
絶望的な死闘の末に、ついに雷霆の魔王を討ち果たしたクロシュたち。ラティア・ヘイヴンの悲劇は、これにてようやく幕引きと相成ったのでした。
一万年前と、そして今。魔王を討ち果たす為に尽力した全ての者たちに、安息の時が訪れんことを。
それでは本日もありがとうございました。年末年始は予定がよくわからないのですが、ひとまず土日更新を心がけたいと思います。よろしくお願いいたします
81 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/12/30(月) 00:48:18.50 ID:ETbliiCwo
おつでした
流石の封印魔王、勝てはしたが犠牲も……
年末最後まで更新ありがとうございました
年内土日は最後なので良いお年を
82 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/12/30(月) 00:59:20.74 ID:rPaUKj4mo
おつ
史上最強の相手は伊達ではなかった…
もっと戦力強化か対策をするべきだったなぁ
83 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/04(土) 08:42:05.07 ID:UIU+hxyq0
雷霆の魔王は魔王だけに結構強い相手だったな。雷霆の魔王が手にいれていた星の力って風だったのか。雷霆の魔王だったり、「雷球が増えている」などの会話から星の力は雷のイメージがあった。
84 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/04(土) 12:21:17.29 ID:FDai4AOaO
あけおめ
フラナ氏やっぱ聖女様と距離あったか
85 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/04(土) 19:56:23.55 ID:Yiz6MwcL0
皆さま、あけましておめでとうございます。今年も亀のような速度で更新していきたいと思います
雷霆の魔王は歴史が示す通り、恐るべき相手でした。地の利、対策、運命を変える意志……どれが欠けていても、勝利は得られなかったでしょう。実際、雷霆の魔王が自由に動き回れる外での戦いになってしまうと、現生人類では割と本当に打つ手がなくなる可能性がありました
戦力や対策は、実のところやれることはまだあったかもしれません。これは今更なのですが、避雷針をレベル3まで強化するとバリアーとなるだけでなく、魔王の雷を常に吸収してコンマ値をダウンさせる効果が発動したりしていました。他の様々な対策も、実施してみれば有用であったかもしれません
実は星の力には、雷属性のものはなかったりします。雷属性は光や炎と同じく根源的な正属性の一つなのですが、性質が少し特殊なので、5分割された時にそのままの形で分かたれなかったようです。そして雷属性の性質を強く継承していたのが風属性であったため、それは雷霆の魔王にとって非常に相性の良い星の力だったようです(実は雷霆の魔王は、雷だけでなく、水や風の力も持っていたりします。地下空洞では全力を発揮できなかったようです)
フラナ氏は聖女のことを、お花畑の理想論者だと思っています。人と魔族が手を取り合えば殺し合いに発展するだけなので、適切な距離感で互いに利用し合うくらいが丁度良い……という考えです。実際その考えは、王国との対話を重ねている中で実感を伴っていっているようです。とはいえ聖女の献身的な働きも認めていないわけではないので、少し扱いに困っているのかもしれません
86 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/04(土) 19:56:54.67 ID:Yiz6MwcL0
―数日後
廃都 工房
大盾セイラ「」ガシン!
工房人形「修理完了です。調子はいかがですか?」
大盾セイラ「」フヨフヨ
スゥ―
セイラ「ありがとう。とっても良くなった」ポン!
クロシュ「わあ……!」
工房人形「なんと。反重力装置にそのような使い方があったとは全く知りませんでしたが、問題なく稼働できているようで良かったです」
◆
―古城 地下工房
ミーティア「具合はどうかな?」ガション
短剣ゴライアス「はっ! 万全であります!」シャキン!
ポーラー「先パイ……」
ロムリン「はっはっは、随分小さくなってしまったな! ゴライアスよ」
ミーティア「前回のような超威力は出せないけど、その分強度を高めといた。何かを斬ったり突いたりして苦痛に苛まれることもないと思うよ!」
短剣ゴライアス「ただ散るだけだった我が身を、魔王を打倒した後もこの国に仕えられるようにして頂けたこと、誠に感謝の極みにございます!」
ミーティア「あははは、そりゃ良かった! まあぶっちゃけるとただの喋る短剣になっちゃったんだけどね!」
短剣ゴライアス「そ、そうなのですか……!?」
ミーティア「魔王はもういないんだもん。だったら戦いの道具としてより、野菜や果物を切る日用品の方が活躍の場もあると思うよ?」
短剣ゴライアス「はっ! 無論、不服は毛頭ありませぬ!」
ロムリン「しかしまさか、死んだと思われていた宮廷魔術師ミーティアが、そのような出で立ちになっていたとは」
ミーティア「私もびっくり〜! 魔王にびりびりされてたら急に思い出が蘇ってきてね〜」
ロムリン「……気になっていることがあるのだが、当時とは随分性格が変わっていないかね?」
ミーティア「あははは! 当時は宮廷魔術師らしく格好つけてたのかもね?」
◆
―古城 中庭
レイン「さて……そろそろ行こうかしら」
テイル「あ……も、もう行くんですか……?」
レイン「ええ。もうこの地に用はないもの。少しのんびりしすぎたくらいよ」
ヒナ「じゃあ行っちゃう前に一戦どうですか!?」ヌッ
レイン「お断り」
ヒナ「そんなぁ」
テイル「そりゃそうでしょ……」
レイン(地上に降りたら……ザイルに報告すべきことがたくさんあるわね……)
レイン(あの子たちに二度負けたという話、笑ってやろうかと思っていたけれど……今なら、ザイルがドジを踏んだわけではないことがわかる)
レイン(優れた前衛二人に、トリッキーな氷魔法戦士、大火力の星魔法使い……そして最も気を付けるべきは、あのスライムの子。複数の属性に変化する攻防一体の擬態能力……あまりにも脅威的だったわ)
レイン(……悪意は感じられなかったし、ザイルが気に入るのもわかるかも)
レイン(さて、もう少しわたあめを食べたら行きましょう)
◆
87 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/04(土) 19:57:26.80 ID:Yiz6MwcL0
―浮島国 小さな丘
ヒュオオオオオ――…
たくさんの墓「」
王家の墓「」
ロムリン「……終わったよ。皆の者」スッ
小さな綿毛「」フワッ
セイラ「姫様……。終わりました……」スッ
小さな綿毛「」フワッ
ジェミニ「……安らかに……」スッ
小さな綿毛「」フワッ
ベルトーネ「私も一応お供えしとこうかな」スッ
小さな綿毛「」フワッ
妖精「この国では花の綿毛をお供えするの?」
ロムリン「ああ。死した者は、やがて花に集まり……綿毛に掴まって、空に還っていくと言われている。雷霆の魔王に殺された者たちも、また……」
クロシュ「空に……」
ロムリン「うむ。空に還った命たちは、風になって大気を流れ……いつかまた、地に降りて命を芽吹かせる。そんな風に考えられているのだ」
妖精「地に降りてこないで、空妖精になる奴もいるかもね」
ロムリン「ははっ、そうだな。空が気に入って、そのまま降りてこない者もいるかもしれん。我が妹のように……」
妖精「……そうだね。案外本当に、空妖精に生まれ変わってここに住み着いてるかもよ」
ロムリン「そうだとすれば、守り甲斐があったというものだ。なあ、セイラよ――」スゥ―
セイラ「はい……。あれ、ロムリン王さま……?」
薄れていくロムリン「……そろそろ、私も限界のようだ」スゥゥ―
セイラ「ロムリン王さま……!!」
消えていくロムリン「ああ……生きている内に……この国を、守り切ることができて……本当に………」スゥゥゥ――
ヒュオオオオオ――…
空に向かう綿毛「」フワ――
セイラ「ロムリン王さま……」
ベルトーネ「お疲れ様、ロムリン……」
ジェミニ「お見事でした。ロムリン王よ――」
◆
―古城地下 中央動力室
ゼーレシルト「ロムリン王……この浮島のことは、私にお任せください」
ゼーレシルト「今はどうか、安らかに――」
☆雷霆の魔王を撃破しました
☆激しい戦いを経て、各々の得意分野の経験を3獲得しました(クロシュとミスティは剣と魔法それぞれ2)
☆ロムリンが空に還りました
◆
88 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/04(土) 19:57:58.35 ID:Yiz6MwcL0
―浮島国ラティア・ヘイヴン 滞在最終日
◇クロシュ [あかちゃんスライム]
武:メイドブレード 盾:ウニ盾 飾:くすんだ耳飾り
武:竜珠の杖 防:ゴスロリエプロン 飾:不死鳥の羽根
◇妖精 [世話焼き妖精]
武: 盾: 飾:くすんだ耳飾り
武: 防:精霊のレオタード 飾:
◇イリス [星の魔法使い]
武:精霊樹の杖[改] 盾: 飾:くすんだ耳飾り
武: 防:魔術師のローブ 飾:
◇ミスティ [氷の魔法使い]
武:魔銀の短剣 盾: 飾:くすんだ耳飾り
武: 防:氷竜革のローブ 飾:
◇ローガン [鋼の戦士]
武:鋼の剣 盾:灼鋼の盾 飾:くすんだ耳飾り
武:鋼の回転ノコギリ 防:鎖帷子 飾:
◇エバンス [地の傭兵]
武:古代の鉄槌 盾: 飾:くすんだ耳飾り
武:魔銀の剣 防:硬質革鎧 飾:
◯所持アイテム
[道具] [装備品] [大事なもの]
運命賽*3 蜘蛛絹の下着 魔族国永久旅券
会心賽*0 ザリガニのお守り フメイの服の切れ端
反魂丹*2 大きな巻き貝 精霊の印
鉄鍋+携帯調理器具 大きな軽石 精霊樹の実のジャム
「星の魔力」上中 闇の欠片 精霊樹の鉢植え
お宿の焼き菓子 フリルワンピ水着 フメイとアリシラの人形
お宿の妖精の織物 魔法学園のスク水 メルルの帽子
魔導飯盒 炎鉱石 溶岩石のアミュレット
妨害魔力波発生装置 ガラスのザリガニ 暗黒優待券
属性大全 踊り子の双剣 冒険者証(ランク1)
魔王図鑑 サボテンドラゴンの花 大魔女帝国渡航権
氷精の魔導書 精霊のローブ かたたたきけん
ブラッドワイン*3 大魔女帝国滞在許可証
マッスルワイン*1 風船パラシュート
吸血鬼殺ワイン*1
綺麗な砂
魔術書「正負の属性」
吸血鬼の日焼け止め
日蝕の傘
大魔女サイン*1
古代のセラミック
◯現在の目標
・フメイちゃんを探す
・世界樹の光を追う[2/5]
◯仲間の目標
・ブラッドを倒す(ミスティ)
◯経験値
・剣技[3/6](クロシュ)+2
・魔法[3/6](クロシュ)+2
・魔法[2/16](イリス)+3 LVUP
・剣技[3/6](ミスティ)+2
・魔法[3/16](ミスティ)+2
・剣技[9/16](エバンス)+3
・魔法[0/8](エバンス)
・剣技[5/16](ローガン)+3
・魔法[5/6](ローガン)
……………………………………………………………………………………
□浮島国
お城:中庭、回廊、大広間、王族の私室、地下回廊、地下空洞、他
廃都:広場、市場、どうぐ屋、ごはん屋、工房、図書館、他
辺境:寂れた家、平原、森林、川、他
……………………………………………………………………………………
89 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/04(土) 19:58:28.12 ID:Yiz6MwcL0
―翌日
寂れた家
ベルトーネ「あなたたちも行っちゃうんだ〜」
イリス「はい。この国のこれからも気になるけれど……私たち、やらなきゃならないことがあるんです」
ベルトーネ「あ、そういえば星の力ってやつどうしたの? 食べちゃったの?」
妖精「あの後すぐ星に還したよ。レインも狙ってたみたいだけど、お互い満身創痍だったから争いにもならなかった」
ベルトーネ「ふうん。まああの時は本当にやばやばだったしねえ〜」
*
人形「……行ってしまわれるのですね」
クロシュ「うん……」
ミスティ「……寂しくないかしら?」
人形「寂しくないと言えば、嘘になります。ですが……皆さまが、ここに滞在していた歴史は……決して、なくなりません」
クロシュ「れきし……」
人形「わたしを支える、思い出が増えたのです。それだけで……わたしは、とてもしあわせです」
ミスティ「……そうなのね。わかったわ」
人形「それに――」
空妖精A「人形さん! どんぐり取ってきたよ〜!」パタパタ
空妖精B「お掃除……終わった……」パタパタ
人形「空妖精さんたちも、一緒です」ニコ
クロシュ「わあ……!」
ミスティ「ふふ、そうみたいね……!」
浮島国滞在最終日です。この行動終了後、浮島国を発ちます
↓1〜3 自由安価 何をする?
90 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/04(土) 20:00:47.93 ID:ZThAHPpf0
ヒナがテイルを旅に連れて行こうとしているのを目撃
91 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/04(土) 20:04:06.82 ID:FDai4AOaO
イリス、レインにフレメアに言伝をたのむ
92 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/04(土) 20:05:35.31 ID:cPfPcioDO
クロシュとセイラと大空を散歩
93 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/04(土) 20:54:04.08 ID:Yiz6MwcL0
―廃都
エバンス「天空の都とも明日でお別れか」スタスタ
ローガン「うむ。大魔女帝国と同じ空の国であったが、その在り方は全く異なっていたな」スタスタ
エバンス「かつて栄えた古代の国と、地に落ちても尚歩み続ける現代の国か……」スタスタ
ヒナ「テイルちゃんはこれからどうするんです?」
テイル「どうするったって……島を覆う雲の壁も晴れたみたいだし、私もそろそろ降りるけど……」
ヒナ「この島に居着いたりしないの?」
テイル「ずっと同じとこに居続けるのって性に合わないの。そりゃまあ、ジェミニ様への恩とか、先祖への敬意とか、いろいろないわけじゃないけど……やっぱり、私の居場所って感じではないから」
ヒナ「へ〜。じゃあ一緒に行きませんか?」
テイル「えっ!? なんで!?」
ヒナ「なんでって、その方が面白いからです。テイルちゃん弱いし」
テイル「いやいや、意味わかんないけど!? あなた戦闘狂でしょ!? なんで弱い奴に構うの!?」
ヒナ「やだなあ、守ってあげるって言ってるんですよ。それに強い奴と戦う時も、実況とか解説があった方が盛り上がるじゃないですか」
テイル「守ってやるからあんたの戦いを実況しろってこと!?」
ヒナ「おお、まとめるの上手ですね!」
エバンス「……なんか面白いこと言っているな。あいつら」
ローガン「戦闘狂の考えることはよくわからん……」
◇
94 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/04(土) 20:54:46.57 ID:Yiz6MwcL0
―廃都 市場
空妖精のわたあめ屋「わたあめだよ〜」
レイン「……」モグモグ
ミスティ「いたわ……わたあめを食べているわね……」
イリス「レインさん!」
レイン「……なに? 見ての通り、私は忙しいのだけれど」
イリス「ええと……食べながらで良いので、少し聞いていただけませんか」
レイン「……」モグモグ
ミスティ(無視されてるわ……)
イリス(沈黙は肯定と見なす――っていうセリフを演劇で見たことあるから、きっと肯定の意だよ!)
ミスティ(そ、そうなの……?)
イリス「えっと……気が向いたらで良いので、フレメアさんに伝言を頼みたいんです」
レイン「……内容は?」
イリス「内容は――」
↓1〜3 多数決
1.姉妹喧嘩は良くない
2.ブラッドランスのことを妹に謝るべき
3.妹があなたを殺そうとしている
0.自由安価(票数は内容ごと)
95 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/04(土) 21:00:01.29 ID:6P0xI8eNo
0
血を分けた家族って特別です、いつまでいるかも分からない。妹と話し合いをしませんか
96 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/04(土) 21:04:28.52 ID:UIU+hxyq0
1
97 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/04(土) 21:17:19.87 ID:q8dAy2xmO
0
妹があなたを殺そうとしているから一度文通でもいいから謝った方がいいと思います。
98 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/04(土) 21:29:22.33 ID:Yiz6MwcL0
割れてしまったので
↓1
1.血を分けた家族って特別です、いつまでいるかも分からない。妹と話し合いをしませんか
2.姉妹喧嘩は良くない
3.妹があなたを殺そうとしているから一度文通でもいいから謝った方がいいと思います。
99 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/04(土) 21:39:05.59 ID:ZThAHPpf0
1
100 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/04(土) 22:24:10.79 ID:Yiz6MwcL0
イリス「ええと……血を分けた家族って、特別で……いつまでいるかわからないですし……」
レイン「……それで?」
イリス「………妹さんと、話し合いをですね……」
レイン「つまり――血を分けた家族は特別で、いつまでいるかわからない存在だから、姉妹でちゃんと話し合え――という感じかしら」
イリス「は、はい。そんな命令口調のつもりはないですけど……!」
レイン「わかったわ。気が向いたら伝えておいてあげる」
イリス「……! ありがとうございます!」
レイン「ただし、それでフレメアの壊したいリストにあなたの名前が載ることになっても責任は取らないわよ」
イリス「ええっ!? そんなリストがあるんですか!?」
レイン「フレメアの頭の中にあるわ」
☆レインにフレメアへの伝言を頼みました
◆
101 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/04(土) 22:31:24.59 ID:Yiz6MwcL0
―後日 夜
セイントレア平原 廃城のバルコニー
月の光「」
フレメア「ん〜良い寝床見つけちゃった。やっぱり高貴なる吸血令嬢の私には、こういうオモムキあるお城こそが相応しい住処ね」
バサッバサッ
レイン「こんばんは。久しぶりね、フレメア」バサッバサッ
フレメア「レインじゃない。こんばんは」
レイン「随分上機嫌ね。素直に挨拶を返すなんて」
フレメア「ふふ、素敵なお城でしょ? ここ、私の領地にしようかしら」
レイン「……」チラッ
崩れた城壁「」ボロ…
ひしゃげた櫓「」ボロ…
砕けた石像「」ボロ…
レイン「ボロボロじゃない」
フレメア「オモムキと言いなさい」
レイン「はいはい、趣ね」
フレメア「それで、何か用? いつものお節介?」
レイン「お節介なんて焼いた覚えはないけど……。フラナ・バイオレットの教え子から伝言を預かったのよ」
フレメア「フラナの教え子からの伝言……? 何それ、気持ちわる……。あいつ誰かにものを教えられるガラじゃないでしょ?」
レイン「知らないわよ、あなたの姉の人柄なんて。私もどうかと思うけれど、少し縁があったから。芸術都市の手前で会ったことがあるはずよ、黒いスライムを連れた旅の一行に」
フレメア「あ〜……あのまずいブラッドワインを持ってた子供か。それで、伝言は何?」
レイン「血を分けた家族は特別で、いつまでいるかわからない存在だから、姉妹でちゃんと話し合え――とのことよ」
フレメア「はあ? 教え子の分際で何様のつもり?」
レイン「……話し合え、ではなく話し合いませんか、くらいの言い方だった気がするわ。訂正」
フレメア「同じだよ。人んちの問題に首を突っ込むなんて、躾のなってないガキね。次に会った時はブラッドワインを差し出そうが何をしようが真っ先に殺してやろうかしら」
レイン「……本気であなたたち姉妹を心配している様子だったわよ?」
フレメア「……」
↓1コンマ
01-10 いいや、優先的に殺す
11-50 意味がわからない
51-90 勘弁しといてやるか
91-00 ……
102 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/04(土) 22:38:36.61 ID:cPfPcioDO
はい
103 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/04(土) 22:53:41.66 ID:Yiz6MwcL0
フレメア「ふうん……まあ勘弁しといてやるか」
レイン「もし喧嘩を売るなら、十分に気を付けた方が良いわ。以前キャニオンで会った時とは比べ物にならないくらい力を付けている」
フレメア「え、そうなの? それはそれで気になる……。あの時は5人がかりでも私を止められそうにないくらいの弱虫の集まりだったし」
レイン「面白くなってきてるわよ。特に黒いスライムの子なんだけれど――」
◆
104 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/04(土) 23:36:56.86 ID:Yiz6MwcL0
―浮島国 島端
遥か彼方まで広がる雲海「」モクモク
クロシュ「わあ……」
妖精「雲の壁が晴れて遠くまで見渡せるようになったね」
クロシュ「うん……。明るくて、きれい……」
セイラ「……もっと、高いところ……飛んでみる?」
クロシュ「ほえ……?」
*
―浮島国 上空
ヒュオオオオオ――…
眼下に小さく見える浮島「」
浮島の下に広がっている雲海「」モクモク
大盾セイラ「」フヨフヨ
大盾の上に座るクロシュ「わぁ……!」フヨフヨ
妖精「その大盾、人を乗せて飛ぶこともできたんだ!」パタパタ
セイラ「うん。姫さまを、乗せる為に……強くしたの……」
クロシュ「ひめさま……」
妖精「……ロムリン王の、妹君だっけ」
セイラ「うん……」
妖精「……じゃあきっと……二人とも、空に還って……再会を喜んでるよ」
セイラ「……!」
クロシュ「空に……還る……」
妖精「そう。ロムリン王が言ってたでしょ? ラティアでは、死んだ命は綿毛に掴まって空に還るって。だからさ……きっと、ロムリン王と、その妹君も……」
クロシュ「……空に、溶けて……一つに、なった……?」
妖精「まあそうとも言うね。スライム的にはその方がわかりやすい?」
クロシュ「うん……!」
妖精(……言われてみれば、世界が溶けて一つになるのが良いっていうクロシュ考えとも……少し似ているかも)
妖精(緑の国では、死んだ命は星脈を通って星に還るって考えられてる。世界樹の精霊も似たようなことを言ってた。これもラティアの考え方と似ている。星の内か、星の空かという違いはあるけれど……どちらも、根本的には同じことを言っているのかも)
セイラ「空に還り、故人と再び会えるのなら……。死ぬのは、良いこと……?」
妖精「………それは……」
セイラ「わたしは、ゴーレムだけど……死ぬの、怖い……。姫さまが、死んだのも……すごく、嫌だった……。ロムリン王さまも……」
クロシュ「……」
セイラ「でも……死ねば、空で……姫さまのこと……守れる……?」
妖精「……いいや。死ねば、守るも守らないもない。さっきクロシュが言った通り……死んだら、大きな流れの中に溶けて、一つになるんだ。そこではもう、守ったり守られたりなんてないし、仕事も上下関係もない。ただ、溶け合った命たちが、穏やかにたゆたっているだけ……。それを良しとするかどうかは……まあ、人によると思う」
セイラ「……わたし、は……」
クロシュ「……」
何か言う?
↓1〜 先取2票
1.セイラちゃんの思いを尊重する
2.生きて欲しいと言う
3.溶けるのが良いと言う
0.自由安価(票数は内容ごと)
105 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/04(土) 23:38:56.09 ID:FDai4AOaO
2
106 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/04(土) 23:40:37.66 ID:vJTmF4f+0
2
107 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/04(土) 23:41:23.21 ID:UIU+hxyq0
1
108 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/04(土) 23:59:49.84 ID:Yiz6MwcL0
クロシュ「…………セイラちゃんには……生きて、欲しい……」
セイラ「!」
妖精「……!」
クロシュ「わたし……溶けるの、良いって、思う……。でも……溶けたら……一つの、デロデロになっちゃうから……そこにセイラちゃんは……いるけど、いない……」
セイラ「……いるけど、いない……」
クロシュ「……本当に……もう、どうしようもなかったら……デロデロに、なった方が、良い……。でも……セイラちゃんは……全然、そんなこと……ない……! と思う……」
セイラ「!」
クロシュ「だから……これからも……」
セイラ「うん……! 大丈夫……少し、迷ったけれど……まだ、守りたい場所も、守りたい人たちも、いるから。まだ空には、還らない」
クロシュ「!」
セイラ「……ありがとう。わたしのこと……生きて欲しいって、言ってくれて……。すごく……嬉しい……」
クロシュ「うん……!」
セイラ「姫さま……。ロムリン王さま……。わたしがそちらに向かうのは……もう少し、先になります。どうか……安らかに、お眠りくださいませ……」ペコリ
クロシュ「……」ペコリ
妖精「ふふ……。ロムリン王と、その妹君に、精霊の加護がありますよう――」ペコリ
◆
109 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/05(日) 00:15:34.79 ID:+deD5zwk0
というわけで本日はここまでとなります。次回、ついに浮島国を発ちます
浮島国での戦いが終わる。魔王の爪痕は深く、大きく。古ラティア国が復権することは、もはやない。
しかしそれでも。土地は残り、草木は茂る。小さな命たちの楽園は、これからも、この先も、悠々と空に浮き続ける。
白い綿毛の舞う、浮島の国ラティア・ヘイヴン。かの国が、とわの安らぎに包まれんことを――
それでは本日もありがとうございました。次回もよろしくお願いいたします
110 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/05(日) 02:50:54.65 ID:IodbnuwOo
おつおつ
浮島編、ちょっぴり切ないけど良い話だった!
吸血鬼姉妹仲、解決しにいくならフラナ氏とも一悶着ありそうだ
111 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/05(日) 11:09:45.44 ID:hFynxU6To
おつ
壊れた2人は死んだと思ってたから生きてて良かった…
112 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/05(日) 11:33:07.86 ID:mG525TMd0
おつ
フレメアお嬢様としての自覚一応あったのね
113 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/05(日) 16:43:13.84 ID:qaZILxTvO
乙
ゴライアス先輩は短剣になって戦闘に向かなくなってしまったけどまだポーラーの装備になっているのかな。
114 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/05(日) 18:28:55.13 ID:+deD5zwk0
吸血鬼の姉妹は、なかなか仲直りが難しいようです。フレメア氏はあんな様子ですが、流石にフラナ氏がクロシュたちに攻撃的な態度を取ることはないのではないかと思われます
ゴライアス氏もセイラちゃんも、精核が砕けたわけではなかったため、無事に復帰することができたようです。しかしそれでもゴライアス氏が受けた負担は大きく、引退は免れませんでした
バイオレット家は、かつて大きな影響力を持つ一族でした。そのためフラナ氏もフレメア氏もお嬢様である自覚はあるようです。なおフレメア氏はすっかりテロリストなので、邪悪な野良吸血鬼としての面が強くなっています
ゴライアス先輩は短剣になってしまいましたが、一応ポーラーが装備しているようです。なお短剣サイズなので、今は誰が持つこともできます。それでも空妖精たちには流石に大きいかもしれません
115 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/05(日) 18:29:28.26 ID:+deD5zwk0
―浮島国ラティア・ヘイヴン 出発の日
◇クロシュ [あかちゃんスライム]
武:メイドブレード 盾:ウニ盾 飾:くすんだ耳飾り
武:竜珠の杖 防:ゴスロリエプロン 飾:不死鳥の羽根
◇妖精 [世話焼き妖精]
武: 盾: 飾:くすんだ耳飾り
武: 防:精霊のレオタード 飾:
◇イリス [星の魔法使い]
武:精霊樹の杖[改] 盾: 飾:くすんだ耳飾り
武: 防:魔術師のローブ 飾:
◇ミスティ [氷の魔法使い]
武:魔銀の短剣 盾: 飾:くすんだ耳飾り
武: 防:氷竜革のローブ 飾:
◇ローガン [鋼の戦士]
武:鋼の剣 盾:灼鋼の盾 飾:くすんだ耳飾り
武:鋼の回転ノコギリ 防:鎖帷子 飾:
◇エバンス [地の傭兵]
武:古代の鉄槌 盾: 飾:くすんだ耳飾り
武:魔銀の剣 防:硬質革鎧 飾:
◯所持アイテム
[道具] [装備品] [大事なもの]
運命賽*3 蜘蛛絹の下着 魔族国永久旅券
会心賽*0 ザリガニのお守り フメイの服の切れ端
反魂丹*2 大きな巻き貝 精霊の印
鉄鍋+携帯調理器具 大きな軽石 精霊樹の実のジャム
「星の魔力」上中 闇の欠片 精霊樹の鉢植え
お宿の焼き菓子 フリルワンピ水着 フメイとアリシラの人形
お宿の妖精の織物 魔法学園のスク水 メルルの帽子
魔導飯盒 炎鉱石 溶岩石のアミュレット
妨害魔力波発生装置 ガラスのザリガニ 太陽のメダリオン
属性大全 踊り子の双剣 暗黒優待券
魔王図鑑 サボテンドラゴンの花 冒険者証(ランク1)
氷精の魔導書 精霊のローブ 大魔女帝国渡航権
ブラッドワイン*3 かたたたきけん
マッスルワイン*1 大魔女帝国滞在許可証
吸血鬼殺ワイン*1 風船パラシュート
綺麗な砂
魔術書「正負の属性」
吸血鬼の日焼け止め
日蝕の傘
大魔女サイン*1
古代のセラミック
◯現在の目標
・フメイちゃんを探す
・世界樹の光を追う[2/5]
◯仲間の目標
・ブラッドを倒す(ミスティ)
◯経験値
・剣技[3/6](クロシュ)
・魔法[3/6](クロシュ)
・魔法[2/16](イリス)
・剣技[3/6](ミスティ)
・魔法[3/16](ミスティ)
・剣技[9/16](エバンス)
・魔法[0/8](エバンス)
・剣技[5/16](ローガン)
・魔法[5/6](ローガン)
……………………………………………………………………………………
□浮島国
お城:中庭、回廊、大広間、王族の私室、地下回廊、地下空洞、他
廃都:広場、市場、どうぐ屋、ごはん屋、工房、図書館、他
辺境:寂れた家、平原、森林、川、小さな丘、他
……………………………………………………………………………………
116 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/05(日) 18:30:28.30 ID:+deD5zwk0
―浮島国 東端の岬
ヒュオオオオオ――…
遥か彼方まで広がる雲海「」モクモク
風に揺れる綿毛「」フワフワ
ジェミニ「では、気を付けて行かれよ。お主らの健闘、この地から応援しておるぞ」
イリス「はい! ジェミニ様たちも、どうかご健勝であらせられますよう……!」
妖精「……あなたたちは、これからどうするの? 国の復興?」
ジェミニ「……ラティア・ヘイヴンは滅んだ。王家の血も絶えた。後は雲の流れるが如く、平らかなる余生を過ごすのみじゃ」
テイル「ジェミニ様ほどの腕前なら、地上に降りれば引く手数多でしょうけれど……。ジェミニ様がこの地での平穏を望むのであれば、それに越したことはないと思います……!」
ベルトーネ「私はもうここでやることないし、そろそろ地上に降りようかな〜? う〜んでもラティア城の居心地も悪くないし……」
ミーティア「私は様子見かな? ロムリン王と一緒にあっちに逝っちゃっても良いんだけど、ゴライアスの調子をしばらく見ておきたいし」
短剣ゴライアス「はっ……私などの為に、ありがたき幸せにございます! 私もこの身が完全に朽ち果てるその時まで、このラティア・ヘイヴンをお守りし続ける所存です……!」
ポーラー「先パイ、無理はしなイ方が良いデス。防衛の任ハ、ワタシとセイラにお任せくだサイ」
大盾セイラ「」ガシン!
セイラ「はい。この国は、最期までわたしたちがお守りいたします。ゴライアス先輩は……」
短剣ゴライアス「短剣の身なれど、私はまだまだ戦える! ポーラーよ、頼むぞ!」
ポーラー「わかりマシタ。オ料理の際に、活躍していただきマス」
エバンス「ヒナはどうするんだ?」
ヒナ「私はもう少ししたら地上に降りますよ。優秀な実況ガイドも雇えましたし」
テイル「……まあ、私としても強力な護衛は欲しかったところだしね」
ローガン「ヒナ殿とテイル殿は共に行くのだな」
ミスティ「変な組み合わせね」
テイル「変とか言うな! まあ実際、ヒナほどの実力者なんて真面目に雇おうとすれば凄い出費になるから……」
ヒナ「そうですよ? 感謝してくださいね」
ゼーレシルト「クロシュ様ご一行が、発たれるのですね」ヌッ
クロシュ「わっ!」
妖精「あなた、お城の地下から離れられたの?」
ゼーレシルト「封印に注いでいたリソースが解放されたので、少しばかり自由を取り戻しました。浮島国ラティア・ヘイヴンの運行は、今後も私が管理していきますのでご安心ください」
クロシュ「ゼーレシルトさんが、浮かせてるの?」
ゼーレシルト「いいえ。島全体に反重力物質を組み込んでありますので、島の浮遊は私が稼働不能になっても継続します」
妖精「じゃあゼーレシルトの役割って?」
ゼーレシルト「疑似星脈の維持・管理を担っております。しかしこの島の疑似星脈は永きに渡る運用により、いつしかほとんど天然星脈と言っても差し支えないほどにこの地に根付きました。もし私が稼働不能になったとしても、地に根付いた星脈は半永久的に持続し続けると予想されます」
妖精「え、ええと……」
ゼーレシルト「後は、ゴーレムの統括・管理ですが……こちらは、もう既にゴライアス、セイラ、ポーラーの3機しか残っていないため、ほとんど必要がありません」
ベルトーネ「つまり……もうやることがないってことだ!」
ゼーレシルト「……あとは……ロムリン王の話し相手……は、もうできないので……。ジェミニ様や、空妖精様たちの話し相手を務めることが可能です」
クロシュ「わあ……!」
ミーティア「かつて国全体の中枢を担ってたゴーレムが、今はお話専門かあ……」
ジェミニ「ゼーレシルトが気楽に過ごせる時がようやく来た、とういうことじゃな」
117 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/05(日) 18:30:57.68 ID:+deD5zwk0
セイラ「クロシュちゃん……」
クロシュ「?」
セイラ「これ……あげる」スッ
大きな盾「」ポン
クロシュ「わあ……!」
妖精「これは……セイラと同型の、大盾?」
セイラ「うん。でも、精核は入ってないから……ゴーレムではないの。だから……普通の盾として、使えるよ」
クロシュ「わあ……!」
セイラ「受け取って……くれる……?」
クロシュ「うん!」
デロデロ…モニョモニョ…ポン!
大盾クロシュ「!」ガシン!
セイラ「わ……! もう装備してくれたの……!?」
大盾クロシュ「うん……!」
セイラ「えへへ……ありがと……。守護結界の出し方はね……」
*
大盾クロシュ「!」カッ
守護結界「」シュイン!
セイラ「すごい、もうマスターしちゃった……!」
大盾クロシュ「しかも――」グググ
ウニ棘「」ピュンピュン!
セイラ「わわ……! トゲトゲが、飛び出した……!?」
妖精「すごく立派な大盾なのに、ウニの棘が飛び出すと一気にクロシュらしくなるね……」
大盾クロシュ「んへへ……」
ローガン「こ、これは……!」
エバンス「旦那、これはちょっと立場が危ないんじゃないか?」
ジェミニ「……これも渡しておかねばならぬ」スッ
ラティア勲章「」ポン
妖精「これは……勲章?」
ジェミニ「うむ。ロムリン王がお主らに渡すべく準備していたものじゃ。これは数あるラティアの勲章の中でも、最も偉大で栄誉あるもの……。どうか受け取って欲しい」
妖精「わかった。大事にする……!」
☆セイラちゃんから大盾をもらいました
ウニ盾と合成し、ウニ棘が飛び出す機能が付加されました
☆ラティア勲章を受け取りました
*
118 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/05(日) 19:22:48.15 ID:+deD5zwk0
風船気球クロシュ「〜〜」フヨフヨ モニョモニョ
ジェミニ「達者での……!」
ベルトーネ「ばいば〜い」フリフリ
セイラ「またね……!」
ポーラー「ありがトう、ございまシタ!」ブンブン
短剣ゴライアス「健闘を祈ります!!」
ゼーレシルト「いつか、またお会いいたしましょう」
工房人形「本当に……ありがとうございました」ペコリ
人形「お元気で……」
ミーティア「さあて、私は地下工房に戻りますか!」
ヒナ「テイルちゃん、私たちも行きましょう!」
テイル「え、もう少しゆっくり……」
風船気球クロシュ「〜〜!」モニョニョ! フヨフヨ
遠ざかっていく浮島国「」ヒュオオオオ――…
エバンス「……不思議な国だったな」
ローガン「うむ……。まさか空の上の雲塊に、古代の王国が隠れていたとはな」
ミスティ「またいつか……あの廃都で、わたあめを食べたいわね……」
イリス「うん! またいつか行こうよ!」
妖精「ふふ……全部終わったら、今度は旅行として行くのも良いかもね」
分体クロシュ「うん……!」
――浮島国編 完
119 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/05(日) 19:25:36.50 ID:+deD5zwk0
クリアボーナス
↓1コンマ
01-60 運命賽
61-90 ↑+小さな赤雷球
91-00 ↑+会心賽(判定時に会心と書き込むと、コンマに関わらず最上の結果となる。一度使うとなくなる)
120 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/05(日) 19:26:49.76 ID:TdNoRGu50
やあっ
121 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/05(日) 19:50:43.44 ID:+deD5zwk0
風船気球クロシュ「〜〜」フヨフヨ
精霊樹の鉢植え「」ポン
精霊樹の苗木「」ピョコン!
妖精「〜〜♪」パタパタ
ジョウロ「」シャワシャワ
分体クロシュ「わあ……!」
ミスティ「だいぶ大きくなってきたわね」
妖精「順調に成長してるよ」
ミスティ「この子は、魔王樹が落とした種から育ったのよね……」
妖精「うん」
ミスティ「……雷霆の魔王は……生前は、何だったのかしら……」
妖精「……想像が付かないなあ。あんな雷の塊みたいな生き物、全く心当たりがないし……」
パチッ
妖精「ん?」
小さな赤雷球「〜〜」パチチッ
妖精「わ、わ……わああああ!!!?!?」ドテッ
分体クロシュ「わわ……!」
ミスティ「雷霆の魔王……!!?」バッ
小さな赤雷球「」パリッ
精霊樹の苗木「」パチチッ
ミスティ「ええ!? 鉢の中に入ってっちゃったわよ!?」
妖精「わわわあ! 出てってよお!」パタパタ
精霊樹の苗木『〜〜』
妖精「……へ?」
精霊樹の苗木『〜〜』
妖精「なんだって!?」
分体クロシュ「??」
ミスティ「何て言ってるの!?」
*
精霊樹の苗木『〜〜』
妖精「ええと、つまり……気が付いたら空をふよふよしてたけど、そのままじゃ消えちゃいそうだったから……精霊樹の中に避難させてほしかったんだって」
ミスティ「ええ……? それって、まるで……」
妖精「うん……。精霊みたい……」
精霊樹の苗木『〜〜』
妖精「……わかったよ。行く宛はないんだろうし、さっきの感じだと確かに悪さなんてできそうにないくらい小さくて弱い雷球だったからね」
精霊樹の苗木『〜〜!』ピョコン!
妖精「まあ……あなたも元は魔王の種から生まれたわけだしね……。あの赤雷球が、もし雷霆の魔王の落とし子だとすれば……見捨てるわけにはいかないね」
精霊樹の苗木『〜〜』
小さな赤雷球『〜〜!』パチチッ
分体クロシュ「わあ……」
ミスティ「……だ、大丈夫なのかしら」
☆小さな赤雷球が精霊樹の鉢植えに住み着きました
*
122 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/05(日) 20:16:13.60 ID:+deD5zwk0
風船気球クロシュ「」フヨフヨ
イリス「そういえば次の目的地のユーシリア帝国って、ローガンさんの母国なんですよね」
ローガン「うむ。前も言ったが、出奔してから既にけっこうな年月が経っている。現在の情勢はわからん」
エバンス「なんか現皇帝が即位する前後くらいからゴタゴタしているみたいな噂は聞いたことがあるが……」
ローガン「ううむ……。確かに私が務めていた頃から、人と魔族の関係で少々揉めることはあったが……」
妖精「王国ほどではないけれど、ユーシリアも魔族排斥感情が根強い国なんだよねえ。確か私の知る限りだと、現皇帝が即位したら一転して魔族融和路線に切り替えて……」
ローガン「……当然国民感情は付いていけぬし、それまで排斥されていた魔族たちもそのような掌返しには困惑する他なかったかもしれんな。まあ私も現皇帝が即位した時には既に出奔していたゆえ、実際の状況はわからん」
妖精「ここであれこれ言っても憶測にしかならないね。とりあえず現地に付いたら、クロシュはスライムの姿を人に見られないようにしてね」
分体クロシュ「う、うん……!」
☆次の目的地がユーシリア帝国に決定しました
*
どのように行く?
↓1〜 先取2票
1.空路(ランダムイベントと自由安価を1日分行う。遭遇・道連れなし)
2.陸路(ランダムイベントと自由安価を3日分行う。遭遇・道連れあり)
123 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/05(日) 20:17:57.59 ID:n74PtsM+O
2
124 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/05(日) 20:21:44.27 ID:itw7LJoJO
2
125 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/05(日) 21:05:20.63 ID:+deD5zwk0
―ユーシリア帝国 国境付近
風船気球クロシュ「〜〜」フヨフヨ
地面「」
ポスン…
デロデロ…モニョモニョ…ポン!
スライムクロシュ「〜〜」モニョニョ
妖精「お疲れ様、クロシュ。それじゃあここからは陸路で行こう」
エバンス「ずっと空じゃだめなのか? あいや、クロシュちゃんをずっと働かせたいってわけじゃないんだが……」
妖精「ここから先はユーシリア領でしょ? 風船スライムの姿でフワフワ動き回るのはちょっと危ないかなあと……」
イリス「まあ確かに……。ここまでの空路も、セイントレア王国の空は避けたもんね」
妖精「そういうこと。まあ空を飛ぶ風船スライムにまで害意を向けるような異常者なんてそんなにいないと思うけど……万が一ってこともあるからさ」
エバンス「なるほど、わかったぜ!」
ミスティ「久しぶりにソリで行きましょう。イリス、追い風は頼んだわ」
イリス「もちろん! 帆の準備もバッチリだよ!」
強化ソリ「」ドン!
風船印の帆「」バサッ
☆陸路を行くことになりました
*
126 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/05(日) 21:07:39.05 ID:+deD5zwk0
一方その少し前――
―大魔女帝国 地上楽園都市エデン
ワイワイ ガヤガヤ
フメイ「うへゃ……人多い……」ゲンナリ
アリシラ「う〜ん、こうも人が多いと目障りだし、一旦綺麗に焼き払わない?」
フメイ「何寝ぼけたこと――」
クローディア「ちょっといいかしら?」ヌッ
フメイ「……!!」バッ
アリシラ「! あなた……」
クローディア「うふふ……。焼き払う前に、お話しましょう? 宮殿に招待するわ」ファサッ
◇
―大魔女宮殿 応接室
ロディナ「お茶とお菓子をお持ち致しました……」スタスタ
紅茶と茶菓子「」ポン
クローディア「ありがとう」
フメイ「……どうも」
アリシラ「食べていい?」
クローディア「どうぞ。毒は入っていないわ」
アリシラ「そりゃまあ、天下の大魔女様が毒なんて狡い真似をするとは思ってないよ。ね、フメイちゃん」
フメイ「……クロシュたちに会ったって、本当?」
クローディア「ええ。あなたがクロシュを連れてカリス・ノーランドの居所から脱出した少女ね?」
フメイ「……あなたに頼めば、あの女の呪いを解呪してくれるって聞いた」
クローディア「なるほど……。全く、大魔女と会うのは簡単なことではないというのに……」
アリシラ「あなたの方から会いに来てくれたじゃない」
クローディア「あなたたちのような危険因子を放っておくわけにはいかなかったからよ。今この国は自立しようとしている……そこにまたしてもテロが起きて水を差すようなことにはしたくないわ」
フメイ「どうでもいい。それで、解呪してくれるの?」
クローディア「ええ……それが人にものを頼む態度? あなた、クロシュとは随分違うのね……」
フメイ「……ごめんなさい」ペコ
アリシラ(……フメイちゃんが他人に謝った!? いや……それほどまでに、カリス・ノーランドの呪いが嫌ってことなんだ……)
クローディア「……まあ良しとしましょう。あなたもあの悪辣な犯罪者による犠牲者の一人には違いないわけだしね」
フメイ「……」
クローディア「ただし、条件があります」
フメイ「……なに……なんですか」
クローディア「今後、世界樹の光を諦め……今保有している光を私に渡しなさい」
フメイ「……!」
アリシラ「ちょ、ちょっと! 横暴だ! フメイちゃんの呪いと何の関係があるの、それ!?」
クローディア「解呪の対価として、あなたたちが持っているものを要求しただけよ」
フメイ「……渡して、諦めれば……解呪、してくれるの……?」
アリシラ「だめだよフメイちゃん!! こんな悪女の甘言に乗せられたら!!」
フメイ「……」
↓1コンマ
01-05 ??
06-35 渡さない。交渉決裂
36-65 渡すが……
66-95 諦める。渡す。交渉成立
96-00 ??
127 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/05(日) 21:08:57.25 ID:GtbTFkcDO
はい
128 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/05(日) 21:40:05.07 ID:+deD5zwk0
フメイ(……ここで、渡したら……終わりに、なっちゃう……)
フメイ(悪い奴らをみんな焼き払って……世界を、平和にしなきゃいけないのに……)
フメイ(こんなところで……終われない……!)
フメイ「……じゃあ、いい」
クローディア「いいの? 本当に?」
フメイ「いい。呪いなんて、自力で焼き払う」
クローディア「……」
アリシラ「あっはははは! それでこそフメイちゃんだよ!! というわけで残念でした〜!」ヘラヘラ
クローディア(まずいわね。凄く嫌だったみたいだから、解呪を条件にすれば素直に応じると思ったのだけれど……)
クローディア(……彼女の強力な炎の力と、星の炎が……カリス・ノーランドの手に渡ることだけは絶対に阻止しなければならない)
クローディア(とはいえ、天下の大魔女が譲歩なんて芋臭い真似をするわけにはいかないし……。かと言って彼女たちを相手に実力行使を図ればこの国が火の海に沈みかねない。だから、ここで私ができることは――)
クローディア「……」ポウ…
クローディア(……本人に悟られないよう、こっそり解呪してあげることくらいね……)
アリシラ「……!」ピク
クローディア(あ、魔王混じりの子に気付かれたわね……)
アリシラ「……」ニコッ
クローディア「……」ニコ
アリシラ「それじゃあ私たちはそろそろお暇しま〜す。大魔女様にお茶をご馳走になったことは秘密≠ノしておきますので、ご安心くださいね〜」
フメイ「……」
アリシラ「元気出そ、フメイちゃん! もしカリスが襲ってきたら私が返り討ちにしたげるから!」
フメイ「落ち込んで、ない……」
アリシラ「ふふ……。それじゃあ今日はお忙しいところありがとうございました〜」スタスタ
クローディア「ええ……気を付けて帰りなさい。観光もしていくと良いわ」
☆フメイにかけられていたカリスの呪いが除去されました
(当人はそのことを知りません)
*
129 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/05(日) 21:42:19.66 ID:+deD5zwk0
―地上楽園都市エデン
市場
フメイ「ふん……。大魔女、ケチだった……。クロシュのことも、きっと良いように騙したんだ……」トコトコ
アリシラ「大魔女さんも面目とかいろいろあって大変なのかもね〜」スタスタ
クロ「あれ……クロシュちゃん!?」ヒョコ
フメイ「……人違い」
クロ「あっ……ごめんなさい。知ってる子に、よく似ていたから……」
アリシラ「……ん? あなた……」
クロ「え……?」
アリシラ「……ふうん。私と似たようなの、他にもいるんだ」
クロ「え、えっと……?」
アリシラ「なんでもない、こっちの話〜。それよりクロシュちゃんの話しよ!」
クロ「えっ、クロシュちゃんのこと知ってるの?」
アリシラ「知ってるよ〜。だってクロシュちゃんの普段の姿って、このフメイちゃんの姿が元ネタなんだもん!」
クロ「そうなの……!?」
フメイ「ちょっと、アリシラ……」
アリシラ「あはは、いいじゃん話そ! フメイちゃんだってクロシュちゃんの話したいでしょ?」
フメイ「むう……」
ワイワイ キャッキャ―
◆
130 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/05(日) 21:51:48.51 ID:+deD5zwk0
―ユーシリア平原 踏破率[0/3] 持久力[10/10]
風船印の帆「」バサッ
強化ソリ「」シャーッ
クロシュ「んわぁ〜……」
イリス「久しぶりのソリ!」
エバンス「空の旅も良いが、地上で風を切るこの感じもやっぱり良いな!」
ミスティ「私も久しぶりの運転が少し楽しいわ……」
ローガン「うむ。地上の景色をしっかり観察できるのも利点だな」
妖精「ユーシリア帝国の首都まではここから3日くらいで着きそう。せっかく地上を行くんだから、いろいろ見ていこう」
↓1〜2コンマ ランダムイベント
01-05 強敵
06-20 敵襲
21-35 食料発見(コンマ)
36-50 物品発見(コンマ)
51-65 場所発見(コンマ)
66-80 良いこと(自由安価)
81-95 旅は道連れ
96-00 旅は道連れ(稀)(やっぱり分離しました)
131 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/05(日) 21:52:51.29 ID:+deD5zwk0
すみませんコンマ表を間違えました。正しくはこちらです
↓1〜2コンマ ランダムイベント
01-05 強敵
06-20 敵襲
21-35 遭遇
36-50 食料発見(コンマ)
51-65 場所発見(コンマ)
65-80 良いこと(自由安価)
81-95 旅は道連れ
96-00 旅は道連れ(稀)
132 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/05(日) 21:53:16.41 ID:n74PtsM+O
あ
133 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/05(日) 21:56:15.67 ID:TdNoRGu50
た
134 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/05(日) 22:15:46.68 ID:+deD5zwk0
食べ物を見つけて良いことがありました
↓1コンマ 見つけた食料
01-10 ヤバキノコ
11-20 食べられる野草
20-30 ノラ豆
31-40 ヤマイモ
41-50 オオキイタニシ
51-60 どんぐり
61-70 ザリガニ
71-80 ユーシリアカボチャ
81-90 オオキイウナギ
91-00 ユーシリアガニ
↓2 自由安価 起こった良いこと
135 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/05(日) 22:16:40.39 ID:hFynxU6To
カニ!
136 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/05(日) 22:17:12.63 ID:mG525TMd0
血フラナ登場
137 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/05(日) 22:48:30.89 ID:+deD5zwk0
―ユーシリア平原
廃村
強化ソリ「」シャー…
廃屋「」
荒れた畑「」
ミスティ「……廃村ね」
ローガン「打ち捨てられてから既に何年か経っているようだ。目ぼしいものは既に野盗が持ち去った後だろう」
イリス「どうして廃村になってしまったのでしょう……。ん、あれは――」
荒れた畑に茂る植物「」フサフサ
エバンス「ヤマイモか!」
イリス「栽培されていたものが自生しているみたいです。……少し気は引けますけど、頂いていきます?」
ローガン「……そうだな。持ち主がいるわけでもない。少しばかり我々が頂いても問題なかろう」
*
焚き火「」パチパチ
焼きヤマイモ「」ホクホク
クロシュ「わああ……!」キラキラ
イリス「焼けました! ここでヤマイモを栽培していた誰か様、勝手に頂くことをお許しください……!」ペコッ
エバンス「まあ、全体でいえば少ししか採ってないから許されるだろ」
ローガン「ではいただこう……!」モグモグ
スライムクロシュ「〜〜♪」モニョモニョ モグモグ
ミスティ「ホクホクで美味しいわ……。浮島国で人形が作ってくれた蒸しヤマイモを思い出すわね……」モグモグ
妖精「ヤマイモは世界中に分布してる強い植物なんだけど、まさか空の上にまで生えてたなんてねえ。まあ元々はラティアの人たちが空へ持っていったんだろうけど」モグモグ
エバンス「万能食材と呼ばれるだけあるな……!」
☆焼きヤマイモを食べました
次の戦闘において、コンマに+15の値が加算されます
*
イリス「よし、お昼ごはんも終えたところでそろそろ出発――」
妖精「……ん? この気配は……!」
↓1コンマ
01-10 爆発音
11-90 通りすがる血分身フラナ
91-00 良いものをくれる血分身フラナ
138 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/05(日) 22:54:08.35 ID:n74PtsM+O
あ
139 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/05(日) 23:25:17.54 ID:+deD5zwk0
血分身フラナ「……」ウロウロ
ミスティ「血分身のフラナさんだわ」
エバンス「ウロウロしているが……こんなところで何をしているんだ?」
イリス「フラナ先生……の分身さん! 何をしてるんですか?」
血分身フラナ「道ニ迷ッタワ」
ローガン「そ、そうなのか……」
血分身フラナ「フレメアヲ見カケナカッタカシラ」
エバンス「いや……見かけていないな」
血分身フラナ「ソウ」
イリス「ええと……帰り道はわかりますか?」
血分身フラナ「ワカラナイワ」
妖精「ここはユーシリア領だから、魔族国はあっちの方角だよ」
血分身フラナ「感謝スルワ。オ礼ヲ受ケ取リニ魔族国ヘ来ナサイ」
イリス「いやいや、まだやることが残ってるんです! 魔族国にはいけません!」
血分身フラナ「残念ダワ。ソレデハマタ会イマショウ」バサッ
ギュンッ!!
ミスティ「……凄い勢いで飛び去っていったわ」
妖精「けっこうたくさん作って飛ばしてるのかなあ」
エバンス「知らない奴が出くわしたら新種の魔物と思われるんじゃないか?」
◆
140 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/05(日) 23:25:43.31 ID:+deD5zwk0
―ユーシリア平原
街道沿い 野営地
焚き火「」パチパチ
ミスティ「……普通の野営がものすごく懐かしく感じられるわ」
イリス「最近は空中庭園だったり雲の上だったりしたからね」
エバンス「あれはあれで面白かったが、やっぱり地に足が付いてると落ち着くぜ」
妖精「……どう? 母国の風は」
ローガン「……うむ。やはり懐かしいな。植生も、地面の香りも……」
クロシュ「わあ……」
妖精「へえ……人間もわかるんだ、そういうの」
ローガン「他の国ではそれほどわからんがな。やはり生まれ育った土地の雰囲気というのは、体に染み付いているようだ」
焚き火「」パチパチ…
野営地で一泊します
↓1〜3 自由安価 野営宙何をする?
141 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/05(日) 23:26:13.40 ID:SQSHPIcI0
ローガン、鋼魔法でゴーレムを作れないか試してみる
142 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/05(日) 23:28:14.27 ID:n74PtsM+O
クロシュ、防御力向上の特訓
143 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/05(日) 23:37:13.90 ID:CF91Y9yPO
ミスティ エバンスみたいに何か新技を開発してみる
144 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/05(日) 23:42:05.29 ID:+deD5zwk0
というわけで本日はここまでとなります。次回はローガン氏のゴーレム作成編、クロシュの防御訓練編、ミスティの技開発編となります
浮島国を発って地に降り、陸路を行く一行。小さな雷霆の魔王みたいなのが鉢植えに住み着いたり、美味しいヤマイモを食べたり、血分身フラナとであったりと、穏やかな旅路となっているようです。このまま順調にユーシリア帝国首都まで辿り着けるのでしょうか。クロシュ一行のご活躍にご期待ください
また、フメイちゃんたちが大魔女帝国に行って一悶着起こさなかったようです。強い力を持つ二人ですが、天下の大魔女のお膝元で暴れまわるほど分別がないわけではないのでした。それはそれとして、大魔女も二人のことを警戒しており、お互いに喧嘩はしたくなさそうな様子だった……とロディナ氏は思ったそうです
それでは本日もありがとうございました。次回は土日となります。よろしくお願いいたします
また、水曜日の 00:00:00 〜 23:59:59 辺りでユーシリア帝国に登場する皇族や市民を募集する可能性があります。テンプレ等はそれよりも前に貼るかもしれません。よろしくお願いいたします(予定は突然変わる可能性もあります。ご了承ください)
145 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/06(月) 01:17:39.96 ID:ExjgsSOSo
おつです
フメイちゃんが冷静さを身に着けてくれているようで安心
ユーリシア帝国ではイケオジ ローガンの過去が掘り下げられる、かな
146 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/06(月) 08:19:10.77 ID:38NZYgobo
おつ
次回募集に備えてキャラ設定を眺めてたけど
長くても二千歳とかの中で自宅警備員してたとはいえ長期睡眠もせず一万年も居続けたベルちゃん何気に凄い…
147 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/06(月) 23:04:01.86 ID:pWfSaumb0
フメイちゃんは知らない人相手には棘のある態度を取りがちですが、今回は解呪をお願いする立場だったので、がんばって丁寧な振る舞いを心がけたようです。しかしフメイちゃん視点では大魔女はケチだったので、がんばり損だったかもしれません
そしてユーシリア帝国編では、ローガン氏の過去が明らかになる可能性はあります。彼の家族を襲った魔族とは何だったのか。ユーシリア帝国には、どのような悪意と陰謀が渦巻いているのか――クロシュ一行の電撃的な活躍にご期待ください
悪魔の生態については実のところ闇に包まれているのですが、時間の感覚が通常の生命体とは全く異なっているのかもしれません。なおテラヌス編で登場したベスティア氏は悪魔族でしたが、実のところ「悪魔」と「悪魔族」は全くの別物であるようです。「悪魔族」はこの星に住まうれっきとした一種族ですが、「悪魔」はそうでもないようです。ややこしいですが、その問題が本編に関わってくることはたぶんありません
148 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/06(月) 23:06:16.11 ID:pWfSaumb0
というわけで、ユーシリア帝国にて登場する @現皇帝、A皇族、B王宮関係者、C一般市民、D無戸籍者 の募集についての告知です
〈ユーシリア帝国〉
■概要
王国の東にある帝国
遥か昔に死闘の末に魔王を討伐した英雄が初代皇帝となり、建国したと言われている
初代皇帝が魔王討伐時の仲間の一部が、筆頭貴族となり、その内のいくつかの家は現在まで存続しており、魔王復活に備え先祖の武具や魔法を代々伝承し続けているとされている
しかし現在は問題をいくつも抱えておりそれなり程度の国の一つとなっており、国際的な発言力も低下中
■産業
国内に肥沃地帯や港を抱えており、近海に優良な漁場も抱えている。そのため、食料の輸出や交易が盛ん
現皇帝が各種産業への魔法技術の活用を推進しており、その分野で芽が出つつある
長い歴史を持つため、古い遺跡や文化遺産、書物・文物があり観光業や留学生受け入れも盛んだったが、国内情勢の悪化により減退しつつある
■情勢
十数年前までは、圧倒的な武勇を誇り建国の英雄の生まれ変わりとまで言われ、国民から絶大な人気を誇っていた前皇帝のもと、安定した情勢を保っていた
しかし遠征中に魔王復活を叫ぶ魔族達の襲撃により殺害。ほぼ同じくして帝位継承第一位から第八位までもが流行り病で立て続けに倒れ、魔族の呪いと噂されるようになる。それにより、後継者としての教育を受けて来なかった第九位の現皇帝が急遽即位
即位してすぐに、魔族排斥を訴える国民達に対して軽はずみに魔族の排斥を止めるよう発したことで国民の反発を招く
そして帝国内の混乱を見た近隣各国が帝国の肥沃な土地と財産を求め侵攻、帝国はかなりの領土を失う
この一連の流れにより、現皇帝の国民からの信頼は完全に失墜。皇帝の座を欲して、魔族と手を組んで偉大な先帝と肉親を手に掛けたとの噂まで流れ、帝国史上最低の愚帝とまで言われるようになる
一方で、現在の情勢は先帝の無理な外征と、国内の発展や後継者教育を怠ったことが主要因とし、現皇帝はそのツケを支払っているだけと見る者や、現皇帝は配下の才覚を的確に見分け、公正明大な国政を行い、先帝よりも優れていると見る者もいる
皇帝の人となりを知る近しい人からは、彼を強く信頼するものが多く見受けられる
*
〈今回の募集キャラクター〉
@現皇帝(1人)
帝位継承権第九位だった。時期皇帝となる為の教育を受けてこなかったため、政治手腕は未熟と言われている。
一方で人事能力、公正性、透明性については先帝より優れているという意見もある。
A皇族(複数人)
ユーシリア帝国を治める血筋の者。老若男女存在する。
王宮を退いて市井に紛れる道を選んだ者も、血筋の繋がりが明確な場合はこれに該当する。
また、皇族と非人間種族との間に生まれた混血児は現ユーシリア憲法において皇族として認められていないが、今回の募集では皇族として扱うものとする。ただしそのような者は極めて少ない。
帝位継承順位第一から八位の者は、現在病床に臥せっているか、既に死亡している。
B王宮関係者(複数人)
ユーシリア王宮に縁のある者。老若男女存在する。
王家直属の家臣、騎士、宮廷魔術師や、王宮への出入りが認められた部外者(傭兵、魔術顧問等)が該当する。
また、皇族以外の貴族もここに当てはまる。普段は王宮に出入りしない地方貴族なども一応ここ。
人間以外の種族の者は非常に少なく、表向きの身分を人間と偽る必要がある。
C市民(複数人)
ユーシリア帝国に住まう市民。老若男女存在する。
性別、年齢、職業は多様だが、人間以外の種族の者はとても少ない。
人間以外の種族でユーシリア帝国籍を持つ者は、概ね地位が低い。なお人間以外でも、他者に重宝される特別な技能や仕事を有していれば裕福に暮らせる可能性がある。
D無戸籍者(複数人)
ユーシリア帝国の土地に住みながら、その行政機関に認知されていない者たち。老若男女存在する。
性別、年齢、種族は多様だが、戸籍を有していないため公職には就けない、
無戸籍者に限って言えば、人間よりも人間以外の種族の者の方が多い。
無戸籍者の集団が地方の街や村を襲っているという噂があり、非人間種弾圧の声が強まる原因の一つにもなっている。なお真相は闇に包まれている。
*
(テンプレートです。投下の際は@〜Dのいずれかをご明記ください)
【名前】
【種族】
【性別】
【年齢】
【容姿】
【性格】
【魔法】
【備考】
*
〈今回のルール〉
・@の現皇帝は原則1人しか採用できないため、不採用となった案のキャラクターを登場させるのは非常に難しいと思われます
・A〜Dの方々は人数に制限がないため、コンマの数値に関わらず作中に登場する可能性があります
・作中に登場する際、設定等が若干変更される可能性があります。ご了承ください
・1つのIDにつき採用できるのは1つの案までとなります。2つ以上の案を投下する際はご注意ください
*
今週水曜日の 00:00:00 〜 23:59:59 を投下期間といたします。投下する案には@〜Cのいずれかの番号をご明記ください
ご質問やご感想などありましたらお気軽にどうぞ
149 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/08(水) 00:00:14.76 ID:4jpzq1Q30
それではこれより、本日の 00:00:00 〜 23:59:59 を投下期間といたします。投下する案には@〜Dのいずれかの番号をご明記ください
@現皇帝
A皇族
B王宮関係者
C市民
D無戸籍者
↓1〜 本日23:59:59まで
150 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/08(水) 00:04:59.43 ID:5t6wvLj8o
B王宮関係者
【名前】ルクリリ・メウス
【種族】人間
【性別】女
【年齢】21
【容姿】銀のショートヘアにアホ毛。常にキラキラしてる銀の瞳がチャームポイント。小柄で華奢
【性格】こうと決めたら一直線。自分の正義や目的のためには多少の犠牲はいとわない。魔族は苦手。
【魔法】金属操作魔法。液状化や硬化を伴い金属を意のままに操れる。大体の金属はコントロールできるが金属自体を作り出すことはできない
【備考】ユーシリア帝国の魔法騎士団に所属。ローガンLOVEを隠そうともせずぶつけてくる。
奥さんと子供がなくなったときはこれからは私が!ローガンさんを支え寄り添い共に歩むんだー!と息巻いていた。その彼が失踪したことで誰が見ても消沈していたが…?
ローガンの方はというと、あぁ…そんな奴もいたなぁ…ぐらい
現皇帝の親戚で貴族の末席の地位はある
151 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/08(水) 00:15:45.85 ID:ANj89i3jO
⑤
【名前】ヴァン・アナザールート
【種族】 人間/魔王
【性別】 男
【年齢】 224
【容姿】 黒色の鎧で全身を覆い、兜で顔を隠している。赤髪を後ろでまとめていて、優しげな青い目をしている。
【性格】 真面目な堅物に見えて、意外とノリがいい性格だった。
【魔法】 炎魔法/闇魔法/夢魔法
【備考】帝国から少し離れた湖にある高度な魔法で隠蔽された小さな墓を守る騎士。かつて夢想の魔王により夢の世界へ引き込まれたが、そこで夢想の魔王の本来の人格と邂逅して惹かれ合う。夢想の魔王は自身の命を奪うよう頼み、彼を現実へ帰還させて自身を倒させた。魔王を倒して帰還した彼は英雄の再来と持て囃されるが、彼はそれを望まず、夢想の魔王の亡骸と共に人々の前から姿を消した。
愛する者を手にかけた絶望と夢想の魔王の残滓の影響から魔王になりかけており、年を取らず、簡単には死ななくなってしまった。更に精神を蝕まれて自我を失いつつある。
ユーシリアで最近流行り始めた眠りの病の元凶。だが本人に自覚はない。
152 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/08(水) 00:36:16.55 ID:lK3UN0VB0
皇帝に好意寄せてる子出そうと思ったけど、1スレ目でのキャラ案のエルザさんと被りそうなので、エルザさん不採用なのか、存在してるけど単にでてないだけなのかが気になります
153 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/08(水) 01:01:00.76 ID:yGogsco/0
B
【名前】ノエル・リバー
【種族】人間
【性別】男
【年齢】34
【容姿】灰色髪でオールバック。碧眼。長身で筋肉質な体つき。昔の戦いの影響で左腕は義手になっている。メイス二刀流が武器で両腰に装備している。
【性格】情に厚く仲間想い。戦闘時は冷静沈着になる。魔物はやや嫌い。
【魔法】コピー魔法 相手の魔法をコピーできる魔法。
・相手が魔法を使った後、相手に触ればコピーできる(触れる時は手や足など自身の体に一部が相手に触れればいい)。
・コピーは最大2つまででそれ以上コピーしてしまうと最初にコピーした魔法が消えてしまう。
・コピーした後はコピーしてから24時間後に消えてしまう。
・コピーした魔法は別の第三者に付与することができるがこちらも24時間後に消滅する。第三者に付与する為、自身のコピーした分はなくなってしまう。
【備考】ローガン、リチャードと同じユーシリア帝国の魔法騎士団に所属している。現在2人が辞めてからも魔法騎士団を続けている。とても明るく昔はローガンやリチャードを誘って飲みに行ったりした事がある。魔法騎士団のなかではムードメーカー的な存在。ローガンの家族が亡くなった件で自分も何かできたのではないかと心の奥で後悔や悔しさが未だにある。メイスや魔法での戦闘技術も高く騎士の中では結構強い。コピー魔法の技術が高くクロシュの反映魔法やイリスの星魔法もコピーなどもできる。ちなみにローガンは彼とよく話していたのでよき友人と思っている。
154 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/08(水) 01:49:08.73 ID:yGogsco/0
すみません
>>153
の【魔法】の所で一部訂正します。
(触れる時は手や足など自身の体に一部が相手に触れればいい)→(触れる時は手や足など自身の体の一部が相手に触れればいい)
155 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/08(水) 02:16:29.89 ID:/RjNsPBdO
B
【名前】リリーツィア・ハッピーエンド
【種族】夢魔
【性別】女
【年齢】2000
【容姿】普段は帝国貴族服に身を包んだ中性的な人間である宰相の身体を使用している。本体はナイトキャップを被ったすんごい美人の半透明夢魔で現実世界には身体を持っていない。
【性格】世界平和を本気で願う正義感が暴走した理想主義者。
【魔法】憑依魔法と夢魔法
【備考】
人間ではないが強力な憑依能力を以て帝国宰相を乗っ取っている。文字通り帝国の影の支配者。宰相の権力を使い星の力を探索し、魔族たちを使い魔王の力を探索をしている。
かつてクロシュヴィアやベスティア、クローディアと語り合った理想郷を最も諦めなかった人。皆が諦め去っていく中、誰一人取りこぼすことのない世界平和を本気で願い続けている。しかし建国する度に何度も何度も滅ぼされてきたため、地上ではなく夢の世界にこそ絶対の楽園を作ることを目的にユーシリアにやってきた。
ユーシリアにある魔王の力と星の力を取り込むことでこの星のあらゆる生命を幸福の夢の中に落とそうと企んでいる。すべての生命は永遠の夢の中で何もかも思いどおりに過ごす、これこそが世界平和。これこそが絶対的幸福。だから誰も抵抗するな。私が世界の全てを幸せにする。今度こそ暖かい微睡みの中でハッピーエンドに至ってやる。
156 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/08(水) 04:13:32.56 ID:AGXo58juo
C市民
【名前】リュウゼン (明石 竜髯)
【種族】人間 【性別】男性 【年齢】86
【容姿】オールバックの白髪と黒い瞳、無駄なく引き締まった身体、無精髭と藍の袴が似合う爺さん。年齢より若く見える(-20歳程)。身長186cm。
【性格】属性は秩序・善。少々柄は悪いが、大らかで気前が良く情に厚い明朗快活な親分肌。一方で根が剣士なので、死生観など割とドライな面も。本気で怒らせると気性が荒かった昔の片鱗が垣間見える。
【魔法】身体強化や応急手当などの基礎は一通り扱えるが、属性魔法の才能は無い。長年魔物の血を浴び続けた影響か保有マナが桁外れに多く、その作用で老化は抑えられ寿命は伸びている模様。
【備考】
ユーシリア帝国首都の隅にある小さな剣道場で子供達に武道を教えている老剣豪。
生まれはオノゴロ諸島。若い頃は冒険者として魔物や魔王を討伐・撃退しながら各地を旅していた。当時の異名は"魔物狩りの達人"。40代頃に前皇帝期のユーシリアに勧誘され、武術指南役(騎士教官)に就任。帝国を脅かす魔物を討ち、多くの騎士を育てる。しかし、前皇帝を喪った後悔から「けじめを付ける者がいるとすれば、儂のような落第者でしょう」と責任を取って辞任した。
元指南役だけあって剣以外にも様々な武器を修め、盾や格闘術すらも使いこなす。流石に魔法は専門外だが、長年の経験や知識から助言ぐらいはできる。普段は「この方が実力差がわかりやすいだろう」と相手と同じ武器を使うが、死合では愛刀である全長約2mの無骨な黒い大太刀を振る。剣から衝撃波もビームも出せないが、それらも魔法もあらゆる全てを斬り飛ばし真正面から敵を斬り伏せる。
好き:剣の鍛錬、未来ある若者、甘い物(特に洋菓子)
苦手:幽霊(唯一斬れないから)、苦い物、恋愛事
夢:武器を持たずとも生きられる世界、剣の道を究める
大嫌い:自分の楽しみの為に他者を踏みにじる輩、自分
157 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/08(水) 05:53:10.30 ID:XTlD6NVCo
C
【名前】アル
【種族】魔族と人間のハーフ
【性別】女
【年齢】14
【容姿】人間とほぼ同じ。おかっぱの黒髪セミロング、赤みがかった瞳、小柄で子どもっぽい体型
【性格】現実主義、世渡りが上手い、ちゃっかりしている
【魔法】すばやさ強化
【備考】物心ついたころからスラム街で一人だった。家族はいなかったし自分の出自も知らない。ゆえに自分をたぶん人間と思っている
生きるために盗みを働いてきた。貴族や富裕層など恵まれた人々から盗み、それをスラムの仲間とわけあうことをよしとした
根っからの悪人ではないが、彼女にとっては善悪以前にまず生きることに必死なので割り切っている
あるとき盗みの腕を買われてスパイとして雇われる。危険な仕事だが、偽造戸籍と衣食住と安定した収入が得られるだけで彼女には破格だった
スリと潜入の技術は光るものがある。魔族の血のおかげか普通の人間よりも感覚が鋭く身のこなしがとても軽い
自分と似た様な恵まれない境遇の者には同情心や仲間意識を持つ
昔、ある人に優しくされたことがずっと心に残っている。それがローガンの妻子であることを彼女は知らない
158 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/08(水) 06:29:23.24 ID:HAS16Yk50
B
【名前】パティ・イエスサーガ
【種族】人間
【性別】女
【年齢】不明
【容姿】紫ロングヘアで小柄、やや胸は大きい
【性格】マイペースでのんびり屋だが時折核心を突く一言も言う。
【魔法】全属性魔法使用可能
【備考】ユーリシア帝国軍魔術顧問兼大図書館の管理人。故に魔法への知識は深い。基本仕事以外では図書館からは出ない。
マリッサや亡き友人とは旧知の中で、フラナとも知り合い。
何故かは不明だがローガンが子供の時から現在の容姿であり、不老不死であるという噂もある。
図書館では召喚した低級魔族やゴーレムを働かせている。
王宮では兵士に魔術を教えたりしているが、王族に不信感も内心抱いている。
159 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/08(水) 09:26:16.88 ID:L0tsQzxNO
A
【名前】マーズ・ネオン
【種族】人間
【性別】男
【年齢】38
【容姿】茜色の髪にショートウルフヘヤー。青と黄のオッドアイで右目の下に泣きぼくろがある。整った顔立ち。フランベルジュ(波打つ刃の剣)を装備している。
【性格】冷静沈着で厳格がある。自分や他者にも厳しい。魔族は嫌いな方。
【魔法】重力魔法(重力を操る魔法)/探知魔法(人、魔物などを探知する魔法)
重力魔法は重力を重くしたり逆に無重力の状態にできる。重力の向きも変えることができるので敵を抑えたり、飛び道具等の軌道そらせられる。本気を出せば様々な大きさの隕石を落とせる。
探知魔法は自分の周囲を探知することができるので、透明状態や隠れている敵、人に化けても見抜ける。ちなみに探知時、人は青、魔族は赤でわけている。本人は広範囲で探知ができる。
【備考】ユーシリア帝国の皇族。魔法騎士団の指揮官を任されており、ユーシリア帝国の防衛をしている。。ローガンやリチャードの事は知っている。剣術、魔法では帝国内でもトップクラスに強く、現皇帝とも親しい関係である。今回皇族が謎の病や亡くなっている事で常に探知魔法を発動しており、犯人を探している。この探知魔法のおかげで王宮内にスライム一匹も通した事はない。ルール、憲法には結構厳しく人間だろうが魔族だろうが関係ない。
160 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/08(水) 11:02:28.04 ID:qw+1nVf6o
A
【名前】エドワード・フォン・アルティメシア・ユーシリア
【種族】幽霊
【性別】男
【年齢】享年30歳
【容姿】切れ長睫毛のクール系イケメン
【性格】義務感と真面目さとノリの良さを持つ
【魔法】縛りの魔法
【備考】
ユーシリア帝国の皇族にして元魔法騎士団の総司令部最高司令官。ユーシリア没落の真の原因を掴んだが死亡してしまった。己の最後の力で魂が星に還る前に地上に縛りつけることに成功した。しかし魂だけの存在になってしまったので誰ともコミュニケーションを取れずに地上をさ迷っている。
全てはユーシリアを守るために幽霊に甘んじているが、魔法を使い続ける魔翌力が刻一刻と枯渇していく中で何もできずにいる焦燥感でいっぱい。
161 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/08(水) 12:26:58.79 ID:Ns9UMbZ/O
D
【名前】フーミン・クロス
【種族】カラスのハーピー
【性別】女
【年齢】1000歳
【容姿】黒髪ショート、腕には黒羽が生えているが収納して人間に成り済ますこともできる。
【性格】ノリの良い性格で美味しい情報やゴシップに目がない。
【魔法】風魔法が得意でハーピー族最速の飛行速度を誇る。またシャークロウを数匹手懐けている。
【備考】自称世界一の情報屋で、ユーリシアの闇を探るためにスラム街で情報屋兼探偵事務所を開業中。魔族国のハーピーも彼女の後輩なんだとか。
162 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/08(水) 14:21:48.09 ID:jN3W3XMIO
C
【名前】ロシュ・ヴィンセント
【種族】森スライム
【性別】女
【年齢】6
【容姿】植物やキノコなど自然がフサフサ生えたスライム
【性格】ホワホワしてる優しい子
【魔法】樹海降誕魔法
【備考】
現皇帝の身の回りのお世話をするお手伝いさん。人間ではないが高い能力と珍しい魔法を持っているため市民権を得た。木遁分身による家事雑事のスピード、質共に高い。
本気を出せば森一つ作れるほどの天才スライム。木々が溢れるフォレスティナが理想の国なのでユーリシア中を森に沈めるのが夢。クロシュの倍生きてるのでお姉さん面する。
163 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/08(水) 15:45:03.63 ID:uxJY99fIO
A
【名前】パトローラ(愛称:パティ)
【種族】人間
【性別】女性
【年齢】22
【容姿】
微笑みを絶やさない穏和そうな顔立ち。腰まで届く波打つピンクブロンドの髪。白い肌。一見フメイと同年代に見えそうなくらい小柄で童顔だが、胸がとても豊かなロリ爆乳。
【性格】
心優しく、天真爛漫。誰とでもすぐに打ち解ける高いコミュニケーション能力の持ち主。
その一方で敵対した者を情け容赦なく切り捨てるという二面性がある。
【魔法】精神魔法。精神の治療や調査、干渉などが可能。また秘匿しているが洗脳などもできる。
【備考】
現皇帝の妹で帝位継承権第10位だった皇女。皇帝にベッタリとなついており、仲は良好。
身体能力はからきしだが頭脳明晰で政治に長け皇帝を支えている。
精神魔法を用いて皇帝に忠誠を誓っている者を選別し役職への登用や親衛隊を組織したり、忠誠心に欠ける者の排除・粛正を行っている。
164 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/08(水) 17:11:23.87 ID:pyb6Otlqo
B
【名前】サージェス・レイクルド
【種族】人間
【性別】男
【年齢】33
【容姿】騎士団服をきくずした無精髭にやせ型の男
【性格】卑怯、陰険、面の皮が厚い、弁が立つ。
【魔法】逃げ足の魔法
【備考】
魔法騎士団所属だが剣の腕は全然。剣よりも最近輸入されたライフルを愛用する。騎士の防具も貫通することができ、遠距離から攻撃できる武器があるのにわざわざ剣を振る理由が分からないと本人の談。
宰相派と皇帝派で王宮の対立があるが、常にどっちの方が益があるか算盤を叩いた末に宰相派として活動している。ごますりが上手で隙を見せたら人の懐に入り込もうとする。
最近、国の闇を覗いてしまい知ったことがバレたら命を取られるのではないかと戦々恐々としている。自分の命が一番大事。メリット次第では裏切りも辞さない。
165 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/08(水) 17:54:52.54 ID:DXvhgELDO
@
【名前】オーミール
【種族】人間
【性別】男性
【年齢】24
【容姿】長い髪をした細身の美青年。常に眠そうにしていて糸目(実際に眠っている姿が良く目撃される)
【性格】おっとりぼんやりしており浮世離れした性格
【魔法】夢魔法(予知)
眠りの中の夢で未来を見ることができる。現実で夢と同じ行動をすればそのまま夢と同じ結果になり、もし夢と違う行動を取れば当然違う未来になるが、それがより良い未来になるかより悪い未来になるかは不明(夢の中の未来の日時の間隔があいていれば何度も夢を見てその夢の中で行動を変えることでどんな結果になるかをシミュレーションすることは可能)
【備考】
ユーリシア帝国の現皇帝。皇位継承順位が九位に加え子供の頃からぼんやりとして常に居眠りをしていた上、天然・支離滅裂な言動があり、周囲からは出来の悪い人間と見られていた。(実際はまだ子供だったゆえ夢魔法がうまく認識できず、現実と夢の境界が曖昧だったためである)
成長してからはある程度夢魔法をコントロールできるようになって、夢魔法を使って政治や人材登用を行っていたが、子供時代のイメージや覇気を感じられない容姿・性格もあって、大多数から今だ愚帝扱いされているが本人は自分の評価を全く気にせず皇帝の職務に励んでいる
166 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/08(水) 18:27:09.17 ID:DXvhgELDO
皇帝のキャラが他の人の案になる場合を考えて一応別の番号のキャラも投下
D
【名前】ミント
【種族】人間?
【性別】女性
【年齢】10歳前後?
【容姿】黄緑色のおかっぱをしたロリッ娘
【性格】純粋無垢ど天真爛漫……を通り越して電波
【魔法】変身魔法?。色んな動物や魔物に変身できる。部分的に変身することも可能。本当に魔法によるものか彼女にも分からないが気にせず好きな時に使ってる。また普通?の人間状態の時もかなり高い身体能力を持っている。
【備考】
帝国のスラムのさらに地下を縄張りにしている子供達の集団。周囲からは「小鬼」と呼ばれているのりーだー。以前はより年上のリーダーがいたが、突然彼女がやってきたと思ったらあっという間に力の差を見せつけ新りーだーになった
色々と因縁や思惑が渦巻くユーリシア帝国の中で自分と部下達の好き勝手によいこともわるいこともしている
彼女ら「小鬼」が物語にどれくらい関わるのか今の所誰にも分からない
167 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/08(水) 18:45:06.19 ID:4jpzq1Q30
>>152
エルザ氏は存在していますが、未だ出てきてはいないようです。恐らく近い内に登場することになるかと思います
168 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/08(水) 21:00:05.15 ID:/dz/qdxA0
@
【名前】ナインハルト
【種族】人間
【性別】男
【年齢】25
【容姿】
長身で華奢な体格。金色の長い髪(ストレート)。赤い目。白い肌。目鼻立ちは整っているが、冷たそうな雰囲気を漂わせている風貌。
煌びやかな装飾の施されたローブと王冠、白色のマント、皇帝のみが持つことを許される宝剣。
【性格】穏やかで誠実。平和と芸術を愛するなど、武人的であった先帝と比べ文人的で線の細い人物。
【魔法】神聖魔法。悪意ある呪いや干渉を除去し、悪霊などを祓う。
【備考】
ユーリシア帝国の現皇帝。元々ユーリシア帝国の武断的な手法に対して疑念をもっており、民を啓蒙して内政中心で国を豊かにしようとする理想を抱いていたが、兄達が帝位に就けなくなった為、皇帝に即位せざるを得なくなる。
皇帝になった後は少なくない領土を失いながらも、国内の安定と発展を望み公務に励むが、魔族の排除や失地の奪還を望む民衆、帝国を狙う諸外国との攻防など理想と現実の差に苦悩する日々を送っている。
ちなみに魔法使いとしての技術や魔翌力は高く、彼個人の力量は決して侮れるものではない。
誰が選ばれるやら?
169 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/08(水) 21:15:44.45 ID:P/duQ3Zq0
C
【名前】フレン・ディアス
【種族】人間
【性別】男
【年齢】10歳前後
【容姿】赤髪の男の子。事件以降は眠れなかったり食欲も湧かないのか少しやつれ気味
【性格】明るく元気な男の子だったが、今は別人のように何かに怯えている
【魔法】炎魔法。まだ子供なので小さな灯りを作れる程度
【備考】ローガンの息子の友達だった男の子。ローガンの息子とはとても仲が良く、いつも二人で元気に遊び回っていた
しかしローガン妻子が魔物に襲われた事件以降は別人のように怯え始め、外にも出たがらなくなってしまう
もしかしたら何か事件の重大な秘密を見てしまったのかもしれない
170 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/08(水) 21:26:43.97 ID:Z3hiocCEO
@
【名前】エリオス
【種族】人間
【性別】男性
【年齢】24
【容姿】赤髪紅目、中肉中背の優しそうだがぱっと見ではあまり目立たない青年
細身に見えるがその実、かなり鍛え上げられた肉体を持っている
【性格】温和で理知的、強い意志力を持つ
【魔法】星属性の魔法を扱う
【備考】
ユーリシア帝国の現皇帝
外征よりも国内の発展を重視すべきとの声を退け続けた先帝の父親とは互いに反りが合わない部分があると認識しつつも、エリオスは父の武勇と覇気を、先帝はエリオスの叡智と周りを惹きつける求心力を認め合っていた
帝位継承上位の兄や姉達を尊敬しており、自分は次の皇帝を支えるための研鑽を重ねてきた
知勇、政治手腕ともに優れているが、現在の帝国の状況から不当に評価が低い
初代皇帝のみが完全に扱えたとされる英雄の剣を完全に扱いこなすが、それを公に宣伝していない
次期皇帝となる前に親しくしていたエルザとは今でも互いに密かに想いを寄せているが、その立場上互いに伝えられずにいる
171 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/08(水) 21:38:30.31 ID:OIl3FC2aO
D
【名前】セレナディア・ベールグラッド
【種族】ドラゴン
【性別】雌
【年齢】1900
【容姿】赤黒い鱗に立派な竜角を持つ巨大なドラゴン。家くらいデカイ。
【性格】食べることが大好きで、それ以外はまるで興味がない。好物は魔翌力がふんだんに染み込んだ魔鉱物や幸福に溢れた夢。
【魔法】暴食。どんなものでも食べることができ、概念や魔翌力、夢、記憶など形のないものすら食うことができる。
【備考】かつては傭兵をしており、とある者の依頼を受け妹と共にユーシリアに進攻した過去がある。国中でひと暴れした後は飽きたのか妹はどっかに消えてシノホシするわ、本人は好みの鉱山を見つけたので依頼者を無視して占領するわ、帝国の多くの勢力から邪魔に思われているはた迷惑ドラゴン。ちなみに妹はローガンの家族の仇その人である。
占領地から全然退いてくれないが、食べ物をくれるなら多少の相談には応じてくれる。結局善悪などなく食欲でしか物事を判断しない。強力なドラゴンブレスは数里先にも届く。
172 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/08(水) 23:59:11.13 ID:tCVraAtOO
D
【名前】ヒューベルト・スタンフォード
【種族】サンダーバード
【性別】男
【年齢】255
【容姿】全長数メートルになる巨大な翼を持ち、空中でのスピードには自信がある。世の中の嫌なものをもう見たくないと常に目を閉じている。
【性格】合理的で目的のためなら非情になれると自称する繊細な男
【魔法】視界を奪う魔法
【備考】ユーシリアの魔族連合のまとめ役。
国もなくさ迷う憐れな魔族たちを纏め上げ、自分達の国を興すために独立運動をおこなう。魔族たちを完全に纏められているわけではなく、以前独立運動が過激化して多数の血が流れた時は心を痛めたが、自分達の独立こそが最優先と合理的に判断し、感情は心の奥底に封印した。
王宮内にも魔族を支援する勢力がおり、度々密談をして、支援をもらう代わりに謎の仕事を任されることがある。
独立運動、諸外国の進攻、王宮内のゴタゴタなど複数要因が重なり当時のユーシリアは地獄の有り様だったという。それら全てに責任を感じてしまっている自称合理的な男。
173 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/11(土) 08:46:45.92 ID:8+NLHz4N0
乙
パティ2人出ちゃったけど片方はあだ名だからどうにか共存はできるかな
174 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/11(土) 17:00:57.74 ID:Vb+rNfVt0
皆さまご投下ありがとうございました。募集の時にだいたい毎回こんなに読んでる人いるのかと困惑しそうになりますが、今回も採用させていただきたいと思います
パティさん(本名)とパティさん(愛称)がいるようです。性格もスタンスも異なっているので、たぶん問題ないと思われます。しかし本人たちにとってそれがどうなのかはまだわかりません
175 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/11(土) 17:01:24.81 ID:Vb+rNfVt0
―夜
野営地から少し離れた場所
ローガン「……」スッ
灼鋼の盾「」ガシン
妖精「思い詰めたような顔で盾構えて、どうしたの」パタパタ
ローガン「私自身の役割について考えていた」
妖精「……やっぱりあれ? クロシュがもらった大盾のこと?」
ローガン「うむ。あの大盾の性能は非常に高いものだ。恐らくは、私が盾役を専任する必要性を大きく減らすほどに」
妖精「まあ……。でも盾の性能が優れていても、肝心のクロシュ自身が使いこなせるかは別じゃない?」
ローガン「クロシュくんは同化した装備に合わせて自身の能力を上げることができるだろう。使いこなせないということはないはずだ」
妖精「確かに、最近は随分いろいろこなれてきたみたいだけど。でもまだまだローガンの技量には及ばないでしょ」
ローガン「そうだろうか……」
妖精「それにクロシュは盾だけじゃなくていろんな装備を使うから、いつでも守りに専念できるってわけでもないし。例えば相手によっては魔法で遠距離攻撃できる人が多い方が良い時もあるでしょ? そういう場合は、今まで通りローガンが守ってくれた方がクロシュも安心して魔法を使えるはずだよ」
ローガン「フッ、全く君はお節介だな」
妖精「ちょっと! 真面目に言ってるんだけど!」
ローガン「わかっている。ありがとう。だが、最近はミスティくんも近接戦闘を学び始め、エバンスくんもいろいろ試行錯誤しているようだ。複数属性使えるイリスくんも、飛行の習得など研鑽に余念がない。私も、今までの経験に胡座をかいていればすぐに皆に追い越されてしまうだろう」
妖精「最近みんながんばってるよね。前よりもずっと強くなってると思う」
ローガン「ゆえに私も、新たな武芸を模索してみようかと思う。盾役をこなしつつ行えるような技、とかをな」
妖精「盾役をやりつつできる技ねえ……。盾にトゲトゲを付けて体当たりする……とかは私が言うまでもないか」
ローガン「盾を用いた体当たりはできるが、トゲを付けてみたことはなかったかもしれん。機会があれば試してみよう。即席のトゲを付けるくらいなら鋼魔法を使えば簡単にできるからな」
妖精「鋼魔法……そういえば、盾とか槍とかを作って飛ばしたりできるんだよね」
ローガン「うむ。実は鎧も作れるが、流石に戦闘中だと使い道がない」
妖精「武器、盾、鎧……あ! それなら、それらをまとめて動かせば鋼のゴーレムみたいにできるんじゃないの!?」
ローガン「む……まあ、やろうと思えばできると思うが……。つまり、多関節物体の遠隔操作か……」
妖精「もしくは、簡単な命令を組み込んで自律稼働させるとか。戦闘時だと遠隔で動かす余裕ないかもしれないし」
ローガン「そうなのか。すまぬ、ゴーレムの作り方など全く知らなくてな」
妖精「あー……そういえばローガンって魔法使いってわけじゃないんだよね。ごめん、難しいこと言ったかも……」
ローガン「いや、むしろ興味が湧いた。私にもできるだろうか?」
妖精「やってみる? 私も専門家ってわけじゃないけど簡単なゴーレムくらいなら作れるから少しは教えられるかも。相性次第だけど、私の知ってる術式を流用できるかもしれないし」
ローガン「うむ……ではご教授願ってもよろしいか?
妖精「もちろん!」
↓1コンマ
01-30 だめそう 魔法経験+1
31-60 まあまあ 魔法経験+2
61-90 いけそう 魔法経験+3
91-00 鋼の傀儡術師
176 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/11(土) 17:02:32.62 ID:8+NLHz4N0
あ
177 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/11(土) 17:03:13.49 ID:Wer/3dN6o
ラーニング
178 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/11(土) 17:26:06.49 ID:Vb+rNfVt0
鋼の甲冑ゴーレム「」ガションガション
妖精「わあ! もうできちゃったの!?」
ローガン「うむ……妖精くんの教え方がわかりやすかったお陰で、すぐに理解できた」
鋼の甲冑ゴーレム「」ガション
鋼の槍「」ブンブン
鋼の斧「」ポイポイ
妖精「武器も使いこなしてる!」
ローガン「武器の扱いに関しては、妖精くんから教わった術式に元々組み込まれていたようだ。相手に応じて武器を持ち替えたりもできるだろう」
妖精「わあ……。もしかしたら私より使いこなしてるんじゃ……」
ローガン「う、うむ……。相性が良かったのかもしれん」
鋼の甲冑ゴーレム「」シャキーン!
☆ローガンが鋼製甲冑ゴーレムを作れるようになりました
さらに魔法経験を3獲得し、魔法レベルが1上がりました
◇
179 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/11(土) 17:31:45.25 ID:Vb+rNfVt0
―夜
野営地の近く
焚き火「」パチパチ
デロデロ…モニョモニョ…
大盾クロシュ「!」ポン!
大盾「」ガシン!
守護結界「」シュイン!
イリス「おお〜! セイラちゃんみたい!」
大盾クロシュ「んへへ……」
イリス「どういう仕組みで守護結界を展開してるのかな……。ラティアの技術、恐るべし……!」
大盾クロシュ「……イリスさん……ちょっと、攻撃……してもらって、いい……?」
イリス「えっ!? こ、攻撃!? 私がクロシュちゃんを……!?」
大盾クロシュ「うん……。結界は、出せるけど……戦いの時に、わたしがちゃんと使えるか……わかんないから……」
イリス「……そっか! クロシュちゃんの防御練習ってことだね。わかった!」
大盾クロシュ「うん。お願い、します……」
イリス「よおし……それじゃあかる〜くいくよ……!」スッ
大盾クロシュ「……!」ガシン!
↓1コンマ 訓練の成果
01-30 うーん… 防御経験+1
31-60 まあまあ 防御経験+2
61-90 そこそこ 防御経験+3
91-00 能力獲得 防御経験+6
180 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/11(土) 17:33:29.89 ID:Mu7fQnsHO
や
181 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/11(土) 19:02:27.38 ID:Vb+rNfVt0
イリス「たっ!」カッ!
小さな火球「」ボッ!
大盾クロシュ「!」ガシン!
守護結界「」シュイン!
パシュウン―!
イリス「おお……! 火球が結界に阻まれて掻き消えた! 全然問題ないよ、クロシュちゃん!」
大盾クロシュ「……もっと、強くても……大丈夫そう……」
イリス「も、もっと強くか……。実際かなり手加減して撃ったけど……よし、それなら少しづつ強めてくよ!」
大盾クロシュ「うん!」
*
火炎「」ゴウッ!!
雷撃「」バリリッ!!
水球「」バシャン!!
風刃「」バシュン!!
守護結界「」パシンパシン!
星弾「」バギュンッ!!
守護結界「」バヂヂッ…!!
イリス「おお……星弾まで防がれちゃった! すごい!!」
大盾クロシュ「う、うん……」フラフラ
デロデロ…
スライムクロシュ「」デロロ…
イリス「わっ……! だ、大丈夫!? もしかして当たっちゃった……!?」
半スライムクロシュ「んーん……。でも……すこし、つかれちゃった……」モニョモニョ
イリス「そっか……。それじゃあ今日はもうおしまいにしよう。あれだけ防御できたんだから、実戦でも十分使えるはずだよ!」
半スライムクロシュ「うん……」モニョニョ
☆クロシュが防御経験を3積みました
◇
182 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/11(土) 19:03:45.25 ID:Vb+rNfVt0
エバンス「とうっ!」ダンッ!
風船パラシュート「」バサッ! フワフワ…
ミスティ「……私も何か新しい技を開発すべきかしら」
フワフワ…ストッ
エバンス「ミスティちゃんも新技開発か?」
ミスティ「ええ。せっかく近接戦闘も学び始めたわけだし」
エバンス「なるほど。つっても、ミスティちゃんは現時点でかなり多芸だと思うぞ。普通の戦士じゃできないことがいくらでもできるし、あの瞬間凍結なんか決まればほぼ一撃必殺だろ?」
ミスティ「相手によるわ。この前の雷球みたいな実体を持たない相手を凍らせるのは難しいし、大きすぎる相手も凍らせ切れない」
エバンス「そんな例外あんまいないだろ……と思ったが最近そういう例外と戦う機会が多いな……」
ミスティ「そうでしょ? だから私も対応できる範囲を広げる必要がある」
エバンス「そういうことなら応援するぜ。それで、どんな技を新たに開発するんだ?」
ミスティ「そうね……」
↓1コンマ
01-30 思いつかなかった 魔法経験+1
31-60 氷の爆弾 剣経験+1、魔法経験+1
61-90 氷の機雷 剣経験+1、魔法経験+2
91-00 吹雪招来 剣経験+2、魔法経験+4
183 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/11(土) 19:05:29.32 ID:TXGqbsMDO
あ
184 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/11(土) 19:49:53.63 ID:Vb+rNfVt0
雪玉?「」ポン
エバンス「これは……雪玉か?」
ミスティ「まあ見てて」スッ
ポイッ
氷の爆発「」バンッ!
エバンス「うおっ冷たっ!」
ミスティ「成功ね……」
エバンス「けっこう離れた位置で爆発したのに、こっちまで冷気が飛んできたぞ」
ミスティ「まあ爆弾だし、生半可な威力じゃ攻撃にならないでしょ」
エバンス「そりゃそうだ」
ミスティ「氷を遠距離に飛ばすと、遠くなるほど威力が減衰するっていう弱点があったのよ。でもこれなら距離に関わらず威力は変わらないわ……!」
エバンス「おお! そういう設計思想だったのか!」
ミスティ「ええ。意外と上手くいって良かったわ」
☆ミスティが氷の爆弾を作れるようになりました
さらに、剣経験と魔法経験を1づつ獲得しました
◆
185 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/11(土) 20:05:46.59 ID:Vb+rNfVt0
―ユーシリア帝国への旅路 2日目
◇クロシュ [あかちゃんスライム]
武:メイドブレード 盾:ラティアの大盾 飾:くすんだ耳飾り
武:竜珠の杖 防:ゴスロリエプロン 飾:不死鳥の羽根
◇妖精 [世話焼き妖精]
武: 盾: 飾:くすんだ耳飾り
武: 防:精霊のレオタード 飾:
◇イリス [星の魔法使い]
武:精霊樹の杖[改] 盾: 飾:くすんだ耳飾り
武: 防:魔術師のローブ 飾:
◇ミスティ [氷の魔法使い]
武:魔銀の短剣 盾: 飾:くすんだ耳飾り
武: 防:氷竜革のローブ 飾:
◇ローガン [鋼の戦士]
武:鋼の剣 盾:灼鋼の盾 飾:くすんだ耳飾り
武:鋼の回転ノコギリ 防:鎖帷子 飾:
◇エバンス [地の傭兵]
武:古代の鉄槌 盾: 飾:くすんだ耳飾り
武:魔銀の剣 防:硬質革鎧 飾:
◯所持アイテム
[道具] [装備品] [大事なもの]
運命賽*4 蜘蛛絹の下着 魔族国永久旅券
会心賽*0 ザリガニのお守り フメイの服の切れ端
反魂丹*2 大きな巻き貝 精霊の印
鉄鍋+携帯調理器具 大きな軽石 精霊樹の実のジャム
「星の魔力」上中 闇の欠片 精霊樹の鉢植え+赤雷球
お宿の焼き菓子 フリルワンピ水着 フメイとアリシラの人形
お宿の妖精の織物 魔法学園のスク水 メルルの帽子
魔導飯盒 炎鉱石 溶岩石のアミュレット
妨害魔力波発生装置 ガラスのザリガニ 太陽のメダリオン
属性大全 踊り子の双剣 暗黒優待券
魔王図鑑 サボテンドラゴンの花 冒険者証(ランク1)
氷精の魔導書 精霊のローブ 大魔女帝国渡航権
ブラッドワイン*3 かたたたきけん
マッスルワイン*1 大魔女帝国滞在許可証
吸血鬼殺ワイン*1 風船印のパラシュート
綺麗な砂 ラティア勲章
魔術書「正負の属性」
吸血鬼の日焼け止め
日蝕の傘
大魔女サイン*1
古代のセラミック
◯現在の目標
・フメイちゃんを探す
・世界樹の光を追う[2/5]
◯仲間の目標
・ブラッドを倒す(ミスティ)
◯経験値
・剣技[3/6](クロシュ)
・魔法[3/6](クロシュ)
・防御[3/6](クロシュ)
・魔法[2/16](イリス)
・剣技[4/6](ミスティ)
・魔法[4/16](ミスティ)
・剣技[9/16](エバンス)
・魔法[0/8](エバンス)
・剣技[5/16](ローガン)
・魔法[2/8](ローガン)
……………………………………………………………………………………
186 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/11(土) 20:07:04.85 ID:Vb+rNfVt0
―ユーシリア平原
街道
広大な平原「」ヒュオオオオ――…
生い茂った草「」ワサワサ
強化ソリ「」シャーッ
イリス「のどかな平原だねえ。植物も元気いっぱいだよ」
ミスティ「のどかなのは良いけど、道の中にまで草が伸びてきててちょっと走りづらいわ……」
ローガン「ううむ……以前よりもかなり草が茂っているな。街道の整備が行き届いていないのだろうか……?」
妖精「いや……これは――」
生い茂った草「」ワサワサ
妖精「――世界樹の光の影響かも」
ローガン「なに……?」
エバンス「世界樹の光の影響で草が伸びるのか……!?」
妖精「うん。やっぱりここに落ちたのは、地属性の光だったみたい。地属性の力がこの土地に行き渡って、大地の持つ命を育む力を活性化させてるんだと思う」
クロシュ「わあ……!」
イリス「すごい! 世界樹の光が落ちたことでこんなことになる場合もあるんだ!」
妖精「うーん……でもそれは地属性の力の一側面でしかないと思うんだよね。他に考えられるのは――」
ドオーンッ!!
ゴゴゴゴゴッ!!
強化ソリ「」グラグラッ
イリス「うわあ!?」
クロシュ「わわっ……!」
ミスティ「くっ……!? こ、これはまさか……!!」
エバンス「じ、地震か……!!」
妖精「そう……。これが、地属性の力がもたらす……もう一つの影響だよ」
ローガン「これが散発的に来るとなるとかなり厄介だな……!」
↓1〜2コンマ ランダムイベント
01-05 強敵
06-20 敵襲
21-35 遭遇
36-50 食料発見(コンマ)
51-65 場所発見(コンマ)
65-80 良いこと(自由安価)
81-95 旅は道連れ
96-00 旅は道連れ(稀)
187 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/11(土) 20:07:42.78 ID:8+NLHz4N0
あ
188 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/11(土) 20:07:48.27 ID:Wer/3dN6o
おー
189 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/11(土) 20:16:06.43 ID:Vb+rNfVt0
良いことがあり、そして何者かと遭遇します
↓1自由安価 起こった良いこと
↓2コンマ
01-30 クロシュヴィア
31-60 ブラッド
61-90 金髪おさげ少女の率いる小隊
91-00 黒騎士
190 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/11(土) 20:16:55.53 ID:TXGqbsMDO
移動魔法図書館登場
191 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/11(土) 20:17:15.92 ID:o8gRTq21o
えいえい
192 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/11(土) 21:28:54.80 ID:Vb+rNfVt0
強化ソリ「」シャーッ
イリス「……ん? ええっ!? ちょ、ちょっと待ってミスティ!!」
ミスティ「何……んん!?」
妖精「なあに、二人して変な声出して……えっ!!?」
浮遊する謎の扉「」フヨフヨ
エバンス「なんだありゃ!? 扉が浮いてるぞ!?」
イリス「ローガンさん! あれってユーシリアではよくあるものなんですか!?」
エバンス「いや、あんなものは私も初めて見た……」
ミスティ「……近付いて見る?」
妖精「危なくないかなあ……。中から恐ろしい怪物が出てくるかも……」
イリス「でも気になるし行ってみよう!」
*
浮遊する謎の扉「」フヨフヨ
妖精「……邪悪な気配は感じられないけど……だからって危険でない保証はどこにもないよ」
イリス「でも……この扉の先に何か凄いものがあると、魔法使いの勘が告げています!」
ミスティ「同感よ。この先に凄く良いものがある気がするわ」
妖精「わかったよぉ……。でもくれぐれも注意してね? 危なくなったらすぐに引き返すよ?」
イリス「はい!」
クロシュ「ん!」
エバンス「よし、意見はまとまったな! 開けるぞ……」ガチャッ
浮遊する謎の扉「」ギィィィ…
*
193 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/11(土) 21:30:25.66 ID:Vb+rNfVt0
―???
無限に続く本棚「」コオオオ…
エバンス「うお……!? こ、こりゃあ……」
ローガン「なんという圧倒的な本の数だ……! 天井も、奥行きも、見渡せん……!」
イリス「これって、まさか……伝説の、アカシャ図書館じゃ……!!?」
ミスティ「嘘でしょ……。アカシャ図書館なんて実在するわけ……」
「縺薙s縺ォ縺。縺ッ縲ゅh縺?%縺昴>繧峨▲縺励c縺?∪縺励◆」
妖精「!?」バッ
クロシュ「わ……!」
イリス「な、な、な……」
不定形の何か「縺ゅ≠縺励∪縺」縺溘?ょ、ア謨怜、ア謨」
グニョグニョ…ポン!
黒い妖精「失礼しました。これで通じますか?」フヨフヨ
ミスティ「よ、妖精に……なった……!?」
黒い妖精「あなた方の中で、最も長く生きている方の姿を参考にさせていただきました。ヒト、またはスライムの姿の方が相応しいですか?」
妖精「い、いや……好きにすれば良いと思う。ええと……まず、何から聞けば良いのか……」
黒い妖精→司書「申し遅れてしまいました。私はここの司書のような役職を務めております。名前は特にないので、お気軽に司書とお呼びください」
イリス「司書……さん。ええと、この……図書館?は、一体……?」
司書「ここは、時の始まりから終わりまで、あらゆる知識と記録が集まる場所です。あなた方にとっては紙の本が所蔵された図書館という媒体が、最も相応しい形態だったのでしょう」
妖精「……来る者によって、姿形が変化するの?」
司書「はい。あなた方にもわかりやすい例を挙げるなら、巻物や石板が収められた場所となったこともあります」
イリス「す、すすす……すごい!! やっぱり伝説は本当だったんだ! アカシャ大図書館は実在したんだ!!」
司書「この場所をそのように呼称する方もおりますね。正式名称は特にないので、ご自由にお呼びください」
ミスティ「……ここにある本を読めば、あらゆる知識、記録が手に入るということ?」
司書「はい。しかし本来、ここは意識を有する者が入れる場所ではございません。ここを出れば、ここで知り得たことの全ては水泡の如く消え失せるでしょう」
イリス「そ、そんな……!」
エバンス「まあ……そんな美味い話はないよな」
司書「しかしあなた方はどうやら、運命神の祝福を受けているご様子。もしかしたら、ページ1枚分くらいであれば知識を持ち帰ることも不可能ではないかもしれません」
妖精「……ここで過ごす時間は、外界の流れと同じ?」
司書「いいえ。ここは全ての時を超越せし空間。扉を出れば、あなた方は元の時間、場所に戻れましょう」
ミスティ「……どうして、あの平原でここの扉が浮いていたの?」
司書「この星は時空を歪める力で溢れているので、時折入口が開かれてしまうことがあるようです。今回もそのような偶然が発生したものかと思われます。ここをアカシャ図書館と名付け伝説として広めた方も、元はそのような偶然から迷い込み、奇跡的に知識を持ち帰ることのできた人物なのでしょう」
エバンス「理解が追いつかねえ……。でも、ものすごく幸運だってことはわかるぜ!」
司書「どうします? 閲覧されていきますか?」
イリス「……いいよね!? これだけの知識、読まない方が損だし!!」
妖精「まあ……。でもなんだかちょっと不安だし、いくら時間が流れてないとしてもなるべく早く戻ろうよ」
クロシュ「うん……!」
↓1コンマ
01-50 全部忘れました
51-90 全員得意分野の経験+1
91-92 イリス 星属性LVUP
93-94 ミスティ 氷属性LVUP
95-96 ローガン 守の極意
97-98 エバンス 剣の極意
99-00 クロシュ ???
194 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/11(土) 21:33:17.38 ID:FrrMyiW+0
あ
195 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/11(土) 21:41:02.91 ID:Vb+rNfVt0
―ユーシリア平原
ヒュオオオオオ――…
生い茂った草花「」サワサワ…
イリス「……あれ?」
ミスティ「……くぐったら消えたわね。あの扉……」
エバンス「なんだったんだろうな? 怪奇現象か?」
ローガン「ううむ……。私が騎士であれば、不審な扉が浮いていたと急いで報告に戻ったところだが……」
妖精「変なこともあるんだなあ……。まだまだ知らないことがいっぱいあって退屈しないよ。この世界は」
クロシュ「……」モニョニョ
◆
196 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/11(土) 22:26:15.42 ID:Vb+rNfVt0
―夕方
ユーシリア湖 湖畔
大きな湖「」ユラユラ
強化ソリ「」シャー
イリス「おお〜広大な湖!」
ミスティ「絶景ね……」
ローガン「ここはユーシリア湖。ユーシリア帝国内で最も大きな湖だ。豊富に淡水を確保できる貴重な場所でもある」
妖精「良い雰囲気の湖だね。急ぎの旅じゃなければ、少しくらいゆっくりしていきたかったところだけど」
ミスティ「じゃあ今夜はここの湖畔で野営しましょうか」
エバンス「そろそろ日没だし丁度良いな」
*
―夕方
ユーシリア湖 湖畔
焚き火「」パチパチ
鍋「」グツグツ
イリス「〜〜♪」
クロシュ(……ごはんまでは……まだ時間がある……)
クロシュ(ちょっと探検、してこよ……)トコトコ
*
197 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/11(土) 22:27:29.68 ID:Vb+rNfVt0
―ユーシリア湖 湖畔
小さなお墓「」
クロシュ「……お墓」
お供え物のリンゴ「」ポン
クロシュ「……リンゴ。きれい」
クロシュ「……」ナムナム
黒騎士「……」ナムナム
クロシュ「わ……!」
黒騎士「やあ、スライムの子よ」
クロシュ「わわ……! え、えと……わかるの……?」
黒騎士「纏う雰囲気でわかるさ。お祈りに来てくれたのかな?」
クロシュ「えと……。探検してたら……見つけたから……」
黒騎士「そうか! ここにはね、神様が眠っているんだよ」
クロシュ「かみさま……?」
黒騎士「ああ。世界を救うために身を捧げた、尊い女神様なんだ」
クロシュ「わあ……」
黒騎士「俺は女神様の騎士なんだ。だからここで、女神様を守ってる。羨ましいかい?」
クロシュ「えと……すごい、と思う……」
黒騎士「ははっ、ありがとう!」
クロシュ「……えと……わたし、クロシュって、いいます」
黒騎士→ヴァン「クロシュちゃんと言うのだね。俺はヴァン! 女神の騎士、ヴァン・アナザールートだ!」
クロシュ「わあ……!」
ヴァン「クロシュちゃんは、一人で探検しに来たのかい?」
クロシュ「えと……みんなで、首都に行く途中で……。今夜は湖畔で休もうって、ことになったから……。探検、してた」
ヴァン「ははっ、それはいけないな! 一人でフラフラ出歩いたら、他のみんなに心配をかけちゃうんじゃないかい?」
クロシュ「んゅ……。ヴァンさんは……ここの近くに、住んでるの……?」
ヴァン「そうとも! 女神様の騎士だからね、いつ何時であってもすぐに駆けつけられるようにしているのさ」
クロシュ「……でも……寂しく、ない……?」
ヴァン「女神様と一緒なのに、どうして寂しいと思うんだい?」
クロシュ「あ……そうかも……」
ヴァン「ははっ、クロシュちゃんは面白い子だ」
クロシュ「……わたしたち……ここの近くで、ごはん、食べる……。ヴァンさんも……食べる……?」
ヴァン「へえ、いいのかい? 女神様の騎士が食卓にいたら、みんな萎縮しちゃわないかな?」
クロシュ「大丈夫だと思う……!」
ヴァン「ははっ! それじゃあありがたくいただこう! みんなの元へ案内してくれるかな?」
*
198 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/11(土) 22:28:55.32 ID:Vb+rNfVt0
―夕方
湖畔 野営地
ヴァン「こんにちは!」ガションガション!
妖精「うええっ!?」
エバンス「だ、誰だあんた!?」
ヴァン「俺はヴァン・アナザールート! 女神様の騎士だ! クロシュちゃんのお誘いで、ごはんを貰いに来た!」
イリス「め、女神様の騎士……?」
ミスティ「変な人を拾ってきたわね、クロシュ……」
クロシュ「んへへ……」
ローガン(……あれは確か、ユーシリア魔法騎士団の最精鋭にのみ与えられていたという黒鎧……。しかし黒鎧は、私が騎士団に入るよりもずっと前に廃止されたはず……。それにヴァン・アナザールートという名前もどこかで聞き覚えがある気がする……。何者だ、あの男……)
☆黒騎士のヴァンと遭遇し、交流を図ることができます(自由行動数+1)
野営地で一泊します
↓1〜4 自由安価 野営中何をする?
199 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/11(土) 22:39:18.38 ID:+/Qm0si9o
ヴァンの顔を見せいと軽口をたたく
200 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/11(土) 22:39:24.47 ID:+TCmvrmtO
ローガン 回転ノコギリを使った新技の開発をしてみる
201 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/11(土) 22:42:17.44 ID:8+NLHz4N0
イリスとクロシュと妖精とヴァンで料理
202 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/11(土) 22:42:44.88 ID:FmCdKehaO
今のユーシリアの情勢を聞く
203 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/11(土) 22:43:56.97 ID:FrrMyiW+0
クロシュ
ヴァンと一緒にさらに 防御力の訓練
204 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/11(土) 22:52:15.95 ID:Vb+rNfVt0
というわけで本日はここまでとなります。次回はヴァン氏のご尊顔編、ローガン氏の回転ノコギリ技編、みんなでお料理編、ユーシリアの情勢を聞いてみよう編となります
今回はローガン氏が鋼の甲冑ゴーレムを作れるようになったり、クロシュちゃんが久しぶりに防御練習をしたり、ミスティさんが氷の爆弾を作れるようになったり、謎の図書館に迷い込んだ気がしたけど全て忘れたり、謎の黒騎士と出会ってしまったりしたようです
謎の黒騎士ヴァン氏が何者なのかは今のところ不明ですが、実のところ投下キャラクター案の内容を読むとその正体が簡単にわかってしまうらしいです。しかしクロシュたちは決して知り得ない情報なので、クロシュたちがそれを知ることになる日が来るかどうかは今はまだわかりません。がんばっていただきたいところであります
それでは本日もありがとうございました。次回もよろしくお願いいたします
205 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/11(土) 23:00:21.83 ID:Wer/3dN6o
おつです
本当にスゴい人拾ってきたなクロシュちゃん
友好的な関係を維持したいがはたして
206 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/12(日) 14:03:58.86 ID:f/Mklfoc0
おつ
まぁ高コンマでの出会いだしプラスに働きそうではある
207 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/12(日) 17:05:39.91 ID:/OKfq64k0
ヴァン氏は謎の人物ですが、今のところ特に喧嘩になりそうな様子はないようです。今後どうなるかは未知数と言えるでしょう
そして実際高いコンマでの出会いなので、よほどひどいことが起きない限り良い方向に進む可能性が高いかもしれません。状況を注視していただければと思います
208 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/12(日) 17:06:50.65 ID:/OKfq64k0
―夕方
湖畔 野営地
焚き火「」パチパチ
イリス「ヴァンさんは食べられないものとかありますか?」
ヴァン「特にはないかな?」
イリス「わかりました! あ、そういえば……食べる時は流石に兜を外しますよね……?」
クロシュ「顔……見てみたい……!」
ヴァン「俺の顔か? いいだろう」スッ
カポッ
↓1コンマ
01-10 暗黒
11-50 濃い灰色
51-90 灰色
91-00 イケメン
209 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/12(日) 17:07:14.87 ID:f/Mklfoc0
あ
210 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/12(日) 17:39:15.66 ID:/OKfq64k0
赤髪の灰色イケメン「改めて、ヴァン・アナザールートだ。よろしく!」ニコッ
イリス「わあ、イケメン!」
エバンス「おお……女神の騎士を名乗れるくらいの顔ではあるな」
ヴァン「フッ、そうか? まあ俺は女神の騎士だからな」
妖精(んん……? あんな肌の色の種族なんていたっけ……? テラヌス地方の人とかはもうちょっと赤みがかった褐色だし……。それに……なんというか、この気配は……)
妖精(……いや、やめておこう。ちょっと変わってはいるけど、普通に話せてるし)
*
ヴァン「ごはんを貰いに来たとは言ったが、タダメシ食いは性に合わないんだ。できることがあれば手伝っても良いかい?」
イリス「それならせっかくですし手伝ってもらいますね」
クロシュ「わたしも、手伝う……! 妖精さんも……!」
妖精「え、私も……?」
イリス「あはは、じゃあ今日はみんなで作ろう!」
↓1〜2 食材を1〜2つ選択
肉類:トリ肉、ケモノ肉
魚介:オオキイタニシ、ザリガニ、ウナギ
野菜:野草、ノラ豆、ゴボウの根っこ、しわしわカボチャ
穀物:ノラ米、ノラ小麦、ヤマイモ、しわしわモロコシ
果実:リンゴ、どんぐり、しわしわリンゴ
卵乳:トリの卵
特殊:スライムゼラチン、ブラッドワイン、精霊樹のジャム、お宿の焼き菓子、マジカルシュガー、マジカルスパイス
211 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/12(日) 17:41:17.21 ID:hjealSv9O
ザリガニリンゴ
212 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/12(日) 17:57:32.43 ID:V49c+/Xl0
ノラゴメ ウナギ
213 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/12(日) 19:33:55.22 ID:/OKfq64k0
エバンス「ザリガニとウナギを取ってきたぞ!」スタスタ
ザリガニ「」ポン
ウナギ「」ポン
イリス「わあ、ザリガニにウナギ!」
ローガン「私は米を採ってきた。恐らく元は食用米として作られていたものが野生化したものだ」スタスタ
ノラ米「」ポン
イリス「久しぶりのお米ですね!」
ミスティ「私は……リンゴを採って来たわ」スタスタ
リンゴ「」ポン
イリス「わあ、綺麗なリンゴ!」
ミスティ「ただ……ちょっと気になることがあったのよ。聞いてくれるかしら、妖精」
妖精「え、私?」
ミスティ「ええ。実はもう少し離れたところでもリンゴの木を見つけたのだけれど……そこに生えていたリンゴは、これみたいに綺麗なリンゴじゃなくて、しわしわに痩せ細っていたのよ……。なんでかしら……」
イリス「えっ……!? 今のユーシリアは地属性の力が高まってるから植物も活性化してるはずじゃ……!?」
妖精「……高まりすぎてるのかも」
ローガン「高まりすぎている……?」
妖精「うん。人間で例えるなら……毎日三食、脂肪分たっぷりのステーキ肉を食べるような状態……って感じなのかも」
エバンス「うっ……ステーキは俺も好きだが、毎日三食はきついな……」
妖精「過剰な栄養がかえって健康を害するのは、動物も植物も同じ。確かユーシリアは元々肥沃な土地だったらしいから……肥沃な大地がさらに活性化しちゃったら、元々十分だった栄養が過剰になってもおかしくないかも」
ローガン「なるほど……。栄養の足りていない土地であれば丁度良くなるかもしれんが、元々足りていた場所では逆効果になりかねないということか……」
妖精「実際にそのリンゴの木を見てきたわけじゃないから、今思いついた仮説だけどね」
*
煮込みリンゴとザリガニとウナギの炊き込みご飯「」ポン!
クロシュ「わああ……!」
イリス「煮込みリンゴとザリガニとウナギの炊き込みご飯です!」
ヴァン「おお〜!」
妖精「つかれた……」
ミスティ「お疲れ様……。ちょっと変わった組み合わせね……」
エバンス「あまりメジャーじゃないが、煮込みリンゴを使った炊き込みご飯ってけっこう美味いんだぜ」
ローガン「うむ……ではいただこう!」
*
スライムクロシュ「〜〜♪」モニョモニョ モグモグ
ミスティ「なるほど……確かにけっこういけるわね……」モグモグ
エバンス「けっこう美味いだろ?」モグモグ
ローガン「ザリガニとウナギという塩気のある力強い魚介に、リンゴ果汁が染み渡った甘みのある米がなかなか合う……!」モグモグ
妖精「まあこういう食べ方も悪くないかも」モグモグ
ヴァン「リンゴにこんな食べ方があったのか……! 今度女神様にも食べてもらおう!」モグモグ
イリス「おかわりもまだあるからどんどん食べてね、クロシュちゃん!」
スライムクロシュ「〜〜!」モニョニョ
☆ごはんを食べて元気になりました
次回戦闘時、コンマに+10の値が加算されます
◆
214 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/12(日) 19:34:40.05 ID:/OKfq64k0
―夜
湖畔 野営地から少し離れた場所
回転ノコギリ「」ギャリギャリ
ローガン「ふむ……」
妖精「今度はどうしたの?」
ローガン「いや……最近回転ノコギリをあまり使っていないな、と……」
妖精「まあ元々ローガンは防御の専門だったしね。攻め手が足りてるってことでもあるし、あえてローガンが攻めに回る必要もないんじゃない? 昨日もゴーレム作りを習得したことなんだし」
ローガン「それはそうだが、私としてはいかなる状況にも対応できるようにしておきたいのだ。例えばパーティが分断された場合、攻撃が疎かになってしまうと合流も難しいだろう」
妖精「それはまあそうだけど……。そんなに焦ることないんじゃない? 今すぐ恐ろしい敵と戦う予定があるわけでもないんだしさ」
ローガン「シノホシのような恐るべき攻撃者が、いつどこで襲って来るかはわからぬ。世界樹の光を追っている我々は、楽観していられる立場ではないはずだ」
妖精「そ、そうだけどさあ……。そんなに毎日気を張ってたら、疲れちゃうよ……」
ローガン「……すまない。祖国に戻ってきたからか、少し気が逸っているのかもしれん」
妖精「いやまあ……ローガンの言うことも正しいし」
ローガン「少し素振りをしたら戻る」スタスタ
妖精「ローガン……」
↓1コンマ(連日で異なる新技開発 -5)
01-10 肩を壊した
11-50 思いつかなかった 剣経験+1
51-90 甲冑ゴーレムが回転ノコギリを装備できるようになった 剣経験+1、魔法経験+1
91-00 植物特効
215 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/12(日) 19:34:59.93 ID:uIjpBilpo
こんま
216 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/12(日) 19:56:00.66 ID:/OKfq64k0
鋼の甲冑ゴーレム「」ガショガション
即席回転ノコギリ「」ギャリリリ!
ローガン「……うむ、悪くなさそうだ。ゴーレムの扱いにも少し慣れてきたかもしれん」
ローガン「……」
ローガン(この地にいると……嫌でも思い出す。全てが手遅れだった、あの夜のことを……)
ローガン(……実際、焦っている。焦る理由も自覚している。だが……焦らずにいることが、できない)
ローガン(こんな調子では、妖精くんの言う通り疲労が溜まり続け……いつか、大きな失敗をしでかしてしまうだろう)
ローガン(………だが……気を鎮めるには、どうすれば良い?)
――荒らされた室内『』グシャア
――広がった血溜まり『』ドプ…
――原型を留めていない二つの――…
ローガン(……私は未だ……何一つとして、許していない)
◆
217 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/12(日) 20:07:14.28 ID:/OKfq64k0
―夜
湖畔 野営地
エバンス「そういえば、ヴァンはこの国に住んでるんだよな?」
ヴァン「そうとも。より詳しく言えば、俺はこの地に眠る女神様をお守りしているんだ」
エバンス「お、おう……。まあそれはわかったけど、今のこの国の情勢とかは知ってるか?」
ヴァン「この国の情勢?」
エバンス「ああ。なんか皇帝が代替わりしててんわやんわとかなんとかって噂は聞いてるんだが」
ヴァン「……」
↓1コンマ
01-10 救済の日は近い
11-50 全然知らない
51-90 最近騒がしい
91-00 女神様のお陰だ
218 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/12(日) 20:08:08.17 ID:f/Mklfoc0
あ
219 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/12(日) 20:32:31.62 ID:/OKfq64k0
ヴァン「うーん……わからない! ごめん! 俺はいつも女神様を守っているから他のことは少し疎いんだ」
エバンス「そ、そうか。まあそんなような気はしてたし大丈夫だ」
ヴァン「代わりに女神様の最近の情勢を教えよう! 女神様は昨日も今日も明日も健やかで慈しみ深くいらっしゃるんだ!」
エバンス「そうかあ……。あんたの言う女神様ってのはすごいんだなあ……」
ヴァン「そりゃあもう凄いぞ! なんてったって――」
◇
ヴァン「――という具合に、優しく美しく慈悲深いんだ!!」
クロシュ「わああ……!」キラキラ
エバンス「……」zzz
ミスティ「ま、まだ話してるわ……」
イリス「付き合ってあげられるクロシュちゃんも凄いかも……」
◆
220 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/12(日) 20:33:32.73 ID:/OKfq64k0
―翌朝
チュンチュン
静かなユーシリア湖「」ユラユラ
妖精「んん〜気持ちの良い朝! やっぱり湖って良いね」ググッ
クロシュ「ん……!」ググッ
妖精「そういえばヴァンの奴は? 昨日は遅くまで熱心に語ってたけど」
クロシュ「ほえ……?」キョロキョロ
*
―湖畔
クロシュ「??」キョロキョロ トコトコ
イリス「えっと……小さなお墓があって、そこで会ったんだよね?」
クロシュ「うん……」
ミスティ「お墓なんて、どこにもないわ……」
クロシュ「んゅ……」
エバンス「だがここにいる全員があのヴァンっていうおかしな男を目撃してるし、言葉も交わしてる。昨日使った食器だって1人分多かったんだ。幻とかじゃないと思うぞ」
ローガン「ううむ……しかしそうだとすると、何だったのだろうか……」
妖精(……空気の流れが僅かに不自然だ。多分、隠蔽の結界か何かが施されてる。頑張れば暴けなくもなさそうだけど――)
――ヴァン『俺は女神様の騎士なんだ!』
妖精(……これは、彼の言う女神様を守る結界なのかも。だったら勝手に土足で上がっちゃだめだよね)
妖精(そっとしておこう)
☆謎の黒騎士ヴァンと別れました
◇
221 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/12(日) 20:44:20.04 ID:/OKfq64k0
―ユーシリア帝国への旅路 3日目
◇クロシュ [あかちゃんスライム]
武:メイドブレード 盾:ラティアの大盾 飾:くすんだ耳飾り
武:竜珠の杖 防:ゴスロリエプロン 飾:不死鳥の羽根
◇妖精 [世話焼き妖精]
武: 盾: 飾:くすんだ耳飾り
武: 防:精霊のレオタード 飾:
◇イリス [星の魔法使い]
武:精霊樹の杖[改] 盾: 飾:くすんだ耳飾り
武: 防:魔術師のローブ 飾:
◇ミスティ [氷の魔法使い]
武:魔銀の短剣 盾: 飾:くすんだ耳飾り
武: 防:氷竜革のローブ 飾:
◇ローガン [鋼の戦士]
武:鋼の剣 盾:灼鋼の盾 飾:くすんだ耳飾り
武:鋼の回転ノコギリ 防:鎖帷子 飾:
◇エバンス [地の傭兵]
武:古代の鉄槌 盾: 飾:くすんだ耳飾り
武:魔銀の剣 防:硬質革鎧 飾:
◯所持アイテム
[道具] [装備品] [大事なもの]
運命賽*4 蜘蛛絹の下着 魔族国永久旅券
会心賽*0 ザリガニのお守り フメイの服の切れ端
反魂丹*2 大きな巻き貝 精霊の印
鉄鍋+携帯調理器具 大きな軽石 精霊樹の実のジャム
「星の魔力」上中 闇の欠片 精霊樹の鉢植え+赤雷球
お宿の焼き菓子 フリルワンピ水着 フメイとアリシラの人形
お宿の妖精の織物 魔法学園のスク水 メルルの帽子
魔導飯盒 炎鉱石 溶岩石のアミュレット
妨害魔力波発生装置 ガラスのザリガニ 太陽のメダリオン
属性大全 踊り子の双剣 暗黒優待券
魔王図鑑 サボテンドラゴンの花 冒険者証(ランク1)
氷精の魔導書 精霊のローブ 大魔女帝国渡航権
ブラッドワイン*3 かたたたきけん
マッスルワイン*1 大魔女帝国滞在許可証
吸血鬼殺ワイン*1 風船印のパラシュート
綺麗な砂 ラティア勲章
魔術書「正負の属性」
吸血鬼の日焼け止め
日蝕の傘
大魔女サイン*1
古代のセラミック
◯現在の目標
・フメイちゃんを探す
・世界樹の光を追う[2/5]
◯仲間の目標
・ブラッドを倒す(ミスティ)
◯経験値
・剣技[3/6](クロシュ)
・魔法[3/6](クロシュ)
・防御[3/6](クロシュ)
・魔法[2/16](イリス)
・剣技[4/6](ミスティ)
・魔法[4/16](ミスティ)
・剣技[9/16](エバンス)
・魔法[0/8](エバンス)
・剣技[6/16](ローガン)
・魔法[3/8](ローガン)
……………………………………………………………………………………
222 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/12(日) 20:44:47.86 ID:/OKfq64k0
―ユーシリア平原
街道
強化ソリ「」シャーッ
クロシュ「……あと、どれくらい……?」
妖精「このペースで行けば、明日のお昼前には着くと思う」
イリス「ユーシリアの首都かあ……一体どんな街なんだろう?」
ローガン「……先に言っておくが、イスファハーンや大魔女帝国と比べれば文明の水準は低い。あまり期待はしない方が良いだろう」
エバンス「いや、その二国が異常なだけだろ……」
イリス「タワマン、だっけ……。天を衝くような巨塔がただの集合住宅なんだもん、常識が覆されたよ……」
妖精「まあイスファハーンと大魔女帝国を基準にしちゃだめなのは間違いないね、うん……」
↓1〜2コンマ ランダムイベント
01-05 強敵
06-20 敵襲
21-35 遭遇
36-50 食料発見(コンマ)
51-65 場所発見(コンマ)
65-80 良いこと(自由安価)
81-95 旅は道連れ
96-00 旅は道連れ(稀)
223 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/12(日) 20:45:14.69 ID:QFfF2XzxO
あ
224 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/12(日) 20:46:30.33 ID:hjealSv9O
な
225 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/12(日) 20:50:06.20 ID:/OKfq64k0
またしても良いことがあり、そして再び何者かと遭遇します
↓1自由安価 起こった良いこと
↓2コンマ
01-25 クロシュヴィア
26-50 ブラッド
51-00 金髪おさげ少女の率いる小隊
226 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/12(日) 20:50:17.86 ID:dpYGENyVo
風雪ハーピィさんとエンカウント
227 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/12(日) 20:50:54.64 ID:ZOyardII0
治癒魔法の教本を発見
228 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/12(日) 20:51:32.05 ID:f/Mklfoc0
あ
229 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/12(日) 21:48:13.35 ID:/OKfq64k0
強化ソリ「」シャーッ
「お〜い!」バサッバサッ
イリス「……今、何か声が聞こえたような……」
ハーピィ記者「聞き間違いではないと思いますよ。お久しぶりです皆さん」ヌッ
イリス「うわあっ!?」ドテッ
クロシュ「わ……!」
ミスティ「出たわね……」
妖精「魔族国の捏造新聞記者!」
ハーピィ記者「風評被害です!」
ローガン「風評被害を広める側だろう、君は……。しかし魔族国の記者がなぜこんなところに?」
ハーピィ記者「なんでって、ここ最近のユーシリア帝国が激アツだからですよ! 記者魂が震えて夜しか眠れないんです!」
ミスティ「ちゃんと眠れてるんじゃない……。で、たまたま私たちを見かけたから挨拶に来たってこと?」
ハーピィ記者「そういうことです。でもあなた方がいるということはやはり私の見立て通り、植物の異常状態と相次ぐ地震は世界樹の光に起因するものだったということですね」
妖精「けっこう調べてるんだ。それじゃあいろいろ教えてよ、私たちまだ首都にも着いてないから全然知らないんだよ、この国の情勢とか」
ハーピィ記者「情勢とざっくり言われても何から話したものか……。ホットな話題が多すぎる上にどれも甲乙付けがたいんですよこれが……!」
イリス「ホットな話題……」
ハーピィ記者「ええい、順番に話しましょう! まず今言った植物の異常と地震の影響について。まああえて私が言うまでもなく、作物がダメになったりならなかったりで食糧事情は芳しくない状況のようです。ただでさえでかいスラムに貧民が大勢いるような国なのに、ここからさらに食料供給がヤバいなんてことになったら……目も当てられないことになるでしょうねえ」
エバンス「ま、マジでヤバいじゃねえかそれは……」
ハーピィ記者「今はまだ王宮が緊急時用に備蓄していた食料を開放したことでなんとか凌いでいるようですけど、いつまで持つことやら。それで地震についてですが……これはあえて私が言及するまでもないですよね。地震が起きれば家屋が崩れ、住人も死にます。以上です」
妖精「……」
ハーピィ記者「妖精さんや緑の国の方々が気に病むことではないですね。王国のアホ共が世界樹の果実を狙ったのが悪いですから」
妖精「わかってるよ。気に病んでなんかないし」
ハーピィ記者「アハハ、失礼しました! でも問題はこれだけじゃないですよ……! 前皇帝が遠征中にサックリ逝ったのはご存知で?」
ローガン「噂程度には。仔細は知らぬ」
ハーピィ記者「なんか遠征中に暗殺されたらしいですよ。犯人は不明ですが、ユーシリア国内では魔族の仕業っていう見方が主流になっているようです。真相は闇の中ですがね」
イリス「それは……」
ハーピィ記者「私からはノーコメントです。まあでも、魔族差別の根強いここの国民たちにとっては、魔族の襲撃による名誉の戦死なんて物語の方がいろいろ都合がよろしいのでは?」
妖精「まあ例え本当に魔族の仕業だとしても、魔族全体にその責を問うのは間違ってるね。悪いのはその襲撃した本人だけなんだから」
ハーピィ記者「そういうことです! んで、皇帝がぽっくり逝けばその隙を見逃すほど周辺国が生易しいはずもなく――」
ローガン「攻め入られ、多くの領土を失ったそうだな。特に王国の侵攻が激しいものだったと聞く」
ハーピィ記者「その通り! 私としては人間同士どんどん潰し合えとしか思わな、ごほん!! 戦争とは悲しいものです。早くいろいろ収まると良いですね」
ミスティ「本音ダダ漏れだったわね……」
ハーピィ記者「でも面白いのが、これだけ周辺国に好き放題されても、怒りの矛先が向かうのは国内の魔族や他の非人間種なんですね。ユーシリア国内の魔族弾圧は一層過激化し、酷い有り様のようです。しかしそんな状況に一石を投じる者が一人……。なんと、それは――」
ハーピィ記者「――お、丁度面白いのが来たみたいです。私はしばらく身を隠させて頂きますので、機会があれば今夜にでもまたお会いしましょう!」バサッ ビュンッ!!
ハーピィの羽根「」ヒラヒラ
イリス「えっ……?」
ミスティ「ん……? 街道の向こうから何かがこっちに来るわ。あれは……」
ローガン「……武装した騎士団の小隊だな。こちらは正式に入国しているのだから、問題はないはずだ。職務質問くらいはされるかもしれんが……」
*
230 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/12(日) 22:13:47.88 ID:/OKfq64k0
騎士団の小隊「」パカラッパカラッ
強化ソリ「」スイー…
金髪おさげの小隊長「そこの……ソリ! 止まりなさい!」
強化ソリ「」キキッ
ミスティ「……何?」
金髪おさげの小隊長「……ええと、身分を証明できるものはありますか?」
ローガン「冒険者証で構わないだろうか?」ヌッ
金髪おさげの小隊長「えっ……!? ろ、ローガン隊長!!?」
帝国騎士A「えっ!?」
帝国騎士B「なに!?」
ザワザワ…
ローガン「……久しぶりだな、エルザくん。まさか君が小隊長を任されるようになっていたとは」
金髪おさげの小隊長→エルザ「お、お久しぶりですローガン隊ちょ……ローガンさん! え、ええと……こ、この度は……」モゴモゴ
エバンス「……旦那、けっこう偉い役職だったのか?」
ローガン「いや、そんなことはないと思うが……。とにかく、冒険者証で構わないか?」
エルザ「は、はい! もちろん構いま――」
無精髭の痩せ型騎士「おいおい、天下の魔法騎士団が下々相手にそんな態度取ってどうすんだよ隊長」ヌッ
ローガン「君は……」
エルザ「さ、サージェスさん……!」
無精髭の痩せ型騎士→サージェス「よおローガン。今更どんな風の吹き回しで戻ってきたんだ?」ニヤニヤ
ローガン「用が済んだらすぐに出ていくさ」
サージェス「用って何だ?」
ローガン「答える義務はないと思うが」
サージェス「ほう? 天下のユーシリア魔法騎士団に楯突く気か?」
ローガン「それは越権行為だろう。エルザくん、隊員の教育がなっていないようだが?」
エルザ「ひゃい!? あ、も、申し訳ありません! サージェスさん、やめてください! 越権行為ですよ!」
サージェス「へへっ、わかってますよ。冗談です、冗談」ヘラヘラ
ローガン「フッ……相変わらずのようだな」
*
クロシュ「……」ドキドキ
クロシュの冒険者証「ランク1」ポン
エルザ「……はい、確認終わりました。冒険者さんだったんだね。ありがとう、返すね」スッ
クロシュ「ん……」スッ
エルザ「でも、ええと……これはどういったパーティなんですか? いえ、これは職務質問ではなく単なる私個人の質問なので答えなくても構わないんですけど」
サージェス「冒険者でも敬遠するような情勢だぜ、今のこの国は。それとも義勇兵にでもなりに来たのかよ?」
ローガン(……どう答える?)
妖精(騎士団に詳しいのはローガンだし……)
クロシュ「……」
↓1〜 先取2
1.世界樹の光を探している
2.適当に誤魔化す
0.自由安価(票数は内容ごと)
231 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/12(日) 22:15:52.50 ID:hjealSv9O
2
232 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/12(日) 22:16:54.71 ID:uIjpBilpo
1
233 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/12(日) 22:17:53.96 ID:ig3b9ojK0
1
234 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/12(日) 23:06:06.26 ID:/OKfq64k0
ローガン(……騎士団の情報が得られれば、光の探索に役立つかもしれん。正直に言おう)
妖精(わかった)
ローガン「かなり前、緑の国フォレスティナの世界樹から光が飛んだことを知っているか?」
エルザ「えっ……!?」
サージェス「……ああ、知ってるが」
ローガン「我々はそれを探しに来た。緑の国の使者として、世界樹の光を星へ返還する為に」
エルザ「!!?」
サージェス「……」
妖精(……ね、ねえ……なんかこの反応、変じゃない?)
ローガン(う、うむ……。まさか……この小隊……いやいや、まさか……)
235 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/12(日) 23:07:00.09 ID:/OKfq64k0
エルザ「……卑怯な真似はしたくないので、私も正直に言います。私たちも追っているんです。この国を脅かしている、その光を」
サージェス「チッ……」
妖精「あー……」
ローガン「……」ダラダラ
エルザ「つまり……ローガンさんたちとは、目的の競合する敵同士というわけです」
妖精「……ええと、私たち、一応緑の国の使者だから……あなたたち騎士が私たちを攻撃したら、国際問題に……」
サージェス「鎖国して国交断絶した国とどんな問題が起きるってんだ?」
妖精「ぐっ……。で、でも……あの光を放っておけばこの国がどんなことになるかわかるでしょ……!? だからここは私たちに任せた方が……」
エルザ「……あなたたちの国が光を飛び散らせたせいで、こんな事態になったのに?」
妖精「ぐえっ……」
クロシュ「よ、妖精さんたちは……そうしたくして、したわけじゃ、なくて……!」
サージェス「知らねえよ。てめえらの管理不行き届きがこんな事態を招いたんだろうが」
妖精「」
イリス(今まさに大変なことになっているこの国の人にとっては、情勢が全てだ……。私たちは妖精さんたちが悪くないことを知っているけれど……彼らにもそれをわかれと押し付けることは……)
ミスティ「は? 妖精たちは最善を尽くしたわ。何も知らない部外者が吠えないでくれるかしら」
イリス(み、ミスティ……!!)
サージェス「最善を尽くしたからなんだ? それで腐った作物が元に戻んのか? 死んだ奴が墓から這い出てくんのか? ああ?」
ミスティ「矛先が違うってのよ!! あなたたちが真に憎むべきは――」
妖精「い、いいよミスティ……。実際、私たちの管理が甘かったんだ。それが、あの結果を招いた……」
ミスティ「妖精……」
エルザ「それじゃあ……この国に落ちた光は、私たちに任せて頂けるんですね?」
妖精「……ううん。それとこれともまた別。この国が負った損害については、フォレスティナの責任として賠償する……。でも、世界樹の光は星に還さないとだめなの! 世界樹の光が星に還らない状態が長く続けば、いつか大変な崩壊が起きちゃう……!!」
エルザ「……じゃあやっぱり、敵同士ってことですね」
ローガン「エルザくん……。妖精くんの言っていることは本当のことなのだ。わかってくれないか……」
エルザ「……ローガンさんこそ……このままじゃ、世界が崩壊する前にユーシリアが壊れちゃうんです……!! ……やっぱり、捨てた国のことなんか、どうでも良いんですか……?」
ローガン「そんな、ことは……」
サージェス「ハッ、どうでも良いに決まってるだろ。妻子の命日にすら墓参りに戻らねえ男だぞ?」
ローガン「……」
エルザ「………ルクリリさんには伝えないでおきます。なるべく早くこの国から出ていってくださいね。それでは失礼します。皆、行きますよ」スッ
離れていく騎士団小隊「」パカラッパカラッ…
ローガン「……」
クロシュ「ローガンさん……」
*
サージェス「おい、あいつらしょっぴいて行かなくて良いのかよ? 敵だろ隊長」パカラッパカラッ
エルザ「彼らに本気で抵抗された場合、互いに甚大な被害が出ます。私は小隊長なので、隊員の身の安全を優先しなければなりません」パカラッパカラッ
サージェス「……模範解答どうも。ま、確かに俺もまだ死にたかねえや」パカラッパカラッ
エルザ「………どうして……こんな時に、そんな理由で戻ってきたんですか……。ローガン隊長……!!」ギリリ
◆
236 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/12(日) 23:20:48.93 ID:/OKfq64k0
―夜
街道沿い 野営地
焚き火「」パチパチ
ローガン「……」
妖精「……」
スライムクロシュ「……」モニョニョ…
イリス(く、空気が……重い……!)
ミスティ(くそ、あいつら好き勝手言ってくれて……)
エバンス(今までで一番深刻みたいだな……この国は……)
ハーピィ記者「いやー大変でしたねえ! でも良かったじゃないですか、ここの国の生の感情を浴びることができて!」バササッ
妖精「うわあ!」
ローガン「ぬう……」
イリス「き、記者さん!」
ハーピィ記者「わかりました? 今回の国は今までとはちょっと違うかもしれませんよ。少なくとも国家権力の協力は簡単に得られないと思った方が良い。この国の宰相さんが血眼になって光探索を命じているみたいですから」
ローガン「宰相が……?」
ハーピィ記者「まあはぐれ者同士、今夜は一杯やりましょう! 聞きたいことがあれば答えてあげますから!」
☆ハーピィ記者と交流することができます(自由行動+1)
野営地で一泊します
↓1〜4 自由安価 野営中何をする?
237 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/12(日) 23:22:12.50 ID:f/Mklfoc0
ハーピィに国に協力できそうな人がいないか聞く
238 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/12(日) 23:23:04.10 ID:ig3b9ojK0
ローガンに当時の魔法騎士団はどんな感じだったかリチャードやさっきの人達以外どんな人がいたのか聞いてみる
239 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/12(日) 23:23:24.86 ID:hjealSv9O
フラナに手紙で相談してみる
240 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/12(日) 23:27:13.71 ID:Uz/9GmTEO
クロシュ
スピリチュアルジェルがやってた
スライム交信を試みて帝国の話を聞いてみる
241 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/12(日) 23:28:17.04 ID:3WTTHDAYO
この国の魔族のアジト的な所の情報を求める
242 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/12(日) 23:34:58.95 ID:/OKfq64k0
というわけで本日はここまでとなります。次回は協力者がいるか聞こう編、魔法騎士団の人員編、フラナ先生相談室編、クロシュのスライム交信編となります
今回は謎の黒騎士ヴァン氏と交流してみたり、ハーピィ記者氏が突然やってきたり、魔法騎士団の方々に本気の怒りをぶつけられてローガンさんと妖精さんのメンタルがデロデロになったりしたようでした
実のところエルザ氏は優しい女の子なのですが、今回はとても状況が悪かったとしか言えないかもしれません。サージェス氏は元から優しくないですが、状況も実際悪かったと言えるでしょう。設定的には一番やばそうなヴァン氏との交流が実は最も和やかだったようです。ローガン氏の明日はどっちなのか。あかちゃんスライムのクロシュに、この大変な国で何ができるというのか――
それでは本日もありがとうございました。次回、明日もたぶん更新できると思います。よろしくお願いいたします
243 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/12(日) 23:46:30.37 ID:Uz/9GmTEO
歴代で一番ピンチの国ユーシリア
伊達にずっと選択されなかっただけはある
244 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/13(月) 00:46:39.80 ID:gxp4CpOZo
おつおつー
皇帝に無策で会いに行ったら、というか会えないかもなこれ
ローガンさん、やっぱりまずい失踪の仕方してたんですね…
245 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/13(月) 00:54:10.84 ID:V/B3fPlLO
今でこそパーティーの頼れる年長者だけど、初期は自暴自棄の気配あったからねローガンさん……
246 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/13(月) 01:34:31.55 ID:zpo/dJ6l0
乙
エルザは魔法騎士団のメンバーだったのね。キャラ募集した魔法騎士団のメンバーが登場しているから他の魔法騎士団のメンバーもどう登場するかクロシュ達とどう関わっていくことになるのかな。
247 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/13(月) 12:24:23.33 ID:ltmxKEBOO
乙
そのうち実りの光巡って戦争とか起きない・・・よね?
248 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/13(月) 17:10:25.85 ID:5V1yIjm10
既に世界樹の光が飛び散ってからけっこうな日数が経過しており、そのうえ前皇帝の殺害、高継承順位者にも相次いだ謎の病気の蔓延、他国の侵攻、魔族弾圧とその反発なども重なり、ユーシリアはとても不安定な状況のようです
現皇帝はおそらく今とても忙しい立場なので、簡単に会うことはできないでしょう
エルザ氏の言動を聞く限りでは、ローガン氏は当時それなりに慕われていたのかもしれません。しかし今は部外者なので、当時の名声が役に立つかどうかはわかりません
登場初期のローガン氏は、無駄死には御免被るが若い女子を守って死ぬなら悪くないみたいな適当な考えで魔族革命に参加するようなおじさんでした。実のところ今でもそういう面がないわけではないのですが、最近はクロシュたちとの交流のかいあって少し前向きかもしれません
エルザ氏はユーシリア帝国魔法騎士団に所属しているとのことです。ユーシリア帝国軍の中でも、魔法騎士団は優れた武勇か血筋を持つ者しか入団を認められないエリート集団のようです。他の団員とも縁があれば会う機会はあるかもしれません。しかし今のところ、魔法騎士団とは敵対関係になる可能性が高いかもしれません
世界樹の光はほうぼうに飛び散っており、残るはユーシリア帝国とオノゴロ諸島のようです。ユーシリア帝国は実際のところ周辺国から虎視眈々と狙われている現状ですが、最近は魔法騎士団の奮闘もあり、以前ほどの侵攻は許していないようです。そしてオノゴロ諸島ですが、実のところ最近島の周辺の海流が激しさを増しており、他国が狙おうにも島に近づくことさえできない状況である……という噂です
249 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/13(月) 17:10:54.64 ID:5V1yIjm10
―夜
野営地
イリス「じゃあ、国家権力以外で協力してくれそうな人はいないんですか?」
ハーピィ記者「今はどの勢力も旅の一行なんかに肩入れしてられる状況じゃないですからねえ。あまりおすすめはしませんけど、魔族連合とかなら条件次第で協力してくれるかもしれませんよ」
ミスティ「魔族連合……?」
ハーピィ記者「この国で迫害されてる戸籍のない魔族たちをまとめて独立運動を起こしている勢力です。当然反政府的な面も併せ持ってますから、王宮が探している世界樹の光を横取りできるとなれば力を貸してくれる可能性がありますよ」
ローガン「むう、反政府組織か……」
ハーピィ記者「はい。ですから、そんな組織と手を組むこと自体がリスクと言えます。ただでさえあなたたちは魔法騎士団に目をつけられちゃったわけですし」
ミスティ「……もう目をつけられているのだから、むしろ気兼ねなく反政府の立場に立てるとも言えないかしら?」
ハーピィ記者「わお! ミスティさんロック……! イリスさんよりダークヒーローの素質があるのでは?」
ミスティ「え、いやダークヒーローはイリスの方が似合ってるでしょ」
イリス「なんでよ!?」
ハーピィ記者「他は……特にいないと思いますね。流石にスラムのガキンチョ共なんかは役に立たないでしょうし」
エバンス「スラムのガキンチョ……?」
ハーピィ記者「武力だけはある無軌道な子供の集団がいるんですよ。でも武力しかないし、目先の損得と好悪感情で身勝手に暴れ回る危険物なので、はっきり言って関わらない方が良いです。獣の群れみたいなもんですよ」
イリス「そ、そんな子たちが……」
ローガン「ううむ……スラムの問題は未だに解決していないか……」
ハーピィ記者「……ああそうそう。もしカラスのハーピィと出くわしても、関わらない方が良いです」
妖精「カラスのハーピィ? 急だね」
ハーピィ記者「まあ……ちょっと因縁がありましてね。自称情報屋ですが、その中身には捏造と誤情報と扇動しかありません。今回もどうせユーシリアの滅亡を肴にしようとハゲタカの如く飛んできたんでしょう」
ミスティ「……それあなたのことじゃなくて?」
ハーピィ記者「失礼な! 私は憶測や誇張はしますが、根も葉もないデタラメは決して記事にしません! 今回もまあ……滅亡まではそんなに望んでないですよ、たぶん」
*
250 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/13(月) 17:11:49.42 ID:5V1yIjm10
ハーピィ記者「はあ全く。善意でこんなにたくさんの情報を提供したというのに、悪徳記者扱いは流石に凹みます」
ミスティ「ごめんなさい、冗談よ。助かったわ」
ハーピィ記者「ええ、是非役立ててください。そうだ、ローガンさんって元魔法騎士団員だったんですよね? いろいろ教えてあげた代わりに、インタビューさせてもらっても良いですか?」
ローガン「む……まあ、構わないが……。我々の不利になるような記事は書かないで頂けるなら」
ハーピィ記者「大丈夫ですよ! あなたたちは人間ですけど、魔族国の賓客でもありますからね」
妖精「騎士団の情報は私も聞いておきたいかな。今後もし敵対することになった場合、相手の情報があれば対策も立てやすい。その、ローガンにとってはつらいかもしれないけど……」
ローガン「いや、構わない。元より覚悟はできている。知っていることを話そう――」
*
ローガン「……というわけで気を付けるべき相手は、今日会った『弓使いのエルザ』、『メイス二刀流のノエル』、『金属魔法使いのルクリリ』だ。また直接出くわす可能性は低いが、もし出会ってしまったら危険なのが『最高司令官のエドワード』、『指揮官のマーズ』、『教官のリュウゼン』だろう。リュウゼンは高齢ゆえ、既に退役している可能性もあるが」
ハーピィ記者「ふむふむ、なるほど……。私が調べた騎士団の実力者とも概ね一致しますね」
ローガン「エルザは射手として優れているだけでなく、回復魔法による後方支援も得意としていた。彼女の率いる小隊と交戦する場合、真っ先に討ちにいかねばジリ貧を強いられるかもしれん。もちろん、彼女もそう容易く討たせてはくれぬだろうが」
イリス「回復魔法……!」
ミスティ「撃ち合いは避けた方が良いのかしら……」
ローガン「ノエルはメイス二刀流に目が行きがちだが、その真に厄介な点は、奴の模倣魔法だ。実際に交戦するまで、奴が何の魔法を保持しているかわからぬ」
イリス「模倣魔法……!?」
ミスティ「噂程度には聞いたことがあるけれど……。それって、イリスの星魔法とか、クロシュの反映魔法も模倣できるのかしら?」
ローガン「理論上は可能だろう。ただ、戦闘中に敵対者の魔法を模倣する可能性は低い。いくら模倣できたとしても、使い慣れていない魔法など事故の元だからな。まあ一発限りの不意打ちで模倣してくる可能性も全くないとは言えないが……」
イリス「ミスティの瞬間凍結なんて模倣されたらたまんないですよ!」
ローガン「いや、氷属性については安心して良いかもしれん。いつだったか、奴は闇属性と氷属性だけは模倣したくないと言っていたことがあった。なんでも属性の質が他と全く違っていて制御できなかったらしい。あの瞬間凍結を模倣したら、最悪自分の体が凍結してしまうのではないかな」
ミスティ「まあ……あれってかなりの修練と集中が必要な魔法だから、もし簡単に模倣されたら凹むわね……」
ローガン「その点は奴も同じだ。模倣した魔法も修練が足りなければ上手く使えない場合が多い。逆に言えば、しっかり修練すればどんな魔法も使えるということでもある。闇と氷以外ならな」
ミスティ「闇と氷……。これも、負の属性っていうやつが関係しているのかしら……」
ローガン「そして金属魔法使いのルクリリ。彼女も前二人に負けず劣らず、厄介な術師だ」
イリス「金属魔法……ローガンさんの鋼魔法……よりは、フォレスティナのマーベルさんの魔法が近いのかな?」
ローガン「確かに、私よりはマーベル氏の魔法の方が近いだろうな。しかしマーベル氏とは決定的な違いがある。彼女自身は金属を創造できないという点だ」
ミスティ「金属を……創造できない」
ローガン「うむ。ゆえに彼女は、金属のない場所ではほとんど魔法を使えないという大きな弱点がある。ただ、問題なのは……現代における装備のほとんどは、金属でできているということだ」
エバンス「げっ……! てことは――」
ローガン「うむ……。もし彼女が強い殺意を持って我々の金属製武具に触れれば、それはたちまち我々の体を串刺しにする凶器と化す。彼女との接触は絶対に避けねばならぬ」
エバンス「俺は剣と槌だけだからまだ良いが、ローガンの旦那は全身鋼だから全身弱点ってことになんのか!」
ローガン「うむ……。もし彼女と他の騎士が共に攻めてきた場合、極めて厳しい戦いを強いられることになるだろう……」
ミスティ「金属操作……恐ろしい魔法ね……」
イリス「そういえば、エルザさんが去り際に『ルクリリさんには黙っておく』って言ってましたけど……あれはどういう意味だったんですか?」
ローガン「……わからん。なぜルクリリくんの名前があの場で出たのか全く検討が付かぬ。できればルクリリくんだけでなく、司令官や指揮官にも黙っていて欲しいところだが……」
◇
251 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/13(月) 17:13:34.09 ID:5V1yIjm10
―夜
野営地
焚き火「」パチパチ
イリス「さて、こんな時は先生に相談だよね」カキカキ
ハーピィ記者「既に想定されていたようですよ。はい」スッ
フラナからの手紙「」ポン
イリス「うわあ!? なんで!?」
ハーピィ記者「次は恐らくユーシリアだろうからと、先んじて私に持たせたようです。無事に渡せて良かったですね」
イリス「ま、まあありがたいですけど」
ハーピィ記者「何が書いてあるかは私も知らないので、早く開けて読んでみましょう!」
ミスティ「あなたも読む気満々ね……」
↓1コンマ
01-10 フレメアから果し状が届いたから決着を付けてくるわ
11-90 ユーシリア大図書館に向かいなさい
91-00 良いものを贈るわ
252 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/13(月) 17:19:21.80 ID:gxp4CpOZo
さすが!
253 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/13(月) 18:04:29.78 ID:5V1yIjm10
手紙『ユーシリア大図書館に向かい、そこの管理人を頼りなさい。話はもう付けてあるから、あなたたちに協力してくれるはずよ』
イリス「わあ!」
ミスティ「……あっさり見つかりそうね。協力者が」
ハーピィ記者「大図書館は盲点でした……! やっぱり面白い人脈がありますねえ、あの人」
*
イリス「というわけで、まず図書館に行こうよ!」
妖精「わかった! これで協力が得られれば凄く助かるなあ」
ローガン「大図書館の管理人……変わりなければ、魔術顧問のパティ殿だろうか」
ハーピィ記者「そういえばフラナさんの文通相手にパティ氏の名前を見たことがありましたね」
ミスティ「どんな人物なの?」
ローガン「……変わった方だ。滅多に図書館から出ないが、国内や騎士団の情勢を熟知しており、必要があれば皇帝や宰相に助言を行うこともある。そして私が子供の頃からずっと若い女性の姿のままだ」
イリス「典型的な魔女ですね……」
妖精「……この国では、魔女の扱いはどうなってるの? 聞く限りだと、その人は既に人間を逸脱していると思うけど……」
ローガン「私が務めていた当時は特に何もなかったはずだ」
ハーピィ記者「反魔族感情が高まっている今は、ちょっと怪しいかもしれませんね。下手したら、人間なのに魔族に与する裏切り者だなんて言われて、魔族以上に苛烈に攻撃されるかもしれませんよ。人間は敵以上に裏切り者に厳しい生き物なので」
妖精「……人間を逸脱した魔女や魔法使いへの迫害は、この国以外でも時々起こる現象だからね。もし危ない立場にいるなら、早く会った方が良いかも」
◇
254 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/13(月) 18:05:12.49 ID:5V1yIjm10
焚き火「」パチパチ
スライムクロシュ「……」モニョニョ…グググ…
妖精「……? クロシュ、何してるの?」
スライムクロシュ「〜〜」モニョモニョ
妖精「え、あのステラスライムがやってたみたいに、星脈を通して他のスライムとお話?」
スライムクロシュ「〜〜」モニョ
妖精「まあ理論上は可能かもしれないけど……。試すだけ試してごらん」
スライムクロシュ「!」モニョニョ!
デロデロ…モニョモニョ…
竜珠の杖「」カッ!
↓1コンマ
01-05 クロシュヴィア『クロシュちゃんも来たんだ……』モニョモニョ
06-10 ブラッド『面白いことやってるじゃん』モニョモニョ
11-30 レッサースライムたち『〜〜』モニョモニョ
31-50 野良スライムたち『なあに〜?』モニョモニョ
51-70 帝都のシティスライムたち『来ない方が良いよ〜』モニョモニョ
71-90 王宮にいる森スライム『わあ、初めまして〜』モニョモニョ
91-00 ??
255 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/13(月) 18:10:39.08 ID:zfmdpgr7O
はてな
256 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/13(月) 18:18:09.76 ID:gxp4CpOZo
赤いの!
257 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/13(月) 19:03:44.87 ID:5V1yIjm10
―??
遥か彼方の空に浮かぶ白い光「」ユラユラ
地上に瞬く無数の光「」チカチカ
クロシュ「〜〜……」モニャニャ…デロデロ…
白銀スライム「クロシュちゃん!」モニョッ!
クロシュ「わっ……! 銀色の、スライムちゃん……!」モニョニョ!
白銀スライム「クロシュちゃんもできたんだ! えへへ、いつでもお話できるね……」
クロシュ「んゅ……でも……むずかしい……」デロデロ…
白銀スライム「そ、そっか……。それじゃあ私を中継してみて。そうすれば、クロシュちゃんの負担を減らしてあげられると思う」
クロシュ「わ、わかった……」モニョニョ
デロデロ…モニョモニョ…ポン!
クロシュ「わあ……。楽になった……」
白銀スライム「良かった。通信したい時はいつでも言ってね」
クロシュ「うん……!」
ブラッド「へえ、面白いことやってるじゃん。お前たち」モニョッ
クロシュ「わっ!」
白銀スライム「わわ……! あ、赤い……スライムさん?」
ブラッド「ふうん……地下を流れる魔力の網を媒介にして交信できるのか。分体と交信できれば凄く役立ちそう」
白銀スライム「す、すごい……やり方、わかったの?」
ブラッド「そこの鈍臭い奴のお陰でね。こんな通信方法があるなら早く知っておけば良かった」
クロシュ「えっと……悪いことには、使わないでね……」
ブラッド「悪いことって何さ。便利なものは便利に使うだけでしょ」
クロシュ「んゅ……」
ブラッド「……ん? お前……その気配、私の分体を食った?」
クロシュ「あ……うん……。えっと……カリス・ノーランドのとこに……捕まってて……」
ブラッド「チッ……。まあ、分体を食ったこと自体は別に責めないよ。弱った奴が食われるのは当然のことだもん。でもカリス・ノーランドとかいうゴミクズはいつか必ず殺す」
白銀スライム「わ、わわ……。あ、危ないことは……」
ブラッド「はあ……どうしてスライムってのはこう、のろまそうな奴ばっかりなの……。だから他のクズ共にいつも食い物にされるんだよ。特にそこの、まだ人間のペットをやってる黒いの」
クロシュ「ほえ……」
ブラッド「………ふうん。お前今ユーシリアにいるんだ。ユーシリアっていえば最近けっこうやばいらしいけど……そうだ!」
クロシュ「?」
ブラッド「放っておいてもそのうち滅亡するだろうけど、せっかくだし引っ掻き回してやろう! 思い上がった人間共にわからせてやらないと」
白銀スライム「わ、わわ……!」
クロシュ「だ、だめ、だよ……!」
ブラッド「統制を失った群れが他者に食い殺されるなんて自然の摂理でしょ。何が悪いのさ」
クロシュ「んゅ……」
どうしよう……
↓1〜 先取2
1.無益な殺生は良くないからと言う
2.恨みを買うことになるからと言う
0.自由安価(票数は内容ごと)
258 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/13(月) 19:05:24.64 ID:BfgOhotvO
2
259 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/13(月) 19:07:28.85 ID:4UoC0V66o
0
ブラッドちゃん
命を大事に と説得
260 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/13(月) 19:15:07.21 ID:lyYXi5oWO
2
261 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/13(月) 19:36:41.97 ID:5V1yIjm10
クロシュ「ブラッドちゃんが……恨まれちゃう……」
ブラッド「??」
クロシュ「えと……。わたしの、仲間の……ミスティさんが……。ブラッドちゃんが、街を滅ぼしたって……誤解、してて……。ずっと、ブラッドちゃんを、恨んでて……。いつか絶対、殺すって、怒ってた……。その誤解は、解けたけど……もし、ユーシリア帝国で、酷いことしたら……今度は、ほんとに……」
ブラッド「……なあにそれ。あたしのことを心配とかしてるつもり?」
クロシュ「えと……そう、かも……」
ブラッド「……」
↓1コンマ(分体を助けた+10)
01-30 馬鹿にしてるの?
31-60 だからのろまスライムって嫌い
61-90 お前、むかつく……
91-00 ??
262 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/13(月) 19:37:19.32 ID:gxp4CpOZo
うむむ
263 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/13(月) 19:55:11.44 ID:5V1yIjm10
ブラッド「……だからのろまスライムって嫌い。弱虫の癖に、同族のことは無駄に心配なんかして」
クロシュ「んゅ……」
白銀スライム「クロシュちゃんは……ブラッドちゃんのこと、本気で、心配してるんだよ……!」
ブラッド「だからのろまだって言ってるの! 力量もわからずに心配なんて、失礼なやつ! 復讐者なんていくら来ようが全員返り討ちにすれば良いだけじゃん!」
クロシュ「で、でも……すごく強い人が来たら……」
ブラッド「ちっ……まあ、気が向いたらやめといてあげる。放っておいても勝手に滅ぶだろうしね」
クロシュ「!」パァァァ
白銀スライム「!」パァァァ
ブラッド「……」
◇
―夜
野営地
焚き火「」パチパチ
スライムクロシュ「!」モニョ!
妖精「あ、起きた。どうだった? できた?」
モニョモニョ…ポン!
クロシュ「ブラッドちゃんに、会った……!」
妖精「ええ!?」
クロシュ「ユーシリアに、酷いことしようと思ったけど、やめるって……!」
妖精「そ、そうなんだ……。なんでやめたの?」
クロシュ「えっと……恨みを買うのは良くないって、わたしが、言ったから……?」
妖精「……そんなことであのブラッドがやめるかなあ……?」
◇
―少し離れたところ
分体ブラッド「あ、あいつ……気が向いたらって言ったのに! 勝手に断定するな、馬鹿!」
分体ブラッド「……本当、鈍臭いのろまスライム。やっぱり一回躾けてやろうかな……」
分体ブラッド「……」
分体ブラッド「………仲間でもない奴の心配なんてする? 普通……」
◆
264 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/13(月) 21:46:32.64 ID:5V1yIjm10
―翌日
ユーシリア平原 街道
強化ソリ「」シャーッ
ハーピィ記者「もうすぐ着きそうですね。それじゃあ私はここら辺で! 陰ながら応援してますよ!」バサッ ビュンッ
ハーピィの羽根「」ヒラヒラ
イリス「あはい! お元気でー!」
ミスティ「急に来て急に行ったわね……」
妖精「でもいろいろ教えてもらえたのは収穫だった。後は現地で確かめよう」
*
―ユーシリア帝都 城門
ユーシリア衛兵「よし、通れ!」カン!
城門「」ゴゴゴゴゴ…
妖精(問題なく通れそうだね)
ローガン(うむ。我々のことは伝わっていないようだ。まだ伝わっていないだけなのかどうかはわからんが)
ミスティ(とりあえず通るわよ)
強化ソリ「」スイー…
*
265 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/13(月) 21:47:01.79 ID:5V1yIjm10
―ユーシリア帝都
ヒュオオオオオ――…
俯いて歩く女性「」トボトボ
のろのろ歩く老人「」ノロノロ
たむろする子供たち「ハラへったな〜……」
たむろする子供たち「なんかくれねえかな〜……」
痩せた男性「……うるせえぞガキ共!! 往来にたむろしてんじゃねえ!!」
逃げる子供たち「そっちがうるせ〜!」タタタッ
逃げる子供たち「死んどけクソジジイ〜!」タタタッ
痩せた男性「クソガキ共が……!」ペッ
ローガン「……」
エバンス「こいつぁ……」
イリス「……魔族国を最初に訪れた時のことを、思い出してしまいました」
ミスティ「……生活が立ち行かなくなると、こうなってしまうのかしら……」
クロシュ「……」
クロシュの懐に隠れた妖精「……まずは早速、図書館に向かおう」
◇
266 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/13(月) 22:13:33.94 ID:5V1yIjm10
―帝都大図書館
巨大な本棚「」ドン!
巨大な本棚「」ドン!
巨大な本棚「」ドン!
巨大な本棚「」ドン!
イリス「うわあ……! あ、圧倒される……!」
ミスティ「ここの図書館も凄いわね……。目が回りそうだわ……」
クロシュの懐に隠れた妖精「本探しも良いけど、今は管理人と接触しよう。……ん?」
紫髪ロングの女性「……」クイクイ
エバンス「……手招きしているな」
ローガン「あれは……管理人のパティ氏だ!」
*
267 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/13(月) 22:15:02.91 ID:5V1yIjm10
―司書室
紫髪ロングの女性→パティ「遠路はるばるよく来たわね。私はパティ・イエスサーガ……フラナから話は聞いているわ。まあ座りなさい」
椅子「」ススッ
エバンス「うお、椅子が勝手に……!」
パティ「初歩の念動魔法よ……驚くところではないわ」
ローガン「失礼します」スト
イリス「し、失礼します!」スト
クロシュ「しつれい、します……!」スト
パティ「……話には聞いていたけれど……本当にスライムの子がいるのね。見事な擬態だわ……。機会があれば是非観察させて欲しいところだけど、今はそれどころじゃない……というのはあなたたちもご存知よね?」
ローガン「ええ……魔族国の記者から断片的に聞いた程度ですが、我々も多少はこの国の情勢について聞き及んでおります」
パティ「……久しぶりね、ローガン。積もる話は……特にないけれど。あなたがいない間に、この国の状況は大きく変化したわ」
ローガン「……そのようですね」
パティ「今この国は史上最大の危機を迎えている。前皇帝の急逝、次期皇帝候補たちをも襲った眠り病の蔓延、周辺国からの侵攻、相次ぐ地震、作物収穫の不安定化、人魔の対立激化……何もかも最悪の状況よ」
イリス「ひええ……」
妖精「……その……なんと、申し上げれば良いか……」
パティ「……まあ、それは別に良いのよ。もしこの国が滅んだら、魔族国に亡命すれば良いだけだし。後味はとても悪いけれど……」
エバンス「ドライだな……」
パティ「でもできる限りのことはしたいわ。できるだけのことをやって滅びるなら、それは天命だったと諦めが付く。あなたたちにはその協力をしてもらいたい。見返りとして、世界樹の光について騎士団の情報を横流ししてあげる」
妖精「……パティは、世界樹の光を私たちに任せても良いと思っているの?」
パティ「当たり前でしょう。いち国家には過ぎた力よ。星に還せるなら還した方が良いに決まっている。宰相は……いいえ、宰相モドキはそう思っていないようだけれど」
ローガン「宰相……モドキ?」
パティ「……今の宰相は何者かに取り憑かれているわ。目的は不明だけれど、皇帝や騎士団をそそのかして必死に光を探索させているみたい。他の山積みになっている問題をそっちのけにしてね。元々の宰相であれば、そのような愚行には走らないはず」
ローガン「ぬう……」
パティ「世界樹の光はあなたたちに任せて騎士団の力を他に回すことができれば、この国の状況も多少はマシになるはずよ。まあ、余命が少し伸びるだけかもしれないけどね……」
エバンス「……つまり俺たちには、世界樹の光を探しつつ、宰相の正体を暴いて欲しい……っていう感じか?」
パティ「まあ大体そんなところ。私はもう宰相に警戒されているし、発言力も高いわけではないから。あと……欲を言えば、病気の原因特定とかもやって欲しいわ。防衛や人魔対立問題までは流石に頼れないけれど」
妖精「病気の特定も専門家じゃないから割と頼られたくないけど……まあ余力があれば気にしてみるよ」
パティ「ありがとう。もし騎士団や王宮関係者の中で接触したい人がいれば、私に言って。場を設けられるよう努力してみるわ」
ミスティ「現皇帝陛下とかとも会えるの?」
パティ「それは……流石にちょっと厳しいかも……」
イリス「そりゃそうですよね……」
パティ「寝泊まりはここの客室を使って頂戴。ここは私の領域だから、皇族だろうが騎士団だろうが簡単には手出しできない。安心して休めるはずよ」
ローガン「ありがたい。恩には必ず報いさせていただきましょう、パティ殿」
☆大図書館の客室に寝泊まりすることになりました
☆目標追加「宰相の正体を暴く」
☆目標追加「眠り病の原因を突き止める」
☆努力目標追加「前皇帝の死の真相を突き止める」
☆努力目標追加「人魔の対立をなんとかする」
◇
268 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/13(月) 22:28:51.87 ID:5V1yIjm10
―ユーシリア帝国 1日目
◇クロシュ [あかちゃんスライム]
武:メイドブレード 盾:ラティアの大盾 飾:くすんだ耳飾り
武:竜珠の杖 防:ゴスロリエプロン 飾:不死鳥の羽根
◇妖精 [世話焼き妖精]
武: 盾: 飾:くすんだ耳飾り
武: 防:精霊のレオタード 飾:
◇イリス [星の魔法使い]
武:精霊樹の杖[改] 盾: 飾:くすんだ耳飾り
武: 防:魔術師のローブ 飾:
◇ミスティ [氷の魔法使い]
武:魔銀の短剣 盾: 飾:くすんだ耳飾り
武: 防:氷竜革のローブ 飾:
◇ローガン [鋼の戦士]
武:鋼の剣 盾:灼鋼の盾 飾:くすんだ耳飾り
武:鋼の回転ノコギリ 防:鎖帷子 飾:
◇エバンス [地の傭兵]
武:古代の鉄槌 盾: 飾:くすんだ耳飾り
武:魔銀の剣 防:硬質革鎧 飾:
◯所持アイテム
[道具] [装備品] [大事なもの]
運命賽*4 蜘蛛絹の下着 魔族国永久旅券
会心賽*0 ザリガニのお守り フメイの服の切れ端
反魂丹*2 大きな巻き貝 精霊の印
鉄鍋+携帯調理器具 大きな軽石 精霊樹の実のジャム
「星の魔力」上中 闇の欠片 精霊樹の鉢植え+赤雷球
お宿の焼き菓子 フリルワンピ水着 フメイとアリシラの人形
お宿の妖精の織物 魔法学園のスク水 メルルの帽子
魔導飯盒 炎鉱石 溶岩石のアミュレット
妨害魔力波発生装置 ガラスのザリガニ 太陽のメダリオン
属性大全 踊り子の双剣 暗黒優待券
魔王図鑑 サボテンドラゴンの花 冒険者証(ランク1)
氷精の魔導書 精霊のローブ 大魔女帝国渡航権
ブラッドワイン*3 かたたたきけん
マッスルワイン*1 大魔女帝国滞在許可証
吸血鬼殺ワイン*1 風船印のパラシュート
綺麗な砂 ラティア勲章
魔術書「正負の属性」
吸血鬼の日焼け止め
日蝕の傘
大魔女サイン*1
古代のセラミック
◯現在の目標
・フメイちゃんを探す
・世界樹の光を追う[2/5]
・宰相の正体を暴く
・眠り病の原因を突き止める
・前皇帝の死の真相を突き止める(努力目標)
・ユーシリアの人魔対立をなんとかする(努力目標)
◯仲間の目標
・カリス・ノーランドを討つ(ミスティ)
・妻子の仇を討つ(ローガン)
◯経験値
・剣技[3/6](クロシュ)
・魔法[3/6](クロシュ)
・防御[3/6](クロシュ)
・魔法[2/16](イリス)
・剣技[4/6](ミスティ)
・魔法[4/16](ミスティ)
・剣技[9/16](エバンス)
・魔法[0/8](エバンス)
・剣技[6/16](ローガン)
・魔法[3/8](ローガン)
……………………………………………………………………………………
□ユーシリア帝都
中央区:王宮、兵舎、大図書館、邸宅街、他
平民区:公園、市場、食事処、酒場、浴場、娼館、冒険者ギルド、他
貧民街:広場、怪しい露天、怪しい商店、薄暗い路地裏、他
郊外:農園、果樹園、他
……………………………………………………………………………………
269 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/13(月) 22:29:43.00 ID:5V1yIjm10
―帝都大図書館
客室
ろうそく風の魔力灯「」ユラユラ
落ち着いた雰囲気の内装「」
ふかふかなベッド「」フカフカ
ふかふかなソファ「」フカフカ
イリス「図書館に客室があるなんて……!」
パティ「この大図書館は半分くらい私が私物化しているから。私の客を泊める為の客室なのよ。好きに使って頂戴」
ミスティ「ありがたく使わせてもらうわ……。それにしても、かなり良い雰囲気の内装ね。ベッドもソファもふかふかだし」
クロシュ「わあ……!」フカフカ
妖精「実際助かるよ。もう騎士団に目を付けられちゃってたし……」
パティ「エルザに会ったそうね。あの子も真面目なのは良いのけれど……国の為、皇帝陛下の為と言われると少し視野が狭くなってしまうのが玉に瑕ね。恋は盲目ってことなのかしら?」
イリス「えっ、恋?」
パティ「もし戦闘になったら、本人に皇帝陛下との関係について聞いてみると良いわ。隙ができるはずよ」
妖精「さ、流石にそれは酷い……」
ユーシリア帝国滞在1日目です
↓1〜3 自由安価 何をする?
270 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/13(月) 22:30:43.04 ID:yYRkWS3J0
パティに星魔法を見てもらう
271 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/13(月) 22:31:23.60 ID:4UoC0V66o
王宮に堂々と潜入
272 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/13(月) 22:31:48.83 ID:6PDE7Lo7O
スラム街で情報集め
273 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/13(月) 22:33:07.02 ID:zpo/dJ6l0
中央区で眠りと全皇帝の死亡について聞き込み調査
274 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/13(月) 22:48:57.54 ID:5V1yIjm10
―司書室
パティ「そういえば……あなたはイリス・プラネットよね?」
イリス「はい」
パティ「フラナから、あなたの力量を見るように頼まれているの。少し魔法を見せてもらえる?」
イリス「えっ!? わ、わかりました!」
パティ「星の魔力を少し放出するくらいで良いわ」
イリス「はい!」
星の魔力「」ポウ…
パティ「……驚いた。その純度の星属性を出せる人は滅多にいない。フラナが目をかけるだけの才はあるということね」
イリス「え、ええと……そうなんですか?」
パティ「もっと誇って良いわよ。実績さえ積めばすぐにでも騎士団に入れるくらいの才能があるわ」
イリス「そ、それはまあ……喜ぶべきことなのでしょうか。どうも、軍属というのにはあまり縁がなくて……」
パティ「……失礼。確かに、平民に言うべき褒め方ではなかったわね。まあつまり……良い才能を持っているということよ」
イリス「一気にざっくりしましたね……。でもありがとうございます!」
パティ「まだ改良の余地はあるわ。例えば星属性には――」
*
↓1コンマ
01-30 勉強できた 魔法経験+1
31-60 よく学べた 魔法経験+2
61-90 凄く学べた 魔法経験+3
91-00 理解できた 魔法経験+6、星属性LVUP
275 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/13(月) 22:49:54.46 ID:kEKymvXdO
あ
276 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/13(月) 23:08:48.33 ID:5V1yIjm10
時計「」ボーン…ボーン…
パティ「……これくらいにしておきましょう。引き止めて悪かったわね」
イリス「いえ、勉強になりました! わかりやすかったです!」
パティ「お礼は良いわ。その代わり、宰相のことを頼むわよ」
イリス「はい……!」
☆イリスが魔法経験を2積みました
◆
277 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/13(月) 23:09:50.74 ID:5V1yIjm10
―ユーシリア帝都 王宮の近く
少し遠くに見える王宮「」ゴゴゴゴ
クロシュ「」コソコソ
妖精「クロシュ……流石に無理があるよ。イスファハーンでの失敗を忘れたの?」
クロシュ「んーん……。でも、秘策、ある……!」
妖精「えっ?」
モニョモニョ…ポン!
分体ちびクロシュ「〜〜!」モニョニョ!
妖精「なるほど……分体のちびクロシュに潜入させようってことか」
クロシュ「うん。小さいし、透明になれば、もっと見つからない……!」
妖精「確かにこれなら安全にやれそう……。でももし見つかったら、ちびクロシュが酷い目に遭ったりしないかな……?」
クロシュ「……大丈夫! 核は、入ってないから……痛かったり、苦しかったり、しない……!」
妖精「え、疑似核なしで?」
クロシュ「うん。遠隔操作、できる……!」
妖精「へえ……! それならまあ安心かな? よし、じゃあやってみよう!」
分体透明ちびクロシュ「〜〜!」モニョニョニョ!
ピョンピョンピョン――
↓1コンマ
01-10 騎士「そこで何をしている?」ヌッ
11-60 見つかった!!
61-90 潜入成功!!
91-00 休憩中の皇帝陛下
278 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/13(月) 23:11:37.36 ID:gxp4CpOZo
クロシュちゃんも悪知恵が働くように…(ホロリ
279 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/13(月) 23:11:37.64 ID:4UoC0V66o
あ
280 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/13(月) 23:54:39.07 ID:5V1yIjm10
―王宮
分体透明ちびクロシュ「」コソコソ ピョンピョン
王宮掃除中の森スライム?「〜〜」モニョモニョ ゴシゴシ
分体透明ちびクロシュ「?」モニョニョ?
王宮掃除中の森スライム「!?」モニョ!?
茜色の髪の騎士「曲者!」シュバッシャキン!
分体透明ちびクロシュ「!!」モニャニャ!! ピョンピョン!!
茜色の髪の騎士「逃がすか!」カッ!!
重力魔法「」ズンッ!!
分体透明ちびクロシュ「」シュバッ!!
茜色の髪の騎士「チイッ!」
分体透明ちびクロシュ「〜〜!」モニャニャニャ!! シュババッ!!
茜色の髪の騎士「……逃げられた。透明な小さいスライム……ただの野良だと思うが、警戒を強化すべきか……」チャキン
王宮掃除中の森スライム?「〜〜…」モニョニョ…オロオロ…
茜色の髪の騎士「……現皇帝がスライムなぞ登用するから、あのような輩の侵入を招いてしまうのではないか? 全く……」スタスタ
王宮掃除中の森スライム?「……」モニョ…
◆
281 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/13(月) 23:57:30.15 ID:5V1yIjm10
―王宮の近く
分体透明ちびクロシュ「〜〜!」モニャニャニャ!! ピョンピョンピョン
妖精「わわ、どうしたの!? 血相変えて戻ってきたけど!」
クロシュ「み、見つかっちゃった……! 分体、回収したら、急いで離れなきゃ……!」
妖精「ええっ!?」
分体透明ちびクロシュ「〜〜!」モニャニャ!
モニャモニャポン! トテテテッ…!!
*
―帝都大図書館
客室
スライムクロシュ「」デロデロ…
妖精「はあ〜……! ま、まさかあのちびクロシュでさえ見つかるなんて……!」
ミスティ「ど、どうしたのよ? まさか侵入したの?」
妖精「分体のちびクロシュを遠隔操作で侵入させたんだよ。流石に見つからないだろうって思ってたんだけど……」
モニョモニョ…ポン!
クロシュ「えっと……明るい、橙色っぽい髪の、おじさんが……こわい顔で、追いかけてきた……。光学迷彩も、メルルさんの魔力迷彩も……ばっちりだったのに……」
妖精「……スライムの気配にものすごく敏感な体質か……あるいは、探知に特化した魔法でも使えるのかも……」
クロシュ「……でも……収穫も、あった……」
ミスティ「収穫?」
クロシュ「えっと……王宮の中で……緑色のスライムさんが、お掃除、してた……!」
ミスティ「ええっ!? 王宮よね!?」
クロシュ「うん……!」
ガチャッ
パティ「それは恐らく、今の皇帝が登用した森スライムのロシュでしょうね。分体を駆使した優れた家事能力を持っているってことで、特別に王宮入りを許可されたのよ」
妖精「そんなことが……」
ミスティ「へえ。現皇帝は他種族にも寛容な人なのね」
パティ「ただ……それを皇帝の職権乱用だと非難する声も少なくないわ。貴族の中には、スライムなどに掃除させれば余計に汚れるなんて言う者までいる」
ミスティ「なんですって……!?」
パティ「多分現皇帝は、他種族との共生を示す為に自らその範を示そうと思ったのでしょうけれど……今のこの国の現状でそれは、根回しが甘かったと言わざるを得ないわ。元々次期皇帝になるはずもなかった第九位だし、あまりにも急な即位で経験を積む暇もなかったから、仕方ないと言えば仕方ないのよ。善性の人物であるのは間違いないのだけれどね……」
妖精「……人の良さだけじゃ、為政者は務まらないんだよね。つらいことだけど」
パティ「……矢面に立たされてるロシュも不憫だし、きっと現皇帝も気に病んでいるのではないかしら……」
クロシュ「……」モニョニョ…
ミスティ「その森スライムの子に酷いことを言った貴族の奴らを、一人残らず氷漬けにしてやりたいわね……」
◆
282 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/14(火) 00:02:36.69 ID:8SL+CQnq0
というわけで本日はここまでとなります。次回はスラムで情報収集編となります
ついに帝都入りを果たしたクロシュ一行。そこにあったのは、度重なる災いによって疲弊した国民と、人間以外の種族が迫害されるつらい現実だった。大図書館でパティ氏という強い味方を得られたは良いものの、クロシュたちはこの極限状態をどうにかできるのか――
なお努力目標の方は達成しなくても問題ありませんが、達成するといろいろ良いことがあるかもしれません。もし余裕があれば狙ってみるのも良いでしょう
それでは本日もありがとうございました。次回もよろしくお願いいたします。恐らく土日です
283 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/14(火) 00:32:57.37 ID:P+s1MHvOo
おつ
宰相に迫るには現状騎士団と敵対的なのが難点だね
眠り病の解明はヴァンと関連付けられないと難しいな…
真相はリュウゼン等当事者に会えれば早そう
対立もヒューベルトが良い人だから話は通じるかも
284 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/14(火) 01:47:30.90 ID:ttyXr1O/o
おつでした
ブラッドちゃん大分ほぐれてきてる!そのまま…そのまま…
騎士団とローガンさんはある程度精算しないとだめかも
285 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/15(水) 19:12:34.78 ID:ldt5vcXcO
乙
>>267
でパティが「騎士団や王宮関係者の中で接触したい人がいれば、私に言って」と言っているが逆に騎士団や王宮関係者などがパティを通してクロシュ達に接触したい場合があったりするのかな。
286 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/18(土) 09:25:53.91 ID:x6UIKPZwO
乙
人間も魔女になれば魔族扱いか
287 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/18(土) 12:24:13.68 ID:SbPN+ZpeO
乙
めっちゃ今更だけどこのパーティ回復役いないな
まあクロシュちゃんが不死鳥化できるようになったから問題なさそうではある
288 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/18(土) 13:16:06.79 ID:SFblncdf0
回復覚えるとしたらイリスかな
いざというときに備えて自由行動で安価出してもいいかも
289 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/18(土) 16:58:52.52 ID:wPHg9EoM0
騎士団内部にローガンたちの動向が伝わっているかはまだわかりませんが、少なくともエルザ氏とサージェス氏には敵視されている可能性が高いようです。気を付けるのが良いでしょう
眠り病の原因は今のところわかっていませんが、登場人物の備考欄を読むと確かにヴァン氏が怪しそうに見えます。しかしクロシュたちがそれを知る術はないので、調査は難しいかもしれません
先帝暗殺の真相は、もし目撃者などがいればその人に話を聞くのが早いでしょう。騎士団が公表した情報によると先帝が率いていた遠征部隊は件の襲撃によって壊滅的な被害を受けたらしく、生き残った兵士や騎士たちも重傷により入院を余儀なくされているそうです
人魔の対立については……実のところ解決はとても難しいですが、もし解決することができればそれはとても良いことでしょう。がんばってみる価値はあるかもしれません
ブラッド氏はユーシリア帝国にちょっかいをかける気でいたようですが、クロシュと白銀スライムさんにいろいろ言われて興が削がれたようです。とはいえ気が向いたらやっぱり引っ掻き回そうとも思っているらしく、今のところはユーシリア帝国内に分体を放ってウロウロさせているようです
ローガン氏がどのような辞め方をしたのかは明らかになっていませんが、出会った当初のエルザ氏が割と好意的な反応を示していたことを踏まえると、どうしようもない拗れ方をしているというわけではなさそうです。コムニケーションが大事かもしれません
もし騎士団や王宮関係者にクロシュたちのことが知れ渡れば、お話したいと思う人も現れるかもしれません。ある程度までならパティ氏も守ってくれると思われます。もしそういう機会があれば、気を付けつつ会ってみるのも良いかもしれません
実のところクロシュ一行の中には回復の専門家がおりません。ローガン氏とエバンス氏は簡単な応急手当の知識があり、イリスとミスティは初歩の治癒魔法くらいなら使うことができます。しかし大怪我をした場合は、今のところクロシュの不死鳥パワーを頼るしかないかもしれません。それでも問題はありませんが、不死鳥化するとその日はデロデロになって動けなくなるくらい疲れるらしいので、他の誰かが専門的な技能を覚えておくのも悪くないかもしれません
イリス氏は今のところ初歩的な回復魔法を使うことができます。一般的に知られている回復魔法は無属性なので勉強さえすれば誰でも扱えるようになりますが、中級以上の回復魔法は高等な知識と技術を必要とするため、習得がとても難しいようです。そういった背景もあり、回復魔法の優れた使い手は重宝されます
290 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/18(土) 16:59:56.39 ID:wPHg9EoM0
―貧民街
割れた石畳「」ボロ…
ひび割れた建物「」ボロ…
スタスタ…
ローガン「……以前と変わっていない……いや、悪化しているかもしれん」
エバンス「まあ、どこの国にもこういう場所はあるんじゃないか?」
ローガン「それはこの状況を許容して良い理由にはならんだろう。どこの国でも是正すべき問題だ。騎士団を辞した私にどうこう言えることではないがな」
エバンス「後ろ向きだな……」
スタスタ…
汚い子供たち「まて!」ザッ
エバンス「おん?」
汚い子供たち「通行料はらえ!」ザザッ
ローガン「……」ジッ
汚い子供たち「……に、にらんだって無駄だぞ!」
汚い子供たち「そうだそうだ! おれたちにゃりーだーがいるんだからな!」
エバンス「リーダー?」
汚い子供たち「ここはおれたち小鬼≠フ最強のナワバリなんだ! 汚い大人がタダで通ろうなんて許さないぞ!」
ローガン「……もしや、あの記者が言っていた無軌道な子供たちの集団か?」
エバンス「かもしれねえな。どうする?」
汚い子供たち「お、おい! 何ごちゃごちゃ内緒話してんだよ!? 卑怯だぞ!!」
↓1〜 先取2票
1.帰る
2.通行料を払って通る
3.通行料を払わず通る
0.自由安価(票数は内容ごと)
291 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/18(土) 17:02:58.60 ID:z4RnMQSTO
2
292 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/18(土) 17:10:56.10 ID:G0B4KdXrO
2
293 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/18(土) 17:50:34.93 ID:wPHg9EoM0
ローガン「記者殿はああ言っていたが、やはり少し気になるな。行ってみよう」
エバンス「おう。おいガキ共、通ってやるから料金を言いな」
汚い子供たち「えっと、大人二人だから……5千だ!!」
エバンス「……ちょっと高くないか?」
汚い子供たち「り、りーだーがそう決めたんだ! 払えないなら帰れ!!」
エバンス「払えないわけじゃないが、ただ通行する為だけに払うとなると躊躇する額だな。この路銀も俺たちの旅の成功を祈って様々な人たちが託してくれた大事な金だし、あんま無駄遣いはしたくないんだよな」
ローガン「……ならば私が払おう。これでどうだ?」スッ
銀貨「」ポン
汚い子供たち「わあ……!」
汚い子供たち「……よし! とおれ!」ザザッ
*
―貧民街 奥地
スタスタ
エバンス「……旦那、良かったのか?」
ローガン「構わん。元々ポケットマネーを余らせていた」
エバンス「まあ、旦那が良いなら良いんだが……」
看板「魔族連合集会所」
看板「クロス探偵事務所」
壁の落描き「小鬼参上!!!!」
エバンス「お、あれが例の反政府組織か」
ローガン「そのようだな。必要になるかはわからんが、場所は覚えておこう」
エバンス「探偵事務所とかもあるんだな」
ローガン「場所が場所ゆえ、あまり利用したくはないな」
↓1コンマ
01-10 茜髪の騎士「……久しぶりだな、ローガン」ヌッ
11-60 地理を把握して帰った
61-90 雷鳥の男「……君たちは誰だ?」ヌッ
91-00 黄緑髪の少女「おじさんたち!」ヌッ
294 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/18(土) 17:52:35.79 ID:SFblncdf0
や
295 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/18(土) 18:47:40.15 ID:wPHg9EoM0
雷鳥の男「我々魔族連合に何か用ですか?」スタスタ
ローガン「む……あなたは?」
雷鳥の男→ヒューベルト「私はヒューベルト。魔族連合の長を務めております。あなた方は人間のようですが……」
エバンス「俺たちは旅の者だ。この国のいざこざとは無関係だぞ」
ヒューベルト「そうですか」
ローガン「魔族連合とは、この国の魔族全体を統括した組織なのか?」
ヒューベルト「いいえ。寄る辺を失った多くの魔族や人間以外の種族が参加していますが、この国全体の魔族をまとめられたとは到底言えません。この都市部でもかなり手一杯であり、地方にいる魔族たちまではとても目が届かないのが現状です」
エバンス「そうなのか……。ていうかそんなこと部外者に教えちまって良いのか?」
ヒューベルト「公然の事実ですから。調べればすぐにわかることです」
ローガン「ふむ……親切なのはありがたいが」
ヒューベルト「ここに来られたのであればもう知っているかと思いますが、今この国は大変な状況にあります。人魔の対立も日に日に深く厳しくなってきている。今後このスラムには立ち寄らない方が良いし、できればこの国自体から早く出た方が身の為です」
エバンス「本当に親切だな。俺たちは人間なのに」
ヒューベルト「あなた方からは、雷の精霊や雷スライムと親和的な気配を感じましたので」
エバンス「そんなこともわかんのか!?」
ヒューベルト「はい。見ての通り私は雷鳥なので、雷の気配であればわかるのです」
ローガン「なるほど……」
☆魔族連合のヒューベルトと知り合いました
◆
296 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/18(土) 19:39:49.23 ID:wPHg9EoM0
―ユーシリア帝国 2日目
◇クロシュ [あかちゃんスライム]
武:メイドブレード 盾:ラティアの大盾 飾:くすんだ耳飾り
武:竜珠の杖 防:ゴスロリエプロン 飾:不死鳥の羽根
◇妖精 [世話焼き妖精]
武: 盾: 飾:くすんだ耳飾り
武: 防:精霊のレオタード 飾:
◇イリス [星の魔法使い]
武:精霊樹の杖[改] 盾: 飾:くすんだ耳飾り
武: 防:魔術師のローブ 飾:
◇ミスティ [氷の魔法使い]
武:魔銀の短剣 盾: 飾:くすんだ耳飾り
武: 防:氷竜革のローブ 飾:
◇ローガン [鋼の戦士]
武:鋼の剣 盾:灼鋼の盾 飾:くすんだ耳飾り
武:鋼の回転ノコギリ 防:鎖帷子 飾:
◇エバンス [地の傭兵]
武:古代の鉄槌 盾: 飾:くすんだ耳飾り
武:魔銀の剣 防:硬質革鎧 飾:
◯所持アイテム
[道具] [装備品] [大事なもの]
運命賽*4 蜘蛛絹の下着 魔族国永久旅券
会心賽*0 ザリガニのお守り フメイの服の切れ端
反魂丹*2 大きな巻き貝 精霊の印
鉄鍋+携帯調理器具 大きな軽石 精霊樹の実のジャム
「星の魔力」上中 闇の欠片 精霊樹の鉢植え+赤雷球
お宿の焼き菓子 フリルワンピ水着 フメイとアリシラの人形
お宿の妖精の織物 魔法学園のスク水 メルルの帽子
魔導飯盒 炎鉱石 溶岩石のアミュレット
妨害魔力波発生装置 ガラスのザリガニ 太陽のメダリオン
属性大全 踊り子の双剣 暗黒優待券
魔王図鑑 サボテンドラゴンの花 冒険者証(ランク1)
氷精の魔導書 精霊のローブ 大魔女帝国渡航権
ブラッドワイン*3 かたたたきけん
マッスルワイン*1 大魔女帝国滞在許可証
吸血鬼殺ワイン*1 風船印のパラシュート
綺麗な砂 ラティア勲章
魔術書「正負の属性」
吸血鬼の日焼け止め
日蝕の傘
大魔女サイン*1
古代のセラミック
◯現在の目標
・フメイちゃんを探す
・世界樹の光を追う[2/5]
・宰相の正体を暴く
・眠り病の原因を突き止める
・前皇帝の死の真相を突き止める(努力目標)
・ユーシリアの人魔対立をなんとかする(努力目標)
◯仲間の目標
・カリス・ノーランドを討つ(ミスティ)
・妻子の仇を討つ(ローガン)
◯経験値
・剣技[3/6](クロシュ)
・魔法[3/6](クロシュ)
・防御[3/6](クロシュ)
・魔法[4/16](イリス)
・剣技[4/6](ミスティ)
・魔法[4/16](ミスティ)
・剣技[9/16](エバンス)
・魔法[0/8](エバンス)
・剣技[6/16](ローガン)
・魔法[3/8](ローガン)
……………………………………………………………………………………
□ユーシリア帝都
中央区:王宮、兵舎、大図書館、邸宅街、他
平民区:公園、市場、食事処、酒場、浴場、娼館、冒険者ギルド、他
貧民街:広場、怪しい商店、薄暗い路地裏、魔族連合、他
郊外:農園、果樹園、他
……………………………………………………………………………………
297 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/18(土) 19:40:23.03 ID:wPHg9EoM0
―朝
帝都大図書館 客室
チュンチュン
カーテンの隙間「」キラキラ
イリス「ふわあ……。すごく良い寝心地だった……!」ググッ
ミスティ「図書館だからかとても静かなのよね」
イリス「高級ホテルにも引けを取らない居心地だよ!」
妖精「家事とかはセルフだけどね」
イリス「自分でやる方が性に合うからむしろ利点だよ!」
ミスティ「イリスって働き者よね……」
イリス「そ、そうかな?」
妖精「うん。私もそう思う」
スライムクロシュ「〜〜」モニョモニョ
ユーシリア帝国滞在2日目です
↓1コンマ
01-95 本日の自由行動へ
96-00 皇帝陛下来訪
↓2〜4 自由安価 何をする?
298 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/18(土) 19:43:52.42 ID:MG0m7PgrO
あ
299 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/18(土) 19:44:28.02 ID:Ama98w8q0
図書館整理の手伝い
300 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/18(土) 19:44:41.32 ID:kjtquH4lO
イリス 魔族の盗賊×30人が襲いかかってきたが謎の灰色髪に左腕義手のメイス1本の騎士(ノエル)がきて共闘する。ちなみにもう1本は整備中。
301 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/18(土) 19:46:50.65 ID:SFblncdf0
イリス 治癒魔法の練習
302 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/18(土) 20:31:35.11 ID:wPHg9EoM0
―帝都大図書館
パティの使い魔「あ、その本はこっちの棚にお願いします」
クロシュ「ん……!」トコトコ
ミスティ「この本は?」
パティの使い魔「それはですね――」
パティ「……何をしているの?」スタスタ
パティの使い魔「あっ……! ぱ、パティさん……!」
ミスティ「大変そうだったから手伝っていたの。何かまずかったかしら?」
パティ「ええ……。図書館の整理は使い魔たちの役目。それを客人に……ましてや大事な仕事を持つ方たちにさせるなど言語道断。あなた、減給を覚悟しておきなさい」
パティの使い魔「そ、そんなぁ〜!」
クロシュ「んゅ……」
ミスティ「待って。手伝うと言い出したのは私たちなの。だから責任は私たちにあるわ……」
パティ「……仕方ない。このようなケースは今回が初めてだったから、この子も誤った判断をしてしまったのでしょう。以後気を付けるように。次は本当に減給する」
パティの使い魔「はっはい! すみませんでした〜!」
パティ「図書館で大きな声を出すな」
パティの使い魔「はい……」
ミスティ「パティさん……けっこう厳しい人なのね……」
クロシュ「う、うん……」
ミスティ「でもあのフラナさんと親しい間柄ってことを考ると納得がいく気がするわ」
パティの使い魔「本当はのんびりした人なんですよ。最近は情勢もあってぴりぴりしてて……あと私たちに対してだけはいつも厳しいんです」ヌッ
パティ「私語をしている暇があるの?」ヌッ
パティの使い魔「ギャッ……!? す、すみませんでした〜……!!」
クロシュ「わあ……」
パティ「少し目を離すとすぐサボるのよ、あいつら」
ミスティ「……いろいろ大変そうね」
◆
303 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/18(土) 20:32:25.13 ID:wPHg9EoM0
―貧民街
閉められた扉「」
割れた看板「」
イリス「うーん……買い物をしようと思ったけど……」スタスタ
妖精「どこも閉まってるね。このご時世じゃ商売どころじゃないのかも」
イリス「仕方ないね。一旦図書館に戻ろうかな……ん?」
路上の隅に寝転がる子供「……」
子供の足の傷「」ジクジク…
妖精「……怪我が化膿して酷いことになってる。あそこまでいくと私の自然魔法じゃ厳しいなあ」
イリス「……私が診てみる!」ザッ
妖精「えっ、イリスってあれを治せるくらいの治癒魔法使えたっけ?」
イリス「べ、勉強だけはしてるから……!」
↓1コンマ
01-10 悪化した
11-70 最低限の処置はできた
71-90 回復のコツを掴んだ
91-00 完璧にできた
304 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/18(土) 20:34:04.86 ID:ga3sMdMNo
ん?間違ったかな
305 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/18(土) 20:34:05.70 ID:ZNLH5YPfo
どうだ
306 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/18(土) 21:43:55.84 ID:wPHg9EoM0
イリス「ちょっと良いかな?」スッ
子供「え……? おねえさん、だれ……?」
イリス「魔法使い! 足の怪我、見せてくれる?」
子供「あ、うん……」
子供の足の怪我「」ジクジク
イリス(……確かこういう場合は……まず水魔法で患部を洗って――)
*
子供「うぐうう……痛い、痛い……!」ジワワ
イリス「我慢して! もう少し……! 後は死んだ組織の代わりを造って、既存の部位と上手く結合させれば……!!」グググ…
ポン!
治った子供の足「」キラキラ
子供「………あれ……? 怪我……なおった……?」
イリス「ふぅぅ〜……! いちおう傷は塞がったけど、しばらくは安静にしてね。しばらくすれば、くっついたところにあなたの魔力が行き渡って馴染むはずだから。あ、あと何か問題があればすぐに病院とか教会に行くこと! 良い?」
子供「う、うん……。ありがと……」
*
妖精「すごい! イリスがあんなに高度な回復魔法を使えたなんて知らなかった!」
イリス「まあ、特に使う機会もなかったしね……。勉強しかしてないから実際に処置したのは今回が初めてだったし」
妖精「……それはそれでけっこう怖いかも」
イリス「でも今回のでコツは掴んだよ! 今後は私もけっこう大きな怪我を治せると思う!」
妖精「それなら良かった。クロシュも不死鳥の力を使えるけど、あれをやるとデロデロになるくらい疲れちゃうみたいだから」
イリス「今のところ大勢の人が大怪我を負うみたいな酷い事態はあの雷霆の魔王との戦いくらいだけど、今後もそういう厳しい戦がもしあったら、クロシュちゃん一人に頼り切りになるわけにはいかないもんね」
妖精「うん。あいつはいろいろできるようになってきてるけど、中身はまだあかちゃんスライムだから。あんまり重い役目とかは負わせないであげたいよ」
☆イリスが中級回復魔法を使えるようになりました
◇
307 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/18(土) 21:45:16.07 ID:wPHg9EoM0
―貧民街
イリス「じゃあ図書館に戻ろう」
妖精「そうだね……ん? なんか風の精霊が私を呼んでるみたい。先に戻ってて」パタパタ ビュンッ!
イリス「あ、うんわかった」
イリス「さて、それじゃあとりあえず戻ろうかな――」
黒ずくめの者「おい」ヌッ
イリス「えっ? 私ですか?」
黒ずくめの者「お前以外に誰がいる?」
イリス「ええと……何か用ですか?」
黒ずくめの者「さっき見ていたぞ。貴様が、路上に倒れていた魔族の子供に非道な追い打ちをかけていたのを」
イリス「ええっ!? ご、誤解です! 私はあの子の怪我を治療してあげただけで――」
黒ずくめの者「ならばなぜあの子供は、動かなくなってしまったのだ?」
イリス「ええっ!? 動かなくなった!?」
黒ずくめの者「見てみろ」スッ
路上の隅に寝転がる子供「……」
イリス「わわ……! だ、大丈夫!?」タタッ
路上の隅に寝転がる子供「……」zzz
イリス「……ね、寝ているだけだと思います。私が安静にしなさいと言ったからかも……」
黒ずくめの者「寝ぼけたことを。貴様がとどめを刺したのだろう」
イリス「ち、違いますってば! 言いがかりはやめてください!」
黒ずくめの者「その子は……両親を人間に殺され、行く宛もなく彷徨って、このスラムに辿り着いたのだ。にも関わらず貴様ら人間は……ここでの最期の安息すらも奪おうと言うのか……!?」
イリス「だから誤解です!! 大体私は、その子が魔族かどうかすらも知らなかったし!!」
黒ずくめの者「……あくまで罪を認めないというのだな。それならばこちらにも考えがある……みんな来てくれ!!」バッ
モヒカン魔族「ヒャッハー!!」ドッ!
肩パット魔族「ホホホーッ!!」ドドッ!
グラサン魔族「人間は消毒だーッ!!」ドドドッ
イリス「!!?」バッ
黒ずくめの男「我々を脅かす人間には死んで頂く。このスラムは騎士すらも避けて通る場所……助けはないぞ!!」
イリス「くっ……!!」ジャキッ
灰髪の騎士「待て!!」バッ
黒ずくめの者「……!?」
イリス「あなたは……!?」
灰髪の騎士「俺はノエル・リバー。徒党を組んで一人の女の子を襲うなんて、随分な真似してるじゃねえか。薄汚ェ魔族共が」
黒ずくめの者「フン、格好付けてのこのこスラムに来たのが間違いだったな。皆、憎き騎士を屠るチャンスだ! かかれ!!」
魔族たち「ヒャヘハハハーッ!!」バババッ
――戦闘開始 スラム暴徒――
308 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/18(土) 21:45:54.80 ID:wPHg9EoM0
イリス(……これだけの大人数……本気でやらないと、殺られる……!)
イリス(でも……私………)
――魔族革命の思い出『』ザシュッ ズバァッ バシャッ
イリス(今度は……魔族の人たちを、殺すの………?)
イリス(わ、私……は………)カタカタ
↓1選択
1.本気で殺る(コンマ+30)
2.手加減する
↓2コンマ
01-60 劣勢
61-90 優勢
91-00 会心
309 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/18(土) 21:47:22.09 ID:z0lgklnMo
2
310 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/18(土) 21:49:27.53 ID:ga3sMdMNo
あ
311 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/18(土) 22:05:53.30 ID:wPHg9EoM0
モヒカン魔族「オアッハー!!」ドンッ!
イリス「はあっ!」カッ
雷「」ギュオンッ!
モヒカン魔族「アババーッ!!」バリバリバリ
バタッ
黒焦げモヒカン魔族「」ピクピク
イリス(よ、よし。死んでない。これくらいの出力なら――)
肩パッド魔族「オアホホーッ!!」シュババッ
イリス「!!」
ノエル「オラァッ!!」
メイス「」ブオンッ!!
ドゴォンッ!!
肩パッド魔族「オゴッ……」ドサッ
イリス「だ、だめですノエルさん!! 殺しは――」
ノエル「!!? お、おい嬢ちゃん状況わかってんのか!?」
イリス「だめなんです!!!」
黒ずくめの者「何をごちゃごちゃと……。諸共消し炭にしてくれる!!」カッ!!
闇球「」ヴォンッ!!
ノエル「うおっ!」サッ
イリス「くっ!!」サッ
グラサン魔族「オッホホハーッ!!」ジャキン!!
魔導火炎放射器「」ゴウッ!!
ノエル「ぐああっ!!」メラメラ
イリス「きゃああっ!!」メラメラ
子供「……え? な、なに……? あっおねえさん……!!? なんで!? なにが……!!?」
子供「ひゅ、ヒューベルトさんを呼ばないと……!!」グッ
子供の足「」ズキッ
子供「うっ……! あ、安静に……してなきゃだった……。でも……」ジワワ
子供「ううううっ!!」ダダダッ!!
↓1コンマ
01-60 劣勢
61-90 優勢
91-00 会心
312 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/18(土) 22:07:37.86 ID:ZNLH5YPfo
厳しい
313 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/18(土) 22:07:42.62 ID:Ama98w8q0
あ
314 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/18(土) 23:15:19.42 ID:wPHg9EoM0
ノエル「この野郎……!!」カッ
重力魔法「」ズンッ!!
グラサン魔族「ぽぎっ!」バタン!
ノエル「嬢ちゃんに免じて手加減してやる……ありがたく思えよ貴様ら!!」カッ!!
重力魔法「」ズン!!
重力魔法「」ズン!!
重力魔法「」ズン!!
魔族たち「グワワーッ!!」バタンバタン!!
イリス「重力魔法……! すごい……!!」
ノエル「借りもんだがなかなかのもんだろ! 重力は対処手段が少ないからな!」
黒尽くめの者「ちいっ、厄介な魔法を! 全方位からかかれ、お前たち!!」
魔族たち「ホヘホーッ!!」シュババッ!!
ノエル「くそっ、流石に全方位は……!!」
イリス「全方位……はっそれなら!!」
ノエル「何か策が――」
イリス「魔力防御に全力を集中してください! はあああ――!!」ゴゴゴゴ…バチバチ…!!
黒尽くめの者「!? 皆、急いであの女を倒せ!!」
魔族たち「オホホーッ!!」シュババッ
イリス「くらえーッ!!!」カッ!!!!
全方位雷撃「」ババリバリバリッ!!
魔族たち「アババババーッ!!」バチバチバチ
倒れる魔族たち「」バタッ プスプス
イリス「……はあっ、はあっ……!! あ、頭が……」フラフラ
ノエル「っぶねえ……! 嬢ちゃんに言われて防御に集中してなかったら俺もやばかったぜ……! だが――」
倒れた魔族たち「」プスプス
ノエル「……勝負はあったようだな?」
黒尽くめの者「くそっ!! あんな大技を隠していただと!?」
ノエル「大技を隠してた? 馬鹿を言うな。嬢ちゃんは手加減してたんだ。お前たちを殺さない為に」
黒尽くめの者「なんだと……」
315 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/18(土) 23:16:51.85 ID:wPHg9EoM0
子供「ひ、ヒューベルトさん……こっちです……!!」タタタッ
ヒューベルト「ああ、わかっている。今の雷で全て視えた」タタタッ
黒尽くめの者「ヒューベルト・スタンフォード……!? それにあの子供は……」
イリス「だ、だから……言ったじゃないですか……。治療してあげた、だけだって……」フラフラ
黒尽くめの者「馬鹿な……。それでは……最初から、私一人が勘違いしていただけだと……」
ノエル「……んん? どういうことだ? 勘違いで人を殺そうとしたってのか?」
黒尽くめの者「……」
ヒューベルト「……ここスラムでも、暴力はご法度です。自分が何で、相手が誰であろうと、それは変わりません。この国に住んでいる以上は、この国の法に従わなければならないのです」
黒尽くめの者「……今回のことは、私に非があったと認めよう。すまなかった。逮捕も死刑も好きにするが良い」
イリス「……」
黒尽くめの者「だが……暴力がご法度で、国の法に従わねばならんだと? この国の人間たちはそれを実践できているのか? 行き場のない魔族を不満の捌け口にして攻撃しているのはどこの誰だ? あの子の両親を奪い、足を怪我させたのはどこのどいつだ? 人間は良いが、魔族が法を犯すのは許されない……などという巫山戯た現実が見えないとでも言うつもりか? ええ!?」ガッ
胸ぐらを掴まれたヒューベルト「……」
ノエル「言い訳は屯所で聞く。貴様らは全員逮捕だ」ザッ
手錠「」ガチャン!
騎士「ノエル隊長! 応援到着しました!」ザザッ
ノエル「ご苦労。こいつらを連行してくれ。殺人未遂の現行犯だ」
騎士「はっ!!」ザザッ
*
黒尽くめの者「フン……今に見ていろ。審判の日は遠くないぞ。腐りきった下劣なる悪性腫瘍どもが」
騎士「黙って歩け!」
ノエル「ふう、お疲れさん。ちょっと危なかったがなんとかなったな」
イリス「いえ、その……すみませんでした。命がかかってる状況だったのに、手加減しろなんて……」
ノエル「結果的に殺さずに逮捕できた。殺さずに済むならその方が良い」
イリス「……良かったです」
ヒューベルト「この度は、スラムの者が多大なるご迷惑をおかけしてしまったようで……。なんとお詫び申し上げればよいか……」
イリス「いえ……ええと、あなたは?」
ヒューベルト「……一応、このスラムに集う魔族たちのまとめ役のようなことをしている、ヒューベルトと申します。この子が怪我を治していただいたそうで」
子供「……おねえさん……だいじょうぶだった……?」
イリス「あ、うん! 大丈夫だよ。ヒューベルトさんを呼んで来てくれたんだね。ありがとう」
子供「うん……。でも……黒いおじさんは……」
イリス「黒い、おじさんって……」
ヒューベルト「……先ほど逮捕された者です。路上生活者なりに、この子のことを気にかけていたようで……。仕方のないことです。法を守れぬ者に、居場所はありません」
イリス「……」
ノエル「嬢ちゃんが気に病むことはない。今この男が言った通りだ。この国の法を守れないなら、この国を出ていくか、逮捕されるしかない。不満があるのなら国を出ていけば良いだけだ」
イリス「そう……なのでしょうか……」
ノエル「ああ。それでは俺も失礼する。縁があればまた会おう」スタスタ
子供「……」
ヒューベルト「……誰もが、自らの足で自由に動けるわけではありませぬ」
イリス「………」
◆
316 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/18(土) 23:19:46.72 ID:wPHg9EoM0
―魔法騎士団 屯所
ノエル「……なんだと?」
黒尽くめの者「言っただろう? もうこの国は終わりだと」
ノエル「もう一度言え!」
黒尽くめの者「何度でも言ってやるさ――」
↓1コンマ
01-33 審判の日まであと8日だ
34-66 審判の日まであと9日だ
67-00 審判の日まであと10日だ
317 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/18(土) 23:20:03.94 ID:6G4RyKW8O
審判
318 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/18(土) 23:30:40.15 ID:wPHg9EoM0
黒尽くめの者「審判の日まであと10日だ。それまでに首を洗うか、亡命の準備でもしておくのだな」
ノエル「審判とは何だ!? 詳しく説明しろ!!」
黒尽くめの者「ユーシリア憲法によれば、黙秘権は人も魔族も平等に保証されている。よってここは黙秘権を行使させてもらう」
ノエル「貴様!」
黒尽くめの者「……」チンモク
☆10日後(滞在12日目)に何かが起こります
◆
319 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/18(土) 23:53:30.82 ID:wPHg9EoM0
―ユーシリア帝国 3日目
◇クロシュ [あかちゃんスライム]
武:メイドブレード 盾:ラティアの大盾 飾:くすんだ耳飾り
武:竜珠の杖 防:ゴスロリエプロン 飾:不死鳥の羽根
◇妖精 [世話焼き妖精]
武: 盾: 飾:くすんだ耳飾り
武: 防:精霊のレオタード 飾:
◇イリス [星の魔法使い]
武:精霊樹の杖[改] 盾: 飾:くすんだ耳飾り
武: 防:魔術師のローブ 飾:
◇ミスティ [氷の魔法使い]
武:魔銀の短剣 盾: 飾:くすんだ耳飾り
武: 防:氷竜革のローブ 飾:
◇ローガン [鋼の戦士]
武:鋼の剣 盾:灼鋼の盾 飾:くすんだ耳飾り
武:鋼の回転ノコギリ 防:鎖帷子 飾:
◇エバンス [地の傭兵]
武:古代の鉄槌 盾: 飾:くすんだ耳飾り
武:魔銀の剣 防:硬質革鎧 飾:
◯所持アイテム
[道具] [装備品] [大事なもの]
運命賽*4 蜘蛛絹の下着 魔族国永久旅券
会心賽*0 ザリガニのお守り フメイの服の切れ端
反魂丹*2 大きな巻き貝 精霊の印
鉄鍋+携帯調理器具 大きな軽石 精霊樹の実のジャム
「星の魔力」上中 闇の欠片 精霊樹の鉢植え+赤雷球
お宿の焼き菓子 フリルワンピ水着 フメイとアリシラの人形
お宿の妖精の織物 魔法学園のスク水 メルルの帽子
魔導飯盒 炎鉱石 溶岩石のアミュレット
妨害魔力波発生装置 ガラスのザリガニ 太陽のメダリオン
属性大全 踊り子の双剣 暗黒優待券
魔王図鑑 サボテンドラゴンの花 冒険者証(ランク1)
氷精の魔導書 精霊のローブ 大魔女帝国渡航権
ブラッドワイン*3 かたたたきけん
マッスルワイン*1 大魔女帝国滞在許可証
吸血鬼殺ワイン*1 風船印のパラシュート
綺麗な砂 ラティア勲章
魔術書「正負の属性」
吸血鬼の日焼け止め
日蝕の傘
大魔女サイン*1
古代のセラミック
◯現在の目標
・フメイちゃんを探す
・世界樹の光を追う[2/5]
・宰相の正体を暴く
・眠り病の原因を突き止める
・前皇帝の死の真相を突き止める(努力目標)
・ユーシリアの人魔対立をなんとかする(努力目標)
◯仲間の目標
・カリス・ノーランドを討つ(ミスティ)
・妻子の仇を討つ(ローガン)
◯経験値
・剣技[3/6](クロシュ)
・魔法[3/6](クロシュ)
・防御[3/6](クロシュ)
・魔法[4/16](イリス)
・剣技[4/6](ミスティ)
・魔法[4/16](ミスティ)
・剣技[9/16](エバンス)
・魔法[0/8](エバンス)
・剣技[6/16](ローガン)
・魔法[3/8](ローガン)
……………………………………………………………………………………
□ユーシリア帝都
中央区:王宮、兵舎、大図書館、邸宅街、他
平民区:公園、市場、食事処、酒場、浴場、娼館、冒険者ギルド、他
貧民街:広場、怪しい商店、薄暗い路地裏、魔族連合、他
郊外:農園、果樹園、他
……………………………………………………………………………………
320 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/18(土) 23:54:26.48 ID:wPHg9EoM0
―朝
帝都大図書館 司書室
新聞「」バサッ
エバンス「うーむ、暗い記事ばかりだな……。おっ、昨日イリスちゃんが巻き込まれたっていう殺人未遂事件のことも載ってるぞ」
イリス「そ、そうですか……」
ローガン「……浮かぬ顔だな」
イリス「まあ……なんというか、この国の人魔の対立問題を直に感じてしまったというか……」
妖精「私が離れてからそんなことが……」
ミスティ「……かなり難しい状況みたいね。ひとまず私たちは、眼の前の目標に専念したいところだけど……」
スライムクロシュ「〜〜…」モニョニョ…
ガチャッ
パティ「皆、いるわね?」スタスタ
イリス「パティさん。おはようございます」
パティ「おはよう。早速だけど、悪い情報が入ったわ」
エバンス「悪い情報?」
パティ「昨日逮捕された魔族の一人が、10日後に審判の時が来る、などという供述をしたそうよ」
ローガン「審判の時……?」
妖精「どういう意味?」
パティ「それ以降、黙秘を貫いているみたい。昔の魔法騎士団ならともかく、マーズ・ネオンが指揮官が就任してからは魔法騎士団も法令遵守を完全に徹底しているから、憎き魔族といえど法に反する尋問はできないはず。恐らく当日になるまで、その魔族が情報を吐くことはない」
ミスティ「……審判……なんか凄そうな響きね。何が起きるのかしら?」
パティ「わからない。ただ、魔法騎士団は魔族たちによる大規模な反乱計画と想定して警戒を強める方針みたい」
妖精「……かつての魔族自治区みたいに、革命でも起こすつもりなのかな?」
パティ「そうね。でも魔族自治区とは多くの点で違いがあるわ。魔族自治区に住んでいた王国人はそれほど多くなかったし、革命はたったの1日で終わって独立を取り戻した。捕虜の扱いも悪くないと言われている。でももしこの国で大規模な反乱が起これば……きっと1日で終わるはずがないし、人も魔族も関係なくおびただしい量の血が流れる。国家滅亡は間違いないでしょうね」
イリス「ひえ……」
スライムクロシュ「〜〜…」モニョモニョ…
妖精「……間に合うかはわからないけど、私たちも急ごう」
パティ「……宰相は、どうするつもりなのかしら」
ユーシリア帝国滞在3日目です。12日目に何かが起こります
↓1コンマ
01-95 本日の自由行動へ
96-00 皇帝陛下来訪
↓2〜4 自由安価 何をする?
321 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/18(土) 23:55:47.99 ID:SFblncdf0
皇帝陛下ご来訪
322 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/18(土) 23:57:16.75 ID:E2PiziW1O
ユーシリアの歴史を調べてみる
323 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/18(土) 23:57:30.91 ID:z0lgklnMo
皇帝きた!
自由安価もあるなら
襲来したルクリリをなんとかするローガンさん
324 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/18(土) 23:58:04.23 ID:B/FQQqu00
貧民街の薄暗い路地裏を調査
325 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/18(土) 23:58:53.29 ID:q5zHn4YgO
ご来訪でも自由行動ある?
あるなら「昨日のイリス大暴れの件で情報屋が訪ねてくる」で
326 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/19(日) 00:01:41.28 ID:41Q3N/my0
しかもクリティカルだしサービスありそう
327 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/19(日) 00:02:20.18 ID:6KpRB5Yj0
皇帝陛下の来訪を前に、本日はここまでとなります。次回は皇帝陛下来訪編、ユーシリアの歴史編、ルクリリ氏襲来編、薄暗い路地裏編となります
今回はスラムの子供たちに恵んであげたり、イリス氏が回復魔法を使えるようになったり、スラムの暴徒にイリス氏が襲われたりしたようでした
命の危機であっても、殺さない為に手加減を選択したイリス氏。その勇気ある善意が未来になにをもたらすかはまだわかりませんが、少なくともイリスさん本人は覚悟が決まったようです。険しい道かもしれませんが、きっとイリス氏なら大丈夫でしょう
そして突然皇帝陛下がやってくることになりました。突然の訪問なので歓迎の準備はできないかもしれませんが、良い会合となれば良いかと思います
それでは本日もありがとうございました。次回もよろしくお願いいたします
328 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/19(日) 02:13:00.23 ID:hOU5TDpwo
おつでした
皇帝もなにか察知して来てくれてたら頼もしいが…
329 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/19(日) 13:46:25.64 ID:HTyYtap9O
ただでさえ問題山積みのユーシリアにここから世界樹の光目当てのシノホシや王国、フメイ組、たまにコンマにいるクロシュヴィアが入り込む可能性があるのか
330 :
あ
[sage]:2025/01/19(日) 13:56:19.08 ID:41Q3N/my0
おつ
パティ使い魔給料制なのか・・・
331 :
バクアゲ
:2025/01/19(日) 14:16:28.15 ID:2NDh5QAy0
ここからがバクアゲかもな。
332 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/19(日) 15:00:37.59 ID:aWeCYhq8o
皇帝に宰相に会わせてといったら解決か
333 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/19(日) 16:53:06.01 ID:6KpRB5Yj0
皇帝が来てくれるようですが、彼が頼もしい人物かどうかはまだわかりません。良い関係を築けると良いでしょう
世界樹の光を狙う者たちがユーシリアに来る可能性はあります。実のところ、既に入り込んでいる者もいるかもしれません。気を付けましょう
パティの使い魔たちは、実のところ浮島国編で登場したベルトーネ氏と同じ場所の出身のようです。その給料は主にパティ自身の魔力だそうです
ここから良い展開に向かうか悪い展開に向かうかは、実のところ誰にもわかりません。クロシュ一行のがんばりを期待するのが良いでしょう
皇帝に宰相に会わせてもらうよう頼むことができれば、宰相に会うことができるかもしれません。しかし宰相を乗っ取っている者は正体不明の危険存在なので、無策に会うのは避けたほうが良いかもしれません
334 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/19(日) 16:54:10.70 ID:6KpRB5Yj0
―司書室
扉「」コンコン
パティ「あら、この魔力は……。ちょっとあなたたち、居住まいを正してくれる?」
イリス「えっ?」
パティ「皇帝陛下がお目見えになるわ」スタスタ
エバンス「ええっ!?」
ローガン「な、なんだと……!?」
ミスティ「どんな人なのかしら……」
妖精「クロシュは……大丈夫だね。その姿でいてね」
クロシュ「ん」
扉「」ガチャッ
赤髪の若き皇帝→エリオス「朝早く、約束もなしに失礼。余は今代ユーシリア皇帝、エリオス。そなたたちは緑の国の使節団一行で間違いないだろうか?」スタスタ
妖精「初めまして、ユーシリア皇帝エリオス。いかにも私たちは緑の国から派遣された使者の一行だよ。私が代表の妖精」パタパタ
エリオス「突然の訪問にも関わらず、寛大に迎え入れて頂き感謝する」
妖精「こちらこそ。あなたにはいつかお会いしたいと思っていたの」
エリオス「であれば来て正解だった。今日はあなたたちに、少し相談があるのだ」
妖精「相談?」
エリオス「ああ。昨今のユーシリアの情勢についてはもうご存知のことと思う。多数の問題が同時多発的に噴出し、対応に苦慮させられている。猫の手や、異国の使節団の手も借りたいほどに」
妖精「……なるほどね。もちろん構わないけど、その件はもうパティから承ってるよ」
エリオス「把握している。しかし異国から来た使節団を我が国の為に働かせる以上、筋は通さなければならない」
妖精「ええと……つまり?」
エリオス「我が国、ユーシリアを守る為に……手を貸して頂きたい!」ペコッ
妖精「えっ……!?」
パティ「……皇帝、だめよ。例え今の貴方が、彼らに差し出せるものはそれしかないとしても……ユーシリアの皇帝は、決して安々と頭を下げてはならない」
エリオス「安々と下げたわけではない。そうするだけの価値はあると判断した」
パティ「……はあ、やっぱり若いわね。まあいいわ。この人たちはあなたのお辞儀に大した意味を見出したりはしないだろうから」
妖精「いや流石に見出すよ! これの意味がわかってないのはクロシュくらいだよ!」
クロシュ「?」
ミスティ「……? お願いをするのに頭を下げるのは当然のことじゃない?」
妖精「クロシュだけじゃなかった」
*
335 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/19(日) 16:55:17.08 ID:6KpRB5Yj0
エリオス「……というわけでそなたたちにやってもらいたいことは、パティが依頼した内容から変わらない。だが、現皇帝として貴方たちが働きやすくなるよう、私の方で働きかけることもできる。何かやって欲しいことはあるだろうか?」
妖精「あ、それなら宰相のことなんだけど……」
パティ「……それは難しいわ。今の王宮は、皇帝よりも宰相の方が力を持っているの」
妖精「ええっ!?」
ローガン「なんだと……!?」
エリオス「……不甲斐ない皇帝ですまない。即位してから失言と失政を重ねた結果、私を皇帝として敬う者は今やほとんどいなくなってしまった。立場上は私が皇帝だが、実権を握っているのは宰相なのだ」
パティ「宰相が何者かに乗っ取られていることは皇帝陛下も既にご存知よ。でも皇帝陛下が今言った通り、実権は彼女が握っている」
妖精「ええ……。それじゃあ、魔法騎士団をどうにか……」
パティ「騎士団の指揮権も今や宰相の手にあるわ。総司令のエドワードが数週間前に失踪したの。それから正当な手続きに則って、宰相が騎士団の指揮をとれるようになってしまった」
ローガン「なんだと……!? エドワード司令が……!?」
妖精「えええ……。じゃあ逆に何ができるの?」
エリオス「……僅かではあるが、まだ私を皇帝と認めている者もいないわけではない。そういった者に働きかけを行うことなら可能だ」
妖精「う、う〜ん……」
どうしよう……
↓1〜2 自由安価 皇帝と話したいことや、頼みたいことなど
336 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/19(日) 16:56:32.75 ID:41Q3N/my0
パティとは小さい頃からの付き合いなのか
337 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/19(日) 17:16:55.02 ID:wqDHNbC9O
目標について互いに分かっている情報を伝えてすり合わせしたい
まずどう動けばいいか指針が欲しい
幅広すぎてだめなら安価下でお願いします
338 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/19(日) 19:43:00.60 ID:6KpRB5Yj0
妖精「それじゃあ……世界樹の光の行方について、皇帝の方でわかってることはある?」
エリオス「騎士団の方で整理された情報によると、農作物の異常と地震は北の方がより深刻になっているらしい。光が向かった先についての目撃証言も合わせると、恐らくは北部のどこかに落ちたと考えられるだろう」
ミスティ「この国の北はどんな環境なの?」
イリス「ちょ、ミスティ敬語敬語!」
ミスティ「あ……す、すみません」
エリオス「いや、構わない。国外から来た君たちにとって、私は敬うべき皇帝陛下ではないのだ。一人の協力者として気軽に接して欲しい」
ミスティ「わかったわ。敬語ってなんか疲れるのよ」
エバンス「マジか……」
妖精「まあいいんじゃない? 私も敬語使ってないし」
エリオス「はは、好きに話してくれ。形ばかりの敬意を表されるのも面白くないんだ。それで、北部の環境だったな。中央大陸を横断する大山脈のことは皆も知っていると思うが、この国の北にもその山脈が巨大に横たわっている。恐らく光は大山脈を超えず、山脈のどこかに激突したのではないかと推測できるだろう」
イリス「大山脈ですか」
妖精「確か鉱山として採掘とかもしてるんだよね」
エリオス「その通り。しかし何年か前に最も資源豊富な鉱山を悪竜に乗っ取られてからは、我が国の鉱物資源産業も弱まってしまっている」
ミスティ「悪竜?」
エリオス「どこから来たのか全くわからない巨大な竜だ。尋常でない強さで暴れまわった挙げ句、その鉱山に棲み着いてしまった。既に何度も討伐計画が立ち上がっているが、一度として成功に至らなかった」
イリス「そんな竜が……」
パティ「先帝の逝去も、その悪竜討伐を目的とした遠征に出た矢先のことだったのよ。伝説の英雄の剣を継承し、圧倒的な武力と統率力を有していた先帝なら……と誰もが期待したけれど……まさか鉱山に辿り着く前に殺されてしまうなんて、誰に予想できたかしら……」
ローガン「……実を言うと、あの強き先帝が在野の賊に遅れを取ったなど、私には未だに信じられぬのです……。先帝を殺害せしめた者が何者か、騎士団は既に掴んでいるのですか?」
エリオス「先帝が率いていた討伐隊の者たちも、ほとんどは先帝共々殺されている。辛うじて生き残り治療を受けている者や、別働隊にいた者などから多少の話を聞くことはできているようだが、未だ犯人の情報は判然としていないらしい」
妖精「魔族の仕業っていうのは、生き残った人が?」
エリオス「ああ。襲撃者は角と翼を持ち、魔王復活と高らかに叫んでいたそうだ」
妖精「……?? 魔王は魔族の王ってわけでもないのに……ちょっとよくわからないなあ」
パティ「……この国では、魔王を魔族の王と勘違いする者も少なくないわ。当の魔族たち自身すらもね」
妖精「ええ……」
エリオス「長き時をかけて定着した民の認識を覆すのは、とても難しいと……即位してから思い知ったよ」
*
339 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/19(日) 19:43:29.63 ID:6KpRB5Yj0
エリオス「まあそういうわけで、君たちには引き続き光の探索を頼みたい。もし余裕があれば眠り病の原因も突き止めて欲しいが、これは我々の問題だから優先しなくて構わない」
妖精「あ、うん。まあ余裕があれば追ってみるよ」
エリオス「ああ、それと……最近、王宮に亡霊が出没するそうだ。この図書館とは少し離れているから君たちには無縁だと思うけど、念の為気を付けて欲しい」
妖精「ぼ、亡霊?」
イリス「本物なんですか……?」
エリオス「はは、実は私はまだ見たことがないんだ。もし見かけたら教えてくれるかな?」
妖精「い、いいけど……」
パティ「亡霊……少し気になるわね。私も気にかけておくわ」
エリオス「パティが気にかけてくれるなら安心かな」
イリス「パティさんは皇帝陛下にも砕けた態度で接してらっしゃってますけど、もしかして親しい間柄だったりするのですか?」
エリオス「え、どうだろう……」
パティ「エリオス皇帝陛下にとってはあかちゃんの頃からの付き合いとも言えるわね」
ローガン「それを言うなら私にとってもそうでしょう」
パティ「そうね」
エリオス「パティ魔術顧問は、最もユーシリア帝国に貢献してくれているお方だ。誰よりも長く生きてこの国の公務を遂行し続けていらっしゃるのだから」
パティ「……本気で乗っ取ろうと思えば、たぶん私の方が今の宰相より上手く乗っ取れると思うわ。そんな面倒なことしたくないからしないけど」
イリス「うひゃあ……」
エバンス「けっこう面白い力関係なんだな……」
*
340 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/19(日) 19:43:58.23 ID:6KpRB5Yj0
―帝都大図書館 司書室
イリス「先ほど言っていた、先帝が継承した英雄の剣というのは?」
エリオス「ああ、国外から来た君たちは知らなくて当然だったね。まず、この国がどのように成立したのかは知っているかな?」
イリス「……確か、英雄たちが魔王を討伐して、土地を開拓したとか……」
エリオス「そう。私の先祖……初代皇帝たちだ。その初代皇帝が用いた剣……伝説の赤き勇者の剣が、代々継承されているんだ」
イリス「へえ〜!」
パティ「皇帝の力の象徴でもあったわ。でも扱いが難しいらしくて、歴代の皇帝であれを上手く使えた者はそんなにいないのではないかしら」
ローガン「先帝は使いこなしているように見えたのですが、あれでもまだ十全には引き出せていなかったのでしょうか?」
パティ「ええ、多分。まあ今はその剣も例の襲撃者に奪われてしまったわけだから、今ここでどうこう言っても仕方ないけどね」
ミスティ「奪われてしまったのね……」
パティ「エリオス皇帝の支持が低いのはそのことも関係しているのでしょう。伝説の剣を正式に継承していない者を皇帝と認めることはできない、という意見は少なくないわ」
エリオス「……その意見ももっともだと思う。皇帝の皇帝足る証を持っていないのに、皇帝を名乗るのは烏滸がましいと私自身でさえ思うのだ」
パティ「まあ、あまり弱気にならないで。弱々しい姿を見せれば支持は落ちる一方よ。急に即位させられて、不本意かもしれないけど……」
エリオス「っと、すまない。私が弱気になってしまってはいけないな」
クロシュ「……大変そう……」
妖精「まあ、実際大変だと思うよ」
◆
341 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/19(日) 19:44:29.84 ID:6KpRB5Yj0
―帝都大図書館 司書室
ローガン「……ふう。エリオス現皇帝には頭が下がるな」
エバンス「この国の状況じゃ、どんな手を打っても不満は出るだろうしなあ。俺だったら絶対嫌だぜ、この状況で皇帝になるなんて」
妖精「宰相もその点を上手く利用してるように見えるね。自分への批判を躱す為の身代わりとして」
イリス「……ま、まさか先帝襲撃の黒幕が宰相なんてことはないですよね……!?」
妖精「……」
ローガン「国家転覆を狙う何者かが乗っ取っているのだとすれば、可能性はむしろ高いのではないか……?」
イリス「うええ……」
パティ「事実を紐解いていけば、いずれは全てが詳らかになるわ。憶測は憶測よ」
扉「」コンコン
ミスティ「あら、また来客?」
パティ「この感じは……誰だったかしら? まあ入って良いわ」
扉「」ガチャッ
銀髪ショートの女性「こ、こんにちは! ローガン隊長がこちらにいらっしゃっているとお聞きして……ああ……!!」
ローガン「む……君は、ルクリリくんか」
銀髪ショートの女性→ルクリリ「ろろ、ローガン隊長!! 今までどこ行ってたんですか!?」
ローガン「どこ、とは……」
パティ「……図書館では静かにしてくれる?」
ルクリリ「あ、すみません……」
*
紅茶の入ったカップ「」カチャン
ルクリリ「ローガン隊長……! ど、どうして……急にいなくなっちゃったんですか……!!?」
ローガン「……旅に出たい気分だったからだ」
ルクリリ「ど、どうして旅に出たい気分になったんですか……!?」
ローガン「それは……。家族を失ったからだ」
ルクリリ「あっ……す、すみません……」
ローガン「……君の方こそ、なぜ私にそのようなことを聞く? その後騎士団でどのような風評が出回ったのかは知らんが、一応は正式な手続きを踏んで辞めたつもりだ。もしや引き継ぎに不備などがあったか?」
ルクリリ「そ、そんな……不備なんてありません!」
ローガン「ふむ……? ではなぜ……」
ルクリリ「だ、だって……私……」
コソコソ…
イリス「あの人がルクリリさんなんだって……」コソコソ
ミスティ「やけにローガンさんに執着しているわね……。なんでかしら……」コソコソ
イリス「なんでって、そんなの……」
ミスティ「そんなの……?」
クロシュ「??」
妖精「……ローガンも大変だね、こりゃ……」
エバンス「旦那、どうするんだ……?」
*
↓1コンマ
01-10 ???
11-90 ローガン、気付かずに帰らせる
91-00 ローガン、気付く
342 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/19(日) 19:50:19.18 ID:ik4anh//o
どうだ
343 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/19(日) 20:06:45.83 ID:6KpRB5Yj0
ローガン「当時の隊に迷惑をかけてしまったことは、申し訳ないと思っている。引き継ぎだけでなく他にもいろいろ不足していたと言うのであれば、至らぬ点を言って欲しい」
ルクリリ「そ、そんなんじゃ、ないんです……! 私は……ただ……」
ローガン「う、うむ……?」
ルクリリ「……」
ローガン「……すまぬ、我々にはやらねばならんことがある。今上手くまとまらないのであれば、また後日要望しに来て欲しい。sれで構わないか?」
ルクリリ「………はい……」
ローガン「すまぬ……」
ヨタヨタ…ガチャッ バタン…
イリス(あ、ああ……! ルクリリさん、がっくり項垂れて帰っちゃった……!)
ミスティ(うーん……私も、あの人の言いたいことはよくわからなかったわ……)
エバンス(旦那……。まあ、それが良いかもな……)
妖精(そうだね。ローガンはきっと亡くなった家族を一番大事にしたいだろうから……。気付かないままの方が、互いに良いと思う)
クロシュ(……??)
◆
344 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/19(日) 20:34:43.78 ID:6KpRB5Yj0
―貧民街
クロシュ「……」トコトコ
妖精「あんなことがあったからか、昨日よりさらに閑散としてるね……。みんな表には出てきてない」
クロシュ「うん……」
*
―薄暗い路地裏
クロシュ「くらい……」
妖精「どこの国にもこういう路地裏はある。後ろ暗い取引とかの現場になってたりすることもあるけど……」
汚い子供「止まれ!!」ザッ
クロシュ「?」
妖精「子供だ」
汚い子供「お前たち、どこの者だ! ここを小鬼≠閨[だーの居城と知ってのろうぜきか!?」
妖精「旅の者だよ。りーだーとか知らないけど……」
クロシュ「うん」
汚い子供「しらばっくれるつもりか……!」
クロシュ「?」
妖精「……なんか面倒な奴らの縄張りに入っちゃったのかも。出直そうか」パタパタ
クロシュ「うん」トコトコ
汚い子供「あ、ま、待て! 逃げるのか!?」
クロシュ「??」
妖精「はあ、面倒だなあ。ちょっと脅かしてやろうか……」ヒュルヒュル
「待って待って!」シュババッ
妖精「ん?」
クロシュ「わっ!」
巨大なムカデ「」シャカシャカシャカ!!!!
妖精「うわああああ!!?」
クロシュ「!!」バッ
汚い子供「りーだー!!!!」
345 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/19(日) 20:35:15.28 ID:6KpRB5Yj0
巨大なムカデ「」シャカカカッ!!!
ググググ…ポン!!
黄緑髪の少女「おまえたち……ちから≠持つ者だな……?」ザッ
妖精「うわあ!? ムカデが、人間の子供になった!!?」
汚い子供「そうだ! りーだーは何にでもなれるんだぞ!!」
黄緑髪の少女→ミント「えっへん! われはミント……この腐りきった世界に舞い降りた、正義のひかり!」
クロシュ「わあ……!」
妖精「ええと、そうなんだ……」
ミント「そうなのだ! おまえたち、わが小鬼の軍勢に入りたくて来たんだね?」
妖精「え、違うけど……」
ミント「えっ」
クロシュ「?」
ミント「……なんで?」
妖精「なんでって……むしろ、なんで入りに来たと思ったの?」
ミント「ここに来る子たちは、全員そうだもん」
妖精「……そうなの?」
汚い子供「そ、そうだ! ここに来る子供は、みんなりーだーに助けを求めて来るんだ!」
ミント「そう! われのちからは、みんなを救うためのもの! だから、今からでも入りたいですって言えば、入れてやってもいいよ?」
汚い子供「おまえたち、りーだーがここまで言ってくれてるんだぞ!!」
妖精「いや、そんなこと言われても……」
クロシュ「……入ってあげる?」
妖精「いや。こいつら、多分あの記者が言ってた悪ガキ集団だよ。入団なんてしたら騎士にしょっぴかれちゃうかも」
クロシュ「わあ……」
妖精「まあ、取引くらいならしてやっても良いかもね」
ミント「むー……こしょこしょと内緒話なんかして……! そんなだと入れてあげないよ……!」
どうしよう
↓1選択
1.宰相のことを聞く
2.眠り病のことを聞く
3.先帝の死のことを聞く
4.人と魔族のことを聞く
5.りーだーのことを聞く
0.自由安価
346 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/19(日) 20:36:18.86 ID:q+9O65WH0
5
347 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/19(日) 22:25:08.81 ID:6KpRB5Yj0
クロシュ「りーだーは……スライムなの……?」
ミント「へ? スライム?」
デロデロ…ポン!
スライムクロシュ「〜〜」モニョモニョ
ミント「わああ……!? スライムになった!?」
モニョモニョ…ポン!
クロシュ「……んーん。スライムの方が……本当の、わたし……」
ミント「えっ、そうなの!?」
クロシュ「うん……」
ミント「すごい!」
妖精「少なくともスライムではなさそうだね。りーだーって自分の種族はわかる?」
ミント「われの種族は……小鬼ぞ!」ドン!
妖精「いや、そういうあれじゃなくて……」
ミント「……小鬼では、種族がどうこうって話は禁止なの。喧嘩になるから」
妖精「ああ、なるほどね……」
クロシュ「んゅ……」
ミント「われの種族は……実を言うとわかんない。見た感じ人間っぽいけど、髪の色が人間にしては珍しいから、違うかも。まあどうでもいい」
妖精「まあそうかもね」
ミント「おまえは……妖精!」
妖精「正解。間違える人なんていないと思うけどね」
クロシュ「りーだーは……どうして、小鬼なの……?」
ミント「鬼は東の国で、すごくつよいって聞いた。われもすごくつよいけど、まだ小さいから、小鬼だと思う!」
クロシュ「わあ……!」
妖精「あなた一人だけじゃなくて、グループ全体の名前になっちゃってるみたいだけど?」
ミント「われがそう名乗ってたら、みんな真似しだしたから……。べつにいいけど」
妖精「なるほどね……。普段はどうやって食いつないでるの?」
ミント「かせいだ通行料でごはんを買ったり、悪い人をやっつけてお金をもらったり、馬車をやっつけていろんなものをもらったりしてる!」
妖精「馬車……それってもしかして、平原とかを行き交ってる……?」
ミント「そう! でっかいデカムカデとか、でっかいイワゴーレムの姿で襲いかかれば、みんなびっくりして逃げ出すもん!」
妖精「イワゴーレムにも変身できるのか……。反撃されたりしないの?」
ミント「われはつよいから、反撃されても反撃し返してやっつけちゃうぞ! よわっちい大人なんてひとひねりだ!」
クロシュ「わあ……」
妖精「うん……。まあ生き方にもいろいろあるからね」
ミント「どうだ、やっぱり入らないか? おまえたちは面白いしつよいみたいだから、小鬼の四天王にしてやってもいいぞ!!」
妖精「……他の四天王にはどんなのがいるの?」
ミント「まだ一人もいない!」
クロシュ「わあ……」
☆小鬼りーだーのミントと知り合いました
◆
348 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/19(日) 22:25:41.87 ID:6KpRB5Yj0
―ユーシリア帝国 4日目
◇クロシュ [あかちゃんスライム]
武:メイドブレード 盾:ラティアの大盾 飾:くすんだ耳飾り
武:竜珠の杖 防:ゴスロリエプロン 飾:不死鳥の羽根
◇妖精 [世話焼き妖精]
武: 盾: 飾:くすんだ耳飾り
武: 防:精霊のレオタード 飾:
◇イリス [星の魔法使い]
武:精霊樹の杖[改] 盾: 飾:くすんだ耳飾り
武: 防:魔術師のローブ 飾:
◇ミスティ [氷の魔法使い]
武:魔銀の短剣 盾: 飾:くすんだ耳飾り
武: 防:氷竜革のローブ 飾:
◇ローガン [鋼の戦士]
武:鋼の剣 盾:灼鋼の盾 飾:くすんだ耳飾り
武:鋼の回転ノコギリ 防:鎖帷子 飾:
◇エバンス [地の傭兵]
武:古代の鉄槌 盾: 飾:くすんだ耳飾り
武:魔銀の剣 防:硬質革鎧 飾:
◯所持アイテム
[道具] [装備品] [大事なもの]
運命賽*4 蜘蛛絹の下着 魔族国永久旅券
会心賽*0 ザリガニのお守り フメイの服の切れ端
反魂丹*2 大きな巻き貝 精霊の印
鉄鍋+携帯調理器具 大きな軽石 精霊樹の実のジャム
「星の魔力」上中 闇の欠片 精霊樹の鉢植え+赤雷球
お宿の焼き菓子 フリルワンピ水着 フメイとアリシラの人形
お宿の妖精の織物 魔法学園のスク水 メルルの帽子
魔導飯盒 炎鉱石 溶岩石のアミュレット
妨害魔力波発生装置 ガラスのザリガニ 太陽のメダリオン
属性大全 踊り子の双剣 暗黒優待券
魔王図鑑 サボテンドラゴンの花 冒険者証(ランク1)
氷精の魔導書 精霊のローブ 大魔女帝国渡航権
ブラッドワイン*3 かたたたきけん
マッスルワイン*1 大魔女帝国滞在許可証
吸血鬼殺ワイン*1 風船印のパラシュート
綺麗な砂 ラティア勲章
魔術書「正負の属性」
吸血鬼の日焼け止め
日蝕の傘
大魔女サイン*1
古代のセラミック
◯現在の目標
・フメイちゃんを探す
・世界樹の光を追う[2/5]
・宰相の正体を暴く
・眠り病の原因を突き止める
・前皇帝の死の真相を突き止める(努力目標)
・ユーシリアの人魔対立をなんとかする(努力目標)
◯仲間の目標
・カリス・ノーランドを討つ(ミスティ)
・妻子の仇を討つ(ローガン)
◯経験値
・剣技[3/6](クロシュ)
・魔法[3/6](クロシュ)
・防御[3/6](クロシュ)
・魔法[4/16](イリス)
・剣技[4/6](ミスティ)
・魔法[4/16](ミスティ)
・剣技[9/16](エバンス)
・魔法[0/8](エバンス)
・剣技[6/16](ローガン)
・魔法[3/8](ローガン)
……………………………………………………………………………………
□ユーシリア帝都
中央区:王宮、兵舎、大図書館、邸宅街、他
平民区:公園、市場、食事処、酒場、浴場、娼館、冒険者ギルド、他
貧民街:広場、怪しい商店、薄暗い路地裏、魔族連合、他
郊外:農園、果樹園、他
……………………………………………………………………………………
349 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/19(日) 22:27:27.50 ID:6KpRB5Yj0
―朝
帝都大図書館 司書室
イリス「現時点でわかってる情報をまとめると……」カキカキ
・世界樹の光は北の方
・北には大山脈と鉱山がある
・鉱山は悪竜に占拠されている
・先帝は悪竜討伐の為の遠征中に襲撃されて死んだ
・襲撃犯は角と翼を持つ者。未だ捕まっていない
・討伐隊の生存者は大怪我で入院している
・王宮と騎士団の実権は宰相が握っている
・皇帝は立場が弱い
・皇帝の剣は魔族に奪われたまま
・帝位継承順位1〜8位は眠り病にかかっている
・王宮に亡霊が出るらしい
ローガン「ありがとう。わかりやすい」
ミスティ「まずは世界樹の光を見つけに行く? 妖精とイリスがいれば、騎士団より見つけやすいでしょうし」
妖精「それも一つの手だと思う。でも鉱山の悪竜ってのがちょっと気になるんだよね……。もし世界樹の光がその鉱山付近に落ちたんだとしたら、けっこうやばいかも……」
エバンス「……トコナツ火山島じゃ、マグマトカゲが世界樹の光を食っただけで星竜になっちまったんだよな。最初から力の強い竜が食ったら……」
イリス「た、大変なことになっちゃうんじゃ……」
妖精「……あまり考えたくはない事態だね。まあそのことについて考えるのは、実際に光の行方が判明してからでも遅くはないと思う」
ローガン「そして、宰相の正体を暴くのは……まだ難しいな」
エバンス「そもそも王宮への出入りすらできないのに、さらに宰相に何か仕掛けたら一瞬でお縄だぜ。皇帝が味方でも庇いきれないだろ」
イリス「妖精さんは、取り憑いた者を暴いたり引き剥がしたりするにはどうすれば良いかわかる?」
妖精「悪霊とか呪いなら、例えばロイエ教の神官がよく習得してる神聖魔法なんかで祓ったりできるみたいだけど……。今回の相手が悪霊かどうかもまだわからないし……」
扉「」ガチャッ
エリオス「ふむ、神聖魔法か……。ナインハルト兄さんが眠り病にかかっていなかったら頼めたかもしれないが……」スタスタ
イリス「エリオス皇帝陛下!?」
エリオス「おはよう。朝早くにすまない。早朝くらいしか自由に動く暇がないんだ」
妖精「そ、そうなんだ。お疲れさま」
ローガン「……そういえば、ナインハルト様は神聖魔法の使い手でしたな」
エリオス「ああ。知性と気品もあり、少し冷たい印象ながらもその心根はとても優しい人だった。もし即位したのが私ではなく彼だったら、もう少し事態は良い方向に進んでいたかもしれない……」
妖精「どうかな。この国の状況は、知識の有無とか政治の上手さでどうにかなる範疇をとっくに超えてる。誰が皇帝になっても酷いことにはなってたと思うよ」
エリオス「そうかな……そうかもしれない」
ミスティ「でも、眠り病にかかってしまったのね。その人も……」
エリオス「ああ……。眠り病と言えば、弟のオーミールは夢に関する魔法が得意だったんだ。しかしそんなオーミールまで眠り病にかかってしまった」
妖精「夢に関する魔法か……。面白い魔法だけど、結局眠り病にかかっちゃったんじゃなあ……」
ユーシリア帝国滞在4日目です。12日目に何かが起こります
↓1コンマ
01-05 皇帝の妹来訪
06-95 本日の自由行動へ
96-00 皇帝の妹来訪
↓2〜4 自由安価 何をする?
350 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/19(日) 22:32:13.48 ID:UPa/0oJwO
クリティカルとファンブルでどう違う?
351 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2025/01/19(日) 22:32:21.59 ID:41Q3N/my0
あ
352 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/19(日) 22:32:31.42 ID:aWeCYhq8o
悪竜討伐にでもいく
353 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/19(日) 22:32:41.46 ID:oPjLGJn2O
情報屋を訪ねてみる
354 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/19(日) 22:32:59.47 ID:3+SaH0W0O
でろでろ教の信者に囲まれ布教される
355 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/19(日) 22:33:08.88 ID:Oip5NgKKO
安価なら郊外の農園と果樹園の様子を見に行く
(片方だけなら農園)
356 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/19(日) 22:36:50.73 ID:6KpRB5Yj0
クリティカルでは友好的、ファンブルでは敵対的な訪問となるかもしれません。皇帝の妹様は恐ろしい人物との噂があるので、もしお会いする時はしっかりごまをすった方が良いかもしれません
357 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/19(日) 23:35:09.55 ID:6KpRB5Yj0
―帝都大図書館 司書室
クロシュ「……悪い、竜さんを……やっつける?」
エバンス「いや……まだ戦わなきゃならんと決まったわけじゃないみたいだぞ、クロシュちゃん。それにこの国の軍隊が何度も倒そうとして失敗してる相手だ。もしやっつけに行くなら下調べと準備は入念にしていく必要がある」
ローガン「うむ。現段階で討伐に行くのは危険すぎる。もし倒しに行くなら、エバンスくんの言うように可能な限りの調査と準備が必要になる」
クロシュ「ん……わかった」
☆現時点で悪竜に挑むのはとても危険なので、安価が下にずれます
◇
―貧民街
クロシュ「という、わけで……調査……!!」
妖精「うんうん、言われたことをしっかり実践できてるね」
イリス「確か貧民街のこの辺に探偵事務所があったよね。せっかくだし寄ってみよう!」
看板「クロス探偵事務所」
イリス「あれあれ」
ローガン「あれに入るのか……。しかしよく見るとけっこう新し目の看板だな。最近できたのだろうか?」
*
―クロス探偵事務所
カランカラン
年季の入ったソファ「」
古びた棚「」
棚に収められた無数の書類「」ギッシリ
イリス「こんにちは〜」
妖精「探偵事務所なんて初めて入ったけど、思ったより落ち着いた内装かも」
ローガン「古めかしいなりに綺麗に整えられている。主は綺麗好きなのかもしれん」
カラスのハーピィ「おや、いらっしゃい。珍しいタイプのお客さんねえ」スタスタ
クロシュ「わ……!」
イリス「カラスの……ハーピィさん!!」
ローガン「ということは……まさか!!」
妖精「……もしかして、魔族国の悪徳新聞記者の知り合い?」
カラスのハーピィ「ん? あいつのこと知ってるの……ていうかあなたたち、ダークヒーロー一行!?」
*
358 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/19(日) 23:35:52.92 ID:6KpRB5Yj0
コーヒーカップ「」カチャン
カラスのハーピィ→フーミン「ふむふむ、なるほど。世界樹の光を追ってるのは知ってたけど、今はこの国に来てたのねえ」
イリス「はい。フーミンさんは、この国に住んでらっしゃるんですか?」
フーミン「いいえ。このスラムで適当な空き家を探偵事務所として改装しただけよ。こういう拠点があった方がいろいろ便利だからね」
ローガン「では探偵事務所の看板は偽りなのか?」
フーミン「偽りってわけでもないわ。依頼されれば仕事はする。まあこの貧民街で店を構えたところで客なんてほとんど来ないけどね」
妖精「はあ、なるほど……。まあいいや、探偵なら情報も扱ってるでしょ? 私たち、いろいろ知りたいことがあるの」
フーミン「いいわよ。ダークヒーローの一行なら、今後の期待も込めて特別にお安くしてあげる。魔族にとっちゃあなたたちの活躍は本当に面白くてエキサイティングなんだもの!」
*
妖精「それじゃあまずは悪竜のことなんだけど」
フーミン「悪竜か。あれはこの国に巣食う癌細胞そのものね。以前国中を荒らし回った挙げ句、鉱山に住み着いて資源を食い潰し続ける極悪竜よ。当人にゃ悪意なんて毛ほどもないかもしれないけどね」
イリス「国中を荒らし回った……?」
フーミン「ええ。何年か前に、二匹の巨竜がユーシリアを散々荒らし回ったことがあったの。一匹はそのうちにどっか行っちゃったみたいだけど、もう一匹は今言ったとおり鉱山に住み着いてしまった。魔法騎士団も散々がんばったみたいだけど、結局討伐はできてないの」
ローガン「……私が騎士団を辞したのは、彼奴らの活動が収まり始めた頃だった。まあ実を言えば、彼奴らが暴れている時点では辞めるに辞められなかったというのもあるがな」
妖精「へえ、そうだったんだ……。じゃあローガンの家族は……そんな竜が暴れていた大変な時期に……」
ローガン「まあ、私の家族を襲ったのは恐らく人型の魔族だ。竜とは無関係だろう」
フーミン「おや? あの頃にご家族を、魔族に?」
ローガン「……うむ。禍々しい爪痕、血肉を食らっていった痕跡、そして扉を開けて閉める知性が見られたことから、魔族と断定した。正体は全くわからなかったがな……」
フーミン「ふむふむ……であれば、竜と無関係と断定するのは早計かもしれないわね」
ローガン「……なんだと?」
フーミン「これはあまり知られていないことなのだけれど……あの二匹の悪竜は、人間態に化けることができるのよ。竜の姿で暴れまわることもあれば、人間態で殺戮を繰り広げたこともあった。だからあなたの家族を襲ったのが、その竜のどちらかだった可能性もゼロではない」
ローガン「………」
フーミン「実際、あの頃はあなたの家みたいに、何者かによる一家惨殺事件が相次いでいる。そしていずれも犯人は不明……。確定的な証拠はないけれど、私はあの竜どもが怪しいとずっと疑ってるのよね」
ローガン「……疑いが確定したら、教えてくれ。私も誤った復讐に身をやつしたくはない」
フーミン「もちろん!」
イリス「ろ、ローガンさん……!」
ローガン「すまぬ。あの事件は、私の中でまだ終わっていないのだ。手がかりの一つも掴めずに諦めかけていたが……もしフーミン殿の推測が正しければ……」
妖精「……一人で行くとかはやめてよね。ローガンがいないと、すごく困るもん」
ローガン「……わかっている」
クロシュ「ローガンさん……」
☆情報屋のフーミンと知り合いました
☆悪竜の情報を得ました
◇
359 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/19(日) 23:47:50.62 ID:6KpRB5Yj0
―帝都 市場
ワイワイ ガヤガヤ
ミスティ「なるほど、そんな情報が……」
妖精「うん……。この国に滞在する以上、ローガンの因縁とも無縁ではいられないかもって思ってたけど……まさかよりにもよって悪竜の可能性があるなんて……」
エバンス「……もし旦那が復讐に向かうってんなら、俺も力を貸したい。良いか?」
妖精「……悪竜の戦力による。もし全員でかかっても絶対に勝てないような絶望的な相手だったら、私はみんなに嫌われてでも、みんなを止めるよ。流石に、ローガンは止められないかもしれないけど……」
クロシュ「んゅ……」
ワイワイ ガヤガヤ
クロシュ「……?」
妖精「……あれ、なんか妙に賑わってるね。この国に来てからこんな賑わってるとこなんて見たことなかったのに」
ワイワイ ガヤガヤ シンノタダシイセカイ!!
クロシュ「??」
ミスティ「なんか変な言葉が聞こえたわ」
エバンス「な、なんだ?」
↓1コンマ
01-10 クロシュヴィア「久しぶりだね……」ポン
11-40 導師????「クロシュちゃん……?」
41-00 導師??「真の正しい世界を目指しましょう」
360 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/19(日) 23:49:59.47 ID:3+SaH0W0O
でろ
361 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/20(月) 00:03:56.57 ID:K/ZPlCP40
導師??「真の正しい世界を目指しましょう……。そうすれば、あらゆる苦しみから解放されます」
信者たち「真の正しい世界!」
シンノタダシイセカイ!! シンノタダシイセカイ!!
市民A「な、なんだ……? 新手の新興宗教か?」
市民B「お、おいあの絵を見ろ!!」
デロデロ世界の絵「」デロデロデロデロ
導師??「この素晴らしき理想画を御覧ください。痛みも苦しみも、悲しみも寂しさも……この世の嫌なことが何もかも溶け合って、柔らかな愛に包まれた世界の姿です」
市民C「な、なんだありゃ……気持ちわりぃ……」
市民D「でも、俺……なんか、目が離せねえよ……」
市民E「あんな風に、デロデロになれたら……こんな苦しいことは、もう終わりになるのかな……」
導師??「今このユーシリア帝国は、未曾有の危機に晒されています。ですが、ご安心ください。全てが溶け合えば、最期に待っているのはしあわせな大団円……。溶け合った向こう側で、みんなで平穏に生きていくことができるのです……」
市民F「溶け合った、向こう側で……」
市民G「平穏に、生きていける……」
導師??「星に還り、二度と会えなくなった方とも……星さえ溶けてしまえば、また巡り逢えます。さあ、私の手を取って……。共に、真の正しい世界へ行きましょう……」
市民たち「うおおおお!! 真の正しい世界!! 真の正しい世界!!」
シンノタダシイセカイ!! シンノタダシイセカイ!!
妖精「こ、これは……まさか……!!」
クロシュ「……わたしの……描いた、絵……」
エバンス「マジか……!?」
ミスティ「というか、あの導師……」
導師??「あら……お久しぶりです、復権派の皆様」スタスタ
妖精「お、お前は――」
導師僧侶「こんなところでお会いするなんて……。以前は失礼なことを申し上げてしまい、ごめんなさい」ペコリ
クロシュ「わ……そ、僧侶、さん……!?」
*
362 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/20(月) 00:10:12.77 ID:K/ZPlCP40
というわけで本日はここまでとなります。次回はデロデロ導師となった僧侶さん編、郊外の農園を見に行こう編となります
今回は皇帝陛下とお会いしてお話したり、ルクリリ氏を追い返したり、小鬼のりーだーと知り合ったり、情報屋のフーミン氏から悪竜の情報を買ったり、ローガン氏の復讐の炎が再燃したり、デロデロ教の導師となった僧侶氏と出会ってしまったりしたようでした
悪竜はとても恐ろしい存在なので、無策に挑むのは危険なようです。事前の情報収集と対策がその生死を分けると言っても過言ではないでしょう。そしてローガン氏の復讐すべき相手かどうか、今後も注視していく必要があります
そしてなんと、あの邪悪な差別主義者の僧侶氏が、なんとデロデロ教の導師となって現れてしまったようでした。ある意味では王国側の戦力が減ったので良いことといえなくもないかもしれませんが、このことが未来にどのような影響を及ぼすかは未知数です。セインくんが寂しがっている可能性も僅かにあります
それでは本日もありがとうございました。次回は土日となります、よろしくお願いいたします
363 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/20(月) 00:27:17.00 ID:2NSaTtvZo
乙
全部でろでろになれば世界は幸福になるのです
364 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/20(月) 01:36:50.46 ID:sVbsebtao
おつでした
僧侶さん宗旨替えっすか、なんか寝返りそうって思ってたけど
365 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/20(月) 01:43:58.69 ID:o1Vf6hXZo
おつ
章ボスが宰相にしろ魔王にしろ悪竜にしろ戦力が足りないな…
ローガンの遺恨も解決してあげたいしなかなか忙しいぞ
366 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/21(火) 23:39:17.10 ID:ida31xvKo
クロシュヴィアは低コンマで出現ということは基本あんまり遭遇しない方がいいのか
367 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/22(水) 22:42:37.08 ID:+4VO8pj+0
現在分かっている魔法騎士団をまとめてみました。騎士団での役職が分かっているキャラは()をつけてます。間違っていたらすみません。
・魔法騎士団の上司的立ち位置の者
エドワード(最高司令官)、マーズ(指揮官)、リュウゼン(元?教官)
・現在魔法騎士団に所属している者
エルゼ(小隊長)、ノエル(隊長)、ルクリリ、サージェス
・昔魔法騎士団に所属していた者
リチャード(元参謀)、ローガン(元隊長)
368 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/24(金) 19:59:11.85 ID:PD8VQqvVo
やっぱり騎士団勢力と協力結べるかが鍵か
369 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/25(土) 00:05:09.57 ID:jP8PzVAeO
悪竜と戦うなら情報や仲間もほしいが地力もほしい。あと少しでレベルアップしそうなクロシュの経験値とかミスティの剣技経験値とか、強い装備品とかもろもろ(強欲)
370 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/25(土) 11:20:36.21 ID:l2VD/upDo
悪竜は食べ物与えれば解決いけるいける
371 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/25(土) 15:16:56.85 ID:2d+DZtwZ0
デロデロこそが真の正しい世界であると考える方は少なくないようです。本来はスライム以外には理解しがたい感覚ですが、ここ最近はクロシュヴィアちゃんの地道な活動の成果もあって、少しづつ浸透してきているのかもしれません
僧侶氏の心境にどのような変化があったのかは、もうすぐわかるかもしれません。その変化が吉と出るか凶と出るかは現時点では未知数です
この先何と戦うことになるかはわかりませんが、魔王や悪竜を相手にするとなるとクロシュ一行だけでは実際戦力不足かもしれません。ローガン氏の遺恨もまた、着地点は不明瞭です。忙しそうです
クロシュヴィア氏が低コンマなのは、彼女がユーシリア帝国で活動すると世論がデロデロ方面へ一気に傾く恐れがあるからです。そういう意味では、物理的に暴れるだけのブラッド氏よりもだいぶ厄介なスライムと言える可能性があります。なおクロシュ的にはデロデロは悪くないことなので、ユーシリア帝国がデロデロになるのも一つの解決策かもしれません
騎士団の方々のおまとめ、ありがとうございます。わかりやすいです。また最高司令官のエドワード氏は現在行方不明で、最高司令官の代理は宰相が務めているようです。気を付けるのが良いでしょう
騎士団全体と協力関係を結ぶのは、実のところ最高司令代理が宰相なので難しいかもしれません。しかし騎士団に所属している個人と個別に協力することなら難しくはないと思われます。また、もし宰相を倒す等して騎士団の指揮権を現皇帝に移すことができれば、騎士団全体と協力することも容易くなるでしょう
悪竜と戦うことになる場合、個人の強さもできる限り高めておくのが良いでしょう。また、装備品の更新も良いかもしれません。例えば竜を殺すことに特化した対策や技、武器などがあれば、悪竜に対して少し有利になる可能性があります
悪竜はとても食欲が大きいという噂があります。実のところ、鉱山の鉱物をモグモグ食べているという噂もあるようです。食べ物で釣るというのは有効な作戦になるかもしれません
372 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/25(土) 15:17:56.12 ID:2d+DZtwZ0
―かなり前
芸術都市ミュージア 街外れ
シンノタダシイセカイ!! シンノタダシイセカイ!!
僧侶「………」
クロシュヴィア「……また、来たんだ」ヒョコ
僧侶「……あなたは……教祖の、クロシュヴィアでしたっけ」
クロシュヴィア「いいえ。わたしは導師クロシュヴィア……。皆に正しい道を教え、導く役どころ……」
僧侶「一番偉いのなら、教祖みたいなものってことですね」
クロシュヴィア「宗教のつもりはないんだけど……まあ、その方がわかりやすいならそう考えてもらってもいいよ」
僧侶「……なら、あなたたちは異教徒です。ロイエ教の教えに反する、忌まわしき邪教の……」
クロシュヴィア「そのロイエ教の信者も、いるよ……。あの中に、けっこうたくさん」
シンノタダシイセカイ!! シンノタダシイセカイ!!
僧侶「……元々、信仰の薄い人だったのでしょう。そんな安い人間の信仰など……」
クロシュヴィア「ロイエ教の神さまは……あなたたちを、救ってくれた?」
僧侶「……」
クロシュヴィア「瓦礫に埋もれて息もできずに死んでった命たちのことなんか……見向きさえ、しなかった……。そうでしょ?」
僧侶「……違います。これは……神が私たちに与え給うた、試練で……」
クロシュヴィア「……一人の男の子が放った、破滅の光が……神さまの試練なの?」
僧侶「……っ」
クロシュヴィア「あなたは……あの男の子の、仲間なんだよね……? だったら……あれが、神さまの思し召しなんかじゃ、なくて……。単なる人災だってことも……わかってるはずだよね……?」
僧侶「」グニャァ
クロシュヴィア「……神なんて、いないよ。もしいるなら、最低最悪の外道だよ。だって……こんな救いようのない、残酷な世界を……地獄を創ったんだもの」
僧侶「……違い、ます……。神は、そのような意図でこの世界を創ったのではなく……私たちが愚かだから……世界が、こんなことになってしまうんです……!」
クロシュヴィア「意図と違うならなんで創り直さないの……? 今ここで苦しんでいる命たちを放ったらかしにして……死と苦痛の螺旋を無限に紡がせ続けるのが、神の試練なの……?」
僧侶「……それも、違います……! その愚かな営みを脱却することこそが……神の試練なのです……!! そうすれば……いつか……命は、救われるはずなんです………」
クロシュヴィア「……そう………」
僧侶「…………」
クロシュヴィア「ねえ、聞いてくれる……? わたしたちが目指す、デロデロ世界のこと……」
僧侶「………何もかもを、溶かして一つにすれば……差別も、争いも……苦しみも、悲しみもない……とかなんとか……」
クロシュヴィア「そう……。怖がるのも、争うのも、傷付け合うのも、食べられるのも……全部、違う生き物だからなの……」
僧侶「だから……溶けて一つになれば、争いはなくなるってこと……ですか」
クロシュヴィア「そういうこと……。どう……? これ、考えようによっては……あなたの神様の試練に、合格する方法の一つとも……言えない……?」
僧侶「……!」
クロシュヴィア「星さえもデロデロになっちゃえば……最期には、死んで星に還った命たちとも……一つに、なれる……。だから……この方法なら……死者も、救える……」
僧侶「……!!」
クロシュヴィア「どうかな……? ロイエ教の神さまは……認めて、くれそう……?」
僧侶「………」
クロシュヴィア「………」
僧侶「……どちらにしろ、私には使命があります。このような邪教で現を抜かしている暇などありません」
クロシュヴィア「……認めないとは断言しないんだね」
僧侶「うるさいです。認めないに決まってます」クルッ スタスタ
クロシュヴィア「ふふ……。ゆっくり、考えてみてね……」
◆
373 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/25(土) 15:18:44.16 ID:2d+DZtwZ0
―芸術都市ミュージア 宿
僧侶「……」
コンコン
「僕だ。僧侶、いるのか」
僧侶「あ……は、はい。どうぞ」
ガチャッ
セイン「ただいま戻った」スタスタ
僧侶「おかえりなさい……。砂漠では、どうでしたか」
セイン「先を越された」
僧侶「……仕方ありません。今回は出遅れましたから」
セイン「……」
僧侶「……今回は、私の不調が原因ですから。あの子たちのことなら心配しなくて大丈夫です」
セイン「……そうか」
僧侶「…………」
セイン「…………」
僧侶「………私のこと……恨んで、いますか」
セイン「……いや」
僧侶「遠慮しなくて良いですよ。今日は無礼講です」
セイン「……あの組織に属している以上……全く恨みがないと言えば、たぶん嘘になると思う」
僧侶「…………そりゃそうですよね」
セイン「……だが、どちらかと言うと……感謝の方が、大きい気もする」
僧侶「……正気ですか? 私、あなたに感謝されるようなことなんて……」
セイン「……僧侶は、口では脅すようなことをしばしば言うが……実際にそれを実行したことは、ほとんどなかった。何かと理由を付けて、処分を回避、保留してくれた。そのことに気付かないほど、僕も鈍感じゃない」
僧侶「………」
セイン「……ありがとう。お陰で……ここ最近、あの子たちの様子も少し明るくなった」
僧侶「……やめてください……。私は……あの子たちを人質にして、あなたを利用しているんです。間違っています……」
セイン「……僧侶自身が作り上げた仕組みじゃないだろう。僧侶はその中で、できる範囲内で便宜を図ってくれている」
僧侶「……なんで……感謝なんて、しないで……!! 恨んでください!! 嫌ってください!!! だって……結局、庇い切れてない……!!! 私が来る前に犠牲になった子たちは、どうなるんです!!!?」
セイン「……」
僧侶「セインくんは、私なんかに絶対に感謝しちゃいけないんです!!! 恨んで、憎んで、最期には私たち全員を皆殺しにしなきゃいけないの!!!! わかりましたか!!!!?」
セイン「………」
僧侶「……っ」
コンコン
僧侶「!!」ビクッ
セイン「……誰だ」スッ
「使徒≠ナす。僧侶様はいらっしゃいますか」
僧侶「!!? な、なんで……使徒様が……!!?」
セイン「……」
僧侶「……は、はい。おります。どうぞ」
「それでは失礼します」
ガチャッ…
374 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/25(土) 15:20:20.80 ID:2d+DZtwZ0
ガチャッ…
十字瞳の金髪ロング少女→使徒「お久しぶりでございます。僧侶様、セイン様」スタスタ ペコリ
僧侶「は、はい。お久しぶりです」
セイン「お久しぶりです」
使徒「僧侶様の成果について裁定が下されましたので、お知らせに参りました」
僧侶「えっ……裁定……?」
使徒「はい。こちらをご覧くださいませ」スッ
紙『解任通知書』ペラッ
僧侶「か……かい、にん……?」
使徒「はい。僧侶様は十分な成果を挙げられなかったため、世界樹の光探索の任を解くとのことです。今後はセクリエ・ロイエに戻り、大司教より次の指示を仰ぐのが宜しいかと」
僧侶「ま、待ってください! それじゃあ世界樹の光探索はどうするんです!?」
使徒「あなたがそれを知る必要はありません」
セイン「……僕はどうなる? 彼女と同様、任を解かれるのか?」
使徒「セイン様の今後については、追って通達致します。待機期間中は芸術都市ミュージアの復興支援に従事してください」
セイン「……あの子たちについては」
使徒「方針が決定するまでは、私が臨時の担当となります」
セイン「……承知した」
僧侶「あ、あの……! セインくんは、任務にとても忠実でして……! 成果を挙げられなかったのは、私個人の責任です! ですから――」
使徒「わかりました。考慮致します」
僧侶「お願いします……」
使徒「私はセクリエ・ロイエに戻ります。僧侶様も、準備が整い次第お戻りくださいませ」
僧侶「……はい」
使徒「ではまた」スタスタ
ガチャッ パタム…
僧侶「……」
セイン「……すまない」
僧侶「なんで……セインくんが、謝るんですか……」
セイン「僧侶一人の責任ではないのに……僕は、何も言えなかった」
僧侶「……何言ってるんです。私一人の責任です。何も言わないのが正解だったんです」
セイン「……」
僧侶「……それじゃ……明日には、荷物をまとめて街を出るので……。セインくんは、復興支援がんばってくださいね」
セイン「ああ……。僧侶も、達者で」スタスタ
ガチャッ バタム…
僧侶「……」
ガクッ
僧侶「ぐすっ……ひぐっ……う、うぐうぅ……」ポロポロ
僧侶「ごめんなさい……ごめんなさい……。セインくんも……街の、皆さんも……」ポロポロ
◆
375 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/25(土) 15:21:31.22 ID:2d+DZtwZ0
―翌日
芸術都市ミュージア
僧侶「……」フラフラ
クロシュヴィア「あれ、どこに行くの?」
僧侶「……帰るだけです……。元いた場所に……」
クロシュヴィア「使命は……?」
僧侶「なくなりました……」
クロシュヴィア「そうなんだ……」
僧侶「……」
クロシュヴィア「……」
僧侶「……誘わないんですか?」
クロシュヴィア「……あなたは、考えた? デロデロ世界のこととか……ロイエの神さまが、命に課した試練のこととか……」
僧侶「……わかりませんよ。そんなの……考えたって……」
クロシュヴィア「じゃあさ……やるだけ、やってみない……?」
僧侶「……帰らなきゃ、ならないので……」
クロシュヴィア「……教祖様の命令に従うことだけが、信仰なの?」
僧侶「……」
クロシュヴィア「あなた自身の心で……考えて……。何をするのが、本当の信仰なのか……。どこを目指すのが、本当の正しさなのか……」
僧侶「……」
クロシュヴィア「わたしも……手伝うくらいなら、してあげられるから……」
僧侶「……」
クロシュヴィア「……」
僧侶「………それじゃあ……よろしく、お願いします……」ペコ
クロシュヴィア「うん……! よろしくね……」
◆
376 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/25(土) 15:21:56.79 ID:2d+DZtwZ0
―数日後
芸術都市ミュージア 街外れ
僧侶(……考えれば考えるほど……導師クロシュヴィアの言う通り、全て溶けるのが正しいことのように思えてくる……)
僧侶(……差別も、争いも……あらゆる苦しみや悲しみさえも、溶けて消える……)
僧侶(それこそが……ロイエ神が望んだ、至るべき終着点……?)
*
僧侶「……導師クロシュヴィア様」
クロシュヴィア「なあに? 様はいらないよ?」
僧侶「私、理解できました。デロデロ世界のことや……神が望む、真なる正しき結末を……」
クロシュヴィア「そっか……! ふふ、嬉しい……。ロイエ教幹部のお墨付きだね……」
僧侶「……今の私に、宗教組織としてのロイエ教における居場所はありません。だからお墨付きとは言えないかも……」
クロシュヴィア「そうなの? まあいいけど」
僧侶「……デロデロこそが、神が望む真の正しい世界なんです。ロイエ神の真なる信徒として……私にも手伝わせてくださいませんか」
クロシュヴィア「もちろん……! それじゃあ、僧侶ちゃんにも導師をやってもらおうかな……?」
僧侶「え、私が導師を……? つ、務まるでしょうか……?」
クロシュヴィア「ちゃんとデロデロの正しさを言葉にできる人ってあんまりいないんだもん……。だから、ちゃんと言葉にできる僧侶ちゃんなら、適任なの」
僧侶「……ロイエ教に寄ってしまうかもしれません」
クロシュヴィア「結果的にデロデロ世界を実現できるなら、それでも良いよ。前にも言ったけど、わたしは宗教のつもりでやってるわけじゃないから……」
僧侶「わかりました……。それでは――」
導師僧侶「これより私は――ロイエ神の望む真の正しい世界を目指す者――ロイエ教デロデロ派の、導師僧侶となります」
◆
377 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/25(土) 15:22:58.64 ID:2d+DZtwZ0
―現在
ユーシリア帝都
導師僧侶「――とまあいろいろありまして。今は原理派の幹部ではなく……ロイエ教デロデロ派の導師をやっております」
クロシュ「わあ……!」
妖精「……ロイエ教、デロデロ派!!?」
ローガン「は、初めて聞く宗派だが……」
導師僧侶「それはそうでしょう。デロデロ派は私一人しかいませんから」
妖精「他のデロデロ信者は違うの?」
導師僧侶「真の正しい世界を求める者という意味では、デロデロ派であるとも言えますが……ロイエ神を信仰しているわけではない者も多いので。導師クロシュヴィア様も、同じく。ゆえに、ロイエ教デロデロ派は私一人なんです」
クロシュ「……僧侶さんも……デロデロに、なりたいの……?」
導師僧侶「はい。導師クロシュ様……以前はスライムの方々のことを何も知らず、知ろうともせず、無礼な発言をしたことをお許しください。スライムの皆様はロイエ神の望む真の正しい世界に最も近い方々なので、今は心底から尊敬の念を抱いております」
クロシュ「わ……そうなの?」
導師僧侶「はい。特に導師クロシュ様は、あの素晴らしい理想画を描いた伝説のお方と心得ています。クロシュヴィア様にも、クロシュ様と会ったらよろしくと申し付けられております」
クロシュ「わあ……」
妖精「なんか調子狂うなあ……」
クロシュ「えと……セインさんは……?」
導師僧侶「セインくんとは……別れてしまいました……。唯一の心残りです……。元気にやってくれていると良いのですが……」
クロシュ「そうなんだ……」
導師僧侶「皆さんは、今も世界樹の光を追ってらっしゃるんですか?」
妖精「そうだけど……その様子だと、僧侶はもう追ってないんだ」
導師僧侶「はい。当時は世界樹の光を集めることこそが、世界を救う唯一の方法だと信じて疑いませんでしたが……今は、デロデロの方がより正しさの高い道だと考えております」
イリス「セインくんは、まだ追ってるんですか?」
導師僧侶「……わかりません。私はもう、原理派ではないので」
↓1〜2 自由安価 導師僧侶と話すこと
378 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/25(土) 15:25:03.48 ID:NvTp4hBGO
とりあえず図書館でお茶する?
379 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/25(土) 15:27:15.38 ID:0zecU+kso
聖女さんとの関係を聞きたい
380 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/25(土) 17:35:58.99 ID:2d+DZtwZ0
イリス「えっと、立ち話も何ですし図書館でお茶にしませんか?」
導師僧侶「え……? 図書館で、お茶……?」
イリス「このユーシリア帝都大図書館って、中に喫茶店も併設されてるんです。図書館部分とは区切られてるので、喋ったりしても大丈夫のはず……」
導師僧侶「へえ、そうなんですね……。それじゃあ折角ですし、お茶にしましょう」
*
―帝都大図書館
喫茶室
使い魔「いらっしゃいませ〜。ご注文がお決まりになりましたら、テーブルのベルを鳴らしてくださいね〜」
導師僧侶「本当です……! こんな面白い施設があったなんて」
ローガン「管理人の趣味だろうな。ここで働いているのも管理人の使い魔のようだ」
*
紅茶のカップ「」カチャン
妖精「……まさかあなたとこうしてお茶を飲む機会が来るなんてね」
導師僧侶「以前の私なら、断固として拒否していたでしょうね。スライムや妖精なんかと一緒にお茶なんて飲めるか、なんて言って……」
エバンス「デロデロ世界に共感したとは言っても、他種族への悪感情までそう簡単に霧散するものなのか?」
導師僧侶「私としても、自分で自分に少し驚いてます。クロシュヴィア様に会って、いろいろ考えるようになって……。それまでの自分の考えが、いかに浅はかで愚かだったかを自覚しました。種族が違うからって、生きてることとか、生きることによって生じる苦しみや悲しみが変わったりするわけじゃない……。それまでの私は、そんな当たり前のことすら、気付けなかった……。もう他種族の方々に見当違いの感情を向けるなんて恥知らずな真似は、できません」
妖精「……ちょっとしたきっかけで、価値観ががらっと変わっちゃうこともあるよ。元々が強い偏見とかに根ざしていたものなら、なおさら」
ミスティ「ふうん……そういうこともあるのね」
*
381 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/25(土) 17:36:48.18 ID:2d+DZtwZ0
クロシュ「あの……僧侶さん……」
導師僧侶「はい、何でしょう?」
クロシュ「えと……聖女さんって、知ってる……?」
導師僧侶「聖女……?」
クロシュ「魔族国の……教会に、いる……」
導師僧侶「ああ……あの子は……私の妹です」
妖精「ええっ!?」
ミスティ「嘘!?」
イリス「せ、聖女さんが……僧侶さんの、妹!!?」
ローガン「な、なんと……」
導師僧侶「……ただ……私たちが幼い頃に、あの子だけ穏健派の修道院に押し付けられて……それ以来、ほとんど話す機会はありませんでした。立場的にはあの子も原理派ということになっていますが、原理派の内情や方針は全く知らないし関わりもないと思います。実際、原理派の活動とはほとんど関わりのない魔族国に出向させられているようですし……」
イリス「ど、どうして引き離されちゃったんですか……?」
導師僧侶「さあ……。たぶんですけど、あの子って神聖魔法の才もないし、宗教家としての口の上手さもないみたいなので……。原理派としての活動に向いていないと判断されたんじゃないでしょうか」
ミスティ「……幼い頃にわかることかしら? 魔法の才はともかく、口の上手さなんてその後の成長次第じゃないの?」
導師僧侶「お父様……大司教が何を考えてたかは私にはわかりませんが、何かしらの思慮があっての判断だったと思います」
妖精「てことは大司教の子なんだ、あなた」
導師僧侶「そうです。所詮は親の七光りですよ……。ところで、あなたたちはどこであの子のことを知ったんですか?」
クロシュ「えっと……魔族国で……一緒に、遊んだりして……」
イリス「いろいろあって、危ないところをクロシュちゃんが助けたりしたんですよ!」
導師僧侶「そうだったんですか……。ありがとうございます、妹を助けていただき」
クロシュ「んへへ……」
導師僧侶「あの子は、元気でやれていましたか? 魔族国ではまだまだ人間への風当たりが強いでしょうから、少し心配なのですが……」
妖精「少し前に手紙のやり取りとかもしたけど、元気そうだったよ。魔族国の子供たちに好かれてるみたい」
導師僧侶「子供たちに……。そういえば、あの子は人一倍優しい子でした。害虫のムカデ一匹さえ殺せなかったんですよ。今思えば、あの子が原理派としての教育を受けなくて良かったと思います」
妖精「それはまあ、確かに……」
導師僧侶「もしまたあの子とやり取りをする機会があれば、私は元気でやっていると……いや、やっぱり良いです。あの子が原理派の活動に巻き込まれる危険があるので」
クロシュ「んゅ……」
ミスティ「世知辛いわね……」
☆ロイエ教デロデロ派の導師僧侶と知り合いました
◆
382 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/25(土) 18:34:03.31 ID:2d+DZtwZ0
―ユーシリア帝都
郊外 農園
クロシュ「……」トコトコ
妖精「ここは……ユーシリア帝国の農園だね」
クロシュ「うん」
しわしわカボチャ「」シワシワ
しわしわモロコシ「」シワシワ
しわしわヤマイモ「」シワシワ
クロシュ「しわしわ……」
妖精「これは……。どの植物も、栄養が過剰すぎて苦しんでる……」
クロシュ「んゅ……」
妖精「栄養を与える力は世に数多くあるけれど、栄養を適切に奪うのは難しいんだよね……。」
農家のおじさん「コラーッ!! 勝手に畑に入んなァー!!」ドタドタ
クロシュ「ひゃっ!?」
妖精「あ、しまった……! ちょっと懐に隠れるよ!」パタパタ
*
農家のおじさん「ったく、どこの子だオメーは? 人んちの敷地に勝手に入っちゃイカンってママに教わんなかったのか?」
クロシュ「……ママ……いない……」
農家のおじさん「……そりゃ悪かった。いいか、人んちの敷地にゃ勝手に入っちゃいけねーんだ。覚えられるか?」
クロシュ「ん……わかった……」
農家のおじさん「よし。わかったなら……ほれ」スッ
しわしわカボチャ「」ポン
クロシュ「ほえ……?」
農家のおじさん「ハラ減ってたんだろ。どうせ売りもんになんねえんだ。持ってきな」
クロシュ「あ、えと……」
農家のおじさん「ガキが遠慮なんかすんじゃねえ」
クロシュ「でも……」
妖精(貰っておいて。私が調べるのに使える)
クロシュ(!)
クロシュ「……ありがと、ございます……」
農家のおじさん「おう。次からはタダじゃやんねえからな」
しわしわカボチャ「」ポン
◇
383 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/25(土) 18:34:34.96 ID:2d+DZtwZ0
―帝都大図書館 司書室
しわしわカボチャ「」シワシワ
イリス「わ、このしわしわカボチャどうしたの?」
クロシュ「えと……もらった……」
妖精「農家のおじさんにね。売り物にならないからって、タダで貰ってきた」
エバンス「おお……。まあ、こんだけしわしわでも食えはするだろうからな」
妖精「んで、調べてみた結果……やっぱり、星の力が影響してることがわかったよ。しかも成分中に微量のステライトが混じってた」
ミスティ「ステライト……確か、星の力が宿った特殊な鉱物……だったかしら?」
妖精「そう。そして――」
パティ「……悪竜が占拠している、北の鉱山で採れた希少鉱物の一つ……ね」
イリス「それって……」
妖精「……断定はできないけど、悪い可能性はちょっと高まっちゃったかも……」
*
スライムクロシュ「〜〜♪」モニョモニョ モグモグ
しわしわカボチャ「」モグモグ
パティ「え、あのしわしわカボチャをそのまま食べるの……?」
妖精「まあ、クロシュはスライムだから……」
◆
384 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/25(土) 18:35:09.20 ID:2d+DZtwZ0
―ユーシリア帝国 5日目
◇クロシュ [あかちゃんスライム]
武:メイドブレード 盾:ラティアの大盾 飾:くすんだ耳飾り
武:竜珠の杖 防:ゴスロリエプロン 飾:不死鳥の羽根
◇妖精 [世話焼き妖精]
武: 盾: 飾:くすんだ耳飾り
武: 防:精霊のレオタード 飾:
◇イリス [星の魔法使い]
武:精霊樹の杖[改] 盾: 飾:くすんだ耳飾り
武: 防:魔術師のローブ 飾:
◇ミスティ [氷の魔法使い]
武:魔銀の短剣 盾: 飾:くすんだ耳飾り
武: 防:氷竜革のローブ 飾:
◇ローガン [鋼の戦士]
武:鋼の剣 盾:灼鋼の盾 飾:くすんだ耳飾り
武:鋼の回転ノコギリ 防:鎖帷子 飾:
◇エバンス [地の傭兵]
武:古代の鉄槌 盾: 飾:くすんだ耳飾り
武:魔銀の剣 防:硬質革鎧 飾:
◯所持アイテム
[道具] [装備品] [大事なもの]
運命賽*4 蜘蛛絹の下着 魔族国永久旅券
会心賽*0 ザリガニのお守り フメイの服の切れ端
反魂丹*2 大きな巻き貝 精霊の印
鉄鍋+携帯調理器具 大きな軽石 精霊樹の実のジャム
「星の魔力」上中 闇の欠片 精霊樹の鉢植え+赤雷球
お宿の焼き菓子 フリルワンピ水着 フメイとアリシラの人形
お宿の妖精の織物 魔法学園のスク水 メルルの帽子
魔導飯盒 炎鉱石 溶岩石のアミュレット
妨害魔力波発生装置 ガラスのザリガニ 太陽のメダリオン
属性大全 踊り子の双剣 暗黒優待券
魔王図鑑 サボテンドラゴンの花 冒険者証(ランク1)
氷精の魔導書 精霊のローブ 大魔女帝国渡航権
ブラッドワイン*3 かたたたきけん
マッスルワイン*1 大魔女帝国滞在許可証
吸血鬼殺ワイン*1 風船印のパラシュート
綺麗な砂 ラティア勲章
魔術書「正負の属性」
吸血鬼の日焼け止め
日蝕の傘
大魔女サイン*1
古代のセラミック
◯現在の目標
・フメイちゃんを探す
・世界樹の光を追う[2/5]
・宰相の正体を暴く
・眠り病の原因を突き止める
・前皇帝の死の真相を突き止める(努力目標)
・ユーシリアの人魔対立をなんとかする(努力目標)
◯仲間の目標
・カリス・ノーランドを討つ(ミスティ)
・妻子の仇を討つ(ローガン)
◯経験値
・剣技[3/6](クロシュ)
・魔法[3/6](クロシュ)
・防御[3/6](クロシュ)
・魔法[4/16](イリス)
・剣技[4/6](ミスティ)
・魔法[4/16](ミスティ)
・剣技[9/16](エバンス)
・魔法[0/8](エバンス)
・剣技[6/16](ローガン)
・魔法[3/8](ローガン)
……………………………………………………………………………………
□ユーシリア帝都
中央区:王宮、兵舎、大図書館、邸宅街、他
平民区:公園、市場、食事処、酒場、浴場、娼館、冒険者ギルド、他
貧民街:広場、怪しい商店、薄暗い路地裏、魔族連合、他
郊外:農園、果樹園、他
……………………………………………………………………………………
385 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/25(土) 18:35:36.91 ID:2d+DZtwZ0
―朝
帝都大図書館 司書室
チュンチュン
帝都新聞「」ペラッ
パティ「……新興宗教、デロデロ教……溶けて一つになることを是とする、過激派……」ペラッ
妖精「あー……」
パティ「今のこの国の状況じゃ、こんなのが流行るのも無理ないわね……。はあ、皇帝の胃に穴が開かないことを祈る他ないわ……」
イリス「ま、まあ……暴動とかを起こされるよりはマシじゃないですか?」
パティ「それはその通りだけど……。もし勢力が拡大したら厄介だわ。破滅主義のようなものだもの」
クロシュ「んゅ……」
パティ「とはいえイリスの言う通り、暴動や対立に繋がらないだけ遥かにマシね。できればこのまま穏健に、急拡大とかせずにいて欲しいところだけど」
ローガン「うむ……」
エバンス「次から次へと厄介事が舞い込んでくるんだな……」
ユーシリア帝国滞在5日目です。12日目に何かが起こります
↓1コンマ
01-05 皇帝の妹来訪
06-95 本日の自由行動へ
96-00 皇帝の妹来訪
↓2〜4 自由安価 何をする?
386 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/25(土) 18:37:09.90 ID:CMsd4LaiO
あ
387 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/25(土) 18:37:43.67 ID:9ZJxLQvM0
ローガン達 ルクリリから聞いたマーズがパティを通し会いにきた。眠りの病と皇帝の死亡について協力してほしいと頼まれる。
388 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/25(土) 18:37:52.84 ID:iMneSLCiO
亡霊調査を行う
389 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/25(土) 18:37:54.10 ID:exrZl+L3o
宰相さん遊びましょう
390 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/25(土) 18:38:25.16 ID:aeX5gSf70
図書館で悪龍の本さがし
391 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/25(土) 19:40:46.74 ID:2d+DZtwZ0
―帝都大図書館 司書室
パティ「ああそうそう。あなたたちに会いたいという人物がいたわ。そろそろ来るんじゃないかしら」
ローガン「我々に会いたい人物?」
パティ「ええ。あなたも知っているはずよ。騎士団の――」
コンコン
パティ「来たわね。入って良いわよ」
ガチャッ
茜髪の騎士「失礼する」スタスタ
クロシュ「!!?」ビクッ
ローガン「あなたは……マーズ指揮官!」
茜髪の騎士→マーズ「久しぶりだな、ローガン。そしてお初にお目にかかる、フォレスティナ使節団の方々。私はユーシリア魔法騎士団の指揮官、マーズ・ネオン。以後お見知りおきを」
妖精「初めまして、マーズ。私が使節団代表の妖精だよ。よろしく」パタパタ
マーズ「うむ……む?」
クロシュ「……」ソワソワ
マーズ「……」
↓1コンマ
01-10 貴様……先日王宮に侵入したスライムだな!
11-70 スライムか……まあいい
71-00 気のせいか。失礼した
392 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/25(土) 19:42:46.15 ID:iMneSLCiO
あ
393 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/25(土) 21:35:31.83 ID:2d+DZtwZ0
マーズ「スライムか……。まあ、規律を守れるなら構わん」
クロシュ「」ホッ
妖精「……それで、魔法騎士団の指揮官殿が一体どんなご用で?」
マーズ「ルクリリとパティ殿から聞いたが、世界樹の光探索や眠り病のことで手を貸してくれているそうだな」
妖精「まあそうだね。世界樹の光についてはあなたたち騎士団の目的とも競合してるわけだけど……」
マーズ「その点についてはこちらも譲る気はない。最高司令代理の命令は絶対だ」
妖精「そ、そう……。じゃあ何さ、私たちをしょっぴきに来たとでも言うの?」
パティ「ちょっとマーズ……私の顔に泥を塗る気?」
マーズ「……世界樹の光を譲る気はないが、協力し合えるところは協力したい――と申し出に来たのだ。勘違いさせたのなら、失礼した」
パティ「はあ……。規律にこだわるのは結構だけど、もう少し柔軟に物事を考えられるようになって欲しいわね……」
ローガン「フッ……マーズ指揮官、相変わらずですな」
マーズ「褒め言葉として受け取っておく。それで協力内容についてだが――」
*
妖精「つまり、眠り病と先帝殺害の件について、私たちに調査して欲しいって?」
マーズ「うむ。眠り病の件についてはパティ殿から既に承っているとのことだが」
ローガン「ええ。マーズ指揮官にあえて言われずとも、余裕があれば手を伸ばすつもりです。しかし先帝暗殺の件は……それこそ、騎士団が取り組むべき問題では?」
マーズ「……今、我々には余裕がないのだ。最優先目標として命令された世界樹の光探索に、諸外国の侵攻に対する防衛、暴徒の鎮圧……。本来であれば他国の使節の手を借りるなど決してあり得ないことだが……今はそのあり得ない行為にでも手を染ねば、もはや首が回らん……」
パティ「他国の使節にお願いするのは規則違反でもないしね」
マーズ「……パティ殿の言う通り、貴殿らの力をお借りすることは何の規則にも違反しない。であれば、頭を下げぬ理由はないのだ」
ローガン「……状況は把握致しました。どうする、妖精くん」
妖精「うーん……手を貸してあげたいとは思うけど……。世界樹の光を譲ってくれる気もないんでしょ?」
マーズ「無論だ。軍隊において命令は絶対。それに背くことなど決してあってはならない」
パティ「……例えば、今の宰相が、宰相じゃなかったとしたら?」
マーズ「……? それはどういう意味です?」
パティ「恐らく宰相は、悪意を持った何者かに取り憑かれている。だから、その宰相の命令に従う必要はないはずよ」
マーズ「……証拠はありますか?」
パティ「客観的に提示できるものはないわ。私の感覚だし。でもあなただって、不自然さは感じているでしょう?」
マーズ「……不自然さ、などという曖昧な主観的感覚では、判断できませぬ」
パティ「はあ……。わかったわよ。でも、ものを頼む時は見返りくらいないと承諾してくれないわよ。世界樹の光以外に、彼らに与えられる得はあるの?」
マーズ「王宮を出入りする自由を保証しましょう。仕事の邪魔にならない範囲で、対話や聞き込みを試みても構いませぬ」
妖精「あ、それはけっこう嬉しいかも」
ローガン「……いいのですか? パティ殿に認められているとは言っても、我々は部外者ですぞ」
マーズ「パティ殿だけでなく、貴様にも認められているだろう。ローガン」
ローガン「……?」
マーズ「貴様も相変わらず鈍感な男だな……。まあいい。まとめると、貴殿らには眠り病と、先帝の真の死因の調査を行って頂きたい。見返りに、各種情報提供と王宮に出入りする権利を進呈しよう。どうだろうか?」
妖精「……わかった。情報は私たちも欲しいところだったし、王宮に出入りできるようになるのは実際嬉しい。あ、でも全部終わったら逮捕とかはやめてよね?」
マーズ「法令に違反しない限り、私が貴殿らを逮捕することはない。だが世界樹の光を求める過程等で魔法騎士団と戦闘行為を行った場合、公務執行妨害となることは頭に入れておいて頂きたい」
妖精「うげ……。み、みんな……騎士団と争うのはやめてね……?」
イリス「う、うん」
ミスティ「まあ……こっちからは手を出したりしないと約束するわ」
エバンス「おう……。俺も牢屋暮らしは御免だしな」
*
394 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/25(土) 21:36:28.53 ID:2d+DZtwZ0
マーズ「というわけで、こちらが王宮の案内図、現時点における眠り病の調査報告、先帝が率いた討伐隊の生存者の入院している医療施設の情報だ」スス
王宮の案内図「」ポン
眠り病調査報告「」ポン
討伐隊生存者の入院場所「」ポン
妖精「おお……。これは役に立ちそう」
マーズ「よろしく頼む。それでは失礼する」スタスタ
ガチャ バタム
イリス「はぁ〜緊張した〜……。すっごい堅物ですね、今の人……」
ローガン「うむ……マーズ指揮官は昔からああなのだ。まあ、規則にだらしないよりはずっと良いだろう」
エバンス「でもこんな緊急時くらいは柔軟に考えて欲しいぜ。息が詰まっちまう……」
スライムクロシュ「」デロデロ…
ミスティ「お疲れ様、クロシュ……。しばらく休んでると良いわ……」
妖精「クロシュにとっては災難だったね……」
スライムクロシュ「」デロロ…
*
イリス「ふむふむ……この報告書によると、眠り病は帝都の西側の方が発生率が高いみたいですね。さらに言えば、帝都から西方面にある小規模な街や村での発生率はさらに高いみたいです」
ミスティ「でも西に行き過ぎると、また発生率が減少し始めるわ……。発生率のピークとなる箇所は……」
妖精「……ユーシリア湖?」
エバンス「みたいだな……。ユーシリア湖の周辺じゃ昏睡状態の動物や昆虫も発見されてるって話だ。この報告書によると、当然騎士団もユーシリア湖の調査を行ったらしいが……」
ローガン「芳しい結果は得られなかったようだな……」
妖精「私たちも一度調査してみる価値があるかもしれないね」
スライムクロシュ「〜〜」モニョモニョ
☆眠り病がユーシリア湖を中心に多発していることがわかりました
☆討伐隊の生存者が入院している医療施設の情報を得ました
☆王宮への出入りが許可されました
◆
395 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/25(土) 21:37:13.59 ID:2d+DZtwZ0
―王宮
イリス「というわけで早速王宮に来たよ!」
クロシュ「堂々と……入れる……!」トコトコ
妖精「でも、スライムの姿にはならないよう気を付けてね?」
クロシュ「う、うん……」
ミスティ「それで、王宮で何をするの?」
イリス「いろいろできることはあるけど、まずは……亡霊について調べてみよう!」
妖精「宰相に取り憑いてる何者かと関係があるのかどうか、確かに気になるところだもんね」
↓1コンマ
01-05 ??
06-70 森スライム
71-95 亡霊だ!
96-00 ??
396 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/25(土) 21:38:22.81 ID:aeX5gSf70
あ
397 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/25(土) 22:35:07.86 ID:2d+DZtwZ0
森スライム「〜〜」モニョモニョ ゴシゴシ
クロシュ「!」
イリス「あ、あの子ってもしかしてパティさんの言ってた……!」
クロシュ「」トコトコ
森スライム「?」モニョニョ?
クロシュ「〜〜」モニョモニョ
森スライム「!?」モニョ!?
クロシュ「〜〜♪」モニョニョ
*
森スライム→ロシュ「え、えっと……はじめまして、皆さま」モニョモニョ
イリス「わあ……! ロシュちゃん、スライムの姿のまま人の言葉を話せるの?」
ロシュ「うん。でも、人の姿には……まだ、なれないの……」
ミスティ「そういうこともあるのね……」
クロシュ「んへへ……」
ロシュ「えっと……クロシュちゃんたちは、幽霊さんを探してるんだよね?」
クロシュ「うん……。ロシュちゃんは、見たことある……?」
ロシュ「うん……! 最近、王宮でときどきふらふらしてるよ」
妖精「え、本当に?」
ミスティ「いきなり有力そうな証言ね……。いつ、どの辺りにいるかわかる?」
ロシュ「えっと……あっ! ほら、妖精さんの後ろに……」
妖精「えっ……」クルッ
イケメンの幽霊「」ボオ―…
妖精「うわあっ!?」コテッ
クロシュ「わあ……」
イリス「えっ、どこどこ!?」キョロキョロ
ミスティ「見当たらないわ……」
398 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/25(土) 22:35:34.26 ID:2d+DZtwZ0
妖精「……ん? 人間には見えてない……?」
イケメンの幽霊『……君たち……俺が見えるのか……?』
クロシュ「うん……。おじさんは……?」
イケメンの幽霊→エドワード『私は……エドワード……。ユーシリア魔法騎士団の最高司令官……だった……』
妖精「ええっ!? エドワード!?」
ロシュ「あっ!! 幽霊さん、どこかで見覚えあるなあって思ってたら……エドワードさまだったの……!?」
クロシュ「えどわーど……?」
エドワード『自分で名乗っておいて何だが……私の名前や肩書はどうでも良いんだ……。ただ、あることを皇帝陛下や騎士団の皆に伝えたくて……こんな姿になってまで、私はここに戻ってきた……。だが……肉体を失った私の存在には、誰も気づいてくれなかった……』
ロシュ「わ、わたし、気付いてたのに……ごめんなさい……放ったらかしにしちゃって……」
エドワード『なら……今、聞いてくれ……。今このユーシリア帝国は……滅亡の危機に瀕している……』
妖精「いや、それは私たちも知ってる……。あなたは一体何を知ってしまったの?」
エドワード『なぜ、ここまで急激に滅亡へ向かっているか……それは……奴が、戻ってきたからだ』
クロシュ「やつ……?」
エドワード『悪竜の片割れ……このユーシリアを荒らし回った暴れ者の、より残虐で冷酷な方……。それが今、この国にいる……』
妖精「あ、悪竜の片割れだって……!? てことは……今この国には、かつてと同じように、二体の悪竜が揃っちゃってるってこと!?」
エドワード『そうだ……。俺はそいつに殺され……先帝も……恐らくは……』
妖精「そ、そんな……!」
エドワード『だから……頼む……。このことを……皆に、伝えてくれ……。片割れは……明らかに、何らかの悪意に満ちた目的を持って、行動している……! 放置すれば、この国は取り返しのつかないことに――…』スゥ―
妖精「ああ! 待って、まだ消えないで!」
モニョモニョポン!
不死鳥クロシュ「コッコッコッ……!」トコトコ
明るい炎「」メラメラ
エドワード『うおおおお!? なんだこの炎は!? 熱いのに熱くない! 体が蘇るかのように活力が湧いてきた!!』ピカピカ
イリス「うわあ!? なんか半透明のイケメンが出てきた!?」
ミスティ「急にクロシュが不死鳥になったと思ったら……こんな幽霊と話をしていたのね……!」
デロデロ…
クロシュ「……げ、げんき……でた……?」フラフラ
エドワード『ああ、ありがとう! 君は炎のニワトリなのか!? いや、今は詮索すまい! 私に残された時間は多くない……頼む、もう少し話を聞いてくれ!』
クロシュ「う、うん……」フラフラ
妖精「ちょっと場所を変えない? お互い、一旦落ち着いて話したい」
エドワード『そうしよう……!』
◇
399 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/25(土) 22:36:40.74 ID:2d+DZtwZ0
―帝都大図書館 司書室
ロシュ「わあ……! 司書さんのお部屋、初めてはいっちゃった……!」
パティ「あら、いらっしゃいロシュ。別にいつでも来て良いのよ」
ロシュ「そ、そうだったんだ……。それじゃあ、これからは図書館のお掃除も……」
パティ「いや、それは足りてるから不要よ。休憩に来ると良いわ。それで……」
エドワード『パティ! 私だ、エドワードだ!』フヨフヨ
パティ「見ればわかるわ。でも、どうしたのよ……。死んだの?」
エドワード『そうだ、死んだ。今の私は、縛りの魔法と、そのニワトリの少女の炎によって、意思を繋ぎ止めているに過ぎない』
パティ「に、ニワトリの少女の炎……? よくわからないけど、危機的状況だということはわかったわ。何か伝えたいことがあって、無理矢理現世に残っているのね?」
エドワード『その通りだ! 流石はパティ、話が早くて助かる。今から話すことを聞いて対策を立ててくれ。頼むぞ……!』
パティ「わかったわ。話してみて」
イリス「よ、よし。今度は私も聞けそう……!」
ミスティ「一体何を伝えるのかしら……」
◇
パティ「悪竜の片割れがこの国に戻ってきて……何かを企んで、暗躍している……!?」
エドワード『そういうことなのだ! すまない、私は志半ばで奴に食い殺されてしまった……』
ローガン「悪竜の片割れが……。それは確かなのですか、エドワード最高司令官」
エドワード『確かだ、ローガン隊長! いや、ローガン元隊長だったな! ハッハッハ!』
ローガン「は、ははは……」
妖精「クロシュの炎で随分元気になっちゃった……」
パティ「これがエドワードの素よ」
クロシュ「わあ……」
☆悪竜の片割れがユーシリアで暗躍しているという情報を得ました
☆亡霊エドワードが図書館に住み着きました
◇
400 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/25(土) 22:47:46.88 ID:2d+DZtwZ0
―王宮
妖精「エドワードからの聞き取りはパティたちに任せて、私たちは王宮でもう少し情報収集しよう」
クロシュ「うん……!」
妖精「なんか良い感じに話を聞けそうな相手は……」
宰相「」スタスタ
妖精「……宰相だ」
クロシュ「わあ……」
妖精(……突撃のチャンスだけど……いきなり突っついたら反逆罪で牢屋行き待ったなしか……? どうしよう……?)
クロシュ「……」
どうしよう
↓1〜 先取2票
1.挨拶をして普通に話しかける
2.遠くから観察する
0.自由安価(票数は内容ごと)
401 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/25(土) 22:49:29.79 ID:UlOv5iUiO
2
402 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/25(土) 22:49:48.26 ID:aeX5gSf70
2
403 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/25(土) 23:02:31.15 ID:2d+DZtwZ0
透明クロシュ「……」ジー
透明妖精「……」ジー
宰相「〜〜」ウンヌン
大臣「〜〜」カンヌン
透明クロシュ「……」
透明妖精「……遠くから見てるだけじゃ何もわからないなあ。まあでも、人間とは異なる魔力の波長を感じられるのは確かだ。何かが取り憑いてる」
透明クロシュ「……何が、取り憑いてるの……?」
透明妖精「う〜ん……この感じは……」
↓1コンマ
01-30 わかんない!
31-70 あと少しで思い出せそう……
71-00 夢魔だ!
404 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/25(土) 23:02:40.19 ID:exrZl+L3o
むま
405 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/25(土) 23:05:24.65 ID:2d+DZtwZ0
透明妖精「……ご、ごめん。全然わかんない……」
透明クロシュ「んゅ……」
透明妖精「でも魔力の波長は覚えた。調べ直せばわかるかも!」
透明クロシュ「わあ……!」
☆妖精が宰相の魔力波長を覚えました
◆
406 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/25(土) 23:07:58.21 ID:vIsWXnjLO
努力義務の先帝の死の真相は悪竜によるものとして解決でいいのかね
407 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/25(土) 23:45:36.30 ID:2d+DZtwZ0
―ユーシリア帝国 6日目
◇クロシュ [あかちゃんスライム]
武:メイドブレード 盾:ラティアの大盾 飾:くすんだ耳飾り
武:竜珠の杖 防:ゴスロリエプロン 飾:不死鳥の羽根
◇妖精 [世話焼き妖精]
武: 盾: 飾:くすんだ耳飾り
武: 防:精霊のレオタード 飾:
◇イリス [星の魔法使い]
武:精霊樹の杖[改] 盾: 飾:くすんだ耳飾り
武: 防:魔術師のローブ 飾:
◇ミスティ [氷の魔法使い]
武:魔銀の短剣 盾: 飾:くすんだ耳飾り
武: 防:氷竜革のローブ 飾:
◇ローガン [鋼の戦士]
武:鋼の剣 盾:灼鋼の盾 飾:くすんだ耳飾り
武:鋼の回転ノコギリ 防:鎖帷子 飾:
◇エバンス [地の傭兵]
武:古代の鉄槌 盾: 飾:くすんだ耳飾り
武:魔銀の剣 防:硬質革鎧 飾:
◯所持アイテム
[道具] [装備品] [大事なもの]
運命賽*4 蜘蛛絹の下着 魔族国永久旅券
会心賽*0 ザリガニのお守り フメイの服の切れ端
反魂丹*2 大きな巻き貝 精霊の印
鉄鍋+携帯調理器具 大きな軽石 精霊樹の実のジャム
「星の魔力」上中 闇の欠片 精霊樹の鉢植え+赤雷球
お宿の焼き菓子 フリルワンピ水着 フメイとアリシラの人形
お宿の妖精の織物 魔法学園のスク水 メルルの帽子
魔導飯盒 炎鉱石 溶岩石のアミュレット
妨害魔力波発生装置 ガラスのザリガニ 太陽のメダリオン
属性大全 踊り子の双剣 暗黒優待券
魔王図鑑 サボテンドラゴンの花 冒険者証(ランク1)
氷精の魔導書 精霊のローブ 大魔女帝国渡航権
ブラッドワイン*3 かたたたきけん
マッスルワイン*1 大魔女帝国滞在許可証
吸血鬼殺ワイン*1 風船印のパラシュート
綺麗な砂 ラティア勲章
魔術書「正負の属性」
吸血鬼の日焼け止め
日蝕の傘
大魔女サイン*1
古代のセラミック
◯現在の目標
・フメイちゃんを探す
・世界樹の光を追う[2/5]
・宰相の正体を暴く
・眠り病の原因を突き止める
・前皇帝の死の真相を突き止める(達成!)
・ユーシリアの人魔対立をなんとかする(努力目標)
◯仲間の目標
・カリス・ノーランドを討つ(ミスティ)
・妻子の仇を討つ(ローガン)
◯経験値
・クロシュ 剣技[03/06] 魔法[03/06] 防御[03/06]
・イリス 杖術[00/04] 魔法[04/16]
・ミスティ 剣技[04/06] 魔法[04/16]
・ローガン 剣技[06/16] 魔法[03/08]
・エバンス 剣技[09/16] 魔法[00/08]
……………………………………………………………………………………
□ユーシリア帝都
中央区:王宮、兵舎、大図書館、邸宅街、他
平民区:公園、市場、食事処、酒場、浴場、娼館、冒険者ギルド、他
貧民街:広場、怪しい商店、薄暗い路地裏、魔族連合、他
郊外:農園、果樹園、他
……………………………………………………………………………………
408 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/25(土) 23:46:04.04 ID:2d+DZtwZ0
―朝
帝都大図書館 司書室
パティ「判明している情報をまとめたわ……」コンコン
◯世界樹の光
・世界樹の光は北の方
・北には大山脈と鉱山がある
・鉱山は悪竜に占拠されている
・農作物に鉱山の希少鉱物が微量に含まれていた(新)
◯宰相の正体
・王宮と騎士団の実権は宰相が握っている
・皇帝は立場が弱い
・妖精が宰相モドキの魔力波長を覚えた(新)
◯眠り病の原因
・帝位継承順位1〜8位は眠り病にかかっている
・眠り病発生の中心はユーシリア湖(新)
・騎士団が一度調査したが何も見つからず(新)
◯先帝の死
・先帝は悪竜討伐の為の遠征中に襲撃されて死んだ
・襲撃犯は角と翼を持つ者。未だ捕まっていない
・討伐隊の生存者は大怪我で入院している
・皇帝の剣は魔族に奪われたまま
・先帝の殺害犯は戻ってきた悪竜の片割れ(新)
◯その他
・王宮に亡霊が出るらしい(解決!)
・悪竜の片割れが暗躍しているらしい(新)
エドワード『助かる。しかしこれは……私が死んでいる間に、ユーシリアは絶望的なことになっていたのだな……』
パティ「ええ、本当に……。エドワード、あなたなんで死んでしまったのよ……。お陰で宰相モドキの独壇場になっちゃったわ」
エドワード『申し訳ない……。あの悪竜からは逃げ切ることさえできなかった……』
ローガン「先帝を殺害したのも、本当に悪竜の片割れなのですか?」
エドワード『ああ。今この国にいる中で先帝を殺せる者など、あの悪竜のどちらかしか思いつかん。ならば鉱山に籠もっている方ではなく、最近戻ってきてまた暴れている者を疑うのが自然だ。ほぼ確定と言って良い』
ローガン「なるほど、確かに……」
パティ「……悪竜の片割れ……人型形態になれると言ったわね。どんな姿なの?」
エドワード『大きな竜角と血のように赤い翼を持ち、赤いドレスを纏った金髪の女性だ。一見するとこの世のものとは思えぬほど美しい姿だったが……眉一つ動かさず巨大な槍で私を貫いたかと思えば、突然思い出したかのように嗤いながら『魔王復活!』などと宣言するなど、明らかに常軌を逸していた』
パティ「魔王復活……。そういえば、騎士団が昨日鎮圧した魔族の暴徒たちも、そんなようなことを叫びながら人間を襲っていたそうよ」
エドワード『なに……?』
ローガン「……だとすれば、魔族が反乱を企てているというのは本当なのでしょうか? そしてそれに、悪竜も加担していると……?」
エドワード『ふうむ……。しかしあの悪竜が、自分より遥かに弱い者たちの企てに力を貸すとは考えにくい。単に暴徒たちの真似をしてふざけているのか、あるいは――』
パティ「……反乱の、首謀者か」
ローガン「……!!」
エドワード『悪竜は一見すると知性のない暴れ者のように見えるが、実のところ非常に狡猾で悪知恵の働く奴らだ。人間に虐げられて憎しみを募らせる魔族たちを焚き付け、反乱を起こさせるなんて芸当も……恐らく不可能ではない……』
ローガン「……」
パティ「まだ憶測の域を出ないけど……とんでもなく厄介なことになってきたかもしれないわね……」
ユーシリア帝国滞在6日目です。12日目に何かが起こります
↓1コンマ
01-05 皇帝の妹来訪
06-95 本日の自由行動へ
96-00 皇帝の妹来訪
↓2〜4 自由安価 何をする?
409 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/25(土) 23:48:25.40 ID:aeX5gSf70
あ
410 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/25(土) 23:48:30.65 ID:QI6fTmMdO
使い魔と買い物
411 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/25(土) 23:49:12.47 ID:vIsWXnjLO
悪竜探してますと迷子ビラでも配りまくる
412 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/25(土) 23:49:29.90 ID:9ZJxLQvM0
クロシュ達 ユーシリア湖周辺で偶然ノエルと出会い雑談と一緒に調査する
413 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/25(土) 23:57:50.35 ID:2d+DZtwZ0
というわけで本日はここまでとなります。次回は使い魔さんと買い物編、悪竜のビラ配り編、ユーシリア湖でノエル氏と調査編となります
ユーシリアを襲う、悪意の暴風……その中心にいたのは、かつてユーシリアを襲った極悪竜の片割れだった。空前絶後の危機を前に、皇帝とその家臣たちはどう立ち向かえば良いのか。あかちゃんスライムのクロシュに、何ができるのか――
なお今回は、導師僧侶さんと和やかなお茶会を楽しんだり、農家のおじさんからもらったしわしわカボチャを美味しく頂いたり、マーズ指揮官と協力関係を結んでみたり、森スライムのロシュちゃんとお話してみたり、最高司令官のエドワード氏の亡霊から話を聞いてみたり、悪竜の片割れが戻ってきたことを知ってしまったり、宰相の魔力の波長を妖精さんが覚えたりしたようでした
先帝の死の真相については、実のところほとんど解決したと言っても良いかもしれません。メタなことを言うと、先帝の死という目標は、悪竜の片割れが戻ってきていることをクロシュたちに知ってもらうための目標でした。それが達成されたので、実質達成と言っても過言ではないでしょう。悪竜の片割れ……一体どこのテロ組織に所属している戦闘狂なのでしょうか。クロシュちゃんは気を付けた方が良いかもしれません
それでは本日もありがとうございました。次回もよろしくお願いいたします
414 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/26(日) 00:16:33.63 ID:cYoP0SApo
乙でした
僧侶さん聖女さん姉妹だったの!?おっどろいた……失礼ながら、あんまり似てなかったから
湖調査でまた女神の騎士さんとエンカウントできたらいいが
415 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/26(日) 01:01:41.75 ID:73xhxWxlo
おつ
襲撃事件は宰相の仕組んだ事で…みたいに繋がる展開だと思ってたが別個だったかぁ
でもこれで犯人がハッキリしたし当時の無念を晴らしたい人達とも共闘できそうだ
416 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/26(日) 02:41:25.65 ID:dV0xrWxZo
悪竜さんは正直シノホシで一番ヤバい相手じゃないか
417 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/26(日) 12:38:33.53 ID:Wu9JbyA0O
以前ザイルをあっさり撃退したしセレスティアも余裕余裕
418 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/26(日) 14:34:06.63 ID:SOyvi1bx0
僧侶氏と聖女氏は、見た感じの姿も性格もあまり似ていないようです。姿はともかく性格が似ていないのは、生まれ持った気質以上に、育った環境や受けた教育の違いが大きいと思われます
湖で出会った女神の騎士が何者なのかは、今のところよくわかっておりません。もしまた会うことができれば、話を聞くことができるかもしれません
先帝の殺害について、宰相が関与している可能性は低くなったようです。しかし同時に、危険で厄介な真犯人の可能性が浮上してしまったようです
かの悪竜たちに煮えた苦渋を飲まされた人たちと協力することができれば、戦力の拡充ができるかもしれません。復讐も一つの道です
シノホシに所属している悪竜は、とても危険で恐ろしい存在のようです。本来は関わるべきでない相手ですが、ユーシリアで何らかの活動を行っているとなると、そうも言っていられないかもしれません。十分に気をつけて行動するのが良いでしょう
実のところ以前ザイル氏をあっさり撃退できたのは、フメイちゃんとアリシラさんが一緒にいたという点も大きかったりします。あの頃よりもクロシュたちは強くなりましたが、それでももし悪竜たちと相対しなければならない状況になったら、警戒に警戒を重ねるくらいがちょうど良いかもしれません
419 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/26(日) 14:41:16.94 ID:SOyvi1bx0
―少し前
ユーシリア鉱山
ピチョン…ピチョン…
赤黒い巨竜「……」zzz
セレスティア「お姉様〜。可愛い妹が会いに来て差し上げましたわよ〜」スタスタ
赤黒い巨竜「ん〜……? あ〜セレスか〜。久しぶり〜」
セレスティア「あれからずっとここで食っちゃ寝してるんですの?」
赤黒い巨竜「ん〜」
セレスティア「はあ〜、相変わらずですわね。毎日同じ石ころばかり食べてて飽きませんの?」
赤黒い巨竜「同じじゃないし〜。なんだっけ、この銀色の……ステライトってやつ! これがめ〜っちゃ旨いのよ〜。でもそんなにたくさんは採れないから、ここでの暮らしもけっこう面白いんよ〜」
セレスティア「理解に苦しみますわ……。でもそれなら、これもお食べになります?」スッ
炎のように赤く輝く大剣「」ポン
赤黒い巨竜「わお! それってあれじゃん〜、前にわたしたちに楯突いた人間が振り回してたやつ〜」
セレスティア「ですわ。ここに来る途中で頂戴致しましたの。これ、この国の皇族に伝わる勇者の剣らしいですわよ」
赤黒い巨竜「ふうん……。じゃあせっかくだし……あむ」
炎のように赤く輝く大剣「」ジュウウッ!
赤黒い巨竜「あっつ! なにこれ熱すぎ! 食べる側のことちっとも考えてないじゃん……!」プンスコ
セレスティア「へえ、お姉様でも食べられないほどの熱が込められてるなんて……。これは面白い拾い物をしましたわ」
赤黒い巨竜「む〜、セレス、わたしを実験台にしたな〜?」
セレスティア「まさか、ちょっと想定外なくらいですわ。ところでお姉様、ここ最近この鉱山の付近に強い地属性の力が落ちてきたりはしませんでした?」
赤黒い巨竜「あ〜、なんか落ちてきたよ〜。最初は食べてみようかと思ったんだけど――」
グググググ…
鉱床「」ポン!
セレスティア「わお! 鉱床がいきなり生えてきましたわ!?」
赤黒い巨竜「そう〜。あれ、鉱物を新たに作り出す力があるみたいだから〜、肥料として山に埋めたままの方がお得だって思ったの〜」
セレスティア「なるほど……。となると困りましたわねえ。わたくし、それの回収の仕事をしているんですわ」
赤黒い巨竜「え〜? ……いくらセレスでも……わたしのモノを横取りなんて、絶対に許さないよ……?」ゴゴゴゴ
セレスティア「……お姉様と殺り合うのも面白そうですが、わたくしが勝ってお姉様が死んでしまうのは面白くありませんわ……。というわけでこのお仕事は放棄と致しましょう」
赤黒い巨竜「ん〜……? セレス、今わたしのこと馬鹿にした……? わたし、セレスにも負けるつもりないけど〜?」
セレスティア「わたくしもこんなところで食っちゃ寝してる怠け竜に遅れを取るつもりはありませんわよ?」
赤黒い巨竜「ま〜なんでもいいけど〜。これはわたしのだからセレスも食べないでね〜」
セレスティア「……しかしそうなると……世界樹の光の代わりに別の成果が必要ですわね」
赤黒い巨竜「セレスの今のお仕事って何なの〜?」
セレスティア「人間を滅ぼすテロ活動……かしら? わたくし、シノホシの理念って未だによくわかってなかったり……あ!」
赤黒い巨竜「?」
セレスティア「つまりこの国を滅ぼせば良いってことですわね! 丁度雑魚魔族たちが似たようなことを企んでいたようですし、それに便乗しちゃいましょうか!」
赤黒い巨竜「??」
セレスティア「魔王復活! ですわ!」
赤黒い巨竜「セレスがおかしくなっちゃった」
◆
420 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/26(日) 14:43:57.27 ID:SOyvi1bx0
―朝
ユーシリア帝都 市場
使い魔「いや〜娑婆の空気は美味いですねえ〜」ルンルン
妖精「図書館を刑務所扱いと取られかねない発言……パティに聞かれたらまずそうだけど……」
使い魔「今日は休暇ですから、休暇中の私語に口出しなんて流石のパティさんでもしませんよ! へへっ」
イリス「休暇中は何も言わないだけで……休暇が終わったら、少し怖くないですか……?」
使い魔「いやあ、まさか、そんな……あはは……」
ミスティ「思い当たる節がありそうね……」
エバンス「にしても……やっぱ活気はねえな」
ローガン「うむ……。今日はデロデロ教も別のところで活動しているのかもしれん」
妖精「あのシンノタダシイセカイとかいうへんちくりんな叫びも、この閑散とした市場なら賑やかしに丁度良かったかもね……」
ミスティ「店も閉まっているところが多いわ……」
イリス「湖探索の準備をしたかったけれど、ちょっと難しいかな……?」
使い魔「ご安心を! この使い魔、こんな時でもちゃんとした武具や道具を取り扱っているお店を熟知しております!」
妖精「へえ! それじゃあせっかくだし頼りにさせてもらおうかな?」
使い魔「どうぞどうぞ! スライム用の装備を売ってる闇商店とかも知ってるのでお気軽にご相談くださいね!」
クロシュ「わあ……!」
*
↓1〜3選択 買いもの
1.◯◯の××を更新する(コンマ)
0.自由安価(装備以外の買うものなど)
※1の記入例:妖精の防具
※以下のものは、この市場では更新できなさそうです
・クロシュの武器、盾、装飾
・ミスティの防具
・ローガンの盾
・エバンスの武器
421 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/26(日) 14:45:42.25 ID:dV0xrWxZo
ローガンの鋼の剣を更新
422 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/26(日) 14:46:06.21 ID:dZn3tdIL0
0使い魔と女性陣の服
423 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/26(日) 14:50:35.48 ID:hcItQnfKO
0 竜殺しの秘宝かなにかありませんの
424 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/26(日) 15:49:13.18 ID:SOyvi1bx0
ローガン「……」スチャッ
ボロボロの鋼の剣「」ボロッ…
妖精「……その剣も随分やつれてきてるね」
ローガン「うむ……。鋼魔法で強化と修復を繰り返してなんとか使ってきたが……そろそろ限界かもしれん」
エバンス「旦那、武器の手入れはかなり真面目にやってたよな。かなり長持ちしたんじゃないか」
ローガン「これは、妖精くんたちと出会う少し前……魔族国の工房で購入したものだ。銘こそないが、匠の業が光る良い品だった」
妖精「ここまでの激戦に耐えてきたんだから、大往生だよ」
使い魔「なるほど、剣の新調ですね! であれば、丁度良いお店にご案内しますよ!」
ローガン「かたじけない。よろしく頼む」
↓1コンマ
01-10 邪竜の牙
11-40 剛鉄の剣
41-70 トカゲ斬り
71-90 オリハルソード
91-00 竜殺し
425 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/26(日) 15:51:57.45 ID:7XxlL6WyO
それは剣というには余りにも
426 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/26(日) 16:43:36.99 ID:SOyvi1bx0
―武具店
ローガン「これは……」
鈍色に輝く片刃の剣「」キラン
店主「それはトカゲ斬り。名の通り、爬虫類に対して強い威力を発揮する剣さ」
ローガン「……ドラゴンは爬虫類に含まれるか?」
店主「実際に見たわけじゃないが、この剣がワイバーンにも効いたという話なら聞いたことがある。ワイバーンも竜の一種だったはずだし、効くんじゃないかね?」
妖精「竜とトカゲは近縁の関係だから、全く効かないってことはないと私も思うよ。まあ、悪竜に対してどこまで効果があるかはなんとも言えないけど……」
店主「あ、悪竜……? あんたら、まさか悪竜に挑むつもりなのか?」
ローガン「……まだ挑むと決まったわけではない。だがこの剣は買わせていただこう」
店主「まあ、買ってくれるならなんでもいいが……。いくらこんなご時世だからって、命は投げ捨てるなよ?」
☆トカゲ斬りを購入し、ローガンが装備しました
爬虫類および竜類との戦闘時、少し有利になります
*
―市場
ほつれた魔術師のローブ「」
イリス「……私たちの服も、けっこう限界が来てるよね……」
ミスティ「まあ、旅をしていれば雨風に晒されるわけだし仕方ないわ……」
使い魔「じゃあ次は服屋さんに行きましょう!」
クロシュ「ふくやさん……」
↓1コンマ クロシュが買う服
01-75 普段着
76-95 オオキイツムリの殻
96-00 クラーケンツムリの殻
↓2コンマ イリスが買う服
01-75 普段着
76-95 賢者のローブ
96-00 星光のローブ
↓3コンマ ミスティが買う服
01-75 普段着
76-95 氷竜革の帽子
96-00 氷竜革の手袋と帽子
↓4コンマ 妖精が買う服
01-75 妖精用の服は売ってなかった
76-95 妖蝶のドレス
96-00 妖精のスク水
↓5コンマ 使い魔が買う服
01-75 普段着
76-95 パーティドレス
96-00 悪魔のドレス
427 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/26(日) 16:45:04.04 ID:dZn3tdIL0
あ
428 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/26(日) 16:46:05.41 ID:hcItQnfKO
い
429 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/26(日) 16:46:53.64 ID:dV0xrWxZo
う
430 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/26(日) 16:52:17.58 ID:91jXS1tjO
え
431 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/26(日) 16:54:07.73 ID:c9jhlR5c0
お
432 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/26(日) 17:59:05.67 ID:SOyvi1bx0
無地のチュニック「」ポン
白と橙のディアンドル「」ポン
黒のコット「」ポン
白黒のエプロンドレス「」ポン
イリス「よし、これでしばらくは大丈夫そう」
クロシュ「うん……」
妖精「人間用の服っていろんなのがあるよね。ちょっと面白い」
使い魔「妖精さん用の服は、その……見つけられなくてすみませんでした……」
妖精「いや、別に良いけど……。必要になったら自分で作るし」
ミスティ「妖精の服ってお手製なの?」
妖精「今着てるのはティセリアから貰ったやつだけど、他はだいたい自作かなあ」
イリス「凄い……! 妖精さんって縫製もできるんだ……!」
妖精「そう……?」
☆女性たちが新しい衣服を買いました
*
―市場
ローガン「使い魔殿、他に竜を殺すのに有用なものはないだろうか?」
使い魔「け、けっこう無茶な注文してきますね。さっきローガンさんが買ったトカゲ斬りの他となると……」
↓1コンマ
01-70 なかった
71-90 ユーシリアボカド
91-00 神酒ヤシオリ
433 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/26(日) 18:00:59.34 ID:AWQbmFeF0
や
434 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/26(日) 18:31:14.73 ID:SOyvi1bx0
使い魔「……すみません、何も思いつかないです」
ローガン「そうか……無茶を言ってすまなかった」
妖精「竜殺しの道具か……。図書館とかで調べてみるのも良いかもね」
◆
―市場
クロシュ「えと……こちらの、方を……さがしてます……」ピラッ
人型形態の悪竜の似顔絵が描かれたビラ「」ペラッ
通行人「なんだあ……? ほう、随分キレイな姉ちゃんだな……」
ミスティ「巷を騒がせてる悪竜よ、それ」
通行人「エ゛ッ!?」
*
イリス「実際、見た目はすごい美人だよね……。でも私、どこかで見たことがあるような気がするんだよなあ……」
ミスティ「奇遇ね……私もよ……」
妖精「同じく……。どこだったかな……」
クロシュ「……エドワードさんの言った通りに、描いたけど……わたしも、気になる……」
↓1コンマ
01-60 これシノホシのセレスティアじゃない?
61-00 目撃情報:北の街道
435 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/26(日) 18:35:03.47 ID:dV0xrWxZo
を
436 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/26(日) 18:49:39.34 ID:SOyvi1bx0
イリス「……あ! これって、もしかして……シノホシの指名手配テロリスト、セレスティア・ベールグラッドじゃない!?」
ミスティ「あ……!」
妖精「本当だ……たぶんそうだ……」
クロシュ「せれすてぃあ……」
妖精「ほら、あの芸術都市を襲ってきた奴ら! あの中に混じってたでしょ!」
クロシュ「!」
ミスティ「……なるほど……あのテロ組織の一人が悪竜だったわけね」
イリス「納得……!」
◆
437 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/26(日) 19:43:08.43 ID:SOyvi1bx0
―ユーシリア湖 湖畔
大きな湖「」ユラユラ
強化ソリ「」キキッ
ミスティ「着いたわ」
イリス「ありがとう、ミスティ! よし、早速調べよう!」
ローガン「眠り病の原因……見つかると良いが……」
*
クロシュ「……」
動かないカエル「」
ツンツン
動かないカエル「」
妖精「動かないね……。眠ってるというより、昏睡状態だ。たぶん例の眠り病ってやつにかかってる」
イリス「動かないと他の動物に食べられちゃう……!」
ミスティ「その心配はあるけど……でも、こっちを見てみて」
イリス「えっ?」
動かないヘビ「」
イリス「わっ! ヘビも!?」
妖精「全ての動物が昏睡してるわけじゃないみたいだけど、この湖の周辺は明らかに他より症状が多い。騎士団の調査報告は間違ってないみたい」
ローガン「となると、原因もこの近くにある可能性が高いな」
妖精「うん。手分けして不審なものを探そう!」
*
ザッザッザッ…
エバンス「足音だ。こっちに近付いてくるぞ」
ザッ
ノエル「……ローガン!? それに、前に魔族の野郎共に襲われてた嬢ちゃんじゃねえか!?」
イリス「あなたは……!」
ローガン「ノエル……君だったのか」
*
ノエル「なるほど、パティとマーズに頼まれたのか」
ローガン「ああ。君は自主的に調査しているのか?」
ノエル「まあな。今日は非番だったんだが、こんな時に休んでなんかいられないだろ?」
ローガン「そうか。何か収穫はあったか?」
ノエル「いや、俺もさっき調査し始めたばかりだ。まだ何も見つけてない」
イリス「それじゃあ一緒に調査しませんか? お互い、目的は一緒みたいですし」
ノエル「おお、願ったりかなったりだ。一人でこの湖を調べるのは骨が折れると思ってたからな」
ローガン「ではよろしく頼む」
ノエル「おう……。それよりローガン……」
ローガン「……なんだ?」
ノエル「いや……なんでもねえ。よろしく頼むぜ!」
↓1コンマ(女神の騎士との縁+30)
01-60 前に野営した辺りが特に怪しい?
61-90 お墓があったらしい辺りが特に怪しい?
91-00 「やあ、久しぶりだね」ヌッ
438 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/26(日) 19:51:07.96 ID:dZn3tdIL0
あ
439 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/26(日) 19:58:18.47 ID:cYoP0SApo
素コンマで会えてるのでこの騎士ほんと優しい!
440 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/26(日) 22:25:52.60 ID:SOyvi1bx0
クロシュ「……」キョロキョロ
妖精「動かない生き物の傾向を辿っていくと、前に私たちが野営をしてたところ……ううん、そこより……前に、クロシュが見つけたっていう――」
「やあ、久しぶりだね」ヌッ
妖精「わあ!?」
クロシュ「わっ……!」
ヴァン「クロシュちゃんに妖精さん。女神の騎士ヴァン・アナザールートの物語を覚えているかい?」
妖精「あ、あなたか……。久しぶり、ヴァン。もちろん覚えてるよ。あなたみたいな変な人のことは簡単には忘れられないし」
クロシュ「うん……! えっと、お久しぶりです、ヴァンさん……!」
ヴァン「ハハハ! 嬉しいなあ、こんなにかわいい子たちに覚えられてしまったなんて! ああ、今のは違うんだ! 決して浮気をしたわけではなくてね! 俺の一番はこれまでもこれからも永遠に女神様だけだよ!!」
妖精「いや、誰に言い訳してるの……」
ヴァン「しかし困ったなあ……。俺は女神の騎士だから、君たちの熱烈な愛に応えることはできないんだ……。本当にごめん……。女神の騎士という至高の男に憧れる乙女たちの純情を裏切ってしまうのは、心苦しくてたまらないよ……」
クロシュ「?」
妖精「いや、変な勘違いしないでくれる……? 今日はあなたに会いに来たわけじゃなくて、ここ最近この国で多発してる病気の発生源を調べに来たの」
ヴァン「ハハハ、なら良かったよ! 乙女の心を裏切ることほど騎士としてつらいことはないからね! ところで、今眠り病って言ったかい?」
妖精「うん、言った。何か心当たりある?」
ヴァン「うーん……眠り病って言えば、俺が若い頃にも流行ったことがあった気がするなァ……。あれはいつのことだったっけ……」
妖精「え、本当!? いつ!?」
ヴァン「ちょっと待ってくれよ。今がんばって思い出すからさ……」
*
ヴァン「……」
クロシュ「ヴァンさん……動かなくなっちゃった……」
妖精「まさか今眠り病で眠っちゃったとかじゃないだろうなあ……」
ローガン「クロシュくん、妖精くん。調査はどうだ?」スタスタ
妖精「あ、ローガン。今ヴァンと再会してね。ヴァンが若い頃に眠り病が流行ってたことがあるって言うから、思い出してもらってるとこなの」
ローガン「何……?」
ノエル「……ん? その男の鎧……まさか昔の魔法騎士団で使われてたっていう黒鎧か……!?」
ローガン「ノエルもそう思うか?」
ノエル「あ、ああ。最高司令室に飾ってあるが、あれと同じものにしか見えねえぞ」
ローガン「やはり……。彼は一体何者なのだ……?」
ヴァン「ハッ!」
クロシュ「! ヴァンさん……大丈夫……?」
妖精「けっこう長い間思い出そうとしてくれてたけど……」
ヴァン「……」
☆素コンマクリティカルにより、ヴァンの正気が保たれます
441 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/26(日) 22:27:09.04 ID:SOyvi1bx0
ヴァン「……ああ。思い出した」
クロシュ「!」
妖精「本当!? 前回の眠り病は、一体……」
ヴァン「……前回の眠り病は……女神様……いや……夢想の魔王がもたらした、災害だ」
クロシュ「!?」
妖精「!!?」
ローガン「なっ……!?」
ノエル「なん、だと……!?」
ヴァン「……当時……ユーシリア帝国に現れた夢想の魔王は……国中に、眠り病を撒き散らしたんだ。眠り病に罹った者は、目覚めることのない永遠の眠りに就いて……しあわせな夢に、溺れ……死んでいった……」
ノエル「……聞いたことがある。ユーシリア帝国に死の眠りをもたらした、恐ろしい魔王の伝説を……。だが、しあわせな夢……だと……?」
ヴァン「ああ……。夢想の魔王に眠らされた者は……その者が望む最も幸福な夢を見続け……二度と目覚めない……」
妖精「……その時は、どうやって眠り病を……魔王を、打ち破ったの?」
ヴァン「……討伐に向かった騎士たちも、ほとんどは眠り病にやられ……しあわせな夢の中で、死んでいった……。だがその中に、一人だけ……目を覚ました者がいたんだ……。そいつが、夢想の魔王を討った……。夢想の魔王の本体は……とても弱々しく、儚い存在だった……」
妖精「ねえ、それって……まさか……」
ローガン「………!!! お、思い出した……!! 魔王を打ち倒した救国の騎士、ヴァン・アナザールート!! あなたは――」
ヴァン「……ああ。たぶん、そいつのことだ……」
クロシュ「……ヴァン、さん……」
ヴァン「……そうだ。俺は……女神の騎士なんかじゃ、ない。女神を殺した……大罪人だ……」
妖精「ま、待って待って! 女神は、魔王なんでしょ!? それを倒したのなら……」
ヴァン「……あれから……帝都を離れて、ここで彼女の墓守をしながら……ずっと考えてたんだ」
妖精「え……?」
ヴァン「俺の行いは……本当に、正しかったのかと……」
ノエル「正しいに決まってるだろ!? だってその魔王のせいで大勢の人が――」
ヴァン「だが、その中の誰一人として……苦痛にまみれて死んでいった者はいない……。誰もが、しあわせな夢の中で……まさしく、眠るように終わっていったんだ……。普通に生きていれば……そんなやさしい結末は、迎えられない……」
ノエル「いや……それは、そうだけど……でもよ……!!」
ヴァン「戦場での討ち死にだろうが、病だろうが、老いだろうが……死というのは、どれもこれも壮絶な苦痛を伴う……。彼女の力は……その宿命を覆すものだった……。それを……俺は……」
妖精「……後悔、しているの?」
ヴァン「……している、と思う……」
クロシュ「……」
ヴァン「生前の彼女が、何者だったのか……俺は、知らない……。ただ、俺は夢を扱う魔法の心得が少しだけあったから……しあわせな夢の中で、魔王の奥底に沈んでいた彼女の本当の心を見つけてしまったんだ」
クロシュ「ほんとうの、心……」
ヴァン「……彼女は……しあわせな夢を見せて、命を奪っていく自分自身の所業に……どうしようもなく、苦しんでいた……」
クロシュ「!!」
妖精(それって、もしかして……あの時の掃除の魔王と……クロと同じような状態……!?)
ヴァン「きっと本来は……心の優しい子だったのだと思う……。だからこそ、あんなにもやさしい力で命を奪い……そんな自分自身にすら、絶望してしまった……」
クロシュ「……」
ヴァン「なんとか意識を保てていた俺は……彼女に頼まれたんだ……。現実に戻って自分を殺して欲しい、と……」
ノエル「それで……あんたは……」
ヴァン「ああ……。その懇願を聞き入れ……目を覚まし、彼女を討った……」
ローガン「……」
ヴァン「後悔は……している……。だが……それ以外に、彼女を救う手立ても……なかった……。どうしようも、なかったんだ……」
妖精「……」
442 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/26(日) 22:28:07.20 ID:SOyvi1bx0
ヴァン「………ごめん。話がすごく逸れちゃったな。ええと……眠り病が、今も流行ってるって?」
妖精「あ、うん……。それで……調査の結果、発生源は……どうやら、この辺みたいなんだけど……」
ヴァン「……ははっ……じゃあ簡単だ。俺だよ、原因は。だから……俺を殺せば、終わるよ……きっと……」
クロシュ「……!!」
ヴァン「たぶん彼女の力が……俺の中にちょっと残ってるんだ。俺は、誰よりもあの子に近付いてしまったから……。俺を殺せば、全部終わると思う。良い夢も、悪い夢も、何もかも……」
妖精「……簡単に、言ってくれるね。言葉を交わした相手を殺すのが、どれほどつらいことか……あなたなら、わかるでしょ?」
ヴァン「…………そうだったね。ごめん」
クロシュ「……」
ヴァン「………女神の騎士として、女神様のもとへ向かうべき時が来たみたいだ」スクッ
クロシュ「あ……」
ヴァン「……ありがとう、クロシュちゃん。女神の騎士ヴァン・アナザールートの物語は……忘れてくれ。記憶に残るべきじゃないんだ。俺も……彼女も……」ヨロヨロ
クロシュ「……」
↓1〜 先取3票
1.黙って見送る
2.引き止める
3.食べても良いか聞く
0.自由安価(票数は内容ごと)
443 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/26(日) 22:30:57.51 ID:x3SS/n9m0
1
444 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/26(日) 22:32:15.92 ID:cYoP0SApo
3
445 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/26(日) 22:33:37.94 ID:pra2ocOcO
1
446 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/26(日) 22:34:00.78 ID:dV0xrWxZo
3
447 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/26(日) 22:34:30.42 ID:cLKDGqvPO
3
448 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/26(日) 22:35:35.62 ID:lrqNYXZVO
3
449 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/26(日) 23:13:46.94 ID:SOyvi1bx0
クロシュ「ま、待って!」ギュッ
ヴァン「……やめてくれ。俺は至高なる女神の騎士だけど、かわいい女の子に懇願されたら流石に決意が鈍るんだ……」
クロシュ「んーん……。そうじゃ、なくて……」
ヴァン「?」
クロシュ「……わたしが……ヴァンさんを、食べれば……ヴァンさんは……わたしの中で、生きられる……!」
ヴァン「えっ……?」
妖精「ええっ!?」
ローガン「クロシュくん……!?」
ノエル「な、何を言ってるんだこの子は……?」
ヴァン「なるほど……その発想はなかったなあ……。そういえばクロシュちゃんはスライムだったね」
クロシュ「うん……。一人で……死ぬより……寂しく、ない……と思う……」
ヴァン「………」
クロシュ「ヴァンさんの、こと……わたし、忘れたくない……。一緒に、お料理したことも……リンゴのことも……面白いお話も……。だから……」
ヴァン「はは……本当に困ったな……。帝都にいた頃だって、女の子にこんな風に言い寄られたことなんてなかったのに……。俺、女神に会うまでは恋人なんて一度もできたことなかったんだよ」
妖精「…………ねえ、その女神はさ……。あなたの中に、ずっといるんじゃない?」
ヴァン「え……?」
妖精「だって……眠り病は、女神にしか引き起こせない。あなただって、彼女の力が自分に残ってるのかもって、さっき言ったでしょ? だから……あなたの中にあるのは、彼女の力だけじゃなくて……彼女の心も、なんじゃないかな」
ヴァン「……あの子の……」
クロシュ「……」
ヴァン「………そっか……そうかもしれないね」
妖精「……どうする? クロシュはものすごい悪食だから、あなたを食べてお腹を壊すことはないと思う」
ヴァン「ははっ、それが最大の懸念点だったけど問題ないのか。ならまあ、別に良いかな……?」
クロシュ「……!」
ヴァン「……じゃあ、頼むよ。俺も彼女も、寒いのは苦手だからさ」
クロシュ「ん……!」
ヴァン「……あ、ちょっと待ってくれ。最期に……」
*
450 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/26(日) 23:15:19.02 ID:SOyvi1bx0
―夕方
ユーシリア湖 湖畔
ヒュオオオオ――…
小さなお墓「」
お供え物のリンゴ「」ポン
ローガン「ここが……」
ヴァン「ああ。彼女が俺の中にいるのだとしても……やっぱり、最期にここには来ておきたくてね」
クロシュ「うん……」
ヴァン「……」スゥー
ザッ!
ヴァン「黒鎧隊隊員、ヴァン・アナザールート!! 墓守の任を終え、女神と共に次の任地へ向かいます!!」
小さなお墓「」ヒュオオオ
ヴァン「ユーシリア帝国に――全ての命あるものたちに、光あれ!!」ビシッ
ローガン「……」ビシッ
ノエル「……」ビシッ
小さなお墓「」ヒュオオオオオ――…
*
ヴァン「それじゃあ、よろしく頼むよ。あまり痛くしないでくれると嬉しいかな」
クロシュ「うん……。わかった……」
デロデロ…バックン!!
モニョモニョ…モグモグ…
◆
451 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/27(月) 00:35:54.13 ID:7CCn50NP0
―ずっと昔
ユーシリア帝国 訓練場
ヴァン「ふっ! はっ!」
木刀「」ブンッブンッ
教官「ヴァン! 黒鎧隊に上がったそうだな、おめでとう!」
ヴァン「教官! ありがとうございます!」ペコッ
教官「はは、お前自身が掴んだ結果だ。しかしせっかく黒鎧を貰ったんだから、少しくらい肩の力を抜いたらどうだ?」
ヴァン「いえ、俺はまだまだ新米ですから! 先輩方に遅れを取らないよう、腕を磨かなければ!」
教官「はは……まあほどほどにしとけよ。実戦の前に体を壊されちゃ困るぞ? お前は叩き上げで黒鎧にまでなった、スラム出身の期待の星なんだからな。」
ヴァン「はっ! 心得ております!!」
*
―夜
兵舎 ヴァンの部屋
リンゴの積まれた皿「」
ヴァン「ふー……訓練の後の風呂とリンゴは最高だな……」シャクシャク
ヴァン「……恵まれた職場、恵まれた環境、恵まれた国……。スラムへの支援も最近はかなり充実してきてるって言うし、ここ最近は何もかも良いことづくめだ。今の俺、最高かも……」
ヴァン「後は……かわいい嫁さんでも貰えりゃ言うことなしだが……ははっ、高望みしすぎかな?」
コンコン
ヴァン「はーい」
ガチャッ
薄桃色のロングヘアの少女「こんばんは〜」スタスタ
ヴァン「おっ!!? だだ、誰!? 部屋間違えてんじゃないの!!?」アタフタ
薄桃色のロングヘアの少女「あはは、やだなあヴァンったら。私のこと忘れちゃったの?」
ヴァン「えっ……?」
ヴァン(……そういえば……俺には、かわいい恋人がいたんだった。彼女の名前は……)
ヴァン「■■■!」
■■■「うん! えへへ、黒鎧昇格おめでと! 流石はスラムの期待の星だね!」
ヴァン「おお……! ありがとう、■■■!」
■■■「ふふ……。それじゃあ、お祝いに……今夜も、する?」
ヴァン「お……おっおっおっ……おおっ!?!!? す、するって……なにを!!??」
■■■「もう〜わかってるくせに〜」ケラケラ
ヴァン(……しあわせだ。何もかも順調で……かわいい恋人までいて……。人生の絶頂ってのは、まさにこういうのを言うんじゃないか?)
ヴァン(でも……なんだろう……なんか変だな……)
ヴァン(俺って……童貞じゃなかったっけ?)
◆
452 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/27(月) 00:36:46.91 ID:7CCn50NP0
―ユーシリア帝国
市場
ワイワイ ガヤガヤ
■■■「わ! これヴァンにすっごい似合うんじゃない?」
ヴァン「え、そうかな?」
■■■「そうだよ〜! ねね、試着してみよ!」
ヴァン「お、おお」
ヴァン(何の憂いもない、ただただ充実した日々……。しかし……違和感が、拭えない……)
ザワザワ…
ヴァン(ん……?)
「また眠り病が出たんですって……」
「またか……。今月何人目だ?」
「皇族の方も何人か罹ってしまってるそうよ」
「湖畔の村は全滅してたそうだぞ……」
「炭職人の爺さん、すっかりやつれちまってた。娘が湖畔に嫁いだもんだから……」
「早くなんとかならねえかなあ。騎士連中は何やってんだか」
ヴァン(ねむり……病……?)
■■■「ヴァン〜、早く次のお店行こ!」
ヴァン「……」
■■■「ヴァン……?」
ヴァン「……思い出した」
ザザッ――…
◆
―??
ヴァンの部屋
薄桃色のロングヘアの少女「ぐすっ……ぐすっ……」
ヴァン「……」
薄桃色のロングヘアの少女「こんなこと……望んで、ないのに……。殺したかったわけじゃ……ないのに……」グスグス
ヴァン「君は……夢想の、魔王……?」
薄桃色のロングヘアの少女「……!? な、なんで……ここに……!?」
ヴァン「わからない。ただ……君の、泣いてる声が……聞こえた……」
◆
453 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/27(月) 00:37:29.74 ID:7CCn50NP0
―??
訓練場
薄桃色のロングヘアの少女「ヴァンは……帝国の、すごい騎士さんなんだ……」
ヴァン「うん。君は……えっと……」
薄桃色のロングヘアの少女「あ……ごめんなさい……。私……もう、自分の名前も……わからないの……」
ヴァン「そうなんだ……」
薄桃色のロングヘアの少女「魔王になる前に……自分が何だったのかも……もう、思い出せない……」
ヴァン「……じゃあ、その……あだ名でも、付けてみるかい?」
薄桃色のロングヘアの少女「えっ……」
ヴァン「そうだね……薄桃色でフワフワですごいから、女神とか」
薄桃色のロングヘアの少女「め、めがみ……?」
ヴァン「あっ……ご、ごめん。調子乗った……」
薄桃色のロングヘアの少女「ううん……。ありがとう……」
ヴァン「う、うん……?」
薄桃色のロングヘアの少女→女神「じゃあこれから、女神って呼んでね」
ヴァン「おっ! ハハッ、じゃあ女神って呼ぼう!」
◆
―??
ユーシリア帝都 市場
ワイワイ ガヤガヤ
ヴァン「これ、全部女神が作り出した夢だなんて凄いな……」
女神「全部私が作ってるわけじゃないよ。ほとんどは、眠った人自身が自分で望むものを描くの。私はそれを、少しだけ後押ししてあげてるだけ……」
ヴァン「魔王って、もっと恐ろしくて大変なものかと思ってたよ。まさかこんなに優しくてかわいい魔王さんがいたなんてね」
女神「……でも……私のせいで、大勢の人が亡くなっていってるの……」
ヴァン「あっ……ご、ごめん……」
女神「ううん……ヴァンは悪くない。悪いのは……全部、私だから……」
ヴァン「……」
◆
454 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/27(月) 00:37:58.56 ID:7CCn50NP0
―??
ユーシリア帝都 スラム
子供たち「ヴァンにいちゃんだ!」キャッキャ
子供たち「わあああ!!」キャッキャ
ヴァン「ハハッ、みんな元気だったかな? 今日はお土産があるんだ!」スッ
リンゴ「」ポン
子供たち「わああああ!!」キラキラ
ヴァン「いっぱいあるぞ!」
*
女神「ヴァンは……スラムの期待の星、なんだよね」
ヴァン「うん。俺がみんなの憧れになれれば、みんなも頑張れると思うんだ! それでスラムのみんなが頑張れば、やがてスラムにもお金がいっぱい流れるようになって……いろいろ全部良くなるはず!」
女神「……でも……ヴァンは、今……現実では、昏睡状態だよ……」
ヴァン「あっ……」
女神「……ごめんなさい……。私のせいで……ヴァンの夢を……台無しに、しちゃう……」
ヴァン「い、いやまあ……俺がいなくたって、みんな頑張るよ!」
女神「でも、あの子たちは……きっと、ものすごく悲しんじゃう……」
ヴァン「うっ……」
女神「……やっぱり……ヴァンは、ここにいるべきじゃないよ」
ヴァン「……でも、二度と目を覚ませないんだろ?」
女神「……ヴァンなら……なんとか、現実に送り返せるかも……」
ヴァン「えっ?」
女神「ヴァンは……初めて、私の存在に気付けた人だから……。もしかしたら……」
ヴァン「……でも……俺が、現実に戻ったら……」
女神「……ねえ、ヴァン……。もし現実に戻ったら……」
ヴァン「え……?」
女神「私のこと……殺してくれる?」
ヴァン「!!? そ、そんなこと……できるわけないだろ!」
女神「……ヴァンにしか……頼めないの。私……このまま、みんなを永遠の眠りに引きずり込んで……たくさんの悲しみを生み出すことに……耐えられない……!!」
ヴァン「……!!」
女神「私が死ねば……この悲しみは、終わるの……! ヴァンを慕う子たちも、ヴァンが戻ったら悲しまずに済むの!! だから、お願い……。私を……殺して……」ポロポロ…
ヴァン「……女神………」
◆
455 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/27(月) 00:38:39.62 ID:7CCn50NP0
―??
ヴァンの部屋
ベッド「」ギシ…
ヴァン「……やっぱり、君を殺すなんて……俺には……」
女神「だめ……。あなたは……現実に、生きて……」
ヴァン「……」
女神「あなたは、たくさんの人をしあわせにできる……。本当に良い夢を、みんなに届けることができる人……。こんなところで……私なんかに捕まって終わるなんて、絶対にだめなの……」
ヴァン「でも……」
女神「……朝になったら、お別れだからね……」
ヴァン「……うぅ……やだよ……。俺……君を殺したく、ない……」ジワ…
女神「………つらいことを……押し付けちゃって……ごめんね……」ジワワ…
ギュッ…
◆
456 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/27(月) 00:39:24.30 ID:7CCn50NP0
―ユーシリア湖 湖畔
ヴァン「……」フラフラ
夢想の魔王「……」
ヴァン「う、うぅ……」ググッ
夢想の魔王「……」
ヴァン「うあああああああ!!!!!」シャキンッ
ザシュッ―
夢想の魔王「……」ニコ…
ドサッ…
◆
457 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/27(月) 00:40:06.27 ID:7CCn50NP0
―ユーシリア帝都 王宮
皇帝「何!? 夢想の魔王が討伐された!?」
騎士「はっ!」
皇帝「功労者は誰だ!? すぐにここに呼べ!」
騎士「新人黒鎧騎士のヴァンです。しかし――」
◆
―ユーシリア湖 湖畔
小さなお墓「」
お供え物のリンゴ「」
ヴァン「………」
騎士「ヴァン殿……皇帝陛下のお呼びにも応えられぬか?」
ヴァン「……放っておいてくれ」
騎士「……救国の英雄を盛大に迎え、皆で祝儀を挙げたいと思っているのだが……」
ヴァン「英雄だと……? ハハッ……馬鹿な……。俺は……」
ヴァン「女神を殺した、大罪人だ……」
◆
458 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/27(月) 00:40:39.67 ID:7CCn50NP0
―ユーシリア湖 湖畔
小さなお墓「」
お供え物のリンゴ「」
ヴァン「……ごめん……。君は……俺を、みんなをしあわせにできるって、言ったけど……無理だ……」
ヴァン「俺は……君のもとを、離れたくないんだ……」
ヴァン「……ごめん……」
◆
―ユーシリア湖 湖畔
小さなお墓「」
お供え物のリンゴ「」
◆
―ユーシリア湖 湖畔
小さなお墓「」
お供え物のリンゴ「」
黒いスライムの子「……」ナムナム
ヴァン「おや? なんだか随分かわいらしい子がいるなァ」
ヴァン「よく見たらスライムの子だね。フフ……女神様の思し召しかな?」スタスタ
◆
―ユーシリア湖 湖畔
小さなお墓「」
お供え物のリンゴ「」
ヴァン「クロシュちゃんたち、行っちゃったなあ」
ヴァン「女神様の話、聞いてくれて嬉しかったなあ」
ヴァン「……また、来てくれるかな?」
◆
459 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/27(月) 00:41:24.10 ID:7CCn50NP0
―ユーシリア湖 湖畔
小さなお墓「」
お供え物のリンゴ「」
デロデロ…バックン!!
モニョモニョ…モグモグ…
ヴァン『ああ……溶けていく……。無為に引き伸ばされた、俺の時間も……これで、ようやく……』
女神『ヴァン……』
ヴァン『……め、がみ……?』
女神『今まで……お疲れ様……。ごめんね……私のせいで……あなたを……こんなにも、苦しめてしまったなんて……』
ヴァン『……ハハッ……今この瞬間、報われたよ。またこうして……君と、心を通わせられる……』
女神『ええ……。これからは……この子の中で、安らかに見守りましょう』
ヴァン『ああ……。この世界に……全ての命たちに……クロシュちゃんに、光あれ――』
◆
460 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/27(月) 00:42:20.01 ID:7CCn50NP0
―夜
ユーシリア湖 湖畔
ヒュオオオオオ――…
小さなお墓「」
お供え物のリンゴ「」
クロシュ「……」
妖精「クロシュ……」
クロシュ「……わたし……届ける……」
妖精「え……?」
クロシュ「みんなを……しあわせにする、夢を……届ける……!」グッ
☆クロシュの心属性適性が大きく上がりました
◆
461 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/01/27(月) 00:45:51.97 ID:7CCn50NP0
というわけで本日はここまでとなります
悲境の黒騎士ヴァンの想いを聞き届け、悲しみに終止符を打つべく食べることを選んだクロシュ。消化の刹那に駆け巡る、黒騎士と女神の記憶。最期に再びめぐり逢えた二つの心は、あかちゃんスライムの中で静かに祈りを捧げ――クロシュは新たなる決意を胸に、次の目標へ向かう――
それでは本日はありがとうございました。次回は土日となります。よろしくお願いいたしします
462 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/27(月) 01:44:50.27 ID:WldeaBPko
おつでした
素コンマクリティカルじゃなかったら戦闘あったよなこれ
ちょっとだけ、騎士として守るもののために闘って果てる方が供養になるかもと思ったけど、回想開示でやっぱり穏便に済んで良かったよ
魔王になってしまう者が優しいとお辛いな……
463 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/27(月) 06:09:58.79 ID:Afpci9eEo
おつ
難関だと思ってたがコンマ運のお陰で何事もなくあっさり解決したなぁ…
464 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/27(月) 12:07:40.97 ID:t3ylUsGpO
乙
魔王図鑑にちょっと書かれてただけの夢想の魔王がこんな風に関わるとは
465 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/02/01(土) 08:56:09.46 ID:kBmem04m0
乙
使い魔ちゃん複数いそうだけどクロシュ達と交流してるのは同一個体なのかな。
466 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/02/01(土) 10:40:31.69 ID:0JO36tlLo
クロシュこれで魔王化もできるのか
467 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/02/01(土) 12:08:40.60 ID:UFa422MdO
確かにクロシュは色んなものを食べているからいつか新たな魔王になりそう。
468 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/02/01(土) 13:46:09.05 ID:PjulQkDXO
正直魔王が章ボスかと思ってた
悪竜と宰相なら殺れる殺れる格的に
469 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/02/01(土) 15:20:40.85 ID:JE5aq40WO
クロシュの魔王化は本人自体が望まなくても、カリスあたりがちょっかいをかけてしでかしそう
興味深いサンプルがあれば干渉しそうだし(偏見)
470 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/02/01(土) 16:43:24.99 ID:V5h7x51u0
実はヴァン氏との最初の出会いも高コンマのものでした。今回もクリティカルだったので、彼との縁はとても良いものだったのかもしれません
戦って倒して事態を治めるというルートもありましたが、その場合彼と夢想の魔王が救われるのは難しかったかもしれません。良い運命だったと言えるでしょう
本来なら魔王モドキのヴァン氏は非常に厄介な存在だったはずなのですが、道中で出会って交流したことや、今回の幸運も重なり、事態はスムーズに解決したようです。今回はいろいろと良い方向に運命が回ったと考えられます
そして眠り病を早期解決できたのは良いことです。このまま他の問題も解決していくのが良いでしょう
実は夢想の魔王は、けっこう前の方のスレで魔王図鑑を読んでいる最中にチラッと登場していたようです。実のところ本編に登場する予定は全くなかったのですが、投下して頂いたキャラクター案の中にそれを拾ってくれたものがあったので、この度登場してしまうこととなったようです
パティ氏が使役している使い魔は複数いますが、クロシュたちと交流している使い魔氏は恐らく同一人物だと思われます
使い魔たちは実はベルトーネ氏と出身地を同じくする悪魔なのですが、ベルトーネ氏と比べるととても格が低い存在のようです。なお使い魔たちは人前では人間の姿を装うため、事情を知らない人たちからは人間だと思われています
クロシュ氏は夢想の魔王の力の断片を吸収することができましたが、魔王化できるようになったわけではないようです。食べて消化するのは同化と違い、その力の一部などを身につけるに留まります。ヤマカガシはガマガエルを食べてその毒を生存の為に利用しますが、ガマガエルそのものにはなれないので、それに少し似ていると言えるかもしれません
クロシュ氏はとても悪食で様々なものを食べていますが、今のところ特定の食性が魔王化を促進するという研究報告はないようです。今後も自由に食べたいものを食べるのが良いでしょう
なおもし他の生き物がヴァン氏を食べていたらお腹を壊して死んでしまったかもしれませんが、スライムは強い消化能力を持っているので問題ありませんでした
今回のユーシリア編で誰が最終的な大敵となるかは、今のところわかりません
そういえば浮島国や大魔女帝国では最終的に魔王存在と大決戦をする羽目になっていたので、それに比べると今回の仮想敵は多少マシである可能性があります。しかし前二つはたくさんの人たちとの共闘や地の利あっての勝利だったとも言えるので、今回も気を付けていくのが良いでしょう
カリス・ノーランドは疑似魔王化なる謎の邪術を使うため、今後もクロシュに何らかの悪質なちょっかいをかけてくる可能性はあります。穀潰しスライムだった頃のクロシュなら魔王化してもそれほど大きな脅威にはならなかったかもしれませんが、最近のクロシュは実力を付けてきているので、もし魔王化してしまったら大惨事になるかもしれません。気を付けましょう
471 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/02/01(土) 16:43:53.49 ID:V5h7x51u0
―ユーシリア帝国 7日目
◇クロシュ [あかちゃんスライム]
武:メイドブレード 盾:ラティアの大盾 飾:くすんだ耳飾り
武:竜珠の杖 防:ゴスロリエプロン 飾:不死鳥の羽根
◇妖精 [世話焼き妖精]
武: 盾: 飾:くすんだ耳飾り
武: 防:精霊のレオタード 飾:
◇イリス [星の魔法使い]
武:精霊樹の杖[改] 盾: 飾:くすんだ耳飾り
武: 防:魔術師のローブ 飾:
◇ミスティ [氷の魔法使い]
武:魔銀の短剣 盾: 飾:くすんだ耳飾り
武: 防:氷竜革のローブ 飾:
◇ローガン [鋼の戦士]
武:トカゲ斬り 盾:灼鋼の盾 飾:くすんだ耳飾り
武:鋼の回転ノコギリ 防:鎖帷子 飾:
◇エバンス [地の傭兵]
武:古代の鉄槌 盾: 飾:くすんだ耳飾り
武:魔銀の剣 防:硬質革鎧 飾:
◯所持アイテム
[道具] [装備品] [大事なもの]
運命賽*4 蜘蛛絹の下着 魔族国永久旅券
会心賽*0 ザリガニのお守り フメイの服の切れ端
反魂丹*2 大きな巻き貝 精霊の印
鉄鍋+携帯調理器具 大きな軽石 精霊樹の実のジャム
「星の魔力」上中 闇の欠片 精霊樹の鉢植え+赤雷球
お宿の焼き菓子 フリルワンピ水着 フメイとアリシラの人形
お宿の妖精の織物 魔法学園のスク水 メルルの帽子
魔導飯盒 炎鉱石 溶岩石のアミュレット
妨害魔力波発生装置 ガラスのザリガニ 太陽のメダリオン
属性大全 踊り子の双剣 暗黒優待券
魔王図鑑 サボテンドラゴンの花 冒険者証(ランク1)
氷精の魔導書 精霊のローブ 大魔女帝国渡航権
ブラッドワイン*3 かたたたきけん
マッスルワイン*1 大魔女帝国滞在許可証
吸血鬼殺ワイン*1 風船印のパラシュート
綺麗な砂 ラティア勲章
魔術書「正負の属性」
吸血鬼の日焼け止め
日蝕の傘
大魔女サイン*1
古代のセラミック
◯現在の目標
・フメイちゃんを探す
・世界樹の光を追う[2/5]
・宰相の正体を暴く
・眠り病の原因を突き止める(達成!)
・前皇帝の死の真相を突き止める(達成!)
・ユーシリアの人魔対立をなんとかする(努力目標)
◯仲間の目標
・カリス・ノーランドを討つ(ミスティ)
・妻子の仇を討つ(ローガン)
◯経験値
・クロシュ 剣技[03/06] 魔法[03/06] 防御[03/06]
・イリス 杖術[00/04] 魔法[04/16]
・ミスティ 剣技[04/06] 魔法[04/16]
・ローガン 剣技[06/16] 魔法[03/08]
・エバンス 剣技[09/16] 魔法[00/08]
……………………………………………………………………………………
□ユーシリア帝都
中央区:王宮、兵舎、大図書館、邸宅街、他
平民区:公園、市場、食事処、酒場、浴場、娼館、冒険者ギルド、他
貧民街:広場、怪しい商店、薄暗い路地裏、魔族連合、他
郊外:農園、果樹園、他
……………………………………………………………………………………
472 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/02/01(土) 16:44:57.52 ID:V5h7x51u0
―朝
ユーシリア王宮 皇帝の私室
チュンチュン
エリオス「眠り病に罹った者たちが次々に目を覚ましているだって……!?」
ロシュ「うん。ナインハルトさまも、オーミールくんも、目が覚めたみたい……」
エリオス「ほ、本当か……!」
ロシュ「まだ頭がぼんやりするとかで、お外には出られないみたいだけど……でも、良かったねぇ」
エリオス「ああ……。本当に良かった……!」
エリオス(まさかこんなに急に解決するとは……。緑の国から来た彼らが成し遂げてくれたのだろうか?)
コンコンガチャッ!
ピンクブロンドの少女「おはようございますお兄様!! 眠り病の罹患者が目を覚ましたそうです!」スタスタ
エリオス「パトローラ、おはよう。今ロシュから聞いたよ」
ピンクブロンドの少女→パトローラ「……ロシュ!? こんな朝早くからお兄様のお部屋に入り浸っているの……!?」ズイッ
ロシュ「わ、わわ……ごめんなさい……」モニョニョ…
エリオス「パトローラ、ロシュは俺の部屋の掃除に来てくれてたんだ。決して仕事をサボってたとかじゃないよ」
パトローラ「……失礼致しました。しかしもう眠り病のことは知っていらしたのですね」
エリオス「ああ。でも少し胃が痛いな……。目を覚ました兄上姉上たちは、今のこの国を見たらどう思われるだろうか……」
パトローラ「エリオスお兄様以外が皇帝になっていたら、今以上に悲惨なことになっていたに違いありません。この局面で眠り呆けていた者たちに、エリオスお兄様を非難する資格なんてありませんわ」
ロシュ「うん……! わたしも、そう思う……!」
パトローラ「敬語!」
ロシュ「ご、ごめんなさい……。そう、思います……」モニョモニョ…
エリオス「パトローラ……ロシュは人間の言葉にまだ慣れていないんだ。少し多目に――」
パトローラ「いいえ。そういう甘やかしはこの子自身の為にもなりません。ただでさえスライムだからと冷ややかに見られているのに、他の面にも付け入る隙があっては余計に立場を悪くするだけです。それは巡り巡って、この子を起用したお兄様の悪評にも繋がります」
エリオス「うっ……確かに、パトローラの言う通りかもしれないな。ロシュ、気を付けられる?」
ロシュ「は、はい。気を付け、ます……! それでは……わたしは、次のお掃除に、向かいます……!」モニョニョ
ガチャッ パタム
473 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/02/01(土) 16:45:39.19 ID:V5h7x51u0
エリオス「……いつも思うけど、スライムの体で扉を開け閉めするのは大変そうだ。最近は扉に猫用の隙間を開けるのが流行っていると言うし、この王宮でも全ての扉にスライム用の出入り口を設けるのはどうだろう」
パトローラ「お兄様……今そんなことを言えば、また職権乱用と非難されます」
エリオス「半分冗談だ」
パトローラ「半分は本気なのですか」
エリオス「はは、いいじゃないかパトローラ。他の者に聞かれるわけじゃないんだから」
パトローラ「……」
エリオス「……パトローラ?」
パトローラ「……なんなんですか。スライムなんかに現を抜かしたり、他国の使節団なんかを頼ったり……」
エリオス「……待ってくれ。ロシュに現を抜かしているなんてのは何かの誤解だし、今の俺には本当に頼れるものがないからとにかく使えるものはなんでも使おうと思っただけで――」
パトローラ「……挙句の果てに、最愛の妹との約束まで忘れてる」
エリオス「約束……?」
パトローラ「二人きりの時は……昔みたいに、パティって呼んでって……」
エリオス「あっ……」
パトローラ「……魔術顧問様と被るから、パティって呼び辛いのは仕方ないけど……でも、今は二人きりなのに……。もうお兄様の中では、パティはもうあの紫の魔女になっちゃったの……?」
エリオス「ち、違うんだ。ついさっきまでロシュがいたから、その流れで……」
パトローラ「もういいです。私は今日のお仕事に向かいますので」スタスタ
ガチャッバタン!
エリオス「……」
◇
474 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/02/01(土) 16:46:26.23 ID:V5h7x51u0
―朝
帝都大図書館 司書室
マーズ「眠り病解決の報、聞かせて頂いた。この度は迅速に事を運んで頂き、誠に感謝する」ペコッ
パティ「患者たちが完全に復帰するにはまだ時間がかかりそうだけど、大きな問題の一つが解決して本当に良かったわ」
妖精「ん……てことは、あなたから依頼されたことはもう全部解決したんじゃない?」
マーズ「そのようだ。先帝の殺害は悪竜の仕業だと、亡霊となったエドワード最高司令から聞いている」
エバンス「おお! 俺たちなかなか良い働きをしたんじゃないか?」
妖精「まあそういうわけで、働いた報酬には世界樹の光をね……」
マーズ「それはならん。が、報奨については是非前向きに考えさせて頂きたい」
*
パティ「というわけで改めて、現在の状況を整理しましょう」コンコン
◯世界樹の光
・世界樹の光は北の方
・北には大山脈と鉱山がある
・鉱山は悪竜に占拠されている
・農作物に鉱山の希少鉱物が微量に含まれていた
◯宰相の正体
・王宮と騎士団の実権は宰相が握っている
・皇帝は立場が弱い
・妖精が宰相モドキの魔力波長を覚えた
◯眠り病の原因(解決!)
・帝位継承順位1〜8位は眠り病にかかっている
・眠り病発生の中心はユーシリア湖
・騎士団が一度調査したが何も見つからず
・再調査の結果、そこに住んでいた一人の男が原因と判明(新)
・話し合いの末、解決(新)
◯先帝の死(解決!)
・先帝は悪竜討伐の為の遠征中に襲撃されて死んだ
・襲撃犯は角と翼を持つ者。未だ捕まっていない
・討伐隊の生存者は大怪我で入院している
・皇帝の剣は魔族に奪われたまま
・先帝の殺害犯は戻ってきた悪竜の片割れ
妖精「残る問題は二つになったね」
ミスティ「世界樹の光と、宰相の正体……。世界樹の光は宰相が指揮を執ってる騎士団も狙ってるから、騎士団との衝突を避けるのは難しいのよね……」
エバンス「なら宰相をどうにかするのが先じゃないか? 騎士団に邪魔されちゃどうにもならないし」
ローガン「うむ……。しかし宰相の正体を暴くにしても、どうすれば暴けるのか……」
イリス「おとぎ話みたいに、真実を映す鏡みたいな魔法のアイテムがあれば……」
パティ「宰相は何かに取り憑かれているのであって、何者かが化けているわけではないから、その手のアイテムで本来の姿に戻すという手は通じない可能性が高い。悪霊祓いなどの方が可能性はあるわ」
妖精「悪霊祓いか……ん? クロシュ、どうしたの?」
クロシュ「……王宮の方から……もやもやな感じが、する……」
妖精「もやもやな感じ……?」
クロシュ「……ヴァンさんを……食べてから……感じられる……属性……?」
イリス「えっ!? クロシュちゃん、感じられる属性が増えたの……!?」
クロシュ「えと……わかんない……」
ユーシリア帝国滞在7日目です。12日目に何かが起こります
↓1〜3 自由安価 何をする?
475 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/02/01(土) 16:47:45.41 ID:vpweP/rTO
全員パティと模擬戦
476 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/02/01(土) 16:48:17.93 ID:0JO36tlLo
宰相が夢の中でクロシュに接触
メゾンドクロシュのみんなで撃退捕縛を試みる
477 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/02/01(土) 16:52:05.15 ID:5AnJthJPO
ロシュについてる森キノコをむしゃむしゃする
478 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/02/01(土) 17:30:03.54 ID:V5h7x51u0
パティ「……」
資料「」ペラッペラッペラッペラッ
ミスティ「凄い勢いで何かの資料を読んでいるわ……」
イリス「パティさん……何を読んでらっしゃるのですか?」
パティ「あら、あなたたち。これは数年前の悪竜との戦闘記録よ」
ローガン「悪竜との……」
パティ「ええ。あなたの元同僚が書いたものもあるわ」
ローガン「そうか……」
エバンス「しかしそれをあんたが読んでどうするんだ? もし俺たちが悪竜と戦うことになったら一緒に戦ってくれるとか?」
パティ「それは未定。でもこれを読んだ私が、悪竜の情報を整理してあなたたちに伝えたり……あるいは、悪竜を模した存在を造って戦闘のシミュレーションに活用したりできるわ」
エバンス「ん……? 戦闘の、シミュレーション……?」
パティ「仮想現実での疑似体験よ。せっかくだし試してみる?」
エバンス「なんかよくわからんがやってみるぜ!」
ローガン「……私もやろう」
パティ「少し待ってね。準備するわ」
資料「」パタン
*
―仮想現実
ヴゥン…チリチリ…
クロシュ「わあ……!」
妖精「うわあ……!? これが仮想現実……!?」
イリス「す、すごい……! これ、どうなってるんですか!?」
パティ「現実のあなたたちは司書室でぼーっとしているわ」
ミスティ「へえ……こんな面白い魔法もあるのね」
エバンス「ここでならどれだけ暴れたりしても大丈夫ってわけか。なるほどな!」
ローガン「戦闘のシミュレーションか……久しぶりだな……」
クロシュ(……銀色のスライムちゃんとお話をする……あの不思議な場所に……ちょっと、似てる……)
パティ「同調は問題ないわね。それじゃあ始めるわよ」ピピピ
ボンッ!!
仮想悪竜「ギャオオオオッ!」ドン!
イリス「うわああああ!? で、でっかい……ドラゴン!!」
妖精「あ、あれが……悪竜……!!」
ミスティ「くっ……仮想だとわかっていても、緊張するわ……!」
パティ「ここではどれだけ酷い怪我を負っても、それが現実に反映されることはない。安心して戦いなさい」
ローガン「だが痛いものは痛い! 皆、心してかかれ!」
エバンス「おう!」
クロシュ「ん……!」
――模擬戦闘開始――
↓1コンマ
01-60 敗北
61-90 勝利
91-00 会心
479 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/02/01(土) 17:32:35.57 ID:5AnJthJPO
よゆうのしょうり
480 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/02/01(土) 17:32:46.36 ID:AOBZLnFn0
こい
481 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/02/01(土) 18:58:09.24 ID:V5h7x51u0
ゴウウッ!! ドギュオン!!
ギャリリリッ!!! ガギンガギンッ!! ボムギ!!
ドッギャアアアアアンッ!!!!
ボロボロ仮想悪竜「ギャオオオオオオッ!!!」ズシンズシン
黒焦げクロシュたち「」プスプス
パシュウンッ――
*
―帝都大図書館 司書室
イリス「……はっ!!?」ガバッ
ミスティ「う……私……生きて、る……」
スライムクロシュ「」デロデロ…
エバンス「し、死んだと思ったぜ……」
ローガン「……くっ……」ギリッ
妖精「う、うう……。負けたんだ……」
パティ「ええ。お疲れ様。正直、仮想とはいえあそこまでやれるとは思っていなかったわ。正面からの戦いであそこまでやれたのだから、万全の準備と対策を組み立てれば勝つことも不可能ではない」
ローガン「……だが、今回の悪竜は一体だけだった。もし奴らが二体同時に襲ってきた場合、勝ち目はない」
パティ「あなたたちも馬鹿正直にこのパーティだけで挑む必要はないのよ。宰相を元に戻せれば、騎士と力を合わせることだってできるはずよ」
妖精「まあ、正面からの戦いであそこまでやれたんなら上出来かも……。ところで仮想といえど、死ぬ経験なんて人間には心臓に悪すぎない……? 私は妖精だから良いけどさ……」
パティ「大丈夫よ。この訓練で命を落とした者は今まで一人もいないわ。戦意を失って騎士を辞す者は時々いるけど」
エバンス「それけっこうでかい問題じゃないか……?」
◇
482 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/02/01(土) 18:59:08.07 ID:V5h7x51u0
―大図書館 客室
スライムクロシュ「」デロデロ…
妖精「大丈夫だよクロシュ、みんな生きてるから……。あれはただの仮想の訓練だったんだよ……」
スライムクロシュ「」デロロ…
クロシュ(仮想現実の、訓練……。現実じゃない……。意味は、わかる……。でも……)
――黒焦げクロシュたち「」プスプス
クロシュ(これから先……あんなことが……絶対起こらないなんて……いえるの……?)
クロシュ(もし……本物の、悪竜に襲われたら……)
クロシュ(こわい……)
スライムクロシュ「」デロデロ…
妖精「クロシュ……」
パティ「……ごめんなさい。あなたたちは兵士ではなかったのよね。戦慣れしているからと、つい兵士たちに課すのと同じことをしてしまったわ……」
妖精「……まあ、迂闊に訓練に参加した私たちも悪かったけど……。危険性は事前に説明が欲しかったなあ」
コンコン
ロシュ「こんにちは。お掃除に来ました……」
パティ「この声は……ロシュね。掃除はいらないと言ったのに……。まあいいわ、入りなさい」
ガチャッ
ロシュ「失礼します……。あれ、クロシュちゃん……!? どうしたの……?」モニョモニョ
スライムクロシュ「」デロデロ…
妖精「まあ、その……ちょっとつらいことがあってね……」
ロシュ「そうなんだ……。うーん……そうだ!」ピコン!
妖精「?」
ロシュ「んしょ、んしょ……えいっ」モニョモニョ…プチッ
森スライムキノコ「」ポン!
妖精「森スライムのキノコ?」
ロシュ「うん。クロシュちゃんにあげる」スッ
スライムクロシュ「〜〜…?」モニョニョ…?
森スライムキノコ「」ポン
ロシュ「どうぞ……!」
スライムクロシュ「〜〜…」モニョモニョ…
パクッ
モニョモニョ…モグモグ…
クロシュ(きのこ……おいしい……)モグモグ…
妖精「食欲はあるみたい。ひとまず安心かな」
ロシュ「えへへ……。早く元気になってね」
スライムクロシュ「〜〜」モニョモニョ
◆
483 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/02/01(土) 20:45:35.04 ID:V5h7x51u0
―深夜
大図書館 客室
イリス「……」zzz
ミスティ「……」zzz
妖精「……」zzz
スライムクロシュ「……」zzz
◆
―夢
集落
チュンチュン
クロシュ「……」
ウニ大盾「クロシュちゃん、おはよう……」
クロシュ「!」
メイ841「今日も一日お疲れさまです、クロシュ」
クロシュ「うん……おはよ、みんな……」
炎スライムの欠片「仮想の悪竜は強かったねえ。まさかボクの炎でもかなわないなんて……」
雷スライムの欠片「もっと私の力を使えば良いのに。私の雷速移動ならあんなオオトカゲの攻撃なんか当たんないもん」
光の精霊「雷速移動はお腹が減りすぎるんだよね〜。だからクロシュちゃんはもっと光速移動を活用した方が良いよ!」
星竜の珠「フン、たるんどるから負けるのだ。現実でもあのような醜態を晒せばただではおかんぞ」
光の精霊「あははっ、一番ドキドキハラハラして必死だったんだよこのトカゲさん!」
星竜の珠「きき、貴様っ!!」
ワイバーンの鱗「ギャオ……」ペロペロ
星竜の珠「舐めるな阿呆!!」
踊り子の双剣・姉「……でも、本当に恐ろしい敵だった。正直に言うと、クロシュちゃんには現実で悪竜に挑んで欲しくないわ……」
踊り子の双剣・妹「でも世界樹の光は悪竜の近くにある可能性が高いって言うし……」
風船スライムの欠片「私も……クロシュちゃんには、危ないことして欲しくないかも……」
不死鳥の羽根「今回は相手が悪かったわ。あれは邪龍が生み出した眷属の末裔。本来なら決して相手にしてはならない危険な存在よ」
血スライムの欠片「でもこの先避けて通れない敵なんでしょ? だったらどうやって殺すか考えた方が良いんじゃないの?」
パラサイトソード「そうだそうだ! あのオオトカゲを斬り刻むことができれば、クロシュは剣士として更なる高みへ昇れるのだ!」
ワイワイ キャッキャ
ヴァン「はは……思ったより随分賑やかなんだなあ、ここは」
夢想の女神「……でも、すごくしあわせであたたかい想いに溢れてる……」
クロシュ「ヴァンさん……! それに……えっと……女神さん……!」
ヴァン「やあ、クロシュちゃん! 居候させてもらってるよ!」
夢想の女神「私たちを救ってくれて、ありがとう……。私たちにできることは少ないけれど……もし夢の力が必要なら、ちょっとだけ役に立てるかも。これからよろしくね」
クロシュ「うん……!」
484 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/02/01(土) 20:49:58.97 ID:V5h7x51u0
ナイトキャップの女性「……ちょっといいかな?」ヌッ
クロシュ「ほえ……?」
夢想の女神「……!! クロシュちゃん、気を付けて! 夢の住人じゃない! こいつは――」
ナイトキャップの女性「もう遅い!! 気を付けるべきはお前だ、夢想の魔王!!」シュバッ!!
夢想の女神「えっ……きゃっ――」
ガギンッ!!
ヴァン「女神の騎士を忘れてもらっては困るなあ!」シャキン
ナイトキャップの女性「出たな、狂った英雄め……!!」ズザッ
夢想の女神「こいつは――夢魔!! 夢を喰らって生きる魔性の者!!」
ナイトキャップの女性「そう――私は夢魔、リリーツィア・ハッピーエンド!!」バッ
光の精霊「わあ、なになに?」
メイ841「侵入者のようです」シャキン
炎スライムの欠片「え、侵入者……!?」
星竜の珠「ほう、面白い……」
リリーツィア「夢の中で、夢魔に勝てると思うなよ!!」ゴオオオッ!!
――戦闘開始 夢魔リリーツィア――
★リリーツィアが〈ナイトメア〉を発動!
相手の痛恨率を大幅に上昇させ、自陣のコンマ+400!!
☆夢想の女神が〈儚き救済の眠り〉を発動!
痛恨を無効化し、自陣のコンマ+100!!
☆血スライムの欠片が〈模倣〉を発動!
痛恨を無効化し、自陣のコンマ+100!!
☆ウニ大盾が〈守護〉を発動!
劣勢・痛恨を1回まで無効化!!
☆不死鳥の羽根が〈再生の炎〉を発動!
敗北を1度だけ無効化し、該当ターンのコンマ+30!
☆メイ841が〈妖精メイド剣術〉を発動!
☆炎スライムの欠片が〈灼炎〉を発動!
☆星竜の珠が〈流星〉を発動!
☆踊り子の双剣が〈剣の舞〉を発動!
☆光の精霊が〈閃光〉を発動!
☆風船スライムの欠片が〈大気の心〉を発動!
☆雷スライムの欠片が〈疾雷〉を発動!
☆ワイバーンの鱗が〈飛竜〉を発動!
☆パラサイトソードが〈剣鬼〉を発動!
☆ヴァンが〈女神の騎士〉を発動!
合計コンマ+200!!
↓1コンマ(味方+400、ナイトメア-400)
01-50 劣勢
51-90 優勢
91-00 会心 リリーツィア捕縛
485 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/02/01(土) 20:51:25.13 ID:kBmem04m0
プラマイ0か
486 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/02/01(土) 21:22:48.27 ID:V5h7x51u0
リリーツィア「例え誰の夢であろうと、夢である限り私の箱庭。万に一つも、お前たちに勝ち目はない」ゴゴゴゴ
集落「」ゴゴゴゴ…バキッドゴッ…!!
クロシュ「んわああ!!?」アタフタ
夢想の女神「くっ……!! なんて卓越した夢の力なの……!! 力を失った私では、対抗できない……!!」ギギギギ
リリーツィア「大人しく私の軍門へ下れ、夢想の魔王! 私の技量に、お前の力が合わされば――」
デロデロ…モニョモニョ…ポン!
夢想ブラッドの欠片「夢想の力……こう?」クイッ
集落「」ポン! ポン! ポン!
炎スライムの欠片「わああ! 集落が元に戻ってってる!!」
リリーツィア「何!? なぜ夢の住人でしかない者が、夢想の……魔王の力を!!?」
夢想ブラッドの欠片「モノマネは得意なんだよ。チッ、それでも分は悪いか……! 後はお前たちがなんとかしろ!」
ヴァン「おお! 女神に仇なす敵はお仕置きしなければ!!」バッ
リリーツィア「有象無象共め……!」バッ! シュオン!!
雷霆の魔王「……」ゴゴゴゴ…バチバチバチ…
クロシュ「んわわ……!!?」オロオロ
ヴァン「な、なんだあれはァ!!?」
雷スライムの欠片「あれは……雷霆の魔王……!!? なんでここに……!!?」
夢想の女神「まさか、恐怖の記憶を……!?」
リリーツィア「その通り! その子の心に潜む恐怖の記憶を呼び出した! さあ雷霆の魔王よ、奴らを全員消し炭にせよ!!」
雷霆の魔王「豁サ縺ャ縺瑚憶縺」カッ!!!!
全方位雷撃「」ババリバリバリバリッ!!!!
クロシュ「んわああああああ!!!!」アタフタ
ガギイイイインッ!!!!
守護結界「」シュイン―
クロシュ「ほえ……?」
ウニ大盾「……クロシュちゃん。怪我はない?」ガシン
クロシュ「う、うん……!」
ウニ大盾「セイラちゃんから聞いてるよ。わたしたちの大盾は、魔王の雷も防ぐ最強の盾だって。だから……あんな奴が生み出した偽物の魔王の雷なんて、痛くも痒くもないよ」
クロシュ「わあ……!!」
リリーツィア「チィッ! 既に克服された恐怖の記憶だったか……!」
☆ウニ大盾の〈守護〉により、劣勢を無効化しました
↓1コンマ(味方+400、ナイトメア-400)
01-50 劣勢
51-90 優勢
91-00 会心 リリーツィア捕縛
487 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/02/01(土) 21:23:06.14 ID:S2wuVqaeO
あ
488 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/02/01(土) 21:35:20.16 ID:VEbgt9Nco
揺り戻しかキツいぃ
489 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/02/01(土) 21:36:58.64 ID:V5h7x51u0
リリーツィア「ならば――これでどうだ!?」バッ
仮想悪竜「ギャオオオオオッ!!」ドンッ!!
クロシュ「ひゃ……」ビクッ
踊り子の双剣・姉「あ、あいつは……!!」
踊り子の双剣・妹「今日、クロシュちゃんが仮想の訓練で戦って――」
リリーツィア「ハーッハッハッハッ! 経緯は知らないがパティには感謝しなければ! お前を完膚なきまでに打ち負かした最悪の恐怖を、まさに今日作ってくれたのだから!!」
夢想の女神「クロシュちゃん、気圧されないで!! あれはあなたの恐怖が生み出した虚像!! あなたがあれに打ち負ければ、私たちも勝てなくなっちゃうの!!」
スライムクロシュ「」デロデロ…
ヴァン「ああ、クロシュちゃん!!」
夢想ブラッドの欠片「馬鹿! 戦いの最中で怖がってうずくまる馬鹿がどこにいる!!? 目を覚ませ馬鹿!!」ゲシゲシッ
ベチベチッ
スライムクロシュ「」モニャニャ…
仮想悪竜「ギャオオオオオオッ!!」ズシンズシンッ!
風船スライムの欠片「んわああああっ!!」スポーンッ!!
ワイバーンの鱗「ギャオオオッ!!」アタフタ
ガギンガギンッ!!
パラサイトソード「ぬうう、此奴堅すぎて文字通り刃が立たぬ――ぐあああああ!!!」ボムギ
不死鳥の羽根「まずいわね……」
↓1コンマ(味方+400、ナイトメア-400)
01-50 劣勢
51-90 優勢
490 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/02/01(土) 21:38:26.32 ID:yn9iMEKIO
強コンマこい
491 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/02/01(土) 21:52:16.91 ID:V5h7x51u0
リリーツィア「フン……そろそろ遊びは終わりにしよう。悪竜よ、地獄の炎で奴らを灰にせよ」
仮想悪竜「グルルル……ガアアアッ!!」カッ
獄炎「」ゴオオオオッ!!
ドッギャアアアアアアンッ!!!!
不死鳥の羽根「……仕方ない。焼け石に水とならないことを祈るわ――」カッ!!
再生の炎「」ゴオオオオオッ!!
ヴァン「お、おおおっ……!?」
夢想の女神「この、力は……!!」
炎スライムの欠片「不死鳥さん!!」
不死鳥の羽根「しばらく眠るわ……。負けるんじゃないわよ……」スゥ―
リリーツィア「不死鳥の力まで持っているなんて……このスライム、何者? まあいい。ならばもう一度燃やし尽くすだけだ」
仮想悪竜「グルルルル……」
スライムクロシュ「」デロデロ…
ウニ大盾「クロシュちゃん……! お願い、立ち上がって!」
☆不死鳥の羽根の〈再生の炎〉により敗北を無効化し、このターンコンマ+30
↓1コンマ(再生の炎+30、味方+400、ナイトメア-400)
01-50 敗北
51-90 優勢
91-00 会心 リリーツィア捕縛
492 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/02/01(土) 21:52:56.43 ID:ZPcHNB/hO
はい
493 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/02/01(土) 21:53:21.16 ID:ui9jy0JwO
あ
494 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/02/01(土) 22:18:04.77 ID:V5h7x51u0
仮想悪竜「グルルル……」ズシンズシン
スライムクロシュ「」デロデロ…
クロシュ(みんな……殺されちゃう……)
クロシュ(わたしが……よわいから……)
クロシュ(わたしの、せいで……みんな……)
ヴァン「クロシュちゃん!! 負けるな!! みんなを、しあわせにするんだろ!? しあわせな夢を、届けるんだろ!!?」
夢想の女神「お願い、クロシュちゃん……。あなた自身の夢を……しあわせに……」
クロシュ(……!)
メイ841「クロシュ……! 起きてください……!」
炎スライムの欠片「クロシュちゃん! がんばって……!」
星竜の珠「負けたら承知せぬぞ……!」
踊り子の双剣・姉「あなたの未来を、私たちに見せて……!」
踊り子の双剣・妹「立ち上がって、クロシュちゃん……!」
光の精霊「早く起きて、あいつをやっつけようよ!」
風船スライムの欠片「クロシュちゃん、負けないで……!」
不死鳥の羽根『負けるんじゃないわよ……』
ワイバーンの鱗「ギャオギャオ!」
雷スライムの欠片「あんなの雷霆の魔王より弱いんだから大丈夫だよ!」
ウニ大盾「クロシュちゃん……! わたしが、絶対に守るよ……!」
パラサイトソード「恐怖に曇った刃では奴を斬り裂けぬぞ!!」
夢想ブラッドの欠片「早く起きろ、馬鹿!!!」
グググ…モニョニョ…
クロシュ「……んゅ……」ヨロッ
ヴァン「クロシュちゃん!」
夢想の女神「クロシュちゃん……!」
リリーツィア「……辛うじて立ち上がったか。だがその満身創痍の精神で何ができる? 大人しく夢想の魔王を渡せば、私もこれ以上手荒い真似は――」
ボンッ!!
ガギンッ!!
炎魔剣士クロシュ「帰って……!! ここは……あなたの場所じゃ、ない……!!」チリチリ…
リリーツィア「……ならば、悪夢に呑まれて死ね!!」
↓1コンマ(味方+400、ナイトメア-400)
01-50 敗北
51-90 勝利 リリーツィア撃退
91-00 会心 リリーツィア捕縛
495 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/02/01(土) 22:18:31.04 ID:gX79kt7xO
あ
496 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/02/01(土) 22:19:21.04 ID:gX79kt7xO
やっちまった
497 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/02/01(土) 22:21:19.80 ID:kBmem04m0
また運命賽案件かな
498 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/02/01(土) 22:23:17.09 ID:0JO36tlLo
りりーつよ
499 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/02/01(土) 22:41:46.92 ID:V5h7x51u0
リリーツィア「克服された恐怖はもう使えない……。悪竜の出番ももう終わり」
消滅する仮想悪竜「」シュンッ
炎魔剣士クロシュ「……?」
リリーツィア「……流石にこれは可哀想だからやめとこうかと思ったけど……そこまで強硬に拒むなら、こちらも手段は選ばない」
夢想の女神「待って、一体何を――」
リリーツィア「……あなたの、真のトラウマ。いでよ」スッ
*
―燃える集落
ゴオオオ……
メラメラ… パチパチ…
燃える大人の死体「」メラメラ
燃える子供の死体「」メラメラ
燃えるスライムの死骸「」ジュクジュク…
クロシュ「あ……あ、ぁ……」
デロデロ…
スライムクロシュ「」デロロ…
ヴァン「こ、これ、は……」
夢想の女神「リリーツィア・ハッピーエンド!!! あなたという者は!!!!」
リリーツィア「なんとでも言え。私には夢想の魔王の力が必要なの。大義の為に、手段は選んでいられない」シュッ
夢想の女神「きゃあっ!」
ヴァン「貴様!! 女神を離せ!!」バッ
リリーツィア「悪夢に呑まれたこの夢では、もはやお前達も満足に動けまい。夢想の魔王は貰っていく。さようなら」トプン―
ヴァン「ああっ……待てェェェ!!!」
ゴオオオ…
メラメラ… パチパチ…
風船スライムの欠片「こ、これが……クロシュちゃんの……。こんなの……まるで……」
ブラッドの欠片「チッ……こんなことがあったんなら、なんでこいつはあんなに平和ボケしてられるの……」
雷スライムの欠片「クロシュちゃん……」
ワイバーンの鱗「ギャオ……」
ウニ大盾「クロシュちゃん、クロシュちゃん……!」
スライムクロシュ「」デロデロ…
メイ841「クロシュ……!」
不死鳥の羽根「結局負けて、夢想の魔王を奪われたのね……。まあ、夢の中で夢魔が相手じゃ仕方なかったとも言えるわ」
光の精霊「クロシュちゃんは大丈夫なの……?」
不死鳥の羽根「……精神的にかなり傷付いてるみたい。死ぬことはないでしょうけど……現実でのケアが必要かもしれないわ」
☆夢想の女神をリリーツィアにかどわかされてしまいました……
☆敗北とトラウマによりクロシュのメンタルが不安定になりました……
◆
500 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/02/01(土) 23:02:53.62 ID:V5h7x51u0
―ユーシリア帝国 8日目
◇クロシュ [あかちゃんスライム]
武:メイドブレード 盾:ラティアの大盾 飾:くすんだ耳飾り
武:竜珠の杖 防:ゴスロリエプロン 飾:不死鳥の羽根
◇妖精 [世話焼き妖精]
武: 盾: 飾:くすんだ耳飾り
武: 防:精霊のレオタード 飾:
◇イリス [星の魔法使い]
武:精霊樹の杖[改] 盾: 飾:くすんだ耳飾り
武: 防:魔術師のローブ 飾:
◇ミスティ [氷の魔法使い]
武:魔銀の短剣 盾: 飾:くすんだ耳飾り
武: 防:氷竜革のローブ 飾:
◇ローガン [鋼の戦士]
武:トカゲ斬り 盾:灼鋼の盾 飾:くすんだ耳飾り
武:鋼の回転ノコギリ 防:鎖帷子 飾:
◇エバンス [地の傭兵]
武:古代の鉄槌 盾: 飾:くすんだ耳飾り
武:魔銀の剣 防:硬質革鎧 飾:
◯所持アイテム
[道具] [装備品] [大事なもの]
運命賽*4 蜘蛛絹の下着 魔族国永久旅券
会心賽*0 ザリガニのお守り フメイの服の切れ端
反魂丹*2 大きな巻き貝 精霊の印
鉄鍋+携帯調理器具 大きな軽石 精霊樹の実のジャム
「星の魔力」上中 闇の欠片 精霊樹の鉢植え+赤雷球
お宿の焼き菓子 フリルワンピ水着 フメイとアリシラの人形
お宿の妖精の織物 魔法学園のスク水 メルルの帽子
魔導飯盒 炎鉱石 溶岩石のアミュレット
妨害魔力波発生装置 ガラスのザリガニ 太陽のメダリオン
属性大全 踊り子の双剣 暗黒優待券
魔王図鑑 サボテンドラゴンの花 冒険者証(ランク1)
氷精の魔導書 精霊のローブ 大魔女帝国渡航権
ブラッドワイン*3 かたたたきけん
マッスルワイン*1 大魔女帝国滞在許可証
吸血鬼殺ワイン*1 風船印のパラシュート
綺麗な砂 ラティア勲章
魔術書「正負の属性」
吸血鬼の日焼け止め
日蝕の傘
大魔女サイン*1
古代のセラミック
◯現在の目標
・フメイちゃんを探す
・世界樹の光を追う[2/5]
・宰相の正体を暴く
・眠り病の原因を突き止める(達成……?)
・前皇帝の死の真相を突き止める(達成!)
・ユーシリアの人魔対立をなんとかする(努力目標)
◯仲間の目標
・カリス・ノーランドを討つ(ミスティ)
・妻子の仇を討つ(ローガン)
◯経験値
・クロシュ 剣技[03/06] 魔法[03/06] 防御[03/06]
・イリス 杖術[00/04] 魔法[04/16]
・ミスティ 剣技[04/06] 魔法[04/16]
・ローガン 剣技[06/16] 魔法[03/08]
・エバンス 剣技[09/16] 魔法[00/08]
……………………………………………………………………………………
□ユーシリア帝都
中央区:王宮、兵舎、大図書館、邸宅街、他
平民区:公園、市場、食事処、酒場、浴場、娼館、冒険者ギルド、他
貧民街:広場、怪しい商店、薄暗い路地裏、魔族連合、他
郊外:農園、果樹園、他
……………………………………………………………………………………
501 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/02/01(土) 23:04:37.50 ID:V5h7x51u0
―朝
皇帝の私室
洗面台「」バシャバシャ
エリオス「……」パシン
エリオス「よし……。何はともあれ、眠り病は解決したんだ。後は残る問題に注力していくだけ――」
ロシュ「エリオスさま! エリオスさま!」ピョンピョン!
エリオス「ロシュ。こんなに朝早くに、血相を変えてどうしたんだ――」
ロシュ「ね、眠り病が……再発したって……!!」
エリオス「な……に……!?」
◆
―帝都大図書館 司書室
新聞「」パラララッ
パティ「眠り病再発……。妖精、これは一体どういうこと?」
妖精「わ、私たちは本当に解決したんだよ! 原因の、魔王化しかけていた男を……なんとかして」
パティ「……昨日はあえて聞かなかったけれど……なんとかとは、実際には何をしたの?」
妖精「……クロシュが、食べた」
パティ「……は?」
妖精「クロシュが、食べたの! そいつとは……前にも少し縁があって、クロシュと仲が良かったから……。ただ殺すのは、忍びなくて……」
パティ「……クロシュは今どこに?」
妖精「まだ寝てる。なんか、昨夜はものすごくうなされてて……」
パティ「……まさか」
*
―帝都大図書館 客室
スライムクロシュ「」デロデロ…
イリス「クロシュちゃん……なんか、様子がおかしいよ……。いつものは、寝てる時にこんなに激しく溶けたりしないのに……」
ミスティ「クロシュ……大丈夫……?」
ガチャッ!
パティ「失礼するわ」スタスタ
妖精「ぱ、パティ……! 食べることを許可したのは私だから、クロシュのことは……」
パティ「責めるつもりはない。原因を追求するだけ」スッ
イリス「パティさん……!? どうしたんですか!?」
パティ「クロシュを診せてもらう」
スライムクロシュ「」デロデロ…
*
スライムクロシュ「」デロロ…
パティ「……精神防御を突破された形跡……通称夢魔の口付け≠ェあるわ。これの意味……わかる?」
イリス「む、夢魔の口付け……!?」
妖精「じゃあまさか、昨日クロシュがうなされていたのは――」
パティ「ええ。夢魔に侵入されて、悪夢を見せられていた可能性が高い。そして……」
パティ「……魔王の力は、夢魔に奪われた」
ユーシリア帝国滞在8日目です。12日目に何かが起こります
↓1〜3 自由安価 何をする?
502 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/02/01(土) 23:04:58.58 ID:AOBZLnFn0
エドワード&パティと仲良く話す(元騎士)リチャードを偶然再会する。悪竜討伐に協力してくれる。
503 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/02/01(土) 23:05:01.69 ID:Z0U9euvw0
どこからともなく現れたミントに遊びに誘われるクロシュ
504 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/02/01(土) 23:05:36.92 ID:kBmem04m0
情報屋の手伝い
505 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/02/01(土) 23:05:45.16 ID:+0viErwN0
ローガン、かつて暮らしていた家の様子を見に行く
その際フレンの親と遭遇し、息子の様子を見てやってほしいと頼まれる
506 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/02/01(土) 23:18:46.56 ID:V5h7x51u0
というわけで本日はここまでとなります。次回元騎士リチャードの休暇編、ミントちゃんと遊ぼ編、情報屋の手伝い編です
楽しい夢の中に突如来襲し、トラウマを掘り起こすだけ掘り起こした上で夢想の女神を拐かしていったリリーツィア・ハッピーエンド。残された夢の住人たちは途方に暮れ、クロシュはデロデロと溶けることしかできなかった。リリーツィアの目的とは何なのか。容赦のないトラウマ攻撃で溶けてしまったあかちゃんスライムクロシュは、再び立ち上がることができるのか――
今回はパティ氏の用意した仮想悪竜に負けてしまったり、クロシュがロシュちゃんのキノコを食べたり、夢の中でリリーツィアに襲われて激しく戦うも打ち負かされて女神をかどわかされてしまったりしたようでした
それでは本日もありがとうございました。次回もよろしくお願いいたします
507 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/02/01(土) 23:33:23.80 ID:T1PitxiCo
おつおつでした
夢住民になってくれた面々が協力的なのは嬉しい
夢魔はクロシュの原初にして最大のトラウマほじくり返しちゃって…もうはっ倒すしかなくなっちゃったよ…!
508 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/02/01(土) 23:43:13.32 ID:gX79kt7xO
コンマは無情
509 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/02/01(土) 23:51:34.35 ID:0JO36tlLo
捕縛できてたら話がだいぶ進んだんかね
510 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/02/02(日) 00:35:17.87 ID:YWQQMtg50
おつ
リベンジの機会はあるのか?あるにしても再戦までに実力を上げておきたいところ。上がった心属性の出番があるのかも気になる。
あと、やっぱり仲間と連携してフルボッコが一番な気もするけど。
511 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/02/02(日) 01:39:07.86 ID:2+JMOxXco
世界樹の光狙って宰相と悪竜が潰しあってくれないかね
512 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/02/02(日) 07:57:33.04 ID:BVZ5Xaba0
おつ
今回は黒幕がアグレッシブなせい(とコンマ不調)で被害が甚大すぎる・・・
513 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/02/02(日) 15:34:56.91 ID:qCgUVQ9LO
これ宰相はクロシュのこと認識しちゃったから最悪騎士団差し向けて適当な罪で檻にいれられない?大丈夫?
514 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/02/02(日) 16:31:21.13 ID:y+GnCU4T0
クロシュの夢の中に住んでいる方々は、それぞれスタンスの違いはありますが基本的にはクロシュに協力的なようです
夢の中での戦いは、実際のところ夢魔の独壇場です。言うなれば水中のボーンクラーケンです。大抵の場合、陸上の生物に勝ち目はありません
このスレでは時々異様に低コンマが連続することがありますが、今回もその不運に見舞われたようです。実のところウニ大盾ちゃんと不死鳥の羽根さんがいれば大丈夫かな?と思っていましたが、そんなことはありませんでした
もし彼女を捕縛できていた場合、事態が一気に進展していた可能性は高いです。しかしハイリターンにはハイリスクもあったようです。今回、クロシュちゃんはとてもまずい煮え苦渋を飲まされてしまいました
リリーツィア・ハッピーエンドの陰謀を阻止することはユーシリア帝国編における重要な目的の一つなので、再戦の機会はあるかと思われます。そしてクロシュが得た心属性適性は失われていないため、訓練を積めば心属性の力を使うことができるようになるかもしれません
複数人で囲んで叩くのは非常に優れた戦術です。かの有名なテロリストのザイルも、あかちゃんスライムや妖精や人間たちに囲んで叩かれて敗走したことがあるという噂があります。戦いは数なのかもしれません
宰相は世界樹の光も狙っているようなので、宰相と悪竜の戦いが勃発する可能性はあります。しかし今のところ騎士団は世界樹の光の所在を完全に掴めてはいないようなので、勃発するとしてももう少し先のことになるかもしれません。それが魔族たちのいう審判の日≠ニ前となるか後となるかは不明です(もし審判の日にユーシリア帝国が崩壊し、その後に戦いが起こった場合、それはまさしく仁義なき戦となるでしょう)
宰相は熱心に夢想の魔王の所在を探っていたようですが、先日急にあかちゃんスライムが魔王の力を持ってきてくれたため、迅速かつ大胆に奪いに来たようです。夢魔の所業を翌朝に思い出せる人は滅多にいないため、大抵の夢魔はバレる可能性を考慮せず堂々と夢喰いを行います。クロシュ氏はかなりがんばりましたが、抵抗虚しくひどいめにあってしまったようです
宰相はクロシュのことを見つけてしまいましたが、魔王の力さえ奪ってしまえばもうあかちゃんスライムなどに用はないので、既に眼中にない可能性が高いです。また、不当な罪をでっち上げるのは規律に厳しいマーズ指揮官の不信を買うことになるため、宰相もその辺りは慎重に動かざるを得ないかと思われます
515 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/02/02(日) 16:31:57.00 ID:y+GnCU4T0
―帝都大図書館 司書室
パティ「……この局面で魔王の力を狙う夢魔……もしや宰相に取り憑いているのは……」ブツブツ
コンコン
パティ「……開いているわ」
ガチャッ
リチャード「こんにちは! お久しぶりです、パティ魔術顧問!」スタスタ
パティ「……リチャード? 何、今のユーシリアを嗤いにでも来たの?」
リチャード「まさか、とんでもない! 少し休暇を取ってユーシリアの様子を見に来たんですよ。場合によっては協力を惜しまないつもりでね」
パティ「へえ、いくらふんだくるつもりなのかしら。今のユーシリアにあなたを満足させられるほどの財力はもうないわよ?」
リチャード「わはは……これはすっかり偏見を持たれてしまっているようですな」
亡霊エドワード「む、その声は……リチャードじゃないか! 久しいな、いつぶりだ?」フヨフヨ
リチャード「!? エドワード指令……その御姿は……」
亡霊エドワード「死んだのだ!」
*
リチャード「ふむふむなるほど……今そのような状況だったとは……」
亡霊エドワード「そうなのだよ。リチャード、もし君さえ良ければ……」
ガチャッ
エバンス「あ、お前は! クロシュちゃんを酷い目に遭わせた悪徳商人!」ザッ
リチャード「ぬっ!?」
亡霊エドワード「……リチャード? クロシュくんに酷いことをしたとはどういう意味だ?」
*
亡霊エドワード「なるほど……国際商業都市でそのようなことがあったとは」
パティ「はあ……マリッサは未だに引きずってるのね……。まあ気が済むまでやれば良いわ……」
ローガン「マリッサ殿のことをご存知なのですか?」
パティ「腐れ縁みたいなものよ」
リチャード「もちろん今は反省しておりますよ。部下たちにも少しばかり苦言を呈されてしまったのでね。今は安全安心クリーンな営為を心がけておりますとも」
エバンス「本当かあ……?」
リチャード「フフフ、では行動で示しましょう。皆さんへのお詫びには大魔女帝国行きのチケットをお渡し致しましたが、さらに今回は私自ら世界樹の光を手に入れるお手伝いを致しましょう!」
エバンス「マジか……。信用できるのか、この男……」
亡霊エドワード「リチャードは腹の底が見えない男だが、約束事は必ず守るから大丈夫だ。ビジネスマンは契約を何よりも重んじる」
リチャード「その通りです、流石はエドワード指令。既に騎士を辞して久しい私のことをしっかり覚えていらっしゃる」
ローガン「うむ……。彼はある意味かなり信用のできる男だと私も思う」
エバンス「なるほど……」
☆リチャードが滞在し、協力してくれることとなりました
◆
516 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/02/02(日) 16:34:02.52 ID:y+GnCU4T0
―客室
スライムクロシュ「」デロデロ…
妖精「う〜ん……」パタパタ
ミント「やっほ、クロシュちゃんに妖精さん」ヒョコッ
妖精「うわあ!?」
スライムクロシュ「〜〜…?」モニョニョ…?
ミント「あれ、クロシュちゃんは反応薄い……。どうしたの? 元気ない?」
スライムクロシュ「〜〜…」デロデロ…
妖精「まあ、ちょっといろいろあって……。ていうかあなたどうやってここに入ってきたの?」
ミント「ムカデとかネズミになれば入れないとこなんてほとんどないのだ!」
妖精「そ、そう……」
ミント「でもクロシュちゃん元気ないんだ……。うーん困ったなあ……」
妖精「何か用でもあったの?」
ミント「クロシュちゃんと遊ぼうと思って来たのだ!」
妖精「それなら日を改めて……」
ミント「よし! それじゃあお外に出よ! こんなとこに籠もってたら余計元気なくなっちゃうよ!」
スライムクロシュ「〜〜…?」モニョ…?
妖精「話聞いてた? 今のクロシュは自分で立ち上がる元気もないんだよ」
ミント「じゃん!」スッ
空き瓶「」ポン!
妖精「空っぽの……瓶?」
ミント「この中に入れば良いのだ! 我が子鬼のおきゃくさまとして、おもてなそうぞ!」
妖精「こんな瓶の中に入れるかなあ……」
スライムクロシュ「〜〜…」モニョモニョ
妖精「あ、そっか。クロシュは大きくなるだけじゃなくて小さくなることもできるんだ」
スライムクロシュ「〜」モニョ
デロデロ…ズルズル…ポン!
瓶入りクロシュ「〜〜」モニョニョ
ミント「わああ!」キラキラ
妖精「いや、あなたが瓶に入ればって言ったのになんでそんな感激してるの……」
*
―ユーシリア帝都
ミント「ふんふふふん〜♪」ルンルン
瓶入りクロシュ「……」モニョニョ…
妖精「それで、どこに行くの?」パタパタ
ミント「それはねえ……」
↓1コンマ
01-05 騎士狩り!
06-15 馬車狩り!
16-40 ジジイんとこ!
41-65 アネゴんとこ!
66-90 新人とこ!
91-93 暗い新人とこ!
94-96 熱い新人とこ!
97-99 明るい新人とこ!
00-00 ??
517 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/02/02(日) 16:39:41.47 ID:ZH3O4qbyO
あ
518 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/02/02(日) 17:05:14.36 ID:y+GnCU4T0
ミント「アネゴんとこ!」
妖精「アネゴ……?」
*
―貧民街
ボロ集合住宅
妖精「ここは……集合住宅? 随分年季が入ってるみたいだけど」
ミント「アネゴはスラム出身なのに戸籍とおうちを持ってるすごい人なんだよ!」
妖精「おうちってのはここのことだよね。でも戸籍って――」
ミント「ここ! このお部屋!」
扉「」
妖精「外観通りの古びた扉だ」
ミント「アネゴ〜! ミントさまが来たぞ〜!」ドンドン!
ガチャッ!
黒髪おかっぱの少女「うっさい。近所迷惑だよミント……」ヌッ
ミント「アネゴ〜!」ピョンッ!
黒髪おかっぱの少女「」サッ!
ビターン!!
ミント「うう、ひどい……。どうして避けるの……」グスグス
黒髪おかっぱの少女「お前、力が強すぎるんだよ……抱きつかれたら骨がいかれるじゃん……。ん? それは、妖精?」
妖精「どうも」パタパタ
ミント「そう! わが小鬼四天王候補の、クロシュと妖精ぞ!」
黒髪おかっぱの少女「え? 妖精しか見当たらないけど……」キョロキョロ
ミント「妖精さんが抱えてる瓶だよ!」
黒髪おかっぱの少女「ん?」
妖精が抱えるクロシュ瓶「……」モニョニョ…
黒髪おかっぱの少女「……スライム?」
*
―集合住宅 アルの部屋
ミント「お邪魔しま〜す」トコトコ
黒髪おかっぱの少女→アル「まあ適当に座ってよ」
妖精「じゃあお言葉に甘えて。クロシュはどうする? 瓶に入ってる?」
クロシュ瓶「〜〜」モニョモニョ
妖精「瓶に入ってるって」
アル「瓶詰めスライムなんて初めて見たよ。窮屈じゃないの?」
ミント「クロシュちゃんは伸縮自在なのだ! われと同じだ!」
アル「え、ほんと? 良いなあ……私もそういう能力欲しい」
妖精「ええ? 欲しいの?」
アル「だってミントみたいに変身できればどこでも侵入し放題じゃん。そのクロシュちゃんの伸縮自在も同じ」
妖精「へえ……。アルって、もしかして盗賊だったり?」
アル「ん〜……今は違うかな? ちゃんとした仕事あるし」
ミント「アネゴは労働者なのだ!」
アル「その通りだけど、その言い方はなんかちょっと嫌……」
↓1〜2 自由安価 ミントのアネゴ?のアルとどんなお話をする?
519 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/02/02(日) 17:09:36.81 ID:k8i6WgRqO
カラスのハーピーをどう思うか
520 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/02/02(日) 17:13:30.78 ID:2+JMOxXco
おもいっきり大失敗したときどう立ち直ればいいと思う?
521 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/02/02(日) 17:37:41.93 ID:y+GnCU4T0
ミント「あそうだ! アネゴ、最近貧民街にカラスのハーピィが住み着いてるんだよ! 知ってる!?」
アル「ああ、クロス探偵事務所でしょ? 知ってるよ」
ミント「どう思う!?」
アル「どうって、別にどうとも思わないけど……。貧民街なんて何が住み着いてもおかしくない場所でしょ」
ミント「だってあのハーピィ情報屋だよ! アネゴはちょーほー――」
ベチッ!
ミント「もがもが!」ジタバタ
妖精「……あー……聞かなかったことにするよ」
アル「ごめん、そうしてくれると助かるかも……」
*
ミント「も〜! かわいい妹分のミントさまを口止めなんて、失礼なアネゴ!!」プンスコ
アル「はいはい。水やるから機嫌直して」スッ
水「」ポン
ミント「んぐ、んぐ……」ゴクゴク
アル「妖精とクロシュちゃんも飲む?」
クロシュ瓶「〜〜」モニョモニョ
妖精「じゃあせっかくだしお願い。クロシュも飲みたいって」
アル「はーい」
*
ミント「ぷはぁ〜! アネゴが入れた水は格別ぞ!」
妖精「単純だなあ……」
クロシュ瓶「〜〜」モニョモニョ ゴクゴク
アル「おお〜、瓶から伸びて器用に水飲んでる……。クロシュちゃんって面白いなあ」
妖精「普段は瓶詰めじゃないんだけど……ちょっといろいろあって、元気がないんだ」
アル「え、そうだったの……!? それは……ごめん……」
クロシュ瓶「〜〜…」モニョニョ…
妖精「悪いのはわたしだから謝らないで欲しいって……」
アル「そう……。なんかけっこう深刻なんだね……」
妖精「うん……。アルは失敗したり落ち込んだりした時、どうやって立ち直ってる?」
アル「私? 私は……うーん、どうしてるかなあ……」
ミント「われも気になる! アネゴのいきざま!」
アル「……美味しいものを食べて、お風呂に入って、あったかい布団で寝てれば、大体直っちゃうかも。だから立ち直り方とか、真面目に考えたことないや。ごめん、参考にならない意見で……」
妖精「……ううん、ありがとう! 全然参考になったよ! 美味しいものだね、美味しいもの」
ミント「おいしいもの!」
クロシュ瓶(おいしいもの……)
◆
522 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/02/02(日) 20:17:08.23 ID:y+GnCU4T0
―クロス探偵事務所
イリス「……って感じで、夢魔に襲われたみたいなんです」
フーミン「夢魔か……。実体のない種族は所在が掴みにくいから、けっこう苦手分野なのよねえ」
ミスティ「過去に夢魔がこの国で起こした事件とかは?」
フーミン「表沙汰になりにくいのよ。夢魔に夢喰いされても、朝になれば被害者は何も覚えてないから」
イリス「でもクロシュちゃんみたいに、朝になったら凄く憔悴してたなんてことがあれば、けっこう噂になったりしませんか……?」
フーミン「普通の場合、夢魔はそこまで激しく相手の精神を傷付けたりしないわ。わざわざそんなことをしなくても夢は喰えるし、そんな目立ちかねないリスクを冒す必要がないもの」
イリス「そうですか……」
フーミン「しかし魔王の力を夢魔に奪われたかあ……。このユーシリアもいよいよ終わりかもね」
イリス「そ、そんな!」
*
箒「」サッサッ
イリス「こっちの掃き掃除、終わりました」
フーミン「ありがとう。ひとまずこんなとこで良いかしら」
ミスティ「どうして急に掃除を?」
フーミン「立つ鳥跡を濁さずって言うでしょ? あなたたちが手伝ってくれて助かったわ〜」
イリス「えっ、出てくんですか!?」
フーミン「まだ決まったわけではないけど、いつでも逃げられるようにはしておこうと思ってね。私も眠り病にかかりたくはないし」
ミスティ「なるほど……。でも私たちは必ず、眠り病をもう一度解決するわ。だからその心配は不要よ」
フーミン「ふふ、期待しているわ。ダークヒーローたち」
◆
523 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/02/02(日) 20:19:01.14 ID:y+GnCU4T0
―ユーシリア帝国 9日目
◇クロシュ [あかちゃんスライム]
武:メイドブレード 盾:ラティアの大盾 飾:くすんだ耳飾り
武:竜珠の杖 防:ゴスロリエプロン 飾:不死鳥の羽根
◇妖精 [世話焼き妖精]
武: 盾: 飾:くすんだ耳飾り
武: 防:精霊のレオタード 飾:
◇イリス [星の魔法使い]
武:精霊樹の杖[改] 盾: 飾:くすんだ耳飾り
武: 防:魔術師のローブ 飾:
◇ミスティ [氷の魔法使い]
武:魔銀の短剣 盾: 飾:くすんだ耳飾り
武: 防:氷竜革のローブ 飾:
◇ローガン [鋼の戦士]
武:トカゲ斬り 盾:灼鋼の盾 飾:くすんだ耳飾り
武:鋼の回転ノコギリ 防:鎖帷子 飾:
◇エバンス [地の傭兵]
武:古代の鉄槌 盾: 飾:くすんだ耳飾り
武:魔銀の剣 防:硬質革鎧 飾:
◯所持アイテム
[道具] [装備品] [大事なもの]
運命賽*4 蜘蛛絹の下着 魔族国永久旅券
会心賽*0 ザリガニのお守り フメイの服の切れ端
反魂丹*2 大きな巻き貝 精霊の印
鉄鍋+携帯調理器具 大きな軽石 精霊樹の実のジャム
「星の魔力」上中 闇の欠片 精霊樹の鉢植え+赤雷球
お宿の焼き菓子 フリルワンピ水着 フメイとアリシラの人形
お宿の妖精の織物 魔法学園のスク水 メルルの帽子
魔導飯盒 炎鉱石 溶岩石のアミュレット
妨害魔力波発生装置 ガラスのザリガニ 太陽のメダリオン
属性大全 踊り子の双剣 暗黒優待券
魔王図鑑 サボテンドラゴンの花 冒険者証(ランク1)
氷精の魔導書 精霊のローブ 大魔女帝国渡航権
ブラッドワイン*3 かたたたきけん
マッスルワイン*1 大魔女帝国滞在許可証
吸血鬼殺ワイン*1 風船印のパラシュート
綺麗な砂 ラティア勲章
魔術書「正負の属性」
吸血鬼の日焼け止め
日蝕の傘
大魔女サイン*1
古代のセラミック
◯現在の目標
・フメイちゃんを探す
・世界樹の光を追う[2/5]
・宰相の正体を暴く
・眠り病の原因を突き止める(達成……?)
・前皇帝の死の真相を突き止める(達成!)
・ユーシリアの人魔対立をなんとかする(努力目標)
◯仲間の目標
・カリス・ノーランドを討つ(ミスティ)
・妻子の仇を討つ(ローガン)
◯経験値
・クロシュ 剣技[03/06] 魔法[03/06] 防御[03/06]
・イリス 杖術[00/04] 魔法[04/16]
・ミスティ 剣技[04/06] 魔法[04/16]
・ローガン 剣技[06/16] 魔法[03/08]
・エバンス 剣技[09/16] 魔法[00/08]
……………………………………………………………………………………
□ユーシリア帝都
中央区:王宮、兵舎、大図書館、邸宅街、他
平民区:公園、市場、食事処、酒場、浴場、娼館、冒険者ギルド、他
貧民街:広場、怪しい商店、薄暗い路地裏、魔族連合、他
郊外:農園、果樹園、他
……………………………………………………………………………………
524 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/02/02(日) 20:25:34.56 ID:y+GnCU4T0
―朝
兵舎 司令室
宰相「……世界樹の光はまだ見つからないのですか?」
マーズ「はっ! 鉱山の魔物が活性化しており、一般兵はおろか魔法騎士も易々と探索できない状況であります!」
宰相「今は慎重を期すべき時ではありません。拙速を尊びなさい」
マーズ「……それは、しかし……騎士団に甚大な犠牲が出る可能性があります。また各地で魔族の反乱が相次いでおり、鉱山だけに戦力を集中させるのも難しく……」
宰相「事態を放置すれば、民の犠牲が増え続けます。備蓄食料ももう残り僅か……。マーズ指揮官、あなたは民より騎士の命の方が重いとでも言うつもりですか?」
マーズ「……いえ。出過ぎた発言でした。お許しください」
宰相「例え犠牲になろうとも……その英雄の名はユーシリアの歴史に刻まれ、永遠となる。恐れることはありません。騎士としての役目を果たしなさい」
マーズ「はっ!」
宰相「それでは私は王宮に戻ります」スタスタ
*
―王宮 宰相の部屋
宰相「っはぁ〜疲れた……。早くやめたい、宰相のフリ……」
宰相「………マーズ指揮官、ごめんね……。騎士の命も民の命も、重さは同じなのに……。でも……世界樹の光さえ見つかれば、その力でみんなを救えるはずだから……」
宰相「そうすれば……後は、この国の民だって………」
宰相「………そういえば昨日のスライムの子……大丈夫かな……。あんな幼い子に、あそこまでしなくても良かったんじゃ……。でも魔王の力を手に入れる為にはああするしか……」
宰相「…………はあ………。もう、やめたい……」
夢想の女神『やめれば良いのに……』
宰相「……! うるさい。私には大義があると言ったはずだ。ここでやめるわけにはいかない」
夢想の女神『全ての生命を永遠の眠りに就かせ、しあわせな終わりとする……なんて、本気でできると思っているの……?』
宰相「……夢想の魔王なら賛同してくれると思ったんだけどな。残念だ」
夢想の女神『しあわせな眠りの裏で……現実の肉体は静かに腐り落ち、死んでいく……。それは、本当にしあわせな終わりと言えるの?』
宰相「しあわせだよ。心は夢の中でしあわせなんだから。お前だって、そう思って魔王になったんじゃないのか」
夢想の女神『魔王になった時の記憶はもうないから、わかんない……』
宰相「まあいいけど。お前の救済の眠りをもたらす力と、圧倒的な星の力……そして私の技量が合わされば、この世界は絶対にしあわせな結末を迎えられるんだ。お前は黙ってその力を私に寄越していれば良い」
夢想の女神『……その為の犠牲には目を瞑るんだ』
宰相「うるさい! 私だって、犠牲が出て良しなんて思ってない!」
夢想の女神『じゃあなんで……』
宰相「このままこの世界を放置すれば……私が何をしてもしなくても、世界の構造そのものによる犠牲者は永遠に増え続ける一方じゃないか! だから……ここで終わらせなきゃならないんだ! 私が出すこの犠牲を、最期にするんだ……!!」
夢想の女神『……』
宰相「私が、もたらしてやる……! しあわせな結末を……ハッピーエンドを!!!!」
◇
―朝
帝都大図書館 客室
クロシュ瓶「……」zzz
イリス「クロシュちゃん……まだ元気は出ないみたい……」
妖精「でも昨日よりは良くなってきてるみたいだよ。瓶の中だとデロデロに溶ける心配がないから、少し気楽なのかも」
ミスティ「これからクロシュが疲れた時は、こんな風に瓶に入ってもらうのが良いかもしれないわね」
ユーシリア帝国滞在9日目です。12日目に何かが起こります
↓1〜3 自由安価 何をする?
525 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/02/02(日) 20:25:46.64 ID:ETWNtMV9O
人魔仲良しキャンペーンも頑張る
526 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/02/02(日) 20:26:18.57 ID:er8diR3y0
ローガン、リチャード 夜平民区で散歩していると勤務終わりのノエルと出会う。酒場で3人騎士時代の話しをする
527 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/02/02(日) 20:26:20.41 ID:BVZ5Xaba0
としょかんたんけん
528 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/02/02(日) 20:47:44.36 ID:y+GnCU4T0
―帝都大図書館 司書室
帝都新聞「」ペラッ
エバンス「南部の農村で武装した魔族たちによる暴動……騎士団によって鎮圧されるも、多くの死傷者が出る……」ペラッ
クロシュ瓶「〜〜…」モニョニョ…
妖精「毎日のようにそういう話が新聞に載ってるよ……」
ミスティ「……かつての魔族国どころじゃない気がしてきたわ……。この国、本当にこの先どうにかなるのかしら……」
イリス「……」グッ
妖精「イリス……これはもう私たちが外様とか関係なく、手に負える問題じゃないよ……。変な気は起こさない方が……」
イリス「いいえ……! 私たちにもできることが必ずあるはずです!」
エバンス「そうは言っても、何ができるんだ……? 悪いが俺も思い付かないぞ……」
イリス「私に良い考えがあります!!」
↓1コンマ
01-30 人魔仲良し行進を行う
31-60 ストリート演劇を行う
61-90 悪竜黒幕陰謀論を流布する
91-00 会心
529 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/02/02(日) 20:50:32.34 ID:k8i6WgRqO
あ
530 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/02/02(日) 20:50:32.78 ID:XXAzq1c30
てりゃ!
531 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/02/02(日) 21:24:49.87 ID:y+GnCU4T0
―帝都 大通り
イリス「……とある山の中に、一人の心優しい魔族……バーニングスライムが住んでいました。バーニングスライムは人間と仲良くなりたいと思っていましたが、しかし人々は魔族でありとても熱い体を持つバーニングスライムを恐れ、近付くことさえありませんでした」
炎スライムクロシュ「……」モニョニョ…シクシク…
イリス「バーニングスライムが一人寂しく泣いていると、そこへ友達の雪女が現れました」
雪女ミスティ「……人間と仲良くなりたいなら、私に良い考えがあるわ……」
◆
バーニングスライム「えっ……?」
雪女「私が人里で暴れて吹雪を起こし、全てを凍らせる。そうしたらあなたの出番。暴れる私を炎で退治して、凍てついた全てを溶かすの。そうすれば、あなたが強くて優しいバーニングスライムだって、みんなわかるわ」
バーニングスライム「でも……それじゃ、雪女さんは……」
雪女「私のことなら心配いらないわ。私はあなたと違って、人間から嫌われても痛くも痒くもないから」
バーニングスライム「そうなの?」
雪女「ええ、そうなの。簡単でしょ?」
バーニングスライム「……本当に……いたくもかゆくも、ない……?」
雪女「大丈夫だってば。ほら、行くわよ」スタスタ
バーニングスライム「あ、ま、待って……!」ピョンピョン
*
吹雪「」ビュオオオオオオッッ
妖精「ぎゃああああ!! さむいいいい!! しんじゃうよおおお!!!」カチコチ
雪女「凍てつきなさい。前々から目障りだったのよ、人間ども……!!!」カッ!!
吹雪「」ビュオオオオオオオッ!!!!
傭兵「くっ、なんて強さだ……!! お、おれも……ここまで、か……」カチコチ
騎士「エバンスくん……! だめだ、眠っては!!」
雪女「死ね……!!」
凍てつく世界「」カチコチ
バーニングスライム「〜〜!!」モニャニャニャニャ!!! シュバッ!!
炎「」ゴウウッ!!
解凍される世界「」ジュワアアアア
雪女「何!? 貴様は――」
バーニングスライム「〜〜!!」モニャモニャ!!
ベチンッベチンッ!!
雪女「ぐあああああ!!!」
バーニングスライム「〜〜!!」モニャニャニャ!!!!
ズルズルズル…
傭兵「あ、あれ? バーニングスライムが雪女を引きずっていくぞ……?」
騎士「な、何……!?」
*
バーニングスライム「〜〜…」モニョモニョ…
雪女「何してるのよ……あなたもこっちに戻ってきちゃだめじゃない……」
バーニングスライム「……雪女さんも……一緒じゃなきゃ、やだ……」
雪女「えっ……」
◆
532 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/02/02(日) 21:26:18.12 ID:y+GnCU4T0
イリス「そ、そして……お山に戻ったバーニングスライムと雪女は……結局人間とは仲良くなれませんでしたが……二人はいつまでも一緒にしあわせに暮らしました……め、めでたし、めでたし……!」
子供たち「わー!!」パチパチ
*
―司書室
ミスティ「クロシュ、台本と違ったじゃない……。まあ、あれはあれで悪くなかった、けど……」
クロシュ「んゅ……」
イリス「まあ結果オーライ! アドリブでなんとかなったし、子供たちに好評だったみたいだから!」
妖精「結局人間とは仲良くなれなかったけどね……」
☆帝都の人魔関係が少しだけ良くなりました
◆
533 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/02/02(日) 21:28:54.69 ID:Icy232Ego
泣いたバーニングスライム
534 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/02/02(日) 21:53:58.01 ID:y+GnCU4T0
―夜
ローガン「……」スタスタ
リチャード「おや、ローガン元隊長ではありませんか。どうです? この後一杯……」ヌッ
ローガン「リチャード殿か……。そうだな……たまには飲むのも悪くないか……」
ノエル「……ん? そこにいるのは……まさか、リチャードにローガンか!?」
リチャード「ノエル君に出会えるとは! これは運命神が今夜は飲めと言っているに違いありませんぞ!」
ノエル「飲みか! 付き合うぞ!」
ローガン「フッ……では飲むとするか」
*
―酒場
ジョッキ「」カラン
ノエル「――でよお……ついに俺も鉱山探索を命じられちまったってわけさ……」グビグビ
ローガン「鉱山探索……!? それはまさか、悪竜の……」
ノエル「おー、その鉱山だよ……。任務の内容は世界樹の光っつー……ああ、お前らに言ってもわかんねえか。まあとにかくすげえものを探してこいって内容なんだが……まあ悪竜の根城だ。覚悟はできてんぜ……」グビグビ
リチャード「ノエル君、気を確かに。ささ、もう一杯」ススッ
ジョッキ「」ドン!
ノエル「おお、すまねえな。こうやって酒を飲めるのもこれが最期かもしれねえ……へへっ、死ぬ前にお前らと飲めて良かったぜ……」
ローガン「死ぬ覚悟など、お前らしくもない。生きて帰れば良かろう」
ノエル「それができりゃ苦労はしねえだろ? 俺だって自分の実力くらいわからあ」
ローガン「……」
ノエル「ローガン……俺はよ……。お前の家があんなことになった時……なんもしてやれなかった……。なんもしてやれなかったんだ……」
ローガン「よせ。あの頃は誰もがそれどころではなかったし、私も何かをしてもらおうなどと思ったことはない」
ノエル「聞いたぞ……。お前の家族を襲った奴ってのが……悪竜である可能性があるんだってな……」
ローガン「!!」
ノエル「はっ……俺も死にてえわけじゃねえが……今度こそ、お前になんかしてやれる時が来たのかもしれねえって思ったよ。なにせ任務としてあの鉱山に行くわけだからな――」
ローガン「おい……ノエル、お前まさか――」
ノエル「――ぶちかましてきてやんぜ。運が良けりゃ相打ちくらいには持ち込めるかもしれねえ……へへっ、まあ見てろよ……」グビグビ
ローガン「おいよせ! そんなこと私は望んでいない! 馬鹿な考えは――」
ノエル「ぐが……」zzz
ローガン「……」
◆
535 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/02/02(日) 22:15:42.71 ID:y+GnCU4T0
―夜
帝都大図書館 客室
クロシュ瓶「……」zzz
妖精「……」zzz
ミスティ「クロシュと妖精は……もう眠っているのね」
イリス「クロシュちゃんは本調子じゃないのに無理に演劇に付き合わせちゃったから……。ごめんね、ゆっくりおやすみ……」
ゴトン…
イリス「……?」
妖精「……今の音、なに……?」モゾモゾ
イリス「あ、妖精さん……! なんか、今図書館の方から音が響いてきて……」
ミスティ「使い魔が本でも落としたんじゃないの?」
イリス「でもこの時間は、使い魔さんたちも休んでるはずだよ。もちろんパティさんも……」
ミスティ「……」
イリス「ど、泥棒だったら大変だ……!」
ミスティ「行ってみましょうか……」
妖精「……私はここに残るよ。もし泥棒だったら、クロシュを一人にさせたくないし」
イリス「うん! それじゃあ私たちで様子を見てくる……!」
*
↓1コンマ
01-05 あら、どちら様ですの?
06-35 賊
36-65 賊?
66-95 使い魔
96-00 宰相……?
536 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/02/02(日) 22:17:45.81 ID:NZZxhKosO
たかいこんまこい
537 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/02/02(日) 22:30:11.65 ID:y+GnCU4T0
―帝都大図書館
ミスティ「暗いわ……。真っ暗な図書館を探検するのって、なんかちょっと肝試しみたいね……」
イリス「肝試し気分のとこ悪いけど、明かり点けて良い……?」
ミスティ「いや全然悪くないから、点けてくれる?」
イリス「うん!」
光魔法「」ピカッ!
使い魔「わあっ!」
イリス「あっ、使い魔さん! と……」
ミスティ「それは……」
ひっくり返った魔族の賊「」ピヨピヨ
使い魔「賊が侵入したので、処理していたところなのです。お騒がせしてしまい申し訳ありません……」
イリス「いや、全然良いよ! ていうかお疲れ様です!」
ミスティ「ええ……。私たちの知らないところで、日夜賊と戦っていたなんて……」
使い魔「いえ、賊が入ったのは今日が初めてですね」
ミスティ「えっ、そうなの」
使い魔「はい。夜間はパティさんが侵入防止用に強力な結界を張っているので、認証された者しか出入りできないはずなのですが……」
パティ「力技で打ち破られたわ。全く持って不快極まりない」スタスタ
イリス「パティさん!」
パティ「騒がせたわね。より強力な結界を張り直しておくから、あなたたちは部屋に戻って寝なさい」
イリス「え、ええと……」
↓1選択
1.言われた通りに戻って寝る
2.まだここに残る
0.自由安価
538 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/02/02(日) 22:32:33.62 ID:GcGjyUj10
2
539 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/02/02(日) 23:15:45.27 ID:y+GnCU4T0
イリス「いえ……ここに泊まらせてもらっている以上、他人事ではありません!」
ミスティ「ええ……。それに私たちも、一体何が起きているのか知りたいわ」
パティ「そう、わかったわ。別に面白い話にもならないと思うけど」
*
使い魔「この人、竜の鱗を持っています」
パティ「なるほど……この程度の三下が結界を打ち破れたのは、それの力ね」
イリス「竜の鱗……?」
使い魔「竜類の鱗は、所持者に力を与えるんですよ。ワイバーンとかのだと流石に微々たるものですが、これは恐らく悪竜の鱗。懐に入れておくだけで力になりますし、実はこの鱗単品でも鋭利な刃物として使えたりします」
パティ「その鱗を刃物のように用いて結界を切り裂いたのでしょう。雑魚には過ぎた武器だわ」スッ
悪竜の鱗「」ポン
使い魔「うわ、ばっちいですよパティさん。そんなのに触ったら」
パティ「竜の鱗は他の呪いや細菌を受け付けないわ。まあ鱗そのものから呪いが発せられる場合もあるけれど……ん、案の定呪われているわね」
使い魔「やっぱりばっちいじゃないですか!」
パティ「本体のブレスとかならともかく、切り離された鱗に残留している呪い程度なら何の問題もない」
イリス「ええと……悪竜の鱗って……」
パティ「本物よ。私は何度もこの鱗を見ているし、この呪いの波長も覚えている。壊滅した部隊の生存者が命からがら持って帰って来る定番アイテムだもの」
ミスティ「曰く付きすぎるわね……。でも悪竜の鱗ってことはつまり……」
パティ「ええ。やはり人魔の対立には悪竜の邪気が関わっている」
◆
540 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/02/02(日) 23:16:34.63 ID:y+GnCU4T0
―ユーシリア帝国 10日目
◇クロシュ [あかちゃんスライム]
武:メイドブレード 盾:ラティアの大盾 飾:くすんだ耳飾り
武:竜珠の杖 防:ゴスロリエプロン 飾:不死鳥の羽根
◇妖精 [世話焼き妖精]
武: 盾: 飾:くすんだ耳飾り
武: 防:精霊のレオタード 飾:
◇イリス [星の魔法使い]
武:精霊樹の杖[改] 盾: 飾:くすんだ耳飾り
武: 防:魔術師のローブ 飾:
◇ミスティ [氷の魔法使い]
武:魔銀の短剣 盾: 飾:くすんだ耳飾り
武: 防:氷竜革のローブ 飾:
◇ローガン [鋼の戦士]
武:トカゲ斬り 盾:灼鋼の盾 飾:くすんだ耳飾り
武:鋼の回転ノコギリ 防:鎖帷子 飾:
◇エバンス [地の傭兵]
武:古代の鉄槌 盾: 飾:くすんだ耳飾り
武:魔銀の剣 防:硬質革鎧 飾:
◯所持アイテム
[道具] [装備品] [大事なもの]
運命賽*4 蜘蛛絹の下着 魔族国永久旅券
会心賽*0 ザリガニのお守り フメイの服の切れ端
反魂丹*2 大きな巻き貝 精霊の印
鉄鍋+携帯調理器具 大きな軽石 精霊樹の実のジャム
「星の魔力」上中 闇の欠片 精霊樹の鉢植え+赤雷球
お宿の焼き菓子 フリルワンピ水着 フメイとアリシラの人形
お宿の妖精の織物 魔法学園のスク水 メルルの帽子
魔導飯盒 炎鉱石 溶岩石のアミュレット
妨害魔力波発生装置 ガラスのザリガニ 太陽のメダリオン
属性大全 踊り子の双剣 暗黒優待券
魔王図鑑 サボテンドラゴンの花 冒険者証(ランク1)
氷精の魔導書 精霊のローブ 大魔女帝国渡航権
ブラッドワイン*3 かたたたきけん
マッスルワイン*1 大魔女帝国滞在許可証
吸血鬼殺ワイン*1 風船印のパラシュート
綺麗な砂 ラティア勲章
魔術書「正負の属性」
吸血鬼の日焼け止め
日蝕の傘
大魔女サイン*1
古代のセラミック
◯現在の目標
・フメイちゃんを探す
・世界樹の光を追う[2/5]
・宰相の正体を暴く
・眠り病の原因を突き止める(達成……?)
・前皇帝の死の真相を突き止める(達成!)
・ユーシリアの人魔対立をなんとかする(努力目標)
◯仲間の目標
・カリス・ノーランドを討つ(ミスティ)
・妻子の仇を討つ(ローガン)
◯経験値
・クロシュ 剣技[03/06] 魔法[03/06] 防御[03/06]
・イリス 杖術[00/04] 魔法[04/16]
・ミスティ 剣技[04/06] 魔法[04/16]
・ローガン 剣技[06/16] 魔法[03/08]
・エバンス 剣技[09/16] 魔法[00/08]
……………………………………………………………………………………
□ユーシリア帝都
中央区:王宮、兵舎、大図書館、邸宅街、他
平民区:公園、市場、食事処、酒場、浴場、娼館、冒険者ギルド、他
貧民街:広場、怪しい商店、薄暗い路地裏、魔族連合、他
郊外:農園、果樹園、他
……………………………………………………………………………………
541 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/02/02(日) 23:18:44.69 ID:y+GnCU4T0
―朝
帝都大図書館 司書室
エバンス「何!? 昨日の夜にそんなことがあったのか……!?」
イリス「はい。すぐに使い魔さんが仕留めたので問題にはならなかったんですけど」
ローガン「ぬう……。やはりこんな状況で酒など飲むべきではなかったな。気付けなかった」
エバンス「……言い訳みたいになるが、俺も昨日帰ってきた旦那に一杯付き合わされたんだ。まあ、大事にはならなくて良かったが……」
妖精「まあ仕方ないよ。この大図書館はすごく安全な場所だから、気を抜くのも仕方ないよ。気を張ってばかりいても休めないしさ」
パティ「ええ、妖精の言う通り。あなたたちは外敵の襲来など気にせず、ゆっくり休んで欲しいわ」
ミスティ「そういえば、最近エリオス皇帝が来ないわね……」
パティ「皇帝陛下は多忙を極めているわ。解決したと思われた眠り病の再発、多発する魔族の反乱、底をつきかけている備蓄食料、民の不満……全てに対応しなければならない立場なのに、対応する為の権力まで奪われている」
エバンス「じ、地獄か……」
パティ「しかも、反乱する魔族たちが口にする審判の日までもう猶予がない。実のところ私も、魔族国への亡命を真剣に考え始めている」
イリス「うっ……す、すみません……私たちが、結局何も解決できていないから……」
パティ「いいえ。元々これらの問題はあなたたちが当たるべき仕事ではなく、ユーシリアの自国内で解決すべきことだった。これで国が崩壊しても、もはやそうなる運命だったというだけよ」
クロシュ瓶「……」モニョニョ…
ユーシリア帝国滞在10日目です。12日目に何かが起こります
↓1〜3 自由安価 何をする?
542 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/02/02(日) 23:18:55.42 ID:2+JMOxXco
悪竜が全ての黒幕プレゼンをユーシリア中に放送する
543 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/02/02(日) 23:18:57.05 ID:3RAOdzuv0
>>505
544 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/02/02(日) 23:19:06.59 ID:k8i6WgRqO
パティの魔術講義に参加
545 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/02/03(月) 00:02:28.28 ID:E4aGzL760
―司書室
イリス「パティさん……私、人魔の対立を一気に解決する秘策を思いつきました」
パティ「ええ……? そんなものあるわけないでしょう……」
イリス「いえ、あるんです! でもそれには、パティさんの協力が不可欠なんです……! お願いします、協力してください!!」
パティ「まず内容を聞かせてくれる……?」
◇
―ユーシリア帝国 農村
幼女「おなかすいた……」
女性「ごめんねえ……カボチャが全部だめになっちゃって……」
魔族の暴徒A「オラァ! 腹を空かせてるのがてめえら人間だけだと思うなよ!!? 余っている食料を寄越せ!!」ヌッヌッ
魔族の暴徒B「兄貴のガキが二人腹空かせて待ってんだ!! シワシワでも良いからカボチャを出せ!!」ヌッヌッ
女性「ひいい! どうかこの子だけは……!!」ギュッ
魔族の暴徒A「うるせえ! 人間のガキなんざ不味くて食えたもんじゃねえんだよ!! カボチャを――」
『もし上を向く余力のある者は、空を見上げて頂きたい!!』
魔族の暴徒A「ああん!?」
魔族の暴徒B「なんだあ?」
空に投影された星柄黒ローブのフードで素顔を隠した少女の映像『』バン!!
幼女「わあ……。おかあさん、あれなあに……?」
女性「え、ええ……? あれは……ええと……」
ダークヒーローイリス『おはよう、ユーシリア帝国に生きる諸君!! 私はイリス! ダークヒーローと呼ばれることもある者だ!!』
魔族の暴徒A「な、なにィ!?」
魔族の暴徒B「ダークヒーローイリス!?」
546 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/02/03(月) 00:04:33.76 ID:E4aGzL760
ダークヒーローイリス『諸君は今、空前絶後の苦境に立たされいる……その真の原因を周知する為、今回はこのような手段を取らせてもらった!! 耳に余裕のある者は是非聞いて欲しい……!!』
女性「私たちの苦境の……」
魔族の暴徒A「真の原因……?」
ダークヒーローイリス『今ユーシリアを襲っている作物の異常、度重なる地震、謎の眠り病、諸外国の侵攻、先帝の急な崩御……それらの裏には……全て、ある者が関わっている!! そのある者とは――』
幼女「……」ドキドキ
魔族の暴徒B「……」ドキドk
ダークヒーローイリス「悪竜だ!!!! 数年前にこの平和な国を襲った忌まわしき悪竜が……その邪智を巡らせ、次々に災害と悪意を振りまいている!!!!」
女性「あく、りゅう……!?」
魔族の暴徒A「……!」
ダークヒーローイリス『悪竜が魔族の為に反乱を起こしている、などという都合の良い物語に騙されてはいけない!! 彼奴が目論んでいるのは、破壊と殺戮、そして滅亡だ!!』
魔族の暴徒A「!!」
ダークヒーローイリス『奴の目論見に乗れば、その先に待つのは魔族の栄光などではない……全てが灰燼に帰した荒野だ!!!! 魔族たちよ、悪竜に騙されるな!!!! 奴の思惑に、乗せられるな!!!!』
魔族の暴徒B「お、おい……兄貴ィ……」
魔族の暴徒A「……しかし……だからと言って、人間は俺たち魔族を……」
ダークヒーローイリス『そして人間たちよ!!!!』
女性「!」
幼女「?」
ダークヒーローイリス『真に怒るべき相手を違えるな!! ユーシリアを脅かす黒幕は、悪竜だ!!! 魔族はその被害者に過ぎない!!! 矛先を間違えてはいけない!!!!』
幼女「あくりゅう……」
女性「……」
ダークヒーローイリス『今すぐ手を取り合え、などとは言わない。だが、もしあなたが、他種族を相手に恐ろしい企てを思い付いても……一旦立ち止まり、思い返して欲しい。真なる黒幕のことを。邪智暴虐の悪竜という、諸悪の根源を』
幼女「わあ……」
女性「……」
魔族の暴徒A「……」
魔族の暴徒B「……」
ダークヒーローイリス『……以上だ。ユーシリア国民よ……今一度、愛を思い出し……勇気を振り絞って欲しい』
プツン――
↓1コンマ(ダークヒーロー+30)
01-30 効果中
31-60 効果大
61-90 効果特大
91-00 会心
547 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/02/03(月) 00:09:06.48 ID:Sv94uhH+o
うおおおお!
548 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/02/03(月) 00:13:27.67 ID:YMNQaEjiO
これはダークヒーロー
549 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/02/03(月) 00:16:36.01 ID:E4aGzL760
魔族の暴徒B「兄貴ィ……」
魔族の暴徒A「う、ううむ……」
女性「……あの……」
魔族の暴徒A「!? な、なんだ……!?」
女性「これ……しわしわですけど……。もし、良かったら……」
シワシワカボチャ「」ポン
魔族の暴徒A「あ……」
女性「……お子さんが、いらっしゃるんですよね……? それなら……うちと、同じですから……」
魔族の暴徒A「……」
幼女「なんさいの子がいるの?」
魔族の暴徒B「あ、おお! 兄貴の子はなァ……! ええと確か、4歳と5歳だぞ!」
幼女「わあ……! わたしも、5さい……!」
魔族の暴徒A「ほ……本当に……良いのか……?」
女性「はい。こんなしわしわじゃ、美味しくないかもしれないけど……。二人いるなら、食べ盛りでしょうから……もうお一つどうぞ……!」
シワシワカボチャ「」ポン
シワシワカボチャ「」ポン
魔族の暴徒A「……あり…がどう!!!!」ペコッッッ ポロポロ…
☆ユーシリア国内の人魔対立に大きな変化の兆しが見え始めました
550 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/02/03(月) 00:27:12.13 ID:E4aGzL760
というわけで本日はここまでとなります。次回はローガンのおうち編、パティ氏と勉強会編です
目には目を、邪智には邪智を、扇動には扇動を。ダークヒーローイリスが企てた悪竜黒幕化計画は、見事にユーシリア国内で起爆。反乱の機運を高めていた魔族たちの気勢は大きく削がれ、戸惑いと悪竜への疑いが広まる。そして人間たちは自分たちの行いを見つめ直し……愛を思い出す者が、少しづつ現れ始めていた――
そして未だ立ち直れず瓶詰めスライムになっているクロシュも、勇気を振り絞れるのか――
今回はリチャード氏が突然来訪したり、クロシュちゃんがミントさまに瓶詰めにされてお出かけしてアルちゃんというアネゴと出会ったり、情報屋の掃除を手伝ったり、人魔仲良し演劇をやってみたり、ローガン氏がリチャード氏とノエル氏と飲んだり、図書館に不審者が侵入してきたり、ダークヒーローイリスが悪竜黒幕説を流布したりしたようでした
それでは本日もありがとうございました。次回はたぶん土日となります、よろしくお願いいたします
551 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/02/03(月) 00:35:33.67 ID:W/Qylta7o
宰相はまだ話し合いでいけそう感ある
悪竜は…
552 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/02/03(月) 12:08:16.90 ID:q4OUAiLYO
このパーティ劇団もできそう
皇帝また大変になったので美味しいもの食べたいなら自分達でなんとかするしかないかな…
553 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/02/03(月) 12:19:05.96 ID:wTS4vplVO
乙
瓶詰めクロシュちゃんかわいいけどこのまま12日目に突入するとやばそうだから美味しいものを食べさせたい
ダークヒーローイリスさんは流石です
皇帝はおいたわしいですね…
554 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/02/05(水) 13:56:54.76 ID:cPyXpmcx0
クロシュのケアもしたいが修行パートも挟みたい。自由時間がもっと欲しい(怠惰)
まあ、それ以前に土日が仕事で参加できずにほぼROM専なんですけどね。
555 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/02/08(土) 08:43:19.84 ID:NjL7ITcE0
おつ
使い魔ちゃんも意外と強かった
556 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/02/08(土) 14:33:26.27 ID:2xZd5MxmO
イリスさんこれ悪竜からしたらだいぶ喧嘩売ってきたなってなるやつ
557 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/02/08(土) 16:47:40.70 ID:DkqjKCqF0
宰相は現在進行系でユーシリア帝国を破滅に導いているように見えますが、彼女なりの考えがないわけではないようです。ただしその企みが功を奏すかどうかはわかりません
悪竜は悪竜なので、今のところ話し合いが通じると考えている人は一人もいないようです
皆それぞれ変わった技能を有しているため、即興で演劇などを行ってもそれなりに様になるようです。また、実はクロシュは擬態だけでなくモノマネもできたりするので、演技にも応用できるかもしれません
皇帝陛下は今現在とても忙しいため、朝の挨拶に来る余裕もないようです。美味しいものは自分たちで用意した方が早いかもしれません
現在のクロシュ氏は元気がないため、瓶のように狭い場所に詰まっていると安心できるのかもしれません。美味しいものを食べれば元気になる可能性があります
ダークヒーローイリス氏は、ダークヒーローらしくダーティな戦い方ができるようになってきたのかもしれません
クロシュ氏は現在瓶詰め状態なので、修行や訓練などを行うのも難しい状態だと思われます。まずは元気になってもらう必要があります
なお現在は10日目なので、本日の自由行動が終わると残りの自由行動は実はもう1日分しかありません。目標が達成できていないと何らかの悲しいことが起こる可能性がありますが、それも運命かもしれません
使い魔氏自身は特別すごく強いわけではありませんが、彼女の出自はそれなりに恐るべきものなので、特に弱いこともないようです。どれほど格が低くとも、悪魔は危険で危ない存在のようです
悪竜氏がイリス氏の例の映像を見てどのように思ったかは定かではありませんが、あのような一方的な悪者扱いは宣戦布告と受け取られてもおかしくないものと思われます。今後の動向を注視していく必要があるかもしれません
558 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/02/08(土) 16:48:19.66 ID:DkqjKCqF0
―ユーシリア帝都 郊外
ローガンの家「」
ローガン「……」
扉「」ガチャッ
*
殺風景なリビング「」
ローガン「……」
ローガン(現場検証はとうの昔に終わっている。壊された家具も既に撤去してしまった。証拠となるものが残っているはずもない)
ローガン(………)
ローガン(……薄情なものだな。今更、どの面で私はこの家に足を踏み入れたのだ)
ローガン(………サージェスの言う通りだ。私は現実を直視する勇気もなく……今まで一度も、妻子の墓参りにすら戻らなかった。今回だって、たまたま世界樹の光が近くに落ちたから寄ってみただけだろう)
ローガン(…………)
割れた写真立て「」
しあわせな家族写真「」
カタン―
ローガン「!」バッ シャキン!
ディアス夫人「おわあ!? あ、アンタ……ローガンさん!?」
ローガン「あなたは……お隣の、ディアス夫人!?」
*
559 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/02/08(土) 16:48:48.66 ID:DkqjKCqF0
―ディアス邸 リビング
薄い紅茶「」コトン
ディアス夫人「出がらしで悪いねえ。最近は茶葉もすっごい高くてさ……」
ローガン「いや、私のような者に……すまぬ。ありがたく頂こう」
ディアス夫人「ええ、どうぞ。それにしても、まさかローガンさんが戻ってきてたなんてねえ」
ローガン「……すまぬ。不審な物音を立ててしまったようだ」
ディアス夫人「アンタの家だろう? 帰ってきて悪いことなんて一つもないさ。びっくりしたのは確かだけどね」
ローガン「そうか……」
ディアス夫人「何年経ったかねえ……。あれからウチのフレンもすっかり塞ぎ込んじまってねえ」
ローガン「フレンくんが……。うちの息子とも仲良くして頂いたことを覚えているが……」
ディアス夫人「そうなのよお。家を出るのも怖がるようになっちゃって」
ローガン「家を出るのも……?」
ディアス夫人「最初は友達を亡くしたショックだとあたしらも思ってたんだけど、どうもそれだけじゃないみたいなんだよ。あの日、何か別の恐ろしいこともあったみたいな感じで」
ローガン「恐ろしいこと……!?」
ガチャッ
フレン「ローガン……おじさん……?」
ディアス夫人「フレン!」
ローガン「フレンくん……!」
ディアス夫人「アンタ……大丈夫なのかい?」
フレン「あ、うん……。おじさんに……話さなきゃいけないと、思ったから……」
ディアス夫人「ローガンおじさんにかい?」
フレン「うん……」
ローガン「……」
フレン「……あの日の夜……僕、カーテンの隙間から、見たんだ。血塗れのドレスの女の人が……ドアを開けて、出てきて……」
ローガン「……」
フレン「……で、でっかい……ドラゴンになって、飛んでったんだ……!!」
ローガン「……!!!」
フレン「ぼ、僕……怖くて……息もできなくて……。今まで、誰にも言えなかった……!」
ディアス夫人「あたしも初めて聞いたよ!? なんでそんな大事なこと今まで黙ってたんだい!?」
フレン「……誰かに言ったら、僕も殺されちゃうんじゃないかって……怖かった。ごめんなさい……。でも今日の朝、空に映ったフードのお姉さん……ダークヒーローイリスが言った悪竜って、あいつのことなんじゃないかって思ったんだ……!」
ローガン「!」
フレン「おじさん……おじさんは、騎士さんなんだよね……!? あの悪いドラゴンもやっつけられる、最強の騎士さんなんだよね……!?」
ディアス夫人「ああ……ごめんねローガンさん。この子は今のローガンさんのことは知らなくてさ……」
ローガン「……いや、大丈夫。君の言う通り、私は最強の騎士だ。国を脅かす悪いドラゴンは……私が必ず討つと約束しよう」スッ
フレン「本当……!?」
ローガン「本当だ。情報提供感謝する、フレンくん」
◇
560 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/02/08(土) 16:49:15.55 ID:DkqjKCqF0
―ローガンの家 リビング
ローガン「……」スタスタ
ローガン(……フーミン氏の仮説を裏付ける目撃証言……私の家を襲ったのは、悪竜だった可能性が高い)
ローガン(ならば、私は――)
割れた写真立て「」
しあわせな家族写真「」スッ
ローガンの懐に仕舞われる家族写真「」ススッ
ローガン(あと少しの間……もう一度だけ、家族面をさせてくれ)
ローガン(……悪竜を殺す。この命に換えても)スタスタ
☆ローガンの決意が強まりました
◆
561 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/02/08(土) 16:50:08.19 ID:DkqjKCqF0
―司書室
パティ「さて……審判の日とやらまであまり時間もないし、脱出用魔法のレクチャーでもしましょうか」
妖精「後ろ向きすぎる……。審判の日を迎え撃つ方向には考えないの?」
パティ「もし内乱が勃発した場合、緑の国の使節団であるあなたたちは今度こそ本当に関わる必要がない。むしろ下手に手を出せば余計な憎しみを買う結果になりかねないわ」
妖精「それはそうだけど……」
イリス「ダークヒーロー演説もしましたし、きっと大丈夫ですよ!」
ミスティ「私もここまで来て敗走なんて結末は嫌よ……」
パティ「なら暴徒鎮圧用魔法にする?」
エバンス「暴徒鎮圧ならわざわざ教わるまでもないしな……。竜を殺す魔法とかないのか?」
パティ「竜に効く毒なら知っているけれど、悪竜にも効くかはわからない。それでも良ければ調合してあげるわ」
イリス「毒……」
どうしよう?
↓1選択
1.竜に効く毒を作ってもらう
0.自由安価
562 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/02/08(土) 16:51:00.19 ID:2xZd5MxmO
1
563 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/02/08(土) 17:00:55.69 ID:DkqjKCqF0
パティ「では少し待っていて頂戴。使い魔、手伝いなさい」スタスタ
使い魔「はいは〜い」パタパタ
妖精「竜殺しの毒……効けば凄く楽になりそうだけど」
↓1コンマ
01-45 アボカドスムージー
46-90 アボカドカクテル
91-00 神酒ヤシオリ
564 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/02/08(土) 17:01:57.05 ID:9VXjRttRo
お
565 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/02/08(土) 17:19:07.48 ID:DkqjKCqF0
パティ「できたわ」
アボカドスムージー「」ポン!
クロシュ瓶「!」モニョニョ
妖精「クロシュ、あれは竜用の毒だから食べちゃだめだよ」
クロシュ瓶「……」モニョ…
イリス「いや、でもあれすっごい美味しそうだよ! 私もちょっと飲んでみたくなっちゃうというか……」
ミスティ「おやつとして出されたら普通に飲んじゃいそうね……」
パティ「それ、ほとんどユーシリアボカドのスムージーだから、人間や妖精が飲んでも害はないわよ」
イリス「ええっ!?」
ミスティ「本当にただのおやつじゃない!」
パティ「ユーシリアボカドには爬虫類や竜類の消化器官を破壊する成分が含まれているの。だから普通の竜はそれを飲めばお腹を壊して死ぬわ」
エバンス「お腹を壊して死ぬ……最悪な死に方だ……」
パティ「ユーシリアボカド特有の匂いは抜いてある。ついでに悪竜が好んで食べたと言われているユーシリアカボチャのフレーバーを足してあるから、飲ませることは不可能ではないはずよ」
イリス「ふつうに美味しそうですね……」
パティ「悪竜は二体いるらしいから、二本作っておいた。でももうユーシリアボカドも品薄だから、これ以上は作れない。あとはあなたたちに任せるわ」スッ
アボカドスムージー「」ポン
☆アボカドスムージーを2つ手に入れました
◆
566 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/02/08(土) 19:45:59.45 ID:DkqjKCqF0
―ユーシリア帝国 11日目
◇クロシュ [あかちゃんスライム]
武:メイドブレード 盾:ラティアの大盾 飾:くすんだ耳飾り
武:竜珠の杖 防:ゴスロリエプロン 飾:不死鳥の羽根
◇妖精 [世話焼き妖精]
武: 盾: 飾:くすんだ耳飾り
武: 防:精霊のレオタード 飾:
◇イリス [星の魔法使い]
武:精霊樹の杖[改] 盾: 飾:くすんだ耳飾り
武: 防:魔術師のローブ 飾:
◇ミスティ [氷の魔法使い]
武:魔銀の短剣 盾: 飾:くすんだ耳飾り
武: 防:氷竜革のローブ 飾:
◇ローガン [鋼の戦士]
武:トカゲ斬り 盾:灼鋼の盾 飾:くすんだ耳飾り
武:鋼の回転ノコギリ 防:鎖帷子 飾:
◇エバンス [地の傭兵]
武:古代の鉄槌 盾: 飾:くすんだ耳飾り
武:魔銀の剣 防:硬質革鎧 飾:
◯所持アイテム
[道具] [装備品] [大事なもの]
運命賽*4 蜘蛛絹の下着 魔族国永久旅券
会心賽*0 ザリガニのお守り フメイの服の切れ端
反魂丹*2 大きな巻き貝 精霊の印
鉄鍋+携帯調理器具 大きな軽石 精霊樹の実のジャム
「星の魔力」上中 闇の欠片 精霊樹の鉢植え+赤雷球
お宿の焼き菓子 フリルワンピ水着 フメイとアリシラの人形
お宿の妖精の織物 魔法学園のスク水 メルルの帽子
魔導飯盒 炎鉱石 溶岩石のアミュレット
妨害魔力波発生装置 ガラスのザリガニ 太陽のメダリオン
属性大全 踊り子の双剣 暗黒優待券
魔王図鑑 サボテンドラゴンの花 冒険者証(ランク1)
氷精の魔導書 精霊のローブ 大魔女帝国渡航権
ブラッドワイン*3 かたたたきけん
マッスルワイン*1 大魔女帝国滞在許可証
吸血鬼殺ワイン*1 風船印のパラシュート
綺麗な砂 ラティア勲章
魔術書「正負の属性」
吸血鬼の日焼け止め
日蝕の傘
大魔女サイン*1
古代のセラミック
アボカドスムージ*2
◯現在の目標
・フメイちゃんを探す
・世界樹の光を追う[2/5]
・宰相の正体を暴く
・眠り病の原因を突き止める(達成……?)
・前皇帝の死の真相を突き止める(達成!)
・ユーシリアの人魔対立をなんとかする(努力目標)
◯仲間の目標
・カリス・ノーランドを討つ(ミスティ)
・妻子の仇を討つ(ローガン)
◯経験値
・クロシュ 剣技[03/06] 魔法[03/06] 防御[03/06]
・イリス 杖術[00/04] 魔法[04/16]
・ミスティ 剣技[04/06] 魔法[04/16]
・ローガン 剣技[06/16] 魔法[03/08]
・エバンス 剣技[09/16] 魔法[00/08]
……………………………………………………………………………………
□ユーシリア帝都
中央区:王宮、兵舎、大図書館、邸宅街、他
平民区:公園、市場、食事処、酒場、浴場、娼館、冒険者ギルド、他
貧民街:広場、怪しい商店、薄暗い路地裏、魔族連合、他
郊外:農園、果樹園、他
……………………………………………………………………………………
567 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/02/08(土) 19:46:34.94 ID:DkqjKCqF0
―朝
帝都大図書館 司書室
妖精「……審判の日まで、あと1日……」
イリス「……私たちにできることは、何があるかな」
ローガン「……」
パティ「昨日も言ったけれど、無理に何かをする必要はない。もし私があなたたちの立場なら、この国を見捨てて世界樹の光を取りに行くわ」
ミスティ「後味が悪すぎるわ……」
エバンス「どうすりゃ良いんだろうな……」
コンコン
パティ「……開いているわ」
ガチャッ
宰相「おはようございます、緑の国の使節団の方々」スタスタ
妖精「!」
パティ「……おはよう、宰相」
イリス(この人が……)
ミスティ(宰相……!)
ローガン「……お久しぶりです、宰相殿」
宰相「ローガン。あなたのことも聞いております。眠り病のことで活躍してくれたそうですね」
ローガン「いえ、私は居合わせただけです」
パティ「それでこんなに朝早くからどうしたの、宰相」
宰相「使節団の方々に依頼したいことがあり、ここに参らせて頂きました」
妖精「私たちに依頼したいこと……?」
宰相「はい。明日、魔族たちの言う審判の日……この帝都の防衛にお力添えして頂きたいのです」
妖精「……一応聞いておくけど、兵士と騎士団だけじゃ不安なの?」
宰相「明日は何が起こるかわかりません。魔族たちが大ボラを吹聴しているだけであれば良いのですが、そうでなかった場合に備えておく必要があります」
妖精「まあ……」
宰相「また、明日精鋭部隊は北の鉱山で重要な作戦を行うので、あなた方の協力があれば彼らの分を補えて心強いのです」
妖精「えっ!?」
ローガン「何……!?」
パティ「ちょっと待ちなさい宰相! よりにもよって明日、精鋭を北に向かわせるの!?」
宰相「魔族たちの予告は恐るべきものですが、予告は予告。差し迫った本物の脅威ではありません。しかし世界樹の光は現在進行系で国家を脅かす危険なもの。その所在が鉱山にあるとわかった以上、手をこまねいている暇はありません」
妖精「むむ……」
エバンス「……理屈は通ってるな」
宰相「もちろんあなた方に協力を強要するつもりはありません。しかしもしこの国の未来を憂えて頂けるのであれば、是非前向きに考えて頂きたく思います」
ローガン「……鉱山には悪竜が棲んでいるはずだが、大丈夫なのか?」
宰相「悪竜と馬鹿正直に戦う必要はありません。世界樹の光さえ回収できれば良いのです。当然、精鋭部隊にもそのように指示してあります」
ローガン「……そうか」
宰相「返事は今すぐでなくとも構いません。明日、あなた方の判断で防衛に協力していただければ」
妖精「むむむ……」
568 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/02/08(土) 19:47:46.85 ID:DkqjKCqF0
宰相「それでは私はこれで………あっ、そういえば……眠り病の原因特定に活躍したという、黒いスライムの子はどちらに……?」
妖精「えっ? クロシュなら――」
クロシュ瓶「……」モニョ…
妖精「ご覧の通りだよ」
宰相「瓶に……」
妖精「いろいろあって元気がないんだ。今はそっとしておいてくれるかな」
宰相「……」スッ
オオキイユーシリアカボチャ「」ドン!
クロシュ瓶「!」モニョニョ
宰相「……こちらは、お見舞いの品になります。眠り病の原因特定をして頂いた報奨については、後ほど皇帝陛下と協議させて頂きますが……今はとりあえず、こちらの最高級カボチャをご賞味ください」
妖精「だってさ。良かったねクロシュ」
クロシュ瓶「〜〜」モニョモニョ
宰相「それでは、私はこれで……。前向きなご検討をよろしくお願いいたします」
ガチャッ パタム
◇
オオキイユーシリアカボチャ「」ドン
クロシュ瓶「〜〜♪」モニョニョ
妖精「くそ〜……宰相め、私たちを帝都に足止めしつつ世界樹の光を先取りする気だな……」
パティ「でしょうね。しかも明日鉱山に向かって騎士団とかち合えば公務執行妨害よ」
ローガン「……」
ユーシリア帝国滞在11日目です。明日何かが起こります
↓1〜3 自由安価 何をする?
※本日中にオオキイカボチャを調理しない場合、自由行動終了後にクロシュが生のまま食べます
569 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/02/08(土) 19:48:36.93 ID:9azwmwako
大きいカボチャで美味しい料理作って食べる
570 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/02/08(土) 19:48:57.47 ID:UIPZudjy0
ローガン達 ローガンの家族の墓参りに行くと先にマーズが墓参りしていた。(たまに亡くなって騎士関係者に墓参りしている)
571 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/02/08(土) 19:49:07.95 ID:ujJXcY67o
むしろ騎士団も魔族も誰も彼も義勇軍を募って今日悪竜を征伐しにいく
572 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/02/08(土) 19:49:08.17 ID:NjL7ITcE0
王妹とパティがけんかするのを阻止
573 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/02/08(土) 20:12:33.76 ID:DkqjKCqF0
―司書室
オオキイユーシリアカボチャ「」ドン
イリス「……とりあえず、今はこの大きなカボチャを使って美味しいものでも食べましょう!」
エバンス「賛成だ! 腹が減ってちゃ名案も浮かばねえ!」
クロシュ瓶「〜〜!」モニョニョ!
パティ「キッチンは好きに使ってくれて良いわ。何か必要なものがあれば言って頂戴」
☆オオキイカボチャは自動的に選択されます
↓1〜2 追加の食材を1〜2つ選択
肉類:トリ肉、ケモノ肉
魚介:サワガニ、ザリガニ、タニシ、ウナギ、アークサーモン
野菜:野草、ノラ豆、ゴボウの根っこ、レタス、マンドラ大根
穀物:モチモチ米、パン小麦、ヤマイモ、甘もろこし、ナッツ
果実:どんぐり、リンゴ、アボカド
卵乳:トリの卵、ミルク、チーズ、バター
特殊:スライムゼラチン、ブラッドワイン、精霊樹のジャム、お宿の焼き菓子、上白糖、香辛料
574 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/02/08(土) 20:13:47.34 ID:NjL7ITcE0
アークサーモン マンドラ大根
575 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/02/08(土) 20:15:53.93 ID:BbebttF5o
サワガニ リンゴ
576 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/02/08(土) 20:16:48.90 ID:R2KS1O2YO
トリ肉、甘モロコシ
577 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/02/08(土) 21:14:47.58 ID:DkqjKCqF0
大根とアークサワガニのカボチャスープ「」ポン!
リンゴの切り身「」ポン!
スライムクロシュ「〜〜!!」モニョニョニョ!!
イリス「大根とアークサーモンとサワガニも一緒に煮込んで、美味しいカボチャスープにしました! デザートにリンゴもあります!」
エバンス「オノゴロではカボチャスープのことをホウトウって言うらしいぞ!」
パティ「全然違う……ミソも麺もないこのスープはほうとうとは異なるものよ……」
エバンス「えっ違うのか!?」
ミスティ「ユーシリアでもアークサーモンが獲れるのね」
パティ「アークサーモンは広大な海と内陸部の川を往来する回遊魚。ユーシリアの漁港ではどこでも大体獲られているわ。オノゴロの方でもよく獲れると聞くから、本場のほうとうにも入っているかもしれない」
ローガン「パティ殿はほうとうがお好きなのですか?」
パティ「私は正しい知識が好きで、間違った認識が嫌いなの」
*
スライムクロシュ「〜〜♪♪」モニョモニョ モグモグ
ミスティ「美味しい……温まるわ……」
ローガン「うむ……。体の奥底から力が湧いてくるかのようだ」
エバンス「よし! やっぱり美味いもん食うのが一番だな!」
イリス「ふう……。クロシュちゃん、どう? 美味しい?」
スライムクロシュ「〜〜♪♪」モニョニョ
妖精「美味しいって。元気も出たみたい」
イリス「良かった!」
☆美味しいものを食べてクロシュのメンタルが回復しました
☆明日の終わりまで、戦闘コンマに+20の値が加算されます
◇
578 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/02/08(土) 21:56:48.77 ID:DkqjKCqF0
―ユーシリア帝都 郊外
墓地
カラス「カー、カー」バササッ
ローガン「……!」
マーズ「……ローガンか」
ローガン「マーズ指揮官……。なぜここに……」
マーズ「たまに、殉職した騎士や守れなかった者たちの墓参りをしているのだ。お前もたまには……自分の家族の墓参りくらいしに戻って来い」
ローガン「……返す言葉もございません」
マーズ「まあ、今日ここに来ただけでも一歩前進だがな。それとも……何かの決意でも固めに来たか?」
ローガン「!」
マーズ「死を覚悟した鬼人の如き形相だぞ。自分ではわからんか」
ローガン「……それを言うなら……指揮官殿も似たような顔つきです」
マーズ「何……?」
ローガン「明日……精鋭を率いて北の鉱山へ向かわれるのですか」
マーズ「……どこでそれを聞いた」
ローガン「宰相殿より。我々には、この帝都の防衛を依頼されました」
マーズ「……なるほど。受けたのか、その依頼は」
ローガン「……当日の判断でも構わぬとのことだったので、まだ保留しております」
マーズ「そうか」
ローガン「………指揮官殿。先に謝っておきたい」
マーズ「何だ」
ローガン「世界樹の光は私が頂く。悪竜も私が殺す。騎士団の出番はありませぬ」
マーズ「なんだと?」
ローガン「騎士団は明日、国家の防衛に全力を注ぐのがよろしいと宰相殿にお伝え――」
妖精「ローガンっ!!!!」パタパタパタッ
クロシュ「ろ、ローガンさん……!!」トテトテトテ
ローガン「なっ!? 妖精くんと、クロシュくん……!?」
妖精「ちょっと心配になって後をつけてみたら……! なに勝手に一人で死のうとしてんの!!?」パタパタッ
ローガン「いや……死のうとしているわけでは……」
妖精「じゃあこれは何!?」スッ
ローガンのポケットから覗くアボカドスムージー「」ポン
ローガン「……これは、だな……デザートに……」
妖精「ばかっ!!! 一人で死のうとなんてしないでよっ!!!!」
クロシュ「……」オロオロ
ローガン「ぬう……」
マーズ「クク……ローガン、愛されているな」
ローガン「茶化さないで頂きたい。彼女たちは……」
マーズ「一人で死にに行くのはやめておけ。こういう言い方はあまり好きではないが……お前の妻子も、それは望まんはずだ」
ローガン「……」
マーズ「明日の防衛については、私としても前向きに考えて頂けると助かる。ではまた」スタスタ
*
579 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/02/08(土) 21:57:15.06 ID:DkqjKCqF0
妖精「で、何か言い訳はある?」
ローガン「……この毒が決まれば、私一人でも殺れる可能性がある。そう判断した」
妖精「効かなかったらどうするつもりだったの!」
ローガン「………」
妖精「はあ……らしくないよ。そんな分の悪い賭けに突っ込むなんて」
ローガン「だが、悪竜との戦いは危険だ。私としては、君たちを巻き込む方がよほど――」
クロシュ「んーん……。みんなで行った方が……勝てる……!」
妖精「ほーら、クロシュでさえわかる簡単な話だよ。ローガン、あかちゃんスライムよりバカになっちゃった?」
ローガン「むむ……」
妖精「そうと決まれば準備しようか」
ローガン「む……? 準備とは……」
妖精「倒しに行くんでしょ? 悪竜を」
ローガン「!? いや、確かにそのつもりだったが――」
妖精「なら今日行こう。世界樹の光がこっちの手にあれば、明日何が起きても対処しやすいし」
クロシュ「うん!」
「話は聞かせてもらったぜ!!」ザッ
クロシュ「!?」
妖精「えっ誰!?」
ローガン「その声は――」
ノエル「悪竜殺しの強行軍、このノエル・リバーも――」
ミント「われも行く〜!!」ピョン!!
クロシュ「わ!」
ローガン「ぬ!?」
妖精「ミント!?」
ノエル「ちょ、何だこのガキは!?」
ミント「正義の小鬼ミントさまが、へっぽこ騎士に代わってこの国を救ってやるのだ!!」
☆魔法騎士ノエル・リバーが強行軍に加わりました
☆ミントさまが強行軍に加わりました
◇
580 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/02/08(土) 21:57:56.87 ID:DkqjKCqF0
―司書室
妖精「というわけで、今日の内に鉱山に行って決着を付けるよ」
ミスティ「わかったわ」
イリス「実はそうなるかもって思って準備してたんだ」
エバンス「ははっ、イリスちゃんの勘が当たっちまったな」
ローガン「君たち……」
エバンス「旦那よお、水臭いぞ。俺たち仲間だろ?」
イリス「そうですよ! 私たち一蓮托生なんですよ!」
ミスティ「……ローガンさん、前に私の復讐に付き合ってくれようとしたでしょ。だったら私たちにも付き合わせなさいよ」
ローガン「……それでは……背中を任せても、良いだろうか……?」
ミスティ「当たり前でしょう。そうさせろと言っているの」
クロシュ「うん……!!」
ローガン「すまぬ……! 恩に着る……!!」
ノエル「はっはっは、ローガンお前随分良いパーティじゃねえかオイ!」バシッ
ローガン「フッ……私には勿体ないほどだ」
ミント「じゃあわれと入れ替わって!!」
ローガン「それはだめだ」
ミント「ケチ!! ケチジジイ!!!」
イリス「……こ、この子は?」
妖精「付いてくるって……」
エバンス「ええ? 大丈夫なのか?」
ミント「むう? お前たちいまわれをばかにしたか?」ヌッ
エバンス「いや、だってなあ……」
ポンッ!
オオキイデカムカデ「」ワシャワシャ!!
エバンス「うおおぎゃあああああ!!?!?」
イリス「うわあああ!!? ミントちゃんがでっかいムカデに変身してエバンスさんにのしかかった!!!」
ミスティ「ぞっとするわね……」
妖精「まああんな感じで……たぶん私たちにも引けを取らないくらい強いみたいだから……」
*
パティ「なるほど……今日鉱山に向かうのね。一見無茶にも思えるけど、むしろ一番良いタイミングかもしれないわ」
妖精「うん。他にも一緒に来てくれそうな人っていないかな?」
パティ「声をかけてきてみるわ。少し待っていて」
↓1コンマ
01-10 +ロシュ
11-20 ↑+ルクリリ
21-40 ↑+アル
41-60 ↑+ヒューベルト
61-80 ↑+エルザ
81-90 ↑+パティ
91-00 ↑+エリオス
581 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/02/08(土) 22:00:07.42 ID:9azwmwako
みんな来い!!!
582 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/02/08(土) 22:35:50.24 ID:DkqjKCqF0
ロシュ「クロシュちゃん! わたしも行くよ!」ピョンッ
クロシュ「わあ……!」
妖精「王宮の仕事は大丈夫なの?」
ロシュ「分体を残してあるから、全然大丈夫!」
☆森スライムのロシュが強行軍に加わりました
*
ルクリリ「ローガン隊長……! 私もお供致します!!」
ローガン「ルクリリくん! しかし……危険な戦いとなるのだぞ」
ルクリリ「承知の上です……! 私……もう、ローガン隊長を一人にはさせません!」
ローガン「……わかった。それと、私はもう隊長ではない。呼び方は変えた方が良かろう」
ルクリリ「えっ……で、では……ローガン様……?」
ローガン「なぜそうなる」
☆魔法騎士ルクリリ・メウスが強行軍に加わりました
*
アル「聞いたよ。悪の親玉をぶちのめしに行くんだって?」ヌッ
クロシュ「わっ!」
妖精「どこから出てきたの!?」
アル「まあまあどこで良いじゃん。私にも参加させてよ」
ミント「アネゴも来てくれるの!?」
アル「そうだよ。嬉しいだろ?」
ミント「うん!!!!」
ローガン「……失礼だが、君は?」
アル「ん? ただの貧民だよ」
☆アネゴのアルが強行軍に加わりました
*
ヒューベルト「話は聞かせていただきました。悪竜を討滅しに行くとか……」
イリス「ヒューベルトさん!」
ヒューベルト「憎しみを生み出す根源たる悪竜を許すわけにはいかない。魔族の代表として、私も同行させて頂きたい。構いませんでしょうか?」
エバンス「おお、もちろんだぜ!」
ヒューベルト「では共に参りましょう。真なる巨悪を討つ為に――」
☆雷鳥のヒューベルトが強行軍に加わりました
*
583 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/02/08(土) 22:36:43.15 ID:DkqjKCqF0
―北ユーシリア平原 空
ヒュオオオオ――…
風船気球クロシュ「」フヨフヨ モニョモニョ
ロシュ「わああああ〜!! クロシュちゃんすごい〜!!」ピョンピョン
ノエル「き、気球になるなんてアリか……!?」
ヒューベルト「これは……卓越したスライムの力……!」
アル「ミント並にズルい能力だ……」
ミント「よ〜しじゃあわれも――」ピョンッ
ポンッ!
オニヤンマミント「」シュバッ
風船気球クロシュ「〜〜♪」フヨフヨ モニョモニョ
オニヤンマミント「〜〜♪」シュババ
妖精「大きなオニヤンマの姿で並走してる!」
ミスティ「ふふ、なんだか楽しそうね」
ルクリリ「……美しい景色ですね……ローガン様……」
ローガン「うむ……」
ルクリリ「……守りましょう。私たちで、悪竜を討って……」
ローガン「うむ……」
ルクリリ「……」
エバンス「あ〜……」
イリス「ローガンさん……」
ノエル「まあ仕方ねえんだ。あの二人が噛み合わないのは今に始まったことじゃねえし……」
◇
584 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/02/08(土) 23:00:24.63 ID:DkqjKCqF0
―ユーシリア鉱山 入口
風船気球クロシュ「」フヨフヨ トスッ
デロデロ…ポン!
クロシュ「ん……」スト
ロシュ「クロシュちゃん、お疲れさま……!」
ミント「お空を飛ぶのすっごい楽しかった〜!」
ヒューベルト「疲れてはおりませんか?」
クロシュ「へいき……! カボチャスープ、美味しかったから……!!」
イリス「ふふ、良かった!」
アル「さて、そんでこれが――」
坑道の入口「」ゴゴゴゴゴ
ノエル「鉱山の入口ってわけか……!」
ミスティ「……ここからでも強烈なプレッシャーを感じるわ……。悪竜がいるのね、この奥に……」
妖精「そして、世界樹の光もね。でもこの感じは……もしかしたら……」
ローガン「もしかしたら?」
妖精「……悪竜は、世界樹の光を喰らっていないのかも。悪竜のプレッシャーと世界樹の光の波長はそれぞれ別個に感じられる」
エバンス「おっそれならあるんじゃないか!? 勝機ってやつが!」
妖精「もちろんそうでなくても勝つ気ではいたけど、喰らってないのなら都合が良いのは確かだね」
ルクリリ「気を引き締めて参りましょう、ローガン様!」
ローガン「うむ……。あとルクリリくん……様付けはしなくても良いのだが……」
ルクリリ「私が付けたいんです!」
ローガン「そ、そうか……」
☆ユーシリア坑道に突入します
585 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/02/08(土) 23:00:53.04 ID:DkqjKCqF0
というわけで本日はここまでとなります。次回は久しぶりのダンジョン探索、ユーシリア坑道編となります
運命の12日目が目前に迫る中、起死回生の鉱山突入を選んだクロシュ一行。その勇気が吉と出るか凶と出るかは誰にもわからない。坑道の闇は暗く、深く。美味しいものを食べて元気になったあかちゃんスライムを呑み込まんとする大蛇の如く、大きな口を開いて獲物を待ち望んでいる。クロシュは、真なる巨悪を討つことができるのか――
本日は家に戻ったローガン氏が近所のフレンくんから事件の真相を聞いたり、パティ氏に対竜用のスムージーを作ってもらったり、オオキイカボチャスープを食べて元気になったり、ローガン氏が墓参りをしたらマーズ氏と会ったり、大勢の義勇兵を募ってユーシリア坑道に突撃することになったりしたようでした
それでは本日もありがとうございました。次回もよろしくお願いいたします
586 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/02/09(日) 00:22:39.49 ID:4q/3CHT9o
乙でした
クロシュメンタル何とかなっていよいよ悪竜戦…!
ローガンさんはまた捨て鉢症が再発しかかってるけど戻ってきてほしい
587 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/02/09(日) 00:42:48.23 ID:wqkBuF18o
悪竜運良く倒せても世界樹の光を宰相に横取りされる可能性あるよねこれ
鉱山に向かったの知られてるだろうし
588 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/02/09(日) 11:32:39.77 ID:EBnQ+w1SO
数の暴力こそ勝利への道
なおメゾンドクロシュ
589 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/02/09(日) 12:29:09.64 ID:j2zmBlFw0
強行軍のメンバーはこんな感じかな
クロシュ、妖精、エバンス、ミスティ、イリス、ミント、ノエル、ルクリリ、アル、ヒューベルト、リチャード(悪竜討伐に協力すると言ってから)
590 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/02/09(日) 15:40:27.25 ID:j2zmBlFw0
すいません
>>589
あとローガンもそうですね
591 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/02/09(日) 15:53:31.97 ID:b8LpKkr80
スライム類は美味しいものが大好きなので、美味しいものを食べれば元気になるようです
ローガン氏は死にたがる癖がありますが、今回の戦いで彼がどのような道筋を辿るかはまだわかりません。注視していくのが良いでしょう
悪竜をやっつけることができた場合でも宰相という脅威をどうにかできるわけではないので、その点についても考えていく必要があるかもしれません。実際、クロシュ一行が鉱山に向かったことは既に宰相の耳に入っている可能性は高いです
数の力は強いですが、クロシュの夢での戦いは相手が悪かったようです。それはいうなれば、水中でメガロザメを相手取るようなものでした。戦いにおいて数の利は大事ですが、地の利もそれと同じくらいに重要な要素なのでしょう
強行軍のメンバーには、さらに森スライムのロシュちゃんも含まれているようです。なお現状リチャード氏が影も形もないのは、
>>1
が忘れていたからです。申し訳ありません。恐らくすぐに合流することでしょう
592 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/02/09(日) 15:54:28.36 ID:b8LpKkr80
リチャード「待たれよ!!」シュタッ
ローガン「む!?」
妖精「あっ」
リチャード「悪竜退治という大仕事にこの私を置いていくとは、むざむざ死ににいくようなものですな?」ニコニコ
ローガン「すまぬ、忘れていた……」
妖精「いや本当ごめん……。ていうかむしろリチャード的にはこんな危ない橋渡るのは大損なんじゃないの?」
リチャード「ハハハ、逃げ足には自信があります。ダメそうなら皆さんを置いて一人で逃げますのでご安心を」
ノエル「リチャード……相変わらずだな!」
リチャード「お褒めに預かり光栄です。さあ参りましょう、竜退治の伝説を創りに!」
*
593 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/02/09(日) 15:55:26.33 ID:b8LpKkr80
―ユーシリア坑道 踏破率[0/10] 持久力[10/10]
ピチョン…ピチョン…
折れたつるはし「」
割れたヘルメット「」
寂れた線路「」
洞窟トカゲ「」カサカサ
イリス「……なんだか、おどろおどろしいですね……」
ルクリリ「数年前までは盛んに採掘が行われていた場所なんですよ。悪竜が棲み着いてからは誰も出入りできなくなってしまったので、荒れ果てる一方です……」
ノエル「悪竜をブッ倒せば採掘も再開できるし、活気も戻るはずだ」
リチャード「その立役者となる英雄が我々というわけですな」ニコニコ
エバンス「そういえば、ここって空気は大丈夫なのか?」
アル「あ、それ私も気になるかも。毒ガスとか出てないよね?」
ローガン「この坑道が掘られて以来、酸欠や毒ガスによる事故は起きていない。恐らく大丈夫だろう」
妖精「少し淀んでるけど、空気の流れは感じられるよ。酸欠の心配はしなくて良いと思う」
ヒューベルト「妖精の方がいらっしゃると、こういう時に安心できますね」
妖精「検知器扱いは御免だよ」
ミント「おお〜! これかっこいい〜!」バッ
錆びたつるはし「」シャキーン!
ロシュ「わわ……ミントちゃん、危ないよぉ」オロオロ
ミント「危なくないよ〜。そぉれ!」ブンッ!!
岩盤「」ガギンッ
へし折れるつるはし「」ボムギ
ミント「……折れちゃった」
クロシュ「わあ……」
ミスティ「馬鹿力ね……」
↓1コンマ
01-10 踏破率+2、強敵
11-30 踏破率+2、敵襲
31-50 踏破率+2、剛鉄のドリル (本日戦闘時、コンマ+20)
56-70 踏破率+2、パイルバンカー(任意ターン、コンマ+40)
71-90 踏破率+2、ステライト晶石(ボス戦闘時、コンマ+30)
91-00 踏破率+2、???
594 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/02/09(日) 15:56:18.49 ID:PJxuiuRP0
あ
595 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/02/09(日) 16:12:51.70 ID:b8LpKkr80
―ユーシリア坑道 踏破率[2/10] 持久力[9/10]
トコトコ…
ミント「おっ!」トテトテ
アル「ミント〜、遊びに来たんじゃないんだからフラフラしないの〜」
ミント「これ見てこれ見て!」ヒョイ
剛鉄のドリル「」ギラン
ローガン「これは……! 岩盤を穿つ為の道具――ドリル!!」
リチャード「ほう……。機械都市の回転機構を参考にユーシリアの剛鉄で製造した、当時の傑作機ですな。しかし残念ながら回転機構が見当たりません……。それ単品では、ただのねじれた突起にしかなり得ない……」
ルクリリ「回転機構……あっ! ローガン様、その武器を見せてもらっても良いですか!?」
ローガン「む、これか?」
鋼の回転ノコギリ「」ポン
ルクリリ「ふむふむ……ここの軸をこうして、こういう風に合わせれば――」
剛鉄の回転ドリル「」ガシャコン!
ローガン「うおっ!? 私の回転ノコギリが……ドリルに変形した!?」
ルクリリ「即席のものですので、何度も使えばドリル部分は壊れてしまうと思いますが……本日中は保つかと思います。ローガン様、どうかお使いください……!」
ローガン「……わかった。ありがたく使わせてもらおう」ガシャコン!
ミント「む〜! われが見つけたのに〜!!」プンスコ
ルクリリ「ご、ごめんね。これあげるから」
廃材で作ったミニドリル「」ポン
ミント「わあ〜! ありがと〜! ほめてつかわす!!」ピョンピョン
アル「悪いねえ騎士さん。うちの子がワガママ言って」
ミント「ワガママじゃないのだ!!」
☆ローガンが剛鉄のドリルを装備しました
(本日戦闘時、コンマ+20)
↓1コンマ
01-10 踏破率+2、強敵
11-40 踏破率+2、敵襲
41-70 踏破率+2、パイルバンカー(任意ターン、コンマ+40)
71-90 踏破率+2、ステライト晶石(ボス戦闘時、コンマ+30)
91-00 踏破率+2、???
596 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/02/09(日) 16:15:37.83 ID:wqkBuF18o
あ
597 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/02/09(日) 16:31:16.86 ID:b8LpKkr80
―ユーシリア坑道 踏破率[4/10] 持久力[8/10]
ピチョン…ピチョン…
イリス「……ん? この感じは……」
鉱床「」ポン!
ミスティ「うわ! いきなり岩が生えてきたわ!」
妖精「これは……世界樹の光の影響だね。しかもこの岩……」
鉱床「」キラキラ
イリス「星の力を感じる……! もしかして――」
妖精「ステライトみたい」
クロシュ「銀色のスライムちゃんと、同じちから……?」
妖精「そう。せっかくだし少しもらっていこう。使えるものはなんでも使わないと」
ミント「われが掘る!!」タタッ
ミニドリル「」ドガガガッ
ステライト晶石「」ポコン!
イリス「わあ、すっごい高純度!」
妖精「普通の環境じゃ、こんなに純度の高いステライトは滅多に形成されない。世界樹の光が落ちた影響で生まれた不自然な物質とも言える……。これは悪竜との戦いに向けて温存しておこう」
ステライト晶石「」キラキラ
☆ステライト晶石を手に入れました
(ボス戦闘時、コンマ+30)
↓1コンマ
01-10 踏破率+2、強敵
11-50 踏破率+2、敵襲
51-90 踏破率+2、パイルバンカー(任意ターン、コンマ+40)
91-00 踏破率+2、???
598 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/02/09(日) 16:37:17.61 ID:PJxuiuRP0
あ
599 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/02/09(日) 16:59:55.63 ID:b8LpKkr80
―ユーシリア坑道 踏破率[6/10] 持久力[7/10]
スタスタ…
ローガン「……む? これは、杭?」
杭?「」ポン
謎の射出機構「」ポン
リチャード「ほう! これはドリルでも砕けない岩盤を一挙に打ち壊すための大型杭打機――通称パイルバンカー!」
ローガン「パイルバンカーか……!」
ルクリリ「! ローガン様、そちらの盾を少しお貸し頂いてもよろしいですか……!?」
ローガン「ああ、構わないが……」
ルクリリ「では少しお待ちくださいね……。この部分にこうやって取り付けて……こうすれば……」カチャカチャ…
灼鋼のパイルバンカー「」ガシャコン!
ローガン「おお……!」
ルクリリ「即席ではありますが、ローガン様の盾にパイルバンカーを取り付けさせて頂きました。元々の機構上連続使用はできないため、一発限りですが……ここぞという時にお使いください」
ローガン「わかった……!」ガシャコン!
☆ローガンがパイルバンカーを装備しました
戦闘時、コンマ判定のレスにパイルバンカー≠ニ書き込むと、そのターンのコンマに+40が加算されます
一度使うと壊れます
↓1コンマ
01-10 踏破率+2、強敵
11-90 踏破率+2、敵襲
91-00 踏破率+2、???
600 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/02/09(日) 17:00:35.91 ID:MQVJwmUnO
あ
601 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/02/09(日) 17:07:47.41 ID:wqkBuF18o
勝ったな
602 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/02/09(日) 17:08:10.61 ID:b8LpKkr80
良いことがありそうです
↓1コンマ
01-33 レイ
34-66 フメイ&アリシラ
67-99 セイン
00-00 ???
603 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/02/09(日) 17:18:24.73 ID:wqkBuF18o
戦力過多
604 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/02/09(日) 17:18:33.87 ID:4q/3CHT9o
は
605 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/02/09(日) 17:37:02.07 ID:/GwFHQHwO
勝ったな、風呂入ってくる
606 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/02/09(日) 17:41:29.95 ID:NNoVmZ/So
悪竜かわいそう
これ飲んで落ち着いて つアボカドスムージー
607 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/02/09(日) 17:51:27.74 ID:b8LpKkr80
―ユーシリア坑道 踏破率[8/10] 持久力[6/10]
スタスタ…
クロシュ「!」
セイン「久しぶりだ。クロシュとその仲間たち」スタスタ
イリス「セインくん!?」
妖精「うわ!? いきなり現れないでよ!?」
ローガン「君もここに来ていたとは」
セイン「ああ」
ルクリリ「お知り合いの方ですか?」
ローガン「うむ……。世界樹の光を狙う競争相手でもあるが……」
セイン「……それについてだが……今回は、世界樹の光を狙っているわけではない」
ミスティ「え、そうなの?」
セイン「今の僕は、お前たち以外の者に光が渡ることを阻止するよう命令されている」
妖精「じゃあ味方ってこと!?」
セイン「……全面的な味方というわけでもない。詳しくは僕も知らないが、上には上の思惑があるらしい。現状では、お前たちが光を星に還す支援をした方が得だと判断したのだろう」
イリス「そ、そうなんだ……」
エバンス「まあ協力してくれるなら心強いぜ!」
セイン「お前たちが来る前に竜を排除しておこうと思っていたが、二体もいるのは想定外だった。故にこうしてお前たちが来るのを待っていたというわけだ」
クロシュ「わあ……!」
妖精「流石のセインでも悪竜二体同時は厳しい?」
セイン「ああ。だがお前たちと共に戦えば、勝機はある」
☆勇者モドキのセインくんが強行軍に加わりました
*
ロシュ「わあ〜、かっこいいお兄さんだねえ」
クロシュ「うん……!」
ミント「われの方がかっこいいのだ!!」
キャッキャ
セイン「仲間がこんなにも増えていたとは……」
妖精「セインが初めて見る顔は全員悪竜討伐の為に集まった有志だよ」
セイン「そうだったのか」
↓1コンマ
01-10 踏破率+2、強敵
11-90 踏破率+2、敵襲
91-00 踏破率+2、???
608 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/02/09(日) 17:54:50.15 ID:4q/3CHT9o
くっ同時討伐確定?か
まあセインくんいるなら単体だと囲ってボコって終わりそうだしな…
609 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/02/09(日) 18:31:58.55 ID:b8LpKkr80
―ユーシリア坑道 踏破率[9/10] 持久力[5/10]
スタスタ…
ジュエルマジロの群れ「ピャ!!」「ピャーッ!!」
イリス「わっ! あれは――」
妖精「ジュエルマジロ! 鉱物を好んで食べるアルマジロの一種だ!」
ノエル「チッ! ここが閉鎖されてから棲み着いたのか!」
星屑アリの大群「」ワシャワシャワシャ
ミント「わわあ!? アリだ!」
妖精「こいつらは星屑アリ! ジュエルマジロと同じく鉱石を食べる虫だよ! 時々ジュエルマジロと共生関係を築いてるって話だけど――」
ジュエルマジロ「ピャッ!!」ベチンッ
クロシュ「んわっ!」コテッ
星屑アリの大群「」ワシャワシャ
ロシュ「んわわ〜!」モニャニャニャ!
イリス「ああっクロシュちゃんとロシュちゃんが!」
ローガン「彼らの縄張りに入ってしまったようだ!」
セイン「追い払うぞ」スッ
*
☆戦力差により判定なしで撃退に成功しました
*
ジュエルマジロの群れ「ピャ〜ッ!!」ダダダッ
星屑アリの大群「〜〜!」ワシャシャシャッ
ロシュ「お、おわった……?」デロデロ…
イリス「うん、追い払ったよ! もう大丈夫!」
ロシュ「あぅぅ……ごめんなさい……わたし、お手伝いするために一緒に来たのに……」デロロ…
ミント「そういうこともある!!」
アル「ミントの言う通り。気にすることないって」
ロシュ「ありがと……」モニョニョ
スライムクロシュ「〜〜」モニョモニョ モグモグ
ミスティ「……どっちを食べてるのかしら」
スライムクロシュ「〜〜」モニョモニョ
妖精「両方だって」
☆持久力が2回復しました
微かな星屑の力を得て、次回戦闘時コンマ+10が加算されます
*
610 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/02/09(日) 20:19:05.03 ID:b8LpKkr80
―ユーシリア鉱山 深部
赤黒い巨竜「……」zzz
セレスティア「ダークヒーローイリス……やってくれましたわね」
セレスティア「はあ、やっぱり弱者を焚き付けてどうこうなんてまだるっこしい真似をするものではありませんわね。弱者は所詮弱者。強者に蹂躙される以外の役割を持たせるべきではありませんでしたわ」
セレスティア「……少し面倒ですけれど、久しぶりにアレを造ろうかしら。世界樹の光をすこ〜しお借りして……」
セレスティア「おっと……その前に曲者ですわね。騎士団かしら? それとも――」
ローガン「……悪竜のセレスティア・ベールグラッドで間違いないか?」スタスタ
セレスティア「いかにも。あら、あなた……どこかでお会いしました?」
ローガン「いや。私は麓の民一同からの貢物を持ってきたのだ。是非受け取って欲しい、とのことで」スッ
アボカドスムージー「」ポン
ルクリリ「そ、そちらの……大きなドラゴンさんにも、是非……」スッ
アボカドスムージー「」ポン
セレスティア「あら、そういう弱者なりの生存戦略は嫌いじゃありませんわ。お姉様! 貢物ですって!」
赤黒い巨竜「んあ〜?」モゾ
アボカドスムージー「」ポン
赤黒い巨竜「わ〜! あむっ」パクッ
モグモグ…ゴックン
ルクリリ「よ、容器ごと……」
赤黒い巨竜「ん〜……甘くておいしかった。セレスは飲まないの〜?」
セレスティア「わたくしの分も飲んで良いですわよ」
赤黒い巨竜「え、ほんと〜? でへへ、じゃあいただきま〜す」パクッ
モグモグ…ゴックン
赤黒い巨竜「んん〜……おいしかった……。んっ……?」
ギュルギュル…
赤黒い巨竜「……おなか、いたい……」ギュルル…
セレスティア「うふふ、お見事。弱者なりの小細工、うつけのお姉様に通じて良かったですわね!」パチパチ
ローガン「!!」バッ
ルクリリ「ローガン様!」
セレスティア「ですが……わたくしには通じませんでしたわね?」ゴゴゴゴ…
ローガン「くっ!」
シュタッ
セイン「こいつの相手は僕が。お前たちは毒を食った方をやれ」
ローガン「セインくん!」
セレスティア「あら、あなた……勇者モドキじゃありませんの!!」
セイン「……お前は……シノホシのテロリストか。丁度良い。ここで始末する」シャキン
セレスティア「うふふ、あの時の続きですわね!! 面白くなってきましたわ! 今度はちゃんと最期まで果たし合いましょう!」ゴウッ
611 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/02/09(日) 20:21:25.79 ID:b8LpKkr80
ガッ!! ドゴオンッ!!
バギャアッ!! ズガガガガッ!!!
妖精「ローガン! あっちはセインに任せて私たちはこっちの竜を倒そう!」パタパタ
ローガン「ああ……!」
赤黒い巨竜「うぐう……」ギュルギュル…
ローガン「……家族の仇……容赦せん!!」シャキンッ!!
剛鉄のドリル「」ギャルルルルッ!!
赤黒い巨竜「ガアオオオオオッ!!!!」カッ!!
獄炎「」ゴオオオオオオッ!!!!
――戦闘開始 悪竜セレナディア――
★悪竜セレナディアが〈暴食〉を発動!
会心率上昇、さらに会心時相手を一人捕食!!
★戦力差によりセレナディアのコンマ+80!!
★腹痛によりセレナディアのコンマ-20!!
◇自陣(カボチャ+20、トカゲ斬り+10、ドリル+20、ステライト+30、星屑+10)
・パイルバンカー使用可能(1/1)
・不死鳥化できる(1/1)
◇敵陣(戦力差+80、アボカド-20、会心上昇、会心時相手一人即死)
↓1コンマ(合計+30)
01-25 痛恨
26-50 劣勢
51-90 優勢
91-00 会心
612 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/02/09(日) 20:22:34.88 ID:4q/3CHT9o
即死…即死!?
あのあのあの
613 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/02/09(日) 20:25:36.17 ID:HGGQHta1O
判定的に痛恨で即死では
614 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/02/09(日) 21:04:26.60 ID:b8LpKkr80
(悪竜にとっての)会心で即死という意味になります。つまりクロシュたちにとっての痛恨です。ややこしい表記で申し訳ありませんが、このスレではそういう表記の仕方をしているのでご容赦願います
615 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/02/09(日) 21:14:17.54 ID:b8LpKkr80
悪竜セレナディア「ガアアアアッ!!!」
獄炎「」ゴオオオオッ!!!
ロシュ「んわわわ〜〜!!!?」モニャニャ!!
灼鋼の盾「」ガシン!!!
獄炎「」ゴゴゴゴ…!!!
ローガン「浮島国で強化したこの灼鋼の盾……悪竜の獄炎とて溶かせはせん!!!」ゴオオオッ
ミント「ねんぐの納め時だぞ、おおとかげ!!!」
アル「……ようやくお目にかかれた。覚悟しろよ……クソトカゲ野郎」タンッ
ザシュッ!!
悪竜セレナディア「ぎゃおおおおっ!!!」ジタバタ
妖精「ええっ!? アルが……高速で動いて竜を切り刻んでる!?」
ミント「アネゴはつよいのだ! ミントさまの次くらいに!!」
ノエル「おっしゃあ! 騎士団も続けェ!!」シュバッ
ルクリリ「騎士団は私とノエルさんしかいないですよ!!」シュバッ
リチャード「心は今でも騎士団ですよ私は!!」シュバッ
メイス「」ドガンッ!!
降り注ぐ鋼の刃「」シュバババドスドスドスッ!!
蛇腹剣「」ジャギギギッ!!
悪竜セレナディア「ぎゃおおおっ!!」ジタバタ
ヒューベルト「私も続きましょう。魔族を苦しめる原因を作った悪竜を……許すわけにはいかない」バサッ!!
雷鳥ヒューベルト「クエーッ!!!」カッ!!!
目眩ましの雷「」ババリバリバリッ!!!!
悪竜セレナディア「ぎゃおおおっ!!?」バリバリ
ヒューベルト「奴の視界を奪いました。皆さん、追撃を!!」
ローガン「おおおおおおっ!!! 悪竜ゥゥゥ!!!!」シュバッ!!
悪竜セレナディア「ぎゃ……」プスプス
剛鉄のドリル「」ギャルルルルルッ!!!!!
〈会心の一撃!〉
ズギャアアアアアアアンッ!!!!!!
悪竜セレナディア「ぎゃお……」ヨロヨロ…
ドズゥゥゥン――…
ローガン「トドメを刺してやる……!!」ザッザッ
悪竜セレナディア「やめてよぉ……どうして、こんなことするの……」ジワワ
ローガン「貴様……この期に及んで命乞いか……!? 今まで食ってきた人間の数を覚えているのか!?」ザッザッ
悪竜セレナディア「1つしか食べたことないよぉ……。人間、まずいんだもん……」
ローガン「なに……? 嘘を言うな!! 貴様が人型になって人間を食い荒らしていたのはわかっているのだ!!!」
悪竜セレナディア「それセレスだよぉ……。セレスは人間を食い殺して回ってたもん」
ローガン「……」
*
616 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/02/09(日) 21:15:05.50 ID:b8LpKkr80
セレスティア「ぐうっ!!」ベシンッ!!
セイン「あっちは片付いたか。こっちも早く終わらせなければ」
セレスティア「……お姉様……人間如きに遅れを取るとは、情けありませんわね」ヨロッ
セイン「お前も人間に遅れを取っている」
セレスティア「……あなた、自分のことを人間だと思っておりますの?」
セイン「……」
セレスティア「ま、どうでも良いですけれど。あなたとの戦……最高に楽しかったですわ」ヨロヨロ
セイン「僕は楽しくなかったが」
セレスティア「それは残念……。ここで終わっても悔いはないのですけれど……いろいろと殺り残しもありますので、少々見苦しい手を使わせて頂きますわ。ご容赦くださいまし――」シュバッ
セイン「しまった!」
岩盤に突き刺さっている世界樹の光「」ユラユラ
セレスティア「はむっ!」パクッ
カッ!!!!
*
617 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/02/09(日) 22:02:02.84 ID:b8LpKkr80
ドガァンッ!!
セイン「ぐっ……!」ゴロゴロ
ローガン「セインくん!?」
セイン「すまない。まずいことになった」
イリス「………!! こ、この力は……まさか!!!」
星竜セレスティア「みなぎる……ほとばしる……!!! これが星の力……!!! オーッホッホッホッ!!!」ゴオオオオッ!!!!
妖精「ま、まさか……あいつ、星の力を……!!」
悪竜セレナディア「セレス……わたしの光、食べちゃったの……?」ググ
星竜セレスティア「この力は真なる強者にこそ相応しいもの……。お姉様には過ぎたものですわ」ザッザッ
悪竜セレナディア「え……?」
竜角の大槍「」ドズッ!!!!
悪竜セレナディア「が……ぁ……せ、れ……」
ガクッ…
星竜セレスティア「すっかり駄竜になったお姉様には興味が失せました。大好きな鉱物に囲まれてお死になさいまし」ゲシッ
ロシュ「ひっ……」
ノエル「こ、こいつら……仲間だったんじゃないのか!?」
星竜セレスティア「仲間? 惰弱な生物らしい概念ですわね」
ローガン「……一つ聞く。お前は……数年前、人の姿で帝都の人間を殺して回ったことがあるか?」
星竜セレスティア「ああ、そういえばそういうこともしましたわね」
ローガン「……なぜそのようなことをした」
星竜セレスティア「ん〜……なぜと言われても、ただの気まぐれに具体的な理由なんてあると思いますの?」
ローガン「……」ググッ
星竜セレスティア「あなたたち人間だって、なんとなくアリの巣に水を流し込んでして遊んだりするでしょう? それと似たようなものですわ」
ローガン「貴様ァァァァァ!!!!!」シュバッ!!!!
星竜セレスティア「オホホホ!! 嘘ですわ!! 復讐に狂った人間の力を見たかったんですの!!!! あなたのようなね!!!!」ジャキンッ!!
剛鉄のドリル「」ギャルルルッ!!!
竜角の大槍「」グオオオオッ!!!
ガギイイイイインッ!!!!
――戦闘開始 星竜セレスティア――
★星竜セレスティアが〈死線〉を発動!
会心率と痛恨率が大幅に上昇!!
★星竜セレスティアが〈星の力・地〉を発動!
コンマ+200!!
☆セイン参戦により自陣のコンマ+100!!
☆リチャードが〈雷速思考〉を発動!
毎ターン終了時にコンマ+10が累積!
◇自陣(カボチャ+20、トカゲ斬り+10、ドリル+20、ステライト+30、星屑+10、セイン+100)
・パイルバンカー使用可能(1/1)
・不死鳥化できる(1/1)
◇敵陣(+200、会心痛恨上昇)
↓1コンマ(合計-10)
01-25 痛恨
26-50 劣勢
51-75 優勢
76-00 会心
618 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/02/09(日) 22:03:57.16 ID:j2zmBlFw0
あ
619 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/02/09(日) 22:32:05.45 ID:b8LpKkr80
竜角の大槍「」ゴウンッ!
剛鉄のドリル「」ガインッ!!
ローガン「ぐあああああっ!!」ドガッ
イリス「ローガンさん!!」
星竜セレスティア「雑魚の余所見は不快ですわ」ヌッ
竜角の大槍「」ドズッ
イリス「あ……か……」
ドサッ
ミスティ「イリスっ!!!!」
ノエル「この野郎!!」ジャッ
星竜セレスティア「雑魚は引っ込みなさい」ブンッ
ノエル「ぐああああっ!」ドガッ
セイン「」シュバッ
星竜セレスティア「やはり貴方以外は雑魚しかいないようです。せっかく星の力を手にしたのにこのままでは興ざめ……わたくしを楽しませなさい!!」
セイン「黙れ……!」
鋼の剣「」シャッ
竜角の大槍「」ギンッ!
溶ける鋼の剣「」デロデロ…
セイン「!」
星竜セレスティア「……あなた自身が強くとも……そのようなナマクラでは勝負になりませんわね。本当に残念ですわ……」ブンッ!
ドガッ!!
セイン「くっ……!! このままでは……!!」ズザザッ
星竜セレスティア「はあ……思ったよりつまらない。もう終わりに致しましょう」スッ
竜角の大槍「」ブブブブブンッ!!!
炎の竜巻「」ギュオオオオオオッッッ!!!!
ルクリリ「きゃああああっ!!」メラメラ
ミント「ぎゃああああ!!」メラメラ
アル「くそお……」メラメラ
ロシュ「あ、あつ……」デロデロ…
星竜セレスティア「……この力があれば国を滅ぼすのも容易いですわね。予定を前倒しにして――」
不死鳥クロシュ「コケコッコーッ!!!!」カッ!!!!
星竜セレスティア「!?」
再生の炎「」ゴオオオオッ!!!!
打ち消される炎の竜巻「」シュウウウ――
デロデロ…
スライムクロシュ「」デロロ…
620 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/02/09(日) 22:32:31.65 ID:b8LpKkr80
星竜セレスティア「不死鳥……いや、スライム……!? しかしこれは――」
ローガン「貴様……許さんぞ……!!」ザッ
イリス「やってくれたなぁ……!!」ザッ
セイン「……借りを返させてもらう」ザッ
リチャード「見えてきましたよ……あなたの動きが!!」ヌッ
星竜セレスティア「フフフ……オーッホッホッホ!!!! 前言撤回、面白くなってきましたわ!!!」
☆クロシュが〈再生の炎〉を発動!!
味方全員を復活させ、このターンのコンマ+30!!
◇自陣(カボチャ+20、トカゲ斬り+10、ドリル+20、ステライト+30、星屑+10、セイン+100、炎+30、雷速思考+10)
・パイルバンカー使用可能(1/1)
・もう不死鳥化できない(0/1)
◇敵陣(+200、会心痛恨上昇)
↓1コンマ(合計+30)
01-50 敗北
51-75 優勢
76-00 会心
621 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/02/09(日) 22:35:21.57 ID:2yyspRcl0
パイルバンカー
622 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/02/09(日) 23:11:01.54 ID:b8LpKkr80
星竜セレスティア「」シャッ!
竜角の大槍「」シュビビッ!!
リチャード「うおおおおっ!!!」サササッ!!
星竜セレスティア「あら、貴方何者ですの?」
リチャード「ハッハッハ! 通りすがりの大富豪ですが!?」
雷の残像「」バチッ―
星竜セレスティア「雷速移動! 面白い大富豪もいたものですわね!」シュビッ
蛇腹剣「」ガギィンッ!!
竜角の大槍「」ドスッ!!
リチャード「死角を取ったと思ったのですが……まだ読みが甘かったようですな」ゴフッ
ミスティ「でも隙はできたわ。凍てつけ、悪竜!!」カッ!!
瞬間冷凍「」ガギンッ!!
星竜セレスティア「つめたっ!! しかしこの程度の冷気でわたくしを止められると――」
ステライト晶石「」ブンッ!!
星竜セレスティア「がっ……!?」ドガァッ
セイン「剣がなければ、石で殴れば良い」ザッ
ミスティ「一瞬とはいえ凍った体を砕かれるのは堪えるでしょう! イリス、今よ!!」
イリス「うん! セインくん、その石を悪竜に!!」
セイン「!」ブンッ!!
ステライト晶石「」ベシッ
イリス「弾けろ!! 星光のスターライト!!!!」カッ!!!!
輝くステライト晶石「」キィィィン―
星竜セレスティア「くっ――」
ドガァァァァンッ!!!!
エバンス「さらに爆風を土壁で閉じ込める! 逃げ場はないぞ!!」
土塊「」ボゴンッ!!
星竜セレスティア「ふ、ふふ……オーッホッホッホッホッ!! 最高ですわあ!! もっともっと、わたくしを楽しませ――」
ローガン「黙れ」
灼鋼のパイルバンカー「」ジャキッ
星竜セレスティア「――」
ドズンッ――
*
623 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/02/09(日) 23:14:31.00 ID:b8LpKkr80
ローガン「……」
星竜セレスティアの遺骸「」
世界樹の光「」ポウ…
イリス「あ……世界樹の光が……」
妖精「……それじゃあ、この光を星に還すよ」
セイン「ああ」
妖精「――」スッ
星の内側に溶けていく世界樹の光「」スゥ―
ロシュ「えっと……これで、終わった……の……?」
ミスティ「ええ……。これで……ユーシリアを襲う大地の異常は終わるはず。そうよね、妖精」
妖精「うん……。すぐに良くなるわけではないけど……おかしくなっていた大地は、少しづつ元に戻っていくと思う」
ノエル「……ふう。一件落着か」
ヒューベルト「……しかし、魔族たちの予告と……もう一体の悪竜が、まだ残っています」
ルクリリ「えっ!?」
悪竜セレナディア「」グッタリ
ミント「ぐったりしてる……」ツンツン
アル「……はあ。こっちの悪竜は人間を食い荒らしてたわけじゃないのか……」
エバンス「でも、こいつも数年前に国を荒らしてたんだろ?」
ローガン「……ああ」
スライムクロシュ「……」
どうしよう
↓1〜 先取2票
1.ローガンたちがもう一体の悪竜にトドメを刺すのを黙って見ている
0.自由安価(票数は内容ごと)
624 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/02/09(日) 23:16:03.09 ID:PJxuiuRP0
0食べてクロシュメゾンズに加える
625 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/02/09(日) 23:17:07.63 ID:wqkBuF18o
↑
626 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/02/09(日) 23:17:14.07 ID:j2zmBlFw0
1
627 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/02/09(日) 23:18:15.25 ID:c9KU5MWKO
1
家族の仇だから
628 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/02/09(日) 23:48:52.22 ID:b8LpKkr80
スライムクロシュ「〜〜」モニョモニョ
妖精「えっ? いや、まあ……一応ローガンに聞いてみるよ」
ローガン「む、何だ?」
妖精「クロシュが、そっちの悪竜を食べても良いかって」
ローガン「……ま、まあ良いのではないか? そちらの竜ならば」
スライムクロシュ「〜〜」モニョニョ
妖精「……一応ローガンの仇だから、その辺りは気にしてるみたい」
ローガン「……私の家族の仇は、パイルバンカーで貫いた方だ。あちらの竜は……正直、クロシュくんにも食べて欲しくないな。あの竜の血肉がクロシュくんの中で生き続けるというのは少し気分が悪い」
妖精「なるほどね……。クロシュ、そっちの竜は食べても良いって」
スライムクロシュ「〜〜」モニョニョ
モニョモニョ…
セレナディア「んえ……スライム……?」
スライムクロシュ「〜〜」モニョモニョ
セレナディア「……わたしも食べられる側かあ……。まあ、そういうこともあるよねぇ……」
モニョモニョ…モグモグ…
セレナディア「セレスのばか……鉱石の美味しさもわからないおばかさんだから、仕方ないかぁ……」
モニョモニョ…モグモグ…
セレナディア「んっ……きみ、食べるのお上手だねぇ……」
モニョモニョ…モグモグ…
セレナディア「………おなか……すいた、な…………」
モグモグ…ゴックン……
☆世界樹の光(地)を星に返しました(3/5)
☆セレナディアを食べました
竜の力を取り込み、全体的に少し強くなりました
クロシュの夢の世界にセレナディアが棲み着きました
――ユーシリア鉱山 踏破完了――
↓1コンマ ダンジョンクリアボーナス
01-60 ステライト鉱石
61-90 ステライト晶石
91-00 ステライト結晶
629 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/02/09(日) 23:51:41.46 ID:L1yiESGYO
結晶こい
630 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/02/09(日) 23:59:08.15 ID:b8LpKkr80
ふつうの純度のステライト鉱石の入手が決定したところで、本日はここまでとなります。ふつうの純度でも人間市場における価値はものすごく高いのでご安心できます
ユーシリア鉱山での激闘を終え、世界樹の光を一つ星へと戻したクロシュ一行。ローガンはついに家族の仇を討ち、一つの区切りを付ける。かくして、混沌をもたらす悪竜たちはその生を終えたのでした
しかし実のところ、ユーシリア帝国における全ての問題が解決したわけではないようです。宰相を乗っ取った者の暗躍は未だ続き、審判の日とかいう何か危なそうな日もまだ訪れておりません。一体これから先何が起きるのか。激闘を終えて疲れ気味のクロシュに何ができるというのか――
それでは本日もありがとうございました。次回は土日となりますが、もしかしたら火曜日の祝日に更新できるかもしれません。よろしくお願いいたします
631 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/02/10(月) 00:30:02.95 ID:k6p0bGQOO
乙でした。セレスティアの死でシノホシのメンバーも何かしら動くのだろうか?
632 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/02/10(月) 06:55:53.27 ID:nbQ4Sxuo0
乙です。
そういえばセレスティアの奪った勇者の剣って回収できたのかな?
633 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/02/10(月) 14:20:03.80 ID:J4hF7rlgO
乙
んわんわ言ってるロシュちゃんかわいい
虫とか炎は相性的に苦手そうだし仕方ないね…
634 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/02/11(火) 03:48:46.03 ID:L+SAjZfX0
乙です
セレスティアは世界樹の光を手に入れたまま逃げればシノホシ陣営に世界樹の光が手に入れたことになるのに。
635 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/02/11(火) 09:57:31.22 ID:GdwShwkmo
とりあえず世界樹の光と魔王の力が合わさること回避できたなら宰相の優先度下がったなって、審判の日だけ考えればいいか
636 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/02/11(火) 12:15:01.71 ID:dCdQaA+UO
乙
そういやシノホシの拠点ってフレメアが見つけた廃墟の豪邸になるのかな。
637 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/02/11(火) 17:07:43.56 ID:Dm3lbe7X0
セレスティア氏の死が今後どのような影響を及ぼすかはまだわかりませんが、シノホシの方々にとって無視できない事態なのは間違いないでしょう。動向を注視していくのが良いかもしれません
これはネタバレですが、今日の更新で勇者の剣を回収するかと思います。強い武器ではありましたが、なかなか活躍の機会には恵まれていないようです
ロシュ氏は森スライムなので、アリに集られたり火で焼かれたりするのは苦手なようです。今回は少々穀潰しっぽく見えてしまったかもしれませんが、彼女は元々戦いが得意ではないようなので、戦い以外の場面での活躍をご覧頂けるとさいわいに思います
セレスティア氏は戦いが大好きなので、世界樹の光だけ奪ってトンズラするという選択はほぼありえませんでした。シノホシに対する忠誠心とかもないので、シノホシの仕事と自分の楽しみが競合する場合、迷わず自分の楽しみを優先するようです
世界樹の光は無事に星に還ったので、最大の懸念点は解消されたと言っても良いでしょう。あとは審判の日とやらに向けて気を付けていくのが良いと思われます。宰相も光を取り逃がしてすっかり意気消沈しているかもしれません
シノホシの拠点がどこにあるかは今のところ不明です。フレメア氏が勝手に居座っている廃城は、セイントレア王国の辺境に打ち捨てられたただの古い城ですが、実際のところフレメア氏が勝手に占拠しているだけでシノホシの拠点というわけではないようです
638 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/02/11(火) 17:08:34.71 ID:Dm3lbe7X0
―ユーシリア坑道 深部
イリス「……はっ!」
爆発四散したステライト晶石の残骸「」
イリス「あ、あああ!! き、貴重なステライト晶石が!!!!」
妖精「まあ、あの爆発が最終的に悪竜を貫く大きな隙を作ったわけだし……」
イリス「そうだけど!」
ミスティ「イリス自身が爆発させたんじゃない……」
イリス「そうだけど!!」
セイン「……」スッ
ステライト鉱石「」ポン
イリス「えっ!」
セイン「道中で見つけたものだ。先ほどのものより純度は劣るが……これが代わりというわけにはいかないか?」
イリス「そ、そんな!! でも、それはセインくんが見つけたもので――」
セイン「元々、お前たちに渡すつもりでいた。世界樹の光を追うお前たちにとって、ステライトは有用かもしれないと思ったんだ」
イリス「!!」
妖精「有用と言えば有用かも。これ自体が協力な星属性を秘めた石だし」
セイン「なら受け取れ」
イリス「ありがとう……本当にありがとう、セインくん!」
☆ステライト鉱石を手に入れました
◇
ミント「なんかないかな〜」トコトコ
アル「竜退治した直後だってのに元気だねえ……」
ミント「ミントさまは最強なのだ!」
アル「今回はあんま役に立ってなかったんじゃない?」
ミント「う、うるさい! みんなにてがらを譲ってやったのだ!!」
アル「はいはい……ん? あれは……」
坑道の隅に捨てられた赤き勇者の剣「」キラキラ
ミント「わ〜かっこいい剣! あれミントの!!」トテトテ
アル「……どっかで見たことある気がするけど……何だっけ、あの剣」
ミント「わっは〜!」
赤き勇者の剣「」シャキーン!
639 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/02/11(火) 17:09:08.06 ID:Dm3lbe7X0
ヒューベルト「……ん? それは……皇帝の剣!? ミント、それをどこで?」
ミント「拾ったのだ!」
ヒューベルト「……大変申し上げにくいのだが……それは、皇帝陛下にお返しした方が良いかもしれない」
ミント「え〜?」
ノエル「なんだ、何があっ……た……!?」
ルクリリ「あっ……赤き勇者の剣!!?」
ミント「へへ〜良いだろ! ミントさまのだよ!」
ノエル「いや、それは皇帝陛下のものだぞ!」
ルクリリ「ミントちゃん……悪いのだけれど、その剣は皇帝陛下にお返ししなきゃならないの……」
ミント「ええ〜? なあにそれ、意味わかんない」
アル「……ミント、返した方が良いよ。下手するとお尋ね者になっちゃう」
ミント「アネゴもミントの敵をするの!?」
アル「うーん……正直に言うと、私もちょっと気に入らないけど……そうしないと、ミントが悪者扱いされちゃうんだよ」
ミント「む〜! われは悪竜をやっつけた正義のひかりぞ!!」
ロシュ「わわ……なんか、揉めてる……?」モニョ
ミスティ「勇者の剣がどうとかこうとか……」
妖精「あ〜……ミントにとっては自分が先に見つけたものだから、納得いかないだろうね」
ローガン「……ルクリリくん、金属魔法で模造品を作れないか? 鋼は私が用意する」
ルクリリ「えっ、勇者の剣の模造品を……!? 不敬にならないでしょうか……」
ローガン「こんなところで剣を巡って揉める方が不敬だろう」
ルクリリ「それもそうですね……。では――」
ローガン「うむ。頼む」コォォォ―
鋼の塊「」ポン!
ルクリリ「では、失礼します」コォォォ―
ググググ…ポン!
赤き勇者の模造剣「」キラキラ
ルクリリ「ミントちゃん! これと交換しない?」
ミント「む〜……。それ、なんかよわそう……」
ルクリリ「うっ……。まあ、本物に比べると実際弱いけど……」
ヒューベルト「ミント。交換するなら、船旅ビスケットを十缶ほど差し上げますよ」
ミント「ほんと!!? じゃあする!! 交換!!!」
赤き勇者の剣「」ポン
赤き勇者の模造剣「」ポン
ミント「船旅ビスケット♪ 船旅ビスケット♪」
赤き勇者の模造剣「」シャキーン!
ローガン「……なるほど、食べ物で釣れば良かったのか……」
ルクリリ「でも、食べ物だけでは納得できなかったと思います!」
☆赤き勇者の剣を回収しました
◇
640 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/02/11(火) 17:10:16.09 ID:Dm3lbe7X0
スタスタ
セイン「……!」シャッバシッ
変な虫?「」ジタバタ
妖精「……ん? セイン、何それ?」
セイン「……テンペスターの観測機械だ。何者かに覗き見られていたらしい」
エバンス「マジか。やっぱあれか、宰相か?」
セイン「わからない。だがテンペスターの機械は今や世界中に輸出されている。気を付けた方が良いだろう」
変な虫?「」ジタバタ
スライムクロシュ「〜〜」モニョモニョ
セイン「……食べたいのか?」
スライムクロシュ「〜〜」モニョニョ
セイン「なら食べると良い。美味くはないと思うが……」
変な虫?「」ジタバタ
バックン!
モニョモニョ…モグモグ…
◆
―ユーシリア王宮 宰相の部屋
映像水晶「」バックン! モニョモニョ…モグモグ…
プツン――…
宰相「あっ……!」
宰相「……」
宰相「……まさか、あんな烏合の衆が悪竜を討滅するなんて………」
宰相「星の力が……。世界を救う希望が……」
宰相「……そもそも、あの金髪の少年は何者なの……!? あの少年さえいなければ……!!」
夢想の女神『残念だったね……。あなたの企みはもう終わり。大人しく諦めて、その体も自由にしてあげたら』
宰相「……ふざけるな……。諦められるもんか……!! それなら今度は、オノゴロに落ちたっていう最後の光を――」
ガチャッ!
騎士「休憩中申し訳ありません! 緊急事態です!!」
宰相「!!? な、何……!?」
騎士「国中に、頭部が竜の頭骨になっているスケルトン……竜牙兵が現れ、人民を襲っている模様!!」
宰相「なんですって!?」
騎士「また、それに便乗してか一部の魔族が竜の鱗や爪などを持って暴れています! 現在、騎士団はマーズ指揮官の指示で対応に当たっております!」
宰相「わ、わかりました。引き続きマーズ指揮官の指示に従って対処を。私もすぐに向かいます」
騎士「はっ! それでは失礼します!」ダダッ
宰相「審判の日は明日じゃなかったの……!? 悪竜が死んだから!? それともこれは審判とは関係ない出来事!? ああもう……!! なんで私が宰相の時に……!!」
夢想の女神『嫌ならやめれば良いのに……』
宰相「うるさい!! 竜牙兵なんて全員永遠に眠らせてやる……!!」ザッ
◆
641 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/02/11(火) 17:11:29.97 ID:Dm3lbe7X0
―北ユーシリア平原 空
風船気球クロシュ「」フヨフヨ モニョモニョ
セイン「気球にもなれるのか。少し見ない間にできることが増えたようだ」
イリス「セインくんはこれからどうするの?」
セイン「審判の日というものが気になる。その日を終えるまではお前たちと行動を――」
地上の農村「」ワー キャアアア タスケテクダサイ!!
ノエル「なんだ!? 悲鳴が聞こえたぞ!」
ルクリリ「下の村からです!」
妖精「クロシュ! 降下できる!?」
風船気球クロシュ「!」モニョニョ!
*
―北ユーシリア平原 農村
竜牙兵A「」カタカタ トコトコ
女性「来ないで!!」
幼女「ひゃ……」
竜牙兵A「」カタタッ!
骨の剣「」ブオンッ!!
女性「いやああああああ!!!」
ガギンッ!!
魔族の暴徒A「くっ……!」ギギギ
女性「あ……貴方は……!」
幼女「魔族のおじちゃん!」
魔族の暴徒A「早く逃げろ!! 人間をいつまでも守ってやれるほど暇じゃねェんだ!!」ギギギ
女性「で、でも……!!」
魔族の暴徒B「大丈夫だぜ! 兄貴はつええし、オレも加勢すりゃ一対二だかんな!」ザザッ
幼女「わあ!」
魔族の暴徒B「おらァ死ねィ骨野郎!」ブンッ!
バギャッ!
魔族の暴徒B「ぐわっ……!?」ドサッ ドクドク…
女性「えっ――」
魔族の暴徒A「おいどうした!? 何が――」ギギギ
竜牙兵B「」ヌッ
竜牙兵C「」ヌッ
竜牙兵D「」ヌッ
女性「いや……いやあああああ!!!」
ヒュルルッ―
ドッギャアアアアアンッ!!!!
砕け散る竜牙兵たち「」バラバラ
女性「え、え……!?」
風船気球クロシュ「」モニョニョニョ!! ストッ!
ノエル「騎士団だ! 救援に来たぞ!」シュタッ
イリス「怪我をしている方はこちらへ! 回復魔法をおかけ致します!」
魔族の暴徒A「騎士、だと……!?」
◇
642 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/02/11(火) 17:12:17.74 ID:Dm3lbe7X0
砕いた竜牙兵の骨「」バラバラ
エバンス「粗方砕いたか?」
ヒューベルト「空から一回りしてきましたが、もう敵の気配はありません」バサッ
ミスティ「頭が竜のスケルトン……初めて見たわ。何なの、こいつら?」
妖精「これは恐らく竜牙兵。竜が使役する為に作るアンデッドの一種なんだけど……」
ローガン「まさか……悪竜か!?」
妖精「悪竜は死んだ。でもこいつらからは悪竜の邪気が感じられる……。多分、審判の日に備えて準備しておいたのが……奴が死んだことで、地上に溢れ出したのかも」
ノエル「んだと!? 帝都は大丈夫なのか!?」
妖精「し、知らないよ! 帝都は騎士も兵士も多いから他よりは大丈夫だと思うけど……」
アル「それなら逆に帝都に戦力を集中させるんじゃない? 私が悪竜ならそうする」
妖精「……確かに」
ノエル「ッ! 気球を出してくれ! 早く帝都に戻らねえと!!」
クロシュ「う、うん」
女性「あ、あの……!」
ノエル「ん?」
女性「お急ぎのところ、ありがとうございました……!」ペコッ
魔族の暴徒A「……ありがとう。助かった」ペコ
魔族の暴徒B「騎士もたまには良いことすんだな! 見直したぜ!!」
幼女「がんばえ〜!」
ノエル「お、おお……。どういたしまして……」
ヒューベルト「人と魔族が……一緒に……」
ロシュ「ありがとう……。がんばるね……!」モニョニョ
◇
643 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/02/11(火) 17:14:48.72 ID:Dm3lbe7X0
―ユーシリア帝都
竜牙兵の群れ「」カタカタ
騎士たち「うおおおお!!」ババッ
ガギンガギンッ!!
ドガアンッ!! ドグシャアッ!!
マーズ「斬撃と刺突は効果が薄い! 鈍器を使え!!」
騎士たち「はっ!!」
エルザ「はぁぁ!!」
白い弓「」ググググッ
サージェス「おいエルザ隊長聞いてなかったのか!? 弓矢じゃあいつら骨野郎にゃ――」
エルザ「だあっ!!」バシュウッ!!
光の矢「」ドギュウウンッ!!
砕け散る竜牙兵の群れ「」ドッギャァァァアンッ!!
エルザ「今何か言いましたかサージェスさん!?」ジャキッ
サージェス「……いや。なんでもねえ」
☆エルザが〈英雄の弓〉を発動!
自陣のコンマ+10!! さらに優勢時戦力を1回復!!
◇ユーシリア戦力[10/10]
◇竜牙兵団の戦力[?/?]
↓1コンマ(合計+10)
01-50 劣勢 ユーシリア戦力-3
51-90 優勢 竜牙兵団の戦力-3
91-00 会心 竜牙兵団の戦力-6
644 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/02/11(火) 17:16:30.04 ID:Zi2E3v3Wo
あ
645 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/02/11(火) 18:12:58.54 ID:Dm3lbe7X0
ドガァンッ!! ボムギッ!!
ベゴハァッ!! ドギュオオンッ!!!
宰相「こ、こんな市街にまで……!」タッタッタッ
宰相「フン……! 骨だろうとゴーレムだろうと……動く者は皆、夢を見る。夢を見るなら、私の敵ではない……!!」ゴゴゴゴ―
宰相「さあ、永遠に眠れ!!」カッ!!
竜牙兵の群れ「」カタカタ トコトコ
宰相「えっ……!? 私の力が、喰われ――」
竜牙兵「」カタカタ
宰相「ひっ……」
竜牙兵「」カタカタ
骨の剣「」グオオッ
ガギンッ!!
宰相「あ、あ……?」ヘナヘナ ペタン
使い魔「おおっと〜!」ギギギ
宰相「あなたは……パティの、使い魔……?」
パティ「悪竜は夢をも喰らう。そして竜牙兵には、主人の力が備わる」スタスタ
宰相「パティ……!」
パティ「そんなことも知らなかったのかしら? 宰相……いえ、夢魔」
宰相「……!」
*
646 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/02/11(火) 18:13:51.44 ID:Dm3lbe7X0
竜牙兵の群れ「」カタカタ トコトコ
サージェス「こんな時にあのメイス馬鹿のノエルはどこ行ったんだ!? くそっ、こんな鈍重な武器スマートな俺にゃ向いてねえんだよ!」
メイス「」ブンッ スカッ
竜牙兵「」カタカタ
サージェス「おわあ!?」ドテッ
竜牙兵「」カタカタ
骨の剣「」ブオンッ!!
サージェス「アアアアアアアア!!!?!?」
ガギンッ!!
白髪の老人「やかましいぞ、サージェス」シャッ
大太刀「」ビッ
竜牙/兵「」スパッ
サージェス「リュウゼン教官!? 引退して死んだはずじゃ!!」
白髪の老人→リュウゼン「勝手に殺すでない!」シュババッ
スパスパスパッ―
サージェス「ったく……退役した身で張り切っちゃって……。助けてくれたことに感謝はしますが……」
リュウゼン「感謝などいらん! 早く立って戦え!!」
サージェス「へいへい」
*
647 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/02/11(火) 18:17:00.57 ID:Dm3lbe7X0
マーズ「まずいな……痛みも死も恐れない骨の軍団というのは最悪に厄介だ……!」
亡霊エドワード『くそ、眺めているだけの戦いがこれほどまでに歯がゆいものだとは……! マーズ、なんとかして私を蘇らせろ!!』
マーズ「無茶を言うな!!」
パトローラ「お兄様が戦場に出張る必要などありません! お戻りください!」タタタッ
エリオス「駄目だ! 帝都が戦場になっている時に、王宮に引きこもって震えている皇帝など聞いたことがない!!」タッタッタッ
マーズ「エリオス皇帝陛下!」
エリオス「マーズ指揮官! 状況は!?」タタッ
マーズ「率直に申し上げると、非常にまずい! 一見五分ですが相手の兵力は底が知れません。一瞬でも傾けば、一気に押し切られる可能性があります!」
エリオス「なんだって……!!」
マーズ「……パトローラの言を支持するわけではありませぬが……貴方の命が失われれば、この国はさらなる混迷に陥ってしまう。最悪の事態に備え、脱出の用意を」
エリオス「馬鹿な!! 帝都の民を見捨てて逃げられるものか!! そんなことをするくらいなら俺もこのメイスで――」
ドズウウウウンッ!!!!
ドラゴンゾンビ「 ギ ャ オ オ … … 」ズン… ズン…
不浄の炎「」ゴオオオッ!!!!
騎士たち「ぐわあああ!!」メラメラ
騎士たち「ぎえあああ!!」メラメラ
騎士たち「アババーッ!!」メラメラ
マーズ「……あんなものまで」
パトローラ「お兄様……!! 賢明な判断を……!!!」
エリオス「しかし……俺は……!!!」
★ドラゴンゾンビ参戦により竜牙兵団のコンマ+30……!!
◇ユーシリア戦力[7/10]
英雄の弓+10、優勢時戦力+1
◇竜牙兵団の戦力[?/?]
ドラゾン+30
↓1コンマ(合計-20)
01未満 痛恨 ユーシリア戦力-6
01-50 劣勢 ユーシリア戦力-3
51-90 優勢 竜牙兵団の戦力-3
91-00 会心 竜牙兵団の戦力-6
648 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/02/11(火) 18:18:19.00 ID:FjOOBO9+0
あ
649 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/02/11(火) 18:18:31.29 ID:YF5X9VulO
あ
650 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/02/11(火) 18:33:07.78 ID:dCdQaA+UO
クリティカルは補正無視?
651 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/02/11(火) 19:41:41.60 ID:Dm3lbe7X0
エリオス「メイスを貸せ!」バッ!
メイス「」ジャキッ!!
マーズ「血迷ったか!!」
エリオス「あんなものがいるからこそ――俺が背を向けるわけにはいかないだろうが!!」シュバッ
パトローラ「ああっお兄様ぁ!!」
エリオス「うおおおおおっ!!」シュタタタタッ
メイス「」ブンブンブンブンッ!!
砕かれる竜牙兵たち「」バギャギャギャッ!!
騎士たち「!? 今のは――皇帝陛下!?」
騎士たち「ええっ!? 嘘だろ!?」
騎士たち「今の皇帝って能無しのお飾りなんじゃ――」
エルザ「違います! エリオス様は、本当はすごくちゃんとしてて……!!! って、エリオス様!!?」
エリオス「はぁぁぁぁ!!!」シュバッ
ドラゴンゾンビ「 グ ル … … ? 」
エリオス「砕けろォォォォ!!!!」
メイス「」グオオオオオッ!!
ゴンッッッッッ!!!!
ドラゴンゾンビ「 … … 」
パトローラ「ああっ……傷一つ付いていない……!! あんなただのメイスで、あの巨大なドラゴンゾンビを倒すなんで無理なんです!!」
ドラゴンゾンビ「 ギ ャ オ … … 」ガパッ
エリオス「はっ――」
不浄の炎「」ゴオオオオッ!!!!
エルザ「エリオス様ァァァァァ!!!!」
パトローラ「お兄様ァァァァァ!!!!」
焦げエリオス「ぐっ……まだ、だ……!!」ググッ
ドラゴンゾンビ「 … … 」
骨の竜腕「」ブンッ
エリオス「がっ!!」ベシッ
パトローラ「ああっお兄様が!!」
エルザ「地面に押し付けられて、潰されちゃう!!!」
ドラゴンゾンビ「 ギ ャ オ オ … … 」グググ
エリオス「う、ぐおおおおおっ!!!」
スパッ――
骨の/竜腕「」ボトッ
エリオス「!?」
光メイド剣士クロシュ「」シュタッ
光刃メイドブレード「」ヴン…
652 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2025/02/11(火) 19:42:25.57 ID:Dm3lbe7X0
エリオス「君は……緑の国の――」
ロシュ「エリオスさま!!」ピョコン
エリオス「ロシュ!?」
ロシュ「みんなで、取り返してきたよ……!!」スッ
赤き勇者の剣「」ポン!!
エリオス「こ、これは――!!」
妖精「あなたがこの国の皇帝だってことを、その剣で証明するんだ!!」パタパタ
エリオス「――ああ!!」ガシッ
赤き勇者の剣「」カッ――!!!!
ゴウッ!!!!
ズバァッ!!!!
〈会心の一撃!!〉
ドラゴ / ンゾンビ「 ギ ャ オ … … 」グラッ…
ドズゥゥゥゥン――…
エリオス「――反撃開始だ!!」
☆エリオスが〈勇帝の炎〉を発動!
会心率が上昇し、コンマが味方の人数の応じて上昇(最大100)!!
☆クロシュら参戦によりユーシリア軍のコンマ+100!!
★新たなドラゴンゾンビが4体出現!竜牙兵団のコンマ+120!!
◇ユーシリア戦力[8/10]
勇炎+100、クロシュたち+100、英雄の弓+10、優勢時戦力+1
◇竜牙兵団の戦力[4/10]
ドラゾン+120
↓1コンマ(合計+90)
01-50 劣勢 ユーシリア戦力-3
51-90 優勢 竜牙兵団の戦力-3
91-00 会心 竜牙兵団の戦力-6
653 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/02/11(火) 19:44:10.91 ID:GdwShwkmo
あ
654 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/02/11(火) 19:47:48.17 ID:Zi2E3v3Wo
会心確定のところ素クリで超えていくのあっついなぁ!
655 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/02/11(火) 19:54:31.73 ID:YF5X9VulO
>>647
−20だから会心じゃなくて優勢じゃないの?
656 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/02/11(火) 20:06:14.50 ID:L+SAjZfX0
会心にしたら−20の意味ないのでは。
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