【安価・コンマ】力と魔法の支配する世界で【ファンタジー】Part5

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405 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/01/25(土) 23:05:24.65 ID:2d+DZtwZ0
透明妖精「……ご、ごめん。全然わかんない……」

透明クロシュ「んゅ……」

透明妖精「でも魔力の波長は覚えた。調べ直せばわかるかも!」

透明クロシュ「わあ……!」

 ☆妖精が宰相の魔力波長を覚えました

 ◆
406 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/01/25(土) 23:07:58.21 ID:vIsWXnjLO
努力義務の先帝の死の真相は悪竜によるものとして解決でいいのかね
407 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/01/25(土) 23:45:36.30 ID:2d+DZtwZ0
―ユーシリア帝国 6日目

◇クロシュ [あかちゃんスライム]
武:メイドブレード  盾:ラティアの大盾  飾:くすんだ耳飾り
武:竜珠の杖     防:ゴスロリエプロン 飾:不死鳥の羽根

◇妖精   [世話焼き妖精]
武:         盾:         飾:くすんだ耳飾り
武:         防:精霊のレオタード 飾:

◇イリス  [星の魔法使い]
武:精霊樹の杖[改] 盾:         飾:くすんだ耳飾り
武:         防:魔術師のローブ  飾:

◇ミスティ [氷の魔法使い]
武:魔銀の短剣    盾:         飾:くすんだ耳飾り
武:         防:氷竜革のローブ  飾:

◇ローガン [鋼の戦士]
武:鋼の剣      盾:灼鋼の盾     飾:くすんだ耳飾り
武:鋼の回転ノコギリ 防:鎖帷子      飾:

◇エバンス [地の傭兵]
武:古代の鉄槌    盾:         飾:くすんだ耳飾り
武:魔銀の剣     防:硬質革鎧     飾:

◯所持アイテム
[道具]        [装備品]       [大事なもの]
運命賽*4       蜘蛛絹の下着      魔族国永久旅券
会心賽*0       ザリガニのお守り    フメイの服の切れ端
反魂丹*2       大きな巻き貝      精霊の印
鉄鍋+携帯調理器具   大きな軽石       精霊樹の実のジャム
「星の魔力」上中    闇の欠片        精霊樹の鉢植え+赤雷球
お宿の焼き菓子     フリルワンピ水着    フメイとアリシラの人形
お宿の妖精の織物    魔法学園のスク水    メルルの帽子
魔導飯盒        炎鉱石         溶岩石のアミュレット
妨害魔力波発生装置   ガラスのザリガニ    太陽のメダリオン
属性大全        踊り子の双剣      暗黒優待券
魔王図鑑        サボテンドラゴンの花  冒険者証(ランク1)
氷精の魔導書      精霊のローブ      大魔女帝国渡航権
ブラッドワイン*3               かたたたきけん
マッスルワイン*1               大魔女帝国滞在許可証
吸血鬼殺ワイン*1               風船印のパラシュート
綺麗な砂                    ラティア勲章
魔術書「正負の属性」
吸血鬼の日焼け止め
日蝕の傘
大魔女サイン*1
古代のセラミック

◯現在の目標
・フメイちゃんを探す
・世界樹の光を追う[2/5]
・宰相の正体を暴く
・眠り病の原因を突き止める
・前皇帝の死の真相を突き止める(達成!)
・ユーシリアの人魔対立をなんとかする(努力目標)

◯仲間の目標
・カリス・ノーランドを討つ(ミスティ)
・妻子の仇を討つ(ローガン)

◯経験値
・クロシュ 剣技[03/06] 魔法[03/06] 防御[03/06]
・イリス  杖術[00/04] 魔法[04/16] 
・ミスティ 剣技[04/06] 魔法[04/16] 
・ローガン 剣技[06/16] 魔法[03/08] 
・エバンス 剣技[09/16] 魔法[00/08] 
……………………………………………………………………………………
□ユーシリア帝都
中央区:王宮、兵舎、大図書館、邸宅街、他
平民区:公園、市場、食事処、酒場、浴場、娼館、冒険者ギルド、他
貧民街:広場、怪しい商店、薄暗い路地裏、魔族連合、他
 郊外:農園、果樹園、他
……………………………………………………………………………………
408 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/01/25(土) 23:46:04.04 ID:2d+DZtwZ0
―朝
 帝都大図書館 司書室

パティ「判明している情報をまとめたわ……」コンコン


◯世界樹の光
・世界樹の光は北の方
・北には大山脈と鉱山がある
・鉱山は悪竜に占拠されている
・農作物に鉱山の希少鉱物が微量に含まれていた(新)

◯宰相の正体
・王宮と騎士団の実権は宰相が握っている
・皇帝は立場が弱い
・妖精が宰相モドキの魔力波長を覚えた(新)

◯眠り病の原因
・帝位継承順位1〜8位は眠り病にかかっている
・眠り病発生の中心はユーシリア湖(新)
・騎士団が一度調査したが何も見つからず(新)

◯先帝の死
・先帝は悪竜討伐の為の遠征中に襲撃されて死んだ
・襲撃犯は角と翼を持つ者。未だ捕まっていない
・討伐隊の生存者は大怪我で入院している
・皇帝の剣は魔族に奪われたまま
・先帝の殺害犯は戻ってきた悪竜の片割れ(新)

◯その他
・王宮に亡霊が出るらしい(解決!)
・悪竜の片割れが暗躍しているらしい(新)


エドワード『助かる。しかしこれは……私が死んでいる間に、ユーシリアは絶望的なことになっていたのだな……』

パティ「ええ、本当に……。エドワード、あなたなんで死んでしまったのよ……。お陰で宰相モドキの独壇場になっちゃったわ」

エドワード『申し訳ない……。あの悪竜からは逃げ切ることさえできなかった……』

ローガン「先帝を殺害したのも、本当に悪竜の片割れなのですか?」

エドワード『ああ。今この国にいる中で先帝を殺せる者など、あの悪竜のどちらかしか思いつかん。ならば鉱山に籠もっている方ではなく、最近戻ってきてまた暴れている者を疑うのが自然だ。ほぼ確定と言って良い』

ローガン「なるほど、確かに……」

パティ「……悪竜の片割れ……人型形態になれると言ったわね。どんな姿なの?」

エドワード『大きな竜角と血のように赤い翼を持ち、赤いドレスを纏った金髪の女性だ。一見するとこの世のものとは思えぬほど美しい姿だったが……眉一つ動かさず巨大な槍で私を貫いたかと思えば、突然思い出したかのように嗤いながら『魔王復活!』などと宣言するなど、明らかに常軌を逸していた』

パティ「魔王復活……。そういえば、騎士団が昨日鎮圧した魔族の暴徒たちも、そんなようなことを叫びながら人間を襲っていたそうよ」

エドワード『なに……?』

ローガン「……だとすれば、魔族が反乱を企てているというのは本当なのでしょうか? そしてそれに、悪竜も加担していると……?」

エドワード『ふうむ……。しかしあの悪竜が、自分より遥かに弱い者たちの企てに力を貸すとは考えにくい。単に暴徒たちの真似をしてふざけているのか、あるいは――』

パティ「……反乱の、首謀者か」

ローガン「……!!」

エドワード『悪竜は一見すると知性のない暴れ者のように見えるが、実のところ非常に狡猾で悪知恵の働く奴らだ。人間に虐げられて憎しみを募らせる魔族たちを焚き付け、反乱を起こさせるなんて芸当も……恐らく不可能ではない……』

ローガン「……」

パティ「まだ憶測の域を出ないけど……とんでもなく厄介なことになってきたかもしれないわね……」


ユーシリア帝国滞在6日目です。12日目に何かが起こります
↓1コンマ
01-05 皇帝の妹来訪
06-95 本日の自由行動へ
96-00 皇帝の妹来訪

↓2〜4 自由安価 何をする?
409 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/01/25(土) 23:48:25.40 ID:aeX5gSf70
410 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/01/25(土) 23:48:30.65 ID:QI6fTmMdO
使い魔と買い物
411 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/01/25(土) 23:49:12.47 ID:vIsWXnjLO
悪竜探してますと迷子ビラでも配りまくる
412 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/01/25(土) 23:49:29.90 ID:9ZJxLQvM0
クロシュ達 ユーシリア湖周辺で偶然ノエルと出会い雑談と一緒に調査する
413 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/01/25(土) 23:57:50.35 ID:2d+DZtwZ0
というわけで本日はここまでとなります。次回は使い魔さんと買い物編、悪竜のビラ配り編、ユーシリア湖でノエル氏と調査編となります

ユーシリアを襲う、悪意の暴風……その中心にいたのは、かつてユーシリアを襲った極悪竜の片割れだった。空前絶後の危機を前に、皇帝とその家臣たちはどう立ち向かえば良いのか。あかちゃんスライムのクロシュに、何ができるのか――

なお今回は、導師僧侶さんと和やかなお茶会を楽しんだり、農家のおじさんからもらったしわしわカボチャを美味しく頂いたり、マーズ指揮官と協力関係を結んでみたり、森スライムのロシュちゃんとお話してみたり、最高司令官のエドワード氏の亡霊から話を聞いてみたり、悪竜の片割れが戻ってきたことを知ってしまったり、宰相の魔力の波長を妖精さんが覚えたりしたようでした

先帝の死の真相については、実のところほとんど解決したと言っても良いかもしれません。メタなことを言うと、先帝の死という目標は、悪竜の片割れが戻ってきていることをクロシュたちに知ってもらうための目標でした。それが達成されたので、実質達成と言っても過言ではないでしょう。悪竜の片割れ……一体どこのテロ組織に所属している戦闘狂なのでしょうか。クロシュちゃんは気を付けた方が良いかもしれません

それでは本日もありがとうございました。次回もよろしくお願いいたします
414 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/01/26(日) 00:16:33.63 ID:cYoP0SApo
乙でした
僧侶さん聖女さん姉妹だったの!?おっどろいた……失礼ながら、あんまり似てなかったから
湖調査でまた女神の騎士さんとエンカウントできたらいいが
415 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/01/26(日) 01:01:41.75 ID:73xhxWxlo
おつ
襲撃事件は宰相の仕組んだ事で…みたいに繋がる展開だと思ってたが別個だったかぁ
でもこれで犯人がハッキリしたし当時の無念を晴らしたい人達とも共闘できそうだ
416 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/01/26(日) 02:41:25.65 ID:dV0xrWxZo
悪竜さんは正直シノホシで一番ヤバい相手じゃないか
417 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/01/26(日) 12:38:33.53 ID:Wu9JbyA0O
以前ザイルをあっさり撃退したしセレスティアも余裕余裕
418 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/01/26(日) 14:34:06.63 ID:SOyvi1bx0
僧侶氏と聖女氏は、見た感じの姿も性格もあまり似ていないようです。姿はともかく性格が似ていないのは、生まれ持った気質以上に、育った環境や受けた教育の違いが大きいと思われます
湖で出会った女神の騎士が何者なのかは、今のところよくわかっておりません。もしまた会うことができれば、話を聞くことができるかもしれません

先帝の殺害について、宰相が関与している可能性は低くなったようです。しかし同時に、危険で厄介な真犯人の可能性が浮上してしまったようです
かの悪竜たちに煮えた苦渋を飲まされた人たちと協力することができれば、戦力の拡充ができるかもしれません。復讐も一つの道です

シノホシに所属している悪竜は、とても危険で恐ろしい存在のようです。本来は関わるべきでない相手ですが、ユーシリアで何らかの活動を行っているとなると、そうも言っていられないかもしれません。十分に気をつけて行動するのが良いでしょう

実のところ以前ザイル氏をあっさり撃退できたのは、フメイちゃんとアリシラさんが一緒にいたという点も大きかったりします。あの頃よりもクロシュたちは強くなりましたが、それでももし悪竜たちと相対しなければならない状況になったら、警戒に警戒を重ねるくらいがちょうど良いかもしれません
419 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/01/26(日) 14:41:16.94 ID:SOyvi1bx0
―少し前
 ユーシリア鉱山

 ピチョン…ピチョン…

赤黒い巨竜「……」zzz

セレスティア「お姉様〜。可愛い妹が会いに来て差し上げましたわよ〜」スタスタ

赤黒い巨竜「ん〜……? あ〜セレスか〜。久しぶり〜」

セレスティア「あれからずっとここで食っちゃ寝してるんですの?」

赤黒い巨竜「ん〜」

セレスティア「はあ〜、相変わらずですわね。毎日同じ石ころばかり食べてて飽きませんの?」

赤黒い巨竜「同じじゃないし〜。なんだっけ、この銀色の……ステライトってやつ! これがめ〜っちゃ旨いのよ〜。でもそんなにたくさんは採れないから、ここでの暮らしもけっこう面白いんよ〜」

セレスティア「理解に苦しみますわ……。でもそれなら、これもお食べになります?」スッ

 炎のように赤く輝く大剣「」ポン

赤黒い巨竜「わお! それってあれじゃん〜、前にわたしたちに楯突いた人間が振り回してたやつ〜」

セレスティア「ですわ。ここに来る途中で頂戴致しましたの。これ、この国の皇族に伝わる勇者の剣らしいですわよ」

赤黒い巨竜「ふうん……。じゃあせっかくだし……あむ」

 炎のように赤く輝く大剣「」ジュウウッ!

赤黒い巨竜「あっつ! なにこれ熱すぎ! 食べる側のことちっとも考えてないじゃん……!」プンスコ

セレスティア「へえ、お姉様でも食べられないほどの熱が込められてるなんて……。これは面白い拾い物をしましたわ」

赤黒い巨竜「む〜、セレス、わたしを実験台にしたな〜?」

セレスティア「まさか、ちょっと想定外なくらいですわ。ところでお姉様、ここ最近この鉱山の付近に強い地属性の力が落ちてきたりはしませんでした?」

赤黒い巨竜「あ〜、なんか落ちてきたよ〜。最初は食べてみようかと思ったんだけど――」

 グググググ…
 鉱床「」ポン!

セレスティア「わお! 鉱床がいきなり生えてきましたわ!?」

赤黒い巨竜「そう〜。あれ、鉱物を新たに作り出す力があるみたいだから〜、肥料として山に埋めたままの方がお得だって思ったの〜」

セレスティア「なるほど……。となると困りましたわねえ。わたくし、それの回収の仕事をしているんですわ」

赤黒い巨竜「え〜? ……いくらセレスでも……わたしのモノを横取りなんて、絶対に許さないよ……?」ゴゴゴゴ

セレスティア「……お姉様と殺り合うのも面白そうですが、わたくしが勝ってお姉様が死んでしまうのは面白くありませんわ……。というわけでこのお仕事は放棄と致しましょう」

赤黒い巨竜「ん〜……? セレス、今わたしのこと馬鹿にした……? わたし、セレスにも負けるつもりないけど〜?」

セレスティア「わたくしもこんなところで食っちゃ寝してる怠け竜に遅れを取るつもりはありませんわよ?」

赤黒い巨竜「ま〜なんでもいいけど〜。これはわたしのだからセレスも食べないでね〜」

セレスティア「……しかしそうなると……世界樹の光の代わりに別の成果が必要ですわね」

赤黒い巨竜「セレスの今のお仕事って何なの〜?」

セレスティア「人間を滅ぼすテロ活動……かしら? わたくし、シノホシの理念って未だによくわかってなかったり……あ!」

赤黒い巨竜「?」

セレスティア「つまりこの国を滅ぼせば良いってことですわね! 丁度雑魚魔族たちが似たようなことを企んでいたようですし、それに便乗しちゃいましょうか!」

赤黒い巨竜「??」

セレスティア「魔王復活! ですわ!」

赤黒い巨竜「セレスがおかしくなっちゃった」

 ◆
420 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/01/26(日) 14:43:57.27 ID:SOyvi1bx0
―朝
 ユーシリア帝都 市場

使い魔「いや〜娑婆の空気は美味いですねえ〜」ルンルン

妖精「図書館を刑務所扱いと取られかねない発言……パティに聞かれたらまずそうだけど……」

使い魔「今日は休暇ですから、休暇中の私語に口出しなんて流石のパティさんでもしませんよ! へへっ」

イリス「休暇中は何も言わないだけで……休暇が終わったら、少し怖くないですか……?」

使い魔「いやあ、まさか、そんな……あはは……」

ミスティ「思い当たる節がありそうね……」


エバンス「にしても……やっぱ活気はねえな」

ローガン「うむ……。今日はデロデロ教も別のところで活動しているのかもしれん」

妖精「あのシンノタダシイセカイとかいうへんちくりんな叫びも、この閑散とした市場なら賑やかしに丁度良かったかもね……」

ミスティ「店も閉まっているところが多いわ……」

イリス「湖探索の準備をしたかったけれど、ちょっと難しいかな……?」

使い魔「ご安心を! この使い魔、こんな時でもちゃんとした武具や道具を取り扱っているお店を熟知しております!」

妖精「へえ! それじゃあせっかくだし頼りにさせてもらおうかな?」

使い魔「どうぞどうぞ! スライム用の装備を売ってる闇商店とかも知ってるのでお気軽にご相談くださいね!」

クロシュ「わあ……!」

 *

↓1〜3選択 買いもの
1.◯◯の××を更新する(コンマ)
0.自由安価(装備以外の買うものなど)

※1の記入例:妖精の防具

※以下のものは、この市場では更新できなさそうです
・クロシュの武器、盾、装飾
・ミスティの防具
・ローガンの盾
・エバンスの武器
421 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/01/26(日) 14:45:42.25 ID:dV0xrWxZo
ローガンの鋼の剣を更新
422 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/01/26(日) 14:46:06.21 ID:dZn3tdIL0
0使い魔と女性陣の服
423 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/01/26(日) 14:50:35.48 ID:hcItQnfKO
0 竜殺しの秘宝かなにかありませんの
424 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/01/26(日) 15:49:13.18 ID:SOyvi1bx0
ローガン「……」スチャッ

 ボロボロの鋼の剣「」ボロッ…

妖精「……その剣も随分やつれてきてるね」

ローガン「うむ……。鋼魔法で強化と修復を繰り返してなんとか使ってきたが……そろそろ限界かもしれん」

エバンス「旦那、武器の手入れはかなり真面目にやってたよな。かなり長持ちしたんじゃないか」

ローガン「これは、妖精くんたちと出会う少し前……魔族国の工房で購入したものだ。銘こそないが、匠の業が光る良い品だった」

妖精「ここまでの激戦に耐えてきたんだから、大往生だよ」

使い魔「なるほど、剣の新調ですね! であれば、丁度良いお店にご案内しますよ!」

ローガン「かたじけない。よろしく頼む」


↓1コンマ
01-10 邪竜の牙
11-40 剛鉄の剣
41-70 トカゲ斬り
71-90 オリハルソード
91-00 竜殺し
425 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/01/26(日) 15:51:57.45 ID:7XxlL6WyO
それは剣というには余りにも
426 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/01/26(日) 16:43:36.99 ID:SOyvi1bx0
―武具店

ローガン「これは……」

 鈍色に輝く片刃の剣「」キラン

店主「それはトカゲ斬り。名の通り、爬虫類に対して強い威力を発揮する剣さ」

ローガン「……ドラゴンは爬虫類に含まれるか?」

店主「実際に見たわけじゃないが、この剣がワイバーンにも効いたという話なら聞いたことがある。ワイバーンも竜の一種だったはずだし、効くんじゃないかね?」

妖精「竜とトカゲは近縁の関係だから、全く効かないってことはないと私も思うよ。まあ、悪竜に対してどこまで効果があるかはなんとも言えないけど……」

店主「あ、悪竜……? あんたら、まさか悪竜に挑むつもりなのか?」

ローガン「……まだ挑むと決まったわけではない。だがこの剣は買わせていただこう」

店主「まあ、買ってくれるならなんでもいいが……。いくらこんなご時世だからって、命は投げ捨てるなよ?」

 ☆トカゲ斬りを購入し、ローガンが装備しました
  爬虫類および竜類との戦闘時、少し有利になります

 *

―市場

 ほつれた魔術師のローブ「」

イリス「……私たちの服も、けっこう限界が来てるよね……」

ミスティ「まあ、旅をしていれば雨風に晒されるわけだし仕方ないわ……」

使い魔「じゃあ次は服屋さんに行きましょう!」

クロシュ「ふくやさん……」


↓1コンマ クロシュが買う服
01-75 普段着
76-95 オオキイツムリの殻
96-00 クラーケンツムリの殻

↓2コンマ イリスが買う服
01-75 普段着
76-95 賢者のローブ
96-00 星光のローブ

↓3コンマ ミスティが買う服
01-75 普段着
76-95 氷竜革の帽子
96-00 氷竜革の手袋と帽子

↓4コンマ 妖精が買う服
01-75 妖精用の服は売ってなかった
76-95 妖蝶のドレス
96-00 妖精のスク水

↓5コンマ 使い魔が買う服
01-75 普段着
76-95 パーティドレス
96-00 悪魔のドレス
427 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/01/26(日) 16:45:04.04 ID:dZn3tdIL0
428 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/01/26(日) 16:46:05.41 ID:hcItQnfKO
429 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/01/26(日) 16:46:53.64 ID:dV0xrWxZo
430 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/01/26(日) 16:52:17.58 ID:91jXS1tjO
431 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/01/26(日) 16:54:07.73 ID:c9jhlR5c0
432 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/01/26(日) 17:59:05.67 ID:SOyvi1bx0
 無地のチュニック「」ポン
 白と橙のディアンドル「」ポン
 黒のコット「」ポン
 白黒のエプロンドレス「」ポン

イリス「よし、これでしばらくは大丈夫そう」

クロシュ「うん……」

妖精「人間用の服っていろんなのがあるよね。ちょっと面白い」

使い魔「妖精さん用の服は、その……見つけられなくてすみませんでした……」

妖精「いや、別に良いけど……。必要になったら自分で作るし」

ミスティ「妖精の服ってお手製なの?」

妖精「今着てるのはティセリアから貰ったやつだけど、他はだいたい自作かなあ」

イリス「凄い……! 妖精さんって縫製もできるんだ……!」

妖精「そう……?」

 ☆女性たちが新しい衣服を買いました

 *

―市場

ローガン「使い魔殿、他に竜を殺すのに有用なものはないだろうか?」

使い魔「け、けっこう無茶な注文してきますね。さっきローガンさんが買ったトカゲ斬りの他となると……」


↓1コンマ
01-70 なかった
71-90 ユーシリアボカド
91-00 神酒ヤシオリ
433 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/01/26(日) 18:00:59.34 ID:AWQbmFeF0
434 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/01/26(日) 18:31:14.73 ID:SOyvi1bx0
使い魔「……すみません、何も思いつかないです」

ローガン「そうか……無茶を言ってすまなかった」

妖精「竜殺しの道具か……。図書館とかで調べてみるのも良いかもね」

 ◆

―市場

クロシュ「えと……こちらの、方を……さがしてます……」ピラッ

 人型形態の悪竜の似顔絵が描かれたビラ「」ペラッ

通行人「なんだあ……? ほう、随分キレイな姉ちゃんだな……」

ミスティ「巷を騒がせてる悪竜よ、それ」

通行人「エ゛ッ!?」

 *

イリス「実際、見た目はすごい美人だよね……。でも私、どこかで見たことがあるような気がするんだよなあ……」

ミスティ「奇遇ね……私もよ……」

妖精「同じく……。どこだったかな……」

クロシュ「……エドワードさんの言った通りに、描いたけど……わたしも、気になる……」


↓1コンマ
01-60 これシノホシのセレスティアじゃない?
61-00 目撃情報:北の街道
435 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/01/26(日) 18:35:03.47 ID:dV0xrWxZo
436 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/01/26(日) 18:49:39.34 ID:SOyvi1bx0
イリス「……あ! これって、もしかして……シノホシの指名手配テロリスト、セレスティア・ベールグラッドじゃない!?」

ミスティ「あ……!」

妖精「本当だ……たぶんそうだ……」

クロシュ「せれすてぃあ……」

妖精「ほら、あの芸術都市を襲ってきた奴ら! あの中に混じってたでしょ!」

クロシュ「!」

ミスティ「……なるほど……あのテロ組織の一人が悪竜だったわけね」

イリス「納得……!」

 ◆
437 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/01/26(日) 19:43:08.43 ID:SOyvi1bx0
―ユーシリア湖 湖畔


 大きな湖「」ユラユラ


 強化ソリ「」キキッ

ミスティ「着いたわ」

イリス「ありがとう、ミスティ! よし、早速調べよう!」

ローガン「眠り病の原因……見つかると良いが……」

 *

クロシュ「……」

 動かないカエル「」

 ツンツン

 動かないカエル「」

妖精「動かないね……。眠ってるというより、昏睡状態だ。たぶん例の眠り病ってやつにかかってる」

イリス「動かないと他の動物に食べられちゃう……!」

ミスティ「その心配はあるけど……でも、こっちを見てみて」

イリス「えっ?」

 動かないヘビ「」

イリス「わっ! ヘビも!?」

妖精「全ての動物が昏睡してるわけじゃないみたいだけど、この湖の周辺は明らかに他より症状が多い。騎士団の調査報告は間違ってないみたい」

ローガン「となると、原因もこの近くにある可能性が高いな」

妖精「うん。手分けして不審なものを探そう!」

 *

 ザッザッザッ…


エバンス「足音だ。こっちに近付いてくるぞ」

 ザッ

ノエル「……ローガン!? それに、前に魔族の野郎共に襲われてた嬢ちゃんじゃねえか!?」

イリス「あなたは……!」

ローガン「ノエル……君だったのか」

 *

ノエル「なるほど、パティとマーズに頼まれたのか」

ローガン「ああ。君は自主的に調査しているのか?」

ノエル「まあな。今日は非番だったんだが、こんな時に休んでなんかいられないだろ?」

ローガン「そうか。何か収穫はあったか?」

ノエル「いや、俺もさっき調査し始めたばかりだ。まだ何も見つけてない」

イリス「それじゃあ一緒に調査しませんか? お互い、目的は一緒みたいですし」

ノエル「おお、願ったりかなったりだ。一人でこの湖を調べるのは骨が折れると思ってたからな」

ローガン「ではよろしく頼む」

ノエル「おう……。それよりローガン……」

ローガン「……なんだ?」

ノエル「いや……なんでもねえ。よろしく頼むぜ!」


↓1コンマ(女神の騎士との縁+30)
01-60 前に野営した辺りが特に怪しい?
61-90 お墓があったらしい辺りが特に怪しい?
91-00 「やあ、久しぶりだね」ヌッ
438 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/01/26(日) 19:51:07.96 ID:dZn3tdIL0
439 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/01/26(日) 19:58:18.47 ID:cYoP0SApo
素コンマで会えてるのでこの騎士ほんと優しい!
440 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/01/26(日) 22:25:52.60 ID:SOyvi1bx0
クロシュ「……」キョロキョロ

妖精「動かない生き物の傾向を辿っていくと、前に私たちが野営をしてたところ……ううん、そこより……前に、クロシュが見つけたっていう――」

「やあ、久しぶりだね」ヌッ

妖精「わあ!?」

クロシュ「わっ……!」

ヴァン「クロシュちゃんに妖精さん。女神の騎士ヴァン・アナザールートの物語を覚えているかい?」

妖精「あ、あなたか……。久しぶり、ヴァン。もちろん覚えてるよ。あなたみたいな変な人のことは簡単には忘れられないし」

クロシュ「うん……! えっと、お久しぶりです、ヴァンさん……!」

ヴァン「ハハハ! 嬉しいなあ、こんなにかわいい子たちに覚えられてしまったなんて! ああ、今のは違うんだ! 決して浮気をしたわけではなくてね! 俺の一番はこれまでもこれからも永遠に女神様だけだよ!!」

妖精「いや、誰に言い訳してるの……」

ヴァン「しかし困ったなあ……。俺は女神の騎士だから、君たちの熱烈な愛に応えることはできないんだ……。本当にごめん……。女神の騎士という至高の男に憧れる乙女たちの純情を裏切ってしまうのは、心苦しくてたまらないよ……」

クロシュ「?」

妖精「いや、変な勘違いしないでくれる……? 今日はあなたに会いに来たわけじゃなくて、ここ最近この国で多発してる病気の発生源を調べに来たの」

ヴァン「ハハハ、なら良かったよ! 乙女の心を裏切ることほど騎士としてつらいことはないからね! ところで、今眠り病って言ったかい?」

妖精「うん、言った。何か心当たりある?」

ヴァン「うーん……眠り病って言えば、俺が若い頃にも流行ったことがあった気がするなァ……。あれはいつのことだったっけ……」

妖精「え、本当!? いつ!?」

ヴァン「ちょっと待ってくれよ。今がんばって思い出すからさ……」

 *

ヴァン「……」


クロシュ「ヴァンさん……動かなくなっちゃった……」

妖精「まさか今眠り病で眠っちゃったとかじゃないだろうなあ……」


ローガン「クロシュくん、妖精くん。調査はどうだ?」スタスタ

妖精「あ、ローガン。今ヴァンと再会してね。ヴァンが若い頃に眠り病が流行ってたことがあるって言うから、思い出してもらってるとこなの」

ローガン「何……?」

ノエル「……ん? その男の鎧……まさか昔の魔法騎士団で使われてたっていう黒鎧か……!?」

ローガン「ノエルもそう思うか?」

ノエル「あ、ああ。最高司令室に飾ってあるが、あれと同じものにしか見えねえぞ」

ローガン「やはり……。彼は一体何者なのだ……?」


ヴァン「ハッ!」

クロシュ「! ヴァンさん……大丈夫……?」

妖精「けっこう長い間思い出そうとしてくれてたけど……」

ヴァン「……」

 ☆素コンマクリティカルにより、ヴァンの正気が保たれます
441 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/01/26(日) 22:27:09.04 ID:SOyvi1bx0

ヴァン「……ああ。思い出した」

クロシュ「!」

妖精「本当!? 前回の眠り病は、一体……」

ヴァン「……前回の眠り病は……女神様……いや……夢想の魔王がもたらした、災害だ」

クロシュ「!?」
妖精「!!?」
ローガン「なっ……!?」
ノエル「なん、だと……!?」

ヴァン「……当時……ユーシリア帝国に現れた夢想の魔王は……国中に、眠り病を撒き散らしたんだ。眠り病に罹った者は、目覚めることのない永遠の眠りに就いて……しあわせな夢に、溺れ……死んでいった……」

ノエル「……聞いたことがある。ユーシリア帝国に死の眠りをもたらした、恐ろしい魔王の伝説を……。だが、しあわせな夢……だと……?」

ヴァン「ああ……。夢想の魔王に眠らされた者は……その者が望む最も幸福な夢を見続け……二度と目覚めない……」

妖精「……その時は、どうやって眠り病を……魔王を、打ち破ったの?」

ヴァン「……討伐に向かった騎士たちも、ほとんどは眠り病にやられ……しあわせな夢の中で、死んでいった……。だがその中に、一人だけ……目を覚ました者がいたんだ……。そいつが、夢想の魔王を討った……。夢想の魔王の本体は……とても弱々しく、儚い存在だった……」

妖精「ねえ、それって……まさか……」

ローガン「………!!! お、思い出した……!! 魔王を打ち倒した救国の騎士、ヴァン・アナザールート!! あなたは――」

ヴァン「……ああ。たぶん、そいつのことだ……」

クロシュ「……ヴァン、さん……」

ヴァン「……そうだ。俺は……女神の騎士なんかじゃ、ない。女神を殺した……大罪人だ……」

妖精「ま、待って待って! 女神は、魔王なんでしょ!? それを倒したのなら……」

ヴァン「……あれから……帝都を離れて、ここで彼女の墓守をしながら……ずっと考えてたんだ」

妖精「え……?」

ヴァン「俺の行いは……本当に、正しかったのかと……」

ノエル「正しいに決まってるだろ!? だってその魔王のせいで大勢の人が――」

ヴァン「だが、その中の誰一人として……苦痛にまみれて死んでいった者はいない……。誰もが、しあわせな夢の中で……まさしく、眠るように終わっていったんだ……。普通に生きていれば……そんなやさしい結末は、迎えられない……」

ノエル「いや……それは、そうだけど……でもよ……!!」

ヴァン「戦場での討ち死にだろうが、病だろうが、老いだろうが……死というのは、どれもこれも壮絶な苦痛を伴う……。彼女の力は……その宿命を覆すものだった……。それを……俺は……」

妖精「……後悔、しているの?」

ヴァン「……している、と思う……」

クロシュ「……」

ヴァン「生前の彼女が、何者だったのか……俺は、知らない……。ただ、俺は夢を扱う魔法の心得が少しだけあったから……しあわせな夢の中で、魔王の奥底に沈んでいた彼女の本当の心を見つけてしまったんだ」

クロシュ「ほんとうの、心……」

ヴァン「……彼女は……しあわせな夢を見せて、命を奪っていく自分自身の所業に……どうしようもなく、苦しんでいた……」

クロシュ「!!」

妖精(それって、もしかして……あの時の掃除の魔王と……クロと同じような状態……!?)

ヴァン「きっと本来は……心の優しい子だったのだと思う……。だからこそ、あんなにもやさしい力で命を奪い……そんな自分自身にすら、絶望してしまった……」

クロシュ「……」

ヴァン「なんとか意識を保てていた俺は……彼女に頼まれたんだ……。現実に戻って自分を殺して欲しい、と……」

ノエル「それで……あんたは……」

ヴァン「ああ……。その懇願を聞き入れ……目を覚まし、彼女を討った……」

ローガン「……」

ヴァン「後悔は……している……。だが……それ以外に、彼女を救う手立ても……なかった……。どうしようも、なかったんだ……」

妖精「……」
442 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/01/26(日) 22:28:07.20 ID:SOyvi1bx0

ヴァン「………ごめん。話がすごく逸れちゃったな。ええと……眠り病が、今も流行ってるって?」

妖精「あ、うん……。それで……調査の結果、発生源は……どうやら、この辺みたいなんだけど……」

ヴァン「……ははっ……じゃあ簡単だ。俺だよ、原因は。だから……俺を殺せば、終わるよ……きっと……」

クロシュ「……!!」

ヴァン「たぶん彼女の力が……俺の中にちょっと残ってるんだ。俺は、誰よりもあの子に近付いてしまったから……。俺を殺せば、全部終わると思う。良い夢も、悪い夢も、何もかも……」

妖精「……簡単に、言ってくれるね。言葉を交わした相手を殺すのが、どれほどつらいことか……あなたなら、わかるでしょ?」

ヴァン「…………そうだったね。ごめん」

クロシュ「……」

ヴァン「………女神の騎士として、女神様のもとへ向かうべき時が来たみたいだ」スクッ

クロシュ「あ……」

ヴァン「……ありがとう、クロシュちゃん。女神の騎士ヴァン・アナザールートの物語は……忘れてくれ。記憶に残るべきじゃないんだ。俺も……彼女も……」ヨロヨロ

クロシュ「……」


↓1〜 先取3票
1.黙って見送る
2.引き止める
3.食べても良いか聞く
0.自由安価(票数は内容ごと)
443 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/01/26(日) 22:30:57.51 ID:x3SS/n9m0
1
444 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/01/26(日) 22:32:15.92 ID:cYoP0SApo
3
445 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/01/26(日) 22:33:37.94 ID:pra2ocOcO
1
446 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/01/26(日) 22:34:00.78 ID:dV0xrWxZo
3
447 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/01/26(日) 22:34:30.42 ID:cLKDGqvPO
3
448 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/01/26(日) 22:35:35.62 ID:lrqNYXZVO
449 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/01/26(日) 23:13:46.94 ID:SOyvi1bx0
クロシュ「ま、待って!」ギュッ

ヴァン「……やめてくれ。俺は至高なる女神の騎士だけど、かわいい女の子に懇願されたら流石に決意が鈍るんだ……」

クロシュ「んーん……。そうじゃ、なくて……」

ヴァン「?」

クロシュ「……わたしが……ヴァンさんを、食べれば……ヴァンさんは……わたしの中で、生きられる……!」

ヴァン「えっ……?」


妖精「ええっ!?」

ローガン「クロシュくん……!?」

ノエル「な、何を言ってるんだこの子は……?」


ヴァン「なるほど……その発想はなかったなあ……。そういえばクロシュちゃんはスライムだったね」

クロシュ「うん……。一人で……死ぬより……寂しく、ない……と思う……」

ヴァン「………」

クロシュ「ヴァンさんの、こと……わたし、忘れたくない……。一緒に、お料理したことも……リンゴのことも……面白いお話も……。だから……」

ヴァン「はは……本当に困ったな……。帝都にいた頃だって、女の子にこんな風に言い寄られたことなんてなかったのに……。俺、女神に会うまでは恋人なんて一度もできたことなかったんだよ」

妖精「…………ねえ、その女神はさ……。あなたの中に、ずっといるんじゃない?」

ヴァン「え……?」

妖精「だって……眠り病は、女神にしか引き起こせない。あなただって、彼女の力が自分に残ってるのかもって、さっき言ったでしょ? だから……あなたの中にあるのは、彼女の力だけじゃなくて……彼女の心も、なんじゃないかな」

ヴァン「……あの子の……」

クロシュ「……」

ヴァン「………そっか……そうかもしれないね」

妖精「……どうする? クロシュはものすごい悪食だから、あなたを食べてお腹を壊すことはないと思う」

ヴァン「ははっ、それが最大の懸念点だったけど問題ないのか。ならまあ、別に良いかな……?」

クロシュ「……!」

ヴァン「……じゃあ、頼むよ。俺も彼女も、寒いのは苦手だからさ」

クロシュ「ん……!」

ヴァン「……あ、ちょっと待ってくれ。最期に……」

 *
450 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/01/26(日) 23:15:19.02 ID:SOyvi1bx0
―夕方
 ユーシリア湖 湖畔

 ヒュオオオオ――…

 小さなお墓「」
 お供え物のリンゴ「」ポン


ローガン「ここが……」

ヴァン「ああ。彼女が俺の中にいるのだとしても……やっぱり、最期にここには来ておきたくてね」

クロシュ「うん……」


ヴァン「……」スゥー

 ザッ!

ヴァン「黒鎧隊隊員、ヴァン・アナザールート!! 墓守の任を終え、女神と共に次の任地へ向かいます!!」

 小さなお墓「」ヒュオオオ

ヴァン「ユーシリア帝国に――全ての命あるものたちに、光あれ!!」ビシッ

ローガン「……」ビシッ
ノエル「……」ビシッ

 小さなお墓「」ヒュオオオオオ――…


 *


ヴァン「それじゃあ、よろしく頼むよ。あまり痛くしないでくれると嬉しいかな」

クロシュ「うん……。わかった……」

 デロデロ…バックン!!
 モニョモニョ…モグモグ…

 ◆
451 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/01/27(月) 00:35:54.13 ID:7CCn50NP0
―ずっと昔
 ユーシリア帝国 訓練場

ヴァン「ふっ! はっ!」
 木刀「」ブンッブンッ

教官「ヴァン! 黒鎧隊に上がったそうだな、おめでとう!」

ヴァン「教官! ありがとうございます!」ペコッ

教官「はは、お前自身が掴んだ結果だ。しかしせっかく黒鎧を貰ったんだから、少しくらい肩の力を抜いたらどうだ?」

ヴァン「いえ、俺はまだまだ新米ですから! 先輩方に遅れを取らないよう、腕を磨かなければ!」

教官「はは……まあほどほどにしとけよ。実戦の前に体を壊されちゃ困るぞ? お前は叩き上げで黒鎧にまでなった、スラム出身の期待の星なんだからな。」

ヴァン「はっ! 心得ております!!」

 *

―夜
 兵舎 ヴァンの部屋

 リンゴの積まれた皿「」

ヴァン「ふー……訓練の後の風呂とリンゴは最高だな……」シャクシャク

ヴァン「……恵まれた職場、恵まれた環境、恵まれた国……。スラムへの支援も最近はかなり充実してきてるって言うし、ここ最近は何もかも良いことづくめだ。今の俺、最高かも……」

ヴァン「後は……かわいい嫁さんでも貰えりゃ言うことなしだが……ははっ、高望みしすぎかな?」

 コンコン

ヴァン「はーい」

 ガチャッ

薄桃色のロングヘアの少女「こんばんは〜」スタスタ

ヴァン「おっ!!? だだ、誰!? 部屋間違えてんじゃないの!!?」アタフタ

薄桃色のロングヘアの少女「あはは、やだなあヴァンったら。私のこと忘れちゃったの?」

ヴァン「えっ……?」


ヴァン(……そういえば……俺には、かわいい恋人がいたんだった。彼女の名前は……)


ヴァン「■■■!」

■■■「うん! えへへ、黒鎧昇格おめでと! 流石はスラムの期待の星だね!」

ヴァン「おお……! ありがとう、■■■!」

■■■「ふふ……。それじゃあ、お祝いに……今夜も、する?」

ヴァン「お……おっおっおっ……おおっ!?!!? す、するって……なにを!!??」

■■■「もう〜わかってるくせに〜」ケラケラ


ヴァン(……しあわせだ。何もかも順調で……かわいい恋人までいて……。人生の絶頂ってのは、まさにこういうのを言うんじゃないか?)

ヴァン(でも……なんだろう……なんか変だな……)

ヴァン(俺って……童貞じゃなかったっけ?)

 ◆
452 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/01/27(月) 00:36:46.91 ID:7CCn50NP0
―ユーシリア帝国
 市場

 ワイワイ ガヤガヤ

■■■「わ! これヴァンにすっごい似合うんじゃない?」

ヴァン「え、そうかな?」

■■■「そうだよ〜! ねね、試着してみよ!」

ヴァン「お、おお」


ヴァン(何の憂いもない、ただただ充実した日々……。しかし……違和感が、拭えない……)


 ザワザワ…


ヴァン(ん……?)


「また眠り病が出たんですって……」
「またか……。今月何人目だ?」
「皇族の方も何人か罹ってしまってるそうよ」
「湖畔の村は全滅してたそうだぞ……」
「炭職人の爺さん、すっかりやつれちまってた。娘が湖畔に嫁いだもんだから……」
「早くなんとかならねえかなあ。騎士連中は何やってんだか」


ヴァン(ねむり……病……?)


■■■「ヴァン〜、早く次のお店行こ!」

ヴァン「……」

■■■「ヴァン……?」

ヴァン「……思い出した」

 ザザッ――…

 ◆

―??
 ヴァンの部屋

薄桃色のロングヘアの少女「ぐすっ……ぐすっ……」

ヴァン「……」

薄桃色のロングヘアの少女「こんなこと……望んで、ないのに……。殺したかったわけじゃ……ないのに……」グスグス

ヴァン「君は……夢想の、魔王……?」

薄桃色のロングヘアの少女「……!? な、なんで……ここに……!?」

ヴァン「わからない。ただ……君の、泣いてる声が……聞こえた……」

 ◆
453 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/01/27(月) 00:37:29.74 ID:7CCn50NP0
―??
 訓練場

薄桃色のロングヘアの少女「ヴァンは……帝国の、すごい騎士さんなんだ……」

ヴァン「うん。君は……えっと……」

薄桃色のロングヘアの少女「あ……ごめんなさい……。私……もう、自分の名前も……わからないの……」

ヴァン「そうなんだ……」

薄桃色のロングヘアの少女「魔王になる前に……自分が何だったのかも……もう、思い出せない……」

ヴァン「……じゃあ、その……あだ名でも、付けてみるかい?」

薄桃色のロングヘアの少女「えっ……」

ヴァン「そうだね……薄桃色でフワフワですごいから、女神とか」

薄桃色のロングヘアの少女「め、めがみ……?」

ヴァン「あっ……ご、ごめん。調子乗った……」

薄桃色のロングヘアの少女「ううん……。ありがとう……」

ヴァン「う、うん……?」

薄桃色のロングヘアの少女→女神「じゃあこれから、女神って呼んでね」

ヴァン「おっ! ハハッ、じゃあ女神って呼ぼう!」

 ◆

―??
 ユーシリア帝都 市場

 ワイワイ ガヤガヤ

ヴァン「これ、全部女神が作り出した夢だなんて凄いな……」

女神「全部私が作ってるわけじゃないよ。ほとんどは、眠った人自身が自分で望むものを描くの。私はそれを、少しだけ後押ししてあげてるだけ……」

ヴァン「魔王って、もっと恐ろしくて大変なものかと思ってたよ。まさかこんなに優しくてかわいい魔王さんがいたなんてね」

女神「……でも……私のせいで、大勢の人が亡くなっていってるの……」

ヴァン「あっ……ご、ごめん……」

女神「ううん……ヴァンは悪くない。悪いのは……全部、私だから……」

ヴァン「……」

 ◆
454 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/01/27(月) 00:37:58.56 ID:7CCn50NP0
―??
 ユーシリア帝都 スラム

子供たち「ヴァンにいちゃんだ!」キャッキャ
子供たち「わあああ!!」キャッキャ

ヴァン「ハハッ、みんな元気だったかな? 今日はお土産があるんだ!」スッ

 リンゴ「」ポン

子供たち「わああああ!!」キラキラ

ヴァン「いっぱいあるぞ!」

 *

女神「ヴァンは……スラムの期待の星、なんだよね」

ヴァン「うん。俺がみんなの憧れになれれば、みんなも頑張れると思うんだ! それでスラムのみんなが頑張れば、やがてスラムにもお金がいっぱい流れるようになって……いろいろ全部良くなるはず!」

女神「……でも……ヴァンは、今……現実では、昏睡状態だよ……」

ヴァン「あっ……」

女神「……ごめんなさい……。私のせいで……ヴァンの夢を……台無しに、しちゃう……」

ヴァン「い、いやまあ……俺がいなくたって、みんな頑張るよ!」

女神「でも、あの子たちは……きっと、ものすごく悲しんじゃう……」

ヴァン「うっ……」

女神「……やっぱり……ヴァンは、ここにいるべきじゃないよ」

ヴァン「……でも、二度と目を覚ませないんだろ?」

女神「……ヴァンなら……なんとか、現実に送り返せるかも……」

ヴァン「えっ?」

女神「ヴァンは……初めて、私の存在に気付けた人だから……。もしかしたら……」

ヴァン「……でも……俺が、現実に戻ったら……」

女神「……ねえ、ヴァン……。もし現実に戻ったら……」

ヴァン「え……?」

女神「私のこと……殺してくれる?」

ヴァン「!!? そ、そんなこと……できるわけないだろ!」

女神「……ヴァンにしか……頼めないの。私……このまま、みんなを永遠の眠りに引きずり込んで……たくさんの悲しみを生み出すことに……耐えられない……!!」

ヴァン「……!!」

女神「私が死ねば……この悲しみは、終わるの……! ヴァンを慕う子たちも、ヴァンが戻ったら悲しまずに済むの!! だから、お願い……。私を……殺して……」ポロポロ…

ヴァン「……女神………」

 ◆
455 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/01/27(月) 00:38:39.62 ID:7CCn50NP0
―??
 ヴァンの部屋

 ベッド「」ギシ…

ヴァン「……やっぱり、君を殺すなんて……俺には……」

女神「だめ……。あなたは……現実に、生きて……」

ヴァン「……」

女神「あなたは、たくさんの人をしあわせにできる……。本当に良い夢を、みんなに届けることができる人……。こんなところで……私なんかに捕まって終わるなんて、絶対にだめなの……」

ヴァン「でも……」

女神「……朝になったら、お別れだからね……」

ヴァン「……うぅ……やだよ……。俺……君を殺したく、ない……」ジワ…

女神「………つらいことを……押し付けちゃって……ごめんね……」ジワワ…

 ギュッ…

 ◆
456 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/01/27(月) 00:39:24.30 ID:7CCn50NP0
―ユーシリア湖 湖畔


ヴァン「……」フラフラ

夢想の魔王「……」

ヴァン「う、うぅ……」ググッ

夢想の魔王「……」

ヴァン「うあああああああ!!!!!」シャキンッ

 ザシュッ―

夢想の魔王「……」ニコ…

 ドサッ…

 ◆
457 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/01/27(月) 00:40:06.27 ID:7CCn50NP0
―ユーシリア帝都 王宮

皇帝「何!? 夢想の魔王が討伐された!?」

騎士「はっ!」

皇帝「功労者は誰だ!? すぐにここに呼べ!」

騎士「新人黒鎧騎士のヴァンです。しかし――」

 ◆

―ユーシリア湖 湖畔

 小さなお墓「」
 お供え物のリンゴ「」

ヴァン「………」

騎士「ヴァン殿……皇帝陛下のお呼びにも応えられぬか?」

ヴァン「……放っておいてくれ」

騎士「……救国の英雄を盛大に迎え、皆で祝儀を挙げたいと思っているのだが……」

ヴァン「英雄だと……? ハハッ……馬鹿な……。俺は……」


ヴァン「女神を殺した、大罪人だ……」

 ◆
458 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/01/27(月) 00:40:39.67 ID:7CCn50NP0
―ユーシリア湖 湖畔

 小さなお墓「」
 お供え物のリンゴ「」

ヴァン「……ごめん……。君は……俺を、みんなをしあわせにできるって、言ったけど……無理だ……」

ヴァン「俺は……君のもとを、離れたくないんだ……」

ヴァン「……ごめん……」

 ◆

―ユーシリア湖 湖畔

 小さなお墓「」
 お供え物のリンゴ「」

 ◆

―ユーシリア湖 湖畔

 小さなお墓「」
 お供え物のリンゴ「」

黒いスライムの子「……」ナムナム


ヴァン「おや? なんだか随分かわいらしい子がいるなァ」

ヴァン「よく見たらスライムの子だね。フフ……女神様の思し召しかな?」スタスタ

 ◆

―ユーシリア湖 湖畔

 小さなお墓「」
 お供え物のリンゴ「」

ヴァン「クロシュちゃんたち、行っちゃったなあ」

ヴァン「女神様の話、聞いてくれて嬉しかったなあ」

ヴァン「……また、来てくれるかな?」

 ◆
459 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/01/27(月) 00:41:24.10 ID:7CCn50NP0
―ユーシリア湖 湖畔

 小さなお墓「」
 お供え物のリンゴ「」


 デロデロ…バックン!!
 モニョモニョ…モグモグ…


ヴァン『ああ……溶けていく……。無為に引き伸ばされた、俺の時間も……これで、ようやく……』

女神『ヴァン……』

ヴァン『……め、がみ……?』

女神『今まで……お疲れ様……。ごめんね……私のせいで……あなたを……こんなにも、苦しめてしまったなんて……』

ヴァン『……ハハッ……今この瞬間、報われたよ。またこうして……君と、心を通わせられる……』

女神『ええ……。これからは……この子の中で、安らかに見守りましょう』

ヴァン『ああ……。この世界に……全ての命たちに……クロシュちゃんに、光あれ――』

 ◆
460 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/01/27(月) 00:42:20.01 ID:7CCn50NP0
―夜
 ユーシリア湖 湖畔


 ヒュオオオオオ――…

 小さなお墓「」
 お供え物のリンゴ「」


クロシュ「……」

妖精「クロシュ……」

クロシュ「……わたし……届ける……」

妖精「え……?」

クロシュ「みんなを……しあわせにする、夢を……届ける……!」グッ

 ☆クロシュの心属性適性が大きく上がりました

 ◆
461 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/01/27(月) 00:45:51.97 ID:7CCn50NP0
というわけで本日はここまでとなります

悲境の黒騎士ヴァンの想いを聞き届け、悲しみに終止符を打つべく食べることを選んだクロシュ。消化の刹那に駆け巡る、黒騎士と女神の記憶。最期に再びめぐり逢えた二つの心は、あかちゃんスライムの中で静かに祈りを捧げ――クロシュは新たなる決意を胸に、次の目標へ向かう――

それでは本日はありがとうございました。次回は土日となります。よろしくお願いいたしします
462 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/01/27(月) 01:44:50.27 ID:WldeaBPko
おつでした
素コンマクリティカルじゃなかったら戦闘あったよなこれ
ちょっとだけ、騎士として守るもののために闘って果てる方が供養になるかもと思ったけど、回想開示でやっぱり穏便に済んで良かったよ
魔王になってしまう者が優しいとお辛いな……
463 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/01/27(月) 06:09:58.79 ID:Afpci9eEo
おつ
難関だと思ってたがコンマ運のお陰で何事もなくあっさり解決したなぁ…
464 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/01/27(月) 12:07:40.97 ID:t3ylUsGpO

魔王図鑑にちょっと書かれてただけの夢想の魔王がこんな風に関わるとは
465 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/02/01(土) 08:56:09.46 ID:kBmem04m0

使い魔ちゃん複数いそうだけどクロシュ達と交流してるのは同一個体なのかな。
466 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/02/01(土) 10:40:31.69 ID:0JO36tlLo
クロシュこれで魔王化もできるのか
467 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/02/01(土) 12:08:40.60 ID:UFa422MdO
確かにクロシュは色んなものを食べているからいつか新たな魔王になりそう。
468 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/02/01(土) 13:46:09.05 ID:PjulQkDXO
正直魔王が章ボスかと思ってた
悪竜と宰相なら殺れる殺れる格的に
469 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/02/01(土) 15:20:40.85 ID:JE5aq40WO
クロシュの魔王化は本人自体が望まなくても、カリスあたりがちょっかいをかけてしでかしそう
興味深いサンプルがあれば干渉しそうだし(偏見)
470 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/02/01(土) 16:43:24.99 ID:V5h7x51u0
実はヴァン氏との最初の出会いも高コンマのものでした。今回もクリティカルだったので、彼との縁はとても良いものだったのかもしれません
戦って倒して事態を治めるというルートもありましたが、その場合彼と夢想の魔王が救われるのは難しかったかもしれません。良い運命だったと言えるでしょう

本来なら魔王モドキのヴァン氏は非常に厄介な存在だったはずなのですが、道中で出会って交流したことや、今回の幸運も重なり、事態はスムーズに解決したようです。今回はいろいろと良い方向に運命が回ったと考えられます
そして眠り病を早期解決できたのは良いことです。このまま他の問題も解決していくのが良いでしょう

実は夢想の魔王は、けっこう前の方のスレで魔王図鑑を読んでいる最中にチラッと登場していたようです。実のところ本編に登場する予定は全くなかったのですが、投下して頂いたキャラクター案の中にそれを拾ってくれたものがあったので、この度登場してしまうこととなったようです

パティ氏が使役している使い魔は複数いますが、クロシュたちと交流している使い魔氏は恐らく同一人物だと思われます
使い魔たちは実はベルトーネ氏と出身地を同じくする悪魔なのですが、ベルトーネ氏と比べるととても格が低い存在のようです。なお使い魔たちは人前では人間の姿を装うため、事情を知らない人たちからは人間だと思われています

クロシュ氏は夢想の魔王の力の断片を吸収することができましたが、魔王化できるようになったわけではないようです。食べて消化するのは同化と違い、その力の一部などを身につけるに留まります。ヤマカガシはガマガエルを食べてその毒を生存の為に利用しますが、ガマガエルそのものにはなれないので、それに少し似ていると言えるかもしれません

クロシュ氏はとても悪食で様々なものを食べていますが、今のところ特定の食性が魔王化を促進するという研究報告はないようです。今後も自由に食べたいものを食べるのが良いでしょう
なおもし他の生き物がヴァン氏を食べていたらお腹を壊して死んでしまったかもしれませんが、スライムは強い消化能力を持っているので問題ありませんでした

今回のユーシリア編で誰が最終的な大敵となるかは、今のところわかりません
そういえば浮島国や大魔女帝国では最終的に魔王存在と大決戦をする羽目になっていたので、それに比べると今回の仮想敵は多少マシである可能性があります。しかし前二つはたくさんの人たちとの共闘や地の利あっての勝利だったとも言えるので、今回も気を付けていくのが良いでしょう

カリス・ノーランドは疑似魔王化なる謎の邪術を使うため、今後もクロシュに何らかの悪質なちょっかいをかけてくる可能性はあります。穀潰しスライムだった頃のクロシュなら魔王化してもそれほど大きな脅威にはならなかったかもしれませんが、最近のクロシュは実力を付けてきているので、もし魔王化してしまったら大惨事になるかもしれません。気を付けましょう
471 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/02/01(土) 16:43:53.49 ID:V5h7x51u0
―ユーシリア帝国 7日目

◇クロシュ [あかちゃんスライム]
武:メイドブレード  盾:ラティアの大盾  飾:くすんだ耳飾り
武:竜珠の杖     防:ゴスロリエプロン 飾:不死鳥の羽根

◇妖精   [世話焼き妖精]
武:         盾:         飾:くすんだ耳飾り
武:         防:精霊のレオタード 飾:

◇イリス  [星の魔法使い]
武:精霊樹の杖[改] 盾:         飾:くすんだ耳飾り
武:         防:魔術師のローブ  飾:

◇ミスティ [氷の魔法使い]
武:魔銀の短剣    盾:         飾:くすんだ耳飾り
武:         防:氷竜革のローブ  飾:

◇ローガン [鋼の戦士]
武:トカゲ斬り    盾:灼鋼の盾     飾:くすんだ耳飾り
武:鋼の回転ノコギリ 防:鎖帷子      飾:

◇エバンス [地の傭兵]
武:古代の鉄槌    盾:         飾:くすんだ耳飾り
武:魔銀の剣     防:硬質革鎧     飾:

◯所持アイテム
[道具]        [装備品]       [大事なもの]
運命賽*4       蜘蛛絹の下着      魔族国永久旅券
会心賽*0       ザリガニのお守り    フメイの服の切れ端
反魂丹*2       大きな巻き貝      精霊の印
鉄鍋+携帯調理器具   大きな軽石       精霊樹の実のジャム
「星の魔力」上中    闇の欠片        精霊樹の鉢植え+赤雷球
お宿の焼き菓子     フリルワンピ水着    フメイとアリシラの人形
お宿の妖精の織物    魔法学園のスク水    メルルの帽子
魔導飯盒        炎鉱石         溶岩石のアミュレット
妨害魔力波発生装置   ガラスのザリガニ    太陽のメダリオン
属性大全        踊り子の双剣      暗黒優待券
魔王図鑑        サボテンドラゴンの花  冒険者証(ランク1)
氷精の魔導書      精霊のローブ      大魔女帝国渡航権
ブラッドワイン*3               かたたたきけん
マッスルワイン*1               大魔女帝国滞在許可証
吸血鬼殺ワイン*1               風船印のパラシュート
綺麗な砂                    ラティア勲章
魔術書「正負の属性」
吸血鬼の日焼け止め
日蝕の傘
大魔女サイン*1
古代のセラミック

◯現在の目標
・フメイちゃんを探す
・世界樹の光を追う[2/5]
・宰相の正体を暴く
・眠り病の原因を突き止める(達成!)
・前皇帝の死の真相を突き止める(達成!)
・ユーシリアの人魔対立をなんとかする(努力目標)

◯仲間の目標
・カリス・ノーランドを討つ(ミスティ)
・妻子の仇を討つ(ローガン)

◯経験値
・クロシュ 剣技[03/06] 魔法[03/06] 防御[03/06]
・イリス  杖術[00/04] 魔法[04/16]
・ミスティ 剣技[04/06] 魔法[04/16]
・ローガン 剣技[06/16] 魔法[03/08]
・エバンス 剣技[09/16] 魔法[00/08]
……………………………………………………………………………………
□ユーシリア帝都
中央区:王宮、兵舎、大図書館、邸宅街、他
平民区:公園、市場、食事処、酒場、浴場、娼館、冒険者ギルド、他
貧民街:広場、怪しい商店、薄暗い路地裏、魔族連合、他
郊外:農園、果樹園、他
……………………………………………………………………………………
472 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/02/01(土) 16:44:57.52 ID:V5h7x51u0
―朝
 ユーシリア王宮 皇帝の私室

 チュンチュン

エリオス「眠り病に罹った者たちが次々に目を覚ましているだって……!?」

ロシュ「うん。ナインハルトさまも、オーミールくんも、目が覚めたみたい……」

エリオス「ほ、本当か……!」

ロシュ「まだ頭がぼんやりするとかで、お外には出られないみたいだけど……でも、良かったねぇ」

エリオス「ああ……。本当に良かった……!」

エリオス(まさかこんなに急に解決するとは……。緑の国から来た彼らが成し遂げてくれたのだろうか?)

 コンコンガチャッ!

ピンクブロンドの少女「おはようございますお兄様!! 眠り病の罹患者が目を覚ましたそうです!」スタスタ

エリオス「パトローラ、おはよう。今ロシュから聞いたよ」

ピンクブロンドの少女→パトローラ「……ロシュ!? こんな朝早くからお兄様のお部屋に入り浸っているの……!?」ズイッ

ロシュ「わ、わわ……ごめんなさい……」モニョニョ…

エリオス「パトローラ、ロシュは俺の部屋の掃除に来てくれてたんだ。決して仕事をサボってたとかじゃないよ」

パトローラ「……失礼致しました。しかしもう眠り病のことは知っていらしたのですね」

エリオス「ああ。でも少し胃が痛いな……。目を覚ました兄上姉上たちは、今のこの国を見たらどう思われるだろうか……」

パトローラ「エリオスお兄様以外が皇帝になっていたら、今以上に悲惨なことになっていたに違いありません。この局面で眠り呆けていた者たちに、エリオスお兄様を非難する資格なんてありませんわ」

ロシュ「うん……! わたしも、そう思う……!」

パトローラ「敬語!」

ロシュ「ご、ごめんなさい……。そう、思います……」モニョモニョ…

エリオス「パトローラ……ロシュは人間の言葉にまだ慣れていないんだ。少し多目に――」

パトローラ「いいえ。そういう甘やかしはこの子自身の為にもなりません。ただでさえスライムだからと冷ややかに見られているのに、他の面にも付け入る隙があっては余計に立場を悪くするだけです。それは巡り巡って、この子を起用したお兄様の悪評にも繋がります」

エリオス「うっ……確かに、パトローラの言う通りかもしれないな。ロシュ、気を付けられる?」

ロシュ「は、はい。気を付け、ます……! それでは……わたしは、次のお掃除に、向かいます……!」モニョニョ

 ガチャッ パタム
473 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/02/01(土) 16:45:39.19 ID:V5h7x51u0

エリオス「……いつも思うけど、スライムの体で扉を開け閉めするのは大変そうだ。最近は扉に猫用の隙間を開けるのが流行っていると言うし、この王宮でも全ての扉にスライム用の出入り口を設けるのはどうだろう」

パトローラ「お兄様……今そんなことを言えば、また職権乱用と非難されます」

エリオス「半分冗談だ」

パトローラ「半分は本気なのですか」

エリオス「はは、いいじゃないかパトローラ。他の者に聞かれるわけじゃないんだから」

パトローラ「……」

エリオス「……パトローラ?」

パトローラ「……なんなんですか。スライムなんかに現を抜かしたり、他国の使節団なんかを頼ったり……」

エリオス「……待ってくれ。ロシュに現を抜かしているなんてのは何かの誤解だし、今の俺には本当に頼れるものがないからとにかく使えるものはなんでも使おうと思っただけで――」

パトローラ「……挙句の果てに、最愛の妹との約束まで忘れてる」

エリオス「約束……?」

パトローラ「二人きりの時は……昔みたいに、パティって呼んでって……」

エリオス「あっ……」

パトローラ「……魔術顧問様と被るから、パティって呼び辛いのは仕方ないけど……でも、今は二人きりなのに……。もうお兄様の中では、パティはもうあの紫の魔女になっちゃったの……?」

エリオス「ち、違うんだ。ついさっきまでロシュがいたから、その流れで……」

パトローラ「もういいです。私は今日のお仕事に向かいますので」スタスタ

 ガチャッバタン!

エリオス「……」

 ◇
474 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/02/01(土) 16:46:26.23 ID:V5h7x51u0
―朝
 帝都大図書館 司書室

マーズ「眠り病解決の報、聞かせて頂いた。この度は迅速に事を運んで頂き、誠に感謝する」ペコッ

パティ「患者たちが完全に復帰するにはまだ時間がかかりそうだけど、大きな問題の一つが解決して本当に良かったわ」

妖精「ん……てことは、あなたから依頼されたことはもう全部解決したんじゃない?」

マーズ「そのようだ。先帝の殺害は悪竜の仕業だと、亡霊となったエドワード最高司令から聞いている」

エバンス「おお! 俺たちなかなか良い働きをしたんじゃないか?」

妖精「まあそういうわけで、働いた報酬には世界樹の光をね……」

マーズ「それはならん。が、報奨については是非前向きに考えさせて頂きたい」

 *

パティ「というわけで改めて、現在の状況を整理しましょう」コンコン


◯世界樹の光
・世界樹の光は北の方
・北には大山脈と鉱山がある
・鉱山は悪竜に占拠されている
・農作物に鉱山の希少鉱物が微量に含まれていた

◯宰相の正体
・王宮と騎士団の実権は宰相が握っている
・皇帝は立場が弱い
・妖精が宰相モドキの魔力波長を覚えた

◯眠り病の原因(解決!)
・帝位継承順位1〜8位は眠り病にかかっている
・眠り病発生の中心はユーシリア湖
・騎士団が一度調査したが何も見つからず
・再調査の結果、そこに住んでいた一人の男が原因と判明(新)
・話し合いの末、解決(新)

◯先帝の死(解決!)
・先帝は悪竜討伐の為の遠征中に襲撃されて死んだ
・襲撃犯は角と翼を持つ者。未だ捕まっていない
・討伐隊の生存者は大怪我で入院している
・皇帝の剣は魔族に奪われたまま
・先帝の殺害犯は戻ってきた悪竜の片割れ


妖精「残る問題は二つになったね」

ミスティ「世界樹の光と、宰相の正体……。世界樹の光は宰相が指揮を執ってる騎士団も狙ってるから、騎士団との衝突を避けるのは難しいのよね……」

エバンス「なら宰相をどうにかするのが先じゃないか? 騎士団に邪魔されちゃどうにもならないし」

ローガン「うむ……。しかし宰相の正体を暴くにしても、どうすれば暴けるのか……」

イリス「おとぎ話みたいに、真実を映す鏡みたいな魔法のアイテムがあれば……」

パティ「宰相は何かに取り憑かれているのであって、何者かが化けているわけではないから、その手のアイテムで本来の姿に戻すという手は通じない可能性が高い。悪霊祓いなどの方が可能性はあるわ」

妖精「悪霊祓いか……ん? クロシュ、どうしたの?」

クロシュ「……王宮の方から……もやもやな感じが、する……」

妖精「もやもやな感じ……?」

クロシュ「……ヴァンさんを……食べてから……感じられる……属性……?」

イリス「えっ!? クロシュちゃん、感じられる属性が増えたの……!?」

クロシュ「えと……わかんない……」


ユーシリア帝国滞在7日目です。12日目に何かが起こります
↓1〜3 自由安価 何をする?
475 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/02/01(土) 16:47:45.41 ID:vpweP/rTO
全員パティと模擬戦
476 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/02/01(土) 16:48:17.93 ID:0JO36tlLo
宰相が夢の中でクロシュに接触
メゾンドクロシュのみんなで撃退捕縛を試みる
477 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/02/01(土) 16:52:05.15 ID:5AnJthJPO
ロシュについてる森キノコをむしゃむしゃする
478 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/02/01(土) 17:30:03.54 ID:V5h7x51u0
パティ「……」
 資料「」ペラッペラッペラッペラッ


ミスティ「凄い勢いで何かの資料を読んでいるわ……」

イリス「パティさん……何を読んでらっしゃるのですか?」

パティ「あら、あなたたち。これは数年前の悪竜との戦闘記録よ」

ローガン「悪竜との……」

パティ「ええ。あなたの元同僚が書いたものもあるわ」

ローガン「そうか……」

エバンス「しかしそれをあんたが読んでどうするんだ? もし俺たちが悪竜と戦うことになったら一緒に戦ってくれるとか?」

パティ「それは未定。でもこれを読んだ私が、悪竜の情報を整理してあなたたちに伝えたり……あるいは、悪竜を模した存在を造って戦闘のシミュレーションに活用したりできるわ」

エバンス「ん……? 戦闘の、シミュレーション……?」

パティ「仮想現実での疑似体験よ。せっかくだし試してみる?」

エバンス「なんかよくわからんがやってみるぜ!」

ローガン「……私もやろう」

パティ「少し待ってね。準備するわ」
 資料「」パタン

 *

―仮想現実

 ヴゥン…チリチリ…

クロシュ「わあ……!」

妖精「うわあ……!? これが仮想現実……!?」

イリス「す、すごい……! これ、どうなってるんですか!?」

パティ「現実のあなたたちは司書室でぼーっとしているわ」

ミスティ「へえ……こんな面白い魔法もあるのね」

エバンス「ここでならどれだけ暴れたりしても大丈夫ってわけか。なるほどな!」

ローガン「戦闘のシミュレーションか……久しぶりだな……」

クロシュ(……銀色のスライムちゃんとお話をする……あの不思議な場所に……ちょっと、似てる……)


パティ「同調は問題ないわね。それじゃあ始めるわよ」ピピピ


 ボンッ!!


仮想悪竜「ギャオオオオッ!」ドン!


イリス「うわああああ!? で、でっかい……ドラゴン!!」

妖精「あ、あれが……悪竜……!!」

ミスティ「くっ……仮想だとわかっていても、緊張するわ……!」

パティ「ここではどれだけ酷い怪我を負っても、それが現実に反映されることはない。安心して戦いなさい」

ローガン「だが痛いものは痛い! 皆、心してかかれ!」

エバンス「おう!」

クロシュ「ん……!」


 ――模擬戦闘開始――


↓1コンマ
01-60 敗北
61-90 勝利
91-00 会心
479 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/02/01(土) 17:32:35.57 ID:5AnJthJPO
よゆうのしょうり
480 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/02/01(土) 17:32:46.36 ID:AOBZLnFn0
こい
481 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/02/01(土) 18:58:09.24 ID:V5h7x51u0
 ゴウウッ!! ドギュオン!!
  ギャリリリッ!!! ガギンガギンッ!! ボムギ!!
   ドッギャアアアアアンッ!!!!

ボロボロ仮想悪竜「ギャオオオオオオッ!!!」ズシンズシン

黒焦げクロシュたち「」プスプス

 パシュウンッ――

 *

―帝都大図書館 司書室

イリス「……はっ!!?」ガバッ

ミスティ「う……私……生きて、る……」

スライムクロシュ「」デロデロ…

エバンス「し、死んだと思ったぜ……」

ローガン「……くっ……」ギリッ

妖精「う、うう……。負けたんだ……」

パティ「ええ。お疲れ様。正直、仮想とはいえあそこまでやれるとは思っていなかったわ。正面からの戦いであそこまでやれたのだから、万全の準備と対策を組み立てれば勝つことも不可能ではない」

ローガン「……だが、今回の悪竜は一体だけだった。もし奴らが二体同時に襲ってきた場合、勝ち目はない」

パティ「あなたたちも馬鹿正直にこのパーティだけで挑む必要はないのよ。宰相を元に戻せれば、騎士と力を合わせることだってできるはずよ」

妖精「まあ、正面からの戦いであそこまでやれたんなら上出来かも……。ところで仮想といえど、死ぬ経験なんて人間には心臓に悪すぎない……? 私は妖精だから良いけどさ……」

パティ「大丈夫よ。この訓練で命を落とした者は今まで一人もいないわ。戦意を失って騎士を辞す者は時々いるけど」

エバンス「それけっこうでかい問題じゃないか……?」

 ◇
482 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/02/01(土) 18:59:08.07 ID:V5h7x51u0
―大図書館 客室

スライムクロシュ「」デロデロ…

妖精「大丈夫だよクロシュ、みんな生きてるから……。あれはただの仮想の訓練だったんだよ……」

スライムクロシュ「」デロロ…


クロシュ(仮想現実の、訓練……。現実じゃない……。意味は、わかる……。でも……)

 ――黒焦げクロシュたち「」プスプス

クロシュ(これから先……あんなことが……絶対起こらないなんて……いえるの……?)

クロシュ(もし……本物の、悪竜に襲われたら……)

クロシュ(こわい……)


スライムクロシュ「」デロデロ…

妖精「クロシュ……」


パティ「……ごめんなさい。あなたたちは兵士ではなかったのよね。戦慣れしているからと、つい兵士たちに課すのと同じことをしてしまったわ……」

妖精「……まあ、迂闊に訓練に参加した私たちも悪かったけど……。危険性は事前に説明が欲しかったなあ」


 コンコン

ロシュ「こんにちは。お掃除に来ました……」

パティ「この声は……ロシュね。掃除はいらないと言ったのに……。まあいいわ、入りなさい」

 ガチャッ

ロシュ「失礼します……。あれ、クロシュちゃん……!? どうしたの……?」モニョモニョ

スライムクロシュ「」デロデロ…

妖精「まあ、その……ちょっとつらいことがあってね……」

ロシュ「そうなんだ……。うーん……そうだ!」ピコン!

妖精「?」

ロシュ「んしょ、んしょ……えいっ」モニョモニョ…プチッ

 森スライムキノコ「」ポン!

妖精「森スライムのキノコ?」

ロシュ「うん。クロシュちゃんにあげる」スッ

スライムクロシュ「〜〜…?」モニョニョ…?

 森スライムキノコ「」ポン

ロシュ「どうぞ……!」

スライムクロシュ「〜〜…」モニョモニョ…

 パクッ
 モニョモニョ…モグモグ…

クロシュ(きのこ……おいしい……)モグモグ…

妖精「食欲はあるみたい。ひとまず安心かな」

ロシュ「えへへ……。早く元気になってね」

スライムクロシュ「〜〜」モニョモニョ

 ◆
483 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/02/01(土) 20:45:35.04 ID:V5h7x51u0
―深夜
 大図書館 客室

イリス「……」zzz
ミスティ「……」zzz
妖精「……」zzz
スライムクロシュ「……」zzz

 ◆

―夢
 集落

 チュンチュン

クロシュ「……」

ウニ大盾「クロシュちゃん、おはよう……」

クロシュ「!」

メイ841「今日も一日お疲れさまです、クロシュ」

クロシュ「うん……おはよ、みんな……」

炎スライムの欠片「仮想の悪竜は強かったねえ。まさかボクの炎でもかなわないなんて……」

雷スライムの欠片「もっと私の力を使えば良いのに。私の雷速移動ならあんなオオトカゲの攻撃なんか当たんないもん」

光の精霊「雷速移動はお腹が減りすぎるんだよね〜。だからクロシュちゃんはもっと光速移動を活用した方が良いよ!」

星竜の珠「フン、たるんどるから負けるのだ。現実でもあのような醜態を晒せばただではおかんぞ」

光の精霊「あははっ、一番ドキドキハラハラして必死だったんだよこのトカゲさん!」

星竜の珠「きき、貴様っ!!」

ワイバーンの鱗「ギャオ……」ペロペロ

星竜の珠「舐めるな阿呆!!」

踊り子の双剣・姉「……でも、本当に恐ろしい敵だった。正直に言うと、クロシュちゃんには現実で悪竜に挑んで欲しくないわ……」

踊り子の双剣・妹「でも世界樹の光は悪竜の近くにある可能性が高いって言うし……」

風船スライムの欠片「私も……クロシュちゃんには、危ないことして欲しくないかも……」

不死鳥の羽根「今回は相手が悪かったわ。あれは邪龍が生み出した眷属の末裔。本来なら決して相手にしてはならない危険な存在よ」

血スライムの欠片「でもこの先避けて通れない敵なんでしょ? だったらどうやって殺すか考えた方が良いんじゃないの?」

パラサイトソード「そうだそうだ! あのオオトカゲを斬り刻むことができれば、クロシュは剣士として更なる高みへ昇れるのだ!」


 ワイワイ キャッキャ


ヴァン「はは……思ったより随分賑やかなんだなあ、ここは」

夢想の女神「……でも、すごくしあわせであたたかい想いに溢れてる……」

クロシュ「ヴァンさん……! それに……えっと……女神さん……!」

ヴァン「やあ、クロシュちゃん! 居候させてもらってるよ!」

夢想の女神「私たちを救ってくれて、ありがとう……。私たちにできることは少ないけれど……もし夢の力が必要なら、ちょっとだけ役に立てるかも。これからよろしくね」

クロシュ「うん……!」
484 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/02/01(土) 20:49:58.97 ID:V5h7x51u0

ナイトキャップの女性「……ちょっといいかな?」ヌッ

クロシュ「ほえ……?」

夢想の女神「……!! クロシュちゃん、気を付けて! 夢の住人じゃない! こいつは――」

ナイトキャップの女性「もう遅い!! 気を付けるべきはお前だ、夢想の魔王!!」シュバッ!!

夢想の女神「えっ……きゃっ――」

 ガギンッ!!

ヴァン「女神の騎士を忘れてもらっては困るなあ!」シャキン

ナイトキャップの女性「出たな、狂った英雄め……!!」ズザッ


夢想の女神「こいつは――夢魔!! 夢を喰らって生きる魔性の者!!」

ナイトキャップの女性「そう――私は夢魔、リリーツィア・ハッピーエンド!!」バッ


光の精霊「わあ、なになに?」
メイ841「侵入者のようです」シャキン
炎スライムの欠片「え、侵入者……!?」
星竜の珠「ほう、面白い……」


リリーツィア「夢の中で、夢魔に勝てると思うなよ!!」ゴオオオッ!!


 ――戦闘開始 夢魔リリーツィア――


 ★リリーツィアが〈ナイトメア〉を発動!
  相手の痛恨率を大幅に上昇させ、自陣のコンマ+400!!

 ☆夢想の女神が〈儚き救済の眠り〉を発動!
  痛恨を無効化し、自陣のコンマ+100!!

 ☆血スライムの欠片が〈模倣〉を発動!
  痛恨を無効化し、自陣のコンマ+100!!

 ☆ウニ大盾が〈守護〉を発動!
  劣勢・痛恨を1回まで無効化!!

 ☆不死鳥の羽根が〈再生の炎〉を発動!
  敗北を1度だけ無効化し、該当ターンのコンマ+30!

 ☆メイ841が〈妖精メイド剣術〉を発動!
 ☆炎スライムの欠片が〈灼炎〉を発動!
 ☆星竜の珠が〈流星〉を発動!
 ☆踊り子の双剣が〈剣の舞〉を発動!
 ☆光の精霊が〈閃光〉を発動!
 ☆風船スライムの欠片が〈大気の心〉を発動!
 ☆雷スライムの欠片が〈疾雷〉を発動!
 ☆ワイバーンの鱗が〈飛竜〉を発動!
 ☆パラサイトソードが〈剣鬼〉を発動!
 ☆ヴァンが〈女神の騎士〉を発動!
  合計コンマ+200!!

↓1コンマ(味方+400、ナイトメア-400)
01-50 劣勢
51-90 優勢
91-00 会心 リリーツィア捕縛
485 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/02/01(土) 20:51:25.13 ID:kBmem04m0
プラマイ0か
486 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/02/01(土) 21:22:48.27 ID:V5h7x51u0
リリーツィア「例え誰の夢であろうと、夢である限り私の箱庭。万に一つも、お前たちに勝ち目はない」ゴゴゴゴ


 集落「」ゴゴゴゴ…バキッドゴッ…!!


クロシュ「んわああ!!?」アタフタ

夢想の女神「くっ……!! なんて卓越した夢の力なの……!! 力を失った私では、対抗できない……!!」ギギギギ

リリーツィア「大人しく私の軍門へ下れ、夢想の魔王! 私の技量に、お前の力が合わされば――」

 デロデロ…モニョモニョ…ポン!

夢想ブラッドの欠片「夢想の力……こう?」クイッ

 集落「」ポン! ポン! ポン!

炎スライムの欠片「わああ! 集落が元に戻ってってる!!」

リリーツィア「何!? なぜ夢の住人でしかない者が、夢想の……魔王の力を!!?」

夢想ブラッドの欠片「モノマネは得意なんだよ。チッ、それでも分は悪いか……! 後はお前たちがなんとかしろ!」

ヴァン「おお! 女神に仇なす敵はお仕置きしなければ!!」バッ


リリーツィア「有象無象共め……!」バッ! シュオン!!


 雷霆の魔王「……」ゴゴゴゴ…バチバチバチ…


クロシュ「んわわ……!!?」オロオロ

ヴァン「な、なんだあれはァ!!?」

雷スライムの欠片「あれは……雷霆の魔王……!!? なんでここに……!!?」

夢想の女神「まさか、恐怖の記憶を……!?」

リリーツィア「その通り! その子の心に潜む恐怖の記憶を呼び出した! さあ雷霆の魔王よ、奴らを全員消し炭にせよ!!」


 雷霆の魔王「豁サ縺ャ縺瑚憶縺」カッ!!!!
 全方位雷撃「」ババリバリバリバリッ!!!!

クロシュ「んわああああああ!!!!」アタフタ

 ガギイイイインッ!!!!

 守護結界「」シュイン―

クロシュ「ほえ……?」

ウニ大盾「……クロシュちゃん。怪我はない?」ガシン

クロシュ「う、うん……!」

ウニ大盾「セイラちゃんから聞いてるよ。わたしたちの大盾は、魔王の雷も防ぐ最強の盾だって。だから……あんな奴が生み出した偽物の魔王の雷なんて、痛くも痒くもないよ」

クロシュ「わあ……!!」


リリーツィア「チィッ! 既に克服された恐怖の記憶だったか……!」


 ☆ウニ大盾の〈守護〉により、劣勢を無効化しました


↓1コンマ(味方+400、ナイトメア-400)
01-50 劣勢
51-90 優勢
91-00 会心 リリーツィア捕縛
487 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/02/01(土) 21:23:06.14 ID:S2wuVqaeO
488 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/02/01(土) 21:35:20.16 ID:VEbgt9Nco
揺り戻しかキツいぃ
489 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/02/01(土) 21:36:58.64 ID:V5h7x51u0
リリーツィア「ならば――これでどうだ!?」バッ


 仮想悪竜「ギャオオオオオッ!!」ドンッ!!


クロシュ「ひゃ……」ビクッ

踊り子の双剣・姉「あ、あいつは……!!」

踊り子の双剣・妹「今日、クロシュちゃんが仮想の訓練で戦って――」


リリーツィア「ハーッハッハッハッ! 経緯は知らないがパティには感謝しなければ! お前を完膚なきまでに打ち負かした最悪の恐怖を、まさに今日作ってくれたのだから!!」

夢想の女神「クロシュちゃん、気圧されないで!! あれはあなたの恐怖が生み出した虚像!! あなたがあれに打ち負ければ、私たちも勝てなくなっちゃうの!!」

スライムクロシュ「」デロデロ…

ヴァン「ああ、クロシュちゃん!!」

夢想ブラッドの欠片「馬鹿! 戦いの最中で怖がってうずくまる馬鹿がどこにいる!!? 目を覚ませ馬鹿!!」ゲシゲシッ

 ベチベチッ
スライムクロシュ「」モニャニャ…



 仮想悪竜「ギャオオオオオオッ!!」ズシンズシンッ!

風船スライムの欠片「んわああああっ!!」スポーンッ!!

ワイバーンの鱗「ギャオオオッ!!」アタフタ

 ガギンガギンッ!!

パラサイトソード「ぬうう、此奴堅すぎて文字通り刃が立たぬ――ぐあああああ!!!」ボムギ


不死鳥の羽根「まずいわね……」


↓1コンマ(味方+400、ナイトメア-400)
01-50 劣勢
51-90 優勢
490 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/02/01(土) 21:38:26.32 ID:yn9iMEKIO
強コンマこい
491 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/02/01(土) 21:52:16.91 ID:V5h7x51u0
リリーツィア「フン……そろそろ遊びは終わりにしよう。悪竜よ、地獄の炎で奴らを灰にせよ」

 仮想悪竜「グルルル……ガアアアッ!!」カッ
 獄炎「」ゴオオオオッ!!


 ドッギャアアアアアアンッ!!!!


不死鳥の羽根「……仕方ない。焼け石に水とならないことを祈るわ――」カッ!!

 再生の炎「」ゴオオオオオッ!!


ヴァン「お、おおおっ……!?」

夢想の女神「この、力は……!!」

炎スライムの欠片「不死鳥さん!!」

不死鳥の羽根「しばらく眠るわ……。負けるんじゃないわよ……」スゥ―



リリーツィア「不死鳥の力まで持っているなんて……このスライム、何者? まあいい。ならばもう一度燃やし尽くすだけだ」

 仮想悪竜「グルルルル……」



スライムクロシュ「」デロデロ…

ウニ大盾「クロシュちゃん……! お願い、立ち上がって!」


 ☆不死鳥の羽根の〈再生の炎〉により敗北を無効化し、このターンコンマ+30


↓1コンマ(再生の炎+30、味方+400、ナイトメア-400)
01-50 敗北
51-90 優勢
91-00 会心 リリーツィア捕縛
492 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/02/01(土) 21:52:56.43 ID:ZPcHNB/hO
はい
493 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/02/01(土) 21:53:21.16 ID:ui9jy0JwO
494 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/02/01(土) 22:18:04.77 ID:V5h7x51u0
 仮想悪竜「グルルル……」ズシンズシン


スライムクロシュ「」デロデロ…


クロシュ(みんな……殺されちゃう……)

クロシュ(わたしが……よわいから……)

クロシュ(わたしの、せいで……みんな……)


ヴァン「クロシュちゃん!! 負けるな!! みんなを、しあわせにするんだろ!? しあわせな夢を、届けるんだろ!!?」

夢想の女神「お願い、クロシュちゃん……。あなた自身の夢を……しあわせに……」


クロシュ(……!)


メイ841「クロシュ……! 起きてください……!」

炎スライムの欠片「クロシュちゃん! がんばって……!」

星竜の珠「負けたら承知せぬぞ……!」

踊り子の双剣・姉「あなたの未来を、私たちに見せて……!」
踊り子の双剣・妹「立ち上がって、クロシュちゃん……!」

光の精霊「早く起きて、あいつをやっつけようよ!」

風船スライムの欠片「クロシュちゃん、負けないで……!」

不死鳥の羽根『負けるんじゃないわよ……』

ワイバーンの鱗「ギャオギャオ!」

雷スライムの欠片「あんなの雷霆の魔王より弱いんだから大丈夫だよ!」

ウニ大盾「クロシュちゃん……! わたしが、絶対に守るよ……!」

パラサイトソード「恐怖に曇った刃では奴を斬り裂けぬぞ!!」

夢想ブラッドの欠片「早く起きろ、馬鹿!!!」


 グググ…モニョニョ…


クロシュ「……んゅ……」ヨロッ

ヴァン「クロシュちゃん!」

夢想の女神「クロシュちゃん……!」


リリーツィア「……辛うじて立ち上がったか。だがその満身創痍の精神で何ができる? 大人しく夢想の魔王を渡せば、私もこれ以上手荒い真似は――」

 ボンッ!!
 ガギンッ!!

炎魔剣士クロシュ「帰って……!! ここは……あなたの場所じゃ、ない……!!」チリチリ…

リリーツィア「……ならば、悪夢に呑まれて死ね!!」


↓1コンマ(味方+400、ナイトメア-400)
01-50 敗北
51-90 勝利 リリーツィア撃退
91-00 会心 リリーツィア捕縛
495 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/02/01(土) 22:18:31.04 ID:gX79kt7xO
496 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/02/01(土) 22:19:21.04 ID:gX79kt7xO
やっちまった
497 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/02/01(土) 22:21:19.80 ID:kBmem04m0
また運命賽案件かな
498 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/02/01(土) 22:23:17.09 ID:0JO36tlLo
りりーつよ
499 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/02/01(土) 22:41:46.92 ID:V5h7x51u0
リリーツィア「克服された恐怖はもう使えない……。悪竜の出番ももう終わり」

 消滅する仮想悪竜「」シュンッ

炎魔剣士クロシュ「……?」

リリーツィア「……流石にこれは可哀想だからやめとこうかと思ったけど……そこまで強硬に拒むなら、こちらも手段は選ばない」

夢想の女神「待って、一体何を――」

リリーツィア「……あなたの、真のトラウマ。いでよ」スッ

 *

―燃える集落

 ゴオオオ……
 メラメラ… パチパチ…

 燃える大人の死体「」メラメラ

 燃える子供の死体「」メラメラ

 燃えるスライムの死骸「」ジュクジュク…


クロシュ「あ……あ、ぁ……」

 デロデロ…

スライムクロシュ「」デロロ…


ヴァン「こ、これ、は……」

夢想の女神「リリーツィア・ハッピーエンド!!! あなたという者は!!!!」

リリーツィア「なんとでも言え。私には夢想の魔王の力が必要なの。大義の為に、手段は選んでいられない」シュッ

夢想の女神「きゃあっ!」

ヴァン「貴様!! 女神を離せ!!」バッ

リリーツィア「悪夢に呑まれたこの夢では、もはやお前達も満足に動けまい。夢想の魔王は貰っていく。さようなら」トプン―

ヴァン「ああっ……待てェェェ!!!」



 ゴオオオ…
 メラメラ… パチパチ…

風船スライムの欠片「こ、これが……クロシュちゃんの……。こんなの……まるで……」

ブラッドの欠片「チッ……こんなことがあったんなら、なんでこいつはあんなに平和ボケしてられるの……」

雷スライムの欠片「クロシュちゃん……」

ワイバーンの鱗「ギャオ……」


ウニ大盾「クロシュちゃん、クロシュちゃん……!」

スライムクロシュ「」デロデロ…

メイ841「クロシュ……!」

不死鳥の羽根「結局負けて、夢想の魔王を奪われたのね……。まあ、夢の中で夢魔が相手じゃ仕方なかったとも言えるわ」

光の精霊「クロシュちゃんは大丈夫なの……?」

不死鳥の羽根「……精神的にかなり傷付いてるみたい。死ぬことはないでしょうけど……現実でのケアが必要かもしれないわ」

 ☆夢想の女神をリリーツィアにかどわかされてしまいました……
 ☆敗北とトラウマによりクロシュのメンタルが不安定になりました……

 ◆
500 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/02/01(土) 23:02:53.62 ID:V5h7x51u0
―ユーシリア帝国 8日目

◇クロシュ [あかちゃんスライム]
武:メイドブレード  盾:ラティアの大盾  飾:くすんだ耳飾り
武:竜珠の杖     防:ゴスロリエプロン 飾:不死鳥の羽根

◇妖精   [世話焼き妖精]
武:         盾:         飾:くすんだ耳飾り
武:         防:精霊のレオタード 飾:

◇イリス  [星の魔法使い]
武:精霊樹の杖[改] 盾:         飾:くすんだ耳飾り
武:         防:魔術師のローブ  飾:

◇ミスティ [氷の魔法使い]
武:魔銀の短剣    盾:         飾:くすんだ耳飾り
武:         防:氷竜革のローブ  飾:

◇ローガン [鋼の戦士]
武:トカゲ斬り    盾:灼鋼の盾     飾:くすんだ耳飾り
武:鋼の回転ノコギリ 防:鎖帷子      飾:

◇エバンス [地の傭兵]
武:古代の鉄槌    盾:         飾:くすんだ耳飾り
武:魔銀の剣     防:硬質革鎧     飾:

◯所持アイテム
[道具]        [装備品]       [大事なもの]
運命賽*4       蜘蛛絹の下着      魔族国永久旅券
会心賽*0       ザリガニのお守り    フメイの服の切れ端
反魂丹*2       大きな巻き貝      精霊の印
鉄鍋+携帯調理器具   大きな軽石       精霊樹の実のジャム
「星の魔力」上中    闇の欠片        精霊樹の鉢植え+赤雷球
お宿の焼き菓子     フリルワンピ水着    フメイとアリシラの人形
お宿の妖精の織物    魔法学園のスク水    メルルの帽子
魔導飯盒        炎鉱石         溶岩石のアミュレット
妨害魔力波発生装置   ガラスのザリガニ    太陽のメダリオン
属性大全        踊り子の双剣      暗黒優待券
魔王図鑑        サボテンドラゴンの花  冒険者証(ランク1)
氷精の魔導書      精霊のローブ      大魔女帝国渡航権
ブラッドワイン*3               かたたたきけん
マッスルワイン*1               大魔女帝国滞在許可証
吸血鬼殺ワイン*1               風船印のパラシュート
綺麗な砂                    ラティア勲章
魔術書「正負の属性」
吸血鬼の日焼け止め
日蝕の傘
大魔女サイン*1
古代のセラミック

◯現在の目標
・フメイちゃんを探す
・世界樹の光を追う[2/5]
・宰相の正体を暴く
・眠り病の原因を突き止める(達成……?)
・前皇帝の死の真相を突き止める(達成!)
・ユーシリアの人魔対立をなんとかする(努力目標)

◯仲間の目標
・カリス・ノーランドを討つ(ミスティ)
・妻子の仇を討つ(ローガン)

◯経験値
・クロシュ 剣技[03/06] 魔法[03/06] 防御[03/06]
・イリス  杖術[00/04] 魔法[04/16]
・ミスティ 剣技[04/06] 魔法[04/16]
・ローガン 剣技[06/16] 魔法[03/08]
・エバンス 剣技[09/16] 魔法[00/08]
……………………………………………………………………………………
□ユーシリア帝都
中央区:王宮、兵舎、大図書館、邸宅街、他
平民区:公園、市場、食事処、酒場、浴場、娼館、冒険者ギルド、他
貧民街:広場、怪しい商店、薄暗い路地裏、魔族連合、他
郊外:農園、果樹園、他
……………………………………………………………………………………
501 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/02/01(土) 23:04:37.50 ID:V5h7x51u0
―朝
 皇帝の私室

 洗面台「」バシャバシャ

エリオス「……」パシン

エリオス「よし……。何はともあれ、眠り病は解決したんだ。後は残る問題に注力していくだけ――」


ロシュ「エリオスさま! エリオスさま!」ピョンピョン!

エリオス「ロシュ。こんなに朝早くに、血相を変えてどうしたんだ――」

ロシュ「ね、眠り病が……再発したって……!!」

エリオス「な……に……!?」

 ◆

―帝都大図書館 司書室

 新聞「」パラララッ

パティ「眠り病再発……。妖精、これは一体どういうこと?」

妖精「わ、私たちは本当に解決したんだよ! 原因の、魔王化しかけていた男を……なんとかして」

パティ「……昨日はあえて聞かなかったけれど……なんとかとは、実際には何をしたの?」

妖精「……クロシュが、食べた」

パティ「……は?」

妖精「クロシュが、食べたの! そいつとは……前にも少し縁があって、クロシュと仲が良かったから……。ただ殺すのは、忍びなくて……」

パティ「……クロシュは今どこに?」

妖精「まだ寝てる。なんか、昨夜はものすごくうなされてて……」

パティ「……まさか」

 *

―帝都大図書館 客室

スライムクロシュ「」デロデロ…

イリス「クロシュちゃん……なんか、様子がおかしいよ……。いつものは、寝てる時にこんなに激しく溶けたりしないのに……」

ミスティ「クロシュ……大丈夫……?」

 ガチャッ!

パティ「失礼するわ」スタスタ

妖精「ぱ、パティ……! 食べることを許可したのは私だから、クロシュのことは……」

パティ「責めるつもりはない。原因を追求するだけ」スッ

イリス「パティさん……!? どうしたんですか!?」

パティ「クロシュを診せてもらう」

スライムクロシュ「」デロデロ…

 *

スライムクロシュ「」デロロ…

パティ「……精神防御を突破された形跡……通称夢魔の口付け≠ェあるわ。これの意味……わかる?」

イリス「む、夢魔の口付け……!?」

妖精「じゃあまさか、昨日クロシュがうなされていたのは――」

パティ「ええ。夢魔に侵入されて、悪夢を見せられていた可能性が高い。そして……」


パティ「……魔王の力は、夢魔に奪われた」


ユーシリア帝国滞在8日目です。12日目に何かが起こります
↓1〜3 自由安価 何をする?
502 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/02/01(土) 23:04:58.58 ID:AOBZLnFn0
エドワード&パティと仲良く話す(元騎士)リチャードを偶然再会する。悪竜討伐に協力してくれる。
503 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/02/01(土) 23:05:01.69 ID:Z0U9euvw0
どこからともなく現れたミントに遊びに誘われるクロシュ
504 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/02/01(土) 23:05:36.92 ID:kBmem04m0
情報屋の手伝い
505 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/02/01(土) 23:05:45.16 ID:+0viErwN0
ローガン、かつて暮らしていた家の様子を見に行く
その際フレンの親と遭遇し、息子の様子を見てやってほしいと頼まれる
506 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/02/01(土) 23:18:46.56 ID:V5h7x51u0
というわけで本日はここまでとなります。次回元騎士リチャードの休暇編、ミントちゃんと遊ぼ編、情報屋の手伝い編です

楽しい夢の中に突如来襲し、トラウマを掘り起こすだけ掘り起こした上で夢想の女神を拐かしていったリリーツィア・ハッピーエンド。残された夢の住人たちは途方に暮れ、クロシュはデロデロと溶けることしかできなかった。リリーツィアの目的とは何なのか。容赦のないトラウマ攻撃で溶けてしまったあかちゃんスライムクロシュは、再び立ち上がることができるのか――

今回はパティ氏の用意した仮想悪竜に負けてしまったり、クロシュがロシュちゃんのキノコを食べたり、夢の中でリリーツィアに襲われて激しく戦うも打ち負かされて女神をかどわかされてしまったりしたようでした

それでは本日もありがとうございました。次回もよろしくお願いいたします
507 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/02/01(土) 23:33:23.80 ID:T1PitxiCo
おつおつでした
夢住民になってくれた面々が協力的なのは嬉しい
夢魔はクロシュの原初にして最大のトラウマほじくり返しちゃって…もうはっ倒すしかなくなっちゃったよ…!
508 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/02/01(土) 23:43:13.32 ID:gX79kt7xO
コンマは無情
509 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/02/01(土) 23:51:34.35 ID:0JO36tlLo
捕縛できてたら話がだいぶ進んだんかね
510 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/02/02(日) 00:35:17.87 ID:YWQQMtg50
おつ
リベンジの機会はあるのか?あるにしても再戦までに実力を上げておきたいところ。上がった心属性の出番があるのかも気になる。
あと、やっぱり仲間と連携してフルボッコが一番な気もするけど。
511 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/02/02(日) 01:39:07.86 ID:2+JMOxXco
世界樹の光狙って宰相と悪竜が潰しあってくれないかね
512 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/02/02(日) 07:57:33.04 ID:BVZ5Xaba0
おつ
今回は黒幕がアグレッシブなせい(とコンマ不調)で被害が甚大すぎる・・・
513 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/02/02(日) 15:34:56.91 ID:qCgUVQ9LO
これ宰相はクロシュのこと認識しちゃったから最悪騎士団差し向けて適当な罪で檻にいれられない?大丈夫?
514 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/02/02(日) 16:31:21.13 ID:y+GnCU4T0
クロシュの夢の中に住んでいる方々は、それぞれスタンスの違いはありますが基本的にはクロシュに協力的なようです
夢の中での戦いは、実際のところ夢魔の独壇場です。言うなれば水中のボーンクラーケンです。大抵の場合、陸上の生物に勝ち目はありません

このスレでは時々異様に低コンマが連続することがありますが、今回もその不運に見舞われたようです。実のところウニ大盾ちゃんと不死鳥の羽根さんがいれば大丈夫かな?と思っていましたが、そんなことはありませんでした

もし彼女を捕縛できていた場合、事態が一気に進展していた可能性は高いです。しかしハイリターンにはハイリスクもあったようです。今回、クロシュちゃんはとてもまずい煮え苦渋を飲まされてしまいました

リリーツィア・ハッピーエンドの陰謀を阻止することはユーシリア帝国編における重要な目的の一つなので、再戦の機会はあるかと思われます。そしてクロシュが得た心属性適性は失われていないため、訓練を積めば心属性の力を使うことができるようになるかもしれません
複数人で囲んで叩くのは非常に優れた戦術です。かの有名なテロリストのザイルも、あかちゃんスライムや妖精や人間たちに囲んで叩かれて敗走したことがあるという噂があります。戦いは数なのかもしれません

宰相は世界樹の光も狙っているようなので、宰相と悪竜の戦いが勃発する可能性はあります。しかし今のところ騎士団は世界樹の光の所在を完全に掴めてはいないようなので、勃発するとしてももう少し先のことになるかもしれません。それが魔族たちのいう審判の日≠ニ前となるか後となるかは不明です(もし審判の日にユーシリア帝国が崩壊し、その後に戦いが起こった場合、それはまさしく仁義なき戦となるでしょう)

宰相は熱心に夢想の魔王の所在を探っていたようですが、先日急にあかちゃんスライムが魔王の力を持ってきてくれたため、迅速かつ大胆に奪いに来たようです。夢魔の所業を翌朝に思い出せる人は滅多にいないため、大抵の夢魔はバレる可能性を考慮せず堂々と夢喰いを行います。クロシュ氏はかなりがんばりましたが、抵抗虚しくひどいめにあってしまったようです

宰相はクロシュのことを見つけてしまいましたが、魔王の力さえ奪ってしまえばもうあかちゃんスライムなどに用はないので、既に眼中にない可能性が高いです。また、不当な罪をでっち上げるのは規律に厳しいマーズ指揮官の不信を買うことになるため、宰相もその辺りは慎重に動かざるを得ないかと思われます
515 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/02/02(日) 16:31:57.00 ID:y+GnCU4T0
―帝都大図書館 司書室

パティ「……この局面で魔王の力を狙う夢魔……もしや宰相に取り憑いているのは……」ブツブツ

 コンコン

パティ「……開いているわ」

 ガチャッ

リチャード「こんにちは! お久しぶりです、パティ魔術顧問!」スタスタ

パティ「……リチャード? 何、今のユーシリアを嗤いにでも来たの?」

リチャード「まさか、とんでもない! 少し休暇を取ってユーシリアの様子を見に来たんですよ。場合によっては協力を惜しまないつもりでね」

パティ「へえ、いくらふんだくるつもりなのかしら。今のユーシリアにあなたを満足させられるほどの財力はもうないわよ?」

リチャード「わはは……これはすっかり偏見を持たれてしまっているようですな」


亡霊エドワード「む、その声は……リチャードじゃないか! 久しいな、いつぶりだ?」フヨフヨ

リチャード「!? エドワード指令……その御姿は……」

亡霊エドワード「死んだのだ!」

 *

リチャード「ふむふむなるほど……今そのような状況だったとは……」

亡霊エドワード「そうなのだよ。リチャード、もし君さえ良ければ……」

 ガチャッ

エバンス「あ、お前は! クロシュちゃんを酷い目に遭わせた悪徳商人!」ザッ

リチャード「ぬっ!?」

亡霊エドワード「……リチャード? クロシュくんに酷いことをしたとはどういう意味だ?」

 *

亡霊エドワード「なるほど……国際商業都市でそのようなことがあったとは」

パティ「はあ……マリッサは未だに引きずってるのね……。まあ気が済むまでやれば良いわ……」

ローガン「マリッサ殿のことをご存知なのですか?」

パティ「腐れ縁みたいなものよ」


リチャード「もちろん今は反省しておりますよ。部下たちにも少しばかり苦言を呈されてしまったのでね。今は安全安心クリーンな営為を心がけておりますとも」

エバンス「本当かあ……?」

リチャード「フフフ、では行動で示しましょう。皆さんへのお詫びには大魔女帝国行きのチケットをお渡し致しましたが、さらに今回は私自ら世界樹の光を手に入れるお手伝いを致しましょう!」

エバンス「マジか……。信用できるのか、この男……」

亡霊エドワード「リチャードは腹の底が見えない男だが、約束事は必ず守るから大丈夫だ。ビジネスマンは契約を何よりも重んじる」

リチャード「その通りです、流石はエドワード指令。既に騎士を辞して久しい私のことをしっかり覚えていらっしゃる」

ローガン「うむ……。彼はある意味かなり信用のできる男だと私も思う」

エバンス「なるほど……」

 ☆リチャードが滞在し、協力してくれることとなりました

 ◆
516 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/02/02(日) 16:34:02.52 ID:y+GnCU4T0
―客室

スライムクロシュ「」デロデロ…

妖精「う〜ん……」パタパタ


ミント「やっほ、クロシュちゃんに妖精さん」ヒョコッ

妖精「うわあ!?」

スライムクロシュ「〜〜…?」モニョニョ…?

ミント「あれ、クロシュちゃんは反応薄い……。どうしたの? 元気ない?」

スライムクロシュ「〜〜…」デロデロ…

妖精「まあ、ちょっといろいろあって……。ていうかあなたどうやってここに入ってきたの?」

ミント「ムカデとかネズミになれば入れないとこなんてほとんどないのだ!」

妖精「そ、そう……」

ミント「でもクロシュちゃん元気ないんだ……。うーん困ったなあ……」

妖精「何か用でもあったの?」

ミント「クロシュちゃんと遊ぼうと思って来たのだ!」

妖精「それなら日を改めて……」

ミント「よし! それじゃあお外に出よ! こんなとこに籠もってたら余計元気なくなっちゃうよ!」

スライムクロシュ「〜〜…?」モニョ…?

妖精「話聞いてた? 今のクロシュは自分で立ち上がる元気もないんだよ」

ミント「じゃん!」スッ

 空き瓶「」ポン!

妖精「空っぽの……瓶?」

ミント「この中に入れば良いのだ! 我が子鬼のおきゃくさまとして、おもてなそうぞ!」

妖精「こんな瓶の中に入れるかなあ……」

スライムクロシュ「〜〜…」モニョモニョ

妖精「あ、そっか。クロシュは大きくなるだけじゃなくて小さくなることもできるんだ」

スライムクロシュ「〜」モニョ

 デロデロ…ズルズル…ポン!

瓶入りクロシュ「〜〜」モニョニョ

ミント「わああ!」キラキラ

妖精「いや、あなたが瓶に入ればって言ったのになんでそんな感激してるの……」

 *

―ユーシリア帝都

ミント「ふんふふふん〜♪」ルンルン

瓶入りクロシュ「……」モニョニョ…

妖精「それで、どこに行くの?」パタパタ

ミント「それはねえ……」


↓1コンマ
01-05 騎士狩り!
06-15 馬車狩り!
16-40 ジジイんとこ!
41-65 アネゴんとこ!
66-90 新人とこ!
91-93 暗い新人とこ!
94-96 熱い新人とこ!
97-99 明るい新人とこ!
00-00 ??
517 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/02/02(日) 16:39:41.47 ID:ZH3O4qbyO
518 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/02/02(日) 17:05:14.36 ID:y+GnCU4T0
ミント「アネゴんとこ!」

妖精「アネゴ……?」

 *

―貧民街
 ボロ集合住宅

妖精「ここは……集合住宅? 随分年季が入ってるみたいだけど」

ミント「アネゴはスラム出身なのに戸籍とおうちを持ってるすごい人なんだよ!」

妖精「おうちってのはここのことだよね。でも戸籍って――」

ミント「ここ! このお部屋!」

 扉「」

妖精「外観通りの古びた扉だ」

ミント「アネゴ〜! ミントさまが来たぞ〜!」ドンドン!

 ガチャッ!

黒髪おかっぱの少女「うっさい。近所迷惑だよミント……」ヌッ

ミント「アネゴ〜!」ピョンッ!

黒髪おかっぱの少女「」サッ!

 ビターン!!

ミント「うう、ひどい……。どうして避けるの……」グスグス

黒髪おかっぱの少女「お前、力が強すぎるんだよ……抱きつかれたら骨がいかれるじゃん……。ん? それは、妖精?」

妖精「どうも」パタパタ

ミント「そう! わが小鬼四天王候補の、クロシュと妖精ぞ!」

黒髪おかっぱの少女「え? 妖精しか見当たらないけど……」キョロキョロ

ミント「妖精さんが抱えてる瓶だよ!」

黒髪おかっぱの少女「ん?」

妖精が抱えるクロシュ瓶「……」モニョニョ…

黒髪おかっぱの少女「……スライム?」

 *

―集合住宅 アルの部屋

ミント「お邪魔しま〜す」トコトコ

黒髪おかっぱの少女→アル「まあ適当に座ってよ」

妖精「じゃあお言葉に甘えて。クロシュはどうする? 瓶に入ってる?」

クロシュ瓶「〜〜」モニョモニョ

妖精「瓶に入ってるって」

アル「瓶詰めスライムなんて初めて見たよ。窮屈じゃないの?」

ミント「クロシュちゃんは伸縮自在なのだ! われと同じだ!」

アル「え、ほんと? 良いなあ……私もそういう能力欲しい」

妖精「ええ? 欲しいの?」

アル「だってミントみたいに変身できればどこでも侵入し放題じゃん。そのクロシュちゃんの伸縮自在も同じ」

妖精「へえ……。アルって、もしかして盗賊だったり?」

アル「ん〜……今は違うかな? ちゃんとした仕事あるし」

ミント「アネゴは労働者なのだ!」

アル「その通りだけど、その言い方はなんかちょっと嫌……」

↓1〜2 自由安価 ミントのアネゴ?のアルとどんなお話をする?
519 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/02/02(日) 17:09:36.81 ID:k8i6WgRqO
カラスのハーピーをどう思うか
520 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/02/02(日) 17:13:30.78 ID:2+JMOxXco
おもいっきり大失敗したときどう立ち直ればいいと思う?
521 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/02/02(日) 17:37:41.93 ID:y+GnCU4T0
ミント「あそうだ! アネゴ、最近貧民街にカラスのハーピィが住み着いてるんだよ! 知ってる!?」

アル「ああ、クロス探偵事務所でしょ? 知ってるよ」

ミント「どう思う!?」

アル「どうって、別にどうとも思わないけど……。貧民街なんて何が住み着いてもおかしくない場所でしょ」

ミント「だってあのハーピィ情報屋だよ! アネゴはちょーほー――」

 ベチッ!

ミント「もがもが!」ジタバタ

妖精「……あー……聞かなかったことにするよ」

アル「ごめん、そうしてくれると助かるかも……」

 *

ミント「も〜! かわいい妹分のミントさまを口止めなんて、失礼なアネゴ!!」プンスコ

アル「はいはい。水やるから機嫌直して」スッ

 水「」ポン

ミント「んぐ、んぐ……」ゴクゴク

アル「妖精とクロシュちゃんも飲む?」

クロシュ瓶「〜〜」モニョモニョ

妖精「じゃあせっかくだしお願い。クロシュも飲みたいって」

アル「はーい」

 *

ミント「ぷはぁ〜! アネゴが入れた水は格別ぞ!」

妖精「単純だなあ……」

クロシュ瓶「〜〜」モニョモニョ ゴクゴク

アル「おお〜、瓶から伸びて器用に水飲んでる……。クロシュちゃんって面白いなあ」

妖精「普段は瓶詰めじゃないんだけど……ちょっといろいろあって、元気がないんだ」

アル「え、そうだったの……!? それは……ごめん……」

クロシュ瓶「〜〜…」モニョニョ…

妖精「悪いのはわたしだから謝らないで欲しいって……」

アル「そう……。なんかけっこう深刻なんだね……」

妖精「うん……。アルは失敗したり落ち込んだりした時、どうやって立ち直ってる?」

アル「私? 私は……うーん、どうしてるかなあ……」

ミント「われも気になる! アネゴのいきざま!」

アル「……美味しいものを食べて、お風呂に入って、あったかい布団で寝てれば、大体直っちゃうかも。だから立ち直り方とか、真面目に考えたことないや。ごめん、参考にならない意見で……」

妖精「……ううん、ありがとう! 全然参考になったよ! 美味しいものだね、美味しいもの」

ミント「おいしいもの!」

クロシュ瓶(おいしいもの……)

 ◆
522 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/02/02(日) 20:17:08.23 ID:y+GnCU4T0
―クロス探偵事務所

イリス「……って感じで、夢魔に襲われたみたいなんです」

フーミン「夢魔か……。実体のない種族は所在が掴みにくいから、けっこう苦手分野なのよねえ」

ミスティ「過去に夢魔がこの国で起こした事件とかは?」

フーミン「表沙汰になりにくいのよ。夢魔に夢喰いされても、朝になれば被害者は何も覚えてないから」

イリス「でもクロシュちゃんみたいに、朝になったら凄く憔悴してたなんてことがあれば、けっこう噂になったりしませんか……?」

フーミン「普通の場合、夢魔はそこまで激しく相手の精神を傷付けたりしないわ。わざわざそんなことをしなくても夢は喰えるし、そんな目立ちかねないリスクを冒す必要がないもの」

イリス「そうですか……」

フーミン「しかし魔王の力を夢魔に奪われたかあ……。このユーシリアもいよいよ終わりかもね」

イリス「そ、そんな!」

 *

 箒「」サッサッ

イリス「こっちの掃き掃除、終わりました」

フーミン「ありがとう。ひとまずこんなとこで良いかしら」

ミスティ「どうして急に掃除を?」

フーミン「立つ鳥跡を濁さずって言うでしょ? あなたたちが手伝ってくれて助かったわ〜」

イリス「えっ、出てくんですか!?」

フーミン「まだ決まったわけではないけど、いつでも逃げられるようにはしておこうと思ってね。私も眠り病にかかりたくはないし」

ミスティ「なるほど……。でも私たちは必ず、眠り病をもう一度解決するわ。だからその心配は不要よ」

フーミン「ふふ、期待しているわ。ダークヒーローたち」

 ◆
523 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/02/02(日) 20:19:01.14 ID:y+GnCU4T0
―ユーシリア帝国 9日目

◇クロシュ [あかちゃんスライム]
武:メイドブレード  盾:ラティアの大盾  飾:くすんだ耳飾り
武:竜珠の杖     防:ゴスロリエプロン 飾:不死鳥の羽根

◇妖精   [世話焼き妖精]
武:         盾:         飾:くすんだ耳飾り
武:         防:精霊のレオタード 飾:

◇イリス  [星の魔法使い]
武:精霊樹の杖[改] 盾:         飾:くすんだ耳飾り
武:         防:魔術師のローブ  飾:

◇ミスティ [氷の魔法使い]
武:魔銀の短剣    盾:         飾:くすんだ耳飾り
武:         防:氷竜革のローブ  飾:

◇ローガン [鋼の戦士]
武:トカゲ斬り    盾:灼鋼の盾     飾:くすんだ耳飾り
武:鋼の回転ノコギリ 防:鎖帷子      飾:

◇エバンス [地の傭兵]
武:古代の鉄槌    盾:         飾:くすんだ耳飾り
武:魔銀の剣     防:硬質革鎧     飾:

◯所持アイテム
[道具]        [装備品]       [大事なもの]
運命賽*4       蜘蛛絹の下着      魔族国永久旅券
会心賽*0       ザリガニのお守り    フメイの服の切れ端
反魂丹*2       大きな巻き貝      精霊の印
鉄鍋+携帯調理器具   大きな軽石       精霊樹の実のジャム
「星の魔力」上中    闇の欠片        精霊樹の鉢植え+赤雷球
お宿の焼き菓子     フリルワンピ水着    フメイとアリシラの人形
お宿の妖精の織物    魔法学園のスク水    メルルの帽子
魔導飯盒        炎鉱石         溶岩石のアミュレット
妨害魔力波発生装置   ガラスのザリガニ    太陽のメダリオン
属性大全        踊り子の双剣      暗黒優待券
魔王図鑑        サボテンドラゴンの花  冒険者証(ランク1)
氷精の魔導書      精霊のローブ      大魔女帝国渡航権
ブラッドワイン*3               かたたたきけん
マッスルワイン*1               大魔女帝国滞在許可証
吸血鬼殺ワイン*1               風船印のパラシュート
綺麗な砂                    ラティア勲章
魔術書「正負の属性」
吸血鬼の日焼け止め
日蝕の傘
大魔女サイン*1
古代のセラミック

◯現在の目標
・フメイちゃんを探す
・世界樹の光を追う[2/5]
・宰相の正体を暴く
・眠り病の原因を突き止める(達成……?)
・前皇帝の死の真相を突き止める(達成!)
・ユーシリアの人魔対立をなんとかする(努力目標)

◯仲間の目標
・カリス・ノーランドを討つ(ミスティ)
・妻子の仇を討つ(ローガン)

◯経験値
・クロシュ 剣技[03/06] 魔法[03/06] 防御[03/06]
・イリス  杖術[00/04] 魔法[04/16]
・ミスティ 剣技[04/06] 魔法[04/16]
・ローガン 剣技[06/16] 魔法[03/08]
・エバンス 剣技[09/16] 魔法[00/08]
……………………………………………………………………………………
□ユーシリア帝都
中央区:王宮、兵舎、大図書館、邸宅街、他
平民区:公園、市場、食事処、酒場、浴場、娼館、冒険者ギルド、他
貧民街:広場、怪しい商店、薄暗い路地裏、魔族連合、他
郊外:農園、果樹園、他
……………………………………………………………………………………
524 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/02/02(日) 20:25:34.56 ID:y+GnCU4T0
―朝
 兵舎 司令室

宰相「……世界樹の光はまだ見つからないのですか?」

マーズ「はっ! 鉱山の魔物が活性化しており、一般兵はおろか魔法騎士も易々と探索できない状況であります!」

宰相「今は慎重を期すべき時ではありません。拙速を尊びなさい」

マーズ「……それは、しかし……騎士団に甚大な犠牲が出る可能性があります。また各地で魔族の反乱が相次いでおり、鉱山だけに戦力を集中させるのも難しく……」

宰相「事態を放置すれば、民の犠牲が増え続けます。備蓄食料ももう残り僅か……。マーズ指揮官、あなたは民より騎士の命の方が重いとでも言うつもりですか?」

マーズ「……いえ。出過ぎた発言でした。お許しください」

宰相「例え犠牲になろうとも……その英雄の名はユーシリアの歴史に刻まれ、永遠となる。恐れることはありません。騎士としての役目を果たしなさい」

マーズ「はっ!」

宰相「それでは私は王宮に戻ります」スタスタ

 *

―王宮 宰相の部屋

宰相「っはぁ〜疲れた……。早くやめたい、宰相のフリ……」

宰相「………マーズ指揮官、ごめんね……。騎士の命も民の命も、重さは同じなのに……。でも……世界樹の光さえ見つかれば、その力でみんなを救えるはずだから……」

宰相「そうすれば……後は、この国の民だって………」

宰相「………そういえば昨日のスライムの子……大丈夫かな……。あんな幼い子に、あそこまでしなくても良かったんじゃ……。でも魔王の力を手に入れる為にはああするしか……」

宰相「…………はあ………。もう、やめたい……」

夢想の女神『やめれば良いのに……』

宰相「……! うるさい。私には大義があると言ったはずだ。ここでやめるわけにはいかない」

夢想の女神『全ての生命を永遠の眠りに就かせ、しあわせな終わりとする……なんて、本気でできると思っているの……?』

宰相「……夢想の魔王なら賛同してくれると思ったんだけどな。残念だ」

夢想の女神『しあわせな眠りの裏で……現実の肉体は静かに腐り落ち、死んでいく……。それは、本当にしあわせな終わりと言えるの?』

宰相「しあわせだよ。心は夢の中でしあわせなんだから。お前だって、そう思って魔王になったんじゃないのか」

夢想の女神『魔王になった時の記憶はもうないから、わかんない……』

宰相「まあいいけど。お前の救済の眠りをもたらす力と、圧倒的な星の力……そして私の技量が合わされば、この世界は絶対にしあわせな結末を迎えられるんだ。お前は黙ってその力を私に寄越していれば良い」

夢想の女神『……その為の犠牲には目を瞑るんだ』

宰相「うるさい! 私だって、犠牲が出て良しなんて思ってない!」

夢想の女神『じゃあなんで……』

宰相「このままこの世界を放置すれば……私が何をしてもしなくても、世界の構造そのものによる犠牲者は永遠に増え続ける一方じゃないか! だから……ここで終わらせなきゃならないんだ! 私が出すこの犠牲を、最期にするんだ……!!」

夢想の女神『……』

宰相「私が、もたらしてやる……! しあわせな結末を……ハッピーエンドを!!!!」

 ◇


―朝
 帝都大図書館 客室

クロシュ瓶「……」zzz

イリス「クロシュちゃん……まだ元気は出ないみたい……」

妖精「でも昨日よりは良くなってきてるみたいだよ。瓶の中だとデロデロに溶ける心配がないから、少し気楽なのかも」

ミスティ「これからクロシュが疲れた時は、こんな風に瓶に入ってもらうのが良いかもしれないわね」


ユーシリア帝国滞在9日目です。12日目に何かが起こります
↓1〜3 自由安価 何をする?
525 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/02/02(日) 20:25:46.64 ID:ETWNtMV9O
人魔仲良しキャンペーンも頑張る
526 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/02/02(日) 20:26:18.57 ID:er8diR3y0
ローガン、リチャード 夜平民区で散歩していると勤務終わりのノエルと出会う。酒場で3人騎士時代の話しをする
527 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/02/02(日) 20:26:20.41 ID:BVZ5Xaba0
としょかんたんけん
528 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/02/02(日) 20:47:44.36 ID:y+GnCU4T0
―帝都大図書館 司書室

 帝都新聞「」ペラッ

エバンス「南部の農村で武装した魔族たちによる暴動……騎士団によって鎮圧されるも、多くの死傷者が出る……」ペラッ

クロシュ瓶「〜〜…」モニョニョ…

妖精「毎日のようにそういう話が新聞に載ってるよ……」

ミスティ「……かつての魔族国どころじゃない気がしてきたわ……。この国、本当にこの先どうにかなるのかしら……」

イリス「……」グッ

妖精「イリス……これはもう私たちが外様とか関係なく、手に負える問題じゃないよ……。変な気は起こさない方が……」

イリス「いいえ……! 私たちにもできることが必ずあるはずです!」

エバンス「そうは言っても、何ができるんだ……? 悪いが俺も思い付かないぞ……」

イリス「私に良い考えがあります!!」


↓1コンマ
01-30 人魔仲良し行進を行う
31-60 ストリート演劇を行う
61-90 悪竜黒幕陰謀論を流布する
91-00 会心
529 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/02/02(日) 20:50:32.34 ID:k8i6WgRqO
530 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/02/02(日) 20:50:32.78 ID:XXAzq1c30
てりゃ!
531 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/02/02(日) 21:24:49.87 ID:y+GnCU4T0
―帝都 大通り

イリス「……とある山の中に、一人の心優しい魔族……バーニングスライムが住んでいました。バーニングスライムは人間と仲良くなりたいと思っていましたが、しかし人々は魔族でありとても熱い体を持つバーニングスライムを恐れ、近付くことさえありませんでした」

炎スライムクロシュ「……」モニョニョ…シクシク…

イリス「バーニングスライムが一人寂しく泣いていると、そこへ友達の雪女が現れました」

雪女ミスティ「……人間と仲良くなりたいなら、私に良い考えがあるわ……」

 ◆

バーニングスライム「えっ……?」

雪女「私が人里で暴れて吹雪を起こし、全てを凍らせる。そうしたらあなたの出番。暴れる私を炎で退治して、凍てついた全てを溶かすの。そうすれば、あなたが強くて優しいバーニングスライムだって、みんなわかるわ」

バーニングスライム「でも……それじゃ、雪女さんは……」

雪女「私のことなら心配いらないわ。私はあなたと違って、人間から嫌われても痛くも痒くもないから」

バーニングスライム「そうなの?」

雪女「ええ、そうなの。簡単でしょ?」

バーニングスライム「……本当に……いたくもかゆくも、ない……?」

雪女「大丈夫だってば。ほら、行くわよ」スタスタ

バーニングスライム「あ、ま、待って……!」ピョンピョン

 *

 吹雪「」ビュオオオオオオッッ

妖精「ぎゃああああ!! さむいいいい!! しんじゃうよおおお!!!」カチコチ

雪女「凍てつきなさい。前々から目障りだったのよ、人間ども……!!!」カッ!!

 吹雪「」ビュオオオオオオオッ!!!!

傭兵「くっ、なんて強さだ……!! お、おれも……ここまで、か……」カチコチ

騎士「エバンスくん……! だめだ、眠っては!!」

雪女「死ね……!!」

 凍てつく世界「」カチコチ

バーニングスライム「〜〜!!」モニャニャニャニャ!!! シュバッ!!

 炎「」ゴウウッ!!

 解凍される世界「」ジュワアアアア

雪女「何!? 貴様は――」

バーニングスライム「〜〜!!」モニャモニャ!!

 ベチンッベチンッ!!

雪女「ぐあああああ!!!」

バーニングスライム「〜〜!!」モニャニャニャ!!!!

 ズルズルズル…

傭兵「あ、あれ? バーニングスライムが雪女を引きずっていくぞ……?」

騎士「な、何……!?」

 *

バーニングスライム「〜〜…」モニョモニョ…

雪女「何してるのよ……あなたもこっちに戻ってきちゃだめじゃない……」

バーニングスライム「……雪女さんも……一緒じゃなきゃ、やだ……」

雪女「えっ……」

 ◆
532 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/02/02(日) 21:26:18.12 ID:y+GnCU4T0

イリス「そ、そして……お山に戻ったバーニングスライムと雪女は……結局人間とは仲良くなれませんでしたが……二人はいつまでも一緒にしあわせに暮らしました……め、めでたし、めでたし……!」

子供たち「わー!!」パチパチ

 *

―司書室

ミスティ「クロシュ、台本と違ったじゃない……。まあ、あれはあれで悪くなかった、けど……」

クロシュ「んゅ……」

イリス「まあ結果オーライ! アドリブでなんとかなったし、子供たちに好評だったみたいだから!」

妖精「結局人間とは仲良くなれなかったけどね……」

 ☆帝都の人魔関係が少しだけ良くなりました

 ◆
533 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/02/02(日) 21:28:54.69 ID:Icy232Ego
泣いたバーニングスライム
534 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/02/02(日) 21:53:58.01 ID:y+GnCU4T0
―夜

ローガン「……」スタスタ

リチャード「おや、ローガン元隊長ではありませんか。どうです? この後一杯……」ヌッ

ローガン「リチャード殿か……。そうだな……たまには飲むのも悪くないか……」

ノエル「……ん? そこにいるのは……まさか、リチャードにローガンか!?」

リチャード「ノエル君に出会えるとは! これは運命神が今夜は飲めと言っているに違いありませんぞ!」

ノエル「飲みか! 付き合うぞ!」

ローガン「フッ……では飲むとするか」

 *

―酒場

 ジョッキ「」カラン

ノエル「――でよお……ついに俺も鉱山探索を命じられちまったってわけさ……」グビグビ

ローガン「鉱山探索……!? それはまさか、悪竜の……」

ノエル「おー、その鉱山だよ……。任務の内容は世界樹の光っつー……ああ、お前らに言ってもわかんねえか。まあとにかくすげえものを探してこいって内容なんだが……まあ悪竜の根城だ。覚悟はできてんぜ……」グビグビ

リチャード「ノエル君、気を確かに。ささ、もう一杯」ススッ

 ジョッキ「」ドン!

ノエル「おお、すまねえな。こうやって酒を飲めるのもこれが最期かもしれねえ……へへっ、死ぬ前にお前らと飲めて良かったぜ……」

ローガン「死ぬ覚悟など、お前らしくもない。生きて帰れば良かろう」

ノエル「それができりゃ苦労はしねえだろ? 俺だって自分の実力くらいわからあ」

ローガン「……」

ノエル「ローガン……俺はよ……。お前の家があんなことになった時……なんもしてやれなかった……。なんもしてやれなかったんだ……」

ローガン「よせ。あの頃は誰もがそれどころではなかったし、私も何かをしてもらおうなどと思ったことはない」

ノエル「聞いたぞ……。お前の家族を襲った奴ってのが……悪竜である可能性があるんだってな……」

ローガン「!!」

ノエル「はっ……俺も死にてえわけじゃねえが……今度こそ、お前になんかしてやれる時が来たのかもしれねえって思ったよ。なにせ任務としてあの鉱山に行くわけだからな――」

ローガン「おい……ノエル、お前まさか――」

ノエル「――ぶちかましてきてやんぜ。運が良けりゃ相打ちくらいには持ち込めるかもしれねえ……へへっ、まあ見てろよ……」グビグビ

ローガン「おいよせ! そんなこと私は望んでいない! 馬鹿な考えは――」

ノエル「ぐが……」zzz

ローガン「……」

 ◆
535 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/02/02(日) 22:15:42.71 ID:y+GnCU4T0
―夜
 帝都大図書館 客室

クロシュ瓶「……」zzz

妖精「……」zzz


ミスティ「クロシュと妖精は……もう眠っているのね」

イリス「クロシュちゃんは本調子じゃないのに無理に演劇に付き合わせちゃったから……。ごめんね、ゆっくりおやすみ……」

 ゴトン…

イリス「……?」

妖精「……今の音、なに……?」モゾモゾ

イリス「あ、妖精さん……! なんか、今図書館の方から音が響いてきて……」

ミスティ「使い魔が本でも落としたんじゃないの?」

イリス「でもこの時間は、使い魔さんたちも休んでるはずだよ。もちろんパティさんも……」

ミスティ「……」

イリス「ど、泥棒だったら大変だ……!」

ミスティ「行ってみましょうか……」

妖精「……私はここに残るよ。もし泥棒だったら、クロシュを一人にさせたくないし」

イリス「うん! それじゃあ私たちで様子を見てくる……!」

 *

↓1コンマ
01-05 あら、どちら様ですの?
06-35 賊
36-65 賊?
66-95 使い魔
96-00 宰相……?
536 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/02/02(日) 22:17:45.81 ID:NZZxhKosO
たかいこんまこい
537 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/02/02(日) 22:30:11.65 ID:y+GnCU4T0
―帝都大図書館

ミスティ「暗いわ……。真っ暗な図書館を探検するのって、なんかちょっと肝試しみたいね……」

イリス「肝試し気分のとこ悪いけど、明かり点けて良い……?」

ミスティ「いや全然悪くないから、点けてくれる?」

イリス「うん!」

 光魔法「」ピカッ!


使い魔「わあっ!」


イリス「あっ、使い魔さん! と……」

ミスティ「それは……」


ひっくり返った魔族の賊「」ピヨピヨ


使い魔「賊が侵入したので、処理していたところなのです。お騒がせしてしまい申し訳ありません……」

イリス「いや、全然良いよ! ていうかお疲れ様です!」

ミスティ「ええ……。私たちの知らないところで、日夜賊と戦っていたなんて……」

使い魔「いえ、賊が入ったのは今日が初めてですね」

ミスティ「えっ、そうなの」

使い魔「はい。夜間はパティさんが侵入防止用に強力な結界を張っているので、認証された者しか出入りできないはずなのですが……」

パティ「力技で打ち破られたわ。全く持って不快極まりない」スタスタ

イリス「パティさん!」

パティ「騒がせたわね。より強力な結界を張り直しておくから、あなたたちは部屋に戻って寝なさい」

イリス「え、ええと……」


↓1選択
1.言われた通りに戻って寝る
2.まだここに残る
0.自由安価
538 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/02/02(日) 22:32:33.62 ID:GcGjyUj10
2
539 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/02/02(日) 23:15:45.27 ID:y+GnCU4T0
イリス「いえ……ここに泊まらせてもらっている以上、他人事ではありません!」

ミスティ「ええ……。それに私たちも、一体何が起きているのか知りたいわ」

パティ「そう、わかったわ。別に面白い話にもならないと思うけど」

 *

使い魔「この人、竜の鱗を持っています」

パティ「なるほど……この程度の三下が結界を打ち破れたのは、それの力ね」

イリス「竜の鱗……?」

使い魔「竜類の鱗は、所持者に力を与えるんですよ。ワイバーンとかのだと流石に微々たるものですが、これは恐らく悪竜の鱗。懐に入れておくだけで力になりますし、実はこの鱗単品でも鋭利な刃物として使えたりします」

パティ「その鱗を刃物のように用いて結界を切り裂いたのでしょう。雑魚には過ぎた武器だわ」スッ

 悪竜の鱗「」ポン

使い魔「うわ、ばっちいですよパティさん。そんなのに触ったら」

パティ「竜の鱗は他の呪いや細菌を受け付けないわ。まあ鱗そのものから呪いが発せられる場合もあるけれど……ん、案の定呪われているわね」

使い魔「やっぱりばっちいじゃないですか!」

パティ「本体のブレスとかならともかく、切り離された鱗に残留している呪い程度なら何の問題もない」

イリス「ええと……悪竜の鱗って……」

パティ「本物よ。私は何度もこの鱗を見ているし、この呪いの波長も覚えている。壊滅した部隊の生存者が命からがら持って帰って来る定番アイテムだもの」

ミスティ「曰く付きすぎるわね……。でも悪竜の鱗ってことはつまり……」

パティ「ええ。やはり人魔の対立には悪竜の邪気が関わっている」

 ◆
540 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/02/02(日) 23:16:34.63 ID:y+GnCU4T0
―ユーシリア帝国 10日目

◇クロシュ [あかちゃんスライム]
武:メイドブレード  盾:ラティアの大盾  飾:くすんだ耳飾り
武:竜珠の杖     防:ゴスロリエプロン 飾:不死鳥の羽根

◇妖精   [世話焼き妖精]
武:         盾:         飾:くすんだ耳飾り
武:         防:精霊のレオタード 飾:

◇イリス  [星の魔法使い]
武:精霊樹の杖[改] 盾:         飾:くすんだ耳飾り
武:         防:魔術師のローブ  飾:

◇ミスティ [氷の魔法使い]
武:魔銀の短剣    盾:         飾:くすんだ耳飾り
武:         防:氷竜革のローブ  飾:

◇ローガン [鋼の戦士]
武:トカゲ斬り    盾:灼鋼の盾     飾:くすんだ耳飾り
武:鋼の回転ノコギリ 防:鎖帷子      飾:

◇エバンス [地の傭兵]
武:古代の鉄槌    盾:         飾:くすんだ耳飾り
武:魔銀の剣     防:硬質革鎧     飾:

◯所持アイテム
[道具]        [装備品]       [大事なもの]
運命賽*4       蜘蛛絹の下着      魔族国永久旅券
会心賽*0       ザリガニのお守り    フメイの服の切れ端
反魂丹*2       大きな巻き貝      精霊の印
鉄鍋+携帯調理器具   大きな軽石       精霊樹の実のジャム
「星の魔力」上中    闇の欠片        精霊樹の鉢植え+赤雷球
お宿の焼き菓子     フリルワンピ水着    フメイとアリシラの人形
お宿の妖精の織物    魔法学園のスク水    メルルの帽子
魔導飯盒        炎鉱石         溶岩石のアミュレット
妨害魔力波発生装置   ガラスのザリガニ    太陽のメダリオン
属性大全        踊り子の双剣      暗黒優待券
魔王図鑑        サボテンドラゴンの花  冒険者証(ランク1)
氷精の魔導書      精霊のローブ      大魔女帝国渡航権
ブラッドワイン*3               かたたたきけん
マッスルワイン*1               大魔女帝国滞在許可証
吸血鬼殺ワイン*1               風船印のパラシュート
綺麗な砂                    ラティア勲章
魔術書「正負の属性」
吸血鬼の日焼け止め
日蝕の傘
大魔女サイン*1
古代のセラミック

◯現在の目標
・フメイちゃんを探す
・世界樹の光を追う[2/5]
・宰相の正体を暴く
・眠り病の原因を突き止める(達成……?)
・前皇帝の死の真相を突き止める(達成!)
・ユーシリアの人魔対立をなんとかする(努力目標)

◯仲間の目標
・カリス・ノーランドを討つ(ミスティ)
・妻子の仇を討つ(ローガン)

◯経験値
・クロシュ 剣技[03/06] 魔法[03/06] 防御[03/06]
・イリス  杖術[00/04] 魔法[04/16]
・ミスティ 剣技[04/06] 魔法[04/16]
・ローガン 剣技[06/16] 魔法[03/08]
・エバンス 剣技[09/16] 魔法[00/08]
……………………………………………………………………………………
□ユーシリア帝都
中央区:王宮、兵舎、大図書館、邸宅街、他
平民区:公園、市場、食事処、酒場、浴場、娼館、冒険者ギルド、他
貧民街:広場、怪しい商店、薄暗い路地裏、魔族連合、他
郊外:農園、果樹園、他
……………………………………………………………………………………
541 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/02/02(日) 23:18:44.69 ID:y+GnCU4T0
―朝
 帝都大図書館 司書室

エバンス「何!? 昨日の夜にそんなことがあったのか……!?」

イリス「はい。すぐに使い魔さんが仕留めたので問題にはならなかったんですけど」

ローガン「ぬう……。やはりこんな状況で酒など飲むべきではなかったな。気付けなかった」

エバンス「……言い訳みたいになるが、俺も昨日帰ってきた旦那に一杯付き合わされたんだ。まあ、大事にはならなくて良かったが……」

妖精「まあ仕方ないよ。この大図書館はすごく安全な場所だから、気を抜くのも仕方ないよ。気を張ってばかりいても休めないしさ」

パティ「ええ、妖精の言う通り。あなたたちは外敵の襲来など気にせず、ゆっくり休んで欲しいわ」


ミスティ「そういえば、最近エリオス皇帝が来ないわね……」

パティ「皇帝陛下は多忙を極めているわ。解決したと思われた眠り病の再発、多発する魔族の反乱、底をつきかけている備蓄食料、民の不満……全てに対応しなければならない立場なのに、対応する為の権力まで奪われている」

エバンス「じ、地獄か……」

パティ「しかも、反乱する魔族たちが口にする審判の日までもう猶予がない。実のところ私も、魔族国への亡命を真剣に考え始めている」

イリス「うっ……す、すみません……私たちが、結局何も解決できていないから……」

パティ「いいえ。元々これらの問題はあなたたちが当たるべき仕事ではなく、ユーシリアの自国内で解決すべきことだった。これで国が崩壊しても、もはやそうなる運命だったというだけよ」

クロシュ瓶「……」モニョニョ…


ユーシリア帝国滞在10日目です。12日目に何かが起こります
↓1〜3 自由安価 何をする?
542 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/02/02(日) 23:18:55.42 ID:2+JMOxXco
悪竜が全ての黒幕プレゼンをユーシリア中に放送する
543 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/02/02(日) 23:18:57.05 ID:3RAOdzuv0
>>505
544 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/02/02(日) 23:19:06.59 ID:k8i6WgRqO
パティの魔術講義に参加
545 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/02/03(月) 00:02:28.28 ID:E4aGzL760
―司書室

イリス「パティさん……私、人魔の対立を一気に解決する秘策を思いつきました」

パティ「ええ……? そんなものあるわけないでしょう……」

イリス「いえ、あるんです! でもそれには、パティさんの協力が不可欠なんです……! お願いします、協力してください!!」

パティ「まず内容を聞かせてくれる……?」

 ◇

―ユーシリア帝国 農村

幼女「おなかすいた……」

女性「ごめんねえ……カボチャが全部だめになっちゃって……」


魔族の暴徒A「オラァ! 腹を空かせてるのがてめえら人間だけだと思うなよ!!? 余っている食料を寄越せ!!」ヌッヌッ

魔族の暴徒B「兄貴のガキが二人腹空かせて待ってんだ!! シワシワでも良いからカボチャを出せ!!」ヌッヌッ


女性「ひいい! どうかこの子だけは……!!」ギュッ

魔族の暴徒A「うるせえ! 人間のガキなんざ不味くて食えたもんじゃねえんだよ!! カボチャを――」


『もし上を向く余力のある者は、空を見上げて頂きたい!!』


魔族の暴徒A「ああん!?」

魔族の暴徒B「なんだあ?」


空に投影された星柄黒ローブのフードで素顔を隠した少女の映像『』バン!!


幼女「わあ……。おかあさん、あれなあに……?」

女性「え、ええ……? あれは……ええと……」


ダークヒーローイリス『おはよう、ユーシリア帝国に生きる諸君!! 私はイリス! ダークヒーローと呼ばれることもある者だ!!』


魔族の暴徒A「な、なにィ!?」

魔族の暴徒B「ダークヒーローイリス!?」
546 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/02/03(月) 00:04:33.76 ID:E4aGzL760

ダークヒーローイリス『諸君は今、空前絶後の苦境に立たされいる……その真の原因を周知する為、今回はこのような手段を取らせてもらった!! 耳に余裕のある者は是非聞いて欲しい……!!』


女性「私たちの苦境の……」

魔族の暴徒A「真の原因……?」


ダークヒーローイリス『今ユーシリアを襲っている作物の異常、度重なる地震、謎の眠り病、諸外国の侵攻、先帝の急な崩御……それらの裏には……全て、ある者が関わっている!! そのある者とは――』


幼女「……」ドキドキ

魔族の暴徒B「……」ドキドk


ダークヒーローイリス「悪竜だ!!!! 数年前にこの平和な国を襲った忌まわしき悪竜が……その邪智を巡らせ、次々に災害と悪意を振りまいている!!!!」


女性「あく、りゅう……!?」

魔族の暴徒A「……!」


ダークヒーローイリス『悪竜が魔族の為に反乱を起こしている、などという都合の良い物語に騙されてはいけない!! 彼奴が目論んでいるのは、破壊と殺戮、そして滅亡だ!!』


魔族の暴徒A「!!」


ダークヒーローイリス『奴の目論見に乗れば、その先に待つのは魔族の栄光などではない……全てが灰燼に帰した荒野だ!!!! 魔族たちよ、悪竜に騙されるな!!!! 奴の思惑に、乗せられるな!!!!』


魔族の暴徒B「お、おい……兄貴ィ……」

魔族の暴徒A「……しかし……だからと言って、人間は俺たち魔族を……」


ダークヒーローイリス『そして人間たちよ!!!!』


女性「!」

幼女「?」


ダークヒーローイリス『真に怒るべき相手を違えるな!! ユーシリアを脅かす黒幕は、悪竜だ!!! 魔族はその被害者に過ぎない!!! 矛先を間違えてはいけない!!!!』


幼女「あくりゅう……」

女性「……」


ダークヒーローイリス『今すぐ手を取り合え、などとは言わない。だが、もしあなたが、他種族を相手に恐ろしい企てを思い付いても……一旦立ち止まり、思い返して欲しい。真なる黒幕のことを。邪智暴虐の悪竜という、諸悪の根源を』


幼女「わあ……」

女性「……」

魔族の暴徒A「……」

魔族の暴徒B「……」


ダークヒーローイリス『……以上だ。ユーシリア国民よ……今一度、愛を思い出し……勇気を振り絞って欲しい』

 プツン――


↓1コンマ(ダークヒーロー+30)
01-30 効果中
31-60 効果大
61-90 効果特大
91-00 会心
547 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/02/03(月) 00:09:06.48 ID:Sv94uhH+o
うおおおお!
548 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/02/03(月) 00:13:27.67 ID:YMNQaEjiO
これはダークヒーロー
549 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/02/03(月) 00:16:36.01 ID:E4aGzL760

魔族の暴徒B「兄貴ィ……」

魔族の暴徒A「う、ううむ……」


女性「……あの……」

魔族の暴徒A「!? な、なんだ……!?」

女性「これ……しわしわですけど……。もし、良かったら……」

 シワシワカボチャ「」ポン

魔族の暴徒A「あ……」

女性「……お子さんが、いらっしゃるんですよね……? それなら……うちと、同じですから……」

魔族の暴徒A「……」

幼女「なんさいの子がいるの?」

魔族の暴徒B「あ、おお! 兄貴の子はなァ……! ええと確か、4歳と5歳だぞ!」

幼女「わあ……! わたしも、5さい……!」


魔族の暴徒A「ほ……本当に……良いのか……?」

女性「はい。こんなしわしわじゃ、美味しくないかもしれないけど……。二人いるなら、食べ盛りでしょうから……もうお一つどうぞ……!」

 シワシワカボチャ「」ポン
 シワシワカボチャ「」ポン

魔族の暴徒A「……あり…がどう!!!!」ペコッッッ ポロポロ…

 ☆ユーシリア国内の人魔対立に大きな変化の兆しが見え始めました
550 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/02/03(月) 00:27:12.13 ID:E4aGzL760
というわけで本日はここまでとなります。次回はローガンのおうち編、パティ氏と勉強会編です

目には目を、邪智には邪智を、扇動には扇動を。ダークヒーローイリスが企てた悪竜黒幕化計画は、見事にユーシリア国内で起爆。反乱の機運を高めていた魔族たちの気勢は大きく削がれ、戸惑いと悪竜への疑いが広まる。そして人間たちは自分たちの行いを見つめ直し……愛を思い出す者が、少しづつ現れ始めていた――
そして未だ立ち直れず瓶詰めスライムになっているクロシュも、勇気を振り絞れるのか――

今回はリチャード氏が突然来訪したり、クロシュちゃんがミントさまに瓶詰めにされてお出かけしてアルちゃんというアネゴと出会ったり、情報屋の掃除を手伝ったり、人魔仲良し演劇をやってみたり、ローガン氏がリチャード氏とノエル氏と飲んだり、図書館に不審者が侵入してきたり、ダークヒーローイリスが悪竜黒幕説を流布したりしたようでした

それでは本日もありがとうございました。次回はたぶん土日となります、よろしくお願いいたします
551 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/02/03(月) 00:35:33.67 ID:W/Qylta7o
宰相はまだ話し合いでいけそう感ある
悪竜は…
552 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/02/03(月) 12:08:16.90 ID:q4OUAiLYO
このパーティ劇団もできそう
皇帝また大変になったので美味しいもの食べたいなら自分達でなんとかするしかないかな…
553 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/02/03(月) 12:19:05.96 ID:wTS4vplVO

瓶詰めクロシュちゃんかわいいけどこのまま12日目に突入するとやばそうだから美味しいものを食べさせたい
ダークヒーローイリスさんは流石です
皇帝はおいたわしいですね…
554 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/02/05(水) 13:56:54.76 ID:cPyXpmcx0
クロシュのケアもしたいが修行パートも挟みたい。自由時間がもっと欲しい(怠惰)
まあ、それ以前に土日が仕事で参加できずにほぼROM専なんですけどね。
555 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/02/08(土) 08:43:19.84 ID:NjL7ITcE0
おつ
使い魔ちゃんも意外と強かった
556 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/02/08(土) 14:33:26.27 ID:2xZd5MxmO
イリスさんこれ悪竜からしたらだいぶ喧嘩売ってきたなってなるやつ
557 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/02/08(土) 16:47:40.70 ID:DkqjKCqF0
宰相は現在進行系でユーシリア帝国を破滅に導いているように見えますが、彼女なりの考えがないわけではないようです。ただしその企みが功を奏すかどうかはわかりません
悪竜は悪竜なので、今のところ話し合いが通じると考えている人は一人もいないようです

皆それぞれ変わった技能を有しているため、即興で演劇などを行ってもそれなりに様になるようです。また、実はクロシュは擬態だけでなくモノマネもできたりするので、演技にも応用できるかもしれません
皇帝陛下は今現在とても忙しいため、朝の挨拶に来る余裕もないようです。美味しいものは自分たちで用意した方が早いかもしれません

現在のクロシュ氏は元気がないため、瓶のように狭い場所に詰まっていると安心できるのかもしれません。美味しいものを食べれば元気になる可能性があります
ダークヒーローイリス氏は、ダークヒーローらしくダーティな戦い方ができるようになってきたのかもしれません

クロシュ氏は現在瓶詰め状態なので、修行や訓練などを行うのも難しい状態だと思われます。まずは元気になってもらう必要があります
なお現在は10日目なので、本日の自由行動が終わると残りの自由行動は実はもう1日分しかありません。目標が達成できていないと何らかの悲しいことが起こる可能性がありますが、それも運命かもしれません

使い魔氏自身は特別すごく強いわけではありませんが、彼女の出自はそれなりに恐るべきものなので、特に弱いこともないようです。どれほど格が低くとも、悪魔は危険で危ない存在のようです

悪竜氏がイリス氏の例の映像を見てどのように思ったかは定かではありませんが、あのような一方的な悪者扱いは宣戦布告と受け取られてもおかしくないものと思われます。今後の動向を注視していく必要があるかもしれません
558 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/02/08(土) 16:48:19.66 ID:DkqjKCqF0
―ユーシリア帝都 郊外

 ローガンの家「」

ローガン「……」

 扉「」ガチャッ

 *

 殺風景なリビング「」

ローガン「……」

ローガン(現場検証はとうの昔に終わっている。壊された家具も既に撤去してしまった。証拠となるものが残っているはずもない)

ローガン(………)

ローガン(……薄情なものだな。今更、どの面で私はこの家に足を踏み入れたのだ)

ローガン(………サージェスの言う通りだ。私は現実を直視する勇気もなく……今まで一度も、妻子の墓参りにすら戻らなかった。今回だって、たまたま世界樹の光が近くに落ちたから寄ってみただけだろう)

ローガン(…………)

 割れた写真立て「」
 しあわせな家族写真「」


 カタン―


ローガン「!」バッ シャキン!

ディアス夫人「おわあ!? あ、アンタ……ローガンさん!?」

ローガン「あなたは……お隣の、ディアス夫人!?」

 *
559 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/02/08(土) 16:48:48.66 ID:DkqjKCqF0
―ディアス邸 リビング

 薄い紅茶「」コトン

ディアス夫人「出がらしで悪いねえ。最近は茶葉もすっごい高くてさ……」

ローガン「いや、私のような者に……すまぬ。ありがたく頂こう」

ディアス夫人「ええ、どうぞ。それにしても、まさかローガンさんが戻ってきてたなんてねえ」

ローガン「……すまぬ。不審な物音を立ててしまったようだ」

ディアス夫人「アンタの家だろう? 帰ってきて悪いことなんて一つもないさ。びっくりしたのは確かだけどね」

ローガン「そうか……」

ディアス夫人「何年経ったかねえ……。あれからウチのフレンもすっかり塞ぎ込んじまってねえ」

ローガン「フレンくんが……。うちの息子とも仲良くして頂いたことを覚えているが……」

ディアス夫人「そうなのよお。家を出るのも怖がるようになっちゃって」

ローガン「家を出るのも……?」

ディアス夫人「最初は友達を亡くしたショックだとあたしらも思ってたんだけど、どうもそれだけじゃないみたいなんだよ。あの日、何か別の恐ろしいこともあったみたいな感じで」

ローガン「恐ろしいこと……!?」

 ガチャッ

フレン「ローガン……おじさん……?」

ディアス夫人「フレン!」

ローガン「フレンくん……!」

ディアス夫人「アンタ……大丈夫なのかい?」

フレン「あ、うん……。おじさんに……話さなきゃいけないと、思ったから……」

ディアス夫人「ローガンおじさんにかい?」

フレン「うん……」

ローガン「……」

フレン「……あの日の夜……僕、カーテンの隙間から、見たんだ。血塗れのドレスの女の人が……ドアを開けて、出てきて……」

ローガン「……」

フレン「……で、でっかい……ドラゴンになって、飛んでったんだ……!!」

ローガン「……!!!」

フレン「ぼ、僕……怖くて……息もできなくて……。今まで、誰にも言えなかった……!」

ディアス夫人「あたしも初めて聞いたよ!? なんでそんな大事なこと今まで黙ってたんだい!?」

フレン「……誰かに言ったら、僕も殺されちゃうんじゃないかって……怖かった。ごめんなさい……。でも今日の朝、空に映ったフードのお姉さん……ダークヒーローイリスが言った悪竜って、あいつのことなんじゃないかって思ったんだ……!」

ローガン「!」

フレン「おじさん……おじさんは、騎士さんなんだよね……!? あの悪いドラゴンもやっつけられる、最強の騎士さんなんだよね……!?」

ディアス夫人「ああ……ごめんねローガンさん。この子は今のローガンさんのことは知らなくてさ……」

ローガン「……いや、大丈夫。君の言う通り、私は最強の騎士だ。国を脅かす悪いドラゴンは……私が必ず討つと約束しよう」スッ

フレン「本当……!?」

ローガン「本当だ。情報提供感謝する、フレンくん」

 ◇
560 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/02/08(土) 16:49:15.55 ID:DkqjKCqF0
―ローガンの家 リビング

ローガン「……」スタスタ

ローガン(……フーミン氏の仮説を裏付ける目撃証言……私の家を襲ったのは、悪竜だった可能性が高い)

ローガン(ならば、私は――)


 割れた写真立て「」
 しあわせな家族写真「」スッ

 ローガンの懐に仕舞われる家族写真「」ススッ


ローガン(あと少しの間……もう一度だけ、家族面をさせてくれ)


ローガン(……悪竜を殺す。この命に換えても)スタスタ

 ☆ローガンの決意が強まりました

 ◆
561 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/02/08(土) 16:50:08.19 ID:DkqjKCqF0
―司書室

パティ「さて……審判の日とやらまであまり時間もないし、脱出用魔法のレクチャーでもしましょうか」

妖精「後ろ向きすぎる……。審判の日を迎え撃つ方向には考えないの?」

パティ「もし内乱が勃発した場合、緑の国の使節団であるあなたたちは今度こそ本当に関わる必要がない。むしろ下手に手を出せば余計な憎しみを買う結果になりかねないわ」

妖精「それはそうだけど……」

イリス「ダークヒーロー演説もしましたし、きっと大丈夫ですよ!」

ミスティ「私もここまで来て敗走なんて結末は嫌よ……」

パティ「なら暴徒鎮圧用魔法にする?」

エバンス「暴徒鎮圧ならわざわざ教わるまでもないしな……。竜を殺す魔法とかないのか?」

パティ「竜に効く毒なら知っているけれど、悪竜にも効くかはわからない。それでも良ければ調合してあげるわ」

イリス「毒……」


どうしよう?
↓1選択
1.竜に効く毒を作ってもらう
0.自由安価
562 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/02/08(土) 16:51:00.19 ID:2xZd5MxmO
1
563 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/02/08(土) 17:00:55.69 ID:DkqjKCqF0
パティ「では少し待っていて頂戴。使い魔、手伝いなさい」スタスタ

使い魔「はいは〜い」パタパタ


妖精「竜殺しの毒……効けば凄く楽になりそうだけど」

↓1コンマ
01-45 アボカドスムージー
46-90 アボカドカクテル
91-00 神酒ヤシオリ
564 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/02/08(土) 17:01:57.05 ID:9VXjRttRo
565 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/02/08(土) 17:19:07.48 ID:DkqjKCqF0
パティ「できたわ」

 アボカドスムージー「」ポン!

クロシュ瓶「!」モニョニョ

妖精「クロシュ、あれは竜用の毒だから食べちゃだめだよ」

クロシュ瓶「……」モニョ…

イリス「いや、でもあれすっごい美味しそうだよ! 私もちょっと飲んでみたくなっちゃうというか……」

ミスティ「おやつとして出されたら普通に飲んじゃいそうね……」

パティ「それ、ほとんどユーシリアボカドのスムージーだから、人間や妖精が飲んでも害はないわよ」

イリス「ええっ!?」

ミスティ「本当にただのおやつじゃない!」

パティ「ユーシリアボカドには爬虫類や竜類の消化器官を破壊する成分が含まれているの。だから普通の竜はそれを飲めばお腹を壊して死ぬわ」

エバンス「お腹を壊して死ぬ……最悪な死に方だ……」

パティ「ユーシリアボカド特有の匂いは抜いてある。ついでに悪竜が好んで食べたと言われているユーシリアカボチャのフレーバーを足してあるから、飲ませることは不可能ではないはずよ」

イリス「ふつうに美味しそうですね……」

パティ「悪竜は二体いるらしいから、二本作っておいた。でももうユーシリアボカドも品薄だから、これ以上は作れない。あとはあなたたちに任せるわ」スッ

 アボカドスムージー「」ポン

 ☆アボカドスムージーを2つ手に入れました

 ◆
566 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/02/08(土) 19:45:59.45 ID:DkqjKCqF0
―ユーシリア帝国 11日目

◇クロシュ [あかちゃんスライム]
武:メイドブレード  盾:ラティアの大盾  飾:くすんだ耳飾り
武:竜珠の杖     防:ゴスロリエプロン 飾:不死鳥の羽根

◇妖精   [世話焼き妖精]
武:         盾:         飾:くすんだ耳飾り
武:         防:精霊のレオタード 飾:

◇イリス  [星の魔法使い]
武:精霊樹の杖[改] 盾:         飾:くすんだ耳飾り
武:         防:魔術師のローブ  飾:

◇ミスティ [氷の魔法使い]
武:魔銀の短剣    盾:         飾:くすんだ耳飾り
武:         防:氷竜革のローブ  飾:

◇ローガン [鋼の戦士]
武:トカゲ斬り    盾:灼鋼の盾     飾:くすんだ耳飾り
武:鋼の回転ノコギリ 防:鎖帷子      飾:

◇エバンス [地の傭兵]
武:古代の鉄槌    盾:         飾:くすんだ耳飾り
武:魔銀の剣     防:硬質革鎧     飾:

◯所持アイテム
[道具]        [装備品]       [大事なもの]
運命賽*4       蜘蛛絹の下着      魔族国永久旅券
会心賽*0       ザリガニのお守り    フメイの服の切れ端
反魂丹*2       大きな巻き貝      精霊の印
鉄鍋+携帯調理器具   大きな軽石       精霊樹の実のジャム
「星の魔力」上中    闇の欠片        精霊樹の鉢植え+赤雷球
お宿の焼き菓子     フリルワンピ水着    フメイとアリシラの人形
お宿の妖精の織物    魔法学園のスク水    メルルの帽子
魔導飯盒        炎鉱石         溶岩石のアミュレット
妨害魔力波発生装置   ガラスのザリガニ    太陽のメダリオン
属性大全        踊り子の双剣      暗黒優待券
魔王図鑑        サボテンドラゴンの花  冒険者証(ランク1)
氷精の魔導書      精霊のローブ      大魔女帝国渡航権
ブラッドワイン*3               かたたたきけん
マッスルワイン*1               大魔女帝国滞在許可証
吸血鬼殺ワイン*1               風船印のパラシュート
綺麗な砂                    ラティア勲章
魔術書「正負の属性」
吸血鬼の日焼け止め
日蝕の傘
大魔女サイン*1
古代のセラミック
アボカドスムージ*2

◯現在の目標
・フメイちゃんを探す
・世界樹の光を追う[2/5]
・宰相の正体を暴く
・眠り病の原因を突き止める(達成……?)
・前皇帝の死の真相を突き止める(達成!)
・ユーシリアの人魔対立をなんとかする(努力目標)

◯仲間の目標
・カリス・ノーランドを討つ(ミスティ)
・妻子の仇を討つ(ローガン)

◯経験値
・クロシュ 剣技[03/06] 魔法[03/06] 防御[03/06]
・イリス  杖術[00/04] 魔法[04/16]
・ミスティ 剣技[04/06] 魔法[04/16]
・ローガン 剣技[06/16] 魔法[03/08]
・エバンス 剣技[09/16] 魔法[00/08]
……………………………………………………………………………………
□ユーシリア帝都
中央区:王宮、兵舎、大図書館、邸宅街、他
平民区:公園、市場、食事処、酒場、浴場、娼館、冒険者ギルド、他
貧民街:広場、怪しい商店、薄暗い路地裏、魔族連合、他
郊外:農園、果樹園、他
……………………………………………………………………………………
567 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/02/08(土) 19:46:34.94 ID:DkqjKCqF0
―朝
 帝都大図書館 司書室

妖精「……審判の日まで、あと1日……」

イリス「……私たちにできることは、何があるかな」

ローガン「……」

パティ「昨日も言ったけれど、無理に何かをする必要はない。もし私があなたたちの立場なら、この国を見捨てて世界樹の光を取りに行くわ」

ミスティ「後味が悪すぎるわ……」

エバンス「どうすりゃ良いんだろうな……」

 コンコン

パティ「……開いているわ」

 ガチャッ

宰相「おはようございます、緑の国の使節団の方々」スタスタ

妖精「!」

パティ「……おはよう、宰相」

イリス(この人が……)

ミスティ(宰相……!)

ローガン「……お久しぶりです、宰相殿」

宰相「ローガン。あなたのことも聞いております。眠り病のことで活躍してくれたそうですね」

ローガン「いえ、私は居合わせただけです」

パティ「それでこんなに朝早くからどうしたの、宰相」

宰相「使節団の方々に依頼したいことがあり、ここに参らせて頂きました」

妖精「私たちに依頼したいこと……?」

宰相「はい。明日、魔族たちの言う審判の日……この帝都の防衛にお力添えして頂きたいのです」

妖精「……一応聞いておくけど、兵士と騎士団だけじゃ不安なの?」

宰相「明日は何が起こるかわかりません。魔族たちが大ボラを吹聴しているだけであれば良いのですが、そうでなかった場合に備えておく必要があります」

妖精「まあ……」

宰相「また、明日精鋭部隊は北の鉱山で重要な作戦を行うので、あなた方の協力があれば彼らの分を補えて心強いのです」

妖精「えっ!?」

ローガン「何……!?」

パティ「ちょっと待ちなさい宰相! よりにもよって明日、精鋭を北に向かわせるの!?」

宰相「魔族たちの予告は恐るべきものですが、予告は予告。差し迫った本物の脅威ではありません。しかし世界樹の光は現在進行系で国家を脅かす危険なもの。その所在が鉱山にあるとわかった以上、手をこまねいている暇はありません」

妖精「むむ……」

エバンス「……理屈は通ってるな」

宰相「もちろんあなた方に協力を強要するつもりはありません。しかしもしこの国の未来を憂えて頂けるのであれば、是非前向きに考えて頂きたく思います」

ローガン「……鉱山には悪竜が棲んでいるはずだが、大丈夫なのか?」

宰相「悪竜と馬鹿正直に戦う必要はありません。世界樹の光さえ回収できれば良いのです。当然、精鋭部隊にもそのように指示してあります」

ローガン「……そうか」

宰相「返事は今すぐでなくとも構いません。明日、あなた方の判断で防衛に協力していただければ」

妖精「むむむ……」
568 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/02/08(土) 19:47:46.85 ID:DkqjKCqF0

宰相「それでは私はこれで………あっ、そういえば……眠り病の原因特定に活躍したという、黒いスライムの子はどちらに……?」

妖精「えっ? クロシュなら――」

クロシュ瓶「……」モニョ…

妖精「ご覧の通りだよ」

宰相「瓶に……」

妖精「いろいろあって元気がないんだ。今はそっとしておいてくれるかな」

宰相「……」スッ

 オオキイユーシリアカボチャ「」ドン!

クロシュ瓶「!」モニョニョ

宰相「……こちらは、お見舞いの品になります。眠り病の原因特定をして頂いた報奨については、後ほど皇帝陛下と協議させて頂きますが……今はとりあえず、こちらの最高級カボチャをご賞味ください」

妖精「だってさ。良かったねクロシュ」

クロシュ瓶「〜〜」モニョモニョ

宰相「それでは、私はこれで……。前向きなご検討をよろしくお願いいたします」

 ガチャッ パタム

 ◇

 オオキイユーシリアカボチャ「」ドン

クロシュ瓶「〜〜♪」モニョニョ



妖精「くそ〜……宰相め、私たちを帝都に足止めしつつ世界樹の光を先取りする気だな……」

パティ「でしょうね。しかも明日鉱山に向かって騎士団とかち合えば公務執行妨害よ」

ローガン「……」


ユーシリア帝国滞在11日目です。明日何かが起こります
↓1〜3 自由安価 何をする?

※本日中にオオキイカボチャを調理しない場合、自由行動終了後にクロシュが生のまま食べます
569 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/02/08(土) 19:48:36.93 ID:9azwmwako
大きいカボチャで美味しい料理作って食べる
570 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/02/08(土) 19:48:57.47 ID:UIPZudjy0
ローガン達 ローガンの家族の墓参りに行くと先にマーズが墓参りしていた。(たまに亡くなって騎士関係者に墓参りしている)
571 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/02/08(土) 19:49:07.95 ID:ujJXcY67o
むしろ騎士団も魔族も誰も彼も義勇軍を募って今日悪竜を征伐しにいく
572 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/02/08(土) 19:49:08.17 ID:NjL7ITcE0
王妹とパティがけんかするのを阻止
573 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/02/08(土) 20:12:33.76 ID:DkqjKCqF0
―司書室

 オオキイユーシリアカボチャ「」ドン

イリス「……とりあえず、今はこの大きなカボチャを使って美味しいものでも食べましょう!」

エバンス「賛成だ! 腹が減ってちゃ名案も浮かばねえ!」

クロシュ瓶「〜〜!」モニョニョ!

パティ「キッチンは好きに使ってくれて良いわ。何か必要なものがあれば言って頂戴」

 ☆オオキイカボチャは自動的に選択されます

↓1〜2 追加の食材を1〜2つ選択
肉類:トリ肉、ケモノ肉
魚介:サワガニ、ザリガニ、タニシ、ウナギ、アークサーモン
野菜:野草、ノラ豆、ゴボウの根っこ、レタス、マンドラ大根
穀物:モチモチ米、パン小麦、ヤマイモ、甘もろこし、ナッツ
果実:どんぐり、リンゴ、アボカド
卵乳:トリの卵、ミルク、チーズ、バター
特殊:スライムゼラチン、ブラッドワイン、精霊樹のジャム、お宿の焼き菓子、上白糖、香辛料
574 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/02/08(土) 20:13:47.34 ID:NjL7ITcE0
アークサーモン マンドラ大根
575 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/02/08(土) 20:15:53.93 ID:BbebttF5o
サワガニ リンゴ
576 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/02/08(土) 20:16:48.90 ID:R2KS1O2YO
トリ肉、甘モロコシ
577 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/02/08(土) 21:14:47.58 ID:DkqjKCqF0
 大根とアークサワガニのカボチャスープ「」ポン!
 リンゴの切り身「」ポン!

スライムクロシュ「〜〜!!」モニョニョニョ!!

イリス「大根とアークサーモンとサワガニも一緒に煮込んで、美味しいカボチャスープにしました! デザートにリンゴもあります!」

エバンス「オノゴロではカボチャスープのことをホウトウって言うらしいぞ!」

パティ「全然違う……ミソも麺もないこのスープはほうとうとは異なるものよ……」

エバンス「えっ違うのか!?」

ミスティ「ユーシリアでもアークサーモンが獲れるのね」

パティ「アークサーモンは広大な海と内陸部の川を往来する回遊魚。ユーシリアの漁港ではどこでも大体獲られているわ。オノゴロの方でもよく獲れると聞くから、本場のほうとうにも入っているかもしれない」

ローガン「パティ殿はほうとうがお好きなのですか?」

パティ「私は正しい知識が好きで、間違った認識が嫌いなの」

 *

スライムクロシュ「〜〜♪♪」モニョモニョ モグモグ

ミスティ「美味しい……温まるわ……」

ローガン「うむ……。体の奥底から力が湧いてくるかのようだ」

エバンス「よし! やっぱり美味いもん食うのが一番だな!」

イリス「ふう……。クロシュちゃん、どう? 美味しい?」

スライムクロシュ「〜〜♪♪」モニョニョ

妖精「美味しいって。元気も出たみたい」

イリス「良かった!」

 ☆美味しいものを食べてクロシュのメンタルが回復しました
 ☆明日の終わりまで、戦闘コンマに+20の値が加算されます

 ◇
578 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/02/08(土) 21:56:48.77 ID:DkqjKCqF0
―ユーシリア帝都 郊外
 墓地

カラス「カー、カー」バササッ

ローガン「……!」

マーズ「……ローガンか」

ローガン「マーズ指揮官……。なぜここに……」

マーズ「たまに、殉職した騎士や守れなかった者たちの墓参りをしているのだ。お前もたまには……自分の家族の墓参りくらいしに戻って来い」

ローガン「……返す言葉もございません」

マーズ「まあ、今日ここに来ただけでも一歩前進だがな。それとも……何かの決意でも固めに来たか?」

ローガン「!」

マーズ「死を覚悟した鬼人の如き形相だぞ。自分ではわからんか」

ローガン「……それを言うなら……指揮官殿も似たような顔つきです」

マーズ「何……?」

ローガン「明日……精鋭を率いて北の鉱山へ向かわれるのですか」

マーズ「……どこでそれを聞いた」

ローガン「宰相殿より。我々には、この帝都の防衛を依頼されました」

マーズ「……なるほど。受けたのか、その依頼は」

ローガン「……当日の判断でも構わぬとのことだったので、まだ保留しております」

マーズ「そうか」

ローガン「………指揮官殿。先に謝っておきたい」

マーズ「何だ」

ローガン「世界樹の光は私が頂く。悪竜も私が殺す。騎士団の出番はありませぬ」

マーズ「なんだと?」

ローガン「騎士団は明日、国家の防衛に全力を注ぐのがよろしいと宰相殿にお伝え――」


妖精「ローガンっ!!!!」パタパタパタッ

クロシュ「ろ、ローガンさん……!!」トテトテトテ


ローガン「なっ!? 妖精くんと、クロシュくん……!?」


妖精「ちょっと心配になって後をつけてみたら……! なに勝手に一人で死のうとしてんの!!?」パタパタッ

ローガン「いや……死のうとしているわけでは……」

妖精「じゃあこれは何!?」スッ

 ローガンのポケットから覗くアボカドスムージー「」ポン

ローガン「……これは、だな……デザートに……」

妖精「ばかっ!!! 一人で死のうとなんてしないでよっ!!!!」

クロシュ「……」オロオロ

ローガン「ぬう……」


マーズ「クク……ローガン、愛されているな」

ローガン「茶化さないで頂きたい。彼女たちは……」

マーズ「一人で死にに行くのはやめておけ。こういう言い方はあまり好きではないが……お前の妻子も、それは望まんはずだ」

ローガン「……」

マーズ「明日の防衛については、私としても前向きに考えて頂けると助かる。ではまた」スタスタ

 *
579 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/02/08(土) 21:57:15.06 ID:DkqjKCqF0

妖精「で、何か言い訳はある?」

ローガン「……この毒が決まれば、私一人でも殺れる可能性がある。そう判断した」

妖精「効かなかったらどうするつもりだったの!」

ローガン「………」

妖精「はあ……らしくないよ。そんな分の悪い賭けに突っ込むなんて」

ローガン「だが、悪竜との戦いは危険だ。私としては、君たちを巻き込む方がよほど――」

クロシュ「んーん……。みんなで行った方が……勝てる……!」

妖精「ほーら、クロシュでさえわかる簡単な話だよ。ローガン、あかちゃんスライムよりバカになっちゃった?」

ローガン「むむ……」

妖精「そうと決まれば準備しようか」

ローガン「む……? 準備とは……」

妖精「倒しに行くんでしょ? 悪竜を」

ローガン「!? いや、確かにそのつもりだったが――」

妖精「なら今日行こう。世界樹の光がこっちの手にあれば、明日何が起きても対処しやすいし」

クロシュ「うん!」


「話は聞かせてもらったぜ!!」ザッ


クロシュ「!?」

妖精「えっ誰!?」

ローガン「その声は――」


ノエル「悪竜殺しの強行軍、このノエル・リバーも――」

ミント「われも行く〜!!」ピョン!!


クロシュ「わ!」

ローガン「ぬ!?」

妖精「ミント!?」


ノエル「ちょ、何だこのガキは!?」

ミント「正義の小鬼ミントさまが、へっぽこ騎士に代わってこの国を救ってやるのだ!!」

 ☆魔法騎士ノエル・リバーが強行軍に加わりました
 ☆ミントさまが強行軍に加わりました

 ◇
580 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/02/08(土) 21:57:56.87 ID:DkqjKCqF0
―司書室

妖精「というわけで、今日の内に鉱山に行って決着を付けるよ」

ミスティ「わかったわ」

イリス「実はそうなるかもって思って準備してたんだ」

エバンス「ははっ、イリスちゃんの勘が当たっちまったな」

ローガン「君たち……」

エバンス「旦那よお、水臭いぞ。俺たち仲間だろ?」

イリス「そうですよ! 私たち一蓮托生なんですよ!」

ミスティ「……ローガンさん、前に私の復讐に付き合ってくれようとしたでしょ。だったら私たちにも付き合わせなさいよ」

ローガン「……それでは……背中を任せても、良いだろうか……?」

ミスティ「当たり前でしょう。そうさせろと言っているの」

クロシュ「うん……!!」

ローガン「すまぬ……! 恩に着る……!!」


ノエル「はっはっは、ローガンお前随分良いパーティじゃねえかオイ!」バシッ

ローガン「フッ……私には勿体ないほどだ」

ミント「じゃあわれと入れ替わって!!」

ローガン「それはだめだ」

ミント「ケチ!! ケチジジイ!!!」


イリス「……こ、この子は?」

妖精「付いてくるって……」

エバンス「ええ? 大丈夫なのか?」

ミント「むう? お前たちいまわれをばかにしたか?」ヌッ

エバンス「いや、だってなあ……」

 ポンッ!

オオキイデカムカデ「」ワシャワシャ!!

エバンス「うおおぎゃあああああ!!?!?」

イリス「うわあああ!!? ミントちゃんがでっかいムカデに変身してエバンスさんにのしかかった!!!」

ミスティ「ぞっとするわね……」

妖精「まああんな感じで……たぶん私たちにも引けを取らないくらい強いみたいだから……」

 *

パティ「なるほど……今日鉱山に向かうのね。一見無茶にも思えるけど、むしろ一番良いタイミングかもしれないわ」

妖精「うん。他にも一緒に来てくれそうな人っていないかな?」

パティ「声をかけてきてみるわ。少し待っていて」


↓1コンマ
01-10 +ロシュ
11-20 ↑+ルクリリ
21-40 ↑+アル
41-60 ↑+ヒューベルト
61-80 ↑+エルザ
81-90 ↑+パティ
91-00 ↑+エリオス
581 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/02/08(土) 22:00:07.42 ID:9azwmwako
みんな来い!!!
582 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/02/08(土) 22:35:50.24 ID:DkqjKCqF0
ロシュ「クロシュちゃん! わたしも行くよ!」ピョンッ

クロシュ「わあ……!」

妖精「王宮の仕事は大丈夫なの?」

ロシュ「分体を残してあるから、全然大丈夫!」

 ☆森スライムのロシュが強行軍に加わりました

 *

ルクリリ「ローガン隊長……! 私もお供致します!!」

ローガン「ルクリリくん! しかし……危険な戦いとなるのだぞ」

ルクリリ「承知の上です……! 私……もう、ローガン隊長を一人にはさせません!」

ローガン「……わかった。それと、私はもう隊長ではない。呼び方は変えた方が良かろう」

ルクリリ「えっ……で、では……ローガン様……?」

ローガン「なぜそうなる」

 ☆魔法騎士ルクリリ・メウスが強行軍に加わりました

 *

アル「聞いたよ。悪の親玉をぶちのめしに行くんだって?」ヌッ

クロシュ「わっ!」

妖精「どこから出てきたの!?」

アル「まあまあどこで良いじゃん。私にも参加させてよ」

ミント「アネゴも来てくれるの!?」

アル「そうだよ。嬉しいだろ?」

ミント「うん!!!!」

ローガン「……失礼だが、君は?」

アル「ん? ただの貧民だよ」

 ☆アネゴのアルが強行軍に加わりました

 *

ヒューベルト「話は聞かせていただきました。悪竜を討滅しに行くとか……」

イリス「ヒューベルトさん!」

ヒューベルト「憎しみを生み出す根源たる悪竜を許すわけにはいかない。魔族の代表として、私も同行させて頂きたい。構いませんでしょうか?」

エバンス「おお、もちろんだぜ!」

ヒューベルト「では共に参りましょう。真なる巨悪を討つ為に――」

 ☆雷鳥のヒューベルトが強行軍に加わりました

 *
583 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/02/08(土) 22:36:43.15 ID:DkqjKCqF0
―北ユーシリア平原 空


 ヒュオオオオ――…

風船気球クロシュ「」フヨフヨ モニョモニョ


ロシュ「わああああ〜!! クロシュちゃんすごい〜!!」ピョンピョン

ノエル「き、気球になるなんてアリか……!?」

ヒューベルト「これは……卓越したスライムの力……!」

アル「ミント並にズルい能力だ……」

ミント「よ〜しじゃあわれも――」ピョンッ

 ポンッ!

オニヤンマミント「」シュバッ

風船気球クロシュ「〜〜♪」フヨフヨ モニョモニョ

オニヤンマミント「〜〜♪」シュババ


妖精「大きなオニヤンマの姿で並走してる!」

ミスティ「ふふ、なんだか楽しそうね」



ルクリリ「……美しい景色ですね……ローガン様……」

ローガン「うむ……」

ルクリリ「……守りましょう。私たちで、悪竜を討って……」

ローガン「うむ……」

ルクリリ「……」



エバンス「あ〜……」

イリス「ローガンさん……」

ノエル「まあ仕方ねえんだ。あの二人が噛み合わないのは今に始まったことじゃねえし……」

 ◇
584 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/02/08(土) 23:00:24.63 ID:DkqjKCqF0
―ユーシリア鉱山 入口

風船気球クロシュ「」フヨフヨ トスッ

 デロデロ…ポン!

クロシュ「ん……」スト

ロシュ「クロシュちゃん、お疲れさま……!」

ミント「お空を飛ぶのすっごい楽しかった〜!」

ヒューベルト「疲れてはおりませんか?」

クロシュ「へいき……! カボチャスープ、美味しかったから……!!」

イリス「ふふ、良かった!」


アル「さて、そんでこれが――」


 坑道の入口「」ゴゴゴゴゴ


ノエル「鉱山の入口ってわけか……!」

ミスティ「……ここからでも強烈なプレッシャーを感じるわ……。悪竜がいるのね、この奥に……」

妖精「そして、世界樹の光もね。でもこの感じは……もしかしたら……」

ローガン「もしかしたら?」

妖精「……悪竜は、世界樹の光を喰らっていないのかも。悪竜のプレッシャーと世界樹の光の波長はそれぞれ別個に感じられる」

エバンス「おっそれならあるんじゃないか!? 勝機ってやつが!」

妖精「もちろんそうでなくても勝つ気ではいたけど、喰らってないのなら都合が良いのは確かだね」

ルクリリ「気を引き締めて参りましょう、ローガン様!」

ローガン「うむ……。あとルクリリくん……様付けはしなくても良いのだが……」

ルクリリ「私が付けたいんです!」

ローガン「そ、そうか……」

 ☆ユーシリア坑道に突入します
585 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/02/08(土) 23:00:53.04 ID:DkqjKCqF0
というわけで本日はここまでとなります。次回は久しぶりのダンジョン探索、ユーシリア坑道編となります

運命の12日目が目前に迫る中、起死回生の鉱山突入を選んだクロシュ一行。その勇気が吉と出るか凶と出るかは誰にもわからない。坑道の闇は暗く、深く。美味しいものを食べて元気になったあかちゃんスライムを呑み込まんとする大蛇の如く、大きな口を開いて獲物を待ち望んでいる。クロシュは、真なる巨悪を討つことができるのか――

本日は家に戻ったローガン氏が近所のフレンくんから事件の真相を聞いたり、パティ氏に対竜用のスムージーを作ってもらったり、オオキイカボチャスープを食べて元気になったり、ローガン氏が墓参りをしたらマーズ氏と会ったり、大勢の義勇兵を募ってユーシリア坑道に突撃することになったりしたようでした

それでは本日もありがとうございました。次回もよろしくお願いいたします
586 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/02/09(日) 00:22:39.49 ID:4q/3CHT9o
乙でした
クロシュメンタル何とかなっていよいよ悪竜戦…!
ローガンさんはまた捨て鉢症が再発しかかってるけど戻ってきてほしい
587 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/02/09(日) 00:42:48.23 ID:wqkBuF18o
悪竜運良く倒せても世界樹の光を宰相に横取りされる可能性あるよねこれ
鉱山に向かったの知られてるだろうし
588 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/02/09(日) 11:32:39.77 ID:EBnQ+w1SO
数の暴力こそ勝利への道
なおメゾンドクロシュ
589 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/02/09(日) 12:29:09.64 ID:j2zmBlFw0
強行軍のメンバーはこんな感じかな
クロシュ、妖精、エバンス、ミスティ、イリス、ミント、ノエル、ルクリリ、アル、ヒューベルト、リチャード(悪竜討伐に協力すると言ってから)
590 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/02/09(日) 15:40:27.25 ID:j2zmBlFw0
すいません>>589
あとローガンもそうですね
591 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/02/09(日) 15:53:31.97 ID:b8LpKkr80
スライム類は美味しいものが大好きなので、美味しいものを食べれば元気になるようです
ローガン氏は死にたがる癖がありますが、今回の戦いで彼がどのような道筋を辿るかはまだわかりません。注視していくのが良いでしょう

悪竜をやっつけることができた場合でも宰相という脅威をどうにかできるわけではないので、その点についても考えていく必要があるかもしれません。実際、クロシュ一行が鉱山に向かったことは既に宰相の耳に入っている可能性は高いです

数の力は強いですが、クロシュの夢での戦いは相手が悪かったようです。それはいうなれば、水中でメガロザメを相手取るようなものでした。戦いにおいて数の利は大事ですが、地の利もそれと同じくらいに重要な要素なのでしょう

強行軍のメンバーには、さらに森スライムのロシュちゃんも含まれているようです。なお現状リチャード氏が影も形もないのは、>>1が忘れていたからです。申し訳ありません。恐らくすぐに合流することでしょう
592 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/02/09(日) 15:54:28.36 ID:b8LpKkr80
リチャード「待たれよ!!」シュタッ

ローガン「む!?」

妖精「あっ」

リチャード「悪竜退治という大仕事にこの私を置いていくとは、むざむざ死ににいくようなものですな?」ニコニコ

ローガン「すまぬ、忘れていた……」

妖精「いや本当ごめん……。ていうかむしろリチャード的にはこんな危ない橋渡るのは大損なんじゃないの?」

リチャード「ハハハ、逃げ足には自信があります。ダメそうなら皆さんを置いて一人で逃げますのでご安心を」

ノエル「リチャード……相変わらずだな!」

リチャード「お褒めに預かり光栄です。さあ参りましょう、竜退治の伝説を創りに!」

 *
593 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/02/09(日) 15:55:26.33 ID:b8LpKkr80
―ユーシリア坑道 踏破率[0/10] 持久力[10/10]

 ピチョン…ピチョン…

 折れたつるはし「」
 割れたヘルメット「」
 寂れた線路「」

洞窟トカゲ「」カサカサ


イリス「……なんだか、おどろおどろしいですね……」

ルクリリ「数年前までは盛んに採掘が行われていた場所なんですよ。悪竜が棲み着いてからは誰も出入りできなくなってしまったので、荒れ果てる一方です……」

ノエル「悪竜をブッ倒せば採掘も再開できるし、活気も戻るはずだ」

リチャード「その立役者となる英雄が我々というわけですな」ニコニコ


エバンス「そういえば、ここって空気は大丈夫なのか?」

アル「あ、それ私も気になるかも。毒ガスとか出てないよね?」

ローガン「この坑道が掘られて以来、酸欠や毒ガスによる事故は起きていない。恐らく大丈夫だろう」

妖精「少し淀んでるけど、空気の流れは感じられるよ。酸欠の心配はしなくて良いと思う」

ヒューベルト「妖精の方がいらっしゃると、こういう時に安心できますね」

妖精「検知器扱いは御免だよ」


ミント「おお〜! これかっこいい〜!」バッ
 錆びたつるはし「」シャキーン!

ロシュ「わわ……ミントちゃん、危ないよぉ」オロオロ

ミント「危なくないよ〜。そぉれ!」ブンッ!!

 岩盤「」ガギンッ
 へし折れるつるはし「」ボムギ

ミント「……折れちゃった」

クロシュ「わあ……」

ミスティ「馬鹿力ね……」


↓1コンマ
01-10 踏破率+2、強敵
11-30 踏破率+2、敵襲
31-50 踏破率+2、剛鉄のドリル (本日戦闘時、コンマ+20)
56-70 踏破率+2、パイルバンカー(任意ターン、コンマ+40)
71-90 踏破率+2、ステライト晶石(ボス戦闘時、コンマ+30)
91-00 踏破率+2、???
594 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/02/09(日) 15:56:18.49 ID:PJxuiuRP0
595 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/02/09(日) 16:12:51.70 ID:b8LpKkr80
―ユーシリア坑道 踏破率[2/10] 持久力[9/10]

 トコトコ…

ミント「おっ!」トテトテ

アル「ミント〜、遊びに来たんじゃないんだからフラフラしないの〜」

ミント「これ見てこれ見て!」ヒョイ

 剛鉄のドリル「」ギラン

ローガン「これは……! 岩盤を穿つ為の道具――ドリル!!」

リチャード「ほう……。機械都市の回転機構を参考にユーシリアの剛鉄で製造した、当時の傑作機ですな。しかし残念ながら回転機構が見当たりません……。それ単品では、ただのねじれた突起にしかなり得ない……」

ルクリリ「回転機構……あっ! ローガン様、その武器を見せてもらっても良いですか!?」

ローガン「む、これか?」

 鋼の回転ノコギリ「」ポン

ルクリリ「ふむふむ……ここの軸をこうして、こういう風に合わせれば――」

 剛鉄の回転ドリル「」ガシャコン!

ローガン「うおっ!? 私の回転ノコギリが……ドリルに変形した!?」

ルクリリ「即席のものですので、何度も使えばドリル部分は壊れてしまうと思いますが……本日中は保つかと思います。ローガン様、どうかお使いください……!」

ローガン「……わかった。ありがたく使わせてもらおう」ガシャコン!

ミント「む〜! われが見つけたのに〜!!」プンスコ

ルクリリ「ご、ごめんね。これあげるから」

 廃材で作ったミニドリル「」ポン

ミント「わあ〜! ありがと〜! ほめてつかわす!!」ピョンピョン

アル「悪いねえ騎士さん。うちの子がワガママ言って」

ミント「ワガママじゃないのだ!!」

 ☆ローガンが剛鉄のドリルを装備しました
  (本日戦闘時、コンマ+20)

↓1コンマ
01-10 踏破率+2、強敵
11-40 踏破率+2、敵襲
41-70 踏破率+2、パイルバンカー(任意ターン、コンマ+40)
71-90 踏破率+2、ステライト晶石(ボス戦闘時、コンマ+30)
91-00 踏破率+2、???
596 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/02/09(日) 16:15:37.83 ID:wqkBuF18o
597 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/02/09(日) 16:31:16.86 ID:b8LpKkr80
―ユーシリア坑道 踏破率[4/10] 持久力[8/10]

 ピチョン…ピチョン…

イリス「……ん? この感じは……」

 鉱床「」ポン!

ミスティ「うわ! いきなり岩が生えてきたわ!」

妖精「これは……世界樹の光の影響だね。しかもこの岩……」

 鉱床「」キラキラ

イリス「星の力を感じる……! もしかして――」

妖精「ステライトみたい」

クロシュ「銀色のスライムちゃんと、同じちから……?」

妖精「そう。せっかくだし少しもらっていこう。使えるものはなんでも使わないと」

ミント「われが掘る!!」タタッ
 ミニドリル「」ドガガガッ

 ステライト晶石「」ポコン!

イリス「わあ、すっごい高純度!」

妖精「普通の環境じゃ、こんなに純度の高いステライトは滅多に形成されない。世界樹の光が落ちた影響で生まれた不自然な物質とも言える……。これは悪竜との戦いに向けて温存しておこう」

 ステライト晶石「」キラキラ

 ☆ステライト晶石を手に入れました
  (ボス戦闘時、コンマ+30)

↓1コンマ
01-10 踏破率+2、強敵
11-50 踏破率+2、敵襲
51-90 踏破率+2、パイルバンカー(任意ターン、コンマ+40)
91-00 踏破率+2、???
598 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/02/09(日) 16:37:17.61 ID:PJxuiuRP0
599 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/02/09(日) 16:59:55.63 ID:b8LpKkr80
―ユーシリア坑道 踏破率[6/10] 持久力[7/10]

 スタスタ…

ローガン「……む? これは、杭?」

 杭?「」ポン
 謎の射出機構「」ポン

リチャード「ほう! これはドリルでも砕けない岩盤を一挙に打ち壊すための大型杭打機――通称パイルバンカー!」

ローガン「パイルバンカーか……!」

ルクリリ「! ローガン様、そちらの盾を少しお貸し頂いてもよろしいですか……!?」

ローガン「ああ、構わないが……」

ルクリリ「では少しお待ちくださいね……。この部分にこうやって取り付けて……こうすれば……」カチャカチャ…

 灼鋼のパイルバンカー「」ガシャコン!

ローガン「おお……!」

ルクリリ「即席ではありますが、ローガン様の盾にパイルバンカーを取り付けさせて頂きました。元々の機構上連続使用はできないため、一発限りですが……ここぞという時にお使いください」

ローガン「わかった……!」ガシャコン!

 ☆ローガンがパイルバンカーを装備しました
  戦闘時、コンマ判定のレスにパイルバンカー≠ニ書き込むと、そのターンのコンマに+40が加算されます
  一度使うと壊れます

↓1コンマ
01-10 踏破率+2、強敵
11-90 踏破率+2、敵襲
91-00 踏破率+2、???
600 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/02/09(日) 17:00:35.91 ID:MQVJwmUnO
601 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/02/09(日) 17:07:47.41 ID:wqkBuF18o
勝ったな
602 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/02/09(日) 17:08:10.61 ID:b8LpKkr80
良いことがありそうです

↓1コンマ
01-33 レイ
34-66 フメイ&アリシラ
67-99 セイン
00-00 ???
603 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/02/09(日) 17:18:24.73 ID:wqkBuF18o
戦力過多
604 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/02/09(日) 17:18:33.87 ID:4q/3CHT9o
605 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/02/09(日) 17:37:02.07 ID:/GwFHQHwO
勝ったな、風呂入ってくる
606 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/02/09(日) 17:41:29.95 ID:NNoVmZ/So
悪竜かわいそう
これ飲んで落ち着いて つアボカドスムージー
607 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/02/09(日) 17:51:27.74 ID:b8LpKkr80
―ユーシリア坑道 踏破率[8/10] 持久力[6/10]

 スタスタ…

クロシュ「!」

セイン「久しぶりだ。クロシュとその仲間たち」スタスタ

イリス「セインくん!?」

妖精「うわ!? いきなり現れないでよ!?」

ローガン「君もここに来ていたとは」

セイン「ああ」

ルクリリ「お知り合いの方ですか?」

ローガン「うむ……。世界樹の光を狙う競争相手でもあるが……」

セイン「……それについてだが……今回は、世界樹の光を狙っているわけではない」

ミスティ「え、そうなの?」

セイン「今の僕は、お前たち以外の者に光が渡ることを阻止するよう命令されている」

妖精「じゃあ味方ってこと!?」

セイン「……全面的な味方というわけでもない。詳しくは僕も知らないが、上には上の思惑があるらしい。現状では、お前たちが光を星に還す支援をした方が得だと判断したのだろう」

イリス「そ、そうなんだ……」

エバンス「まあ協力してくれるなら心強いぜ!」

セイン「お前たちが来る前に竜を排除しておこうと思っていたが、二体もいるのは想定外だった。故にこうしてお前たちが来るのを待っていたというわけだ」

クロシュ「わあ……!」

妖精「流石のセインでも悪竜二体同時は厳しい?」

セイン「ああ。だがお前たちと共に戦えば、勝機はある」

 ☆勇者モドキのセインくんが強行軍に加わりました

 *

ロシュ「わあ〜、かっこいいお兄さんだねえ」

クロシュ「うん……!」

ミント「われの方がかっこいいのだ!!」

 キャッキャ

セイン「仲間がこんなにも増えていたとは……」

妖精「セインが初めて見る顔は全員悪竜討伐の為に集まった有志だよ」

セイン「そうだったのか」


↓1コンマ
01-10 踏破率+2、強敵
11-90 踏破率+2、敵襲
91-00 踏破率+2、???
608 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/02/09(日) 17:54:50.15 ID:4q/3CHT9o
くっ同時討伐確定?か
まあセインくんいるなら単体だと囲ってボコって終わりそうだしな…
609 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/02/09(日) 18:31:58.55 ID:b8LpKkr80
―ユーシリア坑道 踏破率[9/10] 持久力[5/10]

 スタスタ…

ジュエルマジロの群れ「ピャ!!」「ピャーッ!!」


イリス「わっ! あれは――」

妖精「ジュエルマジロ! 鉱物を好んで食べるアルマジロの一種だ!」

ノエル「チッ! ここが閉鎖されてから棲み着いたのか!」


星屑アリの大群「」ワシャワシャワシャ


ミント「わわあ!? アリだ!」

妖精「こいつらは星屑アリ! ジュエルマジロと同じく鉱石を食べる虫だよ! 時々ジュエルマジロと共生関係を築いてるって話だけど――」


ジュエルマジロ「ピャッ!!」ベチンッ
クロシュ「んわっ!」コテッ

星屑アリの大群「」ワシャワシャ
ロシュ「んわわ〜!」モニャニャニャ!


イリス「ああっクロシュちゃんとロシュちゃんが!」

ローガン「彼らの縄張りに入ってしまったようだ!」

セイン「追い払うぞ」スッ

 *

 ☆戦力差により判定なしで撃退に成功しました

 *

ジュエルマジロの群れ「ピャ〜ッ!!」ダダダッ
星屑アリの大群「〜〜!」ワシャシャシャッ


ロシュ「お、おわった……?」デロデロ…

イリス「うん、追い払ったよ! もう大丈夫!」

ロシュ「あぅぅ……ごめんなさい……わたし、お手伝いするために一緒に来たのに……」デロロ…

ミント「そういうこともある!!」

アル「ミントの言う通り。気にすることないって」

ロシュ「ありがと……」モニョニョ


スライムクロシュ「〜〜」モニョモニョ モグモグ

ミスティ「……どっちを食べてるのかしら」

スライムクロシュ「〜〜」モニョモニョ

妖精「両方だって」

 ☆持久力が2回復しました
  微かな星屑の力を得て、次回戦闘時コンマ+10が加算されます

 *
610 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/02/09(日) 20:19:05.03 ID:b8LpKkr80
―ユーシリア鉱山 深部

赤黒い巨竜「……」zzz

セレスティア「ダークヒーローイリス……やってくれましたわね」

セレスティア「はあ、やっぱり弱者を焚き付けてどうこうなんてまだるっこしい真似をするものではありませんわね。弱者は所詮弱者。強者に蹂躙される以外の役割を持たせるべきではありませんでしたわ」

セレスティア「……少し面倒ですけれど、久しぶりにアレを造ろうかしら。世界樹の光をすこ〜しお借りして……」


セレスティア「おっと……その前に曲者ですわね。騎士団かしら? それとも――」



ローガン「……悪竜のセレスティア・ベールグラッドで間違いないか?」スタスタ

セレスティア「いかにも。あら、あなた……どこかでお会いしました?」

ローガン「いや。私は麓の民一同からの貢物を持ってきたのだ。是非受け取って欲しい、とのことで」スッ

 アボカドスムージー「」ポン

ルクリリ「そ、そちらの……大きなドラゴンさんにも、是非……」スッ

 アボカドスムージー「」ポン

セレスティア「あら、そういう弱者なりの生存戦略は嫌いじゃありませんわ。お姉様! 貢物ですって!」

赤黒い巨竜「んあ〜?」モゾ

 アボカドスムージー「」ポン

赤黒い巨竜「わ〜! あむっ」パクッ

 モグモグ…ゴックン

ルクリリ「よ、容器ごと……」

赤黒い巨竜「ん〜……甘くておいしかった。セレスは飲まないの〜?」

セレスティア「わたくしの分も飲んで良いですわよ」

赤黒い巨竜「え、ほんと〜? でへへ、じゃあいただきま〜す」パクッ

 モグモグ…ゴックン

赤黒い巨竜「んん〜……おいしかった……。んっ……?」

 ギュルギュル…

赤黒い巨竜「……おなか、いたい……」ギュルル…

セレスティア「うふふ、お見事。弱者なりの小細工、うつけのお姉様に通じて良かったですわね!」パチパチ

ローガン「!!」バッ

ルクリリ「ローガン様!」

セレスティア「ですが……わたくしには通じませんでしたわね?」ゴゴゴゴ…

ローガン「くっ!」

 シュタッ

セイン「こいつの相手は僕が。お前たちは毒を食った方をやれ」

ローガン「セインくん!」

セレスティア「あら、あなた……勇者モドキじゃありませんの!!」

セイン「……お前は……シノホシのテロリストか。丁度良い。ここで始末する」シャキン

セレスティア「うふふ、あの時の続きですわね!! 面白くなってきましたわ! 今度はちゃんと最期まで果たし合いましょう!」ゴウッ
611 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/02/09(日) 20:21:25.79 ID:b8LpKkr80

 ガッ!! ドゴオンッ!!
  バギャアッ!! ズガガガガッ!!!


妖精「ローガン! あっちはセインに任せて私たちはこっちの竜を倒そう!」パタパタ

ローガン「ああ……!」


赤黒い巨竜「うぐう……」ギュルギュル…


ローガン「……家族の仇……容赦せん!!」シャキンッ!!
 剛鉄のドリル「」ギャルルルルッ!!

赤黒い巨竜「ガアオオオオオッ!!!!」カッ!!
 獄炎「」ゴオオオオオオッ!!!!


 ――戦闘開始 悪竜セレナディア――


 ★悪竜セレナディアが〈暴食〉を発動!
  会心率上昇、さらに会心時相手を一人捕食!!

 ★戦力差によりセレナディアのコンマ+80!!

 ★腹痛によりセレナディアのコンマ-20!!


◇自陣(カボチャ+20、トカゲ斬り+10、ドリル+20、ステライト+30、星屑+10)
・パイルバンカー使用可能(1/1)
・不死鳥化できる(1/1)

◇敵陣(戦力差+80、アボカド-20、会心上昇、会心時相手一人即死)

↓1コンマ(合計+30)
01-25 痛恨
26-50 劣勢
51-90 優勢
91-00 会心
612 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/02/09(日) 20:22:34.88 ID:4q/3CHT9o
即死…即死!?
あのあのあの
613 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/02/09(日) 20:25:36.17 ID:HGGQHta1O
判定的に痛恨で即死では
614 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/02/09(日) 21:04:26.60 ID:b8LpKkr80
(悪竜にとっての)会心で即死という意味になります。つまりクロシュたちにとっての痛恨です。ややこしい表記で申し訳ありませんが、このスレではそういう表記の仕方をしているのでご容赦願います
615 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/02/09(日) 21:14:17.54 ID:b8LpKkr80
悪竜セレナディア「ガアアアアッ!!!」

 獄炎「」ゴオオオオッ!!!

ロシュ「んわわわ〜〜!!!?」モニャニャ!!

 灼鋼の盾「」ガシン!!!
 獄炎「」ゴゴゴゴ…!!!

ローガン「浮島国で強化したこの灼鋼の盾……悪竜の獄炎とて溶かせはせん!!!」ゴオオオッ


ミント「ねんぐの納め時だぞ、おおとかげ!!!」

アル「……ようやくお目にかかれた。覚悟しろよ……クソトカゲ野郎」タンッ

 ザシュッ!!

悪竜セレナディア「ぎゃおおおおっ!!!」ジタバタ


妖精「ええっ!? アルが……高速で動いて竜を切り刻んでる!?」

ミント「アネゴはつよいのだ! ミントさまの次くらいに!!」


ノエル「おっしゃあ! 騎士団も続けェ!!」シュバッ

ルクリリ「騎士団は私とノエルさんしかいないですよ!!」シュバッ

リチャード「心は今でも騎士団ですよ私は!!」シュバッ

 メイス「」ドガンッ!!
 降り注ぐ鋼の刃「」シュバババドスドスドスッ!!
 蛇腹剣「」ジャギギギッ!!

悪竜セレナディア「ぎゃおおおっ!!」ジタバタ


ヒューベルト「私も続きましょう。魔族を苦しめる原因を作った悪竜を……許すわけにはいかない」バサッ!!

雷鳥ヒューベルト「クエーッ!!!」カッ!!!

 目眩ましの雷「」ババリバリバリッ!!!!

悪竜セレナディア「ぎゃおおおっ!!?」バリバリ

ヒューベルト「奴の視界を奪いました。皆さん、追撃を!!」


ローガン「おおおおおおっ!!! 悪竜ゥゥゥ!!!!」シュバッ!!

悪竜セレナディア「ぎゃ……」プスプス

 剛鉄のドリル「」ギャルルルルルッ!!!!!

 〈会心の一撃!〉

 ズギャアアアアアアアンッ!!!!!!


悪竜セレナディア「ぎゃお……」ヨロヨロ…

 ドズゥゥゥン――…


ローガン「トドメを刺してやる……!!」ザッザッ

悪竜セレナディア「やめてよぉ……どうして、こんなことするの……」ジワワ

ローガン「貴様……この期に及んで命乞いか……!? 今まで食ってきた人間の数を覚えているのか!?」ザッザッ

悪竜セレナディア「1つしか食べたことないよぉ……。人間、まずいんだもん……」

ローガン「なに……? 嘘を言うな!! 貴様が人型になって人間を食い荒らしていたのはわかっているのだ!!!」

悪竜セレナディア「それセレスだよぉ……。セレスは人間を食い殺して回ってたもん」

ローガン「……」

 *
616 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/02/09(日) 21:15:05.50 ID:b8LpKkr80
セレスティア「ぐうっ!!」ベシンッ!!

セイン「あっちは片付いたか。こっちも早く終わらせなければ」

セレスティア「……お姉様……人間如きに遅れを取るとは、情けありませんわね」ヨロッ

セイン「お前も人間に遅れを取っている」

セレスティア「……あなた、自分のことを人間だと思っておりますの?」

セイン「……」

セレスティア「ま、どうでも良いですけれど。あなたとの戦……最高に楽しかったですわ」ヨロヨロ

セイン「僕は楽しくなかったが」

セレスティア「それは残念……。ここで終わっても悔いはないのですけれど……いろいろと殺り残しもありますので、少々見苦しい手を使わせて頂きますわ。ご容赦くださいまし――」シュバッ

セイン「しまった!」


 岩盤に突き刺さっている世界樹の光「」ユラユラ

セレスティア「はむっ!」パクッ

 カッ!!!!

 *
617 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/02/09(日) 22:02:02.84 ID:b8LpKkr80
 ドガァンッ!!

セイン「ぐっ……!」ゴロゴロ

ローガン「セインくん!?」

セイン「すまない。まずいことになった」

イリス「………!! こ、この力は……まさか!!!」


星竜セレスティア「みなぎる……ほとばしる……!!! これが星の力……!!! オーッホッホッホッ!!!」ゴオオオオッ!!!!


妖精「ま、まさか……あいつ、星の力を……!!」


悪竜セレナディア「セレス……わたしの光、食べちゃったの……?」ググ

星竜セレスティア「この力は真なる強者にこそ相応しいもの……。お姉様には過ぎたものですわ」ザッザッ

悪竜セレナディア「え……?」

 竜角の大槍「」ドズッ!!!!

悪竜セレナディア「が……ぁ……せ、れ……」

 ガクッ…

星竜セレスティア「すっかり駄竜になったお姉様には興味が失せました。大好きな鉱物に囲まれてお死になさいまし」ゲシッ


ロシュ「ひっ……」

ノエル「こ、こいつら……仲間だったんじゃないのか!?」

星竜セレスティア「仲間? 惰弱な生物らしい概念ですわね」

ローガン「……一つ聞く。お前は……数年前、人の姿で帝都の人間を殺して回ったことがあるか?」

星竜セレスティア「ああ、そういえばそういうこともしましたわね」

ローガン「……なぜそのようなことをした」

星竜セレスティア「ん〜……なぜと言われても、ただの気まぐれに具体的な理由なんてあると思いますの?」

ローガン「……」ググッ

星竜セレスティア「あなたたち人間だって、なんとなくアリの巣に水を流し込んでして遊んだりするでしょう? それと似たようなものですわ」

ローガン「貴様ァァァァァ!!!!!」シュバッ!!!!

星竜セレスティア「オホホホ!! 嘘ですわ!! 復讐に狂った人間の力を見たかったんですの!!!! あなたのようなね!!!!」ジャキンッ!!

 剛鉄のドリル「」ギャルルルッ!!!
 竜角の大槍「」グオオオオッ!!!

 ガギイイイイインッ!!!!


 ――戦闘開始 星竜セレスティア――


 ★星竜セレスティアが〈死線〉を発動!
  会心率と痛恨率が大幅に上昇!!

 ★星竜セレスティアが〈星の力・地〉を発動!
  コンマ+200!!

 ☆セイン参戦により自陣のコンマ+100!!

 ☆リチャードが〈雷速思考〉を発動!
  毎ターン終了時にコンマ+10が累積!

◇自陣(カボチャ+20、トカゲ斬り+10、ドリル+20、ステライト+30、星屑+10、セイン+100)
・パイルバンカー使用可能(1/1)
・不死鳥化できる(1/1)

◇敵陣(+200、会心痛恨上昇)

↓1コンマ(合計-10)
01-25 痛恨
26-50 劣勢
51-75 優勢
76-00 会心
618 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/02/09(日) 22:03:57.16 ID:j2zmBlFw0
619 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/02/09(日) 22:32:05.45 ID:b8LpKkr80
 竜角の大槍「」ゴウンッ!
 剛鉄のドリル「」ガインッ!!

ローガン「ぐあああああっ!!」ドガッ

イリス「ローガンさん!!」

星竜セレスティア「雑魚の余所見は不快ですわ」ヌッ

 竜角の大槍「」ドズッ

イリス「あ……か……」

 ドサッ

ミスティ「イリスっ!!!!」


ノエル「この野郎!!」ジャッ

星竜セレスティア「雑魚は引っ込みなさい」ブンッ

ノエル「ぐああああっ!」ドガッ


セイン「」シュバッ

星竜セレスティア「やはり貴方以外は雑魚しかいないようです。せっかく星の力を手にしたのにこのままでは興ざめ……わたくしを楽しませなさい!!」

セイン「黙れ……!」

 鋼の剣「」シャッ
 竜角の大槍「」ギンッ!

 溶ける鋼の剣「」デロデロ…

セイン「!」

星竜セレスティア「……あなた自身が強くとも……そのようなナマクラでは勝負になりませんわね。本当に残念ですわ……」ブンッ!

 ドガッ!!

セイン「くっ……!! このままでは……!!」ズザザッ


星竜セレスティア「はあ……思ったよりつまらない。もう終わりに致しましょう」スッ

 竜角の大槍「」ブブブブブンッ!!!
 炎の竜巻「」ギュオオオオオオッッッ!!!!

ルクリリ「きゃああああっ!!」メラメラ

ミント「ぎゃああああ!!」メラメラ

アル「くそお……」メラメラ

ロシュ「あ、あつ……」デロデロ…


星竜セレスティア「……この力があれば国を滅ぼすのも容易いですわね。予定を前倒しにして――」


不死鳥クロシュ「コケコッコーッ!!!!」カッ!!!!


星竜セレスティア「!?」


 再生の炎「」ゴオオオオッ!!!!
 打ち消される炎の竜巻「」シュウウウ――


 デロデロ…

スライムクロシュ「」デロロ…
620 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/02/09(日) 22:32:31.65 ID:b8LpKkr80

星竜セレスティア「不死鳥……いや、スライム……!? しかしこれは――」


ローガン「貴様……許さんぞ……!!」ザッ

イリス「やってくれたなぁ……!!」ザッ

セイン「……借りを返させてもらう」ザッ

リチャード「見えてきましたよ……あなたの動きが!!」ヌッ


星竜セレスティア「フフフ……オーッホッホッホ!!!! 前言撤回、面白くなってきましたわ!!!」


 ☆クロシュが〈再生の炎〉を発動!!
  味方全員を復活させ、このターンのコンマ+30!!


◇自陣(カボチャ+20、トカゲ斬り+10、ドリル+20、ステライト+30、星屑+10、セイン+100、炎+30、雷速思考+10)
・パイルバンカー使用可能(1/1)
・もう不死鳥化できない(0/1)

◇敵陣(+200、会心痛恨上昇)

↓1コンマ(合計+30)
01-50 敗北
51-75 優勢
76-00 会心
621 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/02/09(日) 22:35:21.57 ID:2yyspRcl0
パイルバンカー
622 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/02/09(日) 23:11:01.54 ID:b8LpKkr80
星竜セレスティア「」シャッ!

 竜角の大槍「」シュビビッ!!

リチャード「うおおおおっ!!!」サササッ!!

星竜セレスティア「あら、貴方何者ですの?」

リチャード「ハッハッハ! 通りすがりの大富豪ですが!?」

 雷の残像「」バチッ―

星竜セレスティア「雷速移動! 面白い大富豪もいたものですわね!」シュビッ

 蛇腹剣「」ガギィンッ!!
 竜角の大槍「」ドスッ!!

リチャード「死角を取ったと思ったのですが……まだ読みが甘かったようですな」ゴフッ


ミスティ「でも隙はできたわ。凍てつけ、悪竜!!」カッ!!

 瞬間冷凍「」ガギンッ!!

星竜セレスティア「つめたっ!! しかしこの程度の冷気でわたくしを止められると――」

 ステライト晶石「」ブンッ!!

星竜セレスティア「がっ……!?」ドガァッ

セイン「剣がなければ、石で殴れば良い」ザッ

ミスティ「一瞬とはいえ凍った体を砕かれるのは堪えるでしょう! イリス、今よ!!」

イリス「うん! セインくん、その石を悪竜に!!」

セイン「!」ブンッ!!

 ステライト晶石「」ベシッ

イリス「弾けろ!! 星光のスターライト!!!!」カッ!!!!

 輝くステライト晶石「」キィィィン―

星竜セレスティア「くっ――」

 ドガァァァァンッ!!!!

エバンス「さらに爆風を土壁で閉じ込める! 逃げ場はないぞ!!」

 土塊「」ボゴンッ!!

星竜セレスティア「ふ、ふふ……オーッホッホッホッホッ!! 最高ですわあ!! もっともっと、わたくしを楽しませ――」


ローガン「黙れ」

 灼鋼のパイルバンカー「」ジャキッ

星竜セレスティア「――」

 ドズンッ――

 *
623 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/02/09(日) 23:14:31.00 ID:b8LpKkr80
ローガン「……」


 星竜セレスティアの遺骸「」

 世界樹の光「」ポウ…


イリス「あ……世界樹の光が……」

妖精「……それじゃあ、この光を星に還すよ」

セイン「ああ」

妖精「――」スッ

 星の内側に溶けていく世界樹の光「」スゥ―

ロシュ「えっと……これで、終わった……の……?」

ミスティ「ええ……。これで……ユーシリアを襲う大地の異常は終わるはず。そうよね、妖精」

妖精「うん……。すぐに良くなるわけではないけど……おかしくなっていた大地は、少しづつ元に戻っていくと思う」

ノエル「……ふう。一件落着か」

ヒューベルト「……しかし、魔族たちの予告と……もう一体の悪竜が、まだ残っています」

ルクリリ「えっ!?」


悪竜セレナディア「」グッタリ


ミント「ぐったりしてる……」ツンツン

アル「……はあ。こっちの悪竜は人間を食い荒らしてたわけじゃないのか……」

エバンス「でも、こいつも数年前に国を荒らしてたんだろ?」

ローガン「……ああ」


スライムクロシュ「……」


どうしよう
↓1〜 先取2票
1.ローガンたちがもう一体の悪竜にトドメを刺すのを黙って見ている
0.自由安価(票数は内容ごと)
624 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/02/09(日) 23:16:03.09 ID:PJxuiuRP0
0食べてクロシュメゾンズに加える
625 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/02/09(日) 23:17:07.63 ID:wqkBuF18o
626 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/02/09(日) 23:17:14.07 ID:j2zmBlFw0
1
627 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/02/09(日) 23:18:15.25 ID:c9KU5MWKO
1
家族の仇だから
628 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/02/09(日) 23:48:52.22 ID:b8LpKkr80
スライムクロシュ「〜〜」モニョモニョ

妖精「えっ? いや、まあ……一応ローガンに聞いてみるよ」

ローガン「む、何だ?」

妖精「クロシュが、そっちの悪竜を食べても良いかって」

ローガン「……ま、まあ良いのではないか? そちらの竜ならば」

スライムクロシュ「〜〜」モニョニョ

妖精「……一応ローガンの仇だから、その辺りは気にしてるみたい」

ローガン「……私の家族の仇は、パイルバンカーで貫いた方だ。あちらの竜は……正直、クロシュくんにも食べて欲しくないな。あの竜の血肉がクロシュくんの中で生き続けるというのは少し気分が悪い」

妖精「なるほどね……。クロシュ、そっちの竜は食べても良いって」

スライムクロシュ「〜〜」モニョニョ


 モニョモニョ…

セレナディア「んえ……スライム……?」

スライムクロシュ「〜〜」モニョモニョ

セレナディア「……わたしも食べられる側かあ……。まあ、そういうこともあるよねぇ……」

 モニョモニョ…モグモグ…

セレナディア「セレスのばか……鉱石の美味しさもわからないおばかさんだから、仕方ないかぁ……」

 モニョモニョ…モグモグ…

セレナディア「んっ……きみ、食べるのお上手だねぇ……」

 モニョモニョ…モグモグ…

セレナディア「………おなか……すいた、な…………」

 モグモグ…ゴックン……


 ☆世界樹の光(地)を星に返しました(3/5)

 ☆セレナディアを食べました
  竜の力を取り込み、全体的に少し強くなりました
  クロシュの夢の世界にセレナディアが棲み着きました


 ――ユーシリア鉱山 踏破完了――


↓1コンマ ダンジョンクリアボーナス
01-60 ステライト鉱石
61-90 ステライト晶石
91-00 ステライト結晶
629 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/02/09(日) 23:51:41.46 ID:L1yiESGYO
結晶こい
630 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/02/09(日) 23:59:08.15 ID:b8LpKkr80
ふつうの純度のステライト鉱石の入手が決定したところで、本日はここまでとなります。ふつうの純度でも人間市場における価値はものすごく高いのでご安心できます

ユーシリア鉱山での激闘を終え、世界樹の光を一つ星へと戻したクロシュ一行。ローガンはついに家族の仇を討ち、一つの区切りを付ける。かくして、混沌をもたらす悪竜たちはその生を終えたのでした
しかし実のところ、ユーシリア帝国における全ての問題が解決したわけではないようです。宰相を乗っ取った者の暗躍は未だ続き、審判の日とかいう何か危なそうな日もまだ訪れておりません。一体これから先何が起きるのか。激闘を終えて疲れ気味のクロシュに何ができるというのか――

それでは本日もありがとうございました。次回は土日となりますが、もしかしたら火曜日の祝日に更新できるかもしれません。よろしくお願いいたします
631 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/02/10(月) 00:30:02.95 ID:k6p0bGQOO
乙でした。セレスティアの死でシノホシのメンバーも何かしら動くのだろうか?
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