安価とコンマで異世界転生!その11

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80 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/09/27(金) 05:14:30.95 ID:EUW/ZGI90
本日はここまでです
ありがとうございました
81 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/09/27(金) 18:17:58.59 ID:dnj7rv06O
狙撃少女「巫女をやられて何年になるのですか?」

極光「うーん、数えてないけど……結構長いよ。多分半世紀はやってるね」

男「え"っ」

中華「歳を取らないってことかな?」

極光「そう。先代までは普通の人間と同じように扱ってたらしいのだけれど……ここ、人いなさすぎるから人材が足りないまたいで」


不死鳥も人材不足に喘ぐのだなぁ、と一行は思った
82 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/09/28(土) 03:37:12.40 ID:jiOVSuxo0
氷魔「……正気を保っていられるのは……すごいことのように思います……」

極光「君たちのような冒険者がときおり現れるから、結構退屈はしないよ」

やる気「へぇ、来るもんなんすね」

極光「そうだね。それだけの気骨があるのだから、やっぱり不死鳥が誘っても巫女や司祭にはなってくれないみたいで」


確かに、冒険のために極北まで来るような者は本物だ
一行もやってきてはいるが、
明確な目的あってのことであるからだ
83 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/09/28(土) 04:17:34.12 ID:jiOVSuxo0
本日はここまでです
ありがとうございました
84 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/09/28(土) 19:36:24.23 ID:jiOVSuxo0
談笑しているうちに、料理は全てなくなった
目的のものも手に入れたため、
一行はその場を去ろうとする


ぶりっ子「じゃ、ぼちぼち帰りましょうかねぇ」

極光「おっと、一ついいかな?」

怪盗「なんでしょう?」

極光「不死鳥の骨……武器にするんだよね?」
85 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/09/28(土) 19:40:49.05 ID:jiOVSuxo0
狙撃少女「そうですが……なにかまずかったですか?」

極光「ああいや、そんなんじゃないよ。ただ……」

狙撃少女「?」

極光「ボクはフェニックスの巫女だから、今ここでそれを武器に昇華することもできるんだ」

中華「へぇ……じゃあ、やってもらう?」

男「そうだな」


巨大な不死鳥の骨を極光に渡すと、
彼女はそれをどうにか掲げて祈りを捧げた
夜空の彼方からオーロラが到来し、
骨を包み込んでいく
次第にそれは姿形を変容させ、新たな武器となる


>>下1……どんな武器になった?
86 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/09/28(土) 20:17:12.49 ID:jP6YOPHDO
深紅の日本刀
87 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/09/28(土) 20:19:05.74 ID:4aSh1YhRo
やっと追いついた
柄に螺鈿細工の施された槍
88 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/09/28(土) 20:59:12.46 ID:d+qPKjkA0
紅い羽根をモチーフにしたライフル銃
89 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/09/29(日) 03:41:02.43 ID:DHBsdekK0
よくよく考えてみればでっかい不死鳥の骨なので武器一つにしかならないのはやや不自然でした
なので、上記三つの安価は全て採用させていただきます


氷魔「……三つ……ですか……」


ゆらめく光の帯が去っていくと、
そこには武器が残った
その一つは深紅の日本刀であった


男「……暖かい」


なんとなくそれを拾った彼は、
自らの掌から臓腑にじんわりと温もりが抜けていくのを感じた


やる気「……そして、槍があるっすね」
90 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/09/29(日) 04:41:37.20 ID:DHBsdekK0
本日はここまでです
ありがとうございました
91 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/09/29(日) 19:50:57.69 ID:DHBsdekK0
やる気は剣の傍らに落ちていた槍を拾った
柄には螺旋の細工が施されており、
美術品としての武具のようにも見える
だが、拾ってみればそれは手に馴染む


ぶりっ子「変わった槍ですねぇ」

やる気「そっすね。男も言ってたっすけど、なんか暖かいっすね」


その螺旋の模様は不死鳥の輪廻転生を暗示しているかのようだった
92 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/09/29(日) 23:47:22.85 ID:DHBsdekK0
狙撃少女「あ、銃もありますよ。ほら、これライフルです」

怪盗「随分綺麗なライフルだよね〜」


スタイリッシュなその銃身は紅く華やかで、
形状としては赤い羽根がモチーフになっていることが明らかだ


狙撃少女「使います?」

怪盗「美術品としては欲しいけど……それ、私には扱えないかな」
93 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/09/30(月) 00:05:24.23 ID:o2U2nfLR0
極光「気に入ってもらえたかな?」

男「ああ。美しく、強靭だしな」

極光「そう。それはよかった」

中華「お世話になりっぱなしだね」

極光「全部仕事だから気にしなくていい。さ、そろそろ帰るべきだ。風邪をひいてしまうよ?」


夜の極北は冷える
標高高き塔の頂ともなればその寒さはいっそう強く、
フェニックスの卵が暖房のようにはたらいてはいるものの、それでも寒かった
94 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/09/30(月) 00:47:00.92 ID:o2U2nfLR0
本日はここまでです
ありがとうございました
95 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/09/30(月) 02:03:27.22 ID:OLDt+iZuo
おつおつ
温情やったぜ
96 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/09/30(月) 19:36:49.33 ID:o2U2nfLR0
氷魔「……そうかもしれませんね……」

極光「ボクが送ってあげるよ。さぁ、目を閉じて」


彼女に促されるまま、みなが目を閉じた
そうしてしばらくじっとしていると、
上空から不死鳥の鳴き声が聞こえた


やる気「っと!」


目を開ければ、そこは塔の外だった
声のする方を見れば、
極光と産まれ直した不死鳥が一行を覗いている
フェニックスの体はかなり小さくなっており、
産まれ直したことが際立って分かるだろう
97 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/09/30(月) 21:31:17.82 ID:o2U2nfLR0
ぶりっ子「また会いましょう!」

極光「ああ、またね!」

不死鳥「キーンッ!」


お互いに手を振り合いながら、極北の山を下っていく


怪盗「さて、これからどうします?」

狙撃少女「図書館の街に直行……と言いたい所ですが、極北戦士さんに報酬を渡していませんね」
98 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/09/30(月) 22:26:00.35 ID:o2U2nfLR0
一行は山をひたすら下り、
極限まで冷えた極北の夜を歩く
だが、不死鳥の骨から作られた武器がほんのりと温かく、極端に凍えることはなかった


男「そろそろキャンプだな」

中華「ああ、なんか今日はどっと疲れたよ」

炎魔「確かに、早く寝たいです」

氷魔「……これまでの中でも……かなり激動の日だったと言えそうですね……」
99 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/09/30(月) 22:33:11.73 ID:o2U2nfLR0
本日はここまでです
ありがとうございました
100 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/10/01(火) 19:34:09.00 ID:SJaM21w60
しばらく歩いて、
基地にある極北戦士の小屋までやってきた
やはりボロボロで、風が抜けている


やる気「すみませーん」

極北戦士「……む、君たちか」

ぶりっ子「えぇ、お陰様であの子たちは安全な場所まで移動させられましたよ」

極北戦士「そうか、それはなによりだ」

怪盗「そういう訳で、お礼をしに参りました」
101 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/10/01(火) 19:37:39.63 ID:SJaM21w60
極北戦士「別に、仕事のつもりではなかったのだがな……」

炎魔「そう言わずに、感謝の気持ちです!」


【ギルドの資金】72160295


極北戦士「十万も!?」

狙撃少女「これでも少なすぎるぐらいです。沢山の子供たちの命を守ったのですから」

極北戦士「うむむ……わ、分かった。受け取っておこう……」
102 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/10/02(水) 01:29:26.85 ID:4+T/BkBA0
本日はここまでです
ありがとうございました
103 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/10/02(水) 19:38:44.21 ID:4+T/BkBA0
貰った大量の貨幣を不安そうにタンスへ押し込む彼を背に、一行は再び極北の大地へと足を踏み入れた


男「今日中に図書館の街へ行きたいな」

中華「無理だと思ってたけど、塔で夕食が摂れたのはラッキーだったね」

氷魔「……もう……極北ともお別れですか……」


感慨深く、氷魔は月下に照る大地を眺めている
白銀と満月とで夜なのに眩しい行軍の最中、
進行方向から謎の轟音が響く


やる気「な、なんすか!?」


狙撃少女がスコープで確認すれば、
そこにいたのは>>下1だった
104 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/10/02(水) 19:41:53.33 ID:Kq6GNsNZo
謎の紋様が描かれた巨大な立方体
105 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/10/02(水) 21:54:00.77 ID:4+T/BkBA0
狙撃少女「キューブです!大きい……!」


あまりにも巨大なその姿は、
残りの一行にもすぐ把握できた
その表面には謎の紋様が描かれており、
得体の知れなさが深まる


ぶりっ子「ど、どうするんですか、あれぇ!?」

怪盗「私の腕力じゃぶん殴ってかっ飛ばすのは無理そうです」
106 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/10/03(木) 03:06:47.52 ID:ronsJpOc0
それは氷上を滑走し、一行へと向かってくる


炎魔「どど、どうしましょう!?」

男「あれが墓石になるのが嫌なら、とにかく避けるしかないだろ!」

中華「追いかけてこないといいけど……」

男「あの図体でホーミングしてきたらビビる!」

氷魔「……いきなり……あんなのが走ってくる時点で……かなり恐怖ですけどね……」
107 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/10/03(木) 03:07:23.23 ID:ronsJpOc0
本日はここまでです
ありがとうございました
108 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/10/03(木) 18:40:19.65 ID:ronsJpOc0
やる気「ぶっ壊すのはどうっすか?」

ぶりっ子「やれるんですかぁ?」

やる気「そりゃやってみないと分かんないっすけどね」


まだ避けようのある距離にいるため、やる気は余裕そうだ


狙撃少女「じゃあ、やってみますか。折角なら、不死鳥から貰ったライフルを使いたかったのですが……」


彼女は巨大なスナイパーライフルを構え、
身を低くして狙いを定める
そして、突貫する立方体に向かって射撃する
それは正確な弾道を描き、見事直撃した


>>下1……立方体はどうなった?
109 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/10/03(木) 19:18:17.41 ID:885g1T5Zo
8つの立方体に分かれてゲートを形成した
110 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/10/04(金) 02:38:33.85 ID:22Vzjp7A0
その直撃に呼応してか、紋様が明滅する
移動する立方体はその動きを止めた


怪盗「おお、止まりましたよ!」

男「良かった……こいつがなんだったのかはまるで分からないが……」


一行の安堵をよそに、キューブは蠢き出す
だが、それは氷上を滑走するための予備動作ではなかった


中華「な、なに!?」
111 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/10/04(金) 02:43:40.55 ID:22Vzjp7A0
それは物理法則に逆らって展開し、
八つの立方体に別れた
それらは輪っかを象るように位置取ると、
それぞれが魔力の鎖で繋がれ、中にゲートが現れた


炎魔「げ、ゲート……!」

氷魔「……おっと……今回は勝手に突入しないでくださいね……」

炎魔「……分かりました」


彼女は待てをされた犬のようにうずうずしている
112 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/10/04(金) 04:06:35.50 ID:22Vzjp7A0
本日はここまでです
ありがとうございました
113 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/10/04(金) 19:32:06.09 ID:SwoTZPepO
やる気「でも……結局は入ってみるしかないんじゃないすか?」

ぶりっ子「まぁ、そうしなきゃ向こうがどこなのかは分かりませんよねぇ」

怪盗「いつもなら無視してもいいんですが……極東のことがありますからね」

狙撃少女「違うのならばすぐ出ればいいですし……みんなで行ってみましょうか」


一行はゲートに入る覚悟を決めた
そして、全員でゲートに飛び込む


>>下1……ゲートの向こう側
114 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/10/04(金) 22:52:14.83 ID:LtIfVSkQo
明らかに遠未来的な文明だが人がいない都市
115 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/10/04(金) 22:53:33.50 ID:+1dbGzXf0
ぶりっ子の屋敷
116 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/10/05(土) 00:26:12.48 ID:3uieoECI0
男「……なんだ、ここ」


そこに広がっていたのは、
底冷えするほど整然とした町並みだった
完全に立方体の建物が立ち並び、
モノトーンの世界が広がっている


中華「街?」

氷魔「……にしては……静かすぎますね……」


遠くには謎の力で浮遊する大地が見える
太陽と月の他にも、
人工的な機械が多く空を彷徨っている
117 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/10/05(土) 00:36:21.32 ID:3uieoECI0
やる気「少なくとも、古寺とかある感じには見えないっすね」

ぶりっ子「誰か居れば、話を聞けるんですけどねぇ」

怪盗「悲しいくらい静かですね……」


誰もいないのに、都市が自然に侵食されているような兆候は見受けられない
それだけの技術力がこの世界にはあるのか、
あるいはそれ以上の理由があるのかは定かではない


狙撃少女「少し探索しますか?」
118 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/10/05(土) 00:52:13.64 ID:3uieoECI0
本日はここまでです
ありがとうございました
119 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/10/05(土) 19:02:58.24 ID:3uieoECI0
男「……そうだな、少しだけ探索しよう」

炎魔「いいですね!」


一行は近くにある建物の一つに入ってみることにした
それはマンションのような建物であり、
いくつものドアが並んでいた


中華「どこか入ってみようか?」

氷魔「……そうですね……」


近くにある適当なドアにドアノブ型生命体を取り付け、捻る
当然というべきか、その扉は解錠され、
向こう側へと続く


>>下1……部屋の中の様子
120 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/10/05(土) 19:11:13.21 ID:XzbHIqxzo
つい先程まで人がいたかのような生活感のあるワンルーム
できたての料理がテーブルの上にあったりする
121 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/10/06(日) 02:23:27.11 ID:lw7Dc27e0
部屋に入れば、美味しそうな匂いが鼻を包む
しかし人の気配はなく、警戒しながら進んでいく
リビングとおぼしき場所に出れば、ダイニングテーブルの上にできたてのシチューがあった
白い蒸気を漂わせていて、とても食欲をそそる


やる気「……なんで人がいないんすか?」

ぶりっ子「おかしいですねぇ。ゴミなんかも適度に落ちてますしぃ……」
122 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/10/06(日) 02:26:05.62 ID:lw7Dc27e0
怪盗「どこかに出掛けた……はずもないですよね」

炎魔「こんなシチューを放って出かける用事はそうないでしょうね」


部屋はワンルームで、
諸々の家電やキッチンが凝集されている


狙撃少女「やはり……結論を出すのは簡単ですが、過程がさっぱり分かりませんね」

男「ああ……そもそも、あのゲートはなんのためのものだったのだろうな」
123 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/10/06(日) 02:41:00.57 ID:lw7Dc27e0
本日はここまでです
ありがとうございました
124 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/10/06(日) 19:32:50.85 ID:lw7Dc27e0
中華「うん……美味しいね」

氷魔「……あの……いきなり知らないものを食べるのは危険ですよ……」


中華は手持ちの食器を使ってシチューを食べている
彼の様子を見る限りでは、食事にも問題はなさそうだ


やる気「総合的に考えれば……なんらかの理由でこの街の人々は突然、抵抗もできず、一瞬で消滅してるっすね」

ぶりっ子「しかもぉ、私たちが来るほんの少し前みたいですよぉ」
125 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/10/07(月) 01:27:18.29 ID:nUdSar1s0
怪盗「なんか、まずい予感がぷんぷんしますね……」

炎魔「手遅れな可能性もありますけど、ついさっき消えたっていうなら助けるチャンスもありそうな気、しません?」

狙撃少女「そうですね……ですが、誰がやったのかも分からないですしね」


しばらく一行は思考に唸り、
結局決め手がないので外に出ることにした
空気すら無機質で、毒にも薬にもならない


男「意味もなくあのゲートが稼働していたようには思えない。タイミングがよすぎるし、ゲートについて調べてみるのがいいんじゃないか?」
126 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/10/07(月) 01:58:49.41 ID:nUdSar1s0
本日はここまでです
ありがとうございました
127 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/10/07(月) 19:38:43.92 ID:nUdSar1s0
手がかりのなさに絶望しかけている一行は、
藁にもすがる思いでゲートに戻った
それは対称的で、来たときと同じものだった


中華「うーん、どう見てもただのゲートだよね」

氷魔「……そうですね……」

男「……ん、このミニキューブ、なにか書いてあるな」

やる気「これ文字なんすか?」
128 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/10/07(月) 19:41:07.87 ID:nUdSar1s0
そこに描かれていたのは、シンボルの羅列だった
そういう意匠に過ぎないと誰もが思っていたが、
男だけは自分のスキルによってそれを読むことができた


男「象形文字ってやつだな」

ぶりっ子「なるほど……完全に模様だと思ってましたねぇ」

怪盗「ささ、読んじゃってくださいよ」

男「そうだな……えーと、>>下1」
129 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/10/07(月) 20:10:31.43 ID:KM5Ncrnr0
この『門』の修理等の問題は『管理者』まで
130 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/10/08(火) 01:49:48.98 ID:GCr5KH5e0
男「この『門』の修理等の問題は『管理者』まで……って書いてある」

狙撃少女「おぉ、『管理者』がいるんですね」

炎魔「なるほど……普通に考えるなら、一番偉い人っぽいですね?」

男「そうだな、単に管理者としか書かれていないから、広範に種々の管理をしている可能性がある」


果たして、管理者はこの事態への回答を持っているのだろうか
そもそも、その人物はまだこの世界に存在できているのか
そうした疑問が一行を包む
131 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/10/08(火) 01:51:48.97 ID:GCr5KH5e0
中華「ま、会ってみるしかないよね」


張り詰めた思考と空気が、
彼のお気楽な一言によって緩む


氷魔「……順当に考えれば……あそこにいそうですね……」


彼女が指差す先には、超高層ビルがあった
まるで塔のごとく聳えるそれは街の中心にあって、
もっとも高い建物であった
132 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/10/08(火) 02:08:15.47 ID:GCr5KH5e0
本日はここまでです
ありがとうございました
133 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/10/08(火) 19:29:16.63 ID:GCr5KH5e0
街は決して狭くなかったが、道は整備されている
一行にとってはさして時間をかけずに移動できる距離だった


やる気「うっし、昇るっすよ」

ぶりっ子「……流石にこの高さは骨が折れそうですけどねぇ」

男「俺の推測としては、昇降機があるだろう。それに乗るべきかな」
134 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/10/09(水) 01:26:31.91 ID:hR0IPx8L0
施設の扉は自動ドアで、
中はいかにもビルの一階といった受付の様相だ
だが、やはり人の姿はない


怪盗「はぁ、寂しいですね」

狙撃少女「最上階を目指しましょう。そかには誰かいるかもしれません」


東西にあるカウンターを抜け、
北側にある昇降機へ向かう
その脇には階段もあるが、わざわざ使う意味もないだろう
135 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/10/09(水) 01:33:33.67 ID:hR0IPx8L0
巨大なエレベーターに乗り込むと、
階数を示すボタンは夥しい数並んでいた


炎魔「五十階建てですね!こんな大きな建物そうありませんよ!」

男「確かに珍しい。あの図書館はどのくらいの高さなんだろうか」

中華「ここと同じくらいじゃない?」


鈍い音を立てて動く箱の中で、他愛もない会話をする
異常事態に慣れすぎて、
喫緊の危険以外に怯えなくなってきているのだ
136 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/10/09(水) 02:11:05.06 ID:hR0IPx8L0
本日はここまでです
ありがとうございました
137 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/10/09(水) 19:38:56.99 ID:hR0IPx8L0
しばらくすると、電子音が短く鳴ってドアが開く
そこは街を一望できる巨大な展望台であったが、
同時になにかのラボのような設備も張り巡らされていた


氷魔「……ここは……」


ゆっくりと室内へ入る一行
室内にいる何者かの気配に気付いたのはやる気だった


やる気「後ろ、誰かいるっす」


誰もが振り向けば、そこにいるのは>>下1だった
138 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/10/09(水) 19:43:25.54 ID:WWNQ7a1Ko
半透明の青年
139 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/10/09(水) 22:10:45.01 ID:hR0IPx8L0
半透明「やぁ、よく来たね」


そこにいたのは青年だった
にこやかに笑う彼だが、その姿は半透明で、
うっすらとその後ろが見えている


ぶりっ子「え、え!?なんか透けてません!?」

半透明「ああ、そうだとも」
140 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/10/10(木) 03:40:57.28 ID:E4AFBT5A0
彼は近くにあった小さく低い背もたれもない椅子に座って、リラックスする


怪盗「……で、なにが起こってるんですか?」

半透明「気付いているんだろう?人々が忽然と姿を消したことに」

炎魔「そりゃまー……でも、あなたは?」

半透明「正確には『生きている人々』が消えたんだ。僕はこの事態を予期して、半死半生の状態になっていたのさ」
141 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/10/10(木) 04:01:11.56 ID:E4AFBT5A0
本日はここまでです
ありがとうございました
142 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/10/10(木) 18:18:42.70 ID:E4AFBT5A0
狙撃少女「その様子だと、賭けだったようですね」

半透明「うん、これで助かるんだったらみんなこの状態にするし」


彼は慣れた手つきでお茶を淹れると、
デスクを片付け、それを置いた


男「……待っていたのか、俺たちのことを」

半透明「誰か来てくれないかな、とは思っていた」

中華「……それで、なんでこんなことになったの?普通じゃないでしょ、この状態」

半透明「>>下1」
143 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/10/10(木) 19:12:03.33 ID:uSkZPnui0
あの『門』自体にここまでの問題を孕んでいたなんて、暴走する直前まで誰も気にしていなかったのが最大の過ちだったんだ
144 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/10/11(金) 02:54:44.47 ID:Vx37y6OP0
半透明「あの『門』自体にここまでの問題を孕んでいたなんて、暴走する直前まで誰も気にしていなかったのが最大の過ちだったんだ」


デスクの椅子の背もたれに寄りかかり、
ため息をついて天を仰ぐ


氷魔「……私たちが通ってきた……あれそのものが原因だと言うのですか……」

半透明「ああ、そうとも。僕の権限で管理していたが……いや、できていると思っていたのだが」
145 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/10/11(金) 03:02:18.69 ID:Vx37y6OP0
やる気「あれは、単なるゲートじゃないんすか?」

半透明「最初はそう思っていた。様々な場所______平行世界を含む______に移動しうる、便利なものだと思っていたから、研究をしていたんだ」


直感的に、ゲートは対称的に繋がっているものだと一行は思っていた
だが、極東から繋がっていたものも、
そしてここのものも必ずしも対称的に繋がるものではないと理解できた


ぶりっ子「暴走……ですか」
146 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/10/11(金) 03:21:39.92 ID:Vx37y6OP0
本日はここまでです
ありがとうございました
147 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/10/11(金) 18:02:46.78 ID:inIj5WOdO
半透明「……あれは、人々を飛ばしてしまった」

怪盗「なぜ、あなたは助かったのですか?半霊体化できるほどの隙があったのですか?」


そう聞けば、彼は一つの機械を指した
それはタイプライターのようだったが、
ボタンはなかった


半透明「そこから出力される紙には、『未来』がある程度示されている」

狙撃少女「未来を、予知できる装置……!?」
148 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/10/12(土) 00:20:20.54 ID:o9d8MyHD0
半透明「もっとも、今はもう動かないがね……」

男「……動いていれば、俺たちが来ることも予見できていただろうしな」

半透明「そうだね。ちなみに、住人からちょっとずつエネルギーを貰って動いている装置だから動かないんだ」


そう言いながら彼はいくつかの機械を操作している
水や汚れには強く作られているようで、
コーヒーを溢した跡が多く付いている
149 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/10/12(土) 01:24:54.31 ID:o9d8MyHD0
本日はここまでです
ありがとうございました
150 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/10/12(土) 19:17:03.06 ID:o9d8MyHD0
中華「……で、これからどうするつもりなんですか?」


聞けば、彼は振り返った


半透明「……必ず、去ってしまったみんなの世界にゲートを繋げてみせる」

氷魔「……そこに……行ってほしいと……?」

半透明「そうだね。でも、今すぐにはできない。準備ができたら連絡をするから、どうかまたゲートの所まで来てほしい」
151 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/10/12(土) 21:03:59.43 ID:o9d8MyHD0
そう話されて一行は一旦その世界を去ることとなった
彼からは受話器のような形の連絡端末を渡された


やる気「じゃ、いつかまたってことで」

半透明「ああ、君たちには感謝しているよ。まだそのゲートは元の世界に通じているはずだ」

ぶりっ子「それではっ!」


ゲートに入り、極北へと帰った
穏やかな気候は去り、凍える風が身を責める
152 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/10/12(土) 21:11:57.19 ID:o9d8MyHD0
月夜の中山を登り、
図書館の街へと繋がるゲートへ辿り着く


怪盗「足跡はすっかり消えてましたね」

狙撃少女「ですが、どうにかここまでやって来れました。ゲートに入りましょう」


ゲートを越えれば、
やはりそこは公園のような場所だった
前と違うのは、市長のホログラムの一つが一行を待っている所だ
153 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/10/13(日) 03:29:08.92 ID:gHRgeGXo0
本日はここまでです
ありがとうございました
154 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/10/13(日) 19:15:09.08 ID:gHRgeGXo0
市長「待っていましたよ」

男「随分待たせた」

市長「その日のうちに帰ってくるとは思っていませんでしたよ」

炎魔「極北にいるよりはここにいる方が遥かに楽ですしね」


街を褒めると、市長は微笑んだ


市長「すっかりお疲れの様子ですし、まずはお休みにでも」
155 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/10/13(日) 19:16:55.48 ID:gHRgeGXo0
彼女は一行を市長運営の宿泊施設に案内する


中華「これで、目的を一旦は絞れるわけだね」

氷魔「……そうですね……」

やる気「ちなみに、こっから極東ってどのぐらい遠いんすか?」

市長「そうですね……>>下1」
156 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/10/13(日) 19:35:29.21 ID:I9sW9geDO
200キロメートルくらいですかね
157 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/10/14(月) 00:55:09.25 ID:txjquQ1D0
市長「200キロメートルくらいですかね」

男「思ったより近いな」


男はなんの気もなしにそう言った
だが、その基準となった世界の200キロメートルと、
この世界の200キロメートルには乖離がある


平成少女「それは、直線で移動できるならの話です。『高速の乗り物』や舗装された道はおろか、間には海だってありますからね」

ぶりっ子「あ、平成少女ちゃん来てたんですねぇ。おひさー」
158 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/10/14(月) 01:07:48.02 ID:txjquQ1D0
本日はここまでです
ありがとうございました
159 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/10/14(月) 18:51:22.27 ID:txjquQ1D0
前に会ったときはどこか影を忍ばせる雰囲気だったが、随分明るくなったように見える
どこで用意したのか、眼鏡までかけて理知的な装いだ


男「なんか、雰囲気変わった?」

平成少女「市長さんの所で色々勉強してるんですよ」

怪盗「ま、炎魔さんに比べれば誤差ですけどね」

炎魔「その気になれば、いつでも元のノリに戻れますよ!」
160 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/10/14(月) 21:09:25.05 ID:txjquQ1D0
わいわいと話しながら一行は宿泊施設へと到着し、
部屋へと通されるのだった


狙撃少女「ひどく疲れました……」

中華「まったくだね、体が重いよ」

氷魔「……すぐに寝ましょう……気力がもうありません……」


みな次々にベッドへ横になり、
入室から十分ほどで全員眠ってしまった
161 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/10/15(火) 02:45:16.32 ID:kTXInmYS0
本日はここまでです
ありがとうございました
162 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/10/15(火) 19:27:40.60 ID:kTXInmYS0
〜翌日・陽週水曜日〜


朝食を食べていると、モニターに市長が映った


市長「おはようございます」

やる気「おはようっす。なんかあったっすか?」

市長「えぇ、みなさんがいない間に地下空間の調査をしていたのですが……面白いことが分かりまして」
163 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/10/15(火) 20:50:29.21 ID:kTXInmYS0
ぶりっ子「なんですかぁ?」

市長「地下の空間は、その歪みによって……地上を歩くよりも早く移動できるそうなのです」

怪盗「そんな感じはしませんでしたけどね」

市長「体感では速くなってはいません。位置情報の追跡を行ったところ、本来移動できる距離の三倍ほど遠くまで移動できることが分かったのです」

狙撃少女「それは便利ですね」
164 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/10/16(水) 02:18:18.99 ID:LzEs2vK40
男「と、いうことは……地下道の安全性を確保できれば、移動に使えそうだな」

市長「そうです。舗装はされていませんし、直線でもありませんが、これなら200キロも移動しやすいでしょう」


市長は惜しげもなく一行に情報を提供する


中華「つまり、あれだ。僕たちが地下の調査をして、情報分の利益を出せばいいってことだね」

市長「そんなところです。長距離の移動に関してはまだ分からないことも多いですしね」
165 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/10/16(水) 02:19:34.63 ID:LzEs2vK40
本日はここまでです
ありがとうございました
166 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/10/16(水) 19:47:30.28 ID:LzEs2vK40
子供たちを安全に送り返すため、
そして市長の期待に応えるため、
一行は地下水脈まで来ていた


氷魔「……では……ひたすら東に歩くとしましょう……」


不均一にどこまでも続いていく窖を、
無心で歩き続ける


やる気「……向こうになんか見えてきたっすよ」


地下だというのに霧がかかっていて、
とても遠い場所の様子は伺い知ることができない
それに近付いてきたことで、その姿を視認できたのだ


>>下1……なにがあった?
167 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/10/16(水) 19:49:39.07 ID:klA7afpdo
黒い重甲冑騎士が佇んでいた
168 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/10/16(水) 21:10:53.30 ID:LzEs2vK40
重騎士「………………」


それはただ静かに、そこに佇んでいた
趣味の悪い置物ではないか、と思ったものもいたが、
静かながら、それからは確かに息遣いが聞こえる


ぶりっ子「え……?」

炎魔「生きてます、よね……?」

狙撃少女「近付いてみましょうか。魔物でなければよいのですが……」
169 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/10/17(木) 03:03:58.04 ID:fo5cLny00
本日はここまでです
ありがとうございました
170 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/10/17(木) 18:31:19.18 ID:fo5cLny00
男「すみませーん」

重騎士「………………」


近寄り、声をかける
だが、それでも無反応だった


中華「もしもーし?」

重騎士「………………」

男「ふぅん……せやっ!」


なにを思ったか、男はその頭部をひっぱたいた
ぺちん、と軽い音が響く


重騎士「>>下1」
171 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/10/17(木) 18:54:36.88 ID:L4KLaHODO
ぴゃん!?
172 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/10/17(木) 19:38:45.81 ID:fo5cLny00
重騎士「ぴゃん!?」


可愛らしい悲鳴が上がった
喜ばしいことに、中身はちゃんとあるようだ


氷魔「……ああ……よかったです……呼吸の真似事をしているだけの……アンデッドもいますからね……」

重騎士「だ、誰がアンデッドですか!」

やる気「なんだ、思ったより元気なやつっすね」
173 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/10/17(木) 20:50:54.88 ID:fo5cLny00
ぶりっ子「こう、よくありますよねぇ。甲冑がひとりでに動いて襲いかかってくるやつ」

怪盗「分かるー。ああいうのから武器をかっぱらうのが楽しいんですよ」

重騎士「……え、私……今から追い剥ぎに……?」

怪盗「いやいやいや!しません!しませんよ!?」


少なくとも悪人ではなさそうな雰囲気だが、
なぜ彼女がここにいるのかは明らかではない


狙撃少女「……ところで、なぜこんなところに?」

重騎士「>>下1」
174 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/10/17(木) 21:37:40.63 ID:e0QNQ3Fpo
待っている人がいるのですがなかなか来なくて…
175 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/10/18(金) 02:50:39.47 ID:rtr1BNS40
本日はここまでです
ありがとうございました
176 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/10/18(金) 18:14:07.24 ID:S/X/k+khO
重騎士「待っている人がいるのですがなかなか来なくて…」


突然不穏な可能性が臭ってきた
こんなところで待ち合わせをする人間とは、
どのような存在なのだろうか、と何人かは思った


男「そ、そうか……じゃあ、俺たちは行くから」


触らぬ神に祟りなしともいう
彼女はともかく、
その待ち人までもが善良である証拠はないのだ
177 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/10/19(土) 01:45:23.33 ID:M8KOSAHM0
重騎士「あ、はい……」


またも不動となった彼女を尻目に、
一行はその道をさらに進む


中華「……あの子、多分寝てたよね」

氷魔「……そうですね……」

やる気「寝るぐらい待たせるってヤバくないすか?」

ぶりっ子「もしかしたら、どこでもすぐ寝ちゃう子なのかもしれませんよぉ」
178 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/10/19(土) 01:57:55.32 ID:M8KOSAHM0
本日はここまでです
ありがとうございました
179 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/10/19(土) 18:17:25.10 ID:M8KOSAHM0
怪盗「意外と知られてるんですかね、この水脈」

狙撃少女「この大陸の冒険者について、私たちはほとんどなにも知りませんからね。もしかしたら、そうかもしれません」


それからはしばらく、
なにか知的生命体と出会うことはなかった
どこまでも変わらない景色を歩いていると、
本当に進めているのか不安になるだろう
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