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「ラブライブ×イナイレ〜11人の女神の奇跡〜」後半
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233 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/13(土) 16:25:47.10 ID:DVzIpAKOO
バシィ!ドコォ!!ドサッ、ズザザザザザ!!
凛「聞こえる……」
凛「もしかして………喧嘩!?」
凛「ま、まずいよ……逃げないと」アワアワ
海未「……ふふ、ついて来てください」スタスタ
凛「そっちは音がしてる方だよ……!」ヒソヒソ
海未「大丈夫ですから」
凛「うぅ〜〜……!」
海未「ここです」
凛「……すぐ近くで音が聞こえるにゃ……」
海未「この物陰から覗いてみてください」
凛「一体何が…………」ガサッ
凛「…………え?」
234 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/13(土) 16:26:44.55 ID:DVzIpAKOO
穂乃果「ふんんん!!!」ズザザザザザ!!
凛(ほ、穂乃果ちゃん!?)
穂乃果「ぜっ……ぜっ………」
穂乃果「……んっ……!」ブンッ
フワッ
ゴォォォオ!!!
ドゴォォ!!
穂乃果「うわぁぁ!!」ドサッ
凛「穂乃果ちゃ……!」ガサッ
ガシッ
海未「………」フルフル
凛「……なんで……」
ブラン……ブラン………
穂乃果「はぁ……はぁ……」
穂乃果「…………」
穂乃果「………ぅ……」ウルッ
凛「!」
穂乃果「わかんないよぉ……」ウルウル
穂乃果「強くもなれないし、みんなには当たっちゃうし……」
穂乃果「もうやだぁ……」ポロポロ
235 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/13(土) 16:31:25.35 ID:DVzIpAKOO
凛「…………うそ」
凛「穂乃果ちゃん、今日……クレープ食べるって……」
凛「それに……あんな弱気な穂乃果ちゃん初めてみた」
海未「あそこまでは私も初めてです」
海未「最近は練習の後も暗くなるまで練習してるんですよ」
凛「でもあんな無茶な練習……」
海未「私も初めから見ていたわけではありませんが……それはひどいものでしたよ」
海未「吹き飛ばされるのは当たり前」
海未「なんども転がされて、怪我をしなかったのは奇跡だったと思います」
凛「じゃあ何で……!」
海未「昔から……口癖だったんですよ」
凛「口癖?」
236 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/13(土) 16:32:37.51 ID:DVzIpAKOO
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ほのか「やるったらやる!!」
ことり「さすがにまだむりだよぉ……」
うみ「りふてぃんぐみんなで20回なんて……」
ほのか「やるったらやるの!ほらいくよ!」ドッ
イーチ!ニーイ!
ことり「……18!」ドッ
ほのか「いけるようみちゃん!」
うみ「…はい!」タタッ
うみ「……19!」ドッ
うみことり「あっ!!」
ポーン
ことり(ボールが変なとこ飛んでっちゃった……)
うみ(あぁ……私のせいで……ごめんなさいほのか……)ウルッ
237 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/13(土) 16:34:59.72 ID:DVzIpAKOO
「てやぁーーー!!!」ズザザッ!
うみ「ほのか!?」
ことり「それはむちゃだよぉ!!」
ほのか(…届く!)
トッ
ほのか「うぶぇぇぇ……!」ズザザッ……
238 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/13(土) 16:35:46.86 ID:DVzIpAKOO
うみ「大丈夫ですかほのか!」タッタッタッ
ほのか「えっへへ!届いたよ!20回!」
ことり「うん!できたんだね、ほのかちゃん!」
うみ「う……うぅ……」ポロッ
ほのか「う、うみちゃん!?」
うみ「よかったです〜!」ダキッ
ほのか「ど、どうしたの?」
うみ「私が……へんなとこに…ヒック!……けとばしたから……うぅ……」ウルウル
うみ「ほのかがとりに……けが……あぁぁぁ!!!」ポロポロ
ほのか「??」
ことり「じぶんがけっちゃったボールをとりにいったほのかちゃんがけがするのがこわかったんだって!」
うみ「ほ、ぼのががぁぁ!!しんだらどうじようっでぇぇぇ!!!」ポロポロ
ほのか「………」
ほのか「うみちゃん!!」
うみ「……はい…?」ピタッ
ほのか「ほのかはおっきくなってもふたりとさっかーするの!かってにしなせちゃだめ!」
うみ「……ふふ、ほのからしいですね」
ほのか「それより20回だよ20回!!」
うみ「はい!すごいです!」
ほのか「えっへへへ!」
ほのか「だからいったでしょ?」
ほのか「やるったらやるって!」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
239 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/13(土) 20:02:57.82 ID:DVzIpAKOO
(泣いてるシーンを海未ちゃんはカットして話しています)
凛「昔から穂乃果ちゃんは穂乃果ちゃんだったんだね……」
海未「あのタイヤに転がされていた時もよくいってました」
海未「やるったらやる……絶対諦めない、と」
凛「………」
海未「しかし」
凛「?」
海未「ここ最近は聞いていないんです」
海未「あの魔法の言葉を」
240 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/13(土) 20:03:58.09 ID:DVzIpAKOO
凛「どうして?」
海未「わかりません、だから直接訳を聞こうかと思いまして」
海未「凛はここに居てください」ガサッ
凛「ま、まって!」ガシッ
海未「凛……?」
凛「………本当にいいの?」
凛「あそこにいる穂乃果ちゃんは多分……」
凛「みんなに見せたくない穂乃果ちゃんなんじゃないかな」
海未「……私もそう思います」
凛「なら……!」
海未「そう思って……見守って来ました」
海未「しかし日に日に……悪くなっているんです」
凛「悪く?」
海未「今日の出来事、覚えてますね?」
凛「点決められた後のこと?」
海未「はい、今まで溜まっていた元が溢れてしまったのでしょう」
凛「あの後雪穂ちゃんに声かけたりゴール止めたり、普通にプレイしてたけど……」
海未「私も踏み込むのは悪いと思い、一言言いました」
241 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/13(土) 20:04:47.54 ID:DVzIpAKOO
海未「相談に乗りますよ、と」
海未「私でなくても良かったんです、誰でも相談してくれれば」
凛 チラッ
穂乃果「うぅ……ぁ」ポロポロ
海未「あれほど追い込まれるまで放ってしまった……」
海未「頼ってくれると信じていたのに……」ギュッ
凛「海未ちゃん……」
海未「これは、私の責任でもあるんです」
凛「………」
海未「………行ってきます」ガサガサ
242 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/13(土) 20:06:02.41 ID:DVzIpAKOO
穂乃果(どうすればいいんだろう……)
穂乃果「………」ポロポロ
穂乃果(吐き気がする……)
ザッザッ
「最近よく曇ってますが、今日は一段と曇り空ですね」
穂乃果「!?」ガバッ!
海未「……隣、いいですか」
穂乃果「海未ちゃん……」
穂乃果「……!」ゴシゴシ
海未「……….」スッ
ストンッ
穂乃果「…………!」
穂乃果(いつも砂の上になんて絶対座らないのに……)
海未「………」
海未「綺麗な夕焼けですね」
穂乃果「……さっきは曇り空って言ってなかった?」
海未「太陽が陰ってしまっていたので……」
穂乃果「?」
海未「こっちの話です」
穂乃果「ふふ、なにそれ」
海未「…………」
穂乃果「………」
サァァァァァァァ………
243 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/13(土) 20:06:54.59 ID:DVzIpAKOO
穂乃果「怖いんだ」
海未「………」
穂乃果「みんなすごく上手になってる」
穂乃果「真姫ちゃんと絵里ちゃんは言わなくてもだし」
穂乃果「希ちゃんと凛ちゃんは入部してから始めたなんて信じられないくらい上手になってるし」
穂乃果「ことりちゃんなんて、ザ・女の子って感じなのにサッカーになるとすごいし」
穂乃果「にこちゃんと花陽ちゃんは……まあここも言わなくてもわかるよね」
穂乃果「もちろん海未ちゃんもだよ」
穂乃果「………」
穂乃果「みんなすごいんだぁ……」
穂乃果「どんどん走って行っちゃって」
穂乃果「穂乃果……ついていけないよ」あはは……
海未「………」
穂乃果「………ねえ海未ちゃん」
海未「………はい」
穂乃果「キーパー………」
244 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/13(土) 20:09:23.18 ID:DVzIpAKOO
穂乃果「穂乃果じゃなきゃダメ?」
海未「ーーーー………」
245 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/13(土) 23:24:29.30 ID:DVzIpAKOO
サァァァァァァァ……………
海未(言われた意味がわかりませんでした)
海未(頭をガツーンと殴られたような、そんな衝撃でした)
海未(あなた以外に誰がいるんですか)
海未(私たちのキーパーは……)
海未(あなたですよ、穂乃果)
海未「…………」
海未(そう言ってあげたいのに……声が出ない)
海未(あ、私腕を振り上げて……)
海未(頭ではわかっているのに止まらない)
海未(穂乃果の顔に……)
海未(ーーー)
246 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/13(土) 23:25:11.40 ID:DVzIpAKOO
凛「ダメに決まってるにゃぁぁあ!!!」ガサッ
海未「!?」ピタッ
穂乃果「り、凛ちゃん!?」
凛「穂乃果ちゃんが辞めたら凛もやめる!」
凛「サッカーもみんなも……大好き、だけど……っ…」
凛「穂、乃果ちゃんが……」ウルッ
凛「穂乃果ちゃんがやめるなら凛もやめる!!」ポロポロ
穂乃果「凛ちゃん……」
凛「やめるんだからぁぁ……!!」ポロポロ
海未「落ちっ……落ち着いてください凛!」
247 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/13(土) 23:26:02.24 ID:DVzIpAKOO
凛「うぅぅ………」ヒック
海未「どうしてあなたが一番泣いているのですか……」ガサガサ
海未「ほら、チーンってしなさい」
凛「ふんんん!!」チーン!
穂乃果「どうして二人ともここにいるの?」
海未「あなたの相談に乗りに来たのと、凛のお説教です」
凛「にゃ!?」ガーン
海未「当たり前です」
穂乃果「穂乃果の相談はもう大丈夫だよ」
海未「……本当ですか?」ジトー
穂乃果「本当だよ!ほら、この通り!」マッスル
海未「……わかりました」
海未「そのかわり、また困ったら誰でもいい」
海未「相談してくださいね」
穂乃果「了解です!」ビシッ
海未「…」
248 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/13(土) 23:26:55.14 ID:DVzIpAKOO
海未「凛」
凛「ひぅ……!!」
海未「こちらへ」
凛「にゃ〜……」
穂乃果「松葉杖であんなとこまで行ったんだ……早いね」
海未「逃げ足はですがね」
249 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/13(土) 23:27:48.54 ID:DVzIpAKOO
凛「………」ちんまり
海未「真姫から聞いたのですが、この怪我はついさっきでできる怪我ではないそうです」
海未「正直に答えてください」
海未「怪我、または違和感はいつからですか?」
凛「………多分一ヶ月くらい前……?」
海未「多分?」
凛「うん」
凛「捻ってテーピングして治って来た頃にまた捻って……」
凛「最近はほとんど治ってたんだけど、試合前日に家に帰った時また痛くなっちゃって……」
海未「花陽は気づかなかったのですか?」
穂乃果「花陽ちゃん最近そういうところすぐ気付くよね〜」
凛「………口止めしてもらったの」
海未「つまり花陽は知っていたのですね」
凛「まって、かよちんは悪くないよ!」
海未「分かってます、誰が悪いと言いたいわけではありません」
凛「よかった……」ホッ
海未「………」
250 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/13(土) 23:28:33.27 ID:DVzIpAKOO
海未「私たちはそんなに頼りないですか?」
凛「え……?」
海未「あなたと真姫のお陰で同点に追いつくことができましたが」
海未「たった一試合を任せられないほど私たちが頼りないですか?」
凛「ち、違うの…!!そうじゃなくて……」
海未「なにが違うのですか?」
凛「だから……えっと……」
海未「今なら別に怒りませんから正直に言ってください」
凛「ち、違うって……」
海未「凛!!」
凛「違うんだってば!!!!」
251 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/13(土) 23:30:00.23 ID:DVzIpAKOO
凛「………っ」ハッ
凛「………」
海未「…………」
凛「多分………穂乃果ちゃんと同じ理由……」
穂乃果「穂乃果と?」
凛「怖くて………不安なの」
穂乃果「……!」
凛「……もし凛が……試合に出なくて……」
凛「あれ、なんだか今日試合しやすいね」
凛「なんてことになったらって……思うと」
海未「………」
252 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/13(土) 23:30:36.76 ID:DVzIpAKOO
海未「にこと希」
凛「?」
海未「あなたがよく軽口を叩きあう二人です」
凛「あ……」
海未「拒絶されるのが怖くて………」
海未「みんなに早く溶け込もうとちょっかいをかけていたのでしょう?」
凛「………」
海未「穂乃果も私と出会った当時、似たようなことをしていました」
穂乃果「穂乃果が?」
海未「私をわざと鬼にしたり、わざわざからかったりして」
海未「ゆっくり、確実に、みんなの輪に入ることができました」
凛「………」
海未「まああの頃の私からすればやめてほしいとしか思えなかったですが」
穂乃果「あはは……」
海未「………」
253 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/13(土) 23:31:40.96 ID:DVzIpAKOO
海未「凛」
凛「?」
海未「あなたは音の木坂の……」
海未「………」
海未「μ'sの一員です」
凛「……!」
海未「あなたのいないサッカー部なんてありえません」
海未「優勝………みんなでしましょう」
凛「………」
海未「……すみません、上手く話せなくて」
凛 ブンブン
凛「………嬉しい」ニコッ
穂乃果「……凛ちゃん」
凛「?」
穂乃果「私たちは凛ちゃんとサッカーがしたい」
凛「……!」
穂乃果「あの言葉……取り消したつもりはないよ」
凛「……うん!」
254 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/13(土) 23:32:27.98 ID:DVzIpAKOO
穂乃果「よーし!それじゃあ今日はもう帰ろう!」
海未「練習は良いのですか?」
穂乃果「今日はもういいや!帰ろー!」
海未「……そうですね、行きましょうか」
凛「ラーメン食べるにゃー!」
穂乃果「いいね!あれしよう、アブラマシマシ〜〜ってやつ!」
凛「あれは強敵だよ……?」
穂乃果「今ならいける気がする!」
穂乃果「よし、凛ちゃん乗って!」
凛「穂乃果ちゃん号、発進!」ヨイショ
穂乃果「あいあいさー!」タッタッタッ
海未「走ると危ないですよ!私も行きますー!」タッタッタッ
255 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/13(土) 23:33:59.23 ID:DVzIpAKOO
夜鉄塔
「…………」ウップ
「……食べ過ぎた…」
「………」グッ
ブンッ!
フワッ……
ゴォォォォォオ………!!!!
ドゴォォォォォォォ!!!!!!
ズズズズ………
「……早く……強くならないと」
256 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/13(土) 23:34:49.48 ID:DVzIpAKOO
穂乃果宅
雪穂「何か冷たいものないかな〜」ガラッ
雪穂「……はぁ、お姉ちゃんが私のアイス食べなかったら今頃私が食べれてたのに……ん?」ガサッ
雪穂「……こ、これ……!!私の期間限定のアイス……!?」
雪穂「なんだあるんだ……」ホッ
雪穂「なんでお姉ちゃんあんな嘘………」
雪穂「………」
雪穂「………」
雪穂「………!」ハッ
雪穂「………〜〜〜〜!」ググッ
雪穂「……バカお姉ちゃん」
257 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/13(土) 23:37:08.75 ID:DVzIpAKOO
[5、度重なる不安]
部室
ガラララ!!
花陽「た、たいへんですぅ!!」
にこ「ものすごいニュースよあんたら!!」
絵里「にこ、ドアは静かに開けないと危ないでしょ?」
希「いやいや、今開けたのは花陽ちゃんやん?」
真姫「花陽があんなに乱暴なわけないじゃない」
凛「にこちゃんらしい開け方だったにゃ!」
にこ「どっちでもいいわよ!!どうしてあんたらはそうすぐに脱線するのよ!!」
絵里「にこ、カルシウムが……」スッ
にこ「カルシウムブレイク!!」ブシュゥゥ!!
絵里「私のバナナオレーーー!!」
凛「あの絵里ちゃんのバナナオレが一撃で……!」
希「強い……今までとは一味違う」
にこ「もう……ああー!もう、いいのよ!!それは!」
花陽「UTX二回戦の対戦結果が出ました!」
258 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/13(土) 23:37:58.56 ID:DVzIpAKOO
穂乃果(!……確かその試合は……)
海未「一回戦は2-0で突破していましたが……」
花陽「結果は……UTXの勝ちです……」
穂乃果「………」グッ
凛「それは当然だにゃ〜」
花陽「……対0で…」
ことり「……?」
絵里「ごめんなさい、よく聞こえなかったわ、もう一度いいかしら」
花陽「………」プルプル
花陽「9-0でUTXの勝ちです!!」
みんな「………」
みんな「へ?」
259 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/13(土) 23:38:48.17 ID:DVzIpAKOO
凛「う、嘘だよねかよちん……」
海未「さ、流石にそんなものには騙されないですよ……」
にこ「ほんと、たしかな情報よ」
絵里「そんなことって………」
花陽「試合自体は見てないけど、コメントは見れるよ」スッ
希「なになに?」
『なんだよあいつら、ガチのバケモンじゃねえか』
『一体この短期間に何があったの?』
『これはUTXの一強だな』
『対戦相手が不憫すぎる』
真姫「『せいぜい怪我しないようにしろよ、嵐みたいな試合になるから』………か」
みんな「………」
260 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/13(土) 23:39:56.99 ID:DVzIpAKOO
にこ「……どう……する?」
海未「どうと言われましても……」
にこ(流石に海未も言葉が出ないか……)
にこ(まあこんな結果見せられたら誰でも……)
穂乃果「練習しよっか」
みんな「!?」
にこ(……穂乃果)
穂乃果「強くなれば……強くならないと始まらないでしょ?」
にこ「……簡単にいうけどどうする気?」
海未「準決勝は凛がいない上に決勝までは最長で2週間しかありません」
凛「…….」
絵里「今までと同じじゃ勝てないわ」
穂乃果「……どうするとか、勝てないとか……」
穂乃果「関係ないよ」
にこ「はぁ?あんたそれ思考放棄っていうのよ?」
希「にこっち難しい言葉知ってるなぁ」
にこ「これぐらいしってるわ!!」
穂乃果「穂乃果たちなら絶対勝てる」
穂乃果「穂乃果がやるったらやるんだよ!!」
261 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/13(土) 23:40:52.45 ID:DVzIpAKOO
海未「!」
ことり「!」
凛「!」
にこ「はぁー……全然根拠なんてないじゃない」
ガタッ ガタッ
真姫「……海未?」
花陽「ことりちゃん……」
海未「練習……行きましょうか」
ことり「うん!時間なくなっちゃう」
にこ「ちょ、あんたらまで何言って……」
凛「いっくにゃー!」ガタッ
凛「おおっと?」グラッ
花陽「凛ちゃん!?」ガシッ
凛「ほらかよちんと真姫ちゃんも!」グイグイ
花陽「わ、わかったから!」
真姫「ヴェェ!!引っ張らないで!」
にこ「……待ちなさい!」
花陽「…!」ビクッ
海未「………」
穂乃果「………」
にこ「………」
262 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/13(土) 23:41:38.06 ID:DVzIpAKOO
にこ「……」はぁ
にこ「海未、穂乃果、あんたらはいつも通り練習仕切りなさい」
海未穂乃果「!」
にこ「花陽は私が借りるわ」
花陽「に、にこちゃん!?」
にこ「……こいつらに何を言っても無駄よ」
にこ「勝つ確率を少しでもあげるために………情報収集行くわよ」
花陽「……!うん!」
希「………最初から解決策を見つける気なんてなかったくせに…」ボソッ
にこ「なにかいった?」
希「べっつに〜?」
にこ「花陽、行くわよ!」スタスタ
花陽「うん!」ダッ!
263 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/13(土) 23:42:14.63 ID:DVzIpAKOO
海未(穂乃果、久しぶりにあなたのそれを聞きましたよ)
海未(信じて……よいのですね?)
穂乃果(…あの映像、見せた方がいいのかな)
穂乃果(でも見せるなって書いてたし……う〜〜〜!)
264 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/13(土) 23:45:19.33 ID:DVzIpAKOO
夕方
にこ「っはー………!」ググッ…… テクテク
花陽「結局、UTXについてはほとんどわからなかったね」
花陽(あの人ゲームしながら歩いてる………あの動きは……ポケモンGOかな?)
にこ「でも次の相手の情報は収集したわ」
にこ「木戸川清修のね」
花陽「帰ってみんなに伝えないとだね!」
花陽(この辺子供多いなぁ……へぇ、近くに公園があるんだ)
にこ「ええそうね……」
花陽「……にこちゃんのいった通りになったね」
にこ「え?」
花陽「ほら、部室で……」
にこ「あぁ……」
265 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/13(土) 23:46:41.32 ID:DVzIpAKOO
にこ「解決策なんてあの短時間で見つかるはずないんだから」
にこ「なんとか全体を鼓舞してもらう必要があったのよ」
にこ「さすがは穂乃果ね」
花陽「やっぱりすごいなぁ……」
にこ(……たしかに想定通りの展開だったけど……)
にこ(あいつ……穂乃果ってあんなだったっけ?)
にこ(……)チラッ
花陽「?」
にこ「花陽、荷物重いでしょ?私が半分持つわ」
花陽「いやいや、これぐらい大丈夫だよ!」
花陽「それにタオルとか消毒薬とかばっかりで軽いし」
花陽(少し意地張っちゃったかな……?)
にこ「………じゃあお任せするわ」
にこ「ありがと花陽」
花陽「いえいえ♪」
花陽(よかった、怒ってないみたい)ホッ
にこ「……あ……!」ピタッ
266 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/13(土) 23:47:24.57 ID:DVzIpAKOO
花陽「にこちゃん?」
にこ「花陽、そのお礼にアイス買ってあげるわ」
花陽「だ、大丈夫だから!」
にこ「私が食べたいのよ、あんたのはついで」
にこ「ついでなんだから気楽に受けとんなさい」
花陽「……ふふ、ありがと」ニコッ
花陽(にこちゃんには敵わないなぁ……)チラッ
花陽「!」
にこ「それじゃあ買ってくるわね!」タッタッタッ
花陽「あ、うん」
花陽「………」
267 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/13(土) 23:48:38.01 ID:DVzIpAKOO
花陽(あの子、道路の脇でボール持ってて危ないなぁ……)
花陽(注意してあげるのが一番なんだろうけど………恥ずかしい……)
花陽(あぁ……そんなに走ったら……)
花陽(ほらこけちゃった……)
花陽(あぁ……泣かないで)
花陽(ボール、道路に転がっていっちゃった……)
花陽(取りに行かなきゃだけど車の信号が青だからこっちが青になるまで待たないとね)
ブロロロロロロロ
花陽(車もきてるし………!?)サァァ……!
子供「ボール!」タッタッタッ
268 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/13(土) 23:49:25.85 ID:DVzIpAKOO
花陽「………ダメ」
花陽(あ……血の気が引くってこういう感じなんだ)
プップップップーーーーー!!!!!!!!
子供「?」クルッ
花陽「ダメェェェェ!!!!!」ダッ!
花陽(間に合って……!!)
269 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/13(土) 23:50:11.16 ID:DVzIpAKOO
にこ「ありがとうございま〜す!」スッ
にこ「ふんふふ〜ん♪」
にこ(にこは〜、可愛いピンクのストロベリーで…………花陽はお米味ね)
にこ(アイス食べながらまたサッカーの話でもしようかしら)
にこ「肝心の花陽は………」キョロキョロ
プップップップーーーーーー!!!!!!
にこ「な、なに!?」クルッ
にこ(なによ……ずいぶん近いところで………って)
にこ「………え?」
270 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/13(土) 23:51:21.89 ID:DVzIpAKOO
花陽(間に………合って!!!)ガバッ!
カシャン……
子供「うぶっ……!」
キキキキキキーーーー!!!!
グシャ………
にこ「………は……」スルッ………
ベチャッ ベチャッ
271 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/13(土) 23:51:54.25 ID:DVzIpAKOO
にこ「花陽!!!」ダッ!
ピーポーピーポーピーポーピーポー
272 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/13(土) 23:55:46.32 ID:DVzIpAKOO
学校
海未「希!もっと圧をかけてください!!」
希「了解!」
海未「真姫!パスを待つだけてなく、自分でも切り込んでください!」
真姫「?ぇぇ……苦手なのよね」
凛「……ベンチで見学なんて退屈だにゃ〜……」
凛(……そうだ!またあのサイトで動画みよっと!)
凛「……」ガサゴソ
凛「………」ピッ
ケータイ『決まったーー!!!』
ケータイ『ワァァァァァァァァァ!!!!』
凛「……」ジーーーーー
273 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/13(土) 23:57:04.73 ID:DVzIpAKOO
ブブブブブ
[電話だよ、電話だよ]
凛「にゃ?にこちゃんから?」
ピッ
凛「やっほーにこちゃん!情報収集の調子は……」
凛「………」
凛「………ぇ」
凛「……かよちんが……」
凛「う、嘘だよね……?」
凛「………」
凛「……わかった」
ピッ
ザッザッ
海未「今のはにこからの電話ですね」
海未「なんと言っていたのですか?」
穂乃果「ついに弱点を掴んだとか!」
絵里「そううまくいけばいいけど……」
希「………?」
希(凛ちゃん………?)
凛「……かよちんが……」
274 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/13(土) 23:57:37.19 ID:DVzIpAKOO
凛「事故で病院に運ばれたって」
275 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/14(日) 00:01:35.22 ID:1F2wX8AOO
ドタバタドタバタ!
にこ「ちょっと、病院では静かにしなさいよ」
凛「かよちんは!!」
にこ「だから落ち着きなさいって……」
凛「答えて!!」ガッ
にこ「うぐっ……!」
穂乃果「待って凛ちゃん、とりあえず話聞こ?」
凛「かよちん…かよちんはどこ!!」
にこ「………大したことはないわ」
凛「……へ?」
にこ「私だって初めから見てたわけじゃないけど……」
にこ「子供が轢かれそうになってるところに花陽が飛び込んで、無事助けられたのよ」
希「お〜、花陽ちゃんやるなぁ」
にこ「車との接触はなかったんだけど……」
凛「だけど……?」
にこ「倒れた拍子に肩を強打したのと、助けられた安心感からあの子……気絶しちゃったのよね」
凛「気絶……」
にこ「もしかしたら頭でも打ってたんじゃないかって急いで救急車を呼んだわけ」
276 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/14(日) 00:02:57.21 ID:1F2wX8AOO
凛「よ……よかったぁぁぁ」ヘナヘナァ……
絵里「ずっと誰よりも心配してたものね」
凛「当たり前だにゃ!」
海未「花陽の体は大丈夫なのですか?」
にこ「もう目が覚めてるから軽く治療を受けてるわ」
ことり「花陽ちゃんまで出れないなんてことになったら……」
穂乃果「フラグだよそれ……」
にこ「………」
にこ「花陽の肩の具合も心配だけど何より……」ガタッ
希「ちょ……にこっち……!」
にこ「………」
にこ「……ごめん、にこが一番近くにいたのに……」ペコッ
にこ「こんなこと言いたくはないけど」
にこ「………一歩間違えば取り返しのつかないことになっていたかもしれない」
にこ「だから……」
277 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/14(日) 00:03:51.78 ID:1F2wX8AOO
「それは違うよにこちゃん」
にこ「!あんた……!」
凛「かよちーん!!」バッ!
真姫「凛!!タイムターイム!!」グググッ
希「今飛びついたら完全にアウトやからぁ!!」グググッ
凛「よがっだよぉぉ……!!!」ダー!
花陽「ふふ、鼻水垂れてるよ」スッ
ピキッ
花陽「っ……!」
絵里「……肩、ひどいの?」
花陽「………」
「また会ったわね」
絵里「!」クルッ
278 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/14(日) 00:04:42.96 ID:1F2wX8AOO
凛「あー!医務室のお姉さん!!」
女性「久しぶりね、星空さん」
凛「ここのお医者さんだったんですね!」
女性「ええ、まさかまたあなたたちを担当するとは思ってなかったけど……」
女性「どう、調子は?」
凛「はい!ずっと安静です!」
女性「大丈夫、決勝までには治るわ」
絵里「すみません、少しいいですか」
女性「なにかしら?」
絵里「……花陽は……大丈夫なんですか?」
女性「………」チラッ
花陽「……」フルフル
女性「……」フゥ……
女性(まぁ、自分からは言いにくいわよね)
女性「………小泉さんは………」
みんな「…………」
279 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/14(日) 00:05:40.54 ID:1F2wX8AOO
女性「1週間絶対安静です」
海未「なっ……」
絵里「ってことは……」
にこ「ちょっと………」ガタッ
にこ「あんたわざと私たちをはめようってんじゃないでしょうね!!」ツカツカ
女性「………」
海未「にこ!!」ガッ
にこ「だってそうじゃない!!凛に続いて花陽まで抜けるなんて……」
凛「………」
花陽「………」
にこ「………そんなの………あんまりじゃない……」
女性「無理をすれば小泉さんも星空さんも試合に出られるかもしれない」
にこ「!」
女性「でもそのせいで体に障害が残ってしまった時、誰が責任を取るの?」
女性「誰が一番悲しむの?」
にこ「………っ」
女性「私が担当になったからには、そんな子を絶対出させはしない」
みんな「……」
海未「………」
280 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/14(日) 00:06:35.81 ID:1F2wX8AOO
海未「私は凛に言いました」
みんな「!」
海未「私たちがそんなに頼りないのか、一試合を任せられないほど弱く見えるのか、と」
凛「………」
海未「私たちのするべきことは落ち込むことでも怒ることでもありません」
海未「前を向いて、決勝への切符を手にすることです」
海未「落ち込んでいたって二人の怪我は治りませんから」
みんな「………」
女性(……今時の高校生ってドラマみたいなこと言うのね……)
海未「………」
みんな「………」
281 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/14(日) 00:07:26.95 ID:1F2wX8AOO
海未「……て……いう感じのこと、を……思ってるんですけど……」
にこ「……ん?」
海未「………だから……えと……」
希(おやおや?)
海未「…その……」
海未「…………」
海未「……この空気なんとかなりませんか?/////」カァァ
みんな「………」……フ
282 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/14(日) 00:08:09.69 ID:1F2wX8AOO
みんな「あっはははは!!」
海未「わ、笑わないでください!!///」
希「いいこと言ったと思ったら急に照れるんやもん、かわええなぁ海未ちゃん」ワシワシ
真姫「ヴェェ!?なんでその流れで私の胸を揉むのよ!!」
ことり「良いではないか、良いではないか」ジリジリ
真姫「いやぁぁ!!」
穂乃果「あっはははは!」
にこ「というかあれぐらいで真っ赤になる?普通」
海未「みなさんが黙ってしまうからじゃないですかぁぁぁ!!!///////」
ワーワーキャーキャー
283 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/14(日) 00:09:21.75 ID:1F2wX8AOO
女性「………強いのね、あなたたちは」
花陽「伊達に準決勝まで来てるわけじゃないですからね」
女性「みんなは小さい時から一緒なの?」
凛「凛とかよちん、それと二年生3人以外は高校で知り合ったんですよ」
女性(それでこの信頼感……)
女性(事故にあったと聞いた時、みんなで駆けつけてくる思いやり……)
女性(この子たちなら本当に………なんてね)
凛「あれ?そういえばかよちんメガネは?」
花陽「事故の時に割れちゃったみたい……」
花陽「粉々になったメガネが枕元に置いてたから……」
凛「それは災難だにゃ〜……」
凛「でもメガネのないかよちんもかわいいにゃ〜!」
ことり「うん!すっごくかわいい!」
にこ「いっそコンタクトにしてみるのもアリかもしれないわね」
花陽「え、え?」
海未「コンタクトの方がスポーツの時楽でしょうし、悪くないかもしれませんね」
花陽「え、えーっと……?」アワワワ
凛「かよちんコンタクトデビューだにゃー!」
花陽(わ、私喋ってないのにどんどん話しが進んでいく……!)
「あの………」
284 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/14(日) 00:10:06.34 ID:1F2wX8AOO
みんな「ん?」クルッ
「っ……!」ビクッ
穂乃果「……子供?」
ことり「サラサラの綺麗な黒髪だね〜」
凛「どうしたのかにゃ?」
子供「……えと……その……」
285 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/14(日) 00:58:29.29 ID:1F2wX8AOO
スッ
絵里「ふふ、ゆっくりで大丈夫よ」
子供「……!はい!」
にこ(子供と話すときは目線を合わせる、わかってるわね)
絵里「礼儀正しくて偉いわね」ナデナデ
子供「〜〜!」
ことり(スキンシップを交えて警戒心を解く、さすが絵里ちゃん)
子供「あの、お名前を……」
絵里「名前?私の?」
子供「は、はい!」
絵里「んー、そうねー……」
絵里「……!」
絵里「私の名前はね………」
子供「………」
絵里「エリーチカよ」
希「ブフゥ……!!」
ことり「うわぁぁ……!」
真姫「希汚い!!」
希「だって……不意打ちは卑怯やん……」プルプル
真姫「はぁ!?」
子供「エリー……チカ……」
絵里「ええ」
子供「エリーチカ……」キラキラ
絵里「ふふ、気に入ってもらえたようでよかったわ」
286 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/14(日) 00:59:12.83 ID:1F2wX8AOO
絵里「それで、用事って私の名前が知りたかったの?」
子供「え、えっと……!い、妹が……」
絵里「妹?」
子供「赤い髪の………妹がここにいると聞いたので……」
絵里「……?」
花陽「あ!もしかして事故の時の?」
子供「は、はい!そうです!!」
子供「今どこに……」
「こら、勝手に歩き回ったらだめですよ」
287 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/14(日) 01:00:15.50 ID:1F2wX8AOO
子供「ご、ごめんなさい……」
絵里「この子のお母様ですか?」
母親「はい、この度はご迷惑をおかけしてすみません」
母親「これ、大した額ではありませんが治療費に……」スッ
花陽「いや……!本当に大丈夫です!!」
母親「こういうときは受け取っていただいた方が嬉しいものですよ」
花陽「……では、いただきます……」
母親「はい、ありがとうございます」
花陽(明らかに治療費以上入ってる……)
母親「………」
花陽「……?」
母親「本当にごめんなさい」ペコッ
花陽「えっ…えっ……?」
母親「貴方達今、大会中なのでしょう?」
花陽「!知ってるんですか!?」
母親「私個人、サッカーがとても好きなのでよく見ているんですよ」
花陽「へ〜……」
花陽「ということはこの辺にお住まいなんですか?」
母親「いえいえ、今日は仕事で地方から出てきたんです」
母親「普段はケータイで観戦させていただいています」
花陽「なるほど……」
288 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/14(日) 01:01:06.85 ID:1F2wX8AOO
母親「私がいうのもおかしな事かもしれませんが、ずっと応援してきました、音の木坂の皆さん」
みんな「!!」
母親「そのメンバーにこんな仕打ちを……本当にごめんなさい」ペコッ
みんな「………」
花陽「……気にしないでください」
みんな「!」
母親「小泉さん……」
花陽「音の木坂は強いですから」
花陽「絶対優勝してみせます」
みんな「………ぉぉ〜」
花陽「…………」
289 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/14(日) 01:01:56.60 ID:1F2wX8AOO
花陽「………//////」ボンッ……!
花陽「………恥ずかしいね、海未ちゃん///」カァァ
海未「花陽、わかってくれましたか…!」
にこ「どうしてあんたらはいつもいい雰囲気で終われないのよ」
凛「凛はこんなかよちんも好きにゃ〜」
穂乃果「よし!じゃああんまり長居してもあれだし帰ろー!」
みんな「おー!」
女性「病院内ではお静かに」
みんな「……おー……!」ヒソッ
絵里「妹、大事にしてあげてね」パチッ(ウインク)
子供「ぅっ……!」ドキンッ!
ゾロゾロ
290 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/14(日) 01:02:49.18 ID:1F2wX8AOO
母親「……強い方々でしたね」
子供「エリーチカ……かっこよかったですわぁ……」うっとり
「お、おねいちゃぁ!!」ダダダッ
子供「!!怪我はない??痛いところは……!!」
妹「ううん、だいじょぶ……」
妹「……でも」ウルッ……
妹「怖かったよぉぉ……!!!」ポロポロ
子供「はいはい、もう大丈夫よ」ナデナデ
母親「……貴方を助けてくれた方ね、小泉花陽さんというのですよ」
妹「小泉……花陽しゃん?」
母親「覚えておきなさい、貴方の命の恩人ですよ」
妹「……花陽……しゃん」
291 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/14(日) 01:03:37.93 ID:1F2wX8AOO
凛「ラーメンいくにゃー!」
穂乃果「アブラマシマシー!」
海未「おやめなさい、この間も気分悪そうにしていたではありませんか」
にこ「あんなの食べたら太っちゃうわ」
希「にこっちはもう少し太った方がええんやない?」
にこ「どこ見て言ってんのよ!!」
花陽「ふふ」
花陽(………そういえばあの姉妹の瞳、綺麗だったなぁ……)
花陽(まるで……)
花陽「宝石みたいにキラキラ輝いてた」
292 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/14(日) 01:04:24.28 ID:1F2wX8AOO
ハンバーガーショップ
凛「結局ここになるよね」
海未「値段もお手軽ですし、ラーメン屋より長居ができますからね」
海未「まず、花陽と凛のいないフォーメーションを考えましょう」
真姫「二年生の人たちが入るんでしょう?」
絵里「ええ、でも雪穂ちゃんと亜里沙のポジションも変更した方がいいかもね」
花陽「今まで私が真ん中だったんだけど、二人に真ん中を固めて貰った方が安心かな」
海未「それが良さそうですね、穂乃果はどう思いますか?」
穂乃果「まって!!」
海未「?」
穂乃果「……まだ………」
293 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/14(日) 01:05:24.62 ID:1F2wX8AOO
穂乃果「まだポテトが来てない」
海未「ではこれで行きましょうか」
穂乃果「冗談じゃん!!」
ことり「チキンクリスプ美味しいよね」モグモグ
希「安いのにこの美味しさは一人暮らしに嬉しいなぁ」モグモグ
凛「……共食……ムグゥ…!!!」
真姫「貴方学習しなさいよ!!」グググッ
にこ「あーシェイク美味しいにこ〜」
真姫「にこちゃんはまた苺?」
にこ「そ!あまーいあまーいストロベリー!」
真姫「まあなんでもいいんだけど」
にこ「やめなさいよすぐ興味なくすの!!」
294 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/14(日) 01:06:04.69 ID:1F2wX8AOO
数時間後ハンバーガーショップ前
穂乃果「みんな、二人が出られなくてもやることは変わらない」
穂乃果「絶対勝って、みんなで決勝にいくよ!!」
みんな「おー!」
穂乃果「それじゃあ解散!」
穂乃果「凛ちゃんと花陽ちゃんに誰か付き添ってあげてくれないかな」
にこ「じゃあにこが行くわ」
穂乃果「ありがと!それじゃあ今度こそ、解散!」
295 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/14(日) 01:06:39.62 ID:1F2wX8AOO
夜中
ドゴォォォォォ!!!
穂乃果「はぁ……はぁ……」ズズ…ズ……
穂乃果(あと少し、あと少しでイメージが掴めそう……)
ブン……!
296 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/14(日) 01:07:28.28 ID:1F2wX8AOO
公園
タッタッタッ
真姫絵里【ファイアブリザード!!】
ドゴォォォォォ!!!
ゴォォォォ……!
ォォォ……
テンテンテン……
真姫「もう一回……」
絵里「ええ!」
ブワァァァ ブワァァァ
ドゴォォォォォ!!!
297 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/14(日) 01:08:13.08 ID:1F2wX8AOO
別の公園
凛「……ふふ、凛たち二人とも試合に出れないなんてね」
花陽「も〜、笑い事じゃないよぉ……」
凛「……あはは、たしかに」
花陽「……勝ってほしいね」
凛「違うよかよちんも」
花陽「?」
凛「勝つんだよ、みんなで」
花陽「凛ちゃん……」
凛「………」
凛「………」
凛「………//////」カァァァ
凛「………恥ずかしいね、これ////」
花陽「ようこそこちら側へ」
凛「いやだにゃ〜」
298 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/14(日) 01:08:54.72 ID:1F2wX8AOO
希宅
フー、フー
ズズズッ………
希「…………っはー」
希「………」
希「甘………」
299 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/14(日) 01:09:42.57 ID:1F2wX8AOO
絵里宅
絵里「ただいまー」
亜里沙「お帰りお姉ちゃん!遅かったね」
絵里「……ちょっと色々あってね」
亜里沙「ふーん?」
絵里「そうだ亜里沙」
絵里「貴方次の試合、雪穂ちゃんと花陽の場所に入ってくれる?」
亜里沙「……え?」
絵里「少し不安かもしれないけど、亜里沙なら大丈夫よ」
亜里沙「じゃ、じゃなくて!………花陽さんは?」
絵里「……少し肩を怪我しちゃって出れないのよ」
亜里沙「そんな………」
絵里「私たちの後ろ、任せたわよ」ポン
亜里沙「…….うん」
300 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/14(日) 01:10:53.07 ID:1F2wX8AOO
プルルルル
ピッ
亜里沙「雪穂」
雪穂「やっぱりかけてくると思った、聞いたよ花陽さんのこと」
雪穂「ほんとにびっくりだよね」
亜里沙「うん……」
雪穂「びっくりしすぎておでん缶食べちゃったもん」
亜里沙「なんで悪いことみたいに言うの?」
雪穂「え、いやぁ……えへへ」
亜里沙「ごまかした……!」
雪穂「それは置いといて、今は花陽さんのことだよ」
亜里沙「大丈夫かな……」
雪穂「決勝には出れそうだし大丈夫でしょ!」
亜里沙「そっか……」
301 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/14(日) 01:11:46.83 ID:1F2wX8AOO
雪穂「それより私たちの心配をしないとだよ」
亜里沙「……亜里沙、自信ない」
雪穂「今まで花陽さんについていってたけど、今度は私たちが引っ張って行かなきゃだからね」
亜里沙「……」
雪穂「大丈夫、花陽さんみたいにできるよきっと」
亜里沙「……うん」
雪穂「よし!それじゃあもう寝よっか」
亜里沙「心配で眠れないよぉ〜……」
雪穂「早く寝ないとセーラー服着たおじさんが亜里沙のこと連れてっちゃうかもよ〜?」
亜里沙「ヒッ……!」サァァ……!
雪穂「ほら、今も亜里沙の後ろに……」
亜里沙「あ……あぁぁ……!」ガタガタガタガタ
雪穂「……ってまあそれは冗談として」
302 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/14(日) 01:12:43.89 ID:1F2wX8AOO
絵里「……亜里沙?」ポン
亜里沙「うわあああああ!!!!」
絵里「きゃぁぁぁあ!!!」
雪穂「うぇああああ!!!!」キーン…!
亜里沙「いやぁぁぁ!!」ダダダダッ!
絵里「亜里沙!?亜里沙ぁ!」
プツッ
プー、プー、プー、
雪穂「…………やりすぎた」
303 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/14(日) 01:13:32.37 ID:1F2wX8AOO
ことり「準決勝まで1週間もなかったけど、みんな必死に練習しました」
ことり「絶対みんなで決勝に行くんだから!」
ことり「みんな、頑張ろうね!」
ことり「えい、えい、おー!」
ことり「………」
ことり「ちゅんちゅん」
海未「ちゃんちゃんみたいに言わないでください」
ことり「じゃあ海未ちゃんが言ってよ」
海未「えぇ……?」
ことり「ほらせーの!」
海未「ち…ちゃんちゃん!」
ことり「どうして変顔するの?」
海未「してません!!」
304 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/14(日) 01:14:18.53 ID:1F2wX8AOO
穂乃果「あれ、花陽ちゃん予備のメガネあったの?」
花陽「う、うん、コンタクトも持ってはいるんだけどメガネの方が楽だし」
凛「コンタクトのかよちんも見てみたかったにゃ〜!」
花陽「ふふ、ごめんね凛ちゃん」
305 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/14(日) 01:19:30.37 ID:1F2wX8AOO
[6、助っ人]
試合当日
穂乃果「いやーきちゃったね、準決勝」
海未「リーダーの貴方が何を言っているのですか、しっかりしてください」
ヒデコ「私とミカが出るよ」
ミカ「よろしく!」
フミコ「迷惑かけないようにしなよ〜?」
ヒデコ「あっはは、頑張るよ!」
306 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/14(日) 01:20:47.84 ID:1F2wX8AOO
希「わしわしー!!」
にこ「どぉうわぁ!?」ワシワシ
にこ「やめなさいよ!!」
ことり「良いではないか、良いではないか」
にこ「ことりも悪ノリしない!」
真姫「ねえにこちゃん、どぉうわぁってアイドルには……」
にこ「誰もがみんな『きゃぁ!』なんて言えると思うなよ!……思うなよ!!」
真姫「そこまで必死にならなくてもいいじゃない」
凛「アイドルも大変だにゃ〜………あっ!」(水零し)
バシャァ!
花陽絵里「きゃぁ!」びっしょり……
凛にこ真姫希「……」
花陽「だ、大丈夫、すぐ乾くから」
絵里「も〜、気をつけなさいよ?」
凛「……二人はアイドルになれそうだにゃ」
希真姫 コクリ
絵里花陽「?」
にこ「ぬぁんでよぉ!!!」クワッ!
希「アイドルとは思えない顔をしているので自主規制」ピー
307 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/14(日) 01:22:12.34 ID:1F2wX8AOO
雪穂「……」カキカキ
亜里沙「………」カキカキ
穂乃果「ゆーきほ!何書いてるの?」
ことり「こ、これって………」
凛「そこにあったのは……おびただしい数の……人」
真姫「何ナレーションチックにしてるのよ」
凛「雰囲気出るかなって」
海未「亜里沙、これは一体?」
亜里沙「雪穂に聞いたんです!緊張した時は人を丸呑みにしろって」
絵里「丸呑みはおかしい」
海未「亜里沙、それは手に書いて飲み込めばいいんですよ」
亜里沙「え……じゃあ亜里沙………手を食べないとダメなんですか?」
亜里沙「どうしよう……手、なくなっちゃう……」
穂乃果「そうじゃなくて、飲むフリでいいんだよ!」
雪穂「……ダメだよ」
穂乃果「え?」
雪穂「このプレッシャーは飲むフリなんかじゃ決して改善されない……」ガサガサ
雪穂「……なら!」ガサッ!
亜里沙「うん!」ガサッ!
雪穂「実際に書いて飲み込んじゃえば……」あー……
亜里沙「いただきまー………」あー……
穂乃果「こらこらこらこらぁぁ!!」バッ
308 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/14(日) 01:23:08.06 ID:1F2wX8AOO
穂乃果「なにしてんの!?」ガシッ
穂乃果(……!手が震えてる……)
雪穂「離して!こうでもしないと……」
穂乃果「こんなの食べたって治るわけないじゃん!」
雪穂「!」ハッ
亜里沙「!」ハッ
雪穂亜里沙「……たしかに」
ことり「人は極限状態に陥った時、突拍子もない行動をしてしまうんだね……」
にこ「雪穂まであんな風になるなんて……」
希「……それだけこの試合へのプレッシャーが強いってことかな……」
絵里「大丈夫よ亜里沙」
亜里沙「おねーちゃん?」
絵里「もし失敗しても、みんなで支えあえばいい」
絵里「私たちがついてるわ」ニコッ
亜里沙「お姉ちゃん……!」パァァァァ!
絵里「はい、元気になるおまじない」チュッ
亜里沙「えへへ…!」
309 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/14(日) 01:24:14.05 ID:1F2wX8AOO
にこ「姉妹でおでこにキス……さすがアメリカンね」
希「ロシア」
にこ「どっちも似たようなもんじゃない」
希「全く違う」
穂乃果「雪穂!」
雪穂「?」クルッ
穂乃果「んちゅ〜!」ガバッ
雪穂「いやあぁぁぁ!!!」バッシィィン!!
穂乃果「ひでぶっ!!」ドサッ
雪穂「な、な、なにしようとしてんの!?」
穂乃果「緊張を和らげてあげようと……」
雪穂「今口狙ってたよね!?おでこじゃなくて!」
穂乃果「冗談だったのに」
雪穂「いや、目がマジだった」
穂乃果「……ふふ、手を見てごらん雪穂」
雪穂「は?………ぁ…」
穂乃果「大丈夫、雪穂は私の妹なんだから」クシャクシャ
雪穂「……なにそれ」ボサァ……
穂乃果 ニッ
穂乃果「よしみんな!」バッ
穂乃果「最初から実績なんてなにもない穂乃果たちにとって、負けて失うものなんてなにもない」
穂乃果「全力を出し切れ!」
みんな「おおぉぉぉぉおお!!!!!」
310 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/14(日) 01:24:57.57 ID:1F2wX8AOO
穂乃果「………いや、割とあるか、失うもの」
海未「終わった後そういうこと言うのやめなさい!!」
勝「ちょっとまぐれで勝ち上がってきたからって調子に乗りすぎっしょ」
友「僕たちとの差がどれだけあるか、わからせてあげましょう」
努「俺たちの本命はUTXだけだしな」
西垣「………」
311 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/14(日) 01:27:02.39 ID:1F2wX8AOO
角間「さぁやってまいりましたフットボールフロンティア準決勝、音の木坂対木戸川清修!!」
角間「決勝へはすでにUTX高校が勝ち進んでおります!」
角間「決勝でUTX高校と戦うのはどちらのチームだぁ!?」
にこ「……UTXが幾つで勝ち上がったか知りたい?」
海未「……はい……いいえ」
にこ「6対0よ」
海未「……はぁ」
ピーーーーーーー
角間「木戸川清修ボールでキックオフです!!」
312 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/14(日) 01:49:56.27 ID:1F2wX8AOO
ドッ
勝「おらおらぉ!」タッタッタッ
海未「はぁぁ!!」ズザザッ!
勝「甘すぎっしょ!」バッ
勝「友!」ドッ
友「ふふ…」バッ
友「!?」
ことり「てやぁ!!」ガッ
角間「南パスボールを弾いたぁ!!ルーズボールは矢澤が拾ったぞぉ!!」
にこ「絵里、上がりなさい!」
絵里「ええ!」
にこ「ふっ!」ザッ ザザッ!
茂木「!」ガクッ
角間「矢澤抜いたぁ!絢瀬、絶好のポジショニングです!」
勝「ちょ、まじ…!?」
にこ「絵里!」ドッ
313 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/14(日) 01:50:50.66 ID:1F2wX8AOO
絵里「……吹き荒れろ……」パキパキパキ
絵里【エターナルブリザード!!】
ドゴォォォォォォォ!!!!!
角間「先に攻撃を仕掛けたのは音の木坂だぁ!!」
軟山「……!」
西垣「させるかぁ!!」バッ
西垣【スピニングカット!!】
ズシュゥゥゥゥ………!!
ブワァァァァァァ!!!!!!
314 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/14(日) 01:51:47.17 ID:1F2wX8AOO
シュルルルルルル………!
………テンテンテン
西垣「どうだ!!」トッ
ワァァァァァァァァァァ!!!!!
角間「木戸川西垣、シュートブロックで見事、ピンチを凌ぎました!」
にこ「ちょっと!人の技とってんじゃないわよ!」
西垣「うるさい!この技は元々俺が先に考えてたんだ!」
にこ「はぁ〜??ニコの方が先ですぅ〜」
西垣「俺だ!!」
にこ「にこ!!」
西垣「俺……」
友「いいから早くしてくれませんかね!?」
西垣「……!」ハッ
西垣「わ、悪い…」ドッ
友「全く……」トッ
西垣「………あの技は、この試合で勝った方のものってことでどうだ?」
にこ「……ふん、面白いじゃない」
315 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/14(日) 01:52:33.02 ID:1F2wX8AOO
友 タッタッタッ
角間「再びドリブルで上がっていく武方三兄弟!」
海未「ディフェンス!!」
雪穂(……花陽さんならこのタイミングで……!!)ダッ
亜里沙(動き出すはず!)ダッ
316 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/14(日) 01:53:13.68 ID:1F2wX8AOO
ゴチンッ!!
雪穂「うぐっ……!!」ドサッ
亜里沙「いっ…!?」ドサッ
穂乃果「雪穂!」
絵里「亜里沙!」
友「バカすぎでしょう……」
友「努!」ドッ!
海未「しまった…!!」
317 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/14(日) 01:53:54.51 ID:1F2wX8AOO
グルグルグル
穂乃果「これ……杉森さんの…!」
努【バックトルネード!!】ドキュッ
ゴォォォォォオ!!!!
海未「穂乃果!!」
穂乃果 コク……
穂乃果「はぁ……!!」バッ
ゴォォォォォオ!!!!!
318 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/14(日) 01:54:41.82 ID:1F2wX8AOO
パチッ………パチッ………
穂乃果「!」
穂乃果(……分かる……みんなの力がパズルみたいに集まってくるのが……)
パチッ……パチッ……
パチッ………
穂乃果(……あと一つ足りない……)
穂乃果(多分これが……足りない最後の一ピース……)
穂乃果(それがなんなのかはわからない………)
319 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/14(日) 01:55:28.65 ID:1F2wX8AOO
穂乃果【マジン・ザ・ハンド!】
ドギュルルルルルル!!!!
シュゥゥゥゥ…………!!
穂乃果「……よし!」
角間「止ぉめたぁぁぁ!!!!真正面から武方のシュートを受け止めましたぁ!!」
花陽「ナイス穂乃果ちゃん!!」
凛「乗ってきたにゃー!」
320 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/14(日) 03:01:36.48 ID:1F2wX8AOO
希「ふふ、グラウンドの外にいるのに一緒に戦ってるみたいやね」
絵里「ほんとにね」
穂乃果「亜里沙ちゃん!」ドッ
亜里沙「ほっ…!」トッ チラッ
亜里沙(……敵が近くにいるけど……もう少し持ち込めるかな)
ミカ「亜里沙ちゃん!こっちに……」
亜里沙 ダッ!
ミカ「ちょっ……!」
花陽「!」
角間「音の木坂絢瀬、武方に向かってかけていく!!」
亜里沙「っ……ふっ…!!」スゥー……クルッ、ダッ!
友「そんな……!?」ガクッ
努「ガキのくせに……」ガクッ
角間「まとめて二人を抜いたぁ!!」
花陽(少し強引すぎる……)
321 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/14(日) 03:02:17.62 ID:1F2wX8AOO
海未「亜里沙!あまり無理をしては……」
勝「調子乗りすぎ………みたいなぁ!!」ガッ
亜里沙「!?」ガクッ
角間「おぉーっと!?流石に無茶だったかぁ!武方勝に奪われてしまったぁ!!」
ことり「あちゃー……」
にこ「呑気に構えてる場合じゃないでしょうが……!」
勝「まさかのチャンス到来……みたいなぁ!?」ダッ!
雪穂亜里沙「あっ……!」
322 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/14(日) 03:03:13.95 ID:1F2wX8AOO
ヒデコ「みたいなみたいなうるっさい!!」ズザザッ!
勝「ぬぉお!?」ドサッ
ヒデコ「よっ!」ドッ!
角間「ここは大きくクリアしました、木戸川西垣へとボールが移ります!」
穂乃果「いいよヒデコ!」
ヒデコ「任せてよ!」
西垣「もう一度だ!」ドッ
茂木 トッ
海未「行かせません」ザッ
茂木「!」ザッ クルッ!
海未(…甘い!)ガッ!
茂木「…っち…!」グラッ……
323 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/14(日) 03:04:10.53 ID:1F2wX8AOO
グイッ!
海未「!?」ドサッ!
海未(い…たた……今のはファールではないのですね……)
角間「茂木が強引にドリブル突破ぁ!!笛はなっていません!」
茂木(……前線にパスを……)バッ
ぞくっ…
324 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/14(日) 03:05:07.68 ID:1F2wX8AOO
茂木「!?」ドッ!
勝「まかせろ!」トッ
にこ「させないわよ!!」
にこ西垣【スピニングカット!】
ズシュゥゥゥゥ……!!!
シュゥゥゥゥ………
勝「うぉ〜……!危機一髪……みたいな?」
にこ「邪魔すんじゃないわよ!」
西垣「お前が俺の技をとるからだ!!」
にこ「だからにこのだっていってんでしょうが!」
西垣「俺のだ!」
にこ「にこ!」
西垣「俺……」
友海未「それ今じゃないといけませんかね!?」
西垣にこ「……ごめん」
325 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/14(日) 03:06:01.30 ID:1F2wX8AOO
茂木「………?」キョロッ
茂木(…今のは……?)
ことり「………」ジーーーーーー……
326 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/14(日) 03:06:44.66 ID:1F2wX8AOO
勝「このまま先取点はいただきっしょ!」タッタッタッ
雪穂亜里沙「行かせない!!」ザッ
勝「ガキンチョなんかに負けるわけない、みたいなぁ!?」ダッ!
雪穂(……この距離なら亜里沙が先に行って……)
亜里沙(……雪穂が先に行って……)
雪穂亜里沙(私(亜里沙)は横からスライディングの形がベスト!)バッ
勝「……ん?」
タッタッタッ
花陽「………え?」
にこ「んなっ……!?」
雪穂亜里沙「あ」
327 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/14(日) 03:07:23.05 ID:1F2wX8AOO
角間「……武方勝抜いたぁぁぁ!?」
角間「DFの高坂と絢瀬が左右に走り、その間を武方勝が悠々駆け抜けていく!!」
角間「ゴール前で完全にフリーだぁぁ!!」
勝「いくぜぇ!!」バッ
グルグルグル
勝【バックトルネード!!】ドキュッ!!
ゴォォォォォオ!!!!!
328 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/14(日) 03:08:02.41 ID:1F2wX8AOO
穂乃果「はぁぁ!!」グッ
ゴォォォォォオ!!!
パチッ……パチッ……
穂乃果(……そうだ、たとえこの最後のピースがわからなくても)
穂乃果(ほかのピースを大きくすれば、この穴を補えるんじゃ……?)
ググググッ
329 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/14(日) 03:08:43.54 ID:1F2wX8AOO
穂乃果【マジン・ザ・ハンド!!】
シュルルルルルル………!!!
シュゥゥゥゥ……!!
穂乃果「……少し、パワーアップした……!」
ピクッ…!
穂乃果「っ……いつもより体に負荷がかかる……か」
監督「………」
角間「またもや止めたぁ!!これは頼もしいぞ!!」
角間「前半は残り半分ほど、先取点を勝ち取るのはどちらのチームだぁ!?」
にこ「……そんなに大した差はないけど……」
海未「……一つ……課題ですかね」
330 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/14(日) 03:09:34.13 ID:1F2wX8AOO
雪穂亜里沙「ヒデコ先輩!」
ヒデコ「ん…んん!?」ピクッ
雪穂「右の人マークです!」
亜里沙「左の人マークしてください!」
ヒデコ「おぉっと……?」ピタッ
海未「……はぉ…」
海未「ヒデコ!目の前の方をマークしてください!」
ヒデコ「了解!」ダッ!
雪穂亜里沙「あっ……」
331 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/14(日) 03:10:31.28 ID:1F2wX8AOO
雪穂「とめる!」ザッ!
勝「!」ピタッ
雪穂(よし…!この隙に亜里沙が……)チラッ
亜里沙「え、そっち!?」ザザッ
雪穂(なっ…!逆!?)
勝「何ぼーっとしてんだ、みたいなぁ!」ダッ!
雪穂亜里沙「あっ…!」
角間「どうしたどうしたぁ!?ディフェンスが噛み合ってないぞぉ!!」
希「……花陽ちゃんたちの穴は虫歯みたいなものってことかな」
真姫「……どういうこと?」
希「ぱっと見た感じはそこまで大きくないけど中身は大穴が空いてるってやつ」
真姫「……言いたいことはわかったけど虫歯って……」
希「いや〜、他にいいのが浮かばなくて……」
332 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/14(日) 03:11:21.74 ID:1F2wX8AOO
ミカ「お願いします!」ドッ
希「了解!」トッ
茂木 ザッ
希「………いくよぉ!!」バッ!
クルッ スタッ
希【イリュージョンボール】
茂木「!?」ガクッ
角間「抜いたぁ!!ドリブルで上がっていく!」
希「真姫ちゃん!」ドッ!
真姫「ええ!」トッ
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