過去ログ - 【叫ぶような声も】能力者スレ【無痛になっていく】
1- 20
99: ◆zO7JlnSovk[saga !red_res]
2018/08/11(土) 17:34:03.39 ID:lUlIhfWz0
>>96

【二人の出す炎との氷とは単純な威力で言えば同等程度であろう、しかし────】
【魔女の撒き散らす炎を、徐々にミレーユの氷が侵食していく、それは確かな作用であろう】
【それはミレーユの感情が込められている、暗く深い絶望に、勝る感情など無いのだから】

【出現した歩兵の槍が次々に魔女を貫く、腕も足も、あまつさえ腹部にも一本】

【魔女は膝を折った。大きく血を吐いて、その傷の深さを伝えるのか】
【そして同時に自身を抱きしめる。流し込まれるのは戦慄きに近い感情の流動】
【けれども、その渦中において魔女は嗤った、唇の端を軽くあげて】


……成る程、だから貴女様はそこまで苛烈に感情を燃やされるのですね
今時ボーイミーツガールとは、三文芝居にも見劣りしましょう、いたいけな物語を紡ぐには
貴女様もあの子も、もう十分に汚れきっているのですから

ええ、それでも尚進むのですか、後に残るのが絶望でしかないですのに
滑稽ですこと、自分自身を信じ込む作用は、唯の道化師の目論見ですが故
終わらせるだなんてどの口が言うのでしょう、────


【開けた傷口を魔女が藁で埋めていく、其れはさながら奇妙な儀式に似て】
【未開の部落が行う不可解な祈りであった。何の根拠も無く、行われる行為】
【そうして火を放つ、魔女の体がビクンと大きく跳ねた】


っ……!!! ああ、ぁっ……!!! んぅ……ええ、分かってます……!!
貴女様の行動理念が愛であるのなら、私もまた、示しましょう
私は数多の命を弄んで、それでも結局其れは、定められた道でしかなかった

私の生まれた存在から、行動の全ては、進むべき道のりを唯歩んでしか居ないのです



──── でも、愛するヒトだけは、私の手で選び抜いたのです





【炎が再び勢いを増した、そこに乗せられるのは彼女の感情】
【それは御伽噺の魔女ではありえない作用だった、倒されるべき悪役にも、悲劇があるだなんて】
【陳腐なストーリー仕掛けでしかなかった、其れを神話と呼ぶには、あまりにも些細】

【──── けれども、彼女にはそれで十分であった、から】

【燃え盛る紅蓮が氷を溶かし、再び一面に燃え広がるだろう】
【やがて収束し一つの火柱となったなら、ミレーユを足元から飲み込もうとする】



<<前のレス[*]次のレス[#]>>
1002Res/2049.80 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice