過去ログ - 【叫ぶような声も】能力者スレ【無痛になっていく】
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97:アルク=ワードナール&ラベンダァイス ◆auPC5auEAk[saga sage]
2018/08/11(土) 17:11:24.30 ID:3gt90YRl0
>>90

くっ…………ラベンダー!!
「ぅ、あ……私は、まだいけます……大丈夫……!」

【倒れ伏し、何とか上半身を起こしたラベンダーに、アルクは確認の声をかける。恐らくは、実物ほどではないだろうとは言え――――アサルトライフルの銃弾を浴び、その上に風の刃を受けたのだ】
【ラベンダーは、右腕からダラダラと血を溢れさせてはいたが、その瞳には――――脂汗ににじんだ表情の中の瞳には、まだ衰えぬ戦意が宿っていた】
【まだ継戦能力は残しているのだろうと、一安心と共にアルクは仮面の男へと向き合った】

――――全くだ。足手まといは勘弁だな……だが幸い、手前は仲間には恵まれていたよ……!
だからこそ……この程度で、終わりはしない――――支えれば、支え返してくれる、正に『支え合い』だな……お前には、出来なかっただろう、それも無理はない
だが――――だからこそお前は、その悪夢に飲まれる事になったんだろう――――!

【実際――――フォローしきれない仲間と言う奴は、ただの荷物だ。実戦に立ってみれば、その事は良く分かる】
【だが、それでもアルクは、今のラベンダーがそれだとは、毛頭思っていなかった。これはただの、準備不足に起因した、ペアとしての失態に過ぎない】
【同時に――――アルクには、男の言い分も分かる気がした。命のやり取りをする中では、無能は立派な罪なのだ】
【ただ――――その悪夢に、自分たちを問答無用で巻き込むのは、御免被ると】

ッッ、まさか――――ラベンダー、飛べ、早く!!
「えっ、何を――――!!」

【その時――――男は己の腕を砂の中に突っ込んだ。何を企んでいるのか――――この時、戦士としての勘と言うべきか、アルクはいち早く、その企みに気づいたようだった】
【咄嗟にラベンダーに向けて警句を発する。足元は、全てが危険だと。ラベンダーも、一瞬遅れて、男の手を視認すると、その意味するところを悟ったらしい】

【――――だが、狙いはアルクにあった。そして、警告の言葉を飛ばした、そのわずかな隙が、明暗を分けたのだ】

――――うッ、っああああああッッ!!

【飛び退こうとした瞬間、刃がアルクの足首を捉えた。一瞬、何か熱さの様な激感が左足を跳ね上げ、遅れて鉄釘を打ち付けられたような痛みとなって認識される】
【抉られた訳ではないが、傷は存外に深い――――もしも痛みに思考がかき乱されていなければ「腱が切れていなければ良いのだが」と、不安になるレベルの一撃だった】

ぐ……スーレル(光)・ナコ(阻害)・ジー(安定)・ビン(レベル2)――――『クロスホールド』……ッ、しっかりと、境界線を引いてやろう……ッ!

【痛みに呻きながら、そして飛び退いた身体を、痛む足で踏みしだきながら、アルクは魔術を更に行使する】
【――――光が男の周囲を包み、その場から離れなければ。光の十字架が、男を捉えるだろう。さながら十字の棺の様に】

(……この世界は、この男の悪夢のようなものだ。なら、峻別してしまえば――――世界に影響は、及ばないんじゃないか?)

【――――1つのひらめき、それに賭けてみたのである。夢と現をないまぜにした現象が現実に反映されているなら、それを分断してしまえばよいのではないか、と】

【アルク魔力残量 18/25】


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