過去ログ - 【叫ぶような声も】能力者スレ【無痛になっていく】
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758:合歓 ◆KWGiwP6EW2[sage saga]
2018/10/29(月) 22:19:42.25 ID:95GAXIxw0
>>754
そりゃ、殺すだけ殺して食わないよりはマシかな。
――いや、やっぱり悪食だよ。見てて不快感が凄い。二日酔いの朝みたいに吐きそうだ。


【白く蠢く喉――そこを通ったモノの正体を知るならば、到底色香など感じる余裕はないだろう】
【直後に、自らの姿に恥じ入るその様がまるでヒトのようで有ったから、余計に不気味さを増しているようだった】
【目の前のそれをどう表現して良いかを迷っている内に、彼女の中では文字通りに腹が決まったようだった】


【男も超人ではない。この未知の現象に恐怖を覚えない訳もない】
【額に流れる汗はその証左ともなろうが――そんな感情の処理ですら、男には殊更に面倒に感じるから】


――面倒なことは嫌いだ。


【戦闘態勢を事前に取っていなければその不意打ちを食らったかも知れない】
【それは本能的な危険察知でも有ったが――同時に、染み込まされた戦闘訓練の賜物でも有った】
【視線と、呼吸――それが攻撃のタイミングと指向性を読み取れば、後は若干大袈裟に避けることで対応する】


【トン、と使い込まれた革靴が石畳を叩くと、滑るようにその場から飛び退いた】
【体操選手のように軽い動きだったから、能力なのかも知れないが、ただの身体操作なのかも知れない】

【ただ、いずれにせよ、少々以上にその場を大きく離れた動作は、怯えていると取られても仕方ないだろう】


神の与える試練ってのは――いつだって胸糞悪くて面倒なものばかりだよ。


【疲れたように呟く言葉には、主への敬意のようなものは感じられないのだろうが】


でも、やらないとな。幸か不幸か、僕は正義の味方なんてやらされてんだから。


【さて――敵の攻撃の威力のほどは、測り切れないが、見えないと言う点だけでも十分に脅威】
【食らったら即死、くらいに思うくらいが丁度良い】

【しかし相手は獣じゃない。この大仰な回避行動を、何度見逃してくれる――？】

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