過去ログ - 【叫ぶような声も】能力者スレ【無痛になっていく】
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632: ◆zO7JlnSovk[saga]
2018/10/28(日) 15:50:53.65 ID:63/6tO25o
>>631



   “ ────……今のところは情報不足ですわ ”



【イスラフィールの返答はやや苦しい、その言葉に対し肯定も否定もしていない、その通りなのだろう】
【けれども不安をかき立てるには十分すぎるほどに、それは同時にカニバディールへと与えられる】
【慎重且つ大胆に、求められるのは冷静と情熱の間】


【ヒトガタはずるり、と脚を滑らせながら一向に "近づかない" ──── 否、 "近づけない" とでも言うべきか】
【それは手足をもがれた豚のように、ただ死を待つだけの家畜にも似て、────】
【寸刻後、イスラフィールから連絡が入るだろう、彼女もまた、如何なる手段かこの状況を認識している】



   “ "不浄"ですわ、迂闊に触れなくて正解ですの、触れた側から汚染されていきます ”
   “ 正常な "祝福" を受けていない存在の成れの果て、半端に取り戻した自我が食われ続ける因果 ”

   “ ──── どう足掻いても救われない存在です、──── ですが、僥倖ですわ ”
   “ 恐らくその "不浄" の側にバッテリーがあると思います、私の推察が正しければ ”



【カニバディールがそのヒトガタを観察したなら、確かに身体で隠すように、バッテリーらしきものが置いてある】
【しかし、黒い粘液に塗れたそれへと手を伸ばしたなら、 "不浄" も必死に抵抗してくるだろう、力はないが】
【 "汚染" されるとの言葉通り、それに触れると、一瞬強い吐き気や目眩を感じるはずだ】

【加えて、一瞬意識が揺らぐような感覚がある、まるで、"自分が自分でなくなる" そんな感触────】

【あまりにも俯瞰的に考えすぎた一瞬に近い、自分という物を客観視しようとして、生きている事を疑うような】
【自分の見ている世界が正しいのであれば、今意識し呼吸している自分とは何なのか、と、見ている世界からは決して自分が見えない】
【意識と意識の連関を辿り、その先にある自我を確かめる──── そんな不安感が、襲いかかる】


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