過去ログ - 【叫ぶような声も】能力者スレ【無痛になっていく】
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14: ◆S6ROLCWdjI[sage]
2018/08/09(木) 17:27:05.25 ID:iLYpaivE0
>>12

………………………………?

【撫ぜられる感覚をはっきり認識するのにも時間がかかった、だってここに来てから】
【こんなに優しく触れられたことなんて、たぶん、きっと、なかった。けれど】
【だるそうに瞼を何とか持ち上げて、上のほうを見ようとしたのはきっと、「聞いてしまった」からだった】
【ずっと聞きたいと思っていた音。声。自分の名前を呼んでくれるあの子の声、】

【……それから「次」に気付く。「ここ」が「ここ」じゃないことに。じゃあどこなんだって思考して】
【弱り切った腕をなんとか突っ張らせて、上体だけ起こす。ぺたんと女の子しか出来ない座り方】
【それでもがくりと垂れ落ちそうになるのを必死で腕で支えて――呆然と、前を、見た】

…………………………りんね? りん、ね、……鈴音だ、鈴音、鈴音っ!

【見てしまったら。林檎色の両眼から、決壊したみたいに涙がぼろぼろっと溢れ出てくる】
【限界なんてきっともうとっくに通り過ぎていた。それを今自覚してしまって――濁流みたいに心が乱れる】
【鈴音の姿が「人間」とは違う神々しさに溢れていることだってわからないはずなかった。なのに】
【そんなことより「また会えた」ことだけが嬉しくて。嬉しくて嬉しくて嬉しくて――泣いてしまう、止まらない】

鈴音、鈴音、ぇ…………あたしは、……だい、じょうぶ、だよ…………ねえっ、
鈴音はどうなの、大丈夫、げんきだった、……っ、はははっ、……ごめんなさい、っ、…………、

【かけてもらえたヴェールの裾を握り締めて。それから項垂れて――ぼたぼた、涙を下に零したなら】
【それって「ここ」ならどうなるんだろう。吸い取ってくれる床ってあるんだろうか、それとも】
【底なしにどこまでも落ちていくばかりなんだろうか。……知らないけど、夕月は、ずっと泣き続ける】
【何を言いたいのかまったくまとまってない不明瞭な言葉ばかり投げかけながら。喉を引き攣らせて、嗚咽していた】


//承知しました、ごゆっくり!


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