過去ログ - 【叫ぶような声も】能力者スレ【無痛になっていく】
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105: ◆1miRGmvwjU[saga]
2018/08/11(土) 18:04:43.35 ID:45WdLXl90
>>99


「 ……… そうかい。」「 ─── なら、悲劇が2つってのは片手落ちだろうよ。」
「キミを殺したら、露悪的な筋書きしか能のない脚本家の首も刎ねてやる。」
「無縁の墓にでも手向けてやるさ。 ……… 精々、あの世で結ばれるといい。誰だか知らないけれど、さ。」


【ふッと溜まったヘドを吐き捨てて、漸くミレーユは立ち上がる。膝先が微かな痛みに震えていた。】
【彼の肉体は真っ当な人間のそれでしかなかった。極限まで皮膚を冷やした温度でも、麻痺させきれなかった痛覚が】
【幽かに然し確かに彼の脳髄を蝕んでいく。 ─── 昂ぶる情動が僅かなれど押さえ込まれたのは、僥倖であったか】
【幾分か静かに皮肉めいた言葉を返していく。相手への安い憐れみも含まれていたのだろうか。 ─── 誰かを想う者、同士の】


「現世は舞台、人々は皆な役者 ──── だとしても、」
「ボクは誰かの台詞を読むつもりはない。笑うフリも泣くフリも嫌いなんだ。」
「ああ終わらせてやるよ。クソみたいな作劇なんて一つ残らずブチ壊してやる。」
「メアリー・スーと呼ばれたって構わないさ。 ………… もう一度言おう。ボクの邪魔を、するな。」


【それでも、 ──── 彼はそこで刃を止めてしまうほど、生易しいに過ぎる人間ではなかった。ひとりの友人の悲惨な過去には向き合わずにはおれぬというのに。】
【であれば訣別であったのかもしれない。己れの惨めな行く末を鏡写しに見出すような。然して最後の警告は、あまりに塗り替え得ぬ色合いに満ちていて】
【 ──── 身を呑む炎をミレーユは甘んじて受けるしかなかった。焼け爛れた片脚では歩く事がやっとだった。それでも彼は、まだ死なない。死ねない。死んではいけない。】
【ゴシックロリータの甘い香りさえ凍りつかせ、 ──── その全身に纏うのは極薄い氷の防壁。辛うじてそれで総て舐める炎から身を守りながら、】
【引き摺るような足取りで一歩ずつ魔女へと近付くのだろう。武器を変える一瞬さえなかった。総ての能力を防御に集中させていて、 ─── それでもなお、時折破れる氷壁が】
【その身を焼いて幽かに悶える。それでも立ち止まることはなく、執念と意志の為せる所業に違いなく】
【であれば、 ─── マチェーテの間合いに踏み込めるが先か、氷の異能が限界を迎えるが先か。】


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