もしもシャミ子が葬送のフリーレンの世界に飛ばされたら
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83:1[sage saga]
2024/11/01(金) 20:51:12.89 ID:4JAHijIv0
 
フェルン「魔族に洗脳されていると思しき方と、どうすれば建設的な話し合いができますか?」

ミカン「ああ……やっぱりそういうことになるわよね。あのね、シャミ子……あなた達が狙ってるまぞくだけど、この世界のまぞくじゃないの。私たちもだけど、こことは別の世界からきたのよ」
ミカン「こっちの世界のまぞくがどういう存在かは知らないけど、シャミ子は危険なまぞくじゃないの」

フェルン「異世界……あの魔族も同じことを言っていましたが、それが妄言で無いと証明できますか? むしろ洗脳されているからこそ同じような言い逃れをするのでは?」

ミカン「異世界から来たって言う証拠を見せればいいのよね? 簡単よ。はい、これを食べて。あっ、先に毒見するわね」

フェルン「これは……オレンジ、ですか?」

ミカン「不知火っていう品種よ。もともと柑橘類はそのほとんどが多胚性で意図的な品種改良が難しかったの」
ミカン「その難関を乗り越えて品種改良に成功した清見という偉大な品種にぽんかんを掛け合わせて出来たのがこの不知火。つまり――私の世界にしかない品種なのよ!」

フェルン「……えっと……そんなこと言われても……」

ミカン「あら、お口に合わなかったかしら? じゃあ別のを」

フェルン「いえ、美味しいですが……そもそも品種とか言われても分かりませんよ」

ミカン「そうなの? 異世界では柑橘類に対する関心が低いのね……」

フェルン「むしろそっちの世界では一般常識なんですか?」

ミカン「そうなるといいな、とは思ってるわ。じゃあどうしましょうか、どうせスマホとか見せても"珍しいマジックアイテムですね”とか言われるのは目に見えてるし……」

フェルン「スマホとは?」

ミカン「色々出来る板のことよ。遠くの人と話したり音楽掛けたり風景を一瞬で写し取ったり柑橘類をネット注文したり……」

フェルン「それはそれで普通に見てみたいですけど……」

ミカン「困ったわね……逆に貴女は何か無いの? 私たちが嘘を言ってないって判別する魔法とか」

フェルン「そんな便利な魔法は――」

 あるはずが無い。そう言いかけて、

フェルン「……ああ、いや。ありましたね。確か精神操作魔法で記憶の共有ができました」

ミカン「そんな便利な物があるの? シャミ子に使ってくれれば良かったのに」

フェルン「基本的に魔族の記憶は読めませんし、相手の同意も必要になりますから……魔族を相手にするときは、選択肢の内に入らないんです」

ミカン「じゃあ同意するから、私の記憶を見て頂戴」

フェルン「ああいえ、私は使えません。使えるのはフリーレン様で」

ミカン「それって桃と戦ってる人だったわよね……分かったわ。じゃあ急いで向かいましょう」

フェルン「……そうですね。戦わずに済むならそれが一番です」

ミカン「あら、杖を下ろしちゃっていいの? まだ私の疑いは解けてないと思うのだけど」

フェルン「武器を突きつけ合って進むには遠いでしょう。それに早撃ちには自信がありますので」

ミカン「そう。それじゃあこっちもミカエルちゃんを回収させて貰うわね。ちなみにミカエルちゃんが変身した矢は掠っただけで死ぬわよ」

フェルン「撃ち合わずに済むことを祈っていますよ」





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