もしもシャミ子が葬送のフリーレンの世界に飛ばされたら
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[sage saga]
2024/11/01(金) 20:50:05.52 ID:4JAHijIv0
ミカン「……私は陽夏木ミカン。貴女、名前は?」
フェルン「……フェルンです」
ミカン「そう、フェルン。――次からは出会い頭に頭を撃ち抜くことをお勧めするわ」
フェルン「……!?」
フェルンの体に小さな衝撃が加わる。こぶし大の何かが樹上から落ちてきて、そのまま右肩にへばりついているらしい。
右肩に重みが加わるまで、フェルンは頭上に潜む襲撃者の存在に気づけなかった。ビーコンを撃ち抜いたのと同時、自身の死を偽装するため魔力探知を切っていたからだ。
ミカン「動かない方がいいわ。払い落としたり魔法で撃ち落とすのもお勧めしない」
ミカン「貴女の右肩に乗っているのはモウドクフキヤガエルのミカエルちゃんよ。触ると死ぬわ」
フェルンの肩に乗っている、己のナビゲーターをミカンが紹介する。
毒の鏃に変身していたミカエルは、先ほど明後日の方向に射出された後、木の枝を伝ってフェルンの頭上まで忍び寄っていたのだ。
ミカエルが全身から分泌するのは、経皮性・超速効性のマジカル神経毒である。
フェルンの首筋をほんの少し引っ掻くだけで、数秒で全身が麻痺し、やがて心停止に至る。仮に魔法で貫いたとして、飛び散った体液が皮膚に付着すれば結果は同じだ。
相手の言葉が嘘では無いと判断しながら、しかしフェルンは杖を下ろさない。
フェルン「……このまま貴女の頭を撃ち抜いて、相打ちくらいにはできますが」
ミカン「相打ちになりたいの?」
フェルン「……膠着状態、というわけでございますね」
ミカン「そうね。勝負は引き分けってことで――いまならお互い、建設的な話も出来ると思うのだけど」
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