もしもシャミ子が葬送のフリーレンの世界に飛ばされたら
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113:1[sage saga]
2024/11/01(金) 21:23:08.72 ID:4JAHijIv0
 
しおん「犯人の計画の全貌は、多分こんなところだと思う。まずフリーレンさんがある一定の距離に入ったところで、その行き先にシャミ子ちゃんを召喚する」
しおん「一定の距離って言うのは、シャミ子ちゃんがフリーレンさんと出会うまでに、人間と仲良くなるための時間を稼ぐ為のものだね」

リリス「しかし余達がこの世界に来たとき、術者の姿はなかったぞ?」

しおん「遠隔から召喚したか……もしくは発動条件を設定した魔法を予め仕込んでいたのかも。それこそ一定の距離にフリーレンさんが侵入したときに発動する、とかね」
しおん「こっちの魔族の魔法は、ひとことで言えば"何でもあり"みたいだし」

フリーレン「……」

しおん「シャミ子ちゃんの召喚された街道は、基本的に帝国領までの一本道。中央諸国に住んでるフリーレンさんの進路予測は十分立てられる」
しおん「あとは召喚魔法の残留魔力をフリーレンさんが感知すれば、怪しんで勝手にシャミ子ちゃんを追跡してくれるでしょ?」
 
しおん「この辺りは昔から魔族による被害が少ないんだって。そんな土地で魔族を探せば高確率でシャミ子ちゃんに行き当たるもんねぇ」

フリーレン「そして追いついた私がシャミ子を魔法で消し飛ばす、か……なるほど。つまり私はまんまと誘導されたってわけか」

しおん「そうだね……そしてその事実が、この犯人の特定に少しだけ役に立つ……」

フェルン「特定? 犯人がどこの誰か絞れると?」

しおん「私には無理だけどね……フリーレンさんには心当たりがあるんじゃないかな。だってたぶんこの犯人は、フリーレンさんと面識があると思うから」

桃「! フリーレン、本当?」

フリーレン「答える前に教えて欲しい。しおんはどうしてそう思ったの?」

しおん「フェルンちゃんやシュタルクくんに色々こっちの世界のお話を聞いて、私なりに判断したんだけど……」
しおん「『魔族は完全に交渉の余地のない動物である』って認識は、この世界で十分に浸透してるわけじゃないみたいだね?」

しおん「長い間魔族と戦ってきた城塞都市の人間でさえ、交渉の余地があると思ってしまったくらいだもんねぇ」
しおん「たぶんきちんとその認識を持ててるのは、フリーレンさんやごく一部の魔法使い達だけなんじゃないかな?」

しおん「それ以外の戦士や魔法使いがこの村に立ち寄って、村人と仲良くしてるシャミ子ちゃんを見たら『魔族とも共存できる』って思い込むと思う」
しおん「犯人からしてみれば、それはよくない状況だよね。シャミ子ちゃんを討伐させないと死体が残っちゃうから」

しおん「でも犯人にとって都合の良いことに、やってきたのは魔族絶対殺すウーマンのフリーレンさん。これって偶然かな?」
しおん「そもそも召喚の残留魔力はフリーレンさんくらいにしかその異常性を感じ取れないくらい心許ないものだったんじゃない?」

フェルン「確かに……私も魔力探知は得意な方だと自負していますが、あの残留魔力は誰かが民間魔法でも使ったのだろうと気にも留めませんでした」

しおん「つまり、この計画に必要不可欠だったのはフリーレンさんなんだよ」
しおん「異世界から呼び出せる以上、シャミ子ちゃんの代わりはいくらでもいるからねとりあえず人畜無害で角の生えた子を引っ張ってくればいいわけだから」

桃「犯人は、そんな理由でシャミ子を誘拐したの……?」

 べきっ

リリス(うわ、桃の爪先が石床ぶち抜いてる……怖っ)

しおん「他にも仮説レベルでよければいくつか理由はあるんだけど――全部聞く?」



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