渾沌ゴア「それでもボクはアイツを殺す」
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3:名無しNIPPER[sage saga]
2024/04/25(木) 22:51:03.09 ID:7GVnel7qo
あれ以来、世界は再び暗黒に閉ざされた。

なのにあの光は、眼窩の奥で疼いてはボクを苛み続ける。

何度も何度も、眼球を掻き毟りたい衝動に駆られた。

しかしボクの右目にあるのは深い虚だけだった。

光を捉えるはずの瞳など初めから在りはしない。

だったらあの光は錯覚か。この絶望は、狂気は、偽りだとでもいうのだろうか。

いや、そんなはずはない。

それが本当なら、何故、ボクはいまだ闇を纏うのか。

何故、ボクはいまだ無様に地を這うのか。

これがボクの運命か。

必死に生きて、必死にあの場所へ還ろうとしたボクの。

何故、ボクは堕とされた。何故、ボクは成れなかった。

何故、天にて光り舞うあの翼はボクのものたりえなかった。

ボクは哭く。喉が嗄れてもなお。

苦しみ、悲しみ、怒り。渦巻くすべてが渾沌の呻きに成る。

二律背反。誰が咎める。

嗚呼、誰か───

それは唐突に現れた。

鋭い殺気。そして姿を現すのは、それぞれの鎧と武器を身に纏う4人のニンゲン。

こうなった今でさえ本能は、幼稚なほど一辺倒に警告を鳴り響かせていた。


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