1:nanashi ◆tr.t4dJfuU[sage saga]
2023/07/02(日) 20:16:19.17 ID:CBP3hse70
悪名高きアドルフ・ヒトラー
そんな彼を友と呼ぶ男がいた
一九〇〇年代のドイツ 二人の少年の物語
参考・引用
彡(゜)(゜)「ワイはアドルフ・ヒトラー。将来の大芸術家や」(5ch)
アドルフ・ヒトラーの青春(三交社)
SSWiki : ss.vip2ch.com
2:nanashi ◆tr.t4dJfuU[sage saga]
2023/07/02(日) 20:20:18.68 ID:CBP3hse70
(´・ω・`)「ボクはアウグスト・クビツェク」
家具職人の息子だ
( ¯灬¯ )「お疲れさん ほれ今月の給料だ」
(´・ω・`)「ありがとう」
3:nanashi ◆tr.t4dJfuU[sage saga]
2023/07/02(日) 20:21:11.70 ID:CBP3hse70
『学校』
その単語を聞いたアドルフは怒りを爆発させた
彡(●)(●)「学校なんてところは ナマケ者を作る場所でしかない!!」
彡(゚)(゚)「そんな話より『リエンツィ』について語ろうや」
4:nanashi ◆tr.t4dJfuU[sage saga]
2023/07/02(日) 20:22:07.54 ID:CBP3hse70
彡(゚)(゚)「まだ終わらんのか 劇はもう始まっとるぞ」
アドルフは待ち合わせの時間になっても来ないボクを迎えに
仕事場までやってきていた
5:nanashi ◆tr.t4dJfuU[sage saga]
2023/07/02(日) 20:23:02.63 ID:CBP3hse70
大人しくて受け身がちなボク
相手の立場に感情移入できて順応性がある
対してアドルフは極めて短気で激しい気性
唐突に怒り狂うことがしばしばだ
6:nanashi ◆tr.t4dJfuU[sage saga]
2023/07/02(日) 20:24:05.41 ID:CBP3hse70
彡(゚)(゚)「クビツェク 迎えにきたで」
(´・ω・`; )「うーん ちょっと待って」
彡(゚)(゚)「遅い 始まってしまうぞ」
(´・ω・`)「ごめんごめん 木屑の掃除が大変でさ」
7:nanashi ◆tr.t4dJfuU[sage saga]
2023/07/02(日) 20:26:00.21 ID:CBP3hse70
ボクのヴァイオリンの先生が亡くなった
教会には先生の家族や友人、教え子。たくさんの人が集まっていた
その中にはアドルフもいた
彡(゚)(゚)「クビツェク まぁ元気だせや」
8:nanashi ◆tr.t4dJfuU[sage saga]
2023/07/02(日) 20:27:07.38 ID:CBP3hse70
(´・ω・`)「アドルフは役人が嫌いだよね」
(´-ω-`)「でも、家具職人なんかより…」
(´・ω・`)「安定している立派な職業だと思うんだけどな」
9:nanashi ◆tr.t4dJfuU[sage saga]
2023/07/02(日) 20:29:16.55 ID:CBP3hse70
ボクは音楽家になる! アドルフは画家になる!
お互いの性格は正反対。でも芸術がボクらを結びつけた
この関係が友達と呼べるのかは分からない…
10:nanashi ◆tr.t4dJfuU[sage saga]
2023/07/02(日) 20:30:45.16 ID:CBP3hse70
アドルフはボクの家に遊びにきていた
(´・ω・`)「まぁ汚いけどゆっくりしていってよ」
彡(^)(^)「お邪魔します。」
11:nanashi ◆tr.t4dJfuU[sage saga]
2023/07/02(日) 20:31:53.93 ID:CBP3hse70
彡(^)(^)「よっしゃ!これから遠足にいくで!」
(´・ω・`; )「ええ!? そんな急に…」
(´・ω・`)「今日は劇場へ行かないの?」
12:nanashi ◆tr.t4dJfuU[sage saga]
2023/07/02(日) 20:34:41.75 ID:CBP3hse70
(‘@ω@`)「ヒイ、ヒイ…」
川(゚)(@)「ハッ…ハア……」
(´・ω・`)「あ…」
川(゚)(゚)「や、やっと……」
13:nanashi ◆tr.t4dJfuU[sage saga]
2023/07/02(日) 20:37:03.58 ID:CBP3hse70
ボクの家の前
( ;´-ω-` )「やっと家に着いた…もうクタクタだよ」
(∗ 'ω' ∗)「クビツェクどうしたの?びしょ濡れじゃない」
14:nanashi ◆tr.t4dJfuU[sage saga]
2023/07/02(日) 20:38:34.15 ID:CBP3hse70
ボクとアドルフは川遊びに来ていた
泳ぎには二人とも自信があった
なのに心配だからとボクのお母さんまで付いてきていた
┗(゚)(゚)ミ┓┗(‘・ω・` )┓三三3 (∗ 'ω' ∗) 三3
15:nanashi ◆tr.t4dJfuU[sage saga]
2023/07/02(日) 20:40:23.27 ID:CBP3hse70
アドルフのお父さん
アロイス・ヒトラーは既に他界していた
以前、その事についてそれとなく聞いてみたことがある
( ´-ω-` )「お父さんはボクを家具職人にしたいと思っているんだよ」
16:nanashi ◆tr.t4dJfuU[sage saga]
2023/07/02(日) 20:42:11.09 ID:CBP3hse70
(´・ω・`)「お邪魔します」
彡(゚)(゚)「母さん こいつは同志のクビツェクや」
(*^◯^*)「あら アドルフがお友達を連れてくるなんて珍しい」
17:nanashi ◆tr.t4dJfuU[sage saga]
2023/07/02(日) 20:44:28.30 ID:CBP3hse70
( ;´-ω-` )「あーあ」
( ¯•ω•¯ )「オペラが始まるまでアドルフの家で時間を潰す予定だったのに…」
彡(-)(-)「すまん ラント通りでも歩こうや」
( ´-ω-` )「そうしようか……」
18:nanashi ◆tr.t4dJfuU[sage saga]
2023/07/02(日) 20:46:29.24 ID:CBP3hse70
あれから三日
なぜかボクがブロンドの彼女について調べることになっていた
┃ω・`)チラリッ… J(„❛⌄❛„)
(⁻◎ω◎⁻)「彼女の名前はステファニー」
19:nanashi ◆tr.t4dJfuU[sage saga]
2023/07/02(日) 20:48:33.03 ID:CBP3hse70
(⁻◎ω◎⁻)「ボクの調べによるとね。 彼女はダンスが好きらしいよ」
彡;(゚)(゚)「ダ、ダンス…!?」
(´・ω・`)「これを気にやってみたら?」
(`・ω・´)「 上流階級の人間にとってダンスは必修科目だよ」
20:nanashi ◆tr.t4dJfuU[sage saga]
2023/07/02(日) 20:50:23.92 ID:CBP3hse70
二週間後
彡(-)(-)「クビツェク ワイは決めたで」
(´・ω・`)「長かったね やっと諦める気になったんだ」
彡(•)(•)「そんな訳ないやろ」
21:nanashi ◆tr.t4dJfuU[sage saga]
2023/07/02(日) 20:51:33.23 ID:CBP3hse70
それからもアドルフはステファニーへ熱い視線を送っていた
だが、その日は彼女の機嫌が悪かったようだ
J(„❛へ❛„) 彡(⦿)(⦿)(・ω・`)
ステファニーは明らか煙たそうにそっぽを向いた
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