侑「ポケットモンスター虹ヶ咲!」 Part2
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666: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2023/01/08(日) 12:31:43.22 ID:5MWtUFJH0

ポケモンは弱ると小さくなるという性質を利用した、携行用のボールを開発している研究室は確かにあった。


璃奈「確か……ほぼ実用レベルまで進んでるって聞いた」

愛「うん。もうそろそろ、流通も始まることになってるよ! んで、これはそのボールの試作品!」


そう言いながら、愛さんがボールを取り出し、そのボールに付いているスイッチボタンを押し込むと──


 「──リシャン♪」


ボールからポケモンが飛び出してくる。


璃奈「リーシャン……!」

愛「この子はね、“愛”さんの“相”棒なんだ♪ 愛だけにね♪」
 「リシャン♪」

璃奈「本当にボールに入れて持ち運べるんだね」

愛「うん。ただ、アタシはボールそのものよりも……どうやってポケモンたちが小さくなってるのかの方が気になってさ」

璃奈「確かに……小さくなる性質を利用はしてるけど……どうやって小さくなってるのかはよくわかってないらしいね」

愛「しかも、どんなに大きいポケモン、重いポケモンも、ボールに入れれば持ち運べる。これって、不自然だよね」


そこまで聞いて、私はなんとなくピンと来た。


璃奈「ポケモンの重さは……どこに失われてるか。……それがここじゃない、どこかに……ってこと?」

愛「あはは、さすが研究者なだけあって、理解が早いね♪」


つまり愛さんは──


璃奈「ポケモンは小さくなるとき……私たちには認識できない場所に、自身の質量をエネルギーとして放出してる……」

愛「ま、あくまで愛さんの考えた仮説だけどね。そして、その放出先ってのが、りなりーの研究してる高次元空間なんじゃないかなって、研究発表聞いてたら、ビビッと来てさ!」

璃奈「……すごく、興味深い考え方だと思う」

愛「でしょでしょ! あの研究室だと、ボール開発とか生産コストの研究にシフトしちゃってて、メカニズムを知るための研究はほとんど出来なくってさ……どうしよっかなって思ってたんだよね」

璃奈「なるほど……」

愛「だから、愛さんはここの研究室に入っても損はしない! むしろ、アタシの研究内容はりなりーの役に立つかもしれないってコト! どうかな?」

璃奈「……納得した」


確かにそれなら、愛さんの研究内容から遠く離れたものではないし……お互いの研究テーマがお互いにとっての助けになる可能性がある。

そうなってくると、この研究室に入ることを頑なに拒否する理由もない……。


璃奈「ただ……予算は少ないよ?」

愛「そんなもん、これから結果出して増やせばいいよ!」

璃奈「……わかった」

愛「ってわけで、これからよろしくね、りなりー!」

璃奈「うん。よろしく、愛さん」


こうして私の研究所に仲間が増えることとなった──私にとって、生涯で最も大切と言える人が……。






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