665: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2023/01/08(日) 12:30:51.24 ID:5MWtUFJH0
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璃奈「こっちが執務室……こっちが私の部屋で……こっちがシャワールーム。……実験室はあっち」
愛「おー……この部屋って、いろいろ揃ってるんだね」
璃奈「私たち家族の住居スペースを兼ねてたから、ここだけでも生活が送れるようになってる。ご飯は食堂に行くことがほとんどだけど……」
キッチンもあるにはあるけど、お父さんもお母さんも研究一筋の人だったし、使ったことはほぼなかった。
愛「なるほどね。んじゃ、ここに愛さんの荷物置いちゃうよ?」
そう言いながら彼女は、自分の私物らしきものを執務室に置く。
愛「研究系の資料は、そっちに運んでっと……」
璃奈「あの……本当にいいの?」
愛「ん? 何が?」
璃奈「さっきも言ったけど……ここで扱ってるテーマは特殊……。……貴方が研究したいことも研究出来るか……」
愛「さっきから気になってたんだけど……その貴方って呼び方やめよっか」
璃奈「え?」
愛「これからは、同じ研究室の仲間なんだから! 名前で呼んでよ!」
璃奈「……」
彼女は……私が何を言ったところで、自分の意見を変える気はなさそうだ……。
璃奈「……」
愛「ほら! 愛って呼んで♪」
璃奈「……愛……さん……」
愛「うん! りなりー♪」
彼女──愛さんは、私が名前を呼ぶと、嬉しそうに笑った。
愛「んで、研究テーマの話だけど……四次元空間だよね?」
璃奈「うん……正確には高次元空間とエネルギーだけど……」
愛「なら、アタシの研究テーマはそんなに大きく外れてないよ!」
璃奈「え?」
私は首を傾げる。
私以外に、そんなテーマを研究している研究室あったかな……。
世が世だけに、研究予算が降りやすいのは、実際に役に立つ技術が多い。
食料生産や、それをオートメーション化するためのロボット。……あとは、兵器関連。
だから、私の研究しているような、一見なんの役に立つのかがわかりづらい研究は予算をほとんど出してもらえない。
それなのに、愛さんは自分の研究テーマと大きく外れていないと言う。
愛「愛さんが研究してるのはね……ビーストボールについてだよ」
璃奈「ビーストボール……ポケモンを持ち運ぶためのボールだよね」
愛「そうそう」
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