侑「ポケットモンスター虹ヶ咲!」 Part2
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359: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2022/12/27(火) 11:51:00.87 ID:0yMsBTVK0

海未「わかりました。では、貴方はテンノウジ・璃奈の記憶と人格を持った……AIということでよろしいですか?」

リナ『相違ない』 || ╹ ◡ ╹ ||

海未「その上で……そうですね、貴方の精神がどうして、やぶれた世界のピンクダイヤモンドに宿っていたのか……説明は出来ますか?」

リナ『それを話すには、まず私の死因から話さないといけない』 || ╹ᇫ╹ ||

侑「……やっぱり……そのリナちゃんというか……璃奈さんは……」

リナ『うん。生物学的には間違いなく死んでると思ってもらって差し支えない』 || ╹ᇫ╹ ||

彼方「え、えっと……死因は……ウルトラスペース航行中に起こった、ウルトラスペースシップの一部が爆発したことが原因って、彼方ちゃんは聞いてるんだけど……」

リナ『……それを原因と言うには、少し雑すぎるかも……。報告って愛さんがしたんじゃないの?』 || ╹ᇫ╹ ||

彼方「愛ちゃんは……あの事故のあと、塞ぎ込んじゃって……事故の報告は、組織の上の人が愛ちゃんから聞いた話を基にしたって……」

リナ『なるほど……確かに、愛さんじゃないとパッと概念を理解するのは難しいかったかも……』 ||  ̄ ᇫ  ̄ ||

彼方「それじゃ……爆発事故じゃなかったってこと……?」

リナ『うん。正確には、爆発で死んだというよりは……ウルトラスペース内の特異点の中で、情報レベルでバラバラになったって言うのが正しい』 || ╹ᇫ╹ ||

鞠莉「情報レベルでバラバラになった……? どういうことかしら?」

リナ『テンノウジ・璃奈と愛さんは、ウルトラスペースの研究を進める中で、ウルトラスペース内に特異点と呼べるレベルでエネルギーが集中している領域を発見した。その近くに赴いた際にエンジントラブルで……その特異点の重力に捕まって逃げられなくなった』 || ╹ᇫ╹ ||

かすみ「とくいてん……? って何……? 重力ってことはすごい引っ張られてたってこと……?」

リナ『簡単に言うならそんな感じ。──脱出が困難だと思った璃奈は……無理やりその場で宇宙船の分離機構を改造して、愛さんだけでも助けるために、切り離した後部倉庫を爆発させて、その反動で愛さんの乗っていたシップを特異点の重力圏から無理やり脱出させた』 || ╹ᇫ╹ ||

侑「……じゃあ、璃奈さんは……」

リナ『……爆発の制御を間違えたら、愛さんの乗っているシップすら重力圏から逃がすのが難しかった。だから私は後部に残って、自分の乗ってた倉庫を爆発させた』 || ╹ᇫ╹ ||

侑「…………」

彼方「そういう……ことだったんだ……。……そりゃ、愛ちゃん……ふさぎ込んじゃうよ……」


つまり璃奈さんは……身を挺して愛ちゃんを助けたということだ。

……愛ちゃんからしてみたら、自分がいたから璃奈さんが死んでしまったんだって……そんな風に思ってしまっても無理はない。


善子「でもさっき、爆発は直接的な死因じゃないって言ってなかった?」

リナ『うん。実は、爆発で身体が焼けるよりも前に……特異点の重力で私の身体は情報レベルでバラバラになった。それが直接的な死因』 || ╹ᇫ╹ ||

海未「すみません、その……情報レベルでバラバラになったというのがよくわからないのですが……」

リナ『特異点の重力はあまりに大きすぎて、本格的にそれに捕まったら普通の物質はその形を保てなくなる。分子も原子も、それどころか光も……なにもかも……』 || ╹ᇫ╹ ||

鞠莉「……ブラックホールに吸い込まれると、似たような現象が起こると考えられているわ。もちろん、今のわたしたちの世界の技術ではそれを実際に観測することは出来ていないんだけど……」

かすみ「……かすみん……もう頭痛くなってきましたぁ……」

善子「確かにかすみにはちょっと難しい話かもね。……それで、情報レベルでバラバラになったのはとりあえず理解したけど……それをどうやって今の形にしたの……?」

リナ『……正直ここから先は憶測になるんだけど……ウルトラスペースの特異点は収縮と発散を繰り返している。……発散の際に情報の粒子みたいなものが飛び出して、スペース内を漂っていたんだと思う。思念……って言えばいいのかな……。それが、いろんな世界を旅しながら……引き寄せられるようにして、心のエネルギーをため込む場所に蓄積されていったんだと思う』 || ╹ᇫ╹ ||

彼方「それがやぶれた世界のピンクダイヤモンドだったってこと……? じゃあ、やっぱり……やぶれた世界もウルトラスペースと繋がることがあるんだ……」

リナ『繋がることがあるというか……やぶれた世界の方がウルトラスペースに近い位置にある世界だから。どっちかというと、道理かも』 ||  ̄ ᇫ  ̄ ||

鞠莉「そうなの……?」

リナ『ウルトラスペースは時間や空間を超越した高次元空間なんだけど……ギラティナが作り出したやぶれた世界も似たような作りをしている』 || ╹ᇫ╹ ||

鞠莉「つまり……もともとやぶれた世界にあったピンクダイヤモンドには、リナの思念が集まりやすい条件が揃っていた……」

リナ『そういうことだと思う。そして、ピンクダイヤモンドの中で……私は思った。また、みんなに会いたいって』 || ╹ᇫ╹ ||

彼方「リナちゃん……」

リナ『そんなとき……偶然すぐ近くに、電波を発している物体が近づいてきた。だから、私はその電波の発信源に向かって自分の原始的な情報を乗せて、忍び込ませたんだ』 || ╹ᇫ╹ ||

鞠莉「それが……果南のポケモン図鑑だったってわけね……」

リナ『うん。その後は博士が考えていたとおりだよ』 || ╹ ◡ ╹ ||



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