169: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2022/12/21(水) 15:04:51.41 ID:/nLmInIK0
侑「ウォーグル」
「──ウォーー!!!」
侑「“ブレイククロー”」
「ウォー!!」
岩壁に、手足を入れる隙間をウォーグルに作ってもらう。
……これは、飛行じゃないからセーフだよね?
侑「よし……イーブイ、落ちないようにね」
「ブイ」
かすみちゃんと同じように、崖の窪みに手足を掛けながら登っていく。
かすみ「侑先輩! 掴まってください!」
侑「うん……!」
最後は先に登ったかすみちゃんに引っ張り上げてもらって──また一段上へ。
侑「ありがとう、かすみちゃん」
かすみ「どういたしましてです♪」
お礼もそこそこに、また崖を見上げる。
かすみ「一体……いつまで続くんでしょうかねぇ……」
「クマァ…」
侑「尾根まで登り切れば……勾配は減るはずだから、そこまで頑張ろう……」
「ブイ」「ウォーグ」
私たちの登山修行は続く──
🐏 🐏 🐏
──さて……彼方ちゃんは今、コメコシティに戻ってきております。
今いる場所は──エマちゃんの寮のお部屋。
もちろんエマちゃんのお部屋だから、エマちゃんはいるんだけど……もう1人。リーグの偉い人、海未ちゃんと3人で座っている。
海未ちゃんがいるのは、彼方ちゃんのボディガードを兼ねているけど……もちろん、本題はそっちじゃありません。
海未「アサカ・果林さんは、当地方のチャンピオンである千歌を拐かし、さらに一般人を人質として連れ去ってしまいました……」
エマ「え……」
エマちゃんに果林ちゃんのことは聞くため、彼方ちゃんが仲介したのです。
彼方「一般人って言うのは……歩夢ちゃんとしずくちゃんのことだよ」
エマ「……そんな……果林ちゃんが……」
海未「……ご友人だったと伺っています。辛いかもしれませんが……果林さんがどういう方だったのか、聞かせてもらえませんか……?」
エマちゃんはしばらく無言だったけど……。
エマ「…………果林ちゃんが普通の人じゃないのは……なんとなく、わかってました」
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