159: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2022/12/21(水) 03:37:29.83 ID:/nLmInIK0
愛「到着っと……」
果林「愛、ご苦労様」
愛「あいよ〜。……んで、果林。どうすんの?」
果林「どうって、何が?」
愛「誰か降りるのかって話。アタシは降りるのヤだよ?」
果林「ヤダって……まあ、貴方には船に居てもらうから降ろすつもりはないわ」
姫乃「でしたら、私が……」
果林「いいえ、ここは──しずくちゃん」
果林さんがしずくちゃんの方を見て、声を掛ける。
しずく「はい、なんでしょうか♡」
果林「今から、ここに歩夢を降ろすわ」
歩夢「え……?」
しずく「前に説明していただいたとおり、私は歩夢さんを見張っていればいいということですよね♡」
果林「ええ、おりこうさんね」
しずく「はい♡」
歩夢「……」
しずくちゃんは……完全におかしくなってしまっていた。
果林さんの言うことはなんでも聞く……ずっとフェローチェのことばかり口にしている……。
きっと、あのポケモンが持ってる不思議な雰囲気が……しずくちゃんをおかしくしてしまっているんだと思う。
愛「果林」
果林「何?」
愛「こんな場所にしずく放り出していいん? かなり危ない場所だよ?」
果林「……そうかもしれないわね」
せつ菜「そうかもしれない……?」
せつ菜ちゃんが果林さんの反応に眉を顰める。
せつ菜「……人質なら、もう少しまともに扱っては?」
果林「そんな怖い顔しないで、せつ菜。別に死ぬわけじゃないわ」
しずく「せつ菜さん、私は大丈夫です! 果林さんにフェローチェを魅せてもらうためなら、命を捨てる覚悟くらいあります♡」
歩夢「……」
果林「本人もこう言ってるし」
せつ菜「……。……さすがに人質に何かあっては寝覚めが悪いです……私が一緒に降ります。先にハッチに向かっています……」
せつ菜ちゃんはそう言いながら、ブリッジを出て行く。
たぶん……外に出るハッチがどこかにあるんだと思う。
姫乃「果林さん……いいんですか?」
果林「まあ、本人がそうしたいって言うなら、そうさせてあげましょう」
愛「自分でそう仕向けた癖によく言うねー」
果林「人聞きの悪いこと言わないで。……それじゃ、しずくちゃん」
しずく「はい♡ 行きましょう、歩夢さん♡」
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