152: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2022/12/20(火) 13:06:37.75 ID:B+X5AS2s0
かすみ「まだ、耐えるんですか!?」
侑「……っ……! ライボルト、こっちに!!」
「ライボッ!!!」
ライボルトは、脚の筋肉を電気で刺激し、稲妻のような速度で真姫さんたちの周りを迂回しながら、私のもとへと戻ってくる。
真姫「奇襲に奇襲を重ねて……最後の最後に、さらに奇襲を残していたってわけね……まさか、手負いのライボルトを最後の手段に残しておくのは予想出来なかったわ」
侑「…………」
真姫「でも、もうさすがにネタ切れでしょう?」
「ハッサムッ…!!!」
ハッサムがハサミを構える。
真姫「ハッサム、“バレット──」
かすみ「ストーーーーップッ!!!」
かすみちゃんが大きな声を出して、真姫さんを制止した。
真姫「……」
かすみ「……試合は……ここまでです」
真姫「……降参ってことね。わかった」
真姫さんが、やっとか……と言った表情をする。
でも、かすみちゃんはニヤッと笑って。
かすみ「……まさか……──かすみんたちの、勝ちですよ」
そう言い放った。
真姫「……はぁ?」
真姫さんが怪訝な顔をする。
かすみ「ね、侑先輩!」
侑「うん」
私はかすみちゃんの言葉に頷きながら──傍らのライボルトの口元に手を寄せると、ライボルトの口から──小さな2つのソレが、チャリ……と音を立てながら、私の手の平の上に乗せられた。
何を隠そうそれは──“クラウンバッジ”だった。
真姫「……!?」
真姫さんは驚いた顔をしながら、焦って自分の上着をめくると──上着の裏側には、赤い破片が突き刺さっていた。
真姫「な……!?」
侑「このルール、私たちの勝利条件は、真姫さんを戦闘不能にするか──“クラウンバッジ”を奪うことでしたよね」
真姫「…………嘘……?」
真姫さんは心底何が起こったのか理解できていない顔をしていた。
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