708: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2022/12/03(土) 12:02:29.09 ID:ogLreJcM0
そう言って、侑ちゃんが駆け出す。
歩夢「あ、侑ちゃん! 暗いから、走ったら危ないよ!」
侑「平気平気!」
歩夢「もう……!」
慌てて侑ちゃんの後を追いかけようとした、そのときだった。
少し離れたところに、星空を見上げる小さなポケモンが居た。
「…ピィ」
小さな小さな星型のシルエット。
あれって……。
歩夢「……ピィ?」
ほしがたポケモンのピィ。
可愛らしくて、小さい頃から好きなポケモンなんだけど……すごく珍しいポケモンだから、野生の姿を見るのは初めてだった。
もっと近くで見てみたくて、ピィに近寄ろうとしたら、
「ピ?」
ピィは私に気付いたようで。
「ピィ〜」
ぴょんぴょん跳ねながら、どこかに逃げて行ってしまった。
歩夢「あ……行っちゃった……」
仲良くなりたかったんだけどな……。
ちょっぴり残念に思っていると、
侑「──歩夢〜? 何してるの〜? 早く行こうよ〜?」
侑ちゃんが呼び掛けてくる。
歩夢「あ、うん! 今行く!」
逃げられちゃったのは残念だけど……この山に生息しているなら、また会えるかな?
天文所に着いたら、凛さんに聞いてみようかな。
私は胸の内でそう決めて、侑ちゃんの後を追いかけるのだった。
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