349: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2022/11/13(日) 12:51:19.27 ID:CEy3tu000
歩夢「だ、大丈夫だよ、侑ちゃん! ちゃんと攻撃は急所を捉え──」
「ム、キィィィィィィィィィ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
歩夢「っ!?」
耳を劈く怒りの雄たけびが、ジム内に響き渡った。
そして、次の瞬間──ヒュンと、風を切りながら、何かが吹っ飛んできた。
歩夢「……え?」
恐る恐る、吹っ飛んできた何かに目を向けると──
「ラ…ラビ……」
ラビフットがフィールドを通り越して、私たちの背後の壁に叩きつけられて、蹲っていた。
歩夢「………………え」
侑「イーブイ!! 逃げて!!」
「ブ、ブイ!!!」
何が起こったのかわからないまま、
「ブムキィィィィィィィィ!!!!!!!!!!!!!!」
怒り狂うオコリザルが、猛スピードで侑ちゃんのイーブイに迫っていた。
凛「“ばくれつパンチ”!!!」
「ブ、ムキィィィィィィィィィィ!!!!!!!!!!!」
侑「……っ!! “みきり”っ!!」
「ブゥィィッ!!!!」
イーブイは肉薄したオコリザルの拳をすんでのところで、回避する。
透かされた攻撃は、そのまま地面に突き刺さって──デタラメな威力で、フィールドごと吹き飛ばした。
「ブィィィィィッ!!!!!」
侑「イーブイっ!!!」
もはや、爆発のようだった。
拳とは思えない、破壊的な一撃がフィールドごと割り砕き──その衝撃に巻き込まれたイーブイは回避も虚しく、
「ブ、ィィィ……」
床を転がったあと、大人しくなった。
歩夢「……え」
私は何が起こったのか、まだ理解出来ていなかった。
確かに私たちの攻撃は、芯を捉えたはずだった。手応えがあった。
凛「……ラビフット、イーブイ、戦闘不能だね。……危なかったにゃぁ……」
侑「……負けた」
歩夢「………………」
負けた……?
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