223: ◆3U.uIqIZZE[sage]
2022/09/21(水) 23:48:50.87 ID:WCbA+PmGO
その後、織莉子、ももこ、みふゆが続く。
「私たちの周囲では不穏な動きはありませんが、これでは時間の問題ですね」
「寧ろ、その頃には手遅れかもしれないな。湯国は実効支配されてるんだっけ。
こっちから向こうに乗り込んで、叩いてもいいんじゃないか?」
「湯国は氷山の一角でしかないでしょう。大事には違いないですが、クリミナルズは
世界中でテロを起こそうとしています。こちらから打って出れば、却って向こうが
状況を利用するでしょう」
「下手に手を出せば、その瞬間にテロを実行に移される可能性が高い。次善の策は防御ですね。
魔法少女の家族や友人、知人を大規模シェルターへ避難させ、国内、海外の魔法少女と連携し、
クリミナルズの構成員を割り出す」
織莉子がそこまで言うと、いろは、灯花、ねむ、ういが続いた。
「W−1、W−2の実行中に出会う魔法少女と、情報を交換して連携を持ち掛けましょう。
相手が集団である以上、私たちも集団で臨むべきです」
「わたくしも、お姉さまの意見に賛成するよ。何も分からないということは、何もかもが
あり得るということでもあるからね」
「大規模なシェルターの件だけど、情報があるんだ」
「何か心当たりがあるの?」
「街をワルプルギスの夜が襲う前から、神浜の東西にシェルターの建造が計画されていたんだ。
これも、宇宙の意思の存在を確認する過程で、神浜のことも調べていて分かったんだ」
「調べていた当時は、ごたごたしていたから詳しく調べてなかったんだけど、この前の報告で、
シェルターの話が出たからね」
「調査を再開したところ、建造が進められてることが分かったんだ」
シェルターの話を聞いて織莉子が続きを話すと、やちよが疑問を尋ね、みふゆが続いた。
「私も都合のいいシェルターがないか、調査をしていたのですが、調査の過程で
神浜のシェルター建造計画に行きつきました。神浜が近代化を迎えたころから、
建造は始まっていたようです。街が海に接していることから、地震や津波などの
災害に備える目的で進んでいましたが、一時期工事が中止になっていました」
「中止?資金不足かしら?」
「そのようです。十数年は止まっていたようですが、資金が集まって工事が再開され、 完成が近いようです」
「そんな話は街で流れてなかったし、今初めて聞いたわ」
「下手に明らかにするようなものではないですよ、やっちゃん。用途が用途ですからね。
近頃の情勢下では、どのようなことであれ、大きなお金が動くと騒ぐ人が一定数いる。
神浜の住人に向けて建造されたシェルターなら、完成した暁には周知されるはずです」
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