83:名無しNIPPER[sage saga]
2022/03/22(火) 00:54:41.83 ID:XVB8s0iW0
13 主神派の失敗と「魔女」
人間は天界の友人となったとはいえ、
天界陣営に組したわけではなかった。
彼らの目指すところは天魔に拮抗する第三勢力として君臨するものであり、
その立位置は天にも魔にも寄らずあくまで中立としていた。
そのため有益な協力者であれば、
「害を成さないかぎり来るもの拒まず」というのも基本的な方針だった。
そのため天界側の助力と同様、
魔が力を貸し出してくれるのも有益と判断し、
これを受け入れたのである。
この時はすでに魔神から技術を学んで久しく、
本来は魂に互換性がない魔族の力も利用可能になっていた。
さらにアンブラ族にとっては
彼女たちが有する「世界の目」は闇を司る左目ということもあって、
闇たる魔族との相性も良好だった。
加えて、これは天界に傾きかけていた人界の情勢を
是正するという目的もあった。
というのも、天の主神派はやはり
光の右目を有するルーメン族を優遇したからである。
例えばルーメン族にはジュベレウスの加護を限定的ながらも与えたのに対し、
アンブラ族にはそういった直接的な支援は与えなかった。
ただ、待遇の差は主神派からすればそうせざるを得ない理由もあった。
ジュベレウス復活には世界の目が必要であったが、
左目が司る闇の性質が増大してしまうと、
復活させたジュベレウスの光の性質が濁ってしまいかねない、
そのように主神派は考えていたからである。
主神の属性が光である以上、こうした待遇差は必然であった。
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