84:名無しNIPPER[sage saga]
2022/03/22(火) 00:55:10.98 ID:XVB8s0iW0
しかしどのような都合であろうと
これがアンブラ・ルーメンという二大氏族の不均衡をもたらしたのも事実であり、
様々な摩擦を生じさせた。
主神派に対し、両族に対等に接していた魔神派は常々不満を述べ、
ルーメン族も待遇を平等にするよう嘆願し、
さらにアンブラ族自身もジュベレウスの加護を要望した。
だが当然ながら、主神派はジュベレウスの光属性を理由として
周囲の声を聞き入れることはできなかった。
そのため、アンブラ族はもう一つの強大な勢力、
魔族に傾倒していったのである。
またアンブラ族がこうした強攻策に出た背景には、
待遇の不均衡だけではなく天界との世界観の違いも影響していた。
というのも天界、特に主神派は、
「世界の目」が本来はジュベレウスのものだと考えていたからである。
ジュベレウスこそが唯一のオリジナルたるOMNE継承者であり、
エーシルとクイーンシバは彼女の断片に過ぎない、
ゆえに人間が「世界の目」を保有しているのも本来は誤りであり、
正しくは天界こそが保有すべき、それが主神派の世界観だった。
これは当然、人間の世界観とは根幹から相反するものだった。
彼らにとってはエーシルこそが唯一のOMNE継承者であり、
そして人間による「世界の目」保有も正統という認識だったのだから。
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