39:名無しNIPPER[sage saga]
2022/03/22(火) 00:31:23.82 ID:XVB8s0iW0
「破壊」たるスパーダは、全魔族中もっとも武力探求に貪欲であり
それゆえ武への嗅覚もきわめて優れていた。
その鼻がロダンの隠された力を嗅ぎつけたのである。
そしてスパーダは、純粋に強者との死闘に惹かれて
たまらず彼を強襲した。
この戦士は高い知性と合理的思考を備えていたものの
同時にひとたび闘争状態となれば一切話が通じなかった。
それゆえスパーダは「狂者」とも揶揄されていた。
ロダンはいまだ力の回復が十分ではなかったものの
ここでその武力を露にせざるを得なくなった。
そして解き放たれた彼の力は、紛うことなき闇のものだった。
「魔界落ち」によって闇へ転生したのか、
それとも元から魔族だったのか、どちらにせよ
彼はいまや侵犯者の格に匹敵していた。
それもムンドゥスやスパーダを凌ぎ、
アルゴサクスやアビゲイルに並び立つほどに。
彼はスパーダを圧倒した。
途中で漁夫の利を得ようと参じたムンドゥスをもまとめて下し、これらを追い払った。
次いで事態に気づいたアルゴサクス、
そしてアビゲイルにも挑まれたが、これらをも引き分けとした。
無限の者たるロダン、その武威は魔界全域に轟くこととなったのである。
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