ダンテ「学園都市か」前時代史(仮)
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38:名無しNIPPER[sage saga]
2022/03/22(火) 00:30:55.77 ID:XVB8s0iW0
ともかく、ロダンの魔界入りはこのように歓迎はされ
彼もしばらくは識者として振舞った。

天界離脱によって力を失ったため、
有力悪魔たちの支援と守護が必須だったからである。
知識の求めあらば分け隔てなく応え、ひたすら友好を維持し
侵犯者にも媚びへつらって保護をとりつけた。

その魔族へ媚びる姿勢は天界にも聞こえ
古巣ではロダンの評判は地に落ち
かつて彼を信奉した友らもみな失望する有様であった。

だが、こうしたロダンの行動は全て演技だった。
彼は確かに天界離脱時に力を失ったが、一時的なものにすぎなかった。
なぜならロダンの武力の根幹は
ジュベレウスから授けられたのではなく
それ以前から彼がもともと有していたものだからである。

ジュベレウスとの別離は、実際には光属性を捨てるだけであり
彼の本来の力自体はなんら変わらなかった。
むしろ身に合わない光属性を捨てたことで
真の強さを解き放ちうる。

そして必要なのは回復に要する時間のみ、
そのために彼は姑息な弱者を演じた。
周囲を騙し、着々と力を治癒させていったのである。

だが魔族も愚者ばかりではなかった。
ある時、彼は突然強襲された。
彼の目論見を察知したスパーダに。


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