ダンテ「学園都市か」前時代史(仮)
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40:名無しNIPPER[sage saga]
2022/03/22(火) 00:31:55.52 ID:XVB8s0iW0
侵犯者たちは最後まで殺し合おうとはせず、
途中で引き下がったとも言われる。
だが決して手抜きの遊興ではなく、彼ら自身が全力で挑んだのは事実である。
そしてロダンが二勝二引き分けという結果を出したのも事実である。

さらに実のところ、
これほど強大でありながらロダンはまだ完全な状態ではなかった。
早期に暴かれた不完全な身でここまでの力を示していたのである。

それゆえ侵犯者たちは、懲りずに夢中になって彼への挑戦を繰りかえした。
ロダンが有する大いなる可能性にも惹かれて。
彼と戦えば、力の増幅現象によって己自身もより強くなれるとも。

さらには、ロダンの力を欲する者同士、
互いに邪魔とみて侵犯者間でも対立が発生した。
もはや彼らは最終戦争などそっちのけであった。

これこそ、ロダンが極秘任務を帯びて天界を去った、
という説の根拠であった。
魔の懐にもぐり侵犯者たちを討つ、魔を頂点から突き崩す、
まさに天界劣勢を覆す起死回生の企てである。

ただし真実はどうであれ、この騒乱は結果的に失敗した。
ロダンの力が完全回復する前に、騒動が始まってしまったからである。
彼自身には落ち度はなかった。
演技は完璧であり、彼の失態で企てが暴かれたのではない、
すべてを破綻させたのはスパーダの狂気であった。

ロダンは侵犯者四柱を相手にしばらく互角に渡り合ったものの、
予定とは異なって不完全なまま戦いが始まってしまったため、
やはり長期的には勝ち目はなかった。
連戦によっても回復が追いつかず、
彼は次第に消耗し、ついにある段階で敗れ去ったのである。
そして逃げ落ち、虚無へと姿をくらますこととなった。


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