164:名無しNIPPER[sage saga]
2022/03/22(火) 12:22:22.47 ID:XVB8s0iW0
問題は二つ。
まず一つ目、「魂の苗床」は基本的に
「弱き人間」を生み出すように改変されてしまったため、
今後の魔女も「弱き人間」になってしまいかねない。
主神派側は、賢者・魔女の子は「聖人」のように制限を外すとしていたが、
魔女にとってそんな配慮は何の解決にもならなかった。
天界の一存で制限をまた付加して「弱き人間」に変えられる、
すなわち望むがままに魔女の子を弱体化させられる、
そんな手段が存在すること自体が問題だった。
そして二つ目、魂の苗床は、セフィロトの樹の接続によって天界の管理を受けている。
つまり、そこから生じる魂に天界はいくらでも
手を加えることができるということ。
今後の魔女の子が「弱き人間」にされるどころか、
天界の操作を受けて別物に、それこそ天界側につく人格に修正され、
魔女勢力内部から侵食される事態すら有り得る、彼女らはそう懸念したのである。
主神派は賢者・魔女の魂には干渉しないと宣言していたものの、
これまでさんざん冷遇され対立続きだった魔女たちが
主神派を信じられるわけがなかった。
この魔女たちの懸念は、ある一面では真実でもあった。
主神派は魔女を潜在的脅威とみなしており、実際に常に優位を模索していた。
ジュベレウス復活に必要な「世界の目」、
その獲得および使用において、魔女が最大の障害となるのは自明の理。
そして今回の点はまさに、その将来的な問題を解決しうる可能性を秘めていた。
魔女たちが懸念したとおり、
いざとなれば生まれてくる魔女の子たちを「弱き人間」にして弱体化させ、
人格に手を加えて内部から侵食する、現にそのような策も選択肢の一つとして考えられていた。
当然ながら、魔女たちがこのような状況に甘んじ続けるわけがなかった。
これまで主神派の対魔女策はことごとく裏目となり
状況をむしろ悪化させてきたが、今回もその例に漏れなかった。
以前、魔界へと傾倒した際と同じように、
今回も魔女は大変な強攻策に打って出たからである。
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