【ミリマス】周防桃子『おとぎばなしで、きっと』
↓ 1- 覧 板 20
23: ◆Kg/mN/l4wC1M[saga]
2022/01/10(月) 19:41:39.07 ID:170ffVuV0
「……ありがとう、お兄ちゃん」
「どういたしまして。……もう、平気そうか?」
「……うん」
桃子は、誰もいない真っ暗な観客席を見渡した。
次に桃子がこの場所に立ったとき──そこはきっと、ペンライトの光で溢れてる。
橙色の、あたたかい光たち。桃子たちを呼ぶ歓声。
それを思うと、胸の中がどきどきと音を立てた。
桃子は、他のみんなと違って、もともとアイドルになろうと思ってたわけじゃなかった。
だから、桃子にとって『アイドル』ってなんだろうって、ずっと考えてた。
劇場のみんなは、きちんと自分だけの答えを持っていて……桃子にはそれがなかった。
だけど今なら、その答えがわかる気がする。
桃子にとっての『アイドル』。
それは──きっと、今の桃子の気持ちがそうなんだよね。
ファンのみんなに『夢の時間』を届けたい。
何度でも、何度でも。この劇場から。
それが、『アイドル』の周防桃子なんだ。
28Res/17.37 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20