65: ◆VHvaOH2b6w[saga]
2021/12/20(月) 13:47:42.95 ID:86/EQe0g0
朋花の家は、住宅街に忽然と現れる森のような場所にあった。
正確には、門付きの森。
森の正面に門がくっついているのだ。
その森も、中ではあちこちに季節の花が咲いている。
「普通の家じゃないだろうなとは思っていたけど」
「母屋の一部は、室町時代から残っているそうですから、確かに普通の家とは違うかも知れませんね〜」
さらっと朋花は言うが、室町時代って何年前だっけ!?
「中には母屋以外にも、礼拝堂もありますよ〜」
日本家屋の中に礼拝堂がある? もしかして朋花が聖母さまになろうと想ったことと関係あるのだろうか。
「表札とかも、出てないんだね」
「ここが天空橋だとご存じの方には、必要ありませんから〜」
「でもほら、郵便とかは? 届くの?」
「私書箱がありますよ〜」
言いながら彼女は門をあけると、頭を下げた。
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