13: ◆VHvaOH2b6w[saga]
2021/12/20(月) 13:03:50.87 ID:86/EQe0g0
「だが華道では四という数字は、し……つまり死を連想させるとして忌避されていた」
「あ、それであの娘、ちょっと不満そうに四種いけ、ってつぶやいたんだ」
「ええ。けれどね凛、それは古いというか厳格な、ルールとも呼べないような考え方なのよ」
少し慰めるように、お母さんが言う。
「今現代の華道というか生け花で、そんなことを言い出す者はいない。母さんも言っていたが、それは古い考えだ。けれど格式とか伝統を重んじる、それこそ家元のような人たちはまだそれを重んじている」
「そうだったんだ。だめだね私、やっぱりちゃんとそういうの教えてもらわないと」
肩を落とす私を、お母さんが抱きしめてくれる。
「落ち込むことないわよ、凛」
「え?」
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