12: ◆VHvaOH2b6w[saga]
2021/12/20(月) 13:03:12.80 ID:86/EQe0g0
「あなた……」
「うん……凛、その娘はたぶん、華道の家元とかそういう家のお嬢さんだな」
「えっ?」
確かにあの娘、なんとはない気品というか風格みたいなものがあった。
同世代とはいえ、初対面の自分とも物怖じせずに話すような娘だ。
あの娘が、華道の家元のお嬢さん……?
「なんでわかるの?」
「華道では、1種類の花でいけるのを一種いけ、2種類の花なら二種いけ、と言うんだ」
思い返してみると、確かにあの時自分は4種類の花を手に取っていた。生け花なら四種いけだ。
それに作った花束を「生け花としては」と評したり、季節感がどうとかも言っていた。
なるほどあれは、華道の家の子としての発想だったのだ。
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