11: ◆VHvaOH2b6w[saga]
2021/12/20(月) 13:02:30.09 ID:86/EQe0g0
「いいとも。ま、しかし凛も若いんだ。青春を……人生を賭けられるようななにかが見つかったら店のことはいいからな」
これはお父さんの口癖みたいなものだ。
お父さんは、自分が花に人生を賭けたように、私にも何かを見つけて欲しいらしい。
「そうね……でも、それまではしっかりお店のこと、頼むわよ」
この点ではお母さんも同じ思いらしい。
けれどまだ、自分がやりたいものなんて私には……
「あ、そうだお父さん。四種いけ、ってなに?」
「え?」
「さっき話したその娘が、私が花束用の花を手に取った時にそうつぶやいたんだけど、その時はちょっと不満そうっていうか、そんな風に聞こえて」
お父さんとお母さんは、顔を見合わせた。
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