女騎士「くっ、体が熱い……、貴様!私に何を飲ませた!?」オーク「ククク……」
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1: ◆5nzE3xZDiA
2021/12/11(土) 05:06:20.08 ID:qb31UCBUo

オーク「唐辛子酒さ!」

女騎士「なんだと!貴様!酒に唐辛子を混ぜるとは何を考えている!」

オーク「ふ、正確にはウォッカだ。なので唐辛子ウォッカというべきかな」

女騎士「どっちでもいい!」

オーク「なんだ、女騎士はコーレーグースを知らないのか?唐辛子を沖縄の蒸留酒である泡盛に漬けこんだものだぞ」

女騎士「コーレーグースは調味料だろう!そのまま飲むものではない!」

オーク「他にもブラディマリーなどのカクテルにはタバスコを入れるものもあるぞ」

女騎士「そういうカクテルはトマトジュースなどを使って旨味の強いスープに近い味わいを楽しむものだ。酒にそのまま唐辛子を入れるわけではない!」

オーク「ごちゃごちゃと屁理屈を並べ立てるものだな。ならばその唐辛子ウォッカは不味かったか?」

女騎士「なに!……、キリッとした唐辛子の辛味が悪くないな。それにウォッカにはないはずの旨味も感じられる。いったいどういうことだ……?」

オーク「くくく。ウォッカは数ある蒸留酒の中でも特に雑味の少ないピュアな味わいだ。それゆえに漬けこんだものの味が純粋に楽しめる」

オーク「すなわち唐辛子の辛味や旨味をそのまま楽しめるのさ!」

女騎士「な、なんだと!?だがそれなら唐辛子をそのまま舐めればいいだろう!わざわざウォッカに混ぜる意味はあるのか!?」

オーク「クックック。愚かだな女騎士!唐辛子をそのまま舐めれば辛すぎて旨味を楽しむどころではない!」

女騎士「うっ!た、確かに!な、なら水とかお湯に溶かせばいいではないか!なぜわざわざウォッカを使う!?」

オーク「馬鹿め!唐辛子には水に溶ける成分と水に溶けない成分が含まれている!アルコール飲料なら両方溶けるのさ!」

女騎士「そ、そんな理屈が……」

オーク「さらに液体に溶けない固形分が除去されるため味わいはもっとピュアになる」

オーク「だから唐辛子自体をそのまま食べる以上に唐辛子の香りと旨味を純粋に楽しめるというわけだ」

女騎士「……く、そこまで計算していたなんて……」

オーク「それに元々ウォッカは寒いロシアの酒だ。ロシアでは酒に胡椒や唐辛子などの香辛料を漬け込んで飲むことはポピュラーだぞ」

オーク「ならその文化で作られたウォッカが唐辛子と合わないはずがない」

女騎士「そ、そうだったのか……」

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