22: ◆SbXzuGhlwpak[sage]
2021/09/27(月) 19:21:19.10 ID:FpkFq5Eu0
あれ? 弓塚まで地獄に落ちたような表情だ。
何で前の席に座っている弓塚の表情がわかるかというと、さっきからテンポが早いメトロノームにように教壇に立つアルクェイドと俺を交互に見ているからだ。
首をあまりに酷使しているせいか顔が真っ青だけど、大丈夫なんだろうか?
「えへへ。まだまだ語りたい事はいっぱいあるけど、これ以上は怒られちゃうからそろそろ授業を始めます」
ああ、そうか。
これ以上は俺に怒られると思ったか。
もうとっくにそのラインを越えちまってるんだよオマエ。
今なら秋葉の気持ちがわかるよ。
辛抱と困惑が頂点を過ぎると、少し愉快な気持ちになってくるってやつ。
俺の口から乾いた笑いが漏れてくるのもきっとそれなんだろう。
え、絶望による自暴自棄だから違う?
そっか、秋葉は今の俺よりメチャクチャな心境だったのかな。
今日は寄り道せずに帰って当主さまのご機嫌を伺うとしましょうか。
――そう心に誓ったところで、アイツが嬉々として黒板にアレやコレを書いている以上、平穏無事に帰宅できるわけがないのだけど。
33Res/53.55 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20