31:名無しNIPPER
2021/09/23(木) 21:57:40.21 ID:H8ldGDvs0
怖かった。
また、私は消える。
そのうち私は忘れられる。なかったことになる。
そんな気がして怖い。
体が震える。寒いからではない。
ただただ怖い。
いつ来るのか、怖い。
あとどれくらい意識を、『朝潮』を維持できるのか。
私は怖い。
閉じた瞼の隙間から光が見えた。
ああ、私は死ぬのか。
ここに来てどれくらいだっけ。
1日だっけ。短かったなあ。
もうちょっと生きたかった。
『生きたかった』
その怨念とも、執念ともおぼしき感情が駆け巡り、私は目を見開いた。
目の前には黒い鉄球のようなものが飛んでくる。
その瞬間私は、『朝潮』は意識を消失した。
33Res/32.04 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20