貝木泥舟「竈門炭治郎? 誰だそいつは。知らん」
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6:名無しNIPPER[sage saga]
2021/07/16(金) 21:26:11.12 ID:HHo7aQtFO
「これで臥煙に文句を言われる筋合いはなくなった。ならば、後は自由にやらせて貰う」
柱と言えども生身の人間。楽な仕事だった。
人外を相手取り人外を扱う俺の敵ではない。
夕飯に下剤を仕込み腸内を洗浄してやった。
『フハッ!』
夜道に響く神原駿河の愉悦は幻聴だろうか。
『フハハハハハハハハハハハハッ!!!!』
近頃の若い娘の趣味は理解出来ないな。高級焼肉よりも漫画のキャラの脱糞が好物とは。
ともあれ、駿河の悦びは俺の悦びと言えた。
そのお釣りとしてちり紙を贈呈してやろう。
朝まで、富岡義勇は宿から出てはこれない。
山道に続く一本道で、俺は怪異と対峙した。
「つば広の帽子に洋装の青年。お前が鬼舞辻無惨だな。悪いが、少し騙されて貰おうか」
「なんだ、お前は。何故、その名を……?」
事前に調べた背格好の男の前に立ち塞がる。
これが臥煙の言う余計なことだろうが仕事終わりの俺には関係ない。刑務所暮らしではないのだから、労働のあとは何をするも自由。
「俺は詐欺師だ。お前ことは調べ尽くした」
「ほう? 詐欺師が私の何を知っていると?」
「千年前に不死身の鬼となったことも。唯一の弱点である太陽を克服するために同胞を増やして試行錯誤していることも……そして」
「どこでそれを知り得たかは知らないが、どうやらお前は知りすぎているようだな……」
俺が言い終える前に鬼舞辻無惨が変貌する。
こちらに向けた腕がメキメキと変形して異形の肉の塊となり、醜悪な口から生えた牙がギチギチと耳障りな歯軋りを闇夜に響かせた。
「唯一の天敵である、継国縁壱のこともな」
「っ!?」
懐から取り出した和紙に描かれた縁壱の姿絵が実体となって俺と無惨の間に割って入る。
無惨は驚愕を顔に貼り付け即座に逃走した。
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