結標「私は結標淡希。記憶喪失です」
1- 20
799: ◆ZS3MUpa49nlt[saga]
2022/01/22(土) 18:29:53.71 ID:7SptLiMdo


土御門「ブロックは結標淡希を使い、『空間移動中継装置(テレポーテーション)計画』を実行することにより学園都市上層部を潰そうとした。それを知ったお偉い様方は現在進行系で大騒ぎしているところだ」

一方通行「どォして今さらそンなことで騒ぐンだ? 学園都市にはヤバい技術で作られたような兵器が山程あるだろォが。今さら誰でもボタン一つで長距離テレポート使えますよ、っつゥ装置が出来たところで兵器が一種類増えたとしかならねェンじゃねェのか?」

土御門「その誰でも使えるって点が問題なんだ。地球上のどこにでも核爆弾を転移させることが容易にできる装置だからな。そんなものを敵対勢力に奪われてでもみろ、逆にこちらが大きな被害を被ることになる」

一方通行「ハッ、なるほどねェ。核シェルターの中に身を隠そうが、地球の裏側に逃げようが無駄。上のカスどもはそンな逃げ場のねェ状況を想像しちまってブルっちまったっつゥところかァ?」


 ニヤニヤと口の端を裂かせる一方通行を見て、土御門も口角を釣り上げる。
 
 
土御門「そういうわけで、だったら最初からそんなもの作らなければいいだろ、ってことでこの計画自体が完全に凍結された。それに伴い、結標淡希捕獲命令も取り下げられた。元々この計画のために結標を狙っていたらしいからな」

土御門「そして今頃楽しく犯人探しをしていることだろう。こんな計画を承認をした統括理事会のメンバーは一体誰なんだ、ってな。汚らしい人狼ゲームだよ」


 土御門は吐き捨てるようにそう言った。


一方通行「……あン?」


 一方通行が何かに気付いたように眉をひそめる。
 
 
一方通行「上のクソ野郎どもが馬鹿みてェにハシャイでンのはわかったが、結局俺らはどォして無罪になったンだ?」

土御門「そうだったな。それに関してはさっきの話に付随する形になる」

一方通行「付随?」

土御門「ああ。さっき計画が凍結されたと言っただろ? あれは実は間違いで、正確に言うなら計画を隠滅させようとしている、と言った方が正しい」


 ハァ? と一方通行は疑念の声を漏らす。
 
 
一方通行「一体、上のヤツラはナニがやりてェンだ? 今さらそンなモンをもみ消したところで何のメリットがあるってンだ」

土御門「メリットならあるさ。お前は覚えているか? ブロックがどうやって例の計画を実行に移そうとしたのかを」

一方通行「外部のアンチ学園都市の組織と連携してだろ? それがどォか……いや、待てよ」


 一方通行が頭に手を当てながら考え込む。
 学園都市と外部との技術力の開きは数十年と言われている。
 そんな技術力が圧倒的に劣っている外部組織に、ブロックは連携を持ちかけて計画を実行しようとした。
 つまり、
 

一方通行「外の技術でも実現可能な計画、っつゥことか?」

土御門「そういうことだ。素体となる結標淡希さえ居ればあとはどうとでもなるような計画。そんなものをいつまでも残しておくわけにはいかないだろ?」

一方通行「それで計画自体をなかったことにして、外部への情報流出する可能性を完全にゼロにしよォってか」

土御門「そう。だから、様々な暗部組織が今その情報の処分に駆り出されているところだ。と言っても、扱うモノがモノだからオレたちクラスのトップシークレットのヤツらだけだがな」

一方通行「それが撤回した結標の捕獲命令の代わりってことかよ。相変わらずクソみてェな雑用ばっかで楽しそォだねェオマエら」

土御門「なんなら一緒にやるかにゃー?」


 「死ねよクソ野郎」と呆れたような表情で一方通行は言った。
  




<<前のレス[*]次のレス[#]>>
841Res/1732.47 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 書[5] 板[3] 1-[1] l20




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice