結標「私は結標淡希。記憶喪失です」
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798: ◆ZS3MUpa49nlt[saga]
2022/01/22(土) 18:28:53.64 ID:7SptLiMdo


一方通行「で、俺と結標はこれからどォなるンだ?」

土御門「どう、とは?」


 土御門が首をかしげる。
 

一方通行「俺もアイツも裏の世界にドップリと浸かっちまった。俺は『グループ』っつゥ暗部組織に協力し破壊工作をした。結標は研究施設や少年院を襲撃した犯罪者だ」

一方通行「そンなクソッタレどもが、これから真っ当な生活が送れるだなンて到底思えねェ」


 どちらも重い罪だ。通報されれば警備員(アンチスキル)等の治安維持組織が拘束しようと飛んで来るだろう。
 そうなれば、少年院に長い期間放り込まれてもおかしくはない。
 
 
土御門「ま、そこんところは心配しなくてもいいぜよ」


 そんな重苦しい質問に、土御門は軽い感じで答えた。
 一方通行が目を細める。


一方通行「どォいうことだ?」

土御門「お前ら二人とも、無罪放免。表の世界へ逆戻り、ってわけだ。よかったな」

一方通行「……オイオイ、ナニ寝言抜かしてンだテメェは?」

土御門「まだまだ寝るには早すぎる時間だぜい」


 何を言っているんだコイツは、と一方通行は彼が言ったことに対して理解が追い付かなかった。
 アレだけのことをしてきた人間が無罪? ありえない。許されるわけがない。
 そんなことを考えている少年に気にすることなく、土御門は話を続ける。
 

土御門「まずは今回起きた一連の事件についてだが、『ブロック』が主犯格ってことになって話が落ち着いているようだ」

一方通行「主犯格? 襲撃自体を行ったのは結標だろォが」

土御門「そもそもブロックが動かなければこんな事件が起きなかっただろう?」

一方通行「たしかにそォかもしれねェが、そンなモン傍から見れば関係ねェ話だろォが。例えば、脅されたから人を殺した殺人犯は罪を負わねェのか?」


 結標淡希に至っては脅されたわけではない。
 外的要因で記憶を蘇らせられたとはいえ、そこから先は自分の意志で動き、今回の事件を起こしている。
 情状酌量の余地など存在しないはずだ。
 
 
土御門「……たしかにお前の言う通りだ」


 土御門は賛同するように返した。
 だが、と続ける。
 

土御門「それはあくまで表の世界の常識だろう? 裏は違う。表の常識なんて通用しない。それはオレたちにとってマイナスの要因でもプラスの要因でも、な?」

一方通行「言っている意味がまるでわからねェぞ? 俺たちが無罪になっている理由を説明しやがれ!」

土御門「わかったわかった。順を追って説明するつもりだから、そう急かすな」


 今でも飛びかかっていきそうな一方通行を手で制しながら、土御門は説明を続行する。





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