549: ◆ZS3MUpa49nlt[saga]
2021/12/04(土) 23:17:20.97 ID:WGxiRQYAo
初春「どうなんですか?」
黒子「……関係、ありませんの」
いつもらしからぬ少女の圧に、黒子は思わず口を開けた。
その言葉を聞いた初春は、
初春「嘘ですね?」
一蹴する。看破したように。
黒子「何で貴女にそんなことがわかりますの?」
初春「……そんなの決まっているじゃないですか。だって、……私は白井さんのパートナーなんですよ?」
黒子「ッ」
初春の言葉に聞いて、黒子はたじろいでしまった。
そんな様子を気にしていないのか、気付いていないのかわからないが、初春は内のものを吐き出すように続ける。
初春「だから、わかりますよ。白井さんが何か隠し事をしていることも、何か深刻なものを抱え込んでいることだって」
初春「もしかして、私を巻き込みたくないと思っているから話してくれないんですか? そうなら私を見くびらないでください!」
初春「私だって風紀委員(ジャッジメント)です! ですから戦う覚悟は出来ていますから!」
言い切った初春は息を荒げていた。目が潤んでいるように見えた。頬がほのかに赤く染まっていた。
それだけ一生懸命声に乗せたのだろう。自分の気持ちを。
黒子「初春……」
黒子は迷っていた。たしかに、彼女はジャッジメントであり、同僚であり、パートナーでもある。
だからといって、彼女をこれ以上こちらの問題に巻き込んでもいいものか、すぐには判断が下せなかった。
そんな黒子の様子を見ていた美琴がため息をつく。
そして語りかける。
美琴「黒子、もういいんじゃない?」
黒子「し、しかし……」
美琴「初春さんの決心は本物だと思う。昨日のアンタと同じでね」
黒子「…………」
黒子は考え込むように口を閉じた。昨日のことを思い出す。
自分は御坂美琴に帰れと言われて、何と言い返したのか。そのときの自分はどんな想いを持っていたのか。
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