8: ◆SbXzuGhlwpak[sage]
2021/07/03(土) 07:41:08.79 ID:w7niixZB0
まゆ「……え?」
まゆP「だからなんで不思議そうな顔ができるんだオマエは……ハァ」
まゆ「あの……プロデューサーさん?」
まゆP「なんだ」
まゆ「もしかして……怒ってます?」
まゆP「当たり前だろ。今なら軽いお説教で済ませてあげるから、さっさと手錠を外しなさい」
まゆ「まゆ……怒られちゃうんですね」
まゆP「悪いことをしたからな」
まゆ「悪いまゆは……いけないまゆは、嫌いですか?」
まゆP「……っ」
まゆP(肩をすくめて悲しそうに俯《うつむ》いていたまゆが顔を上げると……そこには悲しみに震えるでもなく、怒りに怯えるでもなく――陶然とした女の顔があった)
まゆ「失礼しますね」
まゆP「ま、待て」
まゆP(止める言葉も聞かず、まゆは身動きが取れない俺の膝に腰を下ろした。まゆの小さな体はすんなりと俺の中に収まり、そのまま背中を俺へと預けてくる)
まゆ「こんな事をするまゆは……嫌いですか?」
まゆP(俺にもたれかかりながら見上げてくるまゆ。まゆの髪があごに触れて、くすぐったくて気持ちが良い。まゆの柔らかな感触が全身を襲う。俺の上で身動きするまゆが、俺の腰に熱を持たせようと誘い出す。濡れた瞳が俺の視線を吸い寄せ、このまま首を伸ばせば唇を合わせることができると絶え間なく囁いてくる)
まゆP「あ、ああ嫌いだとも! 悪いことをしたのに反省もせずこんなことをするまゆなんて、嫌いに決まってるだろ!」
まゆP(心臓の鼓動が早くなる。汗がにじみ出てくるのがわかる。今俺を襲っているのは情欲か、恐怖か。……きっと両方だろう。今の俺は、身も心もまゆに奪われかけている。それが悦びと絶望ではなくなんなのか!)
まゆ「ウフフ。プロデューサーさんに嫌われちゃいました」
まゆP(楽しそうにまゆは笑った。高鳴る俺の鼓動を背中から感じ取っているのだろうか。どのみちこの距離で、肌が触れ合い吐息が混ざり合う空間で、俺の虚勢をまゆが見抜けないはずがない)
まゆ「まゆのしたこと……プロデューサーさんに手錠をかけたこと、まだ怒っていますか?」
まゆP「怒っているに決まってるだろ!」
まゆ「ん〜、怒られちゃいましたぁ」アハハ
まゆP「ぐっ……」
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