1:名無しNIPPER[sage saga]
2021/06/26(土) 21:26:55.50 ID:SOVw+v6uO
浜田まりん。
なんて冗談みたいな自分の名前が正直あまり好きでは無かったけれど、親友から『はまりん』と呼ばれてみるとそう悪くなかった。
平和台高校の文芸部において部長を務める私の元には日夜部員が描いたり書いたりした作品が届き、それに目を通してアドバイスをすることが、存在意義であり存在理由だ。
ちなみに私はとっくの昔に筆を折っており、もっぱら読み専で、将来は編集者にでもなれたら良いなと思っているけど、いかんせん学力が足りず、高学歴を求められる編集者への道のりは遠い。
作家の先生方には高学歴が多く、そんな人たちに指図をするならばある程度の教養は身につけておくべきだということは理解出来るけれど、勉強は小説と違って終わりがなく、ひと休みと思って小説を読むと項をめくる手が止まらなくなり、結局最後まで読み終えた読了感に浸りながら安眠して、勉強を再開することはなかった。
ある有名なアニメ監督はこう語る。
映画は不幸な人のためのものだと。
それは小説にも当て嵌まると思う。
「と、友達の話だけど……」
顔面を真っ赤にしながら、私は親友の恋人である東司朗に相談するべく口火を切った。
SSWiki : ss.vip2ch.com
11Res/10.41 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20