33:名無しNIPPER
2021/06/24(木) 00:00:49.97 ID:I9OmqLYR0
その瞬間、世界が呼吸を止めたようにそんな風に思えた。
窓から射す夕日が、流れる風が、刹那の時が、全てが俺のために時間を止めてくれているのだと
この瞬間の世界には二人しか存在していないのだと、そんな事を思わせてくれた。
それは実際に測ってしまえば二秒だとか、一秒だとか、あるいはもっと短い時間だったのかもしれないとも思う。
でもその瞬間は、彼女と目が合っていたその瞬間は、俺にとっては瞬きするより一瞬で、胸がはち切れるぐらいに長い一秒だった。
「……」
「……」
「イツキさん」
「顔、真っ赤ですよ」
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