小林「あなたは……誰ですか?」トール「……えっ?」【小林さんちのメイドラゴンSS】
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◆bhlju8wMK6
[saga]
2024/11/30(土) 22:06:47.56 ID:PDbAYs0+0
ルコア「先程の、エルマが突っ込んでいった時の事なんだけど……」
エルマ「うっ……」
ルコア「周囲の様子を観察していた限り、まずエルマが一定以上山に近付いた所で風が吹き出し、そこからエルマも多少は風に負けずに進めていたけれど……
その後進めば進む程に、風も比例して強くなっていったのが確認できた」
トール「そうだったんですか?」
エルマ「う、うむ。確かに私も、体感として風がどんどん強くなっていっていたと思う」
ルコア「エルマはトール君とほぼ互角の力を持つドラゴンであり、更に言えば単純な筋力ならトール君以上だ。
そのエルマが途中で力負けして墜落する程の風となると……」
ファフニール「フン、まあお前らでは突破は厳しいだろうし、俺でも流石に面倒だ」
滝谷(「俺にも出来ない」とは決して言わない辺り、ブレない俺様系でヤンスな〜……)
トール「でも、上位のドラゴンすら退ける強度の結界を張るなんて、並大抵の技量では……」
ルコア「うん、単純な強度で僕らを弾ける結界を張れるとしたら、それこそ神霊や最上位の竜クラス。
とは言え今回はそこまでヤバい気配はないから……、結界の方式が特殊なんじゃないかな」
トール「方式?」
ルコア「ああ、例えば結界内に侵入してきた者の力を吸収・利用して逆風を発生させる、とかね」
トール「吸収・利用……」
小林「ああ成程、確かにそれならエルマさんを押し返す風が、進む程に強くなったのも説明できますね」
ルコア「そう、この場合進む力が強い程に風も強まるし、風を発生させる力を結界側で負担しないから魔力切れもしない」
滝谷「侵入者自身の力で侵入者を止める……。スマートで理に適っているという訳でヤンスね〜」
トール「――近付く力が強くなる程、際限なく風も強くなる……。理論上越えられない結界……!?」
ルコア「まあ勿論、力の吸収限界だとか何らかの弱点はあるかもだけど……。さっきも言ったがエルマが押し負ける程の風だ。
仮に無理に突破できたとして、誰かしらの怪我に繋がりかねない」
トール「確かに、それだと空から行くのは危険そうですね……」
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